JP2001239905A - エアバッグ装置 - Google Patents

エアバッグ装置

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JP2001239905A JP2000057108A JP2000057108A JP2001239905A JP 2001239905 A JP2001239905 A JP 2001239905A JP 2000057108 A JP2000057108 A JP 2000057108A JP 2000057108 A JP2000057108 A JP 2000057108A JP 2001239905 A JP2001239905 A JP 2001239905A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 乗員の姿勢に拘わらず乗員に対し最適に緩衝
作用を発揮させる。 【解決手段】 インフレータ24と、該インフレータよ
りガスが供給されるエアバッグ22とを有し、エアバッ
グ22は第一の室36と、上室用エアバッグ部材32に
より郭定され通気孔38により第一の室と連通接続され
た上室28と、下室用エアバッグ部材34により郭定さ
れ通気孔40により第一の室と連通接続された下室30
とを有するエアバッグ装置。第一の室36は上室28と
下室30との間に位置し、インフレータ24より第一の
室36へガスが供給され、第一の室36よりそれぞれ通
気孔38及び40を経て上室28及び下室30へガスが
供給されることによりこれらの室が膨張され、各室内の
圧力の関係により上室28及び下室30へのガスの供給
量が自動的に調整される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌のエアバッグ
装置に係り、更に詳細には複数の室を有するエアバッグ
装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌のエアバッグ装置の一つ
として、エアバッグ部材が複数個の室を有する分割型の
エアバッグ装置は従来より知られており、例えば実用新
案登録第3035601号公報には、エアバッグ部材の
内部が内部壁により上室及び下室の二つの室に分割さ
れ、インフレータより直接各室へガスが供給されるよう
構成されたエアバッグ装置が記載されている。
【0003】かかる分割型のエアバッグ装置によれば、
インフレータより各室へ供給されるガスの供給比率を適
宜に設定することにより、エアバッグが膨張展開される
際に於ける上室及び下室の展開タイミングや各室内の圧
力をある程度調節することができるので、エアバッグ部
材の内部が二つの室に分割されていない従来の一般的な
エアバッグ装置の場合に比して、乗員に対する緩衝作用
を向上させることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし上述の従来の分
割型のエアバッグ装置に於いては、例えば乗員が前傾姿
勢をとっている状況に於いてエアバッグが膨張展開され
る際に乗員の頭部を後方へ移動させる力を穏やかにしよ
うとすると、下室へのガスの供給量に比して上室へのガ
スの供給量を低減しなければならず、かくして上室への
ガスの供給量を低減するとエアバッグの上室部分の膨張
展開のタイミングが遅くなったり、乗員が通常の姿勢に
ある場合に於ける頭部の緩衝作用が低下し易く、そのた
め上室及び下室の展開タイミング及び各室内の圧力が最
適になるようインフレータより各室へのガスの供給比率
を最適に設定することが非常に困難である。
【0005】また一般に、乗員が前傾姿勢をとっている
場合には乗員が通常の姿勢にある場合に比して上室への
ガスの供給速度や供給量が低減されることが好ましい
が、上述の従来の分割型のエアバッグ装置に於いては、
乗員の姿勢に応じて上室へのガスの供給速度や供給量を
最適に変化させることができず、そのため乗員の姿勢に
拘わらず乗員に対し最適に緩衝作用を発揮させることが
できない。
【0006】更に分割型のエアバッグ装置の一つとし
て、例えば特開平6−191370号公報や実開平9−
488号公報に記載されている如く、エアバッグ部材の
内部が内部壁により上室及び下室の二つの室に分割さ
れ、内部壁には連通孔が設けられ、インフレータより下
室へガスが供給され、下室より連通孔を経て上室へガス
が供給されるよう構成されたエアバッグ装置も従来より
知られている。
【0007】しかしこの種の分割型のエアバッグ装置に
於いては、上室へのガスの供給は下室からしか行われ
ず、また上室の圧力が下室の圧力よりも低い場合にしか
下室より上室へガスが供給されないため、例えば乗員が
大きく前傾しており上室の膨張展開に対する抵抗が非常
に大きいような状況に於いて、下室より上室へ必ずしも
必要な量のガスがタイミングよく供給されず、また内部
壁は剛性が高く伸縮性のない材料にて形成されなければ
ならず、そのためエアバッグをコンパクトに折り畳むこ
とが困難であり、従ってこの形式の分割型のエアバッグ
装置にも改善の余地がある。
【0008】本発明は、インフレータより直接上室及び
下室へガスが供給されるよう構成された従来の分割型の
エアバッグ装置及びインフレータより下室へガスが供給
され下室より内部壁の連通孔を経て上室へガスが供給さ
れるよう構成された従来の分割型のエアバッグ装置に於
ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発
明の主要な課題は、インフレータより分配供給室へガス
を供給し分配供給室より各室へガスを供給することによ
り、乗員の姿勢に拘わらず乗員に対し最適に緩衝作用を
発揮させることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上述の主要な課題は、本
発明によれば、請求項1の構成、即ちインフレータと、
該インフレータよりガスが供給される第一の室と、エア
バッグ部材により郭定されそれぞれ通気孔により前記第
一の室と連通接続された複数個の第二の室とを有するエ
アバッグ装置によって達成される。
【0010】上記請求項1の構成によれば、ガスはイン
フレータより分配供給室としての第一の室へ供給され、
第一の室より各通気孔を経て各第二の室へ分配供給さ
れ、これによりエアバッグ部材の各第二の室に対応する
部分が膨張展開されるので、各第二の室の容積との関連
にて各通気孔の大きさを適宜に設定することにより、エ
アバッグ部材の各第二の室に対応する部分の膨張展開の
タイミングや圧力が最適に制御され、また例えば乗員の
前傾姿勢などに起因して何れかの第二の室に対応する給
気抵抗が高くなった場合には、第一の室内の圧力と各第
二の室内の圧力との関係に応じて各第二の室に対するガ
スの分配供給量が自動的に変化され、これにより給気抵
抗の高い第二の室の部分が他の部分に比して穏やかに膨
張展開される。
【0011】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、各
通気孔の大きさ及び各第二の室の容積の少なくとも一方
は相互に異なるよう構成される(請求項2の構成)。
【0012】上記請求項2の構成によれば、各通気孔の
大きさ及び各第二の室の容積の少なくとも一方は相互に
異なるので、エアバッグ部材の各第二の室の部分が乗員
の身体のどの部位を緩衝するかに応じて、各第二の室の
部分の膨張展開のタイミングや圧力を最適に制御するこ
とが可能になる。
【0013】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於い
て、前記第一の室は容積可変であり、前記インフレータ
よりガスが供給されることにより膨張するよう構成され
る(請求項3の構成)。
【0014】上記請求項3の構成によれば、第一の室は
容積可変であり、インフレータよりガスが供給されるこ
とにより膨張するので、第一の室の容積が一定である場
合に比して、エアバッグ装置の作動開始時に於ける各第
二の室内のガス量の増加率が穏やかになり、これにより
エアバッグ部材の膨張展開開始時に於ける各第二の室内
の圧力の上昇率が低減される。
【0015】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項1又は2の構成に於い
て、前記第一の室は容積一定であり、前記インフレータ
よりガスが供給されても膨張しないよう構成される(請
求項4の構成)。
【0016】上記請求項4の構成によれば、第一の室は
容積一定であり、インフレータよりガスが供給されても
膨張しないので、第一の室の容積が可変であり第一の室
がインフレータよりガスが供給されることにより膨張す
る場合に比して、インフレータより第一の室を経て各第
二の室へガスが効率よく供給され、これによりエアバッ
グ部材の各第二の室の部分が効率よく膨張展開される。
【0017】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前
記第一の室は第一の室用エアバッグ部材により郭定され
るよう構成される(請求項5の構成)。
【0018】上記請求項5の構成によれば、第一の室は
第一の室用エアバッグ部材により郭定されるので、第一
の室も第二の室と共働して乗員に対し緩衝作用を発揮す
ることが可能になる。
【0019】また本発明によれば、上述の主要な課題を
効果的に達成すべく、上記請求項3の構成に於いて、前
記第二の室はそれぞれ対応する第二の室用エアバッグ部
材により郭定され、前記第一の室は少なくとも二つの第
二の室用エアバッグ部材が部分的に互いに連結されるこ
とにより郭定されるよう構成される(請求項6の構
成)。
【0020】上記請求項6の構成によれば、第二の室は
それぞれ対応する第二の室用エアバッグ部材により郭定
され、第一の室は少なくとも二つの第二の室用エアバッ
グ部材が部分的に互いに連結されることにより郭定され
るので、第一の室及び第二の室がそれぞれ固有のエアバ
ッグ部材により個別に郭定される場合に比して、エアバ
ッグ装置の構造を簡略化し、エアバッグ装置を低廉に且
つ能率良く製造することが可能になる。
【0021】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1の構成に於いて、第二の
室はそれぞれ排気孔を有し、各排気孔の大きさは対応す
る通気孔の大きさよりも小さいよう構成される(好まし
い態様1)。
【0022】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、各排気孔は対応する
通気孔より隔置されるよう構成される(好ましい態様
2)。
【0023】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、第一の室の容積は何
れの第二の室の容積よりも小さいよう構成される(好ま
しい態様3)。
【0024】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1の構成に於いて、第一及び第二の室は
エアバッグ部材により郭定され、第一及び第二の室はエ
アバッグ部材の二つの室に共通の部分により相互に仕切
られるよう構成される(好ましい態様4)。
【0025】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1乃至6の何れかの構成に於いて、第二
の室は上室と下室とよりなり、第一の室の少なくとも一
部は上室と下室との間に位置するよう構成される(好ま
しい態様5)。
【0026】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様5の構成に於いて、各通気孔の大
きさ及び上室及び下室の容積は少なくともエアバッグ装
置の作動開始時に於ける下室内の圧力が上室内の圧力よ
りも高くなるよう設定される(好ましい態様6)。
【0027】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、第一の室はインフレ
ータより実質的に車輌後方へ膨張展開し、第二の室は上
室と下室とよりなり、第一の室の少なくとも一部は上室
と下室との間に位置し、第二の室のエアバッグ部材の上
室を郭定する部分は第一の室のエアバッグ部材に対し車
輌後方且つ上方へ膨張展開し、第二の室のエアバッグ部
材の下室を郭定する部分は第一の室のエアバッグ部材に
対し車輌後方且つ下方へ膨張展開するよう構成される
(好ましい態様7)。
【0028】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、第二の室は上室と下
室とよりなり、第一の室の少なくとも一部は上室と下室
との間に位置し、第一の室用エアバッグ部材はインフレ
ータより通常の着座姿勢にある一般的な体格の乗員の頭
部よりも下方へ向けて膨張展開するよう構成される(好
ましい態様8)。
【0029】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、第二の室は上室と下
室とよりなり、上室及び下室は第一の室用エアバッグ部
材と第二の室用エアバッグ部材と第一の室用エアバッグ
部材及び第二の室用エアバッグ部材を連結する内部壁部
材とにより郭定されるよう構成される(好ましい態様
9)。
【0030】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様7の構成に於いて、内部壁部材は
第一の室用エアバッグ部材の一部が第二の室用エアバッ
グ部材に連結され第一の室用エアバッグ部材の互いに対
向する部分が互いに連結されることにより郭定されるよ
う構成される(好ましい態様10)。
【0031】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項5の構成に於いて、第二の室は上室と下
室とよりなり、上室及び下室は第一の室用エアバッグ部
材が第二の室用エアバッグ部材内に収容され且つ第一の
室用エアバッグ部材のインフレータより離れた部分が第
二の室用エアバッグ部材に連結されることにより郭定さ
れるよう構成される(好ましい態様11)。
【0032】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項6の構成に於いて、第二の室は上室用エ
アバッグ部材により郭定される上室と下室用エアバッグ
部材により郭定される下室とよりなり、第一の室は上室
用エアバッグ部材及び下室用エアバッグ部材が部分的に
互いに連結されることにより郭定されるよう構成される
(好ましい態様12)。
【0033】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記請求項1乃至5の何れかの構成に於いて、各第
二の室はそれぞれ固有の第二の室用エアバッグ部材によ
り郭定されるよう構成される(好ましい態様13)。
【0034】本発明の他の一つの好ましい態様によれ
ば、上記好ましい態様10の構成に於いて、少なくとも
二つの第二の室用エアバッグ部材は膨張展開すると互い
に当接するよう構成される(好ましい態様14)。
【0035】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明す
る。
【0036】第一の実施形態 図1は助手席用のエアバッグ装置として構成された本発
明によるエアバッグ装置の第一の実施形態をエアバッグ
の展開前の状態(通常状態)について示す縦断面図、図
2は第一の実施形態をエアバッグの展開初期の状態につ
いて示す縦断面図、図3は第一の実施形態をエアバッグ
の展開完了の状態について示す縦断面図、図4は乗員が
前傾姿勢の状態にある場合に於ける第一の実施形態のエ
アバッグを展開途中の状態について示す縦断面図であ
る。
【0037】これらの図に於いて、10は車輌のフロン
トガラスを示し、12はインストルメントパネルを示し
ている。また14は助手席シートを示し、16は助手席
シートに着座する乗員を示している。インストルメント
パネル12には本発明によるエアバッグ装置18が設け
られている。エアバッグ装置18はケーシング20を含
み、ケーシング20内には折り畳まれた状態のエアバッ
グ22及びエアバッグを膨張展開させるインフレータ2
4が収容されている。
【0038】インフレータ24は作動されると高圧のガ
スを発生し又は容器に収容されている高圧のガスを解放
してそのガスを後に詳細に説明する如くエアバッグ22
内に導き、これによりエアバッグを膨張させ、エアバッ
グ22はその膨張圧力によりケーシング20の蓋部材2
6を開き、これによりインストルメントパネル12より
出て乗員16の前方にて車室内に展開するようになって
いる。
【0039】尚図には示されていないが、車輌の衝突に
よる衝撃を検出する前後加速度センサの如き衝撃センサ
よりの信号に基づきエアバッグ展開制御装置により車輌
の衝突が判定され、或いは車輌前方の物体までの距離を
検出する超音波センサの如き距離センサよりの信号に基
づきエアバッグ展開制御装置により車輌の衝突の虞れが
判定され、インフレータ24は車輌の衝突又はその虞れ
が判定されたときにエアバッグ展開制御装置により作動
され、これによりエアバッグ22を膨張展開させる。エ
アバッグ展開制御装置による衝突又はその虞れの判定及
びエアバッグの展開制御自体は本発明の要旨をなすもの
ではなく、これらは当技術分野に於いて公知の任意の要
領にて実行されてよいので、これらについての詳細な説
明を省略する。
【0040】図2及び図3に示されている如く、第一の
実施形態のエアバッグ22はそれぞれ第二の室としての
上室28及び下室30を郭定する上室用エアバッグ部材
32及び下室用エアバッグ部材34よりなっており、こ
れらのエアバッグ部材は一端(根元側端部)にてインフ
レータ24に連結されている。また上室用エアバッグ部
材32の下壁部32d及び下室用エアバッグ部材34の
上壁部34uはそれらの他端(先端)側の領域に於いて
例えば縫合又は接着により互いに連結され、これにより
上室28と下室30との間にインフレータ24と連通し
インフレータより直接ガスが供給される容積可変の第一
の室36を郭定している。
【0041】第一の室36を郭定する上室用エアバッグ
部材32の下壁部32d及び下室用エアバッグ部材34
の上壁部34uにはそれぞれ第一の室36と上室28及
び下室30とを連通接続する通気孔38及び40が設け
らている。上室用エアバッグ部材32の上壁部32u及
び下室用エアバッグ部材34の下壁部34dにはそれぞ
れ排気孔(ベントホール)42及び44が設けられてお
り、排気孔42及び44はそれぞれ通気孔38及び40
よりエアバッグ22の長手方向若しくは幅方向に隔置さ
れている。
【0042】図示の第一の実施形態に於いては、図3に
示されている如く、エアバッグ22の最大膨張状態につ
いて見て、第一の室36の容積V1は上室28の容積V
2及び下室30の容積V3よりも小さく設定され、容積
V2は容積V3よりも大きく設定されている。また通気
孔38及び40の大きさはそれぞれ排気孔42及び44
の大きさよりも大きく、これらの通気孔及び排気孔の大
きさ及び容積V1〜V3の大きさは、少なくともエアバ
ッグ22の膨張展開初期に於いて第一の室36内の圧力
P1が上室28内の圧力P2及び下室30内の圧力P3
よりも高く、圧力P3が圧力P2よりも高くなるよう設
定されている。
【0043】またエアバッグ22は、図1乃至図4に於
いて一点鎖線Aにて示されている如く、その膨張展開初
期に於いてまず第一の室36がインフレータ24より乗
員16の頭部よりも下方へ向けて車輌後方へ膨張し、図
2と図3との比較より解る如く、上室28は第一の室3
6に対し車輌後方且つ上方へ膨張し、下室30は第一の
室36に対し車輌後方且つ下方へ膨張し、特に乗員16
が通常の着座姿勢の状態にあるときには下室30が上室
28よりも先に最大膨張状態又は所定の圧力状態に到達
するようになっている。更に図2に示されている如く、
最大膨張状態に於ける第一の室36の前後方向の長さは
乗員16が通常の着座姿勢にあるときに於けるインフレ
ータ24より乗員16の胸郭までの距離よりも遥かに小
さく設定されている。
【0044】上述の如く構成された第一の実施形態に於
いて、エアバッグ展開制御装置により車輌の衝突又はそ
の虞れが判定され、インフレータ24が作動されると、
インフレータにより発生又は解放される高圧のガスがエ
アバッグ22の第一の室36内へ供給され、これにより
まず第一の室36が図2に示されている如く膨張され、
第一の室36よりそれぞれ通気孔38及び40を経て上
室28及び下室30へ高圧のガスが供給され、これによ
り上室28及び下室30が膨張され、エアバッグ22全
体により乗員16が車輌に対し相対的に前方へ移動する
ことが抑制されることにより乗員に対する緩衝作用が発
揮される。
【0045】以上の説明より解る如く、図示の実施形態
によれば、エアバッグ22はまず第一の室36が膨張
し、次いで下室30及び上室28が第一の室36に対し
膨張してこの順に所定の圧力状態に到達するようになっ
ており、また少なくともエアバッグ20の膨張展開の初
期に於いては第一の室36内の圧力P1が上室28内の
圧力P2及び下室30内の圧力P3よりも高く、圧力P
3が圧力P2よりも高いので、乗員16の頭部が急激に
強く後方へ駆動されることを確実に防止することができ
る(作用効果1)。
【0046】また図示の実施形態によれば、まず第一の
室36が膨張され、第一の室36よりそれぞれ通気孔3
8及び40を経て上室28及び下室30へ高圧のガスが
供給されることにより上室28及び下室30が膨張され
るので、例えば図4に示されている如く乗員16が前傾
姿勢の状態にあり、上室28の膨張に対する抵抗が高い
場合には、上室28内の圧力P2が下室30内の圧力P
3よりも高くなることにより、上室28へのガスの供給
量が自動的に通常時よりも低減されると共に下室30へ
のガスの供給量が自動的に通常時よりも増大される。
【0047】従って第一の室36は上室28及び下室3
0に対する自動可変のガス分配供給室として機能し、上
室28及び下室30の圧力によって乗員の上半身が後方
へ移動されることにより、上室28の膨張に対する抵抗
が低減されることによって上室28が更に膨張されるの
で、乗員の頭部をそれに強い力を与えることなく好まし
く後方へ移動させることができる(作用効果2)。
【0048】また図示の実施形態によれば、ガスはイン
フレータ24より下室のみへ供給され下室より中間壁の
連通孔を経て上室へ供給されるのてはなく、第一の室3
6よりそれぞれ通気孔38及び40を経て上室28及び
下室30へ供給されるので、上室28と下室30とを仕
切る壁部は前述の特開平6−191370号公報や実開
平9−488号公報に記載されたエアバッグ装置の内部
壁の如き剛性の高い壁である必要がなく、これによりエ
アバッグ22をコンパクトに折り畳むことができる(作
用効果3)。
【0049】また図示の実施形態によれば、第一の室3
6は容積可変であり、インフレータ24よりガスが供給
されることにより膨張し、従って第一の室の容積が一定
不変である場合に比して、エアバッグ装置18の作動開
始時に於ける上室28及び下室30内のガス量の増加率
が穏やかであるので、これによりエアバッグ22の膨張
展開開始時に於ける上室28及び下室30内の圧力の上
昇率を低減し、このことによっても乗員16が強く後方
へ駆動されることを効果的に防止することができる(作
用効果4)。
【0050】特に図示の実施形態によれば、最大膨張状
態に於ける第一の室36の前後方向の長さは乗員16が
通常の着座姿勢にあるときに於けるインフレータ24よ
り乗員16の胸郭までの距離よりも遥かに小さく設定さ
れているので、エアバッグ22の膨張展開の初期にエア
バッグにより乗員16に強い衝撃が与えられることを確
実に防止することができる(作用効果5)。
【0051】また図示の実施形態によれば、第一の室3
6はインフレータ24より乗員16の頭部よりも下方へ
向けて車輌後方へ膨張し、上室28は第一の室36に対
し車輌後方且つ上方へ膨張し、下室30は第一の室36
に対し車輌後方且つ下方へ膨張し、下室30は上室28
よりも早く所定の圧力状態に到達するので、このことに
よってもエアバッグ22の膨張展開の初期にエアバッグ
により乗員16に強い衝撃が与えられることを確実に防
止することができ、またエアバッグ22の膨張展開の初
期に於いては第一の室36は上室28及び下室30の位
置決め手段として機能し、エアバッグ22は最大膨張状
態に至る過程に於いて乗員16の膝に対する下室30の
圧力による押圧力の反力によって上方へ駆動されるの
で、乗員が前傾姿勢にある場合にも、乗員の上半身を起
こしつつ後方へ移動させることができる(作用効果
6)。
【0052】また図示の実施形態によれば、上室28及
び下室30はそれぞれ上室用エアバッグ部材32及び下
室用エアバッグ部材34により郭定され、第一の室36
は上室用エアバッグ部材32の下壁部32d及び下室用
エアバッグ部材34の上壁部34uが互いに連結される
ことにより郭定されているので、各室がそれぞれ固有の
エアバッグ部材により郭定される場合や後述の第二の実
施形態の場合に比してエアバッグ22の構造を簡略化す
ることができる(作用効果7)。
【0053】尚図示の第一の実施形態のエアバッグ22
は例えば以下の如く製造される。まず図5に示されてい
る如く下室用エアバッグ部材34の上壁部34uと上室
用エアバッグ部材32の下壁部32dとが重ね合わされ
た状態にて配置され、これらが縫合部46及び48にて
互いに縫合される。この場合縫合部46は第一の室36
の一部を郭定する縫合部であり、縫合部48は上室28
と下室30との間の隔壁を形成するための縫合部であ
る。
【0054】次いで図6に示されている如く、かくして
縫合された下壁部32d及び上壁部34uの下方及び上
方にそれぞれ下室用エアバッグ部材34の下壁部34d
及び上室用エアバッグ部材32の上壁部32uが重ね合
わされた状態にて配置され、四つの壁部の外周が縫合部
50として示されている如くインフレータ24に連結さ
れる部分を除き共縫いにより縫合される。尚図6に於い
ては、下壁部34d及び上壁部32uは平面的に描かれ
ているが、これらはそれぞれ上向き及び下向きに開いた
半袋状をなしていてよく、このことは後述の他の実施形
態についても同様である。
【0055】この製造方法によれば、まず上室用エアバ
ッグ部材32及び下室用エアバッグ部材34が形成さ
れ、これらが部分的に互いに結合される場合に比して、
第一の実施形態のエアバッグ22を容易に且つ能率良く
製造することができ、これによりエアバッグ22の製造
コストを低減することができる。
【0056】第二の実施形態 図7は助手席用のエアバッグ装置として構成された本発
明によるエアバッグ装置の第二の実施形態をエアバッグ
の展開完了の状態について示す縦断面図である。尚図7
に於いて図1乃至図6に示された部材と同一の部材には
これらの図に於いて付された符号と同一の符号が付され
ている(このことは後述の他の実施形態についても同様
である)。
【0057】第二の実施形態に於いては、第一の室36
は第一の室用エアバッグ部材52の上壁部52u及び下
壁部52dにより郭定され、上室28は上室用エアバッ
グ部材32の上壁部32u及び下壁部52dにより郭定
され、下室30は下室用エアバッグ部材34の下壁部3
4d及び下壁部52dにより郭定され、第一の室36よ
りエアバッグ22の先端側の下壁部52dはエアバッグ
22の外周部に於いて上壁部32u及び下壁部34dに
連結されている。
【0058】またこの実施形態に於いても、上壁部52
u及び下壁部52dにそれぞれ第一の室36と上室28
及び下室30とを連通接続する通気孔38及び40が設
けらており、上室用エアバッグ部材32の上壁部32u
及び下室用エアバッグ部材34の下壁部34dにはそれ
ぞれ排気孔42及び44が設けらている。またエアバッ
グ22の最大膨張状態に於ける各室の容積の大小関係、
通気孔及び排気孔の大きさは第一の実施形態の場合と同
様に設定されている。
【0059】またこの実施形態に於いても、エアバッグ
22は、その膨張展開初期に於いてまず第一の室36が
インフレータ24より乗員16の頭部よりも下方へ向け
て車輌後方へ膨張し、上室28は第一の室36に対し車
輌後方且つ上方へ膨張し、下室30は第一の室36に対
し車輌後方且つ下方へ膨張し、特に乗員16が通常の着
座姿勢の状態にあるときには下室30が上室28よりも
先に最大膨張状態に到達するようになっている。更に図
7に示されている如く、最大膨張状態に於ける第一の室
36の前後方向の長さは乗員16が通常の着座姿勢の状
態にあるときに於けるインフレータ24より乗員16の
胸郭までの距離よりも遥かに小さく設定されている。
【0060】従ってこの第二の実施形態によれば、上述
の第一の実施形態と同様に作用効果1乃至7が得られる
ことに加えて、上室28と下室30との間の隔壁は一枚
のシート材であるので、第一の実施形態の場合よりもエ
アバッグ22の構造を更に一層簡略化することができ
る。
【0061】尚図示の第二の実施形態のエアバッグ22
は例えば以下の如く製造される。まず図8に示されてい
る如く第一の室用エアバッグ部材52の下壁部52d上
に上壁部52uが重ね合わされた状態にて配置され、こ
れらが第一の室36の一部を郭定する縫合部54にて互
いに縫合される。次いで図9に示されている如く、かく
して縫合された下壁部52d及び上壁部52uの下方及
び上方にそれぞれ下室用エアバッグ部材34の下壁部3
4d及び上室用エアバッグ部材32の上壁部32uが重
ね合わされた状態にて配置され、各壁部の外周が縫合部
56として示されている如くインフレータ24に連結さ
れる部分を除き共縫いにより縫合される。
【0062】この製造方法によれば、第一の実施形態に
於ける縫合部48に対応する縫合部を形成する必要がな
く、また上壁部52uは第一の実施形態に於ける上室用
エアバッグ部材32の下壁部32dよりも小さくてよい
ので、第一の実施形態の場合よりも更に一層容易に且つ
能率良くエアバッグ22を製造することができ、これに
よりエアバッグ22の製造コストを更に一層低減するこ
とができる。
【0063】第三の実施形態 図10は助手席用のエアバッグ装置として構成された本
発明によるエアバッグ装置の第三の実施形態をエアバッ
グの展開完了の状態について示す縦断面図である。
【0064】第三の実施形態に於いては、第一の室36
は実質的にエアバッグ22に先端まで延在しているが、
その水平方向の最大幅はエアバッグ22の水平方向の最
大幅よりも遥かに小さく設定されている。またこの実施
形態のエアバッグ22は上室28が第一の室36に対し
実質的に上方へ膨張し、下室30が第一の室36に対し
実質的に下方へ膨張する点を除き上述の第二の実施形態
のエアバッグと同様に構成されている。
【0065】従ってこの第三の実施形態によれば、上述
の第一の実施形態に於ける作用効果1〜4、6、7と同
様の作用効果が得られ、また上述の第二の実施形態の場
合と同様第一の実施形態の場合よりもエアバッグ22の
構造を更に一層簡略化することができる。
【0066】また第一の室36は実質的にエアバッグ2
2に先端まで延在しているが、その水平方向の最大幅は
エアバッグ22の水平方向の最大幅よりも遥かに小さく
設定されているので、エアバッグ22の膨張展開初期に
於いて第一の室36により乗員16の上半身が過剰に強
く車輌後方へ駆動されることはない。
【0067】尚図示の第三の実施形態のエアバッグ22
は例えば以下の如く製造される。まず図11に示されて
いる如く第一の室用エアバッグ部材52の下壁部52d
上に上壁部52uが重ね合わされた状態にて配置され、
これらが第一の室36を郭定する縫合部58にて互いに
縫合される。次いで図12に示されている如く、かくし
て縫合された下壁部52d及び上壁部52uの下方及び
上方にそれぞれ下室用エアバッグ部材34の下壁部34
d及び上室用エアバッグ部材32の上壁部32uが重ね
合わされた状態にて配置され、各壁部の外周が縫合部6
0として示されている如くインフレータ24に連結され
る部分を除き共縫いにより縫合される。
【0068】この製造方法の場合にも、第一の実施形態
に於ける縫合部48に対応する縫合部を形成する必要が
なく、また上壁部52uは第一の実施形態に於ける上室
用エアバッグ部材32の下壁部32dよりも小さくてよ
いので、第一の実施形態の場合よりも更に一層容易に且
つ能率良くエアバッグ22を製造することができ、これ
によりエアバッグ22の製造コストを更に一層低減する
ことができる。
【0069】第四の実施形態 図13は助手席用のエアバッグ装置として構成された本
発明によるエアバッグ装置の第四の実施形態をエアバッ
グの展開完了の状態について示す縦断面図、図14は第
四の実施形態の要部を示す拡大部分縦断面図である。
【0070】第四の実施形態に於いては、ケーシング2
0には容積一定の第一の室62が一体的に形成され、第
一の室62は一端(前端)にてインフレータ24と連通
している。第一の室62の他端(後端)には上下に互い
に隔置された二つの導管64及び66が設けられ、導管
64及び66にはそれぞれ上室用エアバッグ部材32及
び下室用エアバッグ部材34の一端(根元側端部)が固
定され、これにより導管64及び66はそれぞれ第一の
室62と上室28及び下室30とを連通接続する連通孔
68及び70を郭定している。
【0071】特に図示の実施形態に於いては、上室用エ
アバッグ部材32は上壁部32uと中間壁部72及び補
助壁部74とよりなり、下室用エアバッグ部材34は中
間壁部72と下壁部34dとよりなり、上室28及び下
室30は根元側端部近傍を除き中間壁部72により互い
に仕切られている。
【0072】この第四の実施形態によれば、上述の第一
の実施形態に於ける作用効果1〜3、6、7と同様の作
用効果が得られ、特に第一の室62の容積は一定である
ので、上述の第一乃至第三の実施形態の場合に比してエ
アバッグ22を効率よく膨張展開させることができる。
【0073】尚図示の第四の実施形態のエアバッグ22
は例えば以下の如く製造される。まず図15に示されて
いる如く中間壁部72上に補助壁部74が重ね合わされ
た状態にて配置され、これらがインフレータ24に連結
される部分近傍を除き縫合部76にて互いに縫合され
る。次いで図16に示されている如く、かくして縫合さ
れた中間壁部72及び補助壁部74の下方及び上方にそ
れぞれ下室用エアバッグ部材34の下壁部34d及び上
室用エアバッグ部材32の上壁部32uが重ね合わされ
た状態にて配置され、各壁部の外周が縫合部78として
示されている如くインフレータ24に連結される部分の
近傍を除き共縫いにより縫合され、インフレータ24に
連結される部分の近傍に於いては補助壁部74と上壁部
32uとが縫合部80により縫合され、中間壁部72と
下壁部34dとが縫合部82により縫合される。
【0074】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0075】例えば上述の各実施形態に於いては、第二
の室は上室28及び下室30の二つであるが、第二の室
は三つ以上設けられてもよく、第二の室としての上室2
8及び下室30はそれらのエアバッグ部材が少なくとも
部分的に互いに連結されることにより仕切り壁を介して
互いに隣接しているが、第二の室は相互に独立していて
もよく、その場合各第二の室を郭定するエアバッグ部材
が車輌の衝突時に互いに当接するようになっていてよ
い。
【0076】また上述の第一乃至第三の実施形態に於い
ては、エアバッグ22の膨張展開初期に於いては第一の
室36がインフレータ24より乗員16の頭部よりも下
方へ向けて一点鎖線Aに沿って車輌後方へ膨張し、第四
の実施形態に於いては中間壁部72が実質的に一点鎖線
Aに沿って延在するようになっているが、第一の室36
及び中間壁部72は一点鎖線Aよりも上方又は下方へ向
けて膨張し延在するよう構成されてもよい。
【0077】また上述の各実施形態に於いては、各通気
孔の大きさ及び上室28及び下室30の容積は少なくと
もエアバッグ装置18の作動開始時に於ける下室内の圧
力が上室内の圧力よりも高くなるよう設定されている
が、二つの室内の圧力が実質的に同圧になるよう設定さ
れてもよく、また下室内の圧力が上室内の圧力よりも低
くなるよう設定されてもよい。
【0078】更に上述の第一乃至第三の実施形態に於い
ては、上室28を郭定するエアバッグ部材及び下室30
を郭定するエアバッグ部材は何れもインフレータ24に
連結されているが、第一の室36を郭定する部分のみが
インフレータに連結され、上室28若しくは下室30を
郭定するエアバッグ部材の他の部分は第一の室36を郭
定する部材に連結されてもよい。
【0079】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、各第二の室の容積との関
連にて各通気孔の大きさを適宜に設定することにより、
エアバッグ部材の各第二の室に対応する部分の膨張展開
のタイミングや圧力を最適に制御することができ、また
例えば乗員の前傾姿勢などに起因して何れかの第二の室
に対応する給気抵抗が高くなった場合には、第一の室内
の圧力と各第二の室内の圧力との関係に応じて各第二の
室に対するガスの分配供給量が自動的に変化されるの
で、給気抵抗の高い第二の室の部分を他の部分に比して
穏やかに膨張展開させ、乗員を良好に後方へ移動させる
ことができる。
【0080】また請求項2の構成によれば、エアバッグ
部材の各第二の室の部分が乗員の身体のどの部位を緩衝
するかに応じて、各第二の室の部分の膨張展開のタイミ
ングや圧力を最適に制御することができ、請求項3の構
成によれば、第一の室の容積が一定である場合に比し
て、エアバッグ装置の作動開始時に於ける各第二の室内
のガス量の増加率が穏やかになるので、エアバッグ部材
の膨張展開開始時に於ける各第二の室内の圧力の上昇率
を低減することができる。
【0081】また請求項4の構成によれば、第一の室の
容積が可変であり第一の室がインフレータよりガスが供
給されることにより膨張する場合に比して、インフレー
タより第一の室を経て各第二の室へガスを効率よく供給
し、これによりエアバッグ部材の各第二の室の部分を効
率よく膨張展開させることができ、請求項5の構成によ
れば、第一の室にも第二の室と共働して乗員に対し緩衝
作用を発揮させることができ、請求項6の構成によれ
ば、第一の室及び第二の室がそれぞれ固有のエアバッグ
部材により個別に郭定される場合に比して、エアバッグ
装置の構造を簡略化し、エアバッグ装置を低廉に且つ能
率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】助手席用のエアバッグ装置として構成された本
発明によるエアバッグ装置の第一の実施形態をエアバッ
グの展開前の状態(通常状態)について示す縦断面図で
ある。
【図2】第一の実施形態をエアバッグの展開初期の状態
について示す縦断面図である。
【図3】第一の実施形態をエアバッグの展開完了の状態
について示す縦断面図である。
【図4】乗員が前傾姿勢の状態にある場合に於ける第一
の実施形態のエアバッグを展開途中の状態について示す
縦断面図である。
【図5】第一の実施形態に於けるエアバッグの製造工程
の前半を示す平面図である。
【図6】第一の実施形態に於けるエアバッグの製造工程
の後半を示す平面図である。
【図7】助手席用のエアバッグ装置として構成された本
発明によるエアバッグ装置の第二の実施形態をエアバッ
グの展開完了の状態について示す縦断面図である。
【図8】第二の実施形態に於けるエアバッグの製造工程
の前半を示す平面図である。
【図9】第二の実施形態に於けるエアバッグの製造工程
の後半を示す平面図である。
【図10】助手席用のエアバッグ装置として構成された
本発明によるエアバッグ装置の第三の実施形態をエアバ
ッグの展開完了の状態について示す縦断面図である。
【図11】第三の実施形態に於けるエアバッグの製造工
程の前半を示す平面図である。
【図12】第三の実施形態に於けるエアバッグの製造工
程の後半を示す平面図である。
【図13】助手席用のエアバッグ装置として構成された
本発明によるエアバッグ装置の第四の実施形態をエアバ
ッグの展開完了の状態について示す縦断面図である。
【図14】第四の実施形態の要部を示す拡大部分縦断面
図である。
【図15】第四の実施形態に於けるエアバッグの製造工
程の前半を示す平面図である。
【図16】第四の実施形態に於けるエアバッグの製造工
程の後半を示す平面図である。
【符号の説明】
12…インストルメントパネル 14…助手席シート 16…乗員 18…エアバッグ装置 22…エアバッグ 24…インフレータ 28…上室 30…下室 32…上室用エアバッグ部材 34…下室用エアバッグ部材 36…第一の室 38、40…通気孔 42、44…排気孔

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インフレータと、該インフレータよりガス
    が供給される第一の室と、エアバッグ部材により郭定さ
    れそれぞれ通気孔により前記第一の室と連通接続された
    複数個の第二の室とを有するエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】各通気孔の大きさ及び各第二の室の容積の
    少なくとも一方は相互に異なることを特徴とする請求項
    1に記載のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】前記第一の室は容積可変であり、前記イン
    フレータよりガスが供給されることにより膨張すること
    を特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】前記第一の室は容積一定であり、前記イン
    フレータよりガスが供給されても膨張しないことを特徴
    とする請求項1又は2に記載のエアバッグ装置。
  5. 【請求項5】前記第一の室は第一の室用エアバッグ部材
    により郭定されていることを特徴とする請求項3に記載
    のエアバッグ装置。
  6. 【請求項6】前記第二の室はそれぞれ対応する第二の室
    用エアバッグ部材により郭定され、前記第一の室は少な
    くとも二つの第二の室用エアバッグ部材が部分的に互い
    に連結されることにより郭定されていることを特徴とす
    る請求項3に記載のエアバッグ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101272913B1 (ko) 2011-03-10 2013-06-11 현대자동차주식회사 차량의 에어백 쿠션
US10836341B2 (en) 2016-03-31 2020-11-17 Toyotda Gosei Co., Ltd. Head-protecting airbag device
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