JP2001240476A - ホットプレス方法およびセラミックス素子の製造方法 - Google Patents
ホットプレス方法およびセラミックス素子の製造方法Info
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- JP2001240476A JP2001240476A JP2000050798A JP2000050798A JP2001240476A JP 2001240476 A JP2001240476 A JP 2001240476A JP 2000050798 A JP2000050798 A JP 2000050798A JP 2000050798 A JP2000050798 A JP 2000050798A JP 2001240476 A JP2001240476 A JP 2001240476A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 焼結後に切断する必要がなく生産性に優れた
ホットプレス方法と、切断することが困難である所望形
状のセラミックス素子を、ダイヤモンドカッターのよう
な超硬工具を用いずに、高生産性および低コストで製造
することができるセラミックス素子の製造方法とを提供
すること。 【解決手段】 焼成前の複数のグリーンシート4を、第
1離型剤層としてのBNシート6を介して配置して積層
体ブロック10を形成し、このブロック10を所望形状
に切断し、切断溝隙間12aおよび12bを形成する。
次に、切断溝隙間12aおよび12bに、有機溶媒中に
離型剤粒子を含むスラリー液20を注入し、第2離型剤
層を形成し、この積層体ブロック10aを、加圧しなが
ら焼成する。
ホットプレス方法と、切断することが困難である所望形
状のセラミックス素子を、ダイヤモンドカッターのよう
な超硬工具を用いずに、高生産性および低コストで製造
することができるセラミックス素子の製造方法とを提供
すること。 【解決手段】 焼成前の複数のグリーンシート4を、第
1離型剤層としてのBNシート6を介して配置して積層
体ブロック10を形成し、このブロック10を所望形状
に切断し、切断溝隙間12aおよび12bを形成する。
次に、切断溝隙間12aおよび12bに、有機溶媒中に
離型剤粒子を含むスラリー液20を注入し、第2離型剤
層を形成し、この積層体ブロック10aを、加圧しなが
ら焼成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホットプレス方法
およびセラミックス素子の製造方法に係り、さらに詳し
くは、焼結後に切断する必要がなく生産性に優れたホッ
トプレス方法と、切断することが困難である所望形状の
セラミックス素子を、ダイヤモンドカッターのような超
硬工具を用いずに、高生産性および低コストで製造する
ことができるセラミックス素子の製造方法とに関する。
およびセラミックス素子の製造方法に係り、さらに詳し
くは、焼結後に切断する必要がなく生産性に優れたホッ
トプレス方法と、切断することが困難である所望形状の
セラミックス素子を、ダイヤモンドカッターのような超
硬工具を用いずに、高生産性および低コストで製造する
ことができるセラミックス素子の製造方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】タングステン、モリブデン、チタン、タ
ンタル、ジルコニウムなどのような金属の酸化物、炭化
物、窒化物、ホウ化物またはケイ化物や炭化ケイ素、窒
化ケイ素、窒化ホウ素、ケイ化ホウ素などのセラミック
ス焼結体は、電子部品用素子、工具、電気絶縁材、るつ
ぼ材、原子炉材料、発熱体、タービン材、サーメット
材、高温用電極、コーティング材などとして広く用いら
れている。
ンタル、ジルコニウムなどのような金属の酸化物、炭化
物、窒化物、ホウ化物またはケイ化物や炭化ケイ素、窒
化ケイ素、窒化ホウ素、ケイ化ホウ素などのセラミック
ス焼結体は、電子部品用素子、工具、電気絶縁材、るつ
ぼ材、原子炉材料、発熱体、タービン材、サーメット
材、高温用電極、コーティング材などとして広く用いら
れている。
【0003】これらのセラミックス焼結体から成る素子
は、通常、ホットプレス装置を用いた加圧焼結法によっ
て製造されているが、従来、これを用途に応じて所望の
形状に加工するには、得られた焼結体をダイヤモンドカ
ッターその他の超硬材料から成る切断工具を用いて切断
する方法が採用されている。
は、通常、ホットプレス装置を用いた加圧焼結法によっ
て製造されているが、従来、これを用途に応じて所望の
形状に加工するには、得られた焼結体をダイヤモンドカ
ッターその他の超硬材料から成る切断工具を用いて切断
する方法が採用されている。
【0004】しかしながら、これらのセラミックス焼結
体は、それ自体高硬度のため、ダイヤモンドカッターに
用いるダイヤモンド砥粒の消耗が著しく、高コストにな
るのを避けられない上に、切断に長時間を要し、作業能
率が低いという欠点を有している。
体は、それ自体高硬度のため、ダイヤモンドカッターに
用いるダイヤモンド砥粒の消耗が著しく、高コストにな
るのを避けられない上に、切断に長時間を要し、作業能
率が低いという欠点を有している。
【0005】そのほか、放電加工やレーザー加工により
切断することも提案されているが、これには特殊な装置
を必要とする上に、適用範囲が制限されるという欠点が
ある。
切断することも提案されているが、これには特殊な装置
を必要とする上に、適用範囲が制限されるという欠点が
ある。
【0006】また、ホットプレス焼成前に、グリーンシ
ートまたはグリーンブロックを素子形状に予め加工して
予備成形体を形成しておき、焼成時には、表面に窒化ホ
ウ素(BN)粉を塗布した黒鉛スペーサーを用いて予備
成形体を分離保持した状態で、ホットプレスする方法も
提案されている。この方法では、焼成後に焼結体を切断
することなく、素子を得ることができるが、黒鉛スペー
サーの強度を確保するため、その厚みを素子と同程度に
する必要がある。このため、焼成領域の実質体積が減少
し生産性の低下を来すだけでなく、高価な黒鉛スペーサ
ーを消耗品として使用するため、高コスト化の原因とな
る。このような理由から、ホットプレス焼成は、生産性
が低く、且つ高コストのものとなっていた。
ートまたはグリーンブロックを素子形状に予め加工して
予備成形体を形成しておき、焼成時には、表面に窒化ホ
ウ素(BN)粉を塗布した黒鉛スペーサーを用いて予備
成形体を分離保持した状態で、ホットプレスする方法も
提案されている。この方法では、焼成後に焼結体を切断
することなく、素子を得ることができるが、黒鉛スペー
サーの強度を確保するため、その厚みを素子と同程度に
する必要がある。このため、焼成領域の実質体積が減少
し生産性の低下を来すだけでなく、高価な黒鉛スペーサ
ーを消耗品として使用するため、高コスト化の原因とな
る。このような理由から、ホットプレス焼成は、生産性
が低く、且つ高コストのものとなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者は、
特願平11−079504号において、新たなホットプ
レス方法およびセラミックス焼結体の製造方法を提案し
ている。しかしながら、先に提案している方法では、離
型剤粒子のための分散溶媒として水を用いており、焼結
後の剥離性の点で難点を有している。
特願平11−079504号において、新たなホットプ
レス方法およびセラミックス焼結体の製造方法を提案し
ている。しかしながら、先に提案している方法では、離
型剤粒子のための分散溶媒として水を用いており、焼結
後の剥離性の点で難点を有している。
【0008】本発明は、このような実状に鑑みてなさ
れ、焼結後に切断する必要がなく生産性に優れたホット
プレス方法を提供することを第1の目的とする。本発明
の第2の目的は、切断することが困難である所望形状の
セラミックス素子を、ダイヤモンドカッターのような超
硬工具を用いずに、高生産性および低コストで製造する
ことができるセラミックス素子の製造方法を提供するこ
とである。
れ、焼結後に切断する必要がなく生産性に優れたホット
プレス方法を提供することを第1の目的とする。本発明
の第2の目的は、切断することが困難である所望形状の
セラミックス素子を、ダイヤモンドカッターのような超
硬工具を用いずに、高生産性および低コストで製造する
ことができるセラミックス素子の製造方法を提供するこ
とである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るホットプレス方法は、焼成前の予備成
形体を、第1離型剤層を介して積層して積層体ブロック
を形成する工程と、前記積層体ブロックを第1離型剤層
と共に所望形状に切断し、切断溝隙間を形成する工程
と、前記切断溝隙間に、離型剤粒子と有機溶媒とを含む
流体で構成された第2離型剤層を形成する工程と、前記
第1離型剤層および第2離型剤層が介在された積層体ブ
ロックを加圧しながら焼成する工程とを有する。
に、本発明に係るホットプレス方法は、焼成前の予備成
形体を、第1離型剤層を介して積層して積層体ブロック
を形成する工程と、前記積層体ブロックを第1離型剤層
と共に所望形状に切断し、切断溝隙間を形成する工程
と、前記切断溝隙間に、離型剤粒子と有機溶媒とを含む
流体で構成された第2離型剤層を形成する工程と、前記
第1離型剤層および第2離型剤層が介在された積層体ブ
ロックを加圧しながら焼成する工程とを有する。
【0010】また、本発明に係るセラミックス素子の製
造方法は、焼成後にセラミックス素子となるべき予備成
形体を成形する工程と、前記予備成形体を、第1離型剤
層を介して積層して積層体ブロックを形成する工程と、
前記積層体ブロックを第1離型剤層と共に所望形状に切
断し、切断溝隙間を形成する工程と、前記切断溝隙間
に、離型剤粒子と有機溶媒とを含む流体で構成された第
2離型剤層を形成する工程と、前記第1離型剤層および
第2離型剤層が介在された積層体ブロックを加圧しなが
ら焼成する工程とを有する。
造方法は、焼成後にセラミックス素子となるべき予備成
形体を成形する工程と、前記予備成形体を、第1離型剤
層を介して積層して積層体ブロックを形成する工程と、
前記積層体ブロックを第1離型剤層と共に所望形状に切
断し、切断溝隙間を形成する工程と、前記切断溝隙間
に、離型剤粒子と有機溶媒とを含む流体で構成された第
2離型剤層を形成する工程と、前記第1離型剤層および
第2離型剤層が介在された積層体ブロックを加圧しなが
ら焼成する工程とを有する。
【0011】本発明では、前記積層体ブロックを、焼成
用スペーサ上に固定した状態で、前記切断溝隙間を形成
することが好ましい。積層体ブロックを焼成用スペーサ
上に固定した状態で切断するため、切断したものを再度
並べ替える必要がなく、さらには、焼成時には、この焼
成用スペーサ上の積層体ブロックを炉内に配置するのみ
で良く、配置精度が向上し、作業性も大幅に改善する。
用スペーサ上に固定した状態で、前記切断溝隙間を形成
することが好ましい。積層体ブロックを焼成用スペーサ
上に固定した状態で切断するため、切断したものを再度
並べ替える必要がなく、さらには、焼成時には、この焼
成用スペーサ上の積層体ブロックを炉内に配置するのみ
で良く、配置精度が向上し、作業性も大幅に改善する。
【0012】本発明において、前記第2離型剤層は、有
機溶媒中に離型剤粒子を、好ましくは15〜40体積
%、さらに好ましくは20〜40体積%含有する流体で
構成されることが好ましい。離型剤粒子の体積割合が小
さすぎると、焼成後の分離が困難になる傾向にあり、大
きすぎると、ホットプレス成形において、積層体ブロッ
クの加圧収縮を阻害する傾向にあり好ましくない。
機溶媒中に離型剤粒子を、好ましくは15〜40体積
%、さらに好ましくは20〜40体積%含有する流体で
構成されることが好ましい。離型剤粒子の体積割合が小
さすぎると、焼成後の分離が困難になる傾向にあり、大
きすぎると、ホットプレス成形において、積層体ブロッ
クの加圧収縮を阻害する傾向にあり好ましくない。
【0013】本発明に係る方法において、焼成前の前記
予備成形体の具体的形状は特に限定されないが、たとえ
ばシート形状であり、ドクターブレード法などにより成
形される。これらのシート状予備成形体は、切断前に、
第1離型剤層を介して積層させることが好ましい。
予備成形体の具体的形状は特に限定されないが、たとえ
ばシート形状であり、ドクターブレード法などにより成
形される。これらのシート状予備成形体は、切断前に、
第1離型剤層を介して積層させることが好ましい。
【0014】本発明に係る方法において、切断工程に用
いる切断装置としては、特に限定されず、普通の軟質シ
ートまたはブロックを裁断するのに慣用されている装置
または工具、たとえばワイヤソー、ダイシングソー、ナ
イフ刃などが用いられる。
いる切断装置としては、特に限定されず、普通の軟質シ
ートまたはブロックを裁断するのに慣用されている装置
または工具、たとえばワイヤソー、ダイシングソー、ナ
イフ刃などが用いられる。
【0015】本発明に係る方法は、焼成後の成形体(た
とえばセラミックス素子)を、前記第1離型剤層および
第2離型剤層にて分離する工程をさらに有することが好
ましい。
とえばセラミックス素子)を、前記第1離型剤層および
第2離型剤層にて分離する工程をさらに有することが好
ましい。
【0016】この場合において、前記焼成後の成形体に
振動および/または衝撃(研削加工を含む)を加えるこ
とにより、前記焼成後の成形体を、前記第1離型剤層お
よび第2離型剤層にて分離することが好ましい。焼成後
の成形体に振動および/または衝撃(研削加工を含む)
を加える方法としては、特に限定されないが、バレル研
磨、サンドブラストなどの方法を採用することが好まし
い。
振動および/または衝撃(研削加工を含む)を加えるこ
とにより、前記焼成後の成形体を、前記第1離型剤層お
よび第2離型剤層にて分離することが好ましい。焼成後
の成形体に振動および/または衝撃(研削加工を含む)
を加える方法としては、特に限定されないが、バレル研
磨、サンドブラストなどの方法を採用することが好まし
い。
【0017】本発明に係る方法では、離型シートを予備
成形体間に挟むことで前記第1離型剤層を形成すること
が好ましい。または予備成形体の表面に、離型剤粒子を
塗布することにより前記第1離型剤層を形成しても良
い。塗布方法としては、特に限定されないが、ハケ塗
り、スプレー塗布などを例示することができる。
成形体間に挟むことで前記第1離型剤層を形成すること
が好ましい。または予備成形体の表面に、離型剤粒子を
塗布することにより前記第1離型剤層を形成しても良
い。塗布方法としては、特に限定されないが、ハケ塗
り、スプレー塗布などを例示することができる。
【0018】離型シートまたは離型剤粒子を構成する材
質としては、焼成温度において成形体に対して融着せず
かつ反応しない程度の耐熱性を有し、更に難焼結性であ
れば特に限定されないが、好ましくは黒鉛、窒化ホウ素
(BN)、SiC等の非酸化物材料が用いられ、特に好
ましくは六方晶BNが用いられる。
質としては、焼成温度において成形体に対して融着せず
かつ反応しない程度の耐熱性を有し、更に難焼結性であ
れば特に限定されないが、好ましくは黒鉛、窒化ホウ素
(BN)、SiC等の非酸化物材料が用いられ、特に好
ましくは六方晶BNが用いられる。
【0019】本発明に係る方法においては、前記切断溝
隙間に、離型剤粒子を含む流体を注入することで、前記
第2離型剤層を形成する。離型剤粒子としては、上述し
た材質の離型剤粒子が用いられ、好ましくはBN製離型
剤粒子が用いられる。
隙間に、離型剤粒子を含む流体を注入することで、前記
第2離型剤層を形成する。離型剤粒子としては、上述し
た材質の離型剤粒子が用いられ、好ましくはBN製離型
剤粒子が用いられる。
【0020】前記切断溝隙間に、離型剤粒子を含む流体
を注入する際には、加圧注入することが好ましい。加圧
注入法により、確実に離型剤粒子を含む流体を切断溝隙
間に注入することができる。また、前記切断溝隙間が形
成された予備成形体を、離型剤粒子を含む流体中に浸漬
し、離型剤粒子を含む流体を含む環境を減圧することに
より、前記切断溝隙間に離型剤粒子を注入してもよい。
を注入する際には、加圧注入することが好ましい。加圧
注入法により、確実に離型剤粒子を含む流体を切断溝隙
間に注入することができる。また、前記切断溝隙間が形
成された予備成形体を、離型剤粒子を含む流体中に浸漬
し、離型剤粒子を含む流体を含む環境を減圧することに
より、前記切断溝隙間に離型剤粒子を注入してもよい。
【0021】本発明に係る方法において、前記切断溝隙
間に注入された離型剤粒子を含む流体中の液体成分が、
前記予備成形体に含まれるバインダーの溶解を最小限
(0を含む)にするように選択されることが好ましい。
離型剤粒子を含む流体は、たとえばスラリー状であり、
予備成形体に含まれるバインダーが有機バインダーであ
る場合には、離型剤粒子を含む流体の液体成分は、有機
バインダーと相容性のない有機溶媒であることが好まし
い。
間に注入された離型剤粒子を含む流体中の液体成分が、
前記予備成形体に含まれるバインダーの溶解を最小限
(0を含む)にするように選択されることが好ましい。
離型剤粒子を含む流体は、たとえばスラリー状であり、
予備成形体に含まれるバインダーが有機バインダーであ
る場合には、離型剤粒子を含む流体の液体成分は、有機
バインダーと相容性のない有機溶媒であることが好まし
い。
【0022】第2剥離剤層のための有機溶媒としては、
特に限定されないが、たとえばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン等、水酸基が2個以上
含む多価アルコールなどが好ましく用いられる。また、
これらには適当な水を含んでも良い。一方、溶媒が水の
場合、沸点が100°Cと低いため、所定のスラリー濃
度に保つことが困難であり、前記切断溝隙間に均一に注
入することができない。このため、ホットプレス後の積
層体ブロックから個々に分離することが難しい。
特に限定されないが、たとえばエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、グリセリン等、水酸基が2個以上
含む多価アルコールなどが好ましく用いられる。また、
これらには適当な水を含んでも良い。一方、溶媒が水の
場合、沸点が100°Cと低いため、所定のスラリー濃
度に保つことが困難であり、前記切断溝隙間に均一に注
入することができない。このため、ホットプレス後の積
層体ブロックから個々に分離することが難しい。
【0023】
【作用】本発明に係るホットプレス方法では、焼成前の
予備成形体を、第1離型剤層を介して積層し、積層体ブ
ロックとした後に、この積層体ブロックを第1離型剤層
と共に所望形状に切断する。その後、切断後の積層体ブ
ロックを相対的に動かすことなく、この切断により得ら
れた切断溝隙間に第2離型剤層を形成する。その後、第
1離型剤層および第2離型剤層が介在された予備成形体
を加圧しながら焼成する。このような本発明に係るホッ
トプレス方法では、第1離型剤層および第2離型剤層が
介在された予備成形体を加圧しながら焼成するので、焼
成後の高硬度の成形体を切断する必要がなく、振動や衝
撃などを加えるのみで、第1離型剤層および第2離型剤
層を境として、複数の所望形状の成形体に容易に分離す
ることができる。したがって、本発明に係るホットプレ
ス法では、所望形状の成形体を、きわめて低コスト且つ
高生産性で製造することができる。
予備成形体を、第1離型剤層を介して積層し、積層体ブ
ロックとした後に、この積層体ブロックを第1離型剤層
と共に所望形状に切断する。その後、切断後の積層体ブ
ロックを相対的に動かすことなく、この切断により得ら
れた切断溝隙間に第2離型剤層を形成する。その後、第
1離型剤層および第2離型剤層が介在された予備成形体
を加圧しながら焼成する。このような本発明に係るホッ
トプレス方法では、第1離型剤層および第2離型剤層が
介在された予備成形体を加圧しながら焼成するので、焼
成後の高硬度の成形体を切断する必要がなく、振動や衝
撃などを加えるのみで、第1離型剤層および第2離型剤
層を境として、複数の所望形状の成形体に容易に分離す
ることができる。したがって、本発明に係るホットプレ
ス法では、所望形状の成形体を、きわめて低コスト且つ
高生産性で製造することができる。
【0024】また、切断した後の予備成形体を所定の隙
間で配置し、それらの隙間に離型剤層を介在させる方法
に比較して、本発明に係る方法では、切断後の予備成形
体を所定の配置で並べる作業が不要であり、作業性に優
れている。
間で配置し、それらの隙間に離型剤層を介在させる方法
に比較して、本発明に係る方法では、切断後の予備成形
体を所定の配置で並べる作業が不要であり、作業性に優
れている。
【0025】さらに、本発明では、第2離型剤層を形成
するための離型剤粒子を分散する溶媒として有機溶媒を
用いており、水を溶媒とする場合に比較し、蒸発が少な
く、焼成後に第2剥離剤層を境界として分離する剥離特
性が良好になる。
するための離型剤粒子を分散する溶媒として有機溶媒を
用いており、水を溶媒とする場合に比較し、蒸発が少な
く、焼成後に第2剥離剤層を境界として分離する剥離特
性が良好になる。
【0026】本発明に係るセラミックス素子の製造方法
では、このような本発明に係るホットプレス法を利用し
てセラミックス素子を製造するので、切断することが困
難である所望形状のセラミックス素子を、ダイヤモンド
カッターのような超硬工具を用いずに、高生産性および
低コストで製造することができる。なお、本発明に係る
セラミックス素子の製造方法では、焼成時には、加圧を
加えることが好ましいが、加圧は必ずしも必要とはしな
い。
では、このような本発明に係るホットプレス法を利用し
てセラミックス素子を製造するので、切断することが困
難である所望形状のセラミックス素子を、ダイヤモンド
カッターのような超硬工具を用いずに、高生産性および
低コストで製造することができる。なお、本発明に係る
セラミックス素子の製造方法では、焼成時には、加圧を
加えることが好ましいが、加圧は必ずしも必要とはしな
い。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、図面に示す実施
形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係
るセラミックス素子の製造方法を示し、切断工程前の予
備成形体を積層した状態を示す斜視図、図2は切断後の
予備成形体の斜視図、図3は離型剤粒子を含むスラリー
液を切断溝隙間に加圧注入する過程を示す要部断面図、
図4はホットプレス装置の概略断面図である。
形態に基づき説明する。図1は本発明の1実施形態に係
るセラミックス素子の製造方法を示し、切断工程前の予
備成形体を積層した状態を示す斜視図、図2は切断後の
予備成形体の斜視図、図3は離型剤粒子を含むスラリー
液を切断溝隙間に加圧注入する過程を示す要部断面図、
図4はホットプレス装置の概略断面図である。
【0028】図1に示すように、本実施形態に係るセラ
ミックス素子の製造方法では、まず、矩形状の支持体
(焼成用スペーサ)2の上に、予備成形体としての複数
の焼結用グリーンシート4(グリーンシートを複数枚重
ねたグリーン積層基板であっても良い。以下、同様)
を、第1離型剤層としての窒化ホウ素(BN)シート6
を介して積層する。BNシート6は、支持体2と焼結用
グリーンシート4との間にも介在させることが好まし
く、また、最上部に積層される焼結用グリーンシート4
の上にも積層させることが好ましい。
ミックス素子の製造方法では、まず、矩形状の支持体
(焼成用スペーサ)2の上に、予備成形体としての複数
の焼結用グリーンシート4(グリーンシートを複数枚重
ねたグリーン積層基板であっても良い。以下、同様)
を、第1離型剤層としての窒化ホウ素(BN)シート6
を介して積層する。BNシート6は、支持体2と焼結用
グリーンシート4との間にも介在させることが好まし
く、また、最上部に積層される焼結用グリーンシート4
の上にも積層させることが好ましい。
【0029】グリーンシート4の積層数は、特に限定さ
れず、グリーンシート4の厚みや後述するホットプレス
装置の性能などに応じて決定される。グリーンシート4
の厚みT1は、特に限定されないが、一般には、2〜1
0mmである。また、BNシート6の厚みT2は、焼成
領域の有効体積を損なわないよう離型機能の発揮できる
最小厚みが好ましいが、実際は、ハンドリングのしやす
さから20〜150μmである。
れず、グリーンシート4の厚みや後述するホットプレス
装置の性能などに応じて決定される。グリーンシート4
の厚みT1は、特に限定されないが、一般には、2〜1
0mmである。また、BNシート6の厚みT2は、焼成
領域の有効体積を損なわないよう離型機能の発揮できる
最小厚みが好ましいが、実際は、ハンドリングのしやす
さから20〜150μmである。
【0030】支持体2は、材料強度、ハンドリングよ
り、通常1〜10mm程度の厚さで、グリーンシート4
よりも厚くグリーンシート4と同じ面積を持つことが好
ましい。この支持体2は、グリーンシート4の焼成時の
温度に耐えられる程度の耐熱性を有することが好まし
く、たとえば黒鉛ブロックなどで構成される。
り、通常1〜10mm程度の厚さで、グリーンシート4
よりも厚くグリーンシート4と同じ面積を持つことが好
ましい。この支持体2は、グリーンシート4の焼成時の
温度に耐えられる程度の耐熱性を有することが好まし
く、たとえば黒鉛ブロックなどで構成される。
【0031】BNシート6は、グリーンシート4と同じ
面積を持つことが好ましく、たとえばBNを含む原料粉
末に有機バインダーを含む水溶液または有機溶剤系溶液
を加えてシート状に成形して乾燥させて得られる。シー
ト状に成形するための手段としては、ドクターブレード
法、押出し成形法などが例示される。有機バインダーと
しては、メタアクリル系バインダー、アクリル系バイン
ダー、エチルセルロース系バインダー、コーンスター
チ、ポリビニルアルコールなどが用いられる。
面積を持つことが好ましく、たとえばBNを含む原料粉
末に有機バインダーを含む水溶液または有機溶剤系溶液
を加えてシート状に成形して乾燥させて得られる。シー
ト状に成形するための手段としては、ドクターブレード
法、押出し成形法などが例示される。有機バインダーと
しては、メタアクリル系バインダー、アクリル系バイン
ダー、エチルセルロース系バインダー、コーンスター
チ、ポリビニルアルコールなどが用いられる。
【0032】グリーンシート4は、セラミックスの製造
の際に用いられている焼結前の未硬化のシートをそのま
ま用いることができる。一般に、グリーンシート4は、
セラミックスを製造するために通常使用している原料混
合物の粉末に有機バインダーを含む水溶液または有機溶
剤系溶液を加えてシート状に成形して乾燥したものであ
る。シート状に成形するための方法としては、BNシー
トの成形と同様に、ドクターブレード法などが例示され
る。
の際に用いられている焼結前の未硬化のシートをそのま
ま用いることができる。一般に、グリーンシート4は、
セラミックスを製造するために通常使用している原料混
合物の粉末に有機バインダーを含む水溶液または有機溶
剤系溶液を加えてシート状に成形して乾燥したものであ
る。シート状に成形するための方法としては、BNシー
トの成形と同様に、ドクターブレード法などが例示され
る。
【0033】原料混合物としては、特に限定されない
が、たとえば金属の酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化
物、ケイ化物など、または焼成によりこれらに変化しう
る化合物などの1以上の混合物を例示することができ
る。また、原料混合物の粉末に添加されるバインダとし
ては、特に限定されないが、たとえばポリビニルアルコ
ール、アクリル樹脂などを例示することができる。
が、たとえば金属の酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化
物、ケイ化物など、または焼成によりこれらに変化しう
る化合物などの1以上の混合物を例示することができ
る。また、原料混合物の粉末に添加されるバインダとし
ては、特に限定されないが、たとえばポリビニルアルコ
ール、アクリル樹脂などを例示することができる。
【0034】上記の金属の酸化物の例としては、アルミ
ナ、ベリリア、トリアのような酸化物が例示される。金
属の炭化物の例としては、炭化ケイ素、炭化チタンのよ
うな炭化物が例示される。金属の窒化物の例としては窒
化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムのような窒化
物が例示される。金属のホウ化物の例としては、ホウ化
チタン、ホウ化ジルコニウムのようなホウ化物が例示さ
れる。金属のケイ化物の例としては、ケイ化モリブデ
ン、ケイ化ホウ素などのようなケイ化物を挙げることが
できる。
ナ、ベリリア、トリアのような酸化物が例示される。金
属の炭化物の例としては、炭化ケイ素、炭化チタンのよ
うな炭化物が例示される。金属の窒化物の例としては窒
化ホウ素、窒化ケイ素、窒化アルミニウムのような窒化
物が例示される。金属のホウ化物の例としては、ホウ化
チタン、ホウ化ジルコニウムのようなホウ化物が例示さ
れる。金属のケイ化物の例としては、ケイ化モリブデ
ン、ケイ化ホウ素などのようなケイ化物を挙げることが
できる。
【0035】また、これらの化合物に変わりうるものと
しては、対応する金属の炭酸塩、ケイ酸塩、ポリシラン
化合物、金属+ホウ素混合物、金属酸化物+炭素、金属
酸化物+炭素+窒素などがある。
しては、対応する金属の炭酸塩、ケイ酸塩、ポリシラン
化合物、金属+ホウ素混合物、金属酸化物+炭素、金属
酸化物+炭素+窒素などがある。
【0036】図1に示すように、支持体2の上に、Z方
向に沿ってBNシート6とグリーンシート4とを交互に
積層させた後、必要に応じて低温加熱しながら加圧し、
積層体ブロック10を形成し、支持体2の上に固定す
る。この場合の加圧力は、特に限定されないが、好まし
くは50〜200MPa(0.5〜2ton/cm2)
である。また、この場合の加熱温度は、好ましくは40
〜100°Cである。
向に沿ってBNシート6とグリーンシート4とを交互に
積層させた後、必要に応じて低温加熱しながら加圧し、
積層体ブロック10を形成し、支持体2の上に固定す
る。この場合の加圧力は、特に限定されないが、好まし
くは50〜200MPa(0.5〜2ton/cm2)
である。また、この場合の加熱温度は、好ましくは40
〜100°Cである。
【0037】その後、図2に示すように、X方向および
Y方向に沿って焼結用積層体ブロック10を、所望の大
きさのシート切断片4aが得られるように切断する。シ
ート切断片4aの大きさは、最終的に得ようとするセラ
ミックス素子片の大きさから逆算して決定される。
Y方向に沿って焼結用積層体ブロック10を、所望の大
きさのシート切断片4aが得られるように切断する。シ
ート切断片4aの大きさは、最終的に得ようとするセラ
ミックス素子片の大きさから逆算して決定される。
【0038】切断に際しては、たとえばワイヤーソーや
ダイシングソーなどが用いられ、積層体ブロック10に
は、X方向に沿った切断溝隙間12aと、Y方向に沿っ
た切断溝隙間12bとが形成され、各シート切断片4a
は、切断溝隙間12aおよび12bにより分離される。
また、BNシート6も、グリーンシート4と同様に、切
断溝隙間12aおよび12bにより分離される。切断溝
隙間12aおよび12bの隙間幅W1(図3参照)は、
切断具の厚みなどに応じて決定され、特に限定されない
が、好ましくは100〜600μm、さらに好ましくは
200〜400μmである。この隙間幅W1が狭すぎる
と、BN粒子の注入が困難になり焼結後の各焼結体片毎
の分離が困難になる傾向にあり、広すぎると、BN粉を
多量に必要とし、また切断片4aの変形原因となり好ま
しくない。なお、必要に応じて、溝隙間12aの幅と、
溝隙間12bの幅とを異ならせても良い。
ダイシングソーなどが用いられ、積層体ブロック10に
は、X方向に沿った切断溝隙間12aと、Y方向に沿っ
た切断溝隙間12bとが形成され、各シート切断片4a
は、切断溝隙間12aおよび12bにより分離される。
また、BNシート6も、グリーンシート4と同様に、切
断溝隙間12aおよび12bにより分離される。切断溝
隙間12aおよび12bの隙間幅W1(図3参照)は、
切断具の厚みなどに応じて決定され、特に限定されない
が、好ましくは100〜600μm、さらに好ましくは
200〜400μmである。この隙間幅W1が狭すぎる
と、BN粒子の注入が困難になり焼結後の各焼結体片毎
の分離が困難になる傾向にあり、広すぎると、BN粉を
多量に必要とし、また切断片4aの変形原因となり好ま
しくない。なお、必要に応じて、溝隙間12aの幅と、
溝隙間12bの幅とを異ならせても良い。
【0039】この切断は、積層体ブロック10aが接着
されている支持体2の上で行われ、支持体2までは切断
しないため、切断後の焼結用積層体ブロック10aは、
支持体2の上で、各シート切断片4aがばらけないよう
に保持される。なお、切断に際しては、積層体ブロック
10aの最下部に位置するBNシートの手前で切断を停
止しても良いし、あるいは支持体2の表面に切り込んで
切断しても良い。または、積層体ブロック10aの最下
部に位置するグリーンシート4のZ軸方向の途中で切断
を停止しても良い。その場合には、最下部に位置するグ
リーンシート4の焼成後に得られるセラミックス素子
は、それよりも上側に位置するグリーンシート4の焼成
後に得られる焼結体よりも、各焼結体片に分離すること
が困難になる。しかしながら、何ら切断溝が形成されて
いないグリーンシートを焼結する場合に比べれば分離が
容易である。
されている支持体2の上で行われ、支持体2までは切断
しないため、切断後の焼結用積層体ブロック10aは、
支持体2の上で、各シート切断片4aがばらけないよう
に保持される。なお、切断に際しては、積層体ブロック
10aの最下部に位置するBNシートの手前で切断を停
止しても良いし、あるいは支持体2の表面に切り込んで
切断しても良い。または、積層体ブロック10aの最下
部に位置するグリーンシート4のZ軸方向の途中で切断
を停止しても良い。その場合には、最下部に位置するグ
リーンシート4の焼成後に得られるセラミックス素子
は、それよりも上側に位置するグリーンシート4の焼成
後に得られる焼結体よりも、各焼結体片に分離すること
が困難になる。しかしながら、何ら切断溝が形成されて
いないグリーンシートを焼結する場合に比べれば分離が
容易である。
【0040】次に、積層体ブロック10aの切断溝隙間
12aおよび12bに、図3に示すように、スラリー液
20を加圧注入する。スラリー液20中には、BN粒子
(離型剤粒子)が分散してある。BN粒子の粒径は、切
断溝隙間12aおよび12bの隙間幅W1よりも小さけ
れば特に限定されないが、好ましくは(1/3)×W1
〜(1/1000)×W1、さらに好ましくは(1/2
00)×W1〜(1/500)×W1である。
12aおよび12bに、図3に示すように、スラリー液
20を加圧注入する。スラリー液20中には、BN粒子
(離型剤粒子)が分散してある。BN粒子の粒径は、切
断溝隙間12aおよび12bの隙間幅W1よりも小さけ
れば特に限定されないが、好ましくは(1/3)×W1
〜(1/1000)×W1、さらに好ましくは(1/2
00)×W1〜(1/500)×W1である。
【0041】スラリー液20は、有機溶媒中に、離型剤
粒子としてBN粒子が分散してある。BN粒子を分散さ
せる有機溶媒としては、グリーンシート4の切断片4a
に含まれるバインダーがスラリー液20中に溶解するこ
とを最小限(0を含む)にするものであれば特に限定さ
れない。水ではなく有機溶媒が好ましいのは、水に比べ
て蒸発しにくく、スラリー濃度が変化しにくくなるため
である。
粒子としてBN粒子が分散してある。BN粒子を分散さ
せる有機溶媒としては、グリーンシート4の切断片4a
に含まれるバインダーがスラリー液20中に溶解するこ
とを最小限(0を含む)にするものであれば特に限定さ
れない。水ではなく有機溶媒が好ましいのは、水に比べ
て蒸発しにくく、スラリー濃度が変化しにくくなるため
である。
【0042】また、有機溶媒中の離型剤粒子の含有割合
は、スラリー液全体を100体積%として、好ましくは
15〜40体積%である。離型剤粒子の体積割合が小さ
すぎると、焼成後の分離が困難になる傾向にあり、大き
すぎると、ホットプレス成形において、積層体ブロック
の加圧収縮を阻害する傾向にあり好ましくない。なお、
BN粒子をスラリー液20中に好適に分散させるため
に、スラリー液20には、界面活性剤などが含まれても
よい。
は、スラリー液全体を100体積%として、好ましくは
15〜40体積%である。離型剤粒子の体積割合が小さ
すぎると、焼成後の分離が困難になる傾向にあり、大き
すぎると、ホットプレス成形において、積層体ブロック
の加圧収縮を阻害する傾向にあり好ましくない。なお、
BN粒子をスラリー液20中に好適に分散させるため
に、スラリー液20には、界面活性剤などが含まれても
よい。
【0043】積層体ブロック10aの切断溝隙間12a
および12bにスラリー液20を加圧注入するには、図
3に示すように、積層体ブロック10aを加圧注入器に
セットし、スラリー液20をフィルム21を介してプッ
シャなどで加圧すればよい。フィルム21の材質として
は、特に限定されないが、たとえばPETフィルムなど
が用いられる。
および12bにスラリー液20を加圧注入するには、図
3に示すように、積層体ブロック10aを加圧注入器に
セットし、スラリー液20をフィルム21を介してプッ
シャなどで加圧すればよい。フィルム21の材質として
は、特に限定されないが、たとえばPETフィルムなど
が用いられる。
【0044】この加圧注入により、積層体ブロック10
aに形成された切断溝隙間12a(および12b)に
は、スラリー液20が隙間なく注入されてスラリー液層
20aが形成される。
aに形成された切断溝隙間12a(および12b)に
は、スラリー液20が隙間なく注入されてスラリー液層
20aが形成される。
【0045】その後、積層体ブロック10aを、支持体
2と共に、図4に示すホットプレス装置30にセット
し、ホットプレス成形を行う。ホットプレス装置30
は、耐熱性押パンチ32と、受パンチ34とを有し、積
層体ブロック10aは、黒鉛製耐熱スリーブ36の内部
で、押パンチ32と受パンチ34との間で加熱および加
圧される。スリーブ36は、型38の内部に交換自在に
取り付けられ、型38は、型支持ブロック40の下に支
持してある。型支持ブロック40は、耐熱ブロック42
の下に保持してある。型38は、耐火性チャンバ44の
内部に配置してあり、押パンチ32は、チャンバ44の
外部に配置してある水圧プレス機構などの駆動源により
受パンチに向けて押圧される。なお、図4では、積層体
ブロック10aを加熱するためのヒータなどの加熱手段
の図示を省略してある。
2と共に、図4に示すホットプレス装置30にセット
し、ホットプレス成形を行う。ホットプレス装置30
は、耐熱性押パンチ32と、受パンチ34とを有し、積
層体ブロック10aは、黒鉛製耐熱スリーブ36の内部
で、押パンチ32と受パンチ34との間で加熱および加
圧される。スリーブ36は、型38の内部に交換自在に
取り付けられ、型38は、型支持ブロック40の下に支
持してある。型支持ブロック40は、耐熱ブロック42
の下に保持してある。型38は、耐火性チャンバ44の
内部に配置してあり、押パンチ32は、チャンバ44の
外部に配置してある水圧プレス機構などの駆動源により
受パンチに向けて押圧される。なお、図4では、積層体
ブロック10aを加熱するためのヒータなどの加熱手段
の図示を省略してある。
【0046】このホットプレス装置30を用いる成形に
おいて、チャンバ44の内部は、不活性ガス雰囲気また
は中性雰囲気にすることが好ましい。不活性ガスとして
は、特に限定されないが、アルゴンガス、ヘリウムガス
が好ましく、中性雰囲気ガスとしては窒素ガスが好まし
い。また、積層体ブロック10aの加熱温度は、特に限
定されないが、一般には、1000〜2200°Cであ
る。さらに、積層体ブロック10aに印加される加圧力
は、好ましくは10〜50MPa(100〜500kg
/cm2 )、さらに好ましくは18〜22MPa(1
80〜220kg/cm2 )である。加圧時間は、一
般には、10〜120分である。
おいて、チャンバ44の内部は、不活性ガス雰囲気また
は中性雰囲気にすることが好ましい。不活性ガスとして
は、特に限定されないが、アルゴンガス、ヘリウムガス
が好ましく、中性雰囲気ガスとしては窒素ガスが好まし
い。また、積層体ブロック10aの加熱温度は、特に限
定されないが、一般には、1000〜2200°Cであ
る。さらに、積層体ブロック10aに印加される加圧力
は、好ましくは10〜50MPa(100〜500kg
/cm2 )、さらに好ましくは18〜22MPa(1
80〜220kg/cm2 )である。加圧時間は、一
般には、10〜120分である。
【0047】このような成形により、積層体ブロック1
0aは加圧状態で焼成され、図2に示す各シート切断片
4aは、セラミックス素子となる。ホットプレス装置3
0から積層体ブロック10aを取り出した直後では、積
層体ブロック10aにおける各シート切断片4aの焼結
体は、BNシート6および切断溝隙間12aおよび12
bに介在してあるBN粒子の層を介して相互に結合して
ある。しかしながら、BNシート6およびBN粒子の層
は、焼結温度において焼結体に対して融着せず、焼結体
に対して剥離性を持つため、積層体ブロック10aに振
動や衝撃を加えることで、各シート切断片4aの焼結体
は、BNシート6およびBN粒子の層から剥離し、所定
の大きさの焼結体を得ることができる。
0aは加圧状態で焼成され、図2に示す各シート切断片
4aは、セラミックス素子となる。ホットプレス装置3
0から積層体ブロック10aを取り出した直後では、積
層体ブロック10aにおける各シート切断片4aの焼結
体は、BNシート6および切断溝隙間12aおよび12
bに介在してあるBN粒子の層を介して相互に結合して
ある。しかしながら、BNシート6およびBN粒子の層
は、焼結温度において焼結体に対して融着せず、焼結体
に対して剥離性を持つため、積層体ブロック10aに振
動や衝撃を加えることで、各シート切断片4aの焼結体
は、BNシート6およびBN粒子の層から剥離し、所定
の大きさの焼結体を得ることができる。
【0048】積層体ブロック10aに振動や衝撃を加え
るための手段としては、特に限定されないが、バレル研
磨装置によるバレル研磨を利用する方法やサンドブラス
ト法などを例示することができる。
るための手段としては、特に限定されないが、バレル研
磨装置によるバレル研磨を利用する方法やサンドブラス
ト法などを例示することができる。
【0049】このような本実施形態に係るセラミックス
素子の製造方法では、BNシート6およびBN粒子層が
介在された予備成形体を加圧しながら焼成するので、焼
成後の高硬度の成形体を切断する必要がなく、振動や衝
撃などを加えるのみで、複数の所望形状のセラミックス
素子片に容易に分離することができる。したがって、本
実施形態に係る製造法では、所望形状のセラミックス素
子片を、きわめて低コスト且つ高生産性で製造すること
ができる。
素子の製造方法では、BNシート6およびBN粒子層が
介在された予備成形体を加圧しながら焼成するので、焼
成後の高硬度の成形体を切断する必要がなく、振動や衝
撃などを加えるのみで、複数の所望形状のセラミックス
素子片に容易に分離することができる。したがって、本
実施形態に係る製造法では、所望形状のセラミックス素
子片を、きわめて低コスト且つ高生産性で製造すること
ができる。
【0050】また、切断した後のシート片を所定の隙間
で配置し、それらの隙間に離型剤層を介在させる方法に
比較して、本実施形態に係る方法では、切断後のシート
片4aを所定の配置で並べる作業が不要であり、作業性
に優れている。
で配置し、それらの隙間に離型剤層を介在させる方法に
比較して、本実施形態に係る方法では、切断後のシート
片4aを所定の配置で並べる作業が不要であり、作業性
に優れている。
【0051】さらに、本実施形態では、第2離型剤層2
0aを形成するための離型剤粒子を分散する溶媒として
有機溶媒を用いており、水を溶媒とする場合に比較し、
蒸発が少なく、焼成後に第2剥離剤層20aを境界とし
て分離する剥離特性が良好になる。
0aを形成するための離型剤粒子を分散する溶媒として
有機溶媒を用いており、水を溶媒とする場合に比較し、
蒸発が少なく、焼成後に第2剥離剤層20aを境界とし
て分離する剥離特性が良好になる。
【0052】したがって、本実施形態に係るセラミック
ス素子の製造方法では、切断することが困難である所望
形状のセラミックス素子片を、ダイヤモンドカッターの
ような超硬工具を用いずに、高生産性および低コストで
製造することができる。
ス素子の製造方法では、切断することが困難である所望
形状のセラミックス素子片を、ダイヤモンドカッターの
ような超硬工具を用いずに、高生産性および低コストで
製造することができる。
【0053】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
されるものではなく、本発明の範囲内で種々に改変する
ことができる。
【0054】たとえば、上述した実施形態では、予備成
形体として、グリーンシートを用いたが、本発明では、
シート状予備成形体のみでなく、グリーンブロックなど
のブロック状予備成形体を用いても良い。すなわち、複
数のブロック状予備成形体を、BNシート6などの第1
離型剤層を介して配置させ、当該ブロック状予備成形体
を第1離型剤層と共に所望形状に切断し、切断溝隙間を
形成する。その後、切断溝隙間に、BN粒子などの層か
ら成る第2離型剤層を形成し、その後、ホットプレス成
形を行う。このような成形方法も、本発明の範囲内であ
る。
形体として、グリーンシートを用いたが、本発明では、
シート状予備成形体のみでなく、グリーンブロックなど
のブロック状予備成形体を用いても良い。すなわち、複
数のブロック状予備成形体を、BNシート6などの第1
離型剤層を介して配置させ、当該ブロック状予備成形体
を第1離型剤層と共に所望形状に切断し、切断溝隙間を
形成する。その後、切断溝隙間に、BN粒子などの層か
ら成る第2離型剤層を形成し、その後、ホットプレス成
形を行う。このような成形方法も、本発明の範囲内であ
る。
【0055】
【実施例】以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づ
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
き説明するが、本発明は、これら実施例に限定されな
い。
【0056】実施例1 窒化珪素粉末100重量部に対し、5重量部のイットリ
アと5重量部のアルミナとを添加して原料粉末を準備
し、この原料粉末にアクリル系バインダーを加え、トル
エンおよびエタノールの溶媒を用いてスラリー化し、シ
ート成形方法(ドクターブレード法)により、厚み2m
mの窒化珪素シートを作製した。
アと5重量部のアルミナとを添加して原料粉末を準備
し、この原料粉末にアクリル系バインダーを加え、トル
エンおよびエタノールの溶媒を用いてスラリー化し、シ
ート成形方法(ドクターブレード法)により、厚み2m
mの窒化珪素シートを作製した。
【0057】上記シートを一辺が50mmの正方形に切
断し、各々のシートの間に、厚さ50μmのアクリル系
バインダーを使用したBNシートを介在させた状態で窒
化珪素シートが10層になるように積層し、積層体ブロ
ックを形成した。
断し、各々のシートの間に、厚さ50μmのアクリル系
バインダーを使用したBNシートを介在させた状態で窒
化珪素シートが10層になるように積層し、積層体ブロ
ックを形成した。
【0058】次に、上記積層体ブロックを60°C、1
00MPa(1ton/cm2 )の条件で成形した。
この状態の積層体ブロックを図1に示す。
00MPa(1ton/cm2 )の条件で成形した。
この状態の積層体ブロックを図1に示す。
【0059】図1に示す積層体ブロック10を黒鉛板6
に接着剤で固定後、図2に示すように、ワイヤーソーで
10mm間隔で格子状に切り込みを黒鉛ブロック2の位
置まで入れ、切断溝隙間12aおよび12bを形成し
た。また、切断溝隙間12aおよび12bの幅は200
μmとなるようにワイヤーソーの幅を選定した。切り込
みを入れて切断溝隙間12aおよび12bが形成された
積層体ブロック10aの斜視図を図2に示す。
に接着剤で固定後、図2に示すように、ワイヤーソーで
10mm間隔で格子状に切り込みを黒鉛ブロック2の位
置まで入れ、切断溝隙間12aおよび12bを形成し
た。また、切断溝隙間12aおよび12bの幅は200
μmとなるようにワイヤーソーの幅を選定した。切り込
みを入れて切断溝隙間12aおよび12bが形成された
積層体ブロック10aの斜視図を図2に示す。
【0060】積層体ブロック10aの切断溝隙間12a
および12bに、図3に示すスラリー液20を加圧注入
した。スラリー液20におけるBN粒子の体積濃度は1
5体積%(溶媒としてのエチレングリコール85体積%
に対して粒径1μmのBN粒子15体積%)であった。
および12bに、図3に示すスラリー液20を加圧注入
した。スラリー液20におけるBN粒子の体積濃度は1
5体積%(溶媒としてのエチレングリコール85体積%
に対して粒径1μmのBN粒子15体積%)であった。
【0061】その後、積層体ブロック10aを、図4に
示すホットプレス装置30を用いて、窒素雰囲気中、1
750°C、30分、20MPa(200kg/cm
2 )の条件でホットプレス焼成を行った。焼成後のブ
ロックを、バレル研磨機で1時間処理した。この処理に
より窒化珪素焼結体片は、完全に分離できた。
示すホットプレス装置30を用いて、窒素雰囲気中、1
750°C、30分、20MPa(200kg/cm
2 )の条件でホットプレス焼成を行った。焼成後のブ
ロックを、バレル研磨機で1時間処理した。この処理に
より窒化珪素焼結体片は、完全に分離できた。
【0062】得られた窒化珪素焼結体片の大きさは、正
四角形の一辺が9.8mm、厚みが0.85mmであっ
た。分離時の焼結体片の破損を調べた結果を表1に示
す。表1に示すように、焼結体片100個について、2
個のみしか破損は認められなかった。また、破損が認め
られなかった焼結体片を用いて、落下試験を行った。落
下試験は、焼結体片を、重量が5kgの鉄板に固定し、
40cmの高さから落下させ、破損割合を調べることに
より行った。表1に示すように、50個の素子について
試験したが、破損は認められなかった。
四角形の一辺が9.8mm、厚みが0.85mmであっ
た。分離時の焼結体片の破損を調べた結果を表1に示
す。表1に示すように、焼結体片100個について、2
個のみしか破損は認められなかった。また、破損が認め
られなかった焼結体片を用いて、落下試験を行った。落
下試験は、焼結体片を、重量が5kgの鉄板に固定し、
40cmの高さから落下させ、破損割合を調べることに
より行った。表1に示すように、50個の素子について
試験したが、破損は認められなかった。
【0063】
【表1】
【0064】実施例2 積層体ブロック10aの切断溝隙間12aおよび12b
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を20
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が0%であると共に、落下時の破損割合も0
%であった。
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を20
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が0%であると共に、落下時の破損割合も0
%であった。
【0065】実施例3 積層体ブロック10aの切断溝隙間12aおよび12b
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を40
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が0%であると共に、落下時の破損割合も0
%であった。
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を40
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が0%であると共に、落下時の破損割合も0
%であった。
【0066】参考例1 積層体ブロック10aの切断溝隙間12aおよび12b
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を10
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が40%であると共に、落下時の破損割合は
0%であった。
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を10
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が40%であると共に、落下時の破損割合は
0%であった。
【0067】参考例2 積層体ブロック10aの切断溝隙間12aおよび12b
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を45
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が0%であると共に、落下時の破損割合は3
0%であった。
に注入すべきスラリー液中のBN粒子の体積割合を45
体積%とした以外は、前記実施例1と同様にして焼結体
片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破損割合とを
調べた。結果を表1に示す。表1に示すように、分離時
の破損割合が0%であると共に、落下時の破損割合は3
0%であった。
【0068】比較例1 BN粒子を分散させる溶媒として、エチレングリコール
の代わりに、水を用いた以外は、実施例2と同様にし
て、焼結体片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破
損割合とを調べた。結果を表1に示す。表1に示すよう
に、分離時の破損割合が50%であった。また、落下時
の破損割合は0%であった。
の代わりに、水を用いた以外は、実施例2と同様にし
て、焼結体片を作製し、分離時の破損割合と落下時の破
損割合とを調べた。結果を表1に示す。表1に示すよう
に、分離時の破損割合が50%であった。また、落下時
の破損割合は0%であった。
【0069】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、焼結後に切断する必要がなく生産性に優れたホット
プレス方法を提供することができる。また、本発明に係
るセラミックス素子の製造方法によれば、切断すること
が困難である所望形状のセラミックス素子を、ダイヤモ
ンドカッターのような超硬工具を用いずに、高生産性お
よび低コストで製造することができる。
ば、焼結後に切断する必要がなく生産性に優れたホット
プレス方法を提供することができる。また、本発明に係
るセラミックス素子の製造方法によれば、切断すること
が困難である所望形状のセラミックス素子を、ダイヤモ
ンドカッターのような超硬工具を用いずに、高生産性お
よび低コストで製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の1実施形態に係るセラミック
ス素子の製造方法を示し、切断工程前の予備成形体を積
層した状態を示す斜視図である。
ス素子の製造方法を示し、切断工程前の予備成形体を積
層した状態を示す斜視図である。
【図2】 図2は切断後の予備成形体の斜視図である。
【図3】 図3は離型剤粒子を含むスラリー液を切断溝
隙間に加圧注入する過程を示す要部断面図である。
隙間に加圧注入する過程を示す要部断面図である。
【図4】 図4はホットプレス装置の概略断面図であ
る。
る。
2… 支持体 4… グリーンシート(グリーン積層基板でも良い) 4a… シート切断片 6… BNシート 10,10a… 積層体ブロック 12a,12b… 切断溝隙間 20… スラリー液 20a… スラリー液層 30… ホットプレス装置
Claims (16)
- 【請求項1】 焼成前の予備成形体を、第1離型剤層を
介して積層して積層体ブロックを形成する工程と、 前記積層体ブロックを第1離型剤層と共に所望形状に切
断し、切断溝隙間を形成する工程と、 前記切断溝隙間に、離型剤粒子と有機溶媒とを含む流体
で構成された第2離型剤層を形成する工程と、 前記第1離型剤層および第2離型剤層が介在された積層
体ブロックを加圧しながら焼成する工程とを有するホッ
トプレス方法。 - 【請求項2】 前記積層体ブロックを、焼成用スペーサ
上に固定した状態で、前記切断溝隙間を形成することを
特徴とする請求項1に記載のホットプレス方法。 - 【請求項3】 前記第2離型剤層は、有機溶媒中に離型
剤粒子を15〜40体積%含有する流体で構成されるこ
とを特徴とする請求項1または2に記載のホットプレス
方法。 - 【請求項4】 前記有機溶媒が、前記予備成形体に含ま
れるバインダーの溶解を最小限にするように選択される
ことを特徴とする請求項3に記載のホットプレス方法。 - 【請求項5】 前記切断溝隙間に、離型剤粒子を含む流
体を加圧注入することで、前記第2離型剤層を形成する
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のホッ
トプレス方法。 - 【請求項6】 離型シートを予備成形体間に挟むことで
前記第1離型剤層を形成することを特徴とする請求項1
〜5のいずれかに記載のホットプレス方法。 - 【請求項7】 焼成後の成形体を、前記第1離型剤層お
よび第2離型剤層にて分離する工程をさらに有する請求
項1〜6のいずれかに記載のホットプレス方法。 - 【請求項8】 前記焼成後の成形体に振動および/また
は衝撃を加えることにより、前記焼成後の成形体を、前
記第1離型剤層および第2離型剤層にて分離することを
特徴とする請求項7に記載のホットプレス方法。 - 【請求項9】 焼成後にセラミックス素子となるべき予
備成形体を成形する工程と、 前記予備成形体を、第1離型剤層を介して積層して積層
体ブロックを形成する工程と、 前記積層体ブロックを第1離型剤層と共に所望形状に切
断し、切断溝隙間を形成する工程と、 前記切断溝隙間に、離型剤粒子と有機溶媒とを含む流体
で構成された第2離型剤層を形成する工程と、 前記第1離型剤層および第2離型剤層が介在された積層
体ブロックを加圧しながら焼成する工程とを有するセラ
ミックス素子の製造方法。 - 【請求項10】 前記積層体ブロックを、焼成用スペー
サ上に固定した状態で、前記切断溝隙間を形成すること
を特徴とする請求項9に記載のセラミックス素子の製造
方法。 - 【請求項11】 前記第2離型剤層は、有機溶媒中に離
型剤粒子を15〜40体積%含有する流体で構成される
ことを特徴とする請求項9または10に記載のセラミッ
クス素子の製造方法。 - 【請求項12】 前記有機溶媒が、前記予備成形体に含
まれるバインダーの溶解を最小限にするように選択され
ることを特徴とする請求項11に記載のセラミックス素
子の製造方法。 - 【請求項13】 前記切断溝隙間に、離型剤粒子を含む
流体を加圧注入することで、前記第2離型剤層を形成す
ることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の
セラミックス素子の製造方法。 - 【請求項14】 離型シートを予備成形体間に挟むこと
で前記第1離型剤層を形成することを特徴とする請求項
9〜13のいずれかに記載のセラミックス素子の製造方
法。 - 【請求項15】 焼成後の成形体を、前記第1離型剤層
および第2離型剤層にて分離する工程をさらに有する請
求項9〜14のいずれかに記載のセラミックス素子の製
造方法。 - 【請求項16】 前記焼成後の成形体に振動および/ま
たは衝撃を加えることにより、前記焼成後の成形体を、
前記第1離型剤層および第2離型剤層にて分離すること
を特徴とする請求項15に記載のセラミックス素子の製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000050798A JP2001240476A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | ホットプレス方法およびセラミックス素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000050798A JP2001240476A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | ホットプレス方法およびセラミックス素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001240476A true JP2001240476A (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=18572546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000050798A Withdrawn JP2001240476A (ja) | 2000-02-28 | 2000-02-28 | ホットプレス方法およびセラミックス素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001240476A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103896601A (zh) * | 2014-03-06 | 2014-07-02 | 清华大学 | 一种高致密度复杂形状陶瓷制品的热压烧结方法 |
JPWO2022071293A1 (ja) * | 2020-09-29 | 2022-04-07 |
-
2000
- 2000-02-28 JP JP2000050798A patent/JP2001240476A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103896601A (zh) * | 2014-03-06 | 2014-07-02 | 清华大学 | 一种高致密度复杂形状陶瓷制品的热压烧结方法 |
JPWO2022071293A1 (ja) * | 2020-09-29 | 2022-04-07 | ||
JP7196367B2 (ja) | 2020-09-29 | 2022-12-26 | デンカ株式会社 | 複合シート及びその製造方法、積層体及びその製造方法、並びに、パワーデバイス |
JP7478803B2 (ja) | 2020-09-29 | 2024-05-07 | デンカ株式会社 | 複合シート、積層体、及び、パワーデバイス |
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