JP2001242782A - 高周波電子回路の学習教材用装置 - Google Patents

高周波電子回路の学習教材用装置

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JP2001242782A JP2000049506A JP2000049506A JP2001242782A JP 2001242782 A JP2001242782 A JP 2001242782A JP 2000049506 A JP2000049506 A JP 2000049506A JP 2000049506 A JP2000049506 A JP 2000049506A JP 2001242782 A JP2001242782 A JP 2001242782A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波電子回路を任意に形成でき、しかもそ
の電気的諸特性を正確に測定・評価できる、高周波電子
回路の学習教材用装置を提供する。 【解決手段】 高周波電子回路学習教材用装置10は、
固定プレート1上に高周波電子回路(ここではPLL回
路)が構成されており、PLL回路の出力特性を測定で
きるのに加え、PLL回路を構成する各プリント基板4
a〜4fに形成された基板回路相互間を伝送される信号
も各中継コネクタ2、3の信号分岐端2a、3aから取
り出すことができ、その特性を正確に測定できる。プリ
ント基板4a〜4fは各支持ブロック5、6を介して固
定プレート上1に着脱自在に固定されており、しかもプ
リント基板の大きさも任意の大きさのものを使用できる
ため、目的に応じてあらゆる高周波電子回路を固定プレ
ート1上に容易に構成でき、その特性を確実に測定・評
価できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高周波電子機器を
構成する各種高周波受動回路、能動回路並びにこれら回
路が複数結合した高周波電子回路ブロックの電気的特性
を測定・評価し、高周波電子回路の原理や設計手法を習
得するための学習教材用装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種電子回路の電気的特性を
測定・評価し、その電子回路の動作原理などを学習する
ための学習教材として、ブレッドボードが既に商品化さ
れている。
【0003】このブレッドボードは、バネ性を有する複
数の金属孔と、その金属孔同士を電気的に絶縁する絶縁
体から構成される。これを用いて電子回路を構成する際
には、まず各種電子部品のリード線等を金属孔に挿入す
ることにより電子部品を装着する。そして、各電子部品
相互間をジャンパ線で電気的に接続することにより、任
意の電子回路を形成することができる。
【0004】このような構成の電子回路の学習教材で
は、部品のリード線等を金属孔に挿入するだけでよいた
め、はんだ付けをすることなく、容易に任意の電子回路
を形成できる。また、例えば回路の出力端にジャンパ線
を介して外部の測定器を接続することで出力特性を測定
できたり、ある回路素子(部品)を別の部品に取り替え
て部品の違い、同種部品における定数の違い等による特
性変化を調べることができるなど、ブレッドボードは電
子回路の動作原理を学習するための教材として便利かつ
有用なものであり、広く使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ブレッ
ドボードでは、任意の電子回路を容易に形成できるもの
の、高周波回路を形成して諸特性を正確に測定し評価す
るのは極めて困難であるという問題があった。
【0006】一般に高周波回路では、取扱う信号の周波
数が非常に高い(換言すれば、信号の波長が非常に短
い)ため、電子部品の大きさや、リード線或いはジャン
パ線の長さなどの、電子回路を形成する各種部品等の構
造・大きさが信号の波長に対して無視できなくなる。そ
のため、配線や部品配置などによる分布インダクタンス
成分や分布容量成分が回路の性能・特性に大きく影響す
る。
【0007】また、部品を金属孔に装着して使用する構
成のため、主にマイクロ波帯で用いられるストリップ線
路を構成することができず、ストリップ線路を用いた分
布定数回路の特性評価ができなかったり、グランドが不
安定且つ不十分となってグランドのインピーダンスを十
分に下げることができない。
【0008】さらに、一つのプレート上に複数の電子回
路を形成する場合、各電子回路相互間で電磁界放射や結
合などの電気的影響を受けやすく、いわゆる電磁シール
ド性が非常に悪いといった問題もある。そのため、ブレ
ッドボードを用いて高周波回路を形成し、その諸特性を
評価するのは、実際には不可能である。
【0009】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、高周波電子回路を任意に形成でき、しかもその電気
的諸特性を正確に測定・評価できる、高周波電子回路の
学習教材用装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】上記課題
を解決するためになされた請求項1記載の学習教材用装
置は、プリント基板が着脱可能でしかも装着したプリン
ト基板上に形成された電子回路(以下「基板回路」と称
す)と外部の回路とを電気的に接続するための接続端を
備えた金属ブロックと、複数の接続端を相互に電気的に
接続(即ち、複数の基板回路を相互に電気的に接続)す
る連結部材と、複数の金属ブロックを固定可能な固定プ
レートとで構成される。そして、固定ブロック上に金属
ブロックを介して形成される一つ又は複数の基板回路の
うち少なくとも一つは、高周波回路である。尚、ここで
いう高周波回路とは、各種部品の構造・大きさやプリン
ト基板上の配線パターンの長さ・形状などがその特性に
影響してくるような、波長の短い信号(以下「高周波信
号」と称す)を取り扱う回路であって、分布定数回路と
して取り扱うべきものをいう。
【0011】上記構成の学習教材用装置を用いる際は、
学習しようとする高周波電子回路を、一つ或いは複数の
基板回路によって形成するために、基板回路が形成され
たプリント基板を金属ブロックに固定する。金属ブロッ
クに備えられた接続端は、基板回路からの出力信号を外
部に出力したり、外部からの信号を当該基板回路に入力
するためのものであり、特に高周波信号を伝送する場合
は、接続される回路とのインピーダンス整合が十分にと
れていることが必要である。
【0012】プリント基板と金属ブロックとは、各基板
回路のグランドを相互に電気的に接続して固定プレート
上に形成される高周波電子回路のグランドラインを共通
化できるよう、プリント基板のグランドと金属ブロック
とが電気的に接続されるように固定するのが望ましい。
但し、基板回路のグランドが接続端を介して他の基板回
路或いは外部回路と電気的に接続できれば、その固定方
法は特に限定されない。これにより、金属ブロックに備
えられた接続端を介して他の基板回路のグランドに接続
でき、個々の基板回路のグランドラインを共通化するこ
とができる。
【0013】固定プレートは、金属ブロックを確実に固
定できるものであれば、その形状・材質は何でもよい
が、高周波電子回路の共通グランドとしても用いること
ができるように、金属製のプレートを用いるのが好まし
い。金属ブロックの固定方法は、例えばねじを用いて固
定したり、金属ブロックの底部に複数の突起を設け、固
定ブロック上にも複数の穴を設けて、金属ブロック底部
の突起をその穴に挿入して固定することにより、固定プ
レート上の任意の場所に金属ブロックを固定できるよう
にするなど、種々の方法を採ることができる。
【0014】上記の学習教材用装置を用いる際は、ま
ず、学習したい高周波電子回路を一つ或いは複数の基板
回路で構成し、基板回路が構成されたプリント基板を金
属ブロックに固定する。このとき、基板回路と外部回路
との信号入出力が可能となるように、金属ブロックの接
続端と基板回路とを電気的に接続する。
【0015】次に、プリント基板が固定された金属ブロ
ックを固定プレート上に固定して、固定プレート上に高
周波電子回路を構成する。このとき、複数の基板回路に
て高周波電子回路を構成する場合は、基板回路相互を電
気的に接続するために、金属ブロックの接続端を連結部
材にて相互に接続する。
【0016】このようにして固定プレート上に高周波電
子回路を構成した後は、例えば高周波電子回路の出力を
モニタしてその出力特性を測定できる。また、複数の基
板回路のうち一部の基板回路を別の回路に置き換えたい
場合は、当該基板回路が形成されたプリント基板のみを
取り外して別のプリント基板を取り付けることにより、
基板回路の違いによる出力特性の比較をすることができ
る。
【0017】従って、本発明の学習教材用装置によれ
ば、任意の高周波電子回路を一つ或いは複数の基板回路
によって構成することができ、基板回路相互間も連結部
材によって電気的に接続できるため、高周波電子回路の
諸特性を正確に測定・評価することができる。しかも各
基板回路は金属ブロックを介して固定プレート上の任意
の位置に着脱できるため、基板回路の違い(例えば基板
回路がフィルタの場合はその通過帯域の違い、或いは回
路素子の定数の違い等)による高周波電子回路全体の特
性の違いも容易に測定し比較することができ、学習用と
してより幅広く使用することができる。
【0018】また、プリント基板上に回路を形成するた
め、ストリップラインを用いた種々の分布定数回路(例
えばカプラーやスタブ等)を形成でき、その電気的特性
を測定・評価することができる。さらに、高周波電子回
路をプリント基板上に形成する場合、通常はあらかじめ
部品配置やプリント配線パターン等を十分考慮し、必要
に応じて基板上にシールド板を設置することもできるた
め、電磁シールド性も非常に良好となる。また、隣接す
る基板回路相互間で電磁的影響を及ぼしあうおそれのあ
るときは、固定プレート上にシールド板を設置でき、電
磁シールド性をより向上できる。
【0019】ここで、連結部材は、単に複数の接続端を
電気的に接続して複数の基板回路相互間の信号伝送を行
うものではなく、例えば請求項2に記載したように、伝
送される信号の一部を外部に取り出すための信号分岐端
を備えているものを用いてもよい。
【0020】信号を分岐するためには、例えば方向性結
合器を内部に備えた連結部材を用いるなど、高周波信号
を分岐して取り出すことができるものを適宜用いればよ
い。直流或いは低周波信号などの、高周波信号以外の信
号の分岐には、例えば単に信号の伝送ラインと並列に分
岐用のラインを設けて分岐させたり、汎用のT型分岐コ
ネクタを用いればよい。
【0021】上記の学習教材用装置によれば、複数の基
板回路を連結部材を介して相互に接続して一つの高周波
電子回路を構成する場合に、信号分岐端が連結部材に設
けられているため、連結部材を介して基板回路相互間を
伝送される信号を外部に取り出すことができる。そのた
め、高周波電子回路全体の出力だけでなく、その高周波
電子回路を構成する複数の基板回路からの出力も各基板
回路毎に測定・評価することができ、より詳細に高周波
電子回路の動作原理を理解し、習得することができる。
【0022】ところで、上記のような学習教材用装置を
用いて各種高周波電子回路の動作原理を学習する際に
は、固定プレート上に一旦高周波電子回路を形成してそ
れをそのまま繰り返し使用することはもちろん、基板回
路上の回路素子を定数の違うものに取り替えたり、複数
の基板回路のうち任意の基板回路を別のものに取り替え
たりして、特性の比較を行うこともある。また、学習が
進むにつれ、固定プレート上に一旦形成した高周波電子
回路が不要となって、別の新たな高周波電子回路を形成
する必要性もでてくる。
【0023】そこで、金属ブロックと固定プレートとの
固定は、例えば請求項3に記載したように、金属ブロッ
クの底面に磁石を備え、この磁石の吸引力によって金属
ブロックを固定プレートに固定するようにするとよい。
そのためには、固定プレートは少なくとも磁石が吸着す
る金属をその素材として含むものを用いる必要がある。
【0024】上記構成の学習教材用装置によれば、金属
ブロックに備えられた磁石により、金属ブロックを固定
プレートに固定できるため、金属ブロックと固定プレー
トとの着脱が容易かつ自在にでき、短時間のうちに複数
の電子回路を固定プレート上で形成できる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の好適な実施形態
を図面に基づいて説明する。図1は、本実施形態の高周
波回路学習教材用装置の概略構成を示す平面図であり、
図2は高周波回路学習教材用装置の一部(図1のプリン
ト基板4c及びその周辺の詳細)を示す斜視図であり、
図3は固定プレート及び固定プレートに取付可能な回路
ブロックを示す平面図である。
【0026】図1に示すように、本実施形態の高周波電
子回路学習教材用装置10は、固定プレート1と、複数
のプリント基板4a〜4fと、各プリント基板4a〜4
fを固定プレート1上に支持・固定するための複数の支
持ブロック5及びコネクタ付支持ブロック6と、複数の
高周波分岐T型中継コネクタ2及び直流分岐T型中継コ
ネクタ3とで構成される。
【0027】固定プレート1は、各プリント基板4a〜
4fを、支持ブロック5或いはコネクタ付支持ブロック
6を介して固定するためのものであり、アルミニウム製
のプレートである。固定プレート1上には、図3に示す
ように、支持ブロック5或いはコネクタ付支持ブロック
6をブロック固定ねじ6b(図2参照)で固定するため
のねじ穴31(図1では図示省略)が複数設けられてお
り、固定プレート1上の任意の位置に各支持ブロック
5、6を固定できるようになっている。
【0028】プリント基板4a〜4fは、いずれも基板
上に電子回路(基板回路)が形成されたものであり、全
ての基板回路を適切に組み合わせることにより、学習し
ようとする所望の高周波電子回路を固定プレート1上で
実現している。支持ブロック5及びコネクタ付支持ブロ
ック6はいずれも、各プリント基板4a〜4fを固定プ
レート1上に固定するためのものであり、一枚のプリン
ト基板を複数箇所で固定することによって一つの回路ブ
ロックを構成するものである。以下、その固定の詳細に
ついて、図2に基づいて説明する。
【0029】図2に示すように、固定プレート1上にお
いて、例えばプリント基板4cは、金属製の基板固定ね
じ7によって3つのコネクタ付支持ブロック6に固定さ
れている。そして、これら3つのコネクタ付支持ブロッ
ク6は、いずれも金属製のブロック固定ねじ6bにて、
固定プレート1上に固定されている。また、コネクタ付
支持ブロック6には、固定したプリント基板4c上に形
成されている基板回路と、他の基板回路或いは外部回路
(例えば測定機器など)とを電気的に接続するための接
続コネクタ6aが設けられている。
【0030】この接続コネクタ6aは、テレビアンテナ
・BS/CSアンテナ・分波器等の高周波回路で一般的
に用いられている周知のFコネクタ(レセプタクル)で
あり、接続コネクタ6aとプリント基板4c上の基板回
路とは電気的に接続されている。具体的には、接続コネ
クタ6aの中心導体がプリント基板4cの配線パターン
上に直接はんだ付けされている。一方、プリント基板4
cの底面のほぼ全面には基板回路のグランドパターン
(図示せず)が形成されており、このグランドパターン
とコネクタ付支持ブロック6とが相互に接触するように
取り付けられ、さらにコネクタ付支持ブロック6と接続
コネクタ6aの外部導体とが接触するように取り付けら
れていることにより、プリント基板4c上の基板回路の
グランドが接続コネクタ6aの外部導体と電気的に接続
されている。
【0031】また、プリント基板4cの上面における、
基板固定ねじ7が挿入される部位の周囲にも、円形のパ
ターン8が形成されており、スルーホール加工により基
板底面のグランドパターンと電気的につながれている。
これにより、基板回路のグランドとコネクタ付支持ブロ
ック6との電気的接続をより確実なものとしている。
【0032】一方、支持ブロック5は、接続コネクタ6
aを備えていない点を除いて、コネクタ付支持ブロック
6とその形状・構造は全く同じである。この支持ブロッ
ク5は、単にプリント基板を固定するのみで基板回路と
外部回路との電気的接続を要しない部位に用いるもので
あり、本実施形態では図1に示すように、プリント基板
4a、4d、4fの固定用として用いている。
【0033】尚、図2では、プリント基板と各支持ブロ
ックとの固定方法、及び各支持ブロックと固定プレート
1との固定方法の詳細について、プリント基板4cを例
に挙げて説明したが、他のプリント基板(4a、4b、
4d〜4f)の固定についても、図2と同様であるた
め、ここではその詳細な説明を省略する。
【0034】高周波分岐T型中継コネクタ2及び直流分
岐T型中継コネクタ3は、いずれも接続コネクタ6aを
介して基板回路相互間を電気的に接続すると共に、相互
に接続された一方の基板回路から他方の基板回路へ伝送
される信号の一部を信号分岐端2a、3aから外部に取
り出すためのものである。直流分岐T型中継コネクタ3
は、基板回路相互間を伝送される直流〜低周波信号の一
部を取り出せるように、その内部に並列分岐回路(図示
せず)が備えられている。高周波分岐T型中継コネクタ
2は、基板回路相互間を伝送される高周波信号の一部を
取り出せるように、その内部に分岐回路としての方向性
結合器(図示せず)が備えられている。図1の各中継コ
ネクタ2、3中の矢印は、信号の伝送方向を示すもので
ある。そして、各中継コネクタ2、3の、信号分岐端2
a、3aを含む3つの接続端子は、いずれも接続コネク
タ6aと同じFコネクタ(但し、プラグタイプ)であ
る。
【0035】尚、本実施形態では、基板回路として、プ
リント基板4aにはVCO(電圧制御発振器)が、プリ
ント基板4bにはLPF(ローパスフィルタ)が、プリ
ント基板4cには分岐器(高周波信号を分岐するための
方向性結合器からなる)が、プリント基板4dには外部
分周器が、プリント基板4eにはPLL−IC(位相同
期ループ用の集積回路)が、プリント基板4fにはオペ
アンプ回路が、それぞれ形成されている。PLL−IC
には、基準発振器や位相周波数比較器、分周回路などが
内蔵され、基準周波数を変更するためのディップスイッ
チも備えられている。そして、これらの各種基板回路が
各中継コネクタ2、3にて電気的に接続されることによ
り、高周波電子回路としてのPLL回路(位相同期ルー
プ回路)が構成されている。
【0036】また、各基板回路と接続コネクタ6aとの
間、及び接続コネクタ6aと高周波分岐T型中継コネク
タ2との間では、高周波信号を良好に伝送できるようイ
ンピーダンス整合がとれている。以上説明した本実施形
態の高周波電子回路学習教材用装置10によって高周波
電子回路(本実施形態ではPLL回路)の学習を行う場
合は、プリント基板4cを固定している3つのコネクタ
付支持ブロック6のうち高周波分岐T型中継コネクタ2
が接続されていないコネクタ付支持ブロック6の接続コ
ネクタ6aに、測定機器を接続することにより、PLL
回路の発振出力を測定することができる。
【0037】また、各高周波分岐T型中継コネクタ2の
信号分岐端2a及び各直流分岐T型中継コネクタ3の信
号分岐端3aに測定機器を接続することにより、PLL
回路を構成する各基板回路の出力を個々に測定し、評価
することができる。具体的には、図1中の各信号分岐端
2a、3a付近に示したように、プリント基板4aに形
成されたVCOからの電圧制御発振出力の測定により、
主に周波数fc、2fc、3fcの3つの帯域が含まれ
ていることが、プリント基板4bに形成されたLPFか
らのフィルタ出力の測定により、3つの帯域のうち2f
c、3fcの高調波成分の大部分がカットされたこと
が、プリント基板4cに形成された分岐器の分岐出力の
測定により、分岐器により出力レベルがダウンしたこと
が、プリント基板4dに形成された外部分周器の分周出
力の測定により、周波数fc成分が外部分周器の分周比
(1/N)に基づいて分周されていることが、プリント
基板4eに形成されたPLL−ICからの制御電圧出力
の測定により、PLLをロックさせるための直流制御電
圧(0〜xV)が出力されていることが、プリント基板
4fに形成されたオペアンプ回路の制御電圧増幅出力の
測定により、VCOを適切に制御できるよう直流制御電
圧がn倍増幅(0〜nxV)されていることが、それぞ
れ確認できる。
【0038】そして、各基板回路が個々にプリント基板
上において高周波回路特有の性質を十分に考慮して形成
され、基板回路と各中継コネクタ2、3とのインピーダ
ンス整合も確実にとれているため、各出力は正確に測定
でき、測定されたこれらの出力(PLL回路の発振出力
及び、各基板回路からの分岐出力)を評価することによ
り、PLL回路の原理を詳細に学習することができる。
【0039】尚、本実施形態の高周波電子回路学習教材
用装置10では、プリント基板4a〜4fをすべて同じ
大きさにしてPLL回路を構成したが、学習しようとす
る高周波電子回路に応じて、図3に示すような異なる大
きさのプリント基板30a〜30d(固定プレート1へ
の取り付けピッチがL1、2L1、3L1、4L1の4種
類)を適宜用いることができる。尚、取り付けピッチと
は、プリント基板を支持ブロック5或いはコネクタ付支
持ブロック6にて固定プレート1に固定するときの、ブ
ロック固定ねじ6bの取り付けピッチをいい、L1〜4
1はいずれもプリント基板の長さ方向のピッチであ
り、L2はプリント基板の幅方向のピッチ(つまり、各
支持ブロック5、6に設けられているブロック固定ねじ
6b用のねじ穴のピッチ)である。
【0040】そのため、例えばプリント基板への実装部
品数が少ない場合は取り付けピッチL1の最も短いプリ
ント基板30aを用いればよいし、また例えば、線路長
の長いマイクロストリップ線路を形成したい場合には、
取り付けピッチ3L1又は4L1の長いプリント基板30
c又は30dを用いればよく、形成する基板回路に応じ
て使用するプリント基板の大きさは適宜選定することが
できる。また、各プリント基板の固定プレート1上への
配置も、使用するプリント基板の数や大きさ、プリント
基板相互間の電気的接続方法、或いは隣接する基板回路
相互間の電磁的影響などを考慮して、適宜決めればよ
い。
【0041】従って、本実施形態の高周波電子回路学習
教材用装置10によれば、任意の高周波電子回路を一つ
或いは複数の基板回路によって構成することができ、基
板回路相互間も各中継コネクタ2、3によって電気的に
接続できるため、高周波電子回路の諸特性を正確に測定
・評価することができる。しかも各基板回路は支持ブロ
ック5或いはコネクタ付支持ブロック6を介して固定プ
レート1上の任意の位置に固定できるため、基板回路の
違い(例えば基板回路がフィルタの場合はその通過帯域
の違い、或いは回路素子の定数の違い等)による高周波
電子回路全体の特性の違いも容易に測定し比較すること
ができ、学習用としてより幅広く使用することができ
る。
【0042】また、プリント基板上に回路を形成するた
め、ストリップラインを用いた種々の分布定数回路(例
えばカプラーやスタブ等)を形成でき、その電気的特性
を測定・評価することもできる。さらに、高周波電子回
路をプリント基板上に形成する場合、通常はあらかじめ
部品配置やプリント配線パターン等を十分考慮し、必要
に応じて基板上にシールド板を設置することもできるた
め、電磁シールド性も非常に良好となる。また、隣接す
る基板回路相互間で電磁的影響を及ぼしあうおそれのあ
るときは、固定プレート1上にシールド板を設置すれ
ば、電磁シールド性をより向上できる。
【0043】さらにまた、複数の基板回路を各中継コネ
クタ2、3を介して相互に接続して一つの高周波電子回
路を構成する場合、基板回路相互間を伝送される信号の
一部を信号分岐端2a、3aから外部に取り出すことが
できる。そのため、高周波電子回路全体の出力だけでな
く、その高周波電子回路を構成する複数の基板回路から
の出力も各基板回路毎に測定・評価することができ、よ
り詳細に高周波電子回路の動作原理を理解し、習得する
ことができる。
【0044】ここで、本実施形態の構成要素と本発明の
構成要素の対応関係を明らかにする。本実施形態におい
て、各中継コネクタ2、3はいずれも本発明の連結部材
に相当する。また、本実施形態において、各プリント基
板4a〜4fを固定するのに必要な複数の支持ブロック
5或いはコネクタ付支持ブロック6が、それぞれ本発明
の金属ブロックに相当する。つまり、例えば本実施形態
において、プリント基板4aを固定するために使用して
いる一つの支持ブロック5と二つのコネクタ付支持ブロ
ック6とで、本発明の金属ブロックを構成する。他のプ
リント基板の場合も同様である。
【0045】尚、本発明の実施の形態は、上記実施形態
に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に
属する限り種々の形態を採り得ることはいうまでもな
い。例えば、上記実施形態では、高周波電子回路として
PLL回路を構成したが、PLL回路に限らず、あらゆ
る高周波電子回路を構成することができることはいうま
でもない。しかもその場合、構成する高周波電子回路に
応じてプリント基板の使用数・大きさ、或いは固定プレ
ート1上への配置方法なども適宜決めることができるの
は、既述した通りである。
【0046】また、固定プレートも、図3に示した固定
プレート1の形状・大きさに限らず、あらゆる大きさの
固定プレートを使用することができ、しかも固定プレー
ト1上に設けるねじ穴31の数も、より多くしかもその
ピッチを小さくすることができる。これにより、各支持
ブロック5、6を固定プレート1上のあらゆる位置によ
りフレキシブルに取り付けることができ、プリント基板
配置の自由度がより高まる。
【0047】さらに、各支持ブロック5、6に代えて、
図4(a)に示したように、底面に磁石41aを備えた
支持ブロック41を用いてもよい。そしてこの場合は、
固定プレート1を、磁石が吸引する鋼製にするなど、磁
石が吸引される材質又は構造にする必要がある。このよ
うな構成の支持ブロック41を用いることにより、支持
ブロック41と固定プレート1との着脱が容易かつ自在
にでき、短時間のうちに複数の高周波電子回路を固定プ
レート1上で形成できる。
【0048】更にまた、接続コネクタ6a及び高周波分
岐T型中継コネクタ2は、Fコネクタに限らず、例えば
Nコネクタ、SMAコネクタ、TNCコネクタなど、高
周波信号を良好に伝送できるコネクタを選択的に使用す
ることができる。各中継コネクタ2、3を用いる代わり
に、両端にコネクタ(接続コネクタ6aに嵌合可能なも
の)を設けたケーブル(例えば同軸ケーブルなど)を用
いることもでき、このようにすれば、接続コネクタ6a
相互間の距離・配置によって各中継コネクタ2、3を接
続できない場合でも基板回路相互間を電気的に接続する
ことができ、接続コネクタ6a相互間の距離・配置を必
ずしも各中継コネクタ2、3の寸法に合わせることな
く、プリント基板配置の自由度がより高まる。
【0049】接続コネクタ6aの中心導体と基板回路と
の電気的接続も、上記実施形態のように直接はんだ付け
する方法に限らず、例えば中心導体と良好に嵌合するよ
うな小型簡易コネクタをプリント基板上に実装して、そ
の小型簡易コネクタによって接続コネクタ6aの中心導
体と基板回路とを電気的に接続できるようにしてもよ
い。このようにすれば、プリント基板と各支持ブロック
5、6との着脱性がより向上する。
【0050】また、1つのプリント基板を複数の支持ブ
ロック5又はコネクタ付支持ブロック6にて固定せず
に、例えば図4(b)に示すように、一つの金属ブロッ
ク42を用いてプリント基板を固定してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態の高周波回路学習教材用装置の概
略構成を示す平面図である。
【図2】 図1のプリント基板4c及びその周辺の詳細
を示す斜視図である。
【図3】 固定プレート及び固定プレートに取付可能な
回路ブロックを示す平面図である。
【図4】 本実施形態の支持ブロック及びコネクタ付支
持ブロックの、他の実施例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…固定プレート、2…高周波分岐T型中継コネクタ、
2a…信号分岐端、3…直流分岐T型中継コネクタ、3
a…信号分岐端、4a〜4f,30a〜30d…プリン
ト基板、5…支持ブロック、6…コネクタ付支持ブロッ
ク、6a…接続コネクタ、6b…ブロック固定ねじ、7
…基板固定ねじ、8…パターン、10…高周波回路学習
教材用装置、31…ねじ穴、41…支持ブロック、41
a…磁石、42…金属ブロック

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント基板が着脱可能で、しかも装着
    したプリント基板上に形成された電子回路と外部の回路
    とを電気的に接続するための接続端を備えた金属ブロッ
    クと、 複数の前記接続端を相互に電気的に接続する連結部材
    と、 複数の前記金属ブロックを固定可能な固定プレートとを
    備え、 前記固定ブロック上に前記金属ブロックを介して形成さ
    れる一つ又は複数の前記電子回路のうち少なくとも一つ
    は、高周波回路であることを特徴とする高周波電子回路
    の学習教材用装置。
  2. 【請求項2】 前記連結部材は、伝送される信号の一部
    を外部に取り出すための信号分岐端を備えていることを
    特徴とする請求項1記載の高周波電子回路の学習教材用
    装置。
  3. 【請求項3】 前記固定プレートは少なくとも磁石が吸
    着する金属をその素材として含み、前記金属ブロックの
    底面には磁石が備えられ、この磁石の吸引力により前記
    金属ブロックを前記固定プレートに固定することを特徴
    とする請求項1又は2記載の高周波電子回路の学習教材
    用装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100982132B1 (ko) 2010-03-26 2010-09-14 (주)세계과학 물리실험 및 전자회로 학습용 세트
CN101409025B (zh) * 2007-10-09 2011-12-14 株式会社新兴技术研究所 使用多个单元的实验和教学系统
KR101119934B1 (ko) * 2009-12-08 2012-03-16 김연태 전기적으로 구동가능한 전기전자회로 조립세트 및 그 조립요소
KR101126327B1 (ko) * 2010-03-19 2012-03-22 주식회사 명도시스템 전자회로 제작용 체험장치

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