JP2001239681A - 画像形成用液体吐出方法及び画像形成用液体吐出器並びにこの液体吐出器を備えたインクジェット画像形成装置 - Google Patents

画像形成用液体吐出方法及び画像形成用液体吐出器並びにこの液体吐出器を備えたインクジェット画像形成装置

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JP2001239681A
JP2001239681A JP2000053917A JP2000053917A JP2001239681A JP 2001239681 A JP2001239681 A JP 2001239681A JP 2000053917 A JP2000053917 A JP 2000053917A JP 2000053917 A JP2000053917 A JP 2000053917A JP 2001239681 A JP2001239681 A JP 2001239681A
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nozzle
nozzles
liquid
ink
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JP2000053917A
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Susumu Hirata
進 平田
Takuji Moto
拓司 本
Masanori Yamada
雅則 山田
Kei Ichimura
圭 市村
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Original Assignee
Sharp Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/14Structure thereof only for on-demand ink jet heads
    • B41J2002/14475Structure thereof only for on-demand ink jet heads characterised by nozzle shapes or number of orifices per chamber

Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェットプリンタにおいて、往復印刷
を行った場合であってもヘッドの移動方向によって画像
の色合いが異なってしまうことを回避すると共に、ノズ
ルの個数の削減に伴うヘッドの構造の簡素化を図る。 【解決手段】 複数のインク及び希釈液毎に設けられた
ノズル6a〜6eをインクヘッド16の副走査方向に配
置する。各ノズル6a〜6eを円弧上に配置し、各ノズ
ル6a〜6eから吐出されたインク及び希釈液を、ノズ
ル6a〜6eと記録用紙Pとの間の空間Sの飛翔中に衝
突及び混合させて記録用紙P上に着弾させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数種類の画像形
成用液体(インクや希釈液)を使用して記録媒体(記録
用紙)上に画像形成を行うための画像形成用液体吐出方
法及び画像形成用液体吐出器並びにこの液体吐出器を備
えたインクジェット画像形成装置に係る。特に、本発明
は、画像の高画質化を図るための改良に関する。尚、本
明細書では、記録媒体の搬送方向に対して直交するヘッ
ドの移動方向をヘッドの副走査方向とし、記録媒体の搬
送方向をヘッドの主走査方向と定義して説明する。
【0002】
【従来の技術】従来より、複数のカラーインク、黒イン
ク及びこれらインクを希釈するための希釈液を使用して
記録用紙上にフルカラー画像を形成するインクジェット
方式の画像形成装置(以下、インクジェットプリンタと
称す)が知られている。
【0003】一般に、この種のプリンタは、ヘッドの副
走査方向(記録用紙の搬送方向に対して直交する方向)
に複数のノズルが配置されており、各ノズルから互いに
異なる液体(インクや希釈液)を記録用紙上に向けて吐
出して画像形成を行っている。また、画像形成速度の向
上を図るために、ヘッドの往復移動における一方向の移
動及び他方向の移動の双方で画像形成を行うことが知ら
れている(以下、これを往復印刷と呼ぶ)。つまり、ヘ
ッドを副走査方向の一方向に移動させながら各ノズルか
ら液体を吐出して画像を形成し、画像形成後、記録用紙
を所定量だけ送った後に(主走査方向に送った後に)、
ヘッドを副走査方向の他方向に移動させながら各ノズル
から液体を吐出して画像を形成する。つまり、ヘッドの
一往復動で二度の画像形成動作を行い、プリンタの高速
化を実現している。
【0004】また、これまで、階調性の高い画像を得る
ための種々の提案が行われている。例えば、特開平8−
230215号公報には、インクの吐出口とそのインク
を希釈するための希釈液の吐出口とをそれぞれ独立させ
ることで各吐出口からのインクと希釈液との混合比の制
約を無くし、吐出濃度のダイナミックレンジを拡大でき
るようにした構成が開示されている。
【0005】また、特開平11−99651号公報に
は、各インクのノズルに近接するヘッドの主走査方向側
に他の液体(希釈液)のノズルを配置し、両ノズルから
の液体を飛翔中に衝突、合体させる技術が開示されてい
る。
【0006】更に、特開平11−235833号公報に
は、隔壁で隔てられた液体流路を経た液体同士の吐出タ
イミングを揃えて、吐出口付近で液滴同士を接触させて
混合する技術が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
8−230215号公報や特開平11−99651号公
報のものでは、各インクのノズル毎に希釈液のノズルを
近接配置しており、通常のものに比べてノズル数が2倍
必要になってしまう。これでは、ヘッドの構造の複雑化
を招くばかりでなく、多数のノズルからのインク及び希
釈液の吐出状態を制御せねばならず、制御が煩雑になっ
てしまう。また、上述した往復印刷を行った場合には、
ヘッドの移動方向によって画像の色合いが異なってしま
い、所望の色合いが得られなくなる可能性がある。具体
的には、例えば図8に示すように、インクタンクa〜d
がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー),B
k(ブラック)の順に並んでいる際に(ノズルもこの順
に並んでいる)、C,M,Yの3色を重ねて画像を形成
する場合、ヘッドeが図中矢印I方向に移動しながら各
ノズルから順にインクが吐出されると、図9(a)に示
すように、最下層にC、中間層にM、最上層にYが位置
する。逆に、ヘッドeが図中矢印II方向に移動しながら
各ノズルから順にインクが吐出されると、図9(b)に
示すように、最下層にY、中間層にM、最上層にCが位
置する。このため、同じ3色のインクを重ねた場合であ
っても、前者の場合はイエローが強い色調になり、後者
の場合はシアンが強い色調になってしまう。
【0008】一方、特開平11−235833号公報の
ものでは、1画素を形成するためにヘッドの主走査方向
に異なる種類のノズルを配置する必要があり、ヘッドの
解像度の劣化を招いてしまう虞がある。
【0009】本発明は、かかる点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、往復印刷を行った場
合であってもその移動方向によって画像の色合いが異な
ってしまうことを回避すると共に、ノズルの個数の削減
に伴うヘッドの構造の簡素化を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】−発明の概要− 上記の目的を達成するために、本発明は、ヘッドの副走
査方向に複数のノズルを配置し、これらノズルから吐出
されるインクや希釈液等の画像形成用液体を飛翔中また
は記録媒体への接触時に衝突及び混合させることで、各
画像形成用液体が合体して記録媒体への画像形成が行わ
れるようにしている。
【0011】−解決手段− 具体的に、本発明は、記録媒体への画像形成時に走査す
るヘッドに備えられた複数のノズルから記録媒体に向け
て複数種類の画像形成用液体を滴状に吐出する画像形成
用液体吐出方法を前提とする。各ノズルはヘッドの副走
査方向に配置されている。また、各ノズルから吐出され
た画像形成用液体の液滴同士を、ノズルと記録媒体との
間の空間の飛翔中または記録媒体への接触時に衝突及び
混合させて記録媒体上に付するようにしている。
【0012】この特定事項により、複数の滴状の画像形
成用液体によって画像の1画素を形成する場合、個別の
ノズルから吐出された画像形成用液体同士は、ノズルと
記録媒体との間の空間の飛翔中または記録媒体への接触
時に衝突及び混合して記録媒体上に付される(着弾され
る)。このため、複数の画像形成用液体同士が互いに混
ざり合った状態となって記録媒体上に画像が形成される
ことになる。つまり、各画像形成用液体が記録媒体上に
積層されることなしに画像形成が行われる。従って、ヘ
ッドが何れの副走査方向に移動して画像形成を行って
も、その走査方向によって色合いが変わってしまうとい
った状況を回避することができる。
【0013】上記画像形成用液体吐出方法を使用する機
器として以下の構成が掲げられる。つまり、複数種類の
画像形成用液体毎に設けられたノズルがヘッドに備えら
れており、このヘッドが副走査方向に移動しながら各ノ
ズルから記録媒体に向けて画像形成用液体を滴状に吐出
して記録媒体上に画像形成を行う画像形成用液体吐出器
を前提とする。この画像形成用液体吐出器に対し、各ノ
ズルをヘッドの副走査方向に配置させる。また、各ノズ
ルから吐出された画像形成用液体の液滴同士が、ノズル
と記録媒体との間の空間の飛翔中または記録媒体への接
触時に衝突及び混合するように、ヘッドの副走査方向に
延びる仮想面上における各ノズルからの液体吐出方向を
互い非平行としている。
【0014】この特定事項により、各ノズルから吐出さ
れた画像形成用液体は、ヘッドの副走査方向に延びる仮
想面上を飛翔し、上記空間の飛翔中または記録媒体への
接触時に衝突及び混合する。これにより、複数の画像形
成用液体同士が互いに混ざり合った状態となって記録媒
体上に画像が形成される。つまり、ヘッドの走査方向に
よって色合いが変わってしまうことを回避できる画像形
成用液体吐出器が提供されることになる。
【0015】上記画像形成用液体吐出器に適用される画
像形成用液体としては以下のものが掲げられる。先ず、
第1のタイプとしては、複数種類の画像形成用液体を、
カラーインク及び黒インクとするものである。第2のタ
イプとしては、複数種類の画像形成用液体を、カラーイ
ンク、黒インク及びこれらインクを希釈するための希釈
液とするものである。
【0016】特に、画像形成用液体の一つに希釈液を採
用した場合には、カラーインクや黒インクをそのまま記
録媒体に付する場合、これらインクを混合して記録媒体
に付する場合、更には、これらインク(混合したインク
を含む)に対して希釈液を混合させて記録媒体に付する
場合といったように、多数の色合いの画像形成用液体に
よる画像形成が可能となる。その結果、画像の階調性を
高めることができ、近年、要求の高い写真モードなどの
高画質の画像形成に好適となる。
【0017】各ノズルの配置形態として以下のものが掲
げられる。先ず、各ノズルが画像形成用液体同士が衝突
混合する合体点に対して等距離に配置されるよう、これ
ら各ノズルをこの合体点を中心とする円弧上の位置にそ
れぞれ配置させる。この場合、各ノズルをヘッドのノズ
ルプレート表面に取り付けた構成を採用した際には、こ
のノズルプレート表面を、各ノズルの液体吐出方向が合
体点を向くように湾曲させる。また、この際、ノズルプ
レート表面の曲率半径は、ノズルプレート表面の中央部
と記録媒体との間の距離以下に設定しておく。
【0018】この配置形態では、各ノズルから上記合体
点までの距離が共に等しいので、何れのノズルにおいて
も同様に画像形成用液体を吐出させれば、各画像形成用
液体は所定の合体点で合体することになる。つまり、ノ
ズル毎に画像形成用液体に与える吐出駆動力(吐出圧力
や吐出タイミング)を変更しておく必要はない。また、
上述したようにノズルプレート表面を利用して各ノズル
の液体吐出方向を規制すれば、各ノズルの位置決めや吐
出方向の微調整といった煩雑な作業は必要なくなる。更
に、ノズルプレート表面の曲率半径をノズルプレート表
面の中央部と記録媒体との間の距離以下に設定しておけ
ば、画像形成用液体同士の合体点を、ノズルと記録媒体
との間の空間または記録媒体上に設定することができ、
画像形成用液体同士の良好な混合状態が得られる。
【0019】各ノズルの他の配置形態として、各ノズル
を、記録媒体との間の距離が共に等しい位置に配置し、
各ノズル内の液体流路の延長方向を、画像形成用液体同
士が衝突混合する合体点に向かう方向に設定することが
掲げられる。この場合、合体点までの距離が短い位置に
あるノズルほど画像形成用液体の吐出タイミングを遅ら
せるよう設定することが好ましい。
【0020】このように吐出タイミングを設定すること
により、合体点までの距離が互いに異なるノズルから吐
出された画像形成用液体であっても所定の合体点で合体
させることが可能になる。
【0021】更に、各ノズルの他の配置形態として、画
像形成用液体同士が衝突混合する合体点に対して各ノズ
ルが等距離に配置されるよう、これら各ノズルをヘッド
の副走査方向の外側に位置するノズルほど記録媒体に近
い位置に配置することも掲げられる。この場合にも、ノ
ズルを円弧上に配置したものと同様に各ノズルから上記
合体点までの距離が共に等しいので、何れのノズルにお
いても同様に画像形成用液体を吐出させれば、各画像形
成用液体は所定の合体点で合体することになる。
【0022】ヘッドの具体構成としては、ヘッドの副走
査方向に配置された複数のノズルを一組とするノズル組
が、ヘッドの主走査方向の複数箇所に配置されて成るマ
ルチノズルヘッドを採用する。
【0023】これによれば、ヘッドの一走査で比較的大
きなエリアの画像形成が可能となり、高速度の画像形成
動作が実現できる。
【0024】また、画像形成用液体としてカラーイン
ク、黒インク及び希釈液を採用した場合、各ノズルの配
置形態としては以下のものが好ましい。つまり、カラー
インクを、イエローインク、マゼンタインク及びシアン
インクとした際、各カラーインク、黒インク及び希釈液
を吐出する各ノズルの配置状態として、ヘッドの副走査
方向の中央に黒インク用ノズル、その両側にマゼンタイ
ンクノズル及びシアンインクノズル、更にその外側にイ
エローインクノズル及び希釈液ノズルをそれぞれ位置さ
せる。
【0025】画像形成用液体の液滴同士をノズルと記録
媒体との間の空間の飛翔中に混合させる構成の場合、単
独の画像形成用液体のみで画像形成を行う部分では、記
録媒体上での着弾点が所定位置(複数の画像形成用液体
を衝突合体させた場合の着弾位置)からずれてしまう可
能性がある。このずれ量は、ヘッドの副走査方向の中央
側に位置するノズルからの液体よりも外側に位置するノ
ズルからの液体の方が大きくなりやすい傾向にある。こ
のため、色の目立ちやすい黒インクのノズルを中央側に
位置させ、色の目立ち難いイエロー及び希釈液のノズル
を外側に位置させることで、上記位置ずれが生じたとし
てもそれを目立ち難くできる。
【0026】また、各ノズルを1チップ上に作製してヘ
ッドを構成した場合には、ヘッドの小型化を図ることが
でき、画像形成用液体吐出器全体を小型にできる。
【0027】各ノズルから吐出された画像形成用液体の
液滴同士の合体位置の最適化を図る構成としては、各ノ
ズルから液滴同士の合体点までの距離と各ノズルから記
録媒体までの距離とを等しく設定する。つまり、各ノズ
ルから吐出された画像形成用液体の液滴同士が記録媒体
への接触時に衝突及び混合するようにしている。これに
よれば、上述した位置ずれの課題は生じず、常に適切な
位置に画像形成用液体を着弾させることができる。
【0028】ノズルから画像形成用液体を吐出するため
の圧力を、電気熱変換素子の加熱によりノズル内に発生
する気泡により得るようにした場合には、半導体プロセ
スによりヘッドの集積化が可能になり、作製が容易にな
る。
【0029】この電気熱変換素子の加熱を利用したもの
において、各ノズルの内部の容積を互いに一致させた場
合には、各ノズルにおける加熱量を一致させれば、画像
形成用液体を吐出するための圧力も各ノズルにおいて同
様に得られることになる。このため、各ノズルから吐出
する液滴の吐出速度及びその大きさを均一化できる。
【0030】また、画像形成用液体同士が衝突混合する
合体点までの距離が長いノズルほど電気熱変換素子によ
る加熱量を大きく設定した場合には、合体点から遠い位
置にあるノズルからの画像形成用液体の吐出速度を高め
ることができ、各ノズルから合体点までの距離が互いに
異なっていても所定の合体点で画像形成用液体同士を合
体させることができる。
【0031】上述の如く構成された画像形成用液体吐出
器が適用される具体的な装置としては、インクジェット
画像形成装置が掲げられる。このインクジェット画像形
成装置を使用した画像形成によれば、ヘッドの走査方向
によって色合いが変わってしまうことがないので、常に
高画質の画像形成を行うことができ、信頼性の高い装置
となる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。本形態では、本発明に係る画像形
成用液体吐出器をカラーインクジェットプリンタに備え
させた場合について説明する。
【0033】−プリンタの全体構成及び画像形成動作− 先ず、本実施形態に係るカラーインクジェットプリンタ
1の構成を図1及び図2に基づいて説明する。図1はカ
ラーインクジェットプリンタ1の外観を示す斜視図であ
る。図2はカラーインクジェットプリンタ1の内部構造
を示す図である。
【0034】本カラーインクジェットプリンタ1は、キ
ャビネット2の前面側(図1における右側の面)に給紙
トレイ3が備えられ、また、この前面側における給紙ト
レイ3の上方に排紙トレイ4が備えられている。給紙ト
レイ3上には、載置された記録媒体としての記録用紙P
の給紙位置を位置決めするための位置決め部材31が設
けられている。
【0035】一方、図2に示すように、キャビネット2
の内部には、給紙トレイ3から排紙トレイ4に亘って、
ピックアップローラ11、給紙ローラ12、略U型の搬
送路13、PSローラ14、インクキャリッジ17及び
排紙ローラ18が順に設けられている。
【0036】上記インクキャリッジ17は、図示しない
駆動機構に支持されており、この駆動機構の駆動に伴っ
て図2における紙面に対して直交する方向(ヘッドの副
走査方向)に往復移動可能となっている。また、このイ
ンクキャリッジ17には、インクタンク15が搭載され
ていると共にインクヘッド16が設けられている。具体
的には、図3にも示すように、インクキャリッジ17に
は、Y(イエロー),M(マゼンタ),Bk(ブラッ
ク),C(シアン)の各インクを個別に収容した4個の
インクタンク15a〜15dと、これらインクを希釈す
るための希釈液を収容した1個の希釈液タンク15eと
がヘッドの副走査方向に順に並べられて搭載されてい
る。また、インクヘッド16の内部には、これらタンク
15a〜15eに図示しない供給路を経て個別に繋がる
複数のノズル(このノズルの構成及び配置状態について
は後述する)が設けられている。このようにしてインク
キャリッジ17及び駆動機構により本発明に係る画像形
成用液体吐出器7が構成されている。
【0037】また、図2の如く、本カラーインクジェッ
トプリンタ1は各部を制御する制御装置5を有してい
る。尚、以下に説明するカラーインクジェットプリンタ
1での処理および動作は、特に断らない限り制御装置5
が制御するものとする。
【0038】本カラーインクジェットプリンタ1のプリ
ント動作が開始されると、先ず、給紙トレイ3に載置さ
れている記録用紙Pの1枚が、ピックアップローラ11
により取り出され、給紙ローラ12により搬送路13に
導かれる。その後、この記録用紙Pは、インクキャリッ
ジ17に対向する画像形成位置19に搬送される。そし
て、記録用紙Pが画像形成位置19を通過する際に、記
録用紙Pの位置及びプリントデータに基づいてインクヘ
ッド16に備えられた各ノズルから互いに異なる色のイ
ンク及び希釈液が滴状に個別に吐出されることにより、
記録用紙Pに対して画像形成が行われる。
【0039】この画像形成動作を具体的に説明すると、
記録用紙Pが画像形成位置19まで搬送された際、イン
クキャリッジ17が図3の矢印I方向(ヘッドの副走査
方向)に移動しながら、各ノズルから記録用紙Pに向か
ってインクや希釈液が吐出され、これによって記録用紙
Pへの画像形成を行っていく。インクキャリッジ17が
記録用紙Pの一端部まで移動すると、記録用紙Pを所定
量だけ移動(搬送)させた後(図3に矢印IIIで示すヘ
ッドの主走査方向に移動させた後)、停止させる。そし
て、インクキャリッジ17が図3の矢印II方向(ヘッド
の副走査方向)に移動しながら画像形成が行われる。こ
のようにして、インクキャリッジ17の移動による画像
形成動作と、記録用紙Pの送り動作とが交互に行われて
記録用紙P全体への画像形成が行われる。
【0040】表面の略全域に画像が形成された記録用紙
Pは、排紙ローラ18によって排紙トレイ4に向かって
排出される。これにより、所定の画像形成が行われた記
録用紙Pが排紙トレイ4にフェースアップ状態(画像形
成面が上向きの状態)で排出される。
【0041】−各ノズルの構成及び配置状態の説明− 次に、本形態の特徴の一つである各ノズルの構成及び配
置状態について説明する。図4は、インクヘッド16を
上から見たとき(インクヘッド16から記録用紙Pに向
かう方向に見たとき)の各ノズル6a〜6eの配置状態
を示す図である。
【0042】このインクヘッド16には、イエロータン
ク15aに繋がるイエローノズル6a、マゼンタタンク
15bに繋がるマゼンタノズル6b、ブラックタンク1
5cに繋がるブラックノズル6c、シアンタンク15d
に繋がるシアンノズル6d、希釈液タンク15eに繋が
る希釈液ノズル6eが備えられている。これら各ノズル
6a〜6eはそれぞれ複数箇所に設けられており、イン
クヘッド16の主走査方向(図4の上下方向)に沿っ
て、同色のインクを吐出するためのノズルが一直線上に
配置されている。つまり、図4における右側からイエロ
ーノズル列A、マゼンタノズル列B、ブラックノズル列
C、シアンノズル列D、希釈液ノズル列Eが順に配置さ
れている。各ノズル列A〜Eは、それぞれ例えば64個
のノズルから構成されており、600dpiの解像度と
なっている。このようにして本形態に係るインクヘッド
16は、各ノズル6a〜6eがマトリックス状に配置さ
れたマルチヘッドで構成されている。これにより、イン
クヘッド16の一走査で比較的大きなエリアの画像形成
が可能となり、高速度の画像形成動作が行えるようにな
っている。また、インクヘッド16の副走査方向(図4
の左右方向)に並ぶノズル6a〜6e同士(図4におい
て一点鎖線で囲んだノズル同士)が一組となってノズル
組を成し、各ノズル組毎に記録用紙P上に一画素を形成
するようになっている。
【0043】各ノズル6a〜6eからのインク吐出量お
よびインク濃度、並びにプロセス条件は、例えば表1に
示すものである。また、各インクとしては、例えば表2
に示す組成のものを用いることができる。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】図5は、図4においてV−V線に対応した
部分でのインクヘッド16の断面図である。この図5に
示すように、インクヘッド16にはノズルプレート16
aが備えられている。また、各ノズル6a〜6eが作製
されたノズルチップ61が、このノズルプレート16a
に取り付けられてインクヘッド16が構成されている。
このノズルチップ61の複数箇所には、その厚さ方向に
亘る孔がマトリックス状に形成され、これら各孔によっ
て上記ノズル6a〜6eが構成されている。これら各ノ
ズル6a〜6eは、吐出側(図5中の下側)に向かって
次第に断面積が小さくなる吐出流路61a〜61eを備
えていると共に、各ノズル6a〜6eの内部の容積(吐
出流路61a〜61eの内部容積)は互いに一致してい
る。このように、各ノズル6a〜6eを1チップ(ノズ
ルチップ61)上に作製することによりインクヘッド1
6の小型化を図ることができ、画像形成用液体吐出器全
体を小型にできるようになっている。また、これら各ノ
ズル6a〜6eの内部には電気熱変換素子で成るヒータ
62a〜62eが配設されている。このヒータ62a〜
62eの配設箇所はノズルプレート16aの下面であっ
てノズル6a〜6eの内部に臨む位置である。このヒー
タ62a〜62eの加熱によってノズル6a〜6e内に
気泡を発生させ、その圧力によってインクまたは希釈液
をノズル6a〜6eから記録用紙Pに向けて吐出するよ
うになっている。この際の、インクまたは希釈液の吐出
方向はノズル6a〜6eの吐出流路61a〜61eの中
心線に沿う方向である。このように、インクの吐出圧力
を得るための手段を半導体プロセスにより実現したこと
によりインクヘッド16の集積化が可能になり、作製が
容易になる。
【0047】また、上記ノズルプレート16aの表面
(図5における下面)は記録用紙Pに対向する側の面が
凹陥するように円弧状に湾曲している。この湾曲された
ノズルプレート16aの表面に沿うようにノズルチップ
61が取り付けられている。このため、各ノズル6a〜
6eの液体吐出方向はノズルプレート16aの表面の接
線に対して直交する方向となる。つまり、この液体吐出
方向は、ノズルプレート16aの表面(円弧面)の円弧
中心Uに向かう方向となっている。言い換えると、液体
吐出方向は、インクヘッド16の副走査方向に延びる仮
想面(図4に仮想線Fで示す)上において互い非平行と
なって、その吐出方向に延びる延長線(図5に一点鎖線
で示す矢印)が互いに特定の一点(上記円弧中心U)で
交差するようになっている。この交差する点が液体同士
の合体点Uとなる。つまり、各ノズル6a〜6eは、こ
の合体点Uを中心とする円弧上の位置にそれぞれ配置さ
れていることになる。
【0048】また、ノズルプレート16aの表面の曲率
半径(図5における寸法d)は、ノズルプレート16a
の表面の中央部と記録用紙Pとの間の距離(図5におけ
る寸法L)よりも短く設定されている。このため、上記
合体点Uは、各ノズル6a〜6eと記録用紙Pとの間の
空間S内に位置する。つまり、各ノズル6a〜6eから
吐出された液体同士は、上記空間Sの飛翔中に衝突して
合体混合されるようになっている。
【0049】−各ノズルからの液体吐出動作の説明− 上述のように各ノズル6a〜6eが配置されているた
め、画像形成時にこれらノズル6a〜6eからインクや
希釈液が吐出された場合、これらは上記合体点Uで衝突
して合体し、互いに混ざり合った状態で記録用紙Pに着
弾することになる。このような動作が各ノズル組におい
て行われる。図5は、全てのノズル6a〜6eからイン
ク及び希釈液が吐出して合体点Uで合体する場合の各液
体の飛翔経路を一点鎖線の矢印で示している。このよう
な各液体の合体点Uでの合体動作は、全てのノズル6a
〜6eからインク及び希釈液が吐出して場合に限らず、
2個以上のノズルからインクまたは希釈液が吐出した場
合であっても行われる。また、本形態の場合、各ノズル
6a〜6eから合体点Uまでの距離は共に等しいので、
何れのノズル6a〜6eにおいても同様に液体を吐出さ
せれば、各液体は合体点Uで合体することになる。つま
り、各ノズル6a〜6eノズルから液体を吐出する際の
吐出圧力や吐出タイミングを一致させることで、各液体
は合体点Uで合体することになる。
【0050】−実施形態の効果− 以上説明したように、本実施形態では、各ノズル6a〜
6eから吐出されるインクや希釈液等の画像形成用液体
を飛翔中に衝突及び混合させることで、各液体が合体し
て記録用紙Pへの画像形成が行われるようにしている。
このため、各液体が記録用紙P上に積層されることなし
に画像形成が行われる。従って、インクヘッド16が何
れの走査方向に移動して画像形成を行った場合でも、そ
の走査方向によって色合いが変わってしまうといった状
況を回避することができる。その結果、所望の高画質の
画像を得ることができる。
【0051】特に、本形態では、カラーインクや黒イン
クだけでなく、希釈液をも飛翔中に合体させることがで
きるようにしているので、カラーインクや黒インクをそ
のまま記録用紙Pに付する場合、これらインクを混合し
て記録用紙Pに付する場合、更には、これらインクに対
して希釈液を混合させて記録用紙Pに付する場合といっ
たように、多数の色合いの画像形成用液体による画像形
成が可能となる。その結果、画像の階調性を高めること
ができ、近年、要求の高い写真モードなどの高画質の画
像を良好に得ることができる。
【0052】また、本形態では、各ノズル6a〜6eの
配置形態として、インクヘッド16の副走査方向の中央
にブラックノズル6c、その両側にマゼンタノズル6b
及びシアンノズル6d、更にその外側にイエローノズル
6a及び希釈液ノズル6eを位置させている。これは、
単独の液体で画像形成を行うと、記録用紙P上での着弾
点が所定位置(複数の画像形成用液体を衝突合体させた
場合の着弾位置)からずれてしまう可能性がある(図5
では、イエローノズル6aのみからインクを吐出させた
場合の飛翔軌跡を二点鎖線で示しており、その着弾位置
のずれ量をδで示している)。このずれ量δは、インク
ヘッド16の副走査方向の中央側に位置するノズルから
の液体よりも外側に位置するノズルからの液体の方が大
きくなり易い傾向にある。このため、色の目立ち易い黒
インクのノズル6cを中央側に位置させ、色の目立ち難
いイエローインク及び希釈液のノズル6a,6eを外側
に位置させることで、上記位置ずれが生じたとしてもそ
れを目立ち難くできる。これによっても高画質の画像を
得ることができる。
【0053】(他の実施形態)次に、各ノズル6a〜6
eの配置状態を上述のものと異ならせた2タイプの実施
形態について説明する。
【0054】−第1タイプ− 先ず、第1のタイプについて図6を用いて説明する。こ
の図6は、上記図5と同じ箇所の断面図である。この図
に示すように、本タイプのノズルプレート16aは平板
状である。このため、このノズルプレート16aに取り
付けられるノズルチップ61も平板状であって、各ノズ
ル6a〜6eは記録用紙Pの延長方向(図中左右方向)
に対して平行に並んでいる。
【0055】そして、各ノズル6a〜6eの吐出流路6
1a〜61eは、個々のノズル6a〜6eからの液体の
吐出方向が合体点Uに向かう方向に延長されている。
【0056】また、この構成の場合、各ノズル6a〜6
eのうちブラックノズル6cと合体点Uとの間の距離に
比べて、マゼンタノズル6bと合体点Uとの間の距離及
びシアンノズル6dと合体点Uとの間の距離は共に長く
なっている。更に、イエローノズル6aと合体点Uとの
間の距離及び希釈液ノズル6eと合体点Uとの間の距離
はよりいっそう長くなっている。つまり、各ノズル6a
〜6eから同時に液体を吐出させたのでは、合体点Uに
到達するまでの時間がばらついて各液体を合体点Uで合
体させることができない可能性がある。このため、本タ
イプでは、合体点Uまでの距離が短い位置にあるノズル
ほど液体の吐出タイミングを遅らせることにより、各ノ
ズル6a〜6eから吐出された液体の合体点Uへの到達
時間を一致させるようにしている。各ノズル6a〜6e
からの液体の吐出タイミングは、各ノズル6a〜6eか
ら合体点Uまでの距離の比に基づいて決定される。図6
に示す各液体の吐出状態は、ブラックノズル6cから黒
インクが吐出された瞬間の状態を示している。このよう
に、黒インクが吐出された時点では、その他のインク及
び希釈液は既に吐出されている。
【0057】このように本タイプでは、ノズルプレート
16a及びノズルチップ61を共に平板状としながら
も、各ノズル6a〜6eから吐出された液体を合体点U
で合体させることが可能である。このため、ノズルプレ
ート16a及びノズルチップ61の作製を容易にしなが
らも、液体の合体点Uでの合体による画像の高画質化を
図ることができる。
【0058】尚、本タイプの場合、インクヘッド16の
副走査方向の外側に位置するノズルほど、つまり、合体
点Uまでの距離が長い位置にあるノズルほどヒータ62
a〜62eによる加熱量が大きく設定してもよい。この
加熱量を大きくすることによって液体の吐出速度を高め
ることができ、各ノズル6a〜6eからの液体の吐出タ
イミングを一致させながらも、各液体を合体点Uで良好
に合体させることができることになる。
【0059】−第2タイプ− 次に、第2のタイプについて図7を用いて説明する。こ
の図7も、上記図5と同じ箇所の断面図である。この図
に示すように、本タイプのノズルプレート16aの表面
には階段状のノズル形成部16bが設けられている。つ
まり、各ノズル6a〜6eと合体点Uとの間の距離が等
しくなるように、インクヘッド16の副走査方向の外側
に位置するノズルほど記録用紙Pに近い位置に配置され
る階段状となっている。
【0060】本タイプの場合にも、各ノズル6a〜6e
を円弧上に配置した上記実施形態と同様に各ノズル6a
〜6eから上記合体点Uまでの距離が共に等しいので、
何れのノズル6a〜6eにおいても同様に液体を吐出さ
せれば、各液体は合体点Uで合体し、高画質の画像形成
を行うことができる。
【0061】−その他の実施形態− 上述した各実施形態では、各ノズル6a〜6eから吐出
された液体同士を、ノズル6a〜6eと記録用紙Pとの
間の空間Sの飛翔中に衝突及び混合させるようにした。
本発明は、これに限らず、液体同士が記録用紙Pへの接
触時に衝突及び混合するようにしてもよい。具体的に
は、各ノズル6a〜6eから合体点Uまでの距離と各ノ
ズル6a〜6eから記録用紙Pまでの距離とを等しく設
定する。これによれば、上述した位置ずれδの発生はな
くなり、常に適切な位置に画像形成用液体を着弾させる
ことができる。
【0062】また、上記各実施形態では、画像形成用液
体として、3種類のカラーインク、黒インク及び希釈液
を採用した。本発明は、これに限らず、カラーインク及
び黒インクのみを採用してもよい。また、カラーインク
も3種類に限らず、2種類以下や4種類以上を採用して
もよい。
【0063】更に、上記各実施形態では、各ノズル6a
〜6eが配置される仮想面Fを記録用紙Pに対して鉛直
方向に延びる面としたが、本発明は、これに限らず、こ
の仮想面Fを記録用紙Pに対して所定角度だけ傾斜した
傾斜面としてもよい。つまり、各ノズル6a〜6eから
斜め下方に液体を吐出するものである。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、ヘッ
ドの副走査方向に複数のノズルを配置し、これらノズル
から吐出されるインクや希釈液等の画像形成用液体を飛
翔中または記録媒体への接触時に衝突及び混合させるこ
とで、各画像形成用液体が合体して記録媒体への画像形
成が行われるようにしている。このため、複数の画像形
成用液体同士が互いに混ざり合った状態で記録媒体上に
画像を形成することが可能となり、ヘッドが何れの走査
方向に移動して画像形成を行っても、その走査方向によ
って色合いが変わってしまうといった状況を回避するこ
とができる。また、ノズルの数を増加させる必要もな
い。その結果、ヘッドの構造の複雑化を招くこと無しに
所望の色合いを得ることができて高画質の画像形成を行
うことが可能な画像形成用液体吐出方法及び画像形成用
液体吐出器を提供することができる。
【0065】また、画像形成用液体同士が衝突混合する
合体点に対して各ノズルを等距離に配置した場合には、
何れのノズルにおいても同様に画像形成用液体を吐出さ
せれば、各画像形成用液体は所定の合体点で合体するこ
とになる。このため、ノズル毎に画像形成用液体に与え
る吐出駆動力(吐出圧力や吐出タイミング)を変更して
おく必要はなく、液体を吐出させるための制御動作の簡
素化を図ることができる。
【0066】カラーインクを、イエローインク、マゼン
タインク及びシアンインクとした際、各カラーインク、
黒インク及び希釈液を吐出する各ノズルの配置状態とし
て、ヘッドの副走査方向の中央にブラックノズル、その
両側にマゼンタインクノズル及びシアンインクノズル、
更にその外側にイエローインクノズル及び希釈液ノズル
をそれぞれ位置させた場合には、インク着弾位置のずれ
による不具合を抑制できる。つまり、画像形成用液体の
液滴同士をノズルと記録媒体との間の空間の飛翔中に混
合させる構成の場合、単独の画像形成用液体のみで画像
形成を行う部分では、記録媒体上での着弾点が所定位置
(複数の画像形成用液体を衝突合体させた場合の着弾位
置)からずれてしまう可能性がある。このずれ量は、ヘ
ッドの副走査方向の中央側に位置するノズルからの液体
よりも外側に位置するノズルからの液体の方が大きくな
りやすい傾向にある。このため、色の目立ちやすい黒イ
ンクのノズルを中央側に位置させ、色の目立ち難いイエ
ロー及び希釈液のノズルを外側に位置させることで、上
記位置ずれが生じたとしてもそれを目立ち難くできる。
従って、位置ずれに起因する画質の劣化を抑制でき、記
録媒体上に形成される画像の高画質化に寄与できる。
【0067】各ノズルから液滴同士の合体点までの距離
と各ノズルから記録媒体までの距離とを等しく設定し
て、液滴同士が記録媒体への接触時に衝突及び混合する
ようにした場合には、上述した位置ずれの課題は生じ
ず、常に適切な位置に画像形成用液体を着弾させること
ができ、更なる画像の高画質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るカラーインクジェットプリンタ
の外観を示す斜視図である。
【図2】カラーインクジェットプリンタの内部構造を示
す図である。
【図3】インクキャリッジ及びその周辺部分を示す斜視
図である。
【図4】インクヘッドから記録用紙に向かう方向を見た
際のノズルの配置状態を示す図である。
【図5】図4においてV−V線に対応した部分でのイン
クヘッドの断面図である。
【図6】第1タイプの他の実施形態における図5相当図
である。
【図7】第2タイプの他の実施形態における図5相当図
である。
【図8】従来の課題を説明するための図3相当図であ
る。
【図9】画像形成時のインクヘッドの走査方向に違いに
よるインクの積層状態の差を説明するための図である。
【符号の説明】
1 カラーインクジェットプリンタ 16 インクヘッド 16a ノズルプレート 6a イエローノズル 6b マゼンタノズル 6c ブラックノズル 6d シアンノズル 6e 希釈液ノズル 61 ノズルチップ 62a〜62eヒータ(電気熱変換素子) 7 画像形成用液体吐出器 F 仮想面 U 合体点 S 空間 P 記録用紙(記録媒体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 雅則 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 (72)発明者 市村 圭 大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シ ャープ株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA07 ED08 ED10 EE11 FA03 FA11 HA20 HA22 2C057 AF39 AG03 AG04 AG12 AG46 AN02 BA03 BA13 CA08 CA10

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体への画像形成時に走査するヘッ
    ドに備えられた複数のノズルから記録媒体に向けて複数
    種類の画像形成用液体を滴状に吐出する画像形成用液体
    吐出方法において、 上記各ノズルはヘッドの副走査方向に配置されており、
    各ノズルから吐出された画像形成用液体の液滴同士を、
    ノズルと記録媒体との間の空間の飛翔中または記録媒体
    への接触時に衝突及び混合させて記録媒体上に付するこ
    とを特徴とする画像形成用液体吐出方法。
  2. 【請求項2】 複数種類の画像形成用液体毎に設けられ
    たノズルがヘッドに備えられており、このヘッドが副走
    査方向に移動しながら各ノズルから記録媒体に向けて画
    像形成用液体を滴状に吐出して記録媒体上に画像形成を
    行う画像形成用液体吐出器において、 上記各ノズルはヘッドの副走査方向に配置されており、 上記各ノズルから吐出された画像形成用液体の液滴同士
    が、ノズルと記録媒体との間の空間の飛翔中または記録
    媒体への接触時に衝突及び混合するように、ヘッドの副
    走査方向に延びる仮想面上における各ノズルからの液体
    吐出方向が互い非平行となっていることを特徴とする画
    像形成用液体吐出器。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像形成用液体吐出器に
    おいて、 複数種類の画像形成用液体は、カラーインク及び黒イン
    クであることを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の画像形成用液体吐出器に
    おいて、 複数種類の画像形成用液体は、カラーインク、黒インク
    及びこれらインクを希釈するための希釈液であることを
    特徴とする画像形成用液体吐出器。
  5. 【請求項5】 請求項2、3または4記載の画像形成用
    液体吐出器において、 各ノズルは、画像形成用液体同士が衝突混合する合体点
    に対して等距離に配置されるよう、この合体点を中心と
    する円弧上の位置にそれぞれ配置されていることを特徴
    とする画像形成用液体吐出器。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像形成用液体吐出器に
    おいて、 各ノズルはヘッドのノズルプレート表面に取り付けられ
    ており、 このノズルプレート表面は、各ノズルの液体吐出方向が
    合体点を向くように湾曲していることを特徴とする画像
    形成用液体吐出器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の画像形成用液体吐出器に
    おいて、 ノズルプレート表面の曲率半径は、ノズルプレート表面
    の中央部と記録媒体との間の距離以下に設定されている
    ことを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  8. 【請求項8】 請求項2、3または4記載の画像形成用
    液体吐出器において、 各ノズルは、記録媒体との間の距離が共に等しい位置に
    配置されており、 各ノズル内の液体流路の延長方向が、画像形成用液体同
    士が衝突混合する合体点に向かう方向に設定されている
    ことを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の画像形成用液体吐出器に
    おいて、 合体点までの距離が短い位置にあるノズルほど画像形成
    用液体の吐出タイミングを遅らせるよう設定されている
    ことを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  10. 【請求項10】 請求項2、3または4記載の画像形成
    用液体吐出器において、 各ノズルは、画像形成用液体同士が衝突混合する合体点
    に対して等距離に配置されるよう、ヘッドの副走査方向
    の外側に位置するノズルほど記録媒体に近い位置に配置
    されていることを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  11. 【請求項11】 請求項2〜10のうち何れか一つに記
    載の画像形成用液体吐出器において、 ヘッドは、ヘッドの副走査方向に配置された複数のノズ
    ルを一組とするノズル組が、ヘッドの主走査方向の複数
    箇所に配置されて成るマルチノズルヘッドで構成されて
    いることを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  12. 【請求項12】 請求項4記載の画像形成用液体吐出器
    において、 カラーインクは、イエローインク、マゼンタインク及び
    シアンインクであり、 各カラーインク、黒インク及び希釈液を吐出する各ノズ
    ルの配置状態は、ヘッドの副走査方向の中央に黒インク
    用ノズル、その両側にマゼンタインクノズル及びシアン
    インクノズル、更にその外側にイエローインクノズル及
    び希釈液ノズルがそれぞれ位置していることを特徴とす
    る画像形成用液体吐出器。
  13. 【請求項13】 請求項2〜12のうち何れか一つに記
    載の画像形成用液体吐出器において、 各ノズルが1チップ上に作製されてヘッドが構成されて
    いることを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  14. 【請求項14】 請求項2〜13のうち何れか一つに記
    載の画像形成用液体吐出器において、 各ノズルから吐出された画像形成用液体の液滴同士は記
    録媒体への接触時に衝突及び混合するように、各ノズル
    から液滴同士の合体点までの距離と各ノズルから記録媒
    体までの距離とが等しく設定されていることを特徴とす
    る画像形成用液体吐出器。
  15. 【請求項15】 請求項2〜14のうち何れか一つに記
    載の画像形成用液体吐出器において、 ノズルから画像形成用液体を吐出するための圧力は、電
    気熱変換素子の加熱によりノズル内に発生する気泡によ
    り得られることを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  16. 【請求項16】 請求項15記載の画像形成用液体吐出
    器において、 各ノズルの内部の容積は互いに一致していることを特徴
    とする画像形成用液体吐出器。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の画像形成用液体吐出
    器において、 画像形成用液体同士が衝突混合する合体点までの距離が
    長いノズルほど電気熱変換素子による加熱量が大きく設
    定されていることを特徴とする画像形成用液体吐出器。
  18. 【請求項18】 上記請求項2〜17のうち何れか一つ
    に記載の画像形成用液体吐出器を備え、この画像形成用
    液体吐出器に対向する位置に記録媒体を供給し、各ノズ
    ルから吐出される画像形成用液体によって記録媒体の表
    面に画像を形成した後、この記録媒体を排出する構成と
    されていることを特徴とするインクジェット画像形成装
    置。
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