JP2001245225A - 双方向通信回線を利用した機器間接続システム - Google Patents

双方向通信回線を利用した機器間接続システム

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JP2001245225A
JP2001245225A JP2000054593A JP2000054593A JP2001245225A JP 2001245225 A JP2001245225 A JP 2001245225A JP 2000054593 A JP2000054593 A JP 2000054593A JP 2000054593 A JP2000054593 A JP 2000054593A JP 2001245225 A JP2001245225 A JP 2001245225A
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秀夫 安東
Shinichiro Koto
晋一郎 古藤
Takeshi Saito
健 斉藤
Hiroshi Kato
拓 加藤
Hisashi Yamada
尚志 山田
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  • Television Systems (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アナログビデオ信号ラインを介して相互接続さ
れる複数機器間においてマスタ/スレーブの関係を自動
的に構築できる機器間接続システムを提供する。 【解決手段】アナログビデオ信号ラインに少なくともビ
デオ信号出力機能を備えた機器が1以上接続され、この
ラインに少なくともビデオ信号入力機能を備えた機器が
1以上接続されるシステムにおいて、アナログビデオ信
号ライン20に接続された機器のうちビデオ信号出力機
能を備えた機器10がビデオ信号の垂直帰線期間(VB
I)内にコマンドを挿入する機能を持つマスタとなり、
アナログビデオ信号ラインに接続された機器のうちマス
タ以外の機器30がコマンドに対しする応答を垂直帰線
期間内に挿入する機能を持つスレーブとなるように構成
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、双方向通信回線
(とくにアナログビデオ信号ライン)を介して相互接続
される複数機器間において、マスタ/スレーブの関係を
自動的に構築できる機器間接続システムに関する。
【0002】
【従来の技術】ビデオプログラムは、標準的なTVシス
テム(NTSCなど)では、アナログ(VHSビデオ、
レーザディスク、地上放送など)またはデジタル(DV
Dビデオ、衛星放送など)で供給されている。また、高
解像度TVシステム(HDTV)では、アナログ(MU
SEハイビジョン衛星放送など)で供給されている。デ
ジタルのHDTVシステム(民生用)は、間もなく実用
化される段階にきている。ビデオプログラムの信号をあ
る機器から他の機器に送る場合、たとえ元のソース・コ
ンテンツがデジタル記録(あるいはデジタル処理)され
ていても、その伝送には、現在のところ、デジタル信号
ラインよりもアナログ信号ライン(コンポジット、Y/
C分離のS、またはY/Cb/Crのコンポーネント)
の方が多く利用されている。現在、映像機器間のビデオ
信号伝送方式としてアナログ信号ラインを利用したもの
のインフラストラクチャが世界的な規模で存在してい
る。今後、アナログが順次デジタル化されて行くとして
も、現存する大規模なアナログ信号ラインのインフラス
トラクチャを切り捨てることは好ましくない。将来的に
はデジタル信号ラインが主流になるであろうが、民生用
途では、当分は、やはりアナログ信号ラインが多く利用
され続けると予想される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、アナログ信
号ラインを介して種々なビデオ機器(TV、VCR、D
VDビデオプレーヤ、DVDビデオレコーダ、DVDス
トリーマ、セットトップボックスSTB、スイッチャま
たはスイッチャ機能を持つAVコントロールセンタ、A
V機能を持つパーソナルコンピュータ等)間を結び、そ
のうちの1つをマスタとして他の機器を管理するシステ
ムを構築できれば、ユーザの便宜を図ることができる。
たとえば、2台のVCR1およびVCR2を双方向信号
伝送が可能なアナログビデオ信号ラインで結び、VCR
1からVCR2へビデオコピーを行なうという単純な状
況を想定してみる(ここでは話を単純にするために音声
については省略)。この場合、VCR1がマスタであれ
ば、VCR1はスレーブであるVCR2へ録画命令を出
すとともにビデオ信号を送る。逆に、VCR2からVC
R1へビデオコピーを行なう場合はVCR2がマスタと
なりVCR1がスレーブとなる。この場合はVCR2が
録画命令とビデオ信号出力を行なう。以上の例のよう
に、マスタ/スレーブの関係が構築されておれば、ユー
ザは、たとえばVCR1のコピー(ダビング)ボタンを
押してから再生ボタンを押すだけでよい。そうすれば、
VCR1(マスタ)からVCR2(スレーブ)へのコピ
ーが(アナログビデオ信号ラインを介して)自動的に開
始される。同様に、VCR2のコピー(ダビング)ボタ
ンを押してから再生ボタンを押せば、VCR2(マス
タ)からVCR1(スレーブ)へのコピーが自動的に開
始される。しかし、家庭でビデオ機器を利用するユーザ
は、一般に電子機器についての知識が乏しいことが多
く、特にお年寄りや子供にとってマスタ/スレーブの設
定を行なうことは困難である。
【0004】この発明は上記事情に鑑みなされたもの
で、その目的は、双方向通信回線(とくに既存のアナロ
グビデオ信号ライン)を介して相互接続される複数機器
間において、マスタ/スレーブの関係を自動的に構築で
きる機器間接続システムを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明に係る機器間接続システムでは、双方向通
信回線(アナログビデオ信号ライン)に少なくともビデ
オ信号出力機能を備えた機器が1以上接続され、この双
方向通信回線に少なくともビデオ信号入力機能を備えた
機器が1以上接続される。このようなシステムにおい
て、前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記ビ
デオ信号出力機能を備えた機器のうちの1つがマスタと
なり、前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記
マスタ以外の機器がスレーブとなり、前記マスタにより
前記スレーブが管理されるように構成される。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態に係るアナログ信号ラインを利用した機器
間接続システムを説明する。図1は、この発明の一実施
の形態に係る「双方向通信回線を利用した機器間接続シ
ステム」を説明するブロック図である。ここでは、「双
方向通信回線を利用した機器間接続システム」の最もベ
ーシックな形態である「1:1」の接続システムについ
て説明する。ビデオ信号を送り出すソース機器がマスタ
機器10となり、ビデオ信号を受けるシンク機器がスレ
ーブ機器30となる。マスタ機器10からスレーブ機器
30へのビデオ信号ライン管理およびそのビデオ信号の
クロック管理は、マスタ機器10により行われる。これ
らの機器は、ビデオ信号の垂直帰線期間VBIを利用し
てインテリジェントな接続関係を構築できるHY端子を
備えている。1:1の接続システムは、双方向通信回線
(既存のアナログビデオ信号ラインでよい)20を介し
て、マスタ機器10のHY1端子とスレーブ機器30の
HY2端子とを物理的に(電気的に)接続することによ
って、構築される。マスタ機器10のHY1端子は、暗
号化/復号化処理部および相互認証/キー交換処理部を
1チップIC化したデバイス100、ラインインピーダ
ンスモニタ回路120、およびビデオライン状況モニタ
回路130に接続されている。暗号化/復号化処理部お
よび相互認証/キー交換処理部デバイス100には、ビ
デオプロセサ140から、種々な映像信号(通常のビデ
オプログラム、ブルーバック信号など)が適宜入力され
る。ラインインピーダンスモニタ回路120は、HY1
端子に接続されたアナログビデオ信号ライン20のライ
ンインピーダンスを常時(あるいは周期的に)モニタし
ている。このモニタ結果は、制御用マイクロコンピュー
タ110に適宜取り込まれる。たとえば、ラインインピ
ーダンスモニタ回路120は、内部起電力の基準レベル
が1Vpp(ピーク〜ピーク)で内部インピーダンスが
75オームのビデオ信号発生部(図示せず)がHY端子
接続ラインに供給するビデオ信号の電圧(ピーク〜ピー
ク)をモニタしている。この場合、HY端子に75オー
ムのインピーダンスを持つ外部機器が接続されておれ
ば、ライン電圧は0.5Vpp程度になる(±20%程
度の誤差は見込む)。もし、外部機器が接続されておら
ずラインインピーダンスが75オームよりずっと大きい
(たとえば数kΩ〜ほぼ無限大)であれば、ライン電圧
は1Vpp近くの値となる。一方、HY端子に接続され
たケーブル(あるいはケーブルを介して接続された相手
機器)に異常がありラインインピーダンスがゼロ(ケー
ブルショートなど)に近い場合は、ライン電圧は0Vに
近い値となる。このようなライン電圧を、所定範囲の電
圧(たとえば0.4V〜0.6V)と(ウインドウコン
パレータなどで)比較することにより、ラインインピー
ダンスをモニタすることができる。ビデオライン状況モ
ニタ回路130は、HY1端子に接続されたビデオライ
ンの同期信号をモニタしている。もし、このビデオライ
ンに、マスタ機器10で生成されたビデオ信号以外のビ
デオ信号が乗っている(つまりスレーブ機器がHY2端
子にビデオ信号を出力している)場合、これらのビデオ
信号の同期信号は正確には一致せず同期に乱れが生じ
る。この同期乱れを、ビデオライン状況モニタ回路13
0でモニタできる。このモニタ結果は、制御用マイクロ
コンピュータ110に適宜取り込まれる。暗号化/復号
化処理部および相互認証/キー交換処理部を1チップI
C化したデバイス100は、マイクロコンピュータ11
0の制御によって、ビデオプロセサ140からのビデオ
信号に対してスクランブル等の暗号化処理等を行なう。
また、接続相手機器30との相互認証およびキー交換処
理も行なう。(機器10がマスタからスレーブに切り替
わったときは、デバイス100において暗号化されたビ
デオ信号の復号化/デスクランブル等が行われる。)制
御用マイクロコンピュータ110は、ビデオ信号の垂直
帰線期間VBIに種々な情報(図12、図14参照)を
乗せたり、種々な処理(図3〜図6、図13、図15、
図16、図19参照)を行なう。アナログビデオ信号ラ
イン20を介してマスタ機器10に接続されたスレーブ
機器30の内部構成は、基本的にマスタ機器と同様であ
る。ただし、図1では機器30がビデオ信号受信者とし
ているので、暗号化/復号化処理部および相互認証/キ
ー交換処理部を1チップIC化したデバイス100から
の(復号化された)ビデオ信号が、ビデオバッファ34
0に供給されるようにしてある。このビデオバッファ3
40に供給されたビデオ信号は、図示しないビデオモニ
タあるいはTV等に送ることができる。なお、アナログ
ビデオ信号ライン(双方向通信回線)20は、アナログ
コンポーネント用3本組ビデオケーブルでも、コンポジ
ットビデオ用アナログビデオケーブルでも、S端子用ア
ナログビデオケーブルでもよい。アナログコンポーネン
ト用3本組ビデオケーブルを用いる場合は、そのうちの
輝度信号(Y)用のケーブルだけにVBIの情報を乗せ
ればよい。さらに、アナログビデオ信号ライン(双方向
通信回線)20には、アナログビデオ信号ラインに限ら
ず、IEEE1394規格に基づく回線あるいはイーサ
ネット(登録商標)など他の規格に基づく回線も利用で
きる。データ送受信方法も、IEEE1394規格に基
づくとは限らず、TCP/IPなど他の規格に基づいて
もよい。
【0007】図1に示すような基本システムモデルのポ
イントをまとめると、以下のようになる:<01>映像
機器間の「1対1通信」を基本とする;*「マスタ/ス
レーブ方式」を採用する(通信時は必ず一方が「マス
タ」となり、他方が「スレーブ」となって種々な処理が
実行される);*スイッチャを用いた「スタータイプの
1対N通信(図2)」へのシステム拡張を可能とする;
*マスタ機器/スレーブ機器ともにラインインピーダン
スをモニタして物理的な配線接続状態を自動検知する機
能(ラインインピーダンスモニタ回路120、320)
を持つ;*マスタ機器は自身が出力する映像信号に対す
るモニタ機能を持ち、映像信号の混線による映像同期の
乱れを自動検知する機能(ビデオライン状況モニタ回路
130)を持つ;*スレーブ機器も、入力される映像信
号に対して、映像信号の混線による映像同期の乱れを自
動検知する機能(ビデオライン状況モニタ回路330)
を持つ。<02>転送情報内容;システムバージョン1
においては、以下の情報がマスタ〜スレーブ間で転送さ
れる:A〕映像情報(通常の映像転送ラインを使用して
転送されるアナログビデオ信号);B〕暗号化された映
像情報に対するキー情報および認証関連情報;C〕AV
Cコマンド、接続構成機器間(HY端子を介して相互接
続された複数機器間)の情報交換コマンド(プラグイン
/プラグアウト関連);D〕VBI領域で転送される付
加情報。システムバージョン2では、さらに、映像情報
転送領域内にパーソナルコンピュータで扱える一般デー
タ(図12(b)のコンテンツ情報等)も転送可能なよ
うに、将来の拡張枠(データモードの枠)を用意してお
く。そうすれば、たとえば図1のマスタ機器10とスレ
ーブ機器30との間の接続ライン20に乗る情報とし
て、通常のアナログビデオ信号の代わりにデジタル情報
(図12(c)のデータパケット)を含ませることがで
きる。<03>HYの対象端子;HY対象端子としては
「輝度信号用のY端子」のみを対象として考えている。
しかし、民生用では、Y端子も色差コンポーネント端子
(Cr端子もCb端子)も、色分けはされているが、同
じサイズのRCA型ピンプラグで構成されることが多
い。さらには、オーディオ用の左右チャネル端子も、別
の色で色分けはされているが、同じサイズのRCA型ピ
ンプラグで構成されることが多い。この場合、たとえ色
分けされているにしてもユーザはプラグの差し間違いを
する可能性がある。このようなユーザミスによるプラグ
差し違えに対するチェック内容として、(1)オーディ
オ端子間との配線ミスチェック;および(2)ビデオ3
端子間での配線ミスチェックがある。上記いずれの場合
も、後述する情報交換(図3のステップST1100な
ど)あるいは相互認証/キー交換処理(図3のステップ
ST1200など)は実行できない。そのような場合
に、ユーザに「プラグの差し違いがないかご確認下さ
い」等の警告を、マスタ機器(および/またはスレーブ
機器)の図示しないモニタ画面に出すようにシステムを
構成できる。<04>用語の説明;*HY通信…この明
細書に開示した通信プロトコルに基づき情報交換を行う
通信方法;*HYライン…1対1に接続された映像機器
間(1対Nのネットワークから選択された1対1の接続
関係にある機器間も含む)でHY通信が行われる通信ラ
イン;*HYネットワーク…スイッチャ等を経由し、2
台以上の映像機器間でHY通信が行われる通信網(主に
3台以上の映像機器が接続された場合を示す);*マス
タ機器…HYラインあるいはHYネットワークにおける
HY通信の管理者であり、(1)映像信号の出力者、
(2)(ビデオ信号に基づいた)クロックの支配者、
(3)ライン(バス)マネージャ(コマンドのタイミン
グ管理者);*マスタ候補機器…マスタ機器になり得る
機器;*スレーブ機器…HYラインに接続されたマスタ
以外の映像機器で、マスタの指示に従ってHY通信を行
う機器;*ビデオ入力端子…ビデオ入力専用で、映像情
報の出力は行えない端子;*ビデオ出力端子…ビデオ出
力専用で、映像情報を出力する端子;*ビデオ入出力兼
用端子…ビデオ入力端子またはビデオ出力端子に適宜な
れる兼用端子で、ユーザ等の指示に従い映像情報の入出
力が自動的に切り替わる端子;*コマンド…マスタから
スレーブに対して発行される通信行為(このコマンドに
は、スレーブに対してコマンドレスポンスを要求するコ
マンドと、スレーブに対してコマンドレスポンスを要求
しない一過性コマンドがある);*コマンドレスポンス
…スレーブからマスタに対して発行される通信行為で、
マスタからのコマンドに対応して発行される;*チャレ
ンジ…AKE処理(相互認証/キー交換処理)における
チャレンジ行為;*レスポンス…AKE処理におけるレ
スポンス行為(HY通信におけるAKE処理では、スレ
ーブ側からマスタに対して、「チャレンジ」がコマンド
レスポンスに乗って送られる場合がある);*初期化コ
マンド…起動時、マスタ交代時、あるいはプラグイン/
プラグアウト処理時に使用されるコマンドで、マスタ/
スレーブ設定コマンド、構成機器間の情報交換コマンド
などがある;*AKEコマンド…HY通信における相互
認証/キー交換処理コマンド;*アプリケーションコマ
ンド…HY通信における各種アプリケーション対応のコ
マンドで、AVCコマンド、付加情報転送コマンド、デ
ータモード対応コマンドなどがある。<05>HYネッ
トワーク接続可能対象機器におけるビデオ端子;*HY
端子内蔵機器(HY対応)…ビデオ入力専用端子、ビデ
オ出力専用端子、ビデオ入出力兼用端子;*HYアダプ
タを装着した従来機器…HYアダプタを装着したビデオ
入力専用端子(ただしAVCコマンド対応は不可)、H
Yアダプタを装着したビデオ入出力兼用端子(この兼用
端子からの映像情報出力は、従来機器からの出力として
扱われる);*従来の映像機器(HY非対応)…ビデオ
入力専用端子、ビデオ出力専用端子、ビデオ入出力兼用
端子。
【0008】図2は、この発明の他実施の形態に係る
「双方向通信回線を利用した機器間接続システム(1対
Nの接続例)」を説明するブロック図である。チューナ
内蔵DVDビデオレコーダなどのマスタ機器40のHY
端子40aは、アナログビデオ信号ライン(双方向通信
回線)20aを介して、スイッチャ50のHY端子50
aに接続される。スイッチャ50のHY端子50bは、
アナログビデオ信号ライン(双方向通信回線)20bを
介して、VCRなどのスレーブ機器60のHY端子60
aに接続される。同様に、スイッチャ50のHY端子5
0cは、アナログビデオ信号ライン(双方向通信回線)
20cを介して、TVなどのスレーブ機器70のHY端
子70aに接続される。図2の例では、スイッチャ50
のHY端子50a〜50cは、いずれも入出力兼用端子
である。またマスタ機器40のHY端子40aもスレー
ブ機器60のHY端子60aも、入出力兼用端子であ
る。一方、ビデオ信号を出力しないような仕様のTV
(スレーブ機器)70のHY端子70aは、入力専用端
子である。スイッチャ50は、マスタ機器40から信号
を受けるときは(擬似的に)スレーブ機器となり、スレ
ーブ機器へ信号を送るときは(擬似的に)マスタ機器と
なる。スイッチャ50はインテリジェントな機能を持
ち、スイッチャ50を中心にして1:Nのネットワーク
を構築できるようになっている。すなわち、スイッチャ
50自体にHY端子を複数設ける。そして、各々のHY
端子に接続されたスレーブ機器60、70に対して、ス
イッチャ50が、適宜、擬似的にマスタ機器として働
く。図2において、マスタ機器40がスイッチャ50に
対してマスタ宣言を行なうと、スイッチャ50に接続さ
れた全スレーブ機器60、70に対してマスタ宣言と情
報交換が行われる。その「マスタ宣言および情報交換」
の結果は、スイッチャ50を介して、マスタ機器40に
タイムリーに回答される。具体的には、まず、マスタ機
器40は全スレーブ機器60、70に対してIDを発行
し、ID番号と組でコマンドを発行する。スイッチャ5
0は、上記ID番号と組となったコマンドが、そのID
に対応したスレーブ機器60、70にそれぞれ伝達され
るように働く。しかし、マスタ機器40からのビデオ信
号(コマンド以外)は、全てのスレーブ機器60、70
に転送されるようにスイッチャ50を構成できる。
【0009】<11>1対N通信(スタータイプ)にお
ける共通の通信方法〔拡張機能〕;*常に「マスタ=
1」・「スレーブ=N」の構成とする(マスタ機器は交
代可能とする);*「映像情報」と「コマンド情報(コ
マンド付加情報も含む)」とで転送先が異なり得る;*
映像情報は、マスタから接続された全スレーブに対して
同時に転送できる;*コマンド情報は、スイッチャによ
り選択的に個々のスレーブへ転送できる;*HYネット
ワーク内の全スレーブ機器にIDを設定できる。そし
て、コマンド情報に対しては、スイッチャがマスタ機器
から指定されるスレーブIDに応じて接続先のスレーブ
機器を切り替える。その際、スイッチャを介して映像信
号が不正コピーされることを防止するため、キー情報は
特定のスレーブ機器に対してのみ渡すようにする。<1
2>1対N通信(スタータイプ)において、HYネット
ワークにビデオ出力専用HY端子(マスタ機器の出力端
子)が接続されているとき、ユーザが別の機器から映像
を出力した場合の対策(ネットワークライン上の混線対
策)は、次のようにすることができる。すなわち、スイ
ッチャ自体にHY機能(HY端子)を持たせ、ビデオ出
力専用HY端子(マスタ機器の出力端子)を、スイッチ
ャにより一時的にHYネットワークから切り離すことが
できるようにする。<13>HY通信における「マスタ
/スレーブ方式」の原則;*HYラインあるいはHYネ
ットワークにおいて常に1台以下のマスタ機器が自動設
定される(HYネットワークにおいて、同時期に2台以
上のマスタ機器が存在することは禁止される。ただし、
マスタ機器になれる資格を有するマスタ候補機器が同時
期に複数存在することは、システム構成に応じて認めて
もよい。);*スレーブ機器は、マスタ機器からのコマ
ンド発行時のみ、コマンドレスポンスとしてマスタに回
答できる(コマンドレスポンスがくるまで、マスタ機器
はスレーブ機器に対して同一コマンドの周期的発行を繰
り返すことができる。スレーブ機器は、マスタからのコ
マンドに対応する準備を完了した後、最初に検知したマ
スタからのコマンドに対して、コマンドレスポンスを発
行する)。<14>マスタ機器/スレーブ機器の自動設
定方法;<マスタ候補機器の資格>*ビデオ出力専用の
HY端子を持った機器、または*ビデオ入出力兼用端子
を持った映像機器において、a)ユーザ等が映像情報出
力を指示した時期、およびb)ユーザ等が接続構成機器
情報を要求した時期、のいずれかの時期以降に、指示ま
たは要求を出した機器に近い(たとえば機器IDまたは
装置IDのID番号が近い)側に接続された機器に、マ
スタ候補機器の資格を与えることができる。あるいは、
ビデオ出力専用のHY端子を持った機器またはビデオ入
出力兼用端子を持った映像機器が接続されたHYネット
ワークにおいて、一番最初に電源オンされ若しくは一番
最初に(何らかの)ビデオ信号をHYネットワークに出
力した機器をマスタ候補機器にする方法もある。<15
>マスタ/スレーブ機器の自動設定手順;(1)「マス
タ候補機器の資格」の条件を満足するマスタ候補機器が
「マスタ立候補宣言」を行う;(2)マスタ立候補宣言
を行った以外の映像機器で「マスタ候補機器の資格」の
条件を満足するマスタ候補機器が存在した場合には、
「拒否回答」を行う;(3)拒否回答が発生した場合に
は、ユーザ等に警告を発するとともにHY通信を停止す
る;(4)マスタ立候補宣言を行った後、特定期間中に
HYラインあるいはHYネットワークに接続された全機
器から「拒否回答」が無かった場合には、マスタ立候補
宣言を行った機器(マスタ候補機器)がマスタ機器とな
り、その直後に「接続構成機器間の情報交換コマンド」
が発行される;(5)マスタ機器から接続構成機器間の
情報交換コマンドが到達して後、スレーブ側は「スレー
ブ機器」と認識するとともに、「接続構成機器間の情報
交換のコマンドレスポンス」を回答する。<16>ダミ
ー映像情報の転送;*映像情報非転送時にコマンドを転
送する場合には、マスタ機器は必ずダミー映像情報(ブ
ルーバック等)を作成し、同時に転送する(HY非対応
の従来の映像機器がネットワーク上に接続された場合
に、コマンド情報の内容を表示させないため);*映像
情報非転送時にチャレンジを発行した場合には、a)チ
ャレンジを発行後、スレーブからのレスポンスがあるま
で、b)チャレンジを発行後、事前に設定されたスレー
ブからの最大回答待ち期間、の中で、いずれか短い期間
の間、マスタ機器はダミー映像情報を転送し続けるよう
に構成できる(スレーブ側に対する回答タイミングを設
定し、マスタ側としてレスポンス検出時期の設定を容易
にするため);*HYライン上の映像情報転送如何に関
わらず、スレーブ機器は映像情報(ダミー情報を含む)
間のVBI領域にレスポンス情報を載せて回答できる。
<17>HYラインまたはHYネットワーク内において
マスタ機器が継続する期間;*マスタ機器が設定された
後、下記の時期までマスタ機器が継続する:a)マスタ
機器が「マスタ機器の交代」を宣言したとき;b)マス
タ機器が「HY通信の中止」を宣言したとき;c)HY
ラインまたはHYネットワーク内に従来の映像機器から
の映像情報が流されたとき。この場合、下記の判定が完
了し次第、即座にHY通信が中止される。(1)特定の
期間中、VBI領域内にコマンド情報がない;(2)V
BI領域内にマクロビジョン信号が載っている;のいず
れかの状況により、従来の映像機器からの映像情報が流
されたことを判断する;d)マスタ機器が停止したとき
(特定の期間以内のコマンド転送の可否でマスタ機器の
停止を判断する)。<18>マスタ機器/スレーブ機器
間の交代手順;(1)マスタから発行される「コマンド
リクエスト」に対して、マスタ交代を希望するスレーブ
機器から、コマンドレスポンスとして「マスタ交代リク
エスト」を回答する;(2)それまでのマスタ機器が、
マスタ機器交代可否を検討する;(3)「マスタ機器交
代宣言」をHYネットワークに接続された全スレーブに
対して発行する(同時に交代後の新マスタ機器内容を告
示する)。<19>端子間の配線ミスの検出方法と対処
方法;*ビデオ出力−ビデオ出力接続:マスタ立候補に
対する拒否回答→ユーザへの警告<図4のSB14の
Y;SC16のY;SB22参照>;*ビデオ入力−ビ
デオ入力接続(ラインにビデオ信号なし):接続構成機
器間の情報交換不可能→HY通信不成立をユーザに通
知;*従来機器との接続:接続構成機器間の情報交換不
可能→HY通信不成立をユーザに通知<図4のSB14
のY;SC16のN;SF20参照>;*従来機器の映
像出力:HY同期情報の乱れ→ユーザへの警告<図4の
SB14のY;SC16のN;SF20参照>。
【0010】図3は、図1または図2のシステムにおい
て、マスタ機器(あるいはマスタ候補機器)によるHY
通信確立処理を説明するフローチャート図である。この
処理は現在のマスタ機器(マスタ機器不在ならマスタの
資格を持つマスタ候補機器)により実行できる。HY通
信における主な処理内容としては、HYラインの物理的
接続認知、HYライン上の各機器間におけるマスタ/ス
レーブ機器設定、HYライン上の各機器におけるプラグ
イン、プラグアウト処理、HYライン上の各機器間にお
ける相互認証、HYライン上の各機器間におけるコマン
ド(簡易AVCコマンド)処理、HYライン上の各機器
間における映像情報転送、HYライン上の各機器間にお
ける付加情報転送、HYライン上の各機器間におけるマ
スタ機器交代宣言、HYライン上の各機器における異常
検知と異常処理、HYライン上の各機器間におけるHY
通信中止宣言等がある。HY端子のみならず従来のビデ
オ端子も含めたビデオ端子間の物理的接続認知は、ライ
ンインピーダンス値のチェックにより行うことができ
る。すなわち、図1のラインインピーダンスモニタ回路
120(320)により、HYラインのインピーダンス
が所定範囲にあるかどうかチェックされ、HY端子およ
びアナログビデオ信号ライン(双方向通信回線)20の
物理的な接続状態が確認される(ステップST100
0)。ラインの接続が確認されたあと、ビデオ信号の垂
直帰線期間VBIに乗せたコマンド情報を利用して、マ
スタ宣言およびライン上の接続機器(HYネットワーク
を構成する機器群)との情報交換がなされる(ステップ
ST1100)。ステップST1100における情報交
換は、たとえば次のように行うことができる。すなわ
ち、マスタ機器は、HYネットワーク上に接続された全
スレーブ機器について、機器の種類、機器名、機器番
号、および接続端子の種類に関する情報等を収集する。
この情報収集には、構成情報交換手法を利用することが
できる。この構成情報交換手法とは、マスタ機器側から
スレーブ機器側に対して、「私はHY端子を持ったマス
タ機器です。あなたの情報を教えてください。」といっ
た内容のコマンドを発行し、スレーブ機器から回答を得
る方法である。HYネットワーク上の接続機器における
プラグインおよびプラグアウトに対応するため、上記構
成情報交換手法のコマンドは、定期的に発行される。ま
た、マスタ機器の新規設定、マスタ機器の交代時にも、
接続構成機器間の情報交換が行われる。なお、ステップ
ST1100の処理において、垂直帰線期間VBIにコ
マンド情報を乗せて転送する場合、そのビデオ信号が映
像信号部分(映像内容は不問)を持っている必要があ
る。そこで、映像情報非転送時にコマンドを転送する場
合には、マスタ機器は必ずダミー映像情報(ブルーバッ
ク等)を作成し、ビデオ信号の映像信号部分にダミー映
像情報を差し込んで、VBIのコマンド情報と同時に転
送する。こうすることにより、コマンド情報を含むビデ
オ信号を従来の映像機器(HY非対応)が受けた場合
に、その従来機器でダミー映像情報(ブルーバック)が
表示されるように(つまりコマンド情報部分が画面に出
てこないように)することができる。次に、HYネット
ワーク上で相互接続されたマスタ機器とスレーブ機器と
の間で、相互認証処理およびキー交換処理が実行され、
AKE(Authentication and KeyExchange;相互認証/
キー交換)を確立する処理が行われる(ステップST1
200)。具体的には、ステップST1200におい
て、送信する映像信号の暗号化状態/非暗号化状態に関
わらず、システム起動時の初期化の時点で、AKE処理
が実行される。その際、AKEは、マスタ機器の電源O
N/OFF毎、および接続されるスレーブ機器の電源O
N/OFF毎に、(電源ON/OFFの状態はプラグイ
ン、プラグアウトの自動検知によりマスタ機器側で認識
する)リセットされる。リセット後、このAKEは、I
EEE1394と同様なチャレンジ・レスポンス処理に
より設定される。なお、スレーブ機器から発行されるチ
ャレンジは、コマンドレスポンスに乗せて転送される。
ステップST1200の相互認証処理およびキー交換処
理については、図13を参照して後述する。AKE処理
が済むと、HYライン(HYネットワーク)上の接続機
器(マスタ機器とスレーブ機器)との情報交換およびコ
マンドリクエストの発行が実行される(ステップST1
300)。ここで、マスタ機器は、スレーブ機器に対し
てコマンドリクエストを発行すると同時にスロット_I
Dを発行し、スレーブ機器はその同一のスロット_ID
を利用してコマンドレスポンス(マスタ機器に対する処
理のリクエスト等)を返す。マスタ機器は、返されてき
たスレーブ機器のレスポンス(リクエスト)に対応する
処理を実行する(ステップST1400)。具体的に
は、マスタ機器(たとえばDVDビデオレコーダ)から
ライン上のスレーブ機器(たとえばTV)へ、「何かリ
クエストはないか?」というコマンドリクエストが(定
期的に)出される(ステップST1300)。このコマ
ンドリクエストに応じて、スレーブ機器からマスタ機器
へ「ビデオを再生して下さい」というリクエストが返さ
れる。すると、マスタ機器(DVDビデオレコーダ)は
自身にセットされた録画済みのDVDディスクの再生を
開始し、その再生ビデオ信号をスレーブ機器(TV)に
転送する。これが、スレーブ機器側のリクエストに対応
する(マスタ機器側の)処理(ステップST1400)
の例である。スレーブ機器側のリクエストに対応する処
理のあと(あるいはスレーブ機器側のリクエストがない
場合)、アプリケーションコマンド(HY通信における
各種アプリケーション対応のコマンドで、AVCコマン
ド、付加情報転送コマンド、データモード対応コマンド
等がある)の処理が、適宜実行される(ステップST1
500)。
【0011】図4は、図1または図2のシステムにおい
て、マスタ候補機器が、マスタ宣言をしてマスタとな
り、アナログライン上の接続機器との間で情報交換する
場合の処理を説明するフローチャート図である。図4の
処理ステップにおいて、ステップの符号が「SA…」と
なっているものはマスタ候補の機器による処理であり、
ステップの符号が「SB…」となっているものはマスタ
候補の機器による映像混線検知処理であり、ステップの
符号が「SC…」となっているものはHY出力専用の機
器に対する処理であり、ステップの符号が「SD…」と
なっているものはHY入力専用の機器(またはHY入力
アダプタ付きの従来機器)に対する処理であり、ステッ
プの符号が「SE…」となっているものはHY入出力兼
用の機器に対する処理であり、ステップの符号が「SF
…」となっているものはビデオ出力中の従来機器に対す
る処理であり、ステップの符号が「SG…」となってい
るものはHY非対応の従来機器(または電源オフ状態の
HY対応機器)に対する処理である。まず、HYライン
(またはHYネットワーク)のラインインピーダンスが
所定範囲(たとえば75オーム±20%)にあるかどう
かチェックされる(ステップSA10)。ラインインピ
ーダンスが所定範囲にない場合は(ステップSA10ノ
ー)、ライン上の機器接続に異常があるものとして、そ
の後の処理は停止される(ステップSA12)。その
際、図示しないが、ラインインピーダンスの異常をユー
ザ等に知らせる警告表示を、たとえばマスタ機器の表示
部で行なう。ラインインピーダンスが所定範囲にある場
合は(ステップSA10イエス)、ライン上の機器接続
が正常である(物理的な接続が正しく行われている)と
判断し、HYライン上に自分(マスタ)以外の機器から
ビデオが転送されていないかどうか(つまりライン上で
マスタ機器からのビデオ信号とそれ以外の機器からのビ
デオ信号とが混線していないかどうか)がチェックされ
る(ステップSB14)。この混線は、マスタ機器が出
すビデオ信号に同期乱れが生じたかどうかで検知でき
る。混線があると(ステップSB14イエス)、マスタ
以外の機器からのビデオ信号のVBIにコマンド情報が
あるかどうかチェックされる(ステップSC16)。も
しコマンド情報があれば(ステップSC16イエス)、
バッティング警告が、たとえばマスタ機器の表示部で行
なわれる(ステップSC18)。コマンド情報がなけれ
ば(ステップSC16ノー)、マスタ以外の機器はHY
非対応の従来機器と判定される。HY非対応の従来機器
からHYラインにビデオ信号が出力された結果ステップ
SB14の混線が起きたなら、その旨の警告が、たとえ
ばマスタ機器の表示部で行なわれる(ステップSF2
0)。ステップSC18またはSF20の警告はいずれ
もライン混線が生じたときに出される。この混線が生じ
たときは、「ライン混線が生じました。本機(マスタ)
の処理を停止します。ライン上の他機器からビデオ信号
が出されていないかどうかご確認下さい」等の警告をマ
スタ機器の表示部で行ない、マスタ機能を停止する(ス
テップSB22)。図4の処理において、ライン上の機
器の物理的な接続状態をチェックする処理(SA10)
およびライン上の映像信号の混線状態をチェックする処
理(SB14)は、マスタ機器がライン上にビデオ信号
を出力している期間中実行され続けており、接続切断お
よび/または混線が検知されれば、直ちに対応処理(S
A12、SB22、SC18、SF20等)が実行され
るようになっている。ライン混線がない場合は(ステッ
プSB14ノー)、図3のステップST1100と同様
なマスタ宣言およびライン上接続機器との情報交換が行
われる(ステップSA24)。このステップSA24の
処理において、映像情報を転送しないときに垂直帰線期
間VBIにコマンド情報を乗せて転送する場合は、マス
タ機器はダミー映像情報(ブルーバック等)を作成し、
ビデオ信号の映像信号部分にダミー映像情報を差し込ん
で、VBIのコマンド情報と同時に転送する。こうする
ことにより、コマンド情報を含むビデオ信号を従来の映
像機器(HY非対応)が受けた場合に、その従来機器で
ダミー映像情報(ブルーバック)が表示されるように
(つまりコマンド情報部分が画面に出てこないように)
する。ライン上に(マスタ機器以外に)出力専用の機器
があり、その出力専用機器から接続禁止警告をマスタが
受信した場合は(ステップSC26イエス)、「接続禁
止警告を受けました。本機(マスタ)の処理を停止しま
す。ライン上の他機器の動作状況をご確認下さい」等の
警告をマスタ機器の表示部で行ない、マスタ機能を停止
する(ステップSB22)。上記接続禁止警告がない場
合は(ステップSC26ノー)、マスタ機器は、ライン
上の入力専用機器からの情報回答を待ち(ステップSD
28)、入出力兼用機器からの情報回答を待つ(ステッ
プSE30)。ライン上の入力専用機器からも入出力兼
用機器からも情報回答がない場合は(ステップSA32
ノー)、マスタ機器は、HYライン上に接続された機器
(ステップSA10で機器接続があることは確認されて
いる)がHY非対応の従来機器であるとみなす。そし
て、垂直帰線期間VBIにコマンド情報を乗せないで、
通常のビデオ信号のみを、ライン上に出力する(ステッ
プSG34)。ライン上の従来機器は、このビデオ信号
を受信し、表示あるいは録画等の処理を行なうことがで
きる(マクロビジョン等のコピー禁止が施されている場
合は、表示はできるが録画はできない)。ライン上の入
力専用機器および/または入出力兼用機器から情報回答
があった場合は(ステップSA32イエス)、ラインの
混線が(同期の乱れ等により)チェックされる(ステッ
プSB36)。ライン混線が検知された場合は(ステッ
プSB36イエス)、「ライン混線が生じました。本機
(マスタ)の処理を停止します。ライン上の2以上の他
機器から同時にビデオ信号が出されていないかどうかご
確認下さい」等の警告をマスタ機器の表示部で行ない、
マスタ機能を停止する(ステップSB22)。ライン混
線が検知されなかった場合は(ステップSB36ノ
ー)、AKE処理が必要かどうかチェックされる(ステ
ップSA38)。システムが起動して最初の処理ではま
だAKEが設定されておらず、AKE処理に移る(ステ
ップSA38イエス)。このAKE処理(ステップSA
40)は、図3のステップST1200と同様に行なう
ことができる。AKE処理(ステップSA40)は、マ
スタ候補機器の電源オン後、接続機器間の情報交換をし
た直後にのみ(ステップSA38イエス)実行すればよ
い。電源投入後AKE処理が済めば、AKEが設定さ
れ、その後のシステム稼働中は、AKE処理を反復する
必要はない(ステップSA38ノー)。マスタ候補機器
の電源がオフ・オンされたときは、IEEE1394と
同様、AKEの設定はリセットされる。この場合は、接
続機器間の情報交換後に1度だけ(ステップSA38イ
エス)、AKE処理(ステップSA40)が実行され
る。AKE処理実行後、AKEが設定され(現在の接続
相手との相互認証/キー交換処理が済んだことを示すフ
ラグを立てる等)、ステップSA24〜SB36と同様
な処理が反復される。これらの処理後、コマンドリクエ
ストの発行処理に移る(ステップSA60)。一方、シ
ステムが起動後、既にAKEが設定されているなら、ス
テップSA40のAKE処理およびステップSA24〜
SB36の反復処理はスキップされ(ステップSA38
ノー)、コマンドリクエストの発行処理に移る(ステッ
プSA60)。このコマンドリクエスト発行処理は、図
3のステップST1300と同様に行うことができる。
コマンドリクエスト発行(ステップSA60)後、ライ
ンの混線が(同期の乱れ等により)チェックされる(ス
テップSB62)。ライン混線が検知された場合は(ス
テップSB62イエス)、「ライン混線が生じました。
本機(マスタ)の処理を停止します。ライン上の2以上
の他機器から同時にビデオ信号が出されていないかどう
かご確認下さい」等の警告をマスタ機器の表示部で行な
い、マスタ機能を停止する(ステップSB22)。ライ
ン混線が検知されなかった場合は(ステップSB62ノ
ー)、マスタ機器は、ライン上の入力専用機器からのリ
クエストの回答を待ち(ステップSD64)、入出力兼
用機器からのリクエストの回答を待つ(ステップSE6
6)。ライン上の入力専用機器または入出力兼用機器か
らリクエストの回答があった場合は(ステップSA68
イエス)、マスタ機器はそのリクエストに対応した処理
を行い(ステップSA70)、コマンドリクエスト発行
処理(ステップSA60)に戻る。ここでのコマンドリ
クエスト対応処理は、図3のステップST1400と同
様に行うことができる。なお、1:NのHYネットワー
クの場合(図2)は、マスタ機器40からのビデオ再生
出力はスイッチャ50を介してスレーブ機器(たとえば
モニタTV)70へ送られる。この場合、スイッチャ5
0は単なる「ルータ」として捉えることもできるが、H
Y端子を介したビデオ信号の入出力機能を持つので、ス
イッチャ50はマスタにもスレーブにも臨機応変でなれ
る機器と捉えることができる。たとえば、スレーブ機器
(TV)70からマスタとしてのスイッチャ50へ「入
力をDVDレコーダからVCRに切り替えて下さい」と
いうリクエストを出し、マスタとしてのスイッチャ50
がそのリクエストに答えるように構成できる。ライン上
の入力専用機器からも入出力兼用機器からもリクエスト
の回答がない場合(ステップSA68ノー)、マスタ機
器は、HY通信における各種アプリケーション対応のコ
マンド(AVCコマンド、付加情報転送コマンド、デー
タモード対応コマンドなど)がVBIにあるかどうかチ
ェックする(ステップSA72)。アプリケーションコ
マンドがある場合は(ステップSA72イエス)、マス
タ機器によりそのアプリケーションコマンドの処理が実
行される(ステップSA74)。このアプリケーション
コマンド処理が実行されたことは、ライン上の入力専用
機器で確認され(ステップSD76)、ライン上の入出
力兼用機器で確認される(ステップSE78)。このス
テップSA72〜SE78の処理は、アプリケーション
コマンドがある限り反復される。アプリケーションコマ
ンドがない場合は(ステップSA72ノー)、ステップ
SA10から処理が再スタートする。
【0012】図5は、図1または図2のシステムにおい
て、アナログライン上の機器間でマスタ交代が行われる
場合の処理を説明するフローチャート図である。まず、
現在のマスタ機器がコマンドリクエストを発行する(ス
テップSE100)。マスタ候補(現在はスレーブ)機
器が一定期間内に現マスタ機器からコマンドを受信する
と(ステップSA102イエス)、このマスタ候補機器
は、マスタ交代リクエストを、現マスタ機器に回答する
(ステップSA104)。現マスタ機器がマスタ候補機
器からのマスタ交代リクエストを承認すれば(ステップ
SE106イエス)、現マスタ機器がマスタ交代宣言を
行なう(ステップSE110)。マスタ候補(現在はス
レーブ)機器が一定期間内に現マスタ機器からコマンド
を受信しなかった場合は(ステップSA102ノー)、
上記ステップSA104〜SE110の処理はスキップ
される。現マスタ機器がマスタ交代宣言(ステップSE
110)をしたあと、マスタ候補(まだスレーブ)機器
は、マスタ宣言を行い、接続機器間(ここでは現マスタ
機器)と情報交換を行なう(ステップSA112)。こ
こで、マスタ候補機器はマスタ機器になる。新たなマス
タ機器は、ライン上の入力専用機器からの情報回答を待
ち(ステップSD114)、ライン上の入出力兼用機器
からの情報回答を待つ(ステップSE116)。ライン
上の入力専用機器あるいは入出力兼用機器から情報回答
がない場合は(ステップSA118ノー)、処理ステッ
プSA112〜SA118のループが反復される。ライ
ン上の入力専用機器あるいは入出力兼用機器から情報回
答があった場合は(ステップSA118イエス)、図4
のノードAから入って処理ステップSA10〜SE78
が実行される。一方、現マスタ機器がマスタ候補機器か
らのマスタ交代リクエストを承認しなければ(ステップ
SE106ノー)、現マスタ機器はマスタ交代拒否の回
答を出す。このマスタ交代拒否の回答をマスタ候補(現
スレーブ)機器が受信すると(ステップSA108)、
マスタ交代はなされず、図4のノードAから入って処理
ステップSA10〜SE78が実行される。現マスタ機
器がマスタ交代の拒否をする例としては、(イ)ユーザ
等により現マスタがマスタ機器に固定設定されている場
合;(ロ)現マスタ機器がマスタとしての処理を継続中
であり途中でマスタ処理を放棄できない場合(たとえば
マスタ機器であるTVチューナがスレーブ機器であるV
CRにビデオ信号を出力しVCRでTV番組の録画が進
行している最中に、別のマスタ候補機器からマスタ交代
のリクエストが出された場合)等がある。図5の処理に
おいて、スレーブ機器がマスタ機器からビデオ信号を受
信している場合でないと、このスレーブ機器はマスタに
なれない(マスタ交代不可)。すなわち、マスタ候補機
器(現スレーブ機器)が最初に現マスタ機器からのコマ
ンドリクエストを受信したあとマスタ交代リクエストの
回答を出して始めて、マスタ交代処理が可能になる。
【0013】図6は、図1または図2のシステムにおい
て、アナログライン上の機器がスレーブになる(あるい
はスレーブ状態を維持する)場合の処理を説明するフロ
ーチャート図である。まず、HYライン上の機器たとえ
ば図1のスレーブ機器30のマイクロコンピュータ31
0は、ラインインピーダンスモニタ回路320を用い
て、図3のステップST1000と同様にHYラインの
ラインインピーダンスをチェックする(ステップSE2
00)。ラインインピーダンスが所定範囲にないときは
(ステップSE200ノー)、ラインが断線しまたはラ
インに機器接続されていないとして処理を中断し(ステ
ップSE202)、一定時間待って(ステップSE20
4)、ステップSE200に戻る。ラインインピーダン
スは所定範囲にあるが(ステップSE200イエス)、
たとえば図1のマスタ機器10からのビデオ信号をスレ
ーブ機器30が所定時間以上受信していなければ(ステ
ップSE206ノー;SE208イエス)、その時点で
はライン上にマスタ機器がないものとし、一定時間待っ
て(ステップSE204)、ステップSE200に戻
る。ステップSE208で所定時間以内にビデオ信号を
受信した場合は(ステップSE208ノー;SE206
イエス)、受信したビデオ信号の垂直帰線期間VBIに
コマンド情報があるかどうかチェックされる(ステップ
SE210)。垂直帰線期間VBIにコマンド情報がな
い場合は(ステップSE210ノー)、現スレーブ機器
は、HY通信を停止し、受信したビデオ信号を従来のビ
デオ信号として受信する(ステップSE212)。この
従来ビデオ信号受信は、中断しない限り継続される(ス
テップSE214ノー)。従来ビデオ信号が中断すると
(ステップSE214イエス)、ステップSE200の
処理に戻る。垂直帰線期間VBIにコマンド情報がある
場合は(ステップSE210イエス)、接続機器(現ス
レーブ機器からみれば現マスタ機器あるいはその他のス
レーブ機器)との情報交換が済んでいるかチェックされ
る(ステップSE216)。この情報交換は、図3のス
テップST1300と同様に行なうことができる。接続
機器との情報交換が済んでいれば(ステップSE216
イエス)、コマンド情報がマスタ宣言をした機器との情
報交換であるかどうかチェックされる(ステップSE2
18)。マスタ宣言をした機器との情報交換でない場合
は(ステップSE218ノー)、マスタ機器からのコマ
ンドに対処した処理を実行し(ステップSE220)、
ステップSE200の処理に戻る。一方、コマンド情報
がマスタ宣言をした機器(これからマスタになる機器)
との情報交換である場合は(ステップSE218イエ
ス)、図6の処理を実行している機器は、接続機器(こ
れからマスタになる機器)との情報交換に回答し、スレ
ーブ機器の設定(既にスレーブ機器であるときはスレー
ブ機器の再設定)を行なう(ステップSE226)。そ
の後、ステップSE200の処理に戻る。ステップSE
216において、接続機器との情報交換が済んでいない
場合は(ステップSE216ノー)、コマンド情報がマ
スタ宣言をした機器との情報交換であるかどうかチェッ
クされる(ステップSE222)。マスタ宣言をした機
器との情報交換でない場合は(ステップSE222ノ
ー)、(マスタ宣言をした)接続機器との情報交換まで
コマンドを無視し(ステップSE224)、ステップS
E200の処理に戻る。一方、マスタ宣言をした機器と
の情報交換である場合は(ステップSE222イエ
ス)、接続機器との情報交換に回答し、スレーブ機器の
設定(既にスレーブ機器であるときはスレーブ機器の再
設定)を行なう(ステップSE226)。その後、ステ
ップSE200の処理に戻る。
【0014】図7は、図1または図2のシステムにおい
て、垂直帰線期間(VBI)内のライン割り付けを説明
する図である。HY端子における付加情報の転送枠に関
する設定は、図7の情報を用いて行われる。図7は、5
25インターレースの場合におけるVBIラインの割付
けを例示している。ここでは、ラインL10〜L11/
L273〜L274にコマンド情報の転送領域が割り付
けられ、ラインL12〜L19/L275〜L282に
コマンド属性設定領域が割り付けられ、ラインL20/
L283にビデオID情報が割り付けられ、ラインL2
1/L284に文字多重/クローズドキャプション情報
転送領域が割り付けられ、ラインL22〜L263/L
285〜L525にアナログ映像信号(インターレース
ビデオ信号)の転送領域が割り付けられている。図7に
おいて、機能上の要件として、A〕付加情報ラインの属
性を「コマンドライン」によって設定すること;B〕時
々刻々変化する映像内容に対応した(同期した)付加情
報を転送すること;C〕付加情報転送中でも(時分割に
より)プラグイン/プラグアウト対応可能とすることが
ある。<VBI領域内のライン割付とライン毎のビット
数設定方法>*フェーズ1では、VBI内は「マスタ用
コマンドライン1本」「スレーブ用コマンドレスポンス
ライン1本」を基本とし、VBI内のコマンドラインと
ビデオIDライン以下は「コマンド属性設定領域」とす
る;*フェーズ2では、複数ラインによる同時複数コマ
ンド転送についても対象とする;*コマンドのデータ量
(パラメータ量)が1ラインに入り切らない場合には
「コマンド属性設定領域」を利用可能とする;*「コマ
ンド属性設定領域」の一つの利用形態として「付加情報
の転送枠」がある;*フェーズ1では、VBI内に入り
切るサービス情報のみを付加情報の対象とし、VBI内
に入り切らない多量なデータ量のサービス情報の取り扱
いに対してはデータモードも設定可能なフェーズ2で対
応する;*VBI内の各ライン毎の割り当てビット数
は、たとえば、(1)マスタ用コマンドラインとスレー
ブ用コマンドレスポンスライン…273ビット/ライ
ン、(2)コマンドの延長領域として使用するコマンド
属性設定領域の各ライン…273ビット/ライン、
(3)「付加情報の転送枠」としてコマンド属性設定領
域を利用する場合…20ビット/ラインとすることがで
きる。<付加情報転送領域内のデータ転送方法>*付加
情報は「L13-L19/L276-L282」の7ライン/フィールド
を利用できる;*付加情報は同時に最大約2.1kバイ
トまでのテキストデータ(日本語:ダブルバイトでおよ
そ1k文字)まで転送可能とする;*付加情報(テキス
ト)は、たとえば先頭から7×19=133ビット毎に
分割し、順次別フィールド内に挿入する;*付加情報
(テキスト)は、必ず最後に“FFFF”(2バイト)
のシーケンスエンドコードを付加し、1フィールドに収
まり切らない場合には2フィールドを跨いで設定可能に
する(付加情報属性設定領域でデータサイズ(またはデ
ータ終了位置)を設定する必要性を除き、付加情報属性
設定領域内の割り当てビット数を有効に利用するた
め)。<付加情報と映像情報との同期設定方法(その
1)>*付加情報の設定終了時刻がデジタルTVのサー
ビス情報SIから与えられた同期終了時刻と一致する場
合、付加情報属性領域に映像同期終了フラグを立てる;
*デジタルTVのサービス情報SIから与えるはずの同
期終了時刻前にユーザ等がチャネルを切り替えた場合、
マスタ側で自動的に付加情報の設定終了を設定し、スレ
ーブ側に通知する;*デジタルTVのサービス情報SI
から与えるはずの同期終了時刻前にマスタの電源を切ら
れた場合、スレーブ側で自動的にマスタ停止を検知し、
スレーブ側で付加情報の設定終了を設定する(この方法
によれば、ユーザ等からいつ同期情報が切られても(つ
まりいつチャネル切り替えがなされ、あるいはいつ電源
オフされても)対応可能になる)。<付加情報と映像情
報との同期設定方法(その2)>*付加情報の利用タイ
ミングは付加情報を利用するアプリケーションに近いも
のと見なして、付加情報を図7のL12/L275の付
加情報属性設定領域の持つデータ内容から外す。そし
て、同期設定情報を付加情報転送領域内で設定するとと
もに、付加情報転送領域内での同期設定情報のデータ構
造とフォーマットは利用するアプリケーション側で独自
に設定させる。
【0015】図8は、図1または図2のシステムにおい
て、垂直帰線期間(VBI)内のコマンド情報転送領域
の内容を説明する図である。ここでは、同期部と、スロ
ットID設定と、アドレス設定と、コマンド内容の4種
類の情報が用意されている。同期部は、クロック・ラン
・インというコマンドと、フレーミングコードというコ
マンドを含んでいる。スロットID設定は、スロットI
Dというコマンドと、スロットID内の継続番号という
コマンドと、単一スロットIDフラグというコマンド
と、スロットIDタイミングというコマンドを含んでい
る。アドレス設定は、送信者情報のコマンドと、受信者
情報のコマンドと、コマンド経由情報のコマンドを含ん
でいる。そして、コマンド内容としては、コマンドデー
タサイズと、コマンド種別と、下位階層コマンド情報
と、コマンドパラメータを含んでいる。<付加情報転送
枠に関する基本概念>;<基本的な考え方>*プラグイ
ン/プラグアウト処理の混在を認め、映像に対する同期
情報を確保するため、「スロットID」と「同一スロッ
トID内の継続番号」をベースとしたマルチタスク処理
を基本とする;*「1フィールド=1スロットID」
(1フィールド内に複数のコマンドが混在しない)を原
則とする(異なるフィールドでの時分割によるマルチコ
マンド(マルチタスク)処理を実現する);*「付加情
報ID」と「同一付加情報ID内の継続番号」を設定
し、同時に複数種類の付加情報を転送可能とする(異な
る付加情報IDに対しては異なるスロットIDが対応す
る);*付加情報転送枠はVCR(またはVTR)テー
プへ直接記録可能とするとともに、VCR(VTR)テ
ープに記録された付加情報転送枠内の情報を単独に取り
出しても、映像情報との同期などが分かる仕組みにす
る;ここで、スロットIDは、コマンドのマルチタスク
処理を保証するための設定IDであり、このIDにより
付加情報転送と平行してプラグイン/プラグアウト処理
ができるようになる。また、付加情報IDは、複数の異
なる付加情報の転送/記録を保証するための設定IDで
あり、このIDにより、たとえば録画ドラマの前回の粗
筋、出演俳優情報および/またはURL情報を同時に転
送する場合に対応できる。なお、コマンドとそのコマン
ドに対応したコマンドレスポンスはそれぞれ同一のスロ
ットIDを設定する。これにより、スレーブ側から発行
した最初のコマンドレスポンスに対する対応処理に時間
が掛かる場合、その処理結果をマスタからもらう前に、
次の(コマンドリクエストに対する)コマンドレスポン
スをマスタ側に返して、複数のジョブを並列処理できる
ようになる。<スロット_IDの発行と管理>*スロッ
ト_IDはマスタが発行する(マスタは、スレーブに対
してコマンドリクエストを発行すると同時にスロット_
IDを発行し、スレーブはその同一のスロット_IDを
利用してコマンドレスポンスを返す);*コマンドとス
ロット_IDとの関係情報(開始情報/終了情報/単一
情報)も転送する。
【0016】図9は、図1または図2のシステムにおい
て、垂直帰線期間(VBI)内のコマンド情報に含まれ
るコマンドの種類を説明する図である。ここでは、コマ
ンド番号0h〜5hにより区別される6種類のコマンド
(マスタ/スレーブ設定コマンド;構成機器間の情報交
換コマンド;AKEコマンド;AVCコマンド;付加情
報転送コマンド;データモード対応コマンド)が用意さ
れている。
【0017】図10は、図1または図2のシステムにお
いて、垂直帰線期間(VBI)内のコマンド情報に含ま
れるコマンド属性設定領域(付加情報属性設定領域)の
内容を説明する図である。このコマンド属性設定領域
(付加情報属性設定領域)には、同期ビットと、付加情
報IDと、同一付加情報ID内の継続番号と、付加情報
転送フラグと、付加情報終了フラグと、映像同期開始フ
ラグと、映像同期終了フラグと、エラー検出用のCRC
C情報が含まれている。<付加情報IDに関する説明>
*付加情報転送枠内の第1行目は「付加情報属性設定領
域」とされる;*付加情報属性設定領域内に、付加情報
IDと同一付加情報ID内の継続番号および/または同
期情報が設定される。
【0018】図11は、図1または図2のシステムにお
いて、アナログラインへの機器接続(プラグ・イン)お
よび機器切り離し(プラグ・アウト)に伴う垂直帰線期
間(VBI)内の情報の変化を説明する図である。この
図11の例では、時間t1でスロットID番号「1」に
プラグイン/アウトがあり、時間t2で付加情報#Aの
同期(表示・リンク)が開始され、さらに付加情報#A
の転送が開始される。その後、時間t3で付加情報#B
の転送が開始され、時間t4でスロットID番号「4」
にプラグイン/アウトがあり、時間t5で付加情報#A
の転送が終了となる。そして、スロットID番号「5」
にAVCコマンドの発行が行われ、時間t6で付加情報
#Bの転送が終了する。その後、時間t7で付加情報#
Bの同期が開始され、時間t8で付加情報#Aの同期
(表示・リンク)が終了する。そして、時間t9で付加
情報#Bの同期が終了する。さらにその後、時間t10
でスロットID番号「6」にプラグイン/アウトがあ
り、図11の処理が終了する。
【0019】図12は、図1または図2のシステムにお
いて、アナログラインを介して伝送されるビデオ信号
(伝送情報TI)が、垂直帰線期間VBIとデジタル情
報伝送期間DTP(通常のアナログビデオでは映像信号
が伝送される期間)とで構成される場合において、垂直
帰線期間VBI内のデータ構造およびデジタル情報伝送
期間DTP内のデータ構造を説明する図である。図12
の(a)(b)に示すように、垂直帰線期間VBIにお
いてコマンド情報が転送され、膨大な容量を持つ映像信
号伝送期間(デジタル情報伝送期間DTP)においてデ
ジタルコンテンツ情報が転送される。図12(b)のコ
ンテンツ情報転送期間において、1以上のデータパケッ
トにパケット化されたデジタル情報が転送される。この
パケットは、図12(c)に示すようにTCP/IPプ
ロトコル等で転送されるパケットであり、各パケットは
パケットヘッダ情報とコンテンツ情報とで構成される。
このパケット内の情報が適宜分割され、各転送サイクル
内に分配されて、コンテンツ情報の転送期間で転送され
る。図12(b)のコマンド情報とコンテンツ情報との
ペアは、図12(d)に示すように、1つのコマンド/
コンテンツ転送サイクル(#1、#2、#3、…)で転
送される。各コマンド/コンテンツ転送サイクルは、図
12(e)に示すように、等価パルス転送期間と、垂直
同期パルス転送期間と、等価パルス転送期間と、コマン
ド情報の転送期間と、コマンド属性設定情報の転送期間
と、コンテンツ情報の転送期間を含んでいる。そして、
図12(e)のコマンド属性設定情報の転送期間には、
図12(f)に示すように、同期部と、デジタルコンテ
ンツIDと、同一コンテンツID内での継続番号と、コ
ンテンツデータの転送レートと、該当転送サイクル内で
のコンテンツデータサイズと、コンテンツの属性(通信
プロトコルの種類等)が含まれる。図12のデータ構造
において、垂直帰線期間VBIにコマンド情報を乗せる
構造は、映像信号伝送期間(デジタル情報伝送期間DT
P)にどんな情報(アナログビデオ信号か、コンピュー
タデータか、インターネット情報か等)を送るかに関係
なく、共通の構造を持つことができる。このようなデー
タ構造を採用すると、VBIを利用した処理については
制御回路(ハードウエア)および制御処理(ソフトウエ
ア)を共通化できるので、ハードウエアコストの低減と
制御ソフトウエアのロードの軽減が可能となる。なお、
図12(b)のコマンド情報内容としては、映像情報転
送期間内にデータ情報(コンピュータデータなど)が転
送可能となるように、アプリケーションコマンドの一つ
として、データモードコマンドを設けておくとよい。
【0020】図13は、図1または図2のシステムにお
いて、暗号化(スクランブル)されたアナログ信号およ
び暗号キーの伝送処理の一例を説明するフローチャート
図である。以下では、図1の構成を例にとって説明す
る。まず、図1に示すマスタ機器10のマイクロコンピ
ュータ110が、アナログ映像信号の伝送開始を宣言す
るための“SLOT_IDコマンド”を発生させる。そ
して、マスタ機器10のHY端子HY1、アナログビデ
オ信号ライン20、およびスレーブ機器30のHY端子
HY2を経由して、スレーブ機器30のマイクロコンピ
ュータ310に“SLOT_IDコマンド”を伝送し、
アナログ信号情報の送信開始宣言を行う(ステップST
10)。このSLOT_IDコマンド内には、パラメー
タとして、アナログ信号情報送信宣言情報と、スレーブ
機器30を指定する受信装置指定情報が含まれている。
このコマンドを受信すると、スレーブ機器30のマイク
ロコンピュータ310は、アナログ映像信号情報伝送処
理に対応したSLOT_ID(各異なる伝送処理を行な
うセッションを識別するためのID)を発行し、アナロ
グ信号情報受信リクエスト表明を行なう(ステップST
12)。すると、アナログ信号情報受信リクエスト表明
を行ったスレーブ機器30が「マスタ機器10が伝送を
希望している相手か」どうかを確かめるために、マスタ
機器10とスレーブ機器30との間で、相互認証処理が
行われる。具体的には、スレーブ機器30のみが持って
いる公開キー情報で暗号化した情報をマスタ機器10か
らスレーブ機器30へ送り、この情報をスレーブ機器3
0が解読できるかを調べ、次にその逆を行なうチャレン
ジ・レスポンス処理により、相互認証処理を行なう(ス
テップST14)。この相互認証処理が完了すると、暗
号キー作成の元になる情報の配信を行い(ステップST
16)、配信された情報を基に、機器間(10と30)
で共通の暗号キーまたは暗号解読キーの作成を行なう
(ステップST18)。その具体的な方法として、a)
ステップST14で行なうチャレンジ・レスポンス処理
の際に同時に暗号キーの一部(または暗号作成用の基情
報)を相互に送り合い、その相互に送り合った情報から
暗号キーを作成する方法;b)機器間(10と30)で
事前に暗号キーの基になる情報を共有しておき、両者の
うちどちらかが送信した情報を基に両者がそれぞれ共通
な暗号キーを作成する方法;などがある。以上の処理を
経て、マスタ機器10のマイクロコンピュータ110で
暗号キーが作成される。そして、このマイクロコンピュ
ータ110において、別の(機器間で共通の)暗号キー
によって、アナログ信号の暗号化(エンコード/スクラ
ンブル)が行われる(ステップST20)。その結果得
られた暗号化されたアナログ映像信号情報は、マイクロ
コンピュータ110で作成されたコマンド情報と合成さ
れる。こうして、暗号化されコマンド情報が合成された
アナログ映像信号情報は、マスタ機器10のHY端子H
Y1、アナログビデオ信号ライン20、およびスレーブ
機器30のHY端子HY2を経て、スレーブ機器30へ
伝送される(ステップST22)。スレーブ機器30で
は、暗号化されたアナログ映像信号情報が共通の暗号キ
ーで暗号解読(デコード/デ・スクランブル)され(ス
テップST24)、図示しない情報記憶媒体(DVD−
RAMディスク、磁気テープなど)に記録され、あるい
はTVなどで表示される。
【0021】図14の(a)〜(e)は、図1または図
2のシステムにおいて、アナログ信号情報処理装置間で
伝送される伝送情報(コマンド情報を含む)TIのフォ
ーマットの一例を説明する図である。この例では、映像
情報伝送期間VTPの間の垂直帰線消去期間(または垂
直帰線期間)VBI内の第10〜13番目と第17〜2
0番目の走査線(ライン)期間中に、コマンド情報を伝
送するようになっている。上記の期間内での伝送利用者
の割り振りでは、Slot_ID作成開始宣言者に特定
期間を決定する権利が与えられ、所定のコマンド(図示
しないCommandLine Controlコマンド)によりその割り
振りが通知される。ただし、同時に複数のコマンドが並
列処理されず、1個のコマンドと戻り値(ステータス)
のやり取りのみを行う単純なコマンド伝送の場合には、
コマンド送信者側が第10〜13番目の走査線(ライ
ン)を利用し、全て同一のコマンドが4回繰り返して伝
送される。またこの場合には、コマンドステータス回答
者(戻り値を返す側)が第17〜20番目の走査線(ラ
イン)を利用し、同様に同一の内容を4回繰り返して返
信する。コマンド情報は272ビットのデータパケット
DP構造により伝送される。実際のコマンド情報は、1
76ビットのコマンドデータブロックCDB内に入り、
複数コマンドの同時並行が可能なように、固有のセッシ
ョンを指定するスロットID;SLID、送信元の装置
を認識させるための送信装置ID;TRID、送信相手
を指定する受信装置ID;REID、コマンド内容を示
すコマンドコードCMCD、およびそのコマンドに関す
る情報を示すコマンドパラメータCMPRなどの情報が
送れるようになっている。コマンドデータブロックCD
Bのサイズは、176ビットと非常に小さいので、多量
の情報をコマンド形式で伝送する場合、何度かに分けて
伝送する必要がある。そのため、同一のコマンドに関す
る何回目の情報を送っているかを示すために、同一コマ
ンド内シリアル番号SCSNも伝送される。
【0022】図15は、図1または図2のシステムにお
いて、アナログ信号情報処理装置間で相互認証を行なう
場合の処理の一例を説明するフローチャート図である。
この処理では、たとえば図14のコマンド情報が利用さ
れる。まず、認証相手に割り付けたスロットID値を、
認証相手へ送信する(ステップST30)。このとき、
設定エリア情報とストリームID情報が通知される。こ
こでは、コマンドとして、レポートキーが使用される。
次に、暗号化された相手のチャレンジキーを、認証相手
から受信する(ステップST32)。ここでは、コマン
ドとして、センドキーが使用される。次に、認証相手の
チャレンジキーで暗号化した「暗号キー1」を、認証相
手へ送信する(ステップST34)。ここでは、コマン
ドとして、レポートキーが使用される。次に、暗号化さ
れたこちら側のチャレンジキーを、認証相手へ送信する
(ステップST36)。ここでは、コマンドとして、セ
ンドキーが使用される。次に、こちら側のチャレンジキ
ーで暗号化した「暗号キー2」を、認証相手から受信す
る(ステップST38)。ここでは、コマンドとして、
センドキーが使用される。こうして「暗号キー1」およ
び「暗号キー2」が得られたあと、これらのキーから、
「バスキー」を生成する(ステップST40)。そのあ
と、「バスキー」で暗号化した情報を、トランスポート
ストリームで送受信する(ステップST42)。
【0023】図16は、図1または図2のシステム動作
を説明するフローチャート図である。以下では、このフ
ローチャートの処理は、図1の構成を例にとれば、マス
タ機器10のマイクロコンピュータ110により実行さ
れる(機器30がマスタの場合はマイクロコンピュータ
310により実行される)。まず、マスタ機器10のラ
インインピーダンスモニタ回路120が、アナログビデ
オ信号ライン20のラインインピーダンス(あるいは接
続相手であるスレーブ機器30の回路インピーダンス;
通常は75Ωだが接続相手によっては50Ωの場合もあ
り得る)を調べて、相手機器(スレーブ機器)30のH
Y端子HY2がマスタ機器10のHY端子HY1に接続
されているかどうかチェックする(ステップST6
0)。接続されていない場合(回路インピーダンスが数
kΩ以上〜無限大)は、ライン20に相手機器30が接
続されるのを待つ(ステップST62ノー)。相手機器
30が接続されている場合は(ステップST62イエ
ス)、相手機器30からのビデオ信号の垂直帰線期間V
BIにコマンドが乗るのを、所定時間(たとえば1〜2
秒)待つ(ステップST64)。所定時間経過後、マイ
クロコンピュータ110は、垂直帰線期間VBIのコマ
ンドをチェックする(ステップST66)。コマンドが
なければ(ステップST66ノー;ケース3)、相手機
器30はこの発明のシステムに対応していない従来機器
(HY端子なし)であると判断し、相手機器に、アナロ
グビデオ信号をそのまま送る(ステップST68)。す
なわち、スクランブルされたアナログビデオ信号は、ス
クランブルされたまま相手機器に送られる。一方、コマ
ンドが垂直帰線期間VBIに含まれておれば、相手機器
30はこの発明のシステムに対応した新機種(HY端子
付)であると判断し、相手機器30がどのような機種な
のかの確認を行なう(ステップST80)。この確認
(相手機器30の認証)は、たとえば図14(c)のコ
マンド情報部CIに該当するデータが乗ったかどうかで
行うことができる。垂直帰線期間VBIに乗ったデータ
が所定の内容にマッチしない等により相手機器30の認
証ができなかった場合(ステップST82ノー;ケース
3)、相手機器はこの発明のシステムで適正な処理がで
きない機器であると判断し、相手機器に、アナログビデ
オ信号をそのまま送る(ステップST68)。すなわ
ち、スクランブルされたアナログビデオ信号は、スクラ
ンブルされたまま相手機器に送られる。相手機器30の
認証ができた場合(ステップST82イエス)、認証し
た相手機器が録画機能を持つものか(VCR等)録画機
能を持たないものか(モニタTV等)の判別がなされる
(ステップST84)。ステップST84での判別は、
図14(c)のデータパケットDPに含まれる図14
(e)の相手方装置ID(ここでは受信装置ID)によ
り、行うことができる。相手機器30が(不正な録画が
なされる恐れのない)TV等であるなら、スクランブル
キーの交換が行われる(ステップST86)。相手機器
30が(不正な録画がなされる恐れのある)VCR等で
あるなら、スクランブルキーの交換処理(ステップST
86)はスキップされる。次に、相手機器30がコマン
ド対応機器かどうかの判別がなされる(ステップST8
8)。ステップST88での判別は、図14(c)のデ
ータパケットDPに含まれるコマンド情報部CIの一部
(図23のペイロード中の種別コード/種別依存フィー
ルド)により、行うことができる。相手機器30がコマ
ンド対応機器でない場合(ステップST88ノー;ケー
ス2;図17の右側カラムのHY対応系2参照)は、相
手機器30に、コマンド情報を除き、付加情報(サービ
ス情報SI)、ビデオID等を適宜乗せた垂直帰線期間
VBIを含むアナログビデオ信号を、送る(ステップS
T90)。一方、相手機器30がコマンド対応機器であ
る場合(ステップST88イエス;ケース1;図17の
右側カラムのHY対応系1参照)は、相手機器30に、
コマンド情報を含め、付加情報(サービス情報SI)、
ビデオID等を適宜乗せたVBIを含むアナログビデオ
信号を、送る(ステップST92)。
【0024】図17は、日米の放送系/パッケージ系お
よびこの発明のシステムにおけるVBIの内容を説明す
る図である。この図で注目すべきことは、日米のパッケ
ージ系ビデオプログラムにおいて、垂直帰線期間VBI
のライン番号10〜19/273〜282のマクロビジ
ョンAGCパルス(VCR録画を妨害する疑似同期パル
ス)領域が、HY対応系独自の情報(コマンド情報、付
加情報等)に利用されていることである。すなわち、コ
マンド対応のHY対応系1では、(イ)VBIのライン
10/273がマスタ(映像信号を出す側)発行のコマ
ンド情報を含むことができ、(ロ)VBIのライン11
/274がスレーブ(映像信号を受ける側)発行のコマ
ンド情報を含むことができ、(ハ)VBIのライン12
/275〜19/282が付加情報(サービス情報)を
含むことができるようになっている。一方、コマンド非
対応のHY対応系2では、(イ)VBIのライン10/
273〜19/282が付加情報(サービス情報)を含
むことができるようになっている。図17において、V
ITS(Vertical Interval Test Signal)は垂直期間
テスト信号であり、VITC(Vertical Interval Time
Code)は垂直期間タイムコードであり、GCR(Ghost
Canceller Reference Signal)はゴーストキャンセラ
基準信号であり、VIR(Vertical Interval Referenc
e Signal)は垂直期間基準信号(レベル・色相の基準信
号)である。なお、HY対応系のライン(ライン10〜
19/273〜282)上に“マクロビジョン信号”が
転送されている場合には、接続相手機機(たとえば図1
の機器30)は“HY端子を持たない従来機器”と見な
し、HY通信は行わず、従来の映像信号転送方式で対応
する。
【0025】図18は、図17のライン番号10〜20
(または273〜283)に乗る各種情報(コマンド情
報、サービス情報、ビデオID情報等)の信号構成を説
明する図である。以下、コマンド情報を例にとって、説
明する(コマンド情報、サービス情報、ビデオID情報
等いずれの場合も考え方は同じ)。このコマンド情報の
信号フォーマットは、垂直帰線期間VBIのライン10
および273に、リファレンスビットREFとそれに続
く20ビットのデジタル信号を配して構成されている。
レベル”1”(70IRE)の先頭REFビットとその
次のレベル”0”(0IRE)の信号ビットは固定され
ており、この先頭の1/0ビットをユニークパターンと
して検出してから、その後の20ビットデータを読み取
るようになっている。図中の時間数値は、525インタ
ーレースの場合を例示している。525プログレッシブ
の場合の時間数値は、<>で併記してある。一般に、民
生用VHSビデオ等の録再特性は、2MHz付近からレ
スポンスが落ち始め、3MHzではー20dB程度まで
減衰する。このような比較的狭帯域な系でもコマンド情
報等を確実に伝送するためには、クロック周波数は1M
Hz以下にする必要がある。かといって、クロック周波
数を下げすぎると、一度に送れるデータ量(ビット数)
が少なくなる。結局、実用面からの妥協で、図18のデ
ジタル信号のクロック周波数は、色副搬送波fscの1
/8(約447kHz)に選ばれている。ただし、より
広帯域な録再特性を持つ装置(DVDリアルタイム録再
ビデオ等)を採用するなら、上記クロック周波数をもっ
と高く採ることは可能である。図18において、ビデオ
レベルの70IREが20ビットデジタル信号のロジカ
ル”1”に対応し、デオレベルの0IREが20ビット
デジタル信号のロジカル”0”に対応している。70I
RE程度なら、民生用アナログVCRでも、レベル”
1”で反転現象等の破綻を起こすことはない。図18の
20ビットコマンド情報は、2ビット構成のワード0
と、4ビット構成のワード1と、8ビット構成のワード
2と、6ビット構成のCRCC(Circular Redundancy
Check Code)コードとを含んでいる。ここで、たとえば
ワード0の2ビットはプロパティ等の定義に利用でき、
ワード1の4ビットで16種類のヘッダを定義でき、ワ
ード2の8ビットで対応ヘッダのデータを記述できるよ
うになっている。アスペクト比等のプロパティ情報は、
TVスクリーンの画角を制御するためのもので、誤判定
がなるべく生じないよう、毎フィールド伝送される。C
RCCは、伝送系でのエラーを検出し判別の精度を上げ
るためのものである。データが全て”0”のときでもC
RCCが”0”とならないよう、このCRCCのプリセ
ット値は、”1”に選ばれている。なお、民生用アナロ
グVCRではビデオ信号の録再に2ヘッド用いられてい
るが、そのうちの一方のヘッドにゴミ等が付着しヘッド
の当たり(テープとヘッドギャップ部との接触状態)が
悪くなると、そのヘッドで再生するVBIの再生信号に
ノイズが乗り、図18の情報を正しく検出できない場合
が生じ得る。この問題を避けるため、2フィールド(コ
マンド情報ならライン10または11とライン273ま
たは274)に同じ情報を連続して送るようにしてい
る。このようにすれば、2ヘッドのうち一方の当たりが
悪くなっても、図18のVBI情報を正しく読み取るこ
とが可能になる。なお、トータルの構成ビット数を別に
すれば、図17の右側カラムに示された付加情報(サー
ビス情報)あるいはビデオID情報も、図18に示すよ
うなフォーマットで、垂直帰線期間VBIの所定ライン
(図17のライン番号12/275〜20/283)に
乗せることができる。ところで、既存装置(HY非対
応)との間では事前認証ができないので、この場合はコ
マンドを垂直帰線期間VBIに乗せない。ただし既存装
置に対してHY端子対応アダプタを接続した場合は、V
BIを利用した双方向通信および/または一方向遠隔操
作が可能となる。また、後述するCGMSーAによるコ
ピー世代の制御情報も、図18に示すようなフォーマッ
トで伝送できる。図18の特徴は、ビットクロックを色
副搬送波fscの何分の1に選ぶかによって、コマンド
情報(あるいはサービス情報、ビデオID情報等)の内
容を伝えるワード構成(ビット数)が、変化できる点に
ある。換言すれば、図18の構成は、垂直帰線期間VB
I中の同一ラインがビット長可変情報を保有できる点に
特徴を持つ。すなわち、図18ではクロック周波数をf
sc/8にした場合に情報の構成ビット数が20ビット
となる場合を例示しているが、クロック周波数をfsc
/2に上げれば情報の構成ビット数は5ビットとなり、
クロック周波数をfsc/32に下げれば情報の構成ビ
ット数は80ビットとなる。つまり、短いビット数で済
む情報なら高いクロック周波数(fsc/2)で短時間
処理でき、長いビット数を必要とする情報に対しては
(相対的に低速となるが)低いクロック周波数(fsc
/32)で1ライン伝送(または最小限のライン数を用
いた伝送)を可能としている。以上の説明では、色副搬
送波fscを基準にしてビットクロックを得る場合であ
るが、このビットクロックは他の方法で得ることもでき
る。たとえば、民生用VHSビデオの場合、記録可能な
輝度信号(Y信号)成分の上限は3MHz程度である
(S−VHSでは5MHz程度、DVDビデオでは6M
Hz程度)。この輝度信号上限周波数(fmaxとす
る)を基準にして、この基準周波数fmaxを適宜分周
することにより、図18のワード構成のビット数を、た
とえば5ビット/ライン〜80ビット/ラインの範囲で
可変とすることもできる。また、図18のワード構成の
ビット数は、送信側機器(マスタ機器/ソース機器)か
ら受信側機器(スレーブ機器/シンク機器)に送られる
情報の内容に応じて変更することもできる。たとえば、
図示しないセットトップボックスSTB(マスタ機器)
からの映像信号を図示しないVCR(スレーブ機器)で
録画する場合において、STBからVCRへ送られる映
像信号のVBIに図17の付加情報が乗っている場合
は、この付加情報の内容に応じて、図18のワード構成
のビット数を、たとえば5ビット/ライン〜80ビット
/ラインの範囲で可変とすることもできる。あるいは、
図18のワード構成のビット数は、転送対象(映像信号
をうける相手機器、つまりスレーブ機器あるいはシンク
機器)によって変更することもできる。たとえば、ST
B(マスタ機器)からの映像信号が文字情報(図17の
クローズドキャプションなど)を含む場合において、相
手機器が文字情報のデコーダ(図示せず)を持つTVま
たは文字情報のデコーダを持たないVCRであるとす
る。この場合、転送対象がVCRから文字情報デコーダ
付TVに変更されると、図18のワード構成のビット数
は、たとえば、20ビット/ラインから5ビット/ライ
ン〜80ビット/ラインのいずれかに適宜変更できる。
【0026】図19は、図1または図2のシステムにお
いて、マスタ/スレーブの決定から暗号化された情報伝
送までの処理の流れを説明するフローチャート図であ
る。この処理は、たとえば図2の双方向通信回線(20
a〜20c)およびスイッチャ50を介して互いに接続
された機器40、60、70のうちの任意の2つの機器
間で実行される。以下では、説明を分かり易くするため
に、仮に図1の機器10と機器30との間で図19の処
理シーケンスが実行される場合を想定して、説明を行な
う。まず、相互接続された機器のどちらがマスタ(映像
信号を出す側)となりどちらがスレーブ(映像信号を受
ける側)となるかが決定される(ステップST10
0)。たとえば、電源オン直後に、デフォルト設定で、
機器10にマスタの地位が割り当てられ、その他の機器
(ここでは機器30)にスレーブの地位が割り当てられ
ることが、決定されたとする。すると、ステップST1
00のマスタ/スレーブ決定フェーズにおいて、図14
(e)のスロットIDで指定されるタイムスロットを、
機器10(マスタ)または機器30(スレーブ)のどち
らが使用するのかが決定される。具体的には、垂直帰線
期間VBIの偶数ラインL10〜L18のタイムスロッ
トでマスタからスレーブへの情報転送(VBI情報転
送)が行われ、垂直帰線期間VBIの奇数ラインL11
〜L19のタイムスロットでスレーブからマスタへの情
報転送(VBI情報転送)が行われる(VBI情報に関
してライン毎の交互情報転送)。あるいは、インターレ
ースビデオ信号が用いられている場合は、奇数フィール
ドのラインL10〜L19のタイムスロットでマスタか
らスレーブへの情報転送(VBI情報転送)が行われ、
偶数フィールドのラインL273〜L282のタイムス
ロットでマスタからスレーブへの情報転送(VBI情報
転送)が行われるように構成されてもよい(VBI情報
に関してフィールド毎の交互情報転送)。上記いずれの
場合でも、各ラインには所定のワード構成の情報(図1
8の例では最小5ビット、標準20ビット、最大80ビ
ット)を乗せることができる。次に、マスタとスレーブ
とを自動的に所定の接続状態にセットアップするプラグ
アンドプレイフェーズに入る(ステップST102)。
このプラグアンドプレイフェーズでは、その時点でのマ
スタ(機器10)とスレーブ(機器30)との間で用い
られるコマンドが定義される。定義されたコマンドは、
図18に示すようなワード構成で垂直帰線期間VBIに
乗せて転送できる。このプラグアンドプレイフェーズで
は、コマンド定義の他に、相手装置(マスタ機器10か
ら見ればスレーブ機器30が相手装置)の確認が行われ
る(図13のステップST14参照)。具体的には、相
手機器のベンダ名(機器製造メーカ名)、装置種別(T
VかVCRか等)、製造番号等が、VBIに乗る情報の
一部である機器情報に基づいて、確認される。その他、
このプラグアンドプレイフェーズでは、IEEE121
2/HAVi(Home AV interoperability)/SLP
(Service Location Protocol)形式準拠のコマンド
が、垂直帰線期間VBIを利用して転送可能である。次
に、マスタ(機器10)からスレーブ(機器30)への
映像転送フェーズに入る(ステップST104)。この
映像転送フェーズでは、プラグアンドプレイフェーズで
定義されたコマンド群の中から、実際に使用するコマン
ド(たとえば録画しなさいという命令Record)が定義さ
れ、このコマンドが垂直帰線期間VBIに乗って相手機
器に転送される。この映像転送フェーズでは、必要に応
じて、認証キー/スクランブル解除キー等の交換もなさ
れる(図13のステップST16、ST18参照)。こ
こで、図示しないアナログ・コピー世代管理システム
(CGMS−A)のコードがコピー禁止の「1、1」に
なっている場合は、相手機器がTV等の録画不能機器な
ら認証キー/スクランブル解除キーの交換がなされる
が、相手機器がVCR等の録画可能機器ならこのキー交
換はなされない。さらに、この映像転送フェーズでは、
IEEE1394コマンドプロトコル準拠のコマンド
を、適宜、垂直帰線期間VBIに乗せて転送することが
できる。最後に、エンコード(スクランブルおよび/ま
たは各種VBI情報の付加を含むエンコード)されたア
ナログ映像信号が、マスタ(機器10)からスレーブ
(機器30)へ伝送される(ステップST106)。そ
の後は、たとえば図13のステップST24に対応する
処理が、適宜実行される。以上の説明は、最初に図1の
機器10がマスタ(映像信号の送り手)となり、機器3
0がスレーブ(映像信号の受け手)となる場合のもので
あるが、これらの機器は双方向の通信回線20で結ばれ
ている(つまり機器10および機器30双方のHY端子
が入出力対応端子である)ので、マスタ/スレーブの関
係は切替可能である。たとえば、機器10および機器3
0がともに入出力対応HY端子付VCRであるとする。
この場合、機器10(マスタVCR)から機器30(ス
レーブVCR)にビデオ再生信号を送り、機器30でビ
デオコピーを行なうことができる(図19のステップS
T104でスクランブル解除キーの交換ができていると
して)。このコピーが終了したあと、機器10(マスタ
VCR)の再生を停止させ、ビデオテープの録画位置の
変更あるいはビデオテープの交換等を適宜行い、機器3
0(スレーブVCR)の再生をスタートさせると、今度
は機器30がマスタVCR(映像信号の送り手)とな
り、機器10がスレーブVCR(映像信号の受け手)と
なる。マスタ〜スレーブ間では映像信号の流れは一方向
であるがVBI情報は双方向である(図19のステップ
ST100において、ライン毎またはフィールド毎に、
VBI情報をマスタ〜スレーブ間でやり取りできる)た
め、マスタ/スレーブの地位の交替は、VBIコマンド
の状態変化(ここでは機器10が停止または録画ポーズ
状態で機器30が再生状態になったこと)に基づいて実
行できる。以上の説明はまた、相互接続されるHY端子
対応機器が1対1の接続関係にある場合のものである
が、この関係は1対N(Nは1以上の整数)に拡張でき
る。たとえば、図2のシステム構成において、1つのマ
スタ機器40に、スイッチャ50を介して、2つのスレ
ーブ機器60および70が接続されている。マスタ機器
40は、図19のプラグアンドプレイフェーズ(ステッ
プST102)において、各スレーブがどんな機器であ
るかを、VBI情報の交換により、映像転送フェーズ
(ステップST104)の実行前に知ることができる。
そこで、マスタ機器40は、認証された(映像信号転送
OKと判断された)特定のスレーブ(たとえば、録画機
能を持たないTV等の機器70)にだけ、映像信号を
(それがスクランブルされておればスクランブル解除キ
ーとともに)送る。その際、他のスレーブ(ここでは機
器60)に対しては、VBI情報の交換は行なうが、映
像信号は送らない。ただし、動画あるいは静止画等の映
像コンテンツを含まない、たとえばブルーバックのよう
な映像信号を他のスレーブ(機器60)に送るのは可能
である。なお、スレーブが複数ある場合のタイムスロッ
トの割り振り(図19のステップST100)は、たと
えば以下のようにすることで可能である(図2のシステ
ムの場合):VBIのラインL10で、マスタ(機器4
0)→スレーブ1(機器60)への転送;VBIのライ
ンL12で、マスタ(機器40)→スレーブ2(機器7
0)への転送;………VBIのラインL11で、スレー
ブ1(機器60)→マスタ(機器40)への転送;VB
IのラインL13で、スレーブ2(機器70)→マスタ
(機器40)への転送;………。図19のステップST
100におけるマスタ/スレーブの決定方法としては、
(たとえば図2の機器40がデフォルトでマスタとなる
方法以外に)以下の方法もある:(a)各装置ID(図
14(e)参照)のID番号のより若い方がマスタにな
り、他方がスレーブになる方法;(b)先に電源がオン
になった方(あるいは先にVBI情報の出力を開始した
方)がマスタになり、他方がスレーブになる方法;
(c)先にHY端子に何らかのビデオ信号(通常の動画
を含むビデオ信号だけでなく、たとえばブルーバック信
号あるいはブルーバックのラスタに何らかの文字あるい
は図形が適宜スーパーインポーズされた信号も含む)を
出した方がマスタになり、他方がスレーブになる方法;
(d)先に最初のチャレンジ(最初のアクセス)を行っ
た方あるいは先に送信開始宣言(図13のステップST
14)を行った方がマスタになり、他方がスレーブにな
る方法。なお、デフォルトでマスタを決定する方法を採
用する場合は、デフォルトマスタにはシステムの中核に
なるような機器が適している。たとえば、あるSTB
(セットトップボックス)にHY端子を介してTVおよ
びVCRが接続されたシステムでは、STBがデフォル
トマスタとして適している。あるいは、複数のHY端子
を装備したTVに複数のHY対応機器(DVDプレー
ヤ、DVD録再ビデオレコーダ、VCR等)が接続され
たシステムでは、TVがデフォルトマスタとして適して
いる。あるいは、多数のHY端子が装備されたAVコン
トロールセンター(信号セレクタあるいは信号分配器も
しくはスイッチャ)に種々なHY対応機器(DVDプレ
ーヤ、DVD録再ビデオレコーダ、HDTV、VCR
等)が接続されたシステムでは、AVコントロールセン
ターをデフォルトマスタとすることもできる。
【0027】図20は、図1または図2のシステムにお
いて、相互に接続された機器間でやり取りされる情報の
パケットフォーマットを説明する図である。このパケッ
トフォーマットは階層化されており、各階層レベルに、
種々な(拡張可能な)情報を格納できるようになってい
る。<1>すなわち、このパケットフォーマットの階層
レベル1(最上位階層)には、このパケットフォーマッ
トのバージョン番号が格納される。たとえば1対1の相
互情報交換に対応したシステム(マスタおよびスレーブ
がそれぞれ1台しかない場合)に用いられるパケットフ
ォーマットは、バージョン番号1とされる。より複雑化
された内容(たとえば1対NあるいはN対Nの相互情報
交換に対応したシステム)には、バージョンアップ(バ
ージョン番号2、3、…)で対応できる。また、このパ
ケットフォーマットにおいては、バージョン番号に応じ
て、各階層の内容および/または階層レベル数を変更す
ることもできる。<2>このパケットフォーマットの階
層レベル2には、パケット長の情報を格納できるように
なっている。このパケットのサイズが垂直帰線期間VB
Iの1ラインに収まるときはパケット長データは所定値
(固定)でよいが、パケットサイズがVBIの1ライン
に収まりきらない場合は、実際のパケットサイズに応じ
たパケット長情報が階層レベル2に格納される。<3>
このパケットフォーマットの階層レベル3には、そのパ
ケットの内容がコマンドなのかあるいはコマンドに対す
るレスポンスなのかを区別する情報が格納される。<4
>このパケットフォーマットの階層レベル4には、その
パケットの内容の種別が格納される。この種別として
は、接続された相手機器がHY端子なのかどうかの確認
を行なう種類の情報、接続された相手機器に対してプラ
グアンドプレイ(図19のステップST102参照)を
実行する種類の情報、接続された相手機器に対して認証
/キー交換(図19のステップST104参照)を行な
う種類の情報、接続された相手機器に対して機器制御
(図19のステップST104参照)を行なう種類の情
報などがある。たとえば、マスタ(あるいはスレーブ)
から「あなたはHY端子ですか?」という質問コマンド
をスレーブ(あるいはマスタ)に送る種別、およびこの
質問に対して「イエス」のレスポンスをスレーブ(ある
いはマスタ)からマスタ(あるいはスレーブ)に返す種
別がある(HY端子の確認)。このHY端子確認は、さ
らに「あなたは入出力対応HY端子ですか?」「入力専
用HY端子ですか?」「出力専用HY端子ですか?」と
いった質問を含めることができる(なお、入力専用HY
端子も出力専用HY端子も、VBI情報に関しては入出
力対応HY端子と同様に機能できるものとする)。ある
いは、マスタ(またはスレーブ)から「あなたは何装置
ですか?」という質問コマンドをスレーブ(またはマス
タ)に送る種別、およびこの質問に対して「ベンダ名
(メーカ名)/装置種別(TV、VCR等)/製造番号
その他」の回答レスポンスをスレーブ(またはマスタ)
からマスタ(またはスレーブ)に返す種別がある(プラ
グアンドプレイ)。この質問はIEEE1212の形式
でも良いし、HAViの形式でも良いし、SLPの形式
でも良い。なお、プラグアンドプレイ実現のために、さ
らに細かな内容の質問/回答が、適宜なされる。たとえ
ば、以下のような質問がスレーブ(たとえば映像信号を
受けるAVコントロールセンター)から出され、それに
対する回答がマスタ(たとえば映像信号を送り出すDV
Dプレーヤ)から返される:「あなたのアイコン(ビッ
トマップデータ)を送って下さい」…「私の装置アイコ
ン(特定図柄のDVDプレーヤアイコン)を転送しま
す」「あなたはどんな端子ですか?」…「アナログコン
ポーネントビデオY/Cb/Crを扱うHY出力端子で
す」「あなたの属性情報を送って下さい」…「私(DV
Dプレーヤ)はアスペクト比4:3/16:9のNTS
Cインターレースビデオ/NTSCプログレッシブビデ
オに対応しています」「あなたの国籍は?」…「私はリ
ージョンコードが2の日本向けDVDプレーヤです」<
5>このパケットフォーマットの階層レベル5には、そ
のパケットの内容の種別依存フィールドが格納される。
たとえば、階層レベル4の種別がVCR録画を指令する
機器制御であるとすれば、階層レベル5の種別依存フィ
ールドに、「2000年1月1日午後1時15分00秒
から午後2時までBS7の衛星放送を録画しなさい」と
いう内容を含ませることができる。このような内容の種
別依存フィールドを含むパケットを、マスタ(たとえば
録画予約プログラムを含むSTB)からスレーブ(VC
R)へ、図20のパケットフォーマットで転送できる。
なお、階層レベル5の種別依存フィールドは、IEEE
1394AVCのように、さらに階層化することもでき
る(つまり、図20のパケットフォーマットは実質的に
は5階層に限定されない)。
【0028】図21は、図20に示されたパケットフォ
ーマットにおける階層レベル4(種別)の内容の一例
(認証/キー交換)を説明する図である。この認証/キ
ー交換は、IEEE1394のコマンドプロトコルに準
拠して行なうことができる。種別が「認証/キー交換」
の場合、図20のフォーマットのパケットの階層レベル
4には、機器証明/認証要求のチャレンジを行なうコマ
ンド、機器証明/認証要求の回答を行なうレスポンス、
認証キーの送受信(図15のステップST32〜ST3
4参照)情報、交換キーの送受信(図15のステップS
T36〜ST38参照)情報、送受信サブユニットの要
求情報と、SRM(System RenewabilityMessage)情
報、認証/キー交換のキャンセル情報などが格納され
る。ここで、マスタ機器あるいはスレーブ機器を1つの
ユニットと捉えた場合において、各ユニットが子供のサ
ブユニットを1以上持つ場合、たとえばTVチューナと
いうサブユニットおよびVCRというサブユニットを持
つスレーブ機器がある場合に、図21の送受信サブユニ
ットの要求情報は、「あなた(ターゲット/スレーブ機
器)はどんなサブユニット(チューナ、VCR)を持っ
ているのですか?」という内容となる。また、図21の
SRM情報は、たとえばシステムが不正なハッキングを
受けそれ以降の継続使用が望ましくない場合に、その旨
の警告を行なう内容を含むことができる。
【0029】図22は、図20に示されたパケットフォ
ーマットにおける階層レベル4(種別)の内容の他例
(機器制御)を説明する図である。種別が「機器制御」
の場合、簡易コマンドにはIEEE1394AVCを利
用することができ、コマンド/ステータスには機能制御
プロトコルFCPを利用することができる。ここで、簡
易コマンドは、一般家電機器のリモートコントローラで
用いられる操作に対応した簡単なもので、対象機器は単
機能扱い(TV機能だけ、VCR機能だけ等)とされ
る。たとえば、ある簡易コマンドで制御される対象機器
はTVあるいはVCRであり、TVおよびVCRが同時
に簡易コマンド制御の対象とはされない。この簡易コマ
ンドのコマンド名は、IEEE1394AVCのオペコ
ードに対応する。たとえば、このオペコードは、VCR
の再生であったり、TVチューナの選局であったりす
る。この簡易コマンドのオペランドは、IEEE139
4AVCのオペランドに対応する。たとえば、オペコー
ドがVCR再生を指令するものであれば、オペランドの
内容で、3倍速再生を指定したり、逆戻し再生を指定し
たりできる。また、オペコードがチューナ選局を指令す
るものであれば、オペランドの内容で、地上放送(VH
F周波数帯)のチャネル1を指定したり、衛星放送(B
S周波数帯)のチャネル7を指定したりできる。
【0030】図23は、図17のライン番号10/27
3(または11/284)に乗るペイロード情報の構成
を説明する図である。たとえば図1のマスタ機器10と
スレーブ機器30との間で伝送されるアナログ映像信号
の垂直帰線期間(VBI)には、図14(b)に示すよ
うなコマンド情報伝送領域CITAが含まれている。こ
のコマンド情報伝送領域CITAのたとえばライン番号
L10には、図18に示すような信号形態の情報が乗っ
ている。図18の先頭パルスREFビットは図23の
「同期」部分に対応し、図18のワード0〜ワード2の
ビット部分は図23の「ペイロード」に対応し、図18
のCRCCビット部分は図23の「CRCC」に対応し
ている。1フレーム以上の、VBIライン番号L10の
情報(ペイロード部分)の集まりによって、図20に示
すようなフォーマットのパケットが構成される。このパ
ケットは、図23に示すように、パケットヘッダと、種
別コード(図20の階層レベル4)と、種別依存フィー
ルド(図20の階層レベル5)と、余白を埋めるパディ
ングとによって、構成されている。そして、図23のパ
ケットヘッダは、パケットヘッダIDと、パケットサイ
ズ(図20の階層レベル2)と、バージョン番号(図2
0の階層レベル1)と、パケットの転送時間情報(タイ
ムコードなど)と、コマンド/レスポンス識別情報(図
20の階層レベル3)とで、構成されている。図23の
コマンド/レスポンス識別情報で識別されるコマンドと
レスポンスは1セットとなっている。このコマンドは、
質問しあるいは命令する送り手側から、質問されあるい
は命令される受け手側に送られるものである。また、こ
のレスポンス(応答あるいは返事)は、質問の答あるい
は命令実行結果を受け手から送り手に返るものである。
【0031】
【発明の効果】(1)この発明の機器間接続システムに
よれば、専門知識がないユーザが種々な設定に関与せず
とも、アナログ信号ラインを介して相互接続される機器
間においてマスタ/スレーブの関係を自動的に構築でき
る;(2)アナログ信号ラインに接続された機器(HY
端子を持たないHY非対応機器および/またはHY端子
を持つHY対応機器)が何であっても、破綻なく機器間
の通信回線を確立できる;(3)垂直帰線期間(VB
I)を利用した情報交換により、ユーザはアナログ信号
ラインに接続された種々な機器(HY対応機器)の情報
を入手できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る「双方向通信回
線を利用した機器間接続システム(1対1の接続例)」
を説明するブロック図;
【図2】この発明の他実施の形態に係る「双方向通信回
線を利用した機器間接続システム(1対Nの接続例)」
を説明するブロック図;
【図3】図1または図2のシステムにおいて、マスタ機
器(あるいはマスタ候補機器)による通信確立処理を説
明するフローチャート図;
【図4】図1または図2のシステムにおいて、マスタ候
補機器が、マスタ宣言をしてマスタとなり、アナログラ
イン上の接続機器との間で情報交換する場合の処理を説
明するフローチャート図;
【図5】図1または図2のシステムにおいて、アナログ
ライン上の機器間でマスタ交代が行われる場合の処理を
説明するフローチャート図;
【図6】図1または図2のシステムにおいて、アナログ
ライン上の機器がスレーブになる(あるいはスレーブ状
態を維持する)場合の処理を説明するフローチャート
図;
【図7】図1または図2のシステムにおいて、垂直帰線
期間(VBI)内のライン割り付けを説明する図;
【図8】図1または図2のシステムにおいて、垂直帰線
期間(VBI)内のコマンド情報転送領域の内容を説明
する図;
【図9】図1または図2のシステムにおいて、垂直帰線
期間(VBI)内のコマンド情報に含まれるコマンドの
種類を説明する図;
【図10】図1または図2のシステムにおいて、垂直帰
線期間(VBI)内のコマンド情報に含まれるコマンド
属性設定領域の内容を説明する図;
【図11】図1または図2のシステムにおいて、アナロ
グラインへの機器接続(プラグ・イン)および機器切り
離し(プラグ・アウト)に伴う垂直帰線期間(VBI)
内の情報の変化を説明する図;
【図12】図1または図2のシステムにおいて、アナロ
グラインを介して伝送されるビデオ信号(伝送情報T
I)が、垂直帰線期間VBIとデジタル情報伝送期間D
TP(通常のアナログビデオでは映像信号が伝送される
期間)とで構成される場合において、垂直帰線期間VB
I内のデータ構造およびデジタル情報伝送期間DTP内
のデータ構造を説明する図;
【図13】図1または図2のシステムにおいて、暗号化
(スクランブル)されたアナログ信号および暗号キーの
伝送処理の一例を説明するフローチャート図;
【図14】図1または図2のシステムにおいて、アナロ
グ信号情報処理装置間で伝送される伝送情報(コマンド
情報を含む)のフォーマットの一例を説明する図;
【図15】図1または図2のシステムにおいて、アナロ
グ信号情報処理装置間で相互認証を行なう場合の処理の
一例を説明するフローチャート図;
【図16】図1または図2のシステム動作を説明するフ
ローチャート図;
【図17】日米の放送系/パッケージ系およびこの発明
のシステムにおけるVBIの内容を説明する図;
【図18】図17のライン番号10〜20(または27
3〜283)に乗る各種情報(コマンド情報、サービス
情報、ビデオID情報等)の信号構成を説明する図;
【図19】図1または図2のシステムにおいて、マスタ
/スレーブの決定から暗号化された情報伝送までの処理
の流れを説明するフローチャート図;
【図20】図1または図2のシステムにおいて、相互に
接続された機器間でやり取りされる情報のパケットフォ
ーマットを説明する図;
【図21】図20に示されたパケットフォーマットにお
ける階層レベル4(種別)の内容の一例(認証/キー交
換)を説明する図;
【図22】図20に示されたパケットフォーマットにお
ける階層レベル4(種別)の内容の他例(機器制御)を
説明する図;
【図23】図17のライン番号10/273(または1
1/284)に乗るペイロード情報の構成を説明する
図。
【符号の説明】
10…マスタ機器(ソース機器/ビデオ信号送信者);
20…双方向通信回線(アナログビデオ信号ライン);
30…スレーブ機器(シンク機器/ビデオ信号受信
者);40…マスタ機器(ビデオ信号の入出力機能を持
つDVDビデオレコーダ等);50…スイッチャ(状況
によりマスタにもスレーブにもなり得る機器);60…
スレーブ機器(ビデオ信号の入出力機能を持つVCR
等);70…スレーブ機器(ビデオ信号入力専用のTV
等);HY1、HY2、40a、50a〜50c、60
a、70a…HY端子;100、300…暗号化/復号
化処理部&相互認証/キー交換処理部(1チップI
C);110、310…制御用マイクロコンピュータ
(プログラムメモリ、ワークメモリその他を内蔵するM
PU);120、320…ラインインピーダンスモニタ
回路;130、330…ビデオライン状況モニタ回路;
140…ビデオプロセサ;340…ビデオバッファ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 斉藤 健 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 加藤 拓 東京都府中市東芝町1番地 株式会社東芝 府中工場内 (72)発明者 山田 尚志 東京都港区芝浦一丁目1番1号 株式会社 東芝本社事務所内 Fターム(参考) 5C025 AA09 AA30 BA14 BA25 BA28 DA01 DA05 5C063 AA01 AB03 AB07 AC01 AC10 CA23 CA36 DA07 DA13 DB02 5C064 BA02 BB05 BC16 BC20 BD02 BD08 BD09 5K032 AA05 BA14 CB05 CC06 DA02 DB22 EB03

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 双方向通信回線に少なくともビデオ信号
    出力機能を備えた機器が1以上接続され、この双方向通
    信回線に少なくともビデオ信号入力機能を備えた機器が
    1以上接続されるシステムにおいて、 前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記ビデオ
    信号出力機能を備えた機器のうちの1つがマスタとな
    り、前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記マ
    スタ以外の機器がスレーブとなり、前記マスタにより前
    記スレーブが管理されるように構成されたことを特徴と
    する機器間接続システム。
  2. 【請求項2】 双方向通信回線としてアナログビデオ信
    号ラインを利用し、この双方向通信回線に少なくともビ
    デオ信号出力機能を備えた機器が1以上接続され、この
    双方向通信回線に少なくともビデオ信号入力機能を備え
    た機器が1以上接続されるシステムにおいて、 前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記ビデオ
    信号出力機能を備えた機器のうちの1つがコマンド処理
    機能を持つマスタとなり、前記双方向通信回線に接続さ
    れた機器のうち前記マスタ以外の機器が前記マスタに対
    して処理をリクエストする機能を持つスレーブとなるよ
    うに構成されたことを特徴とする機器間接続システム。
  3. 【請求項3】 双方向通信回線としてアナログビデオ信
    号ラインを利用し、この双方向通信回線に少なくともビ
    デオ信号出力機能を備えた機器が1以上接続され、この
    双方向通信回線に少なくともビデオ信号入力機能を備え
    た機器が1以上接続されるシステムにおいて、 前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記ビデオ
    信号出力機能を備えた機器のうちの1つがビデオ信号の
    垂直帰線期間内にコマンドリクエストを挿入する機能を
    持つマスタとなり、前記双方向通信回線に接続された機
    器のうち前記マスタ以外の機器が前記コマンドリクエス
    トに対する回答を前記垂直帰線期間内に挿入する機能を
    持つスレーブとなるように構成されたことを特徴とする
    機器間接続システム。
  4. 【請求項4】 双方向通信回線としてアナログビデオ信
    号ラインを利用し、この双方向通信回線に少なくともビ
    デオ信号出力機能を備えた機器が1以上接続され、この
    双方向通信回線に少なくともビデオ信号入力機能を備え
    た機器が1以上接続されるシステムにおいて、 前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記ビデオ
    信号出力機能を備えた機器のうちの1つが、ビデオ信号
    の垂直帰線期間内にマスタ宣言の情報を挿入し、前記双
    方向通信回線に自分以外の機器が接続されていることを
    確認してマスタとなり、前記双方向通信回線に接続され
    た機器のうち前記マスタ宣言をした機器以外の機器がス
    レーブとなり、 前記垂直帰線期間を利用して、前記マスタと前記スレー
    ブとの間で情報交換するように構成されたことを特徴と
    する機器間接続システム。
  5. 【請求項5】 前記マスタ宣言および前記情報交換が同
    時期に行われるように構成されたことを特徴とする請求
    項4に記載のシステム。
  6. 【請求項6】 前記マスタは前記双方向通信回線の接続
    状態の管理および前記垂直帰線期間を利用した情報交換
    に用いるクロックの管理を行なうことを特徴とする請求
    項4または請求項5に記載のシステム。
  7. 【請求項7】 前記マスタは、所定の周期で、前記スレ
    ーブとの間で前記情報交換を反復することを特徴とする
    請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のシステ
    ム。
  8. 【請求項8】 前記マスタが前記垂直帰線期間を利用し
    た情報交換を行なう場合は、前記ビデオ信号出力が、ビ
    デオ映像信号またはダミー映像信号を含むことを特徴と
    する請求項4ないし請求項7のいずれか1項に記載のシ
    ステム。
  9. 【請求項9】 前記スレーブは前記双方向通信回線の接
    続状態の管理を行なうことを特徴とする請求項4ないし
    請求項8のいずれか1項に記載のシステム。
  10. 【請求項10】 前記双方向通信回線に接続される1以
    上の機器がビデオ信号出力端子またはビデオ信号入出力
    端子を備え、 前記ビデオ信号出力端子またはビデオ信号入出力端子か
    ら前記双方向通信回線へビデオ信号が出力される状態に
    なるときに、このビデオ信号出力端子またはビデオ信号
    入出力端子を備えた機器が前記マスタとなり得るように
    構成されたことを特徴とする請求項4ないし請求項8の
    いずれか1項に記載のシステム。
  11. 【請求項11】 前記双方向通信回線に接続された機器
    がいずれも前記マスタ宣言をしていない場合において、
    これらの機器の1つが前記情報交換を要求する情報を前
    記垂直帰線期間に挿入して前記双方向通信回線に送出し
    た場合に、前記ビデオ信号出力機能を備えた機器のう
    ち、この情報交換を要求する情報を送出した機器に論理
    的に近い位置にある機器が、前記マスタとなり得るよう
    に構成されたことを特徴とする請求項4ないし請求項9
    のいずれか1項に記載のシステム。
  12. 【請求項12】 双方向通信回線としてアナログビデオ
    信号ラインを利用し、この双方向通信回線に少なくとも
    ビデオ信号出力機能を備えた機器が1以上接続され、こ
    の双方向通信回線に少なくともビデオ信号入力機能を備
    えた機器が1以上接続されるシステムにおいて、 前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記ビデオ
    信号出力機能を備えた機器のうちの1つが、前記双方向
    通信回線に自分以外の機器が接続されていることを確認
    し、マスタ宣言の情報を転送してマスタとなり、前記双
    方向通信回線に接続された機器のうち前記マスタ宣言を
    した機器以外の機器がスレーブとなり、 前記マスタと前記スレーブとの間で情報交換するように
    構成されたことを特徴とする機器間接続システム。
  13. 【請求項13】 双方向通信回線に少なくともビデオ信
    号出力機能を備えた機器が1以上接続され、この双方向
    通信回線に少なくともビデオ信号入力機能を備えた機器
    が1以上接続されるシステムであり、 前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記ビデオ
    信号出力機能を備えた機器のうちの1つがマスタとな
    り、前記双方向通信回線に接続された機器のうち前記マ
    スタ以外の機器がスレーブとなり、前記マスタにより前
    記スレーブが管理されるシステムにおいて、 前記マスタが前記双方向通信回線に接続された機器との
    間で情報交換を行い、その結果、前記マスタに接続され
    た機器が双方向通信対応機能を持っていない場合には、
    双方向通信を行わずにビデオ信号のみを転送するように
    構成されたことを特徴とする機器間接続システム。
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