JP2001240675A - 熱硬化性樹脂の製造方法 - Google Patents

熱硬化性樹脂の製造方法

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JP2001240675A JP2000055364A JP2000055364A JP2001240675A JP 2001240675 A JP2001240675 A JP 2001240675A JP 2000055364 A JP2000055364 A JP 2000055364A JP 2000055364 A JP2000055364 A JP 2000055364A JP 2001240675 A JP2001240675 A JP 2001240675A
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Wataru Okada
亘 岡田
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 短時間で効率よく低核体成分を除去又は低減
することが可能な、熱硬化性樹脂の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 熱硬化性樹脂中に含有する低核体成分
を、溶媒抽出により除去する際に、例えば、隔室式多孔
円筒構造又は多段ディスク式ローター構造を有する向流
接触型遠心抽出装置23を用い、抽出処理と分離を同時
に行うことを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化物の機械的強
度及び耐熱性が要求される電子材料、摩擦剤等の分野に
好適な低核体成分が除去又は低減された熱硬化性樹脂の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、低核体成分が除去又は低減された
熱硬化性樹脂の製造方法としては、公知の方法により反
応して得られた熱硬化性樹脂を加熱減圧下において不活
性ガス又は水蒸気を供給し、蒸留により低核体成分を除
去する減圧蒸留法(例えば特開昭62−267313号
公報)や、熱硬化性樹脂に対して良溶媒及び貧溶媒を添
加混合し、両溶媒の相互溶解度を利用して低核体成分を
貧溶媒層に抽出除去する溶媒抽出法(例えば特開平2−
60915号公報)等が知られている。
【0003】しかし、減圧蒸留法においては、数Tor
r〜数十Torrの高真空下で、且つ150〜250℃
の高温処理を行わないと低核体成分の除去はもちろん未
反応物モノマーの除去でさえ十分に行うことができず、
熱硬化性樹脂自体が高分子量化等の変質を起こす危険性
があった。更には、数時間〜数十時間もの長時間の蒸留
が必要であり、除去効率が非常に悪いと言った問題があ
った。また、溶媒抽出法においては熱硬化性樹脂を良溶
媒に溶解した樹脂溶液に、熱硬化性樹脂に対して貧溶媒
又は非溶媒を抽出溶媒として添加混合させて、両溶媒の
相互溶解度を利用することで低核体成分を抽出し、混合
液を静置分離した後に抽出溶媒層を除去する方法が一般
的であるが、バッチ式の設備では1回に投入できる抽出
溶媒の量に制限があるため、製品歩留りが悪く、抽出し
難い場合には数回に分けて処理を行わなければならず、
多くの時間を要すると言った問題や、分離界面の検出が
非常に難しいと言った問題があった。また、一度に多量
の抽出溶媒にて処理する方法としては、樹脂溶液の量に
対して十分に大きなタンクへ抽出溶媒と樹脂溶液を供給
し、抽出溶媒を分離する方法もあるが、設置面積上の制
約があるばかりでなく、やはり抽出溶媒を分離する工程
が必要であるといった問題が残っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のこれ
ら問題点を解決するためになされたもので、その目的と
するところは、低核体成分が除去又は低減された熱硬化
性樹脂を短時間に効率よく製造する方法を提供すること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち本発明は、熱硬化性
樹脂を良溶媒に溶解した樹脂溶液と、熱硬化性樹脂に対
して貧溶媒又は非溶媒である抽出溶媒とを、向流接触型
遠心抽出装置を用いて、遠心力下において向流で接触混
合させ、樹脂中に含まれる低核体成分の抽出と分離除去
を同時に行うことを特徴とする熱硬化性樹脂の製造方法
である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明における熱硬化性樹脂とし
ては、フェノール樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、
アルキド樹脂又は不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ
るが、好ましくはフェノール樹脂、より好ましくはノボ
ラック型フェノール樹脂(以下ノボラック樹脂と略記)
である。ノボラック樹脂とは、フェノール類とアルデヒ
ド類を触媒存在下において重縮合反応させて得られるも
のであり、用いられるフェノール類としては、特に限定
はされないが、同一の芳香環1個にフェノール性水酸基
を1個有する1価フェノール類、同一の芳香環に2〜3
個のフェノール性水酸基を有する多価フェノール類、さ
らには、ビスフェノール類、トリスフェノール類が挙げ
られ、これらのフェノール類を単独又は2種以上を組み
合わせて使用することができる。
【0007】フェノール類を具体的に例を挙げれば、1
価フェノール類としては、フェノール、m−クレゾー
ル、p−クレゾール、p−t−ブチルフェノール、2,
3−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キ
シレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,
4,5−トリメチルフェノール等を挙げることができ
る。
【0008】多価フェノール類としては、カテコール、
レゾルシノール、ハイドロキノン等の2価フェノール
類、ピロガロール、1,2,4−ベンゼントリオール等
の3価フェノール類を挙げることができる。
【0009】ビスフェノール類としては、ビスフェノー
ルA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等を、トリ
スフェノール類としては、トリス(4−ヒドロキシフェ
ニル)メタン、トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン等を挙げることができる。
【0010】また、ここで用いられるアルデヒド類とし
ては、ホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトア
ルデヒド、パラホルムアルデヒド等を挙げることができ
る。これらのアルデヒド類も単独又は2種以上を組み合
わせ使用することができる。上記アルデヒド類の使用量
は特に限定はしないが、一般的にはフェノール類1モル
に対して、0.5〜1.5の範囲で行う。
【0011】フェノール類とアルデヒド類とを重縮合す
るのに用いられる触媒としては、塩酸、硝酸、硫酸、蓚
酸、p−トルエンスルホン酸等の無機酸又は有機酸が挙
げられ、これらを単独又は2種以上を組み合わせて使用
することができる。必要に応じて、ロジン、トールオイ
ル、カシューオイル、その他天然樹脂、合成樹脂、油類
を変性剤と使用しても何ら問題はなく、また反応溶媒と
しては、アルコール類、ケトン類、エーテル類、エステ
ル類、その他の溶媒を使用してもよい。フェノール類と
アルデヒド類の重縮合反応は公知のものであり、常法と
何ら変わることなく、触媒下において80〜150℃の
液温で、15分〜5時間程度反応させる方法が一般的で
ある。
【0012】本発明にて用いられる熱硬化性樹脂を溶解
するための良溶媒としては、例えばメタノール、エタノ
ール、ブタノール等のアルコール類、アセトン、メチル
エチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エ
チル、酢酸ブチル、エチルセロソルブアセテート、メチ
ルセロソルブアセテート、ブチロラクトン、炭酸エチレ
ン等のエステル類、ジオキサン、トリオキサン、テトラ
ヒドロフラン等の環状エーテル類やポリエーテル類、ジ
メチルホルムアミド、ホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類を挙げることができる。これらの溶媒
は、熱硬化性樹脂の溶解性を考慮して単独又は2種以上
を組み合わせて使用することができる。
【0013】また、抽出溶媒として用いる熱硬化性樹脂
に対して貧溶媒又は非溶媒は、例えばペンタン、ヘキサ
ン、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素
類、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロ
ロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類、ジエチルエーテ
ル、ジプロピルエーテル、ジブチルエーテル等の直鎖低
級モノエーテル類、アセトニトリル、プロピオニトリ
ル、バレロニトリル等のニトリル類、更に水等を挙げる
ことができ、単独又は2種以上を組み合わせて使用する
ことができる。これらのうち、取り扱いの容易さ及び経
済性の面から、水を使用することがより好ましい。
【0014】本発明における低核体成分の除去方法は、
熱硬化性樹脂を溶解する良溶媒と抽出溶媒の相互溶解度
を利用して、樹脂中に含まれる低核体成分を貧溶媒層に
抽出するものであり、両溶媒が相互に溶解度を全く有し
ない組み合わせについては、低核体成分の除去効果が発
現しないため採用することができない。また、熱硬化性
樹脂を溶解する良溶媒量及び抽出溶媒量については特に
規定されることはなく、目的とする低核体成分の除去割
合に応じて任意に設定することができる。
【0015】本発明に用いられる向流接触型遠心抽出装
置は、隔室式多孔円筒構造又は多段ディスク式ローター
構造を有するものが好ましく、遠心抽出装置内部に供給
された重液及び軽液を、遠心力下において向流接触混合
と分散を繰り返し、抽出処理を行うと同時に、遠心力に
より両液を連続的に分離排出するものである。
【0016】隔室式多孔円筒構造を有する向流接触型遠
心抽出装置の一実施例を図1の概略断面図により説明す
る。熱硬化性樹脂を良溶媒に溶解した樹脂溶液と、熱硬
化性樹脂に対して貧溶媒又は非溶媒である抽出溶媒とを
遠心抽出装置に定量的に供給する。処理温度における樹
脂溶液の比重が抽出溶媒より大きい場合は重液側入口
(1)より供給し、抽出溶媒より小さい場合は軽液側入
口(2)より供給する。抽出溶媒の供給はそれぞれ上記
の反対側入口となる。
【0017】以下に樹脂溶液の比重が抽出溶媒より大き
い場合を例にして説明する。回転軸(8)を中心軸とし
て回転する遠心抽出装置に、重液側入口(1)より供給
された樹脂溶液は、重液供給ノズル(3)より遠心力に
より円周方向、本図においては上方側に移動する。一
方、抽出溶媒は軽液側入口(2)より供給され軽液供給
ノズル(5)より軸方向、本図においては下方側に移動
する。このとき内部に設けられた隔室式多孔円筒部
(4)により、重液及び軽液が向流接触混合と分散を繰
り返した後に分離し、熱硬化性樹脂中に含まれている低
核体成分は抽出溶媒側に分配し、軽液側出口(6)より
排出される。また処理された樹脂溶液は重液側出口
(7)より排出される。
【0018】多段ディスク式ローター構造を有する向流
接触型遠心抽出装置の一実施例を図2の概略断面図によ
り説明する。熱硬化性樹脂を良溶媒に溶解した樹脂溶液
と、熱硬化性樹脂に対して貧溶媒又は非溶媒である抽出
溶媒とを遠心抽出装置に定量的に供給する。処理温度に
おける樹脂溶液の比重が抽出溶媒より大きい場合は重液
側入口(9)より供給し、抽出溶媒より小さい場合は軽
液側入口(10)より供給する。抽出溶媒の供給はそれ
ぞれ上記の反対側入口となる。
【0019】以下に樹脂溶液の比重が抽出溶媒より大き
い場合を例にして説明する。回転軸(19)を中心軸と
して回転する内部ローター(20)に、重液側入口
(9)より供給された樹脂溶液は、重液供給ノズル(1
1)より遠心力により円周方向に分配しながら、本図に
おいては下方側に移動する。一方、抽出溶媒は軽液側入
口(10)より供給され軽液供給ノズル(12)より軸
方向に分配しながら、本図においては上方側に移動す
る。ローター内には混合部(13)と分離部(14)を
備えた各ステージが垂直軸方向に構成され、重液と軽液
はローター中を向流で流れ、各ステージで連続的に混合
と分離が行われる。混合部では静止ディスク(15)と
回転壁(16)の間で両液が混合され、分離部では混合
された両液が遠心力の作用により分離される。その際、
熱硬化性樹脂中に含まれる低核体成分は抽出溶媒側に移
動し、最終的には軽液側出口(17)より排出される。
また、処理された樹脂溶液は重液側出口(18)より排
出される。
【0020】本発明で用いられる遠心抽出装置の遠心力
は特に限定はしないが、1000G以上となるものが好
ましい。また使用する抽出溶媒の量、温度等も特に規定
するものではなく、低核体成分の除去割合及び又は熱硬
化性樹脂の種類や性状により、設備容量の制約を受ける
ことなく自由に変更でき、除去の効率を上げることが出
来るのが特徴でもある。
【0021】更に図3の一実施例の設備及びフロー概略
図を用いて、本発明の製造方法を説明する。反応器(2
1)において熱硬化性樹脂を合成し良溶媒に溶解して樹
脂溶液を得る。得られた樹脂溶液は、定量ポンプ(2
2)により遠心抽出装置(23)に供給される。同時に
又は直前に抽出溶媒も抽出溶媒供給設備(24)より、
定量ポンプ(25)より供給される。遠心抽出装置内で
の作用については前述の通りであり、低核体成分が除去
された熱硬化性樹脂溶液は汲み上げポンプ(26)によ
り、次の反応器(28)に移送される。分離した抽出溶
媒は、廃液ライン(27)より廃液処理装置へと移送さ
れる。
【0022】
【実施例】以下に本発明を実施例及び比較例を用いて更
に具体的に説明する。なお、文中に記載されている
「%」は全て重量%を示す。
【0023】(実施例1)フェノール27.0Kg、p
−クレゾール3.0kg、37%ホルマリン23.0K
g、蓚酸2水和物0.3Kgを熱交換器、加熱装置及び
撹拌装置を有した容量100Lの第1反応器で100℃
で4時間重縮合反応を行い、加熱減圧濃縮により脱水し
た後に、メチルイソブチルケトン40.0Kg、メタノ
ール15.0Kgを添加し樹脂溶液とした。得られた樹
脂溶液をギア式定量ポンプにて隔室式多孔円筒構造を有
する向流接触型遠心抽出装置に1.5Kg/分の量で供
給し、同時に1.0Kg/分で40℃の水も供給し、1
0000Gの遠心力で混合、分離させた。この後、樹脂
溶液は第2反応器に移送して加熱減圧濃縮により溶媒を
留去し、固形のノボラック樹脂23.0Kgを得た。低
核体成分の抽出及び両液の分離に要した時間は60分で
あった。
【0024】(実施例2)m−クレゾール25.0K
g、2,3−キシレノール5.0Kg、37%ホルマリ
ン21.0Kg、蓚酸2水和物0.3Kgを実施例1と
同様の装置を用いて重縮合反応を行い、加熱減圧濃縮に
より脱水した後に、酢酸エチル37.0kg、アセトン
8.0kgを添加し樹脂溶液とした。得られた樹脂溶液
をギア式定量ポンプにて隔室式多孔円筒構造を有する向
流接触型遠心抽出装置に1.5Kg/分で供給し、同時
に1.5Kg/分で50℃の水も供給し、10000G
の遠心力で混合、分離させた。この後、樹脂溶液は第2
反応器に移送して加熱減圧濃縮により溶媒を留去し、固
形ノボラック樹脂25.5Kgを得た。低核体成分の抽
出及び両液の分離に要した時間は50分であった。
【0025】(実施例3)m−クレゾール20.0K
g、2,3,5−トリメチルフェノール6.0kg、
3,5−キシレノール4.0Kg、37%ホルマリン1
9.5Kg、蓚酸2水和物3.0Kgを実施例1と同様
の装置を用いて重縮合反応を行い、加熱減圧濃縮により
脱水した後に、メチルイソブチルケトン40.0Kg、
ジオキサン8.0Kgを添加し樹脂溶液とした。得られ
た樹脂溶液をギア式定量ポンプにて隔室式多孔円筒構造
を有する向流接触型遠心抽出装置に1.5Kg/分で供
給し、同時に1.0Kg/分で50℃の水も供給し、1
0000Gの遠心力で混合、分離させた。この後、樹脂
溶液は第2容器に移送して加熱減圧濃縮により溶媒を留
去し、固形ノボラック樹脂26.0Kgを得た。低核体
成分の抽出及び両液の分離に要した時間は60分であっ
た。
【0026】(実施例4)向流接触型遠心抽出装置を、
多段ディスク式ローター構造を有するものに変更する以
外は、実施例1と同様の方法でノボラック樹脂を得た。
低核体成分の抽出及び両液の分離に要した時間は60分
であった。
【0027】(実施例5)向流接触型遠心抽出装置を、
多段ディスク式ローター構造を有するものに変更する以
外は、実施例2と同様の方法でノボラック樹脂を得た。
低核体成分の抽出及び両液の分離に要した時間は50分
であった。
【0028】(比較例1)本発明の向流接触型遠心抽出
装置による低核体成分の抽出処理を行わないこと以外
は、実施例1と同様の方法でノボラック樹脂を得た。
【0029】(比較例2)本発明の向流接触型遠心抽出
装置による低核体成分の抽出処理を行わないこと以外
は、実施例2と同様の方法でノボラック樹脂を得た。
【0030】(比較例3)本発明の向流接触型遠心抽出
装置による低核体成分の抽出処理を行う代わりに、反応
器中に50℃の水15.0Kgを添加して混合後静置
し、上部分離水を除去する操作を3回繰り返す方法とし
た以外は実施例3と同様の方法を実施してノボラック樹
脂を得た。低核体成分の抽出及び両液の分離に要した時
間は180分であった。
【0031】実施例1〜3及び比較例1〜3で得られた
ノボラック樹脂について、重量平均分子量、及び低核体
成分含有量を測定した。測定は下記の方法に従い、その
結果を表1に示した。 (重量平均分子量)東ソー(株)製カラム(G2000
HXL:1、G3000HXL:1本、G4000HX
L:1本)を用い、流量1.0ml/分、溶出溶媒テト
ラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で示唆屈
折計を検出器に用いて、単分散ポリスチレンを標準とす
るゲルパーミエーションクロマトグラフ法(以下GPC
と略記)により測定した。 (低核体成分含有量)上記GPC測定で得られた溶出曲
線において、全溶出成分の面積に対する1〜4核体の各
溶出成分の面積%で示した。また、5核体以上の溶出成
分の総和を高核体成分とし、同様に面積%で並記した。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明の方法に従うと、熱硬化性樹脂溶
液と抽出溶媒が十分に混合され、且つ任意の比率で抽出
溶媒と混合し連続的に抽出と分離が行え、低核体成分が
除去又は低減された熱硬化性樹脂を短時間で効率的に得
ることができ、また従来の欠陥である設置面積の問題
や、除去過程に分子量の変化もなく、工業的な熱硬化性
樹脂の製造方法として好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用する隔室式多孔円筒構造を有する
向流接触型遠心抽出装置の概略断面図。
【図2】本発明で使用する多段ディスク式ローター構造
を有する向流接触型遠心抽出装置の概略断面図。
【図3】本発明の一実施例の設備及びフローを示す概略
図。
【符号の説明】
1、9 重液側入口 2、10 軽液側入口 3、11 重液供給ノズル 4 隔室式多孔円筒部 5、12 軽液供給ノズル 6、17 軽液側出口 7、18 重液側出口 8、19 回転軸 13 混合部 14 分離部 15 静止ディスク 16 回転壁 20 内部ローター 21 第1反応器 22 樹脂溶液定量ポンプ 23 向流接触型遠心抽出装置 24 抽出溶媒供給装置 25 抽出溶媒定量ポンプ 26 樹脂溶液汲み上げポンプ 27 廃液ライン 28 第2反応器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 3/21 C08J 3/21 4J036 Fターム(参考) 4D056 AB20 AC02 AC03 AC04 AC11 AC22 BA09 CA07 CA15 CA39 4F070 AA41 AA44 AA46 AA47 AA49 AE30 BB05 4J029 AA01 AA07 AB04 AE18 KH05 LB05 4J031 BD26 BD30 CA06 CC02 CC07 CE08 CF01 CF02 CG17 CG18 CG30 4J033 CA01 CA02 CA03 CA05 CA11 CA12 CA13 CA18 CA19 CC03 CC08 CC09 CD04 CD05 HA12 HB04 HB06 4J036 AA01 BA05 JA07 JA15

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂を良溶媒に溶解した樹脂溶
    液と、熱硬化性樹脂に対して貧溶媒又は非溶媒である抽
    出溶媒とを、向流接触型遠心抽出装置を用いて、遠心力
    下において向流で接触混合させ、樹脂中に含まれる低核
    体成分の抽出と分離除去を同時に行うことを特徴とする
    熱硬化性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱硬化性樹脂がフェノール樹脂、キシレ
    ン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂又は不飽和ポリエ
    ステル樹脂である請求項1記載の熱硬化性樹脂の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 熱硬化性樹脂がノボラック型フェノール
    樹脂である請求項1記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 向流接触型遠心抽出装置が隔室式多孔円
    筒構造又は多段ディスク式ローター構造を有する請求項
    1記載の熱硬化性樹脂の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102408580A (zh) * 2011-09-15 2012-04-11 上海交通大学 一种环氧树脂多孔材料的制备方法
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