JP2001241985A - ガス保安装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定流量を微少漏洩であると誤認識して警報
をセンター等に通報することをなくす。 【解決手段】 ガスを流すためのガス流路２と、このガ
ス流路２を流れるガスの流量を測定するための超音波セ
ンサ１と、前記超音波センサ１を駆動する超音波センサ
駆動回路３と、前記超音波センサ駆動回路３を制御する
制御回路４と、前記超音波センサ３からの測定データに
よりガスの脈動を認識する脈動認識手段５と、前記脈動
認識手段５からの信号によりガスの微少漏洩警告機能を
一時停止させる漏洩警告停止手段６を備える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ガス流量を計測
し、異常流量が計測された場合にはガス通路を遮断し、
ガス使用上の安全性を確保するガス保安装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】近年、ガスの使用量を測定するガスメー
タに、多量の流量が計測された場合や、通常ではありえ
ないほどの長時間使用があった場合には、異常と判定し
てガス通路を遮断し、安全性を確保する保安装置が内臓
されたものが普及している。

【０００３】また、ガスの流量が微少であるが、この状
態がある一定期間にわたり続くと、微少漏洩としてセン
ターに通報する機能を備えているものもある。

【０００４】そして、この種のガス保安装置の流量測定
方式では、所定の時間内にメータを通過した体積より流
量を測定する膜式メータと、所定の時間間隔で超音波セ
ンサを動作させて瞬時流量を測定するメータがあり、膜
式メータでは、下流側に例えばガスヒートポンプ（ＧＨ
Ｐ）式等のガス冷暖房器が設置されていた場合、運転開
始後に生ずるガス圧力の脈動に対して、反応が鈍く、且
つ変動分を吸収して平滑にしていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、超音波
センサ方式のメータを使用した場合、ＧＨＰ式等の機器
によるガス圧力の脈動によりガスがあたかも流れている
ように測定してしまい、その結果、微少漏洩警告をセン
ターに通報してしまうという問題があった。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明では、超音波センサによる流量計測でガス圧力の
変動を測定し、ガス変動を検出すると微少漏洩警告の通
報機能を一時停止することができるガス保安装置の提供
を目的とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】本発明の手段によるガス保安措置
は、ガスを流すためのガス流路と、このガス流路を流れ
るガスの流量を測定するための超音波センサと、前記超
音波センサを駆動する超音波センサ駆動回路と、前記超
音波センサ駆動回路を制御する制御回路と、前記超音波
センサからの測定データによりガスの脈動を認識する脈
動認識手段と、前記脈動認識手段からの信号によりガス
の微少漏洩警告機能を一時停止させる漏洩警告停止手段
を備えるようにしたものである。

【０００８】これにより、下流側でＧＨＰ等のガス機器
が使用されると、ガス圧変動が生じ、その結果現れる流
速変化を超音波センサで検出し、ガス脈動であると認識
すると微少漏洩警告機能を一時停止させるので、誤警報
を防ぐことができる。

【０００９】

【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。

【００１０】図１は本発明の手段によるガス保安装置を
示す構成図である。

【００１１】１は超音波センサで、超音波の発信部１ａ
と受信部１ｂからなり、それぞれを対極に装備し、発信
から受信までの時間を測定する。２はガスの流路であ
る。３は超音波センサを駆動する回路である。４は全て
の動作をコントロールする制御回路である。５は脈動認
識手段で、ガスの脈動を検出し、６はガスの微少漏洩警
告機能を一時停止させる漏洩警告停止手段である。７は
遮断弁駆動回路、８は遮断弁、９は漏洩警告手段であ
る。

【００１２】通常のガス使用量を測定する場合、制御回
路４から所定間隔で超音波センサ駆動回路３に動作信号
を送り、超音波センサ１を動作させて流路２を流れてい
るガスの瞬時流量を測定する。そして、超音波センサ駆
動回路３から返信される瞬時流量データを基に積算ガス
使用量を計測している。また制御回路４は、計測された
ガスの使用量が異常かどうかを判断し、異常と判断した
場合には、遮断弁駆動回路７に動作信号を送信して、遮
断弁８を閉じてガスを止める。また制御回路４が前記ガ
スの使用量によって、微少漏洩が生じていると判断した
とき、原則として、漏洩警告手段９に送信して、警告を
行わせる。この漏洩警告手段９は、ガス保安装置自体な
いしは近辺に設置する場合もあるが、通信によって受信
されるセンターに設置することが一般である。

【００１３】次に脈動認識手段５および漏洩警告停止手
段６に関して説明する。超音波センサ１の超音波発生部
から送出された超音波は、それぞれ対極に位置する受信
部で受け取られる。この時、超音波といえども、送出か
ら受け取りまでタイムラグが生じる。その時間をｔ１、
ｔ２とする。そして、超音波の送出から受け取りに至る
までの間にガス流路２を流れるガスの間を通ってくるの
で、ガスの流れに乗った方向に超音波が進む場合にはタ
イムラグが少なく、流れと反対方向に進む場合にはタイ
ムラグが大きい。

【００１４】前者をｔ２、後者をｔ１とすると、脈動認
識手段５によりｔ１―ｔ２として演算させると、結果は
必ず“＋”の値となる。反対にガスが流れていると、ｔ
１―ｔ２は“−”となる。つまり、ｔ１―ｔ２が“+”
と“−”に交互に出力されるような状態であれば、ガス
流路２を流れるガスの方向は刻々と切り替わっているこ
とになり、ガスの脈動が起こっていると認識できる。

【００１５】そして、ガスが脈動していると認識した場
合、脈動認識手段５より漏洩警告停止手段６に信号を送
り、漏洩警告停止手段６ではこの信号により微少漏洩警
告を一時的に漏洩警告手段９に通報しないよう制御回路
４に働きかける。

【００１６】これにより、ガス脈動が生じている場合
に、微少のガス流量が流れていると誤認識をして微少漏
洩警告を通報することがなくなる。

【００１７】そして、一定時間後でもよいし、定期的ま
たは連続的に脈動認識手段５を動作させ、ガスの脈動が
なくなるのを認識してからでもよいが、微少漏洩警告の
通報一時停止を解除するようにする。

【００１８】

【発明の効果】以上の説明から明らかのように本発明の
ガス保安装置によれば、ガス圧力の変動を検知すること
ができるため、この状態における測定流量を微少漏洩で
あると誤認識して警報をセンター等に通報することがな
くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例におけるガス保安装置を示す構
成図。

【符号の説明】

１ 超音波センサ ２ ガス流路 ３ 超音波センサ駆動回路 ４ 制御回路 ５ 脈動認識手段 ６ 漏洩警告停止手段

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 植木 浩一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 浅野 一高 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 新村 紀夫 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 水越 二郎 富山県新湊市本江2795番地 東洋ガスメー ター株式会社内 (72)発明者 磯野 昇 富山県新湊市本江2795番地 東洋ガスメー ター株式会社内 (72)発明者 堀 富士雄 富山県新湊市本江2795番地 東洋ガスメー ター株式会社内 Ｆターム(参考） 2F030 CA03 CB02 CB09 CC13 CE02 CE04 CE09 CF05 CF11 2F035 DA14 GA02

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ガスを流すためのガス流路と、このガス
   流路を流れるガスの流量を測定するための超音波センサ
   と、前記超音波センサを駆動する超音波センサ駆動回路
   と、前記超音波センサ駆動回路を制御する制御回路と、
   前記超音波センサからの測定データによりガスの脈動を
   認識する脈動認識手段と、前記脈動認識手段からの信号
   によりガスの微少漏洩警告機能を一時停止させる漏洩警
   告停止手段を備えたガス保安装置。