JP2001239651A - 印刷機の制御方法及び制御装置 - Google Patents

印刷機の制御方法及び制御装置

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JP2001239651A
JP2001239651A JP2000055010A JP2000055010A JP2001239651A JP 2001239651 A JP2001239651 A JP 2001239651A JP 2000055010 A JP2000055010 A JP 2000055010A JP 2000055010 A JP2000055010 A JP 2000055010A JP 2001239651 A JP2001239651 A JP 2001239651A
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Katsutoshi Okazaki
勝利 岡崎
Masahito Kaneko
雅仁 金子
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 印刷機の制御方法及び制御装置に関し、印刷
開始前にインキに適度な乳化状態を与えることができる
ようにする。 【解決手段】 オフセット印刷機の運転にあたって、予
めインキローラ群上のインキに対して予備給水を行な
い、その後印刷を開始するように制御する制御方法にお
いて、上記の予備給水時の湿し水給水方式の選択と、そ
の後の運転時の湿し水給水方式の選択とを行なって、該
運転を開始するように制御するするように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オフセット印刷機
の印刷開始時において湿し装置による給水の制御に用い
て好適の、印刷機の制御方法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図6〜図9に基いて印刷機の制御装置及
び制御方法に関する従来の技術を説明する。図6は枚葉
オフセット印刷機の概略全体断面を示す説明図である。
なお、ここでは、枚葉印刷機を例に説明するが、この技
術は、ウエブに印刷する輪転印刷機の場合も共通したも
のであり、枚葉印刷機に限定されるものではない。
【0003】図6に示すように、枚葉オフセット印刷機
24は、被印刷物(シート)を供給する給紙装置1と、
印刷を行なう印刷装置2と、印刷されたシートを集積
し、排出処理をする排紙装置3とをそなえて構成され
る。なお、複数ある印刷装置2を区別する場合には、上
流側の印刷装置から、それぞれ2a,2b,2c,・・
・2nと区別して記載する。
【0004】印刷装置2はインキを供給するインキ供給
装置8(以降インキ装置と称す)と、湿し水を供給する
湿し水供給装置9(以降湿し装置と称す)とをそなえ、
刷版の絵柄部分以外のインキを付着させない部分には、
湿し装置9により水を付着させ、インキ装置8で版胴4
の表面に巻着している刷版の絵柄部分にはインキを付着
させて、そのインキをゴム胴5へ転写し、さらに、ゴム
胴5上のインキをゴム胴5と圧胴6との間を搬送される
シートに転写して印刷を行なう。
【0005】最初の印刷装置2aで印刷されたシートは
中間胴7aで次の印刷装置2bへ搬送されるようにし
て、印刷装置2a〜2nを経て多色印刷が行われ、最後
に排紙装置3へ搬送される。印刷装置2はインキ装置8
と湿し装置9と印刷胴4,5,6とが主な構成要素であ
る。図7にインキ装置8と湿し装置9の概略構成を示
す。図7に示すように、インキ装置8はその上流部分に
インキ供給量調節装置10を有し、インキ壷18に溜め
ているインキを、印刷に必要な量だけ供給し、多数のロ
ーラでインキ膜厚を細分化及び均一化し、インキを練
る。湿し装置9はに溜めている湿し水を印刷に適する状
態を保つために必要な量だけ供給する。なお、インキ装
置8と湿し装置9との間には、版胴4に接合する複数の
着けローラT1〜T5と、着けローラT1〜T5とインキ壷
18との間及び着けローラT1〜T5と水槽17との間に
介装された複数のローラS1〜S6とがそなえられてい
る。
【0006】オフセット印刷の場合、版胴4の表面に巻
着されている刷版の絵柄ではない部分(即ち非画線部)
には水を付着させインキが付着しにくくし、絵柄部分
(即ち画線部)にのみインキが付着するようになってい
る。しかし、これが新しいインキ(含水率ゼロ)の時は
非画線部に水が供給されていてもインキが付着し易く、
汚れが発生することが多いのでインキ装置のインキも適
度な含水率(数パーセント)にする必要がある。
【0007】このため、印刷開始時に給水量を一時的に
多くしたり、予めインキへ水が混入する運転(ここでは
予備給水と称す)を行なうようにしている。図8は湿し
装置の給水方式についてマトリックス状に示すもので、
上段(A行)は刷版に直接給水する版直接給水方式14
(以降AD方式と称す)を示し、中段(S行)は第1の
版・インキ両給水方式15(以降SAD方式と称す)を
示し、下段(I行)は第2の版・インキ両給水方式16
(以降ITD方式と称す)を示している。また、左列
(P列)は印刷状態を示し、左右中列(DI列)は予備
給水状態Iを示し、右列(R列)は脱状態を示してい
る。以下、マトリックス状に区分された図8の各部を列
−行の順で記載して、それぞれ、P−A,P−S,P−
I,DI−A,DI−P,DI−S,R−A,R−S,
R−Iと称する。
【0008】これらの各方式(AD方式,SAD方式,
ITD方式)は、いずれも版へ給水する他にインキ装置
8に水が混入するが、図8に示すように、このインキ装
置8はの水の混入の程度に差がある。即ち、AD方式1
4は版に給水された水が版を経由してインキ装置8に混
入するので、インキ装置8へ混入する水が少なく、IT
D方式16は版へ給水する他インキ装置8へ給水する経
路が大きくインキ装置8に水が入り易い。また、SAD
方式15は上述AD方式とITD方式の中間的な状態に
適する。
【0009】これらの給水方式については、印刷する絵
柄面積率やその他の条件に応じて適正な方式を選定す
る。絵柄面積率と給水方式による印刷品質の定性的な関
係を図9に示す。この図9から分かるように、絵柄面積
率が小さい場合はAD方式が適し、絵柄面積率が大きい
場合はITD方式が適し、その中間がSAD方式の適性
領域となっている。
【0010】また、AD方式は上述したようにインキ装
置8に混入する水の量が少ないので、特殊インキである
金色,銀色,蛍光色など過乳化し易いインキを使用する
時や、絵柄面積の小さい従って消費するインキの量が少
ないものに適している。ITD方式はローラ目などの障
害が現れにくい状態にする適正な給水調節幅が広いなど
の特徴がある。したがって、各種条件により印刷時の湿
し水供給方式を選択している。
【0011】従来は、上述のように、印刷する絵柄面積
率や、使用するインキの種類、調節のし易さなどにより
印刷時の給水方式を決定すると、印刷開始時にインキを
予め適度の含水率にするために予備給水をする時もその
印刷時の給水方式と同様の方式で給水を行なっていた。
即ち、図8に示すように、印刷状態Pの湿し水供給方式
がAD方式14の場合、行Aにおいて、印刷前の脱状態
R(図8R−A)から予備給水の状態DI(図8DI−
A)に移行して予備給水を行ない、印刷に際しては、印
刷状態P(図8P−A)のようにし、印刷が終わると再
び脱状態R(図8R−A)とする。
【0012】また、印刷時の給水方式がSAD方式15
の場合には、行Sに示すように、脱状態R(図8R−
S)から、予備給水状態DI(図8DI−S)へ、次い
で印刷状態P(図8DI−S)になる。印刷時の給水方
式がITD方式16の場合には、行Iに示すように、脱
状態R(図8R−I)から、予備給水状態DI(図8DI
−I)、印刷状態P(図8P−I)になる。また、場合
により、脱状態R(図8R−S)から、予備給水状態D
I(図8DI−S)、さらに印刷状態P(図8P−I)
にする場合もある。
【0013】ただし、従来は予備給水の状態と印刷時の
給水状態とは最初に決めてしまって固定している。ま
た、予備給水の量は給水量と給水時間の積であり、イン
キ装置8への給水は呼び給水の方式により伝達される度
合いが異なっているのは上述した通りである。予備給水
時間は、普通運転開始指令時から印刷部分に被印刷物
(シート)が到達するまでの時間であり、版胴4の回転数
にして十回転弱など僅かな時間である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来の印
刷機の制御方法では、例えば印刷時の給水方式としてA
D方式を選択した場合、予備給水方式は図8の(DI−
A)の方式で行なうことになる。ところが、この場合は
インキに水が混入し始めるのは印刷状態(P−A)にな
ってからであり、しかも版経由でインキに水が混入する
ので混入程度が小さい。インキ量が少ない場合はこれで
も良いが、インキ量が多くなるといくら湿し装置9の給
水量を増やしてもインキの中に入る水の量が不足する状
態が生じる。
【0015】このような場合には、印刷初期に版が汚れ
てしまうため、損紙を多く出してしまう。また、印刷時
の給水方式がITD方式16であった場合には、予備給
水が図8の(DI−I)であり、インキへの給水が多過
ぎて印刷開始時濃度が上がらず、品質が劣悪となり損紙
を増やすことがある。
【0016】特に、短時間に処理するので給水量を加減
する事は困難である。このように印刷開始前の予備給水
は、従来は必ずしも満足できる状態ではなく、従って印
刷開始時の損紙削減を十分に行なうことができなかっ
た。本発明はこのような課題に鑑み案出されたもので、
印刷開始前にインキに適度な乳化状態を与えることがで
きるようにした、印刷機の制御方法及び制御装置を提供
することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目標を達成するた
め、本発明の印刷機の制御方法は、オフセット印刷機の
運転にあたって、予めインキローラ群上のインキに対し
て予備給水を行ない、その後印刷を開始するように制御
する制御方法において、上記の予備給水時の湿し水給水
方式の選択と、その後の運転時の湿し水給水方式の選択
とを行なって、該運転を開始するように制御することを
特徴としている(請求項1)。
【0018】この場合、該予備給水を版とインキとへ同
時に行なうようにするか(請求項2)、又は、該予備給
水をインキへ先に行ない遅れて版へ行なうようにするこ
とが好ましい(請求項3)。また、本発明の印刷機の制
御装置は、オフセット印刷機であって、版胴に巻着され
た版にインキを供給するインキ供給装置と、該版及び/
又は該インキ供給装置に給水する複数の供給方式を選択
できる湿し装置とをそなえるとともに、印刷開始前に行
なう予備給水の給水方式の選択と運転時の給水方式の選
択とを入力するための入力装置と、該入力装置入力され
たデータを記憶する記憶装置とをそなえ、該記憶装置の
データを利用して該印刷機の運転開始前の予備給水方式
と運転時の給水方式とを選択するようにしたことを特徴
としている。
【0019】該湿し装置は、少なくとも版直接給水方式
と、版・インキ両給水方式とを選択できるように構成さ
れていることが好ましく(請求項5)、さらに、上記の
版・インキ両給水方式がインキ側への給水量を比較的多
くする形式とインキ側への給水量を比較的少なくする形
式とを含む複数の形式が選択可能に構成されていること
が好ましい(請求項6)。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面により、本発明の実施
の形態について説明する。なお、各実施形態の印刷機は
図6に示すような枚葉オフセット印刷機である。また、
各実施形態の印刷機の制御は、オフセット印刷機の運転
にあたって、予めインキローラ群上のインキに対して予
備給水を行ない、その後印刷を開始するように制御する
ものが前提となる。
【0021】まず、本発明の第1実施形態について図面
に基づいて説明する。図1〜図3は本発明の第1実施形
態に係る印刷機の制御方法及び制御装置について示すも
ので、図1はその予備給水方式と印刷時給水方式との選
択要領を説明する模式図、図2はその概略制御系統図、
図3はその予備給水に関係するローラ類の移動機構の説
明図である。なお、図1〜図3において、前記した従来
のものと同一の部位については図中同一の符号を付して
示し、重複する説明は簡略化する。
【0022】まず、図3を参照して、本印刷機にかかる
予備給水に関係するローラ類の移動機構を説明する。図
3に示すように、インキローラ群を構成するローラ、即
ち、版胴4に対して着脱する着けローラT1〜T5及び他
の予備給水関連のローラS1〜S6は、それぞれアクチュ
エータC1〜C8により移動させることができるようにな
っている。以下、個々に区別しない場合は、着けローラ
はTで、他の予備給水関連のローラはSで、アクチュエ
ータはCで、それぞれ示す。
【0023】なお、図3は移動機構の一例を示すもの
で、移動機構は複数個のローラをリンクでまとめてアク
チュエータCで動かしたり、カムや歯車を利用して移動
させてもよく、表示した方式に限定するものではない。
このような移動機構を用いて、図1に示すように、9パ
ターンの状態が設定可能になっている。つまり、図1に
おいて、上段(A行)は刷版に直接給水する版直接給水
方式14(以降AD方式と称す)であり、中段(S行)
は第1の版・インキ両給水方式15(以降SAD方式と
称す)であり、下段(I行)は第2の版・インキ両給水
方式16(以降ITD方式と称す)である。また、左列
(P列)は印刷状態を示し、左右中列(DI列)は予備
給水状態Iを示し、右列(R列)は脱状態を示す。ま
た、図1の場合と同様に、マトリックス状に区分された
図1の各部を列−行の順で記載して、それぞれ、P−
A,P−S,P−I,DI−A,DI−P,DI−S,
R−A,R−S,R−Iと称する。
【0024】本印刷機では、図1に示す矢印の方向に向
けて、着けローラTが脱状態Rから印刷状態Pになるま
でに予備給水の方式を選択できるようになっている。例
えば印刷状態PがAD方式14である図1の(P−A)
の場合、脱状態Rは(R−A),(R−S),(R−
I)のどの方式からでも予備給水状態DIの(DI−
A),DI−S),(DI−I)のどの方式でも選択で
き、(P−A)の状態にすることができるようになって
いる。
【0025】かかる状態の選択を制御するために、図2
に示すように、本印刷機の制御装置21は、印刷時の給
水方式と予備給水方式及び脱状態の方式の選択をするよ
うになっており、この制御装置21には、予備給水時の
給水量の入力をする入力装置19が接続されるととも
に、この入力データを記憶する記憶装置20が内部に設
けられている。そして、制御装置21では、この記憶装
置20に記憶されたデータに基づき印刷機についての運
転開始,予備給水,印刷等の印刷運転制御を行なうよう
になっている。
【0026】なお、入力装置19から使用インキ種類,
予備給水の方式,印刷時の給水方式,予備給水量,運転
評価などのデータの入力と、必要により絵柄面積率のデ
ータを入力するようになっている。もちろん入力するデ
ータはキーインするだけではなく、他の装置から伝送さ
れたものを受けるようにしても良い。また、これらのデ
ータを記憶した記憶装置20からのデータに基づき制御
装置21内の演算装置22で演算をして、類型を設定す
ることができるようになっている。さらに、これらの類
型データを表示する表示装置23がそなえられており、
これらの類型データをこの表示装置23に表示し、個々
の入力データを入力することなく、類型の中からデータ
を選択することもできるようになっている。
【0027】したがって、予備給水時の湿し水給水方式
の選択と、その後の運転時の湿し水給水方式の選択とを
行なった上で、運転を開始するようになっている。この
場合、予備給水を版とインキへ同時に行なう態様や、予
備給水をインキへ先に行ない遅れて版へ行なうようにす
る態様をとることができる。本発明の第1実施形態にか
かる印刷機の制御方法及び制御装置は、上述のように構
成されるので、印刷前の予備給水方式を印刷時の給水方
式と関係なく選択し、版への給水方式とインキ装置への
給水方式を適宜選択できるようになる。したがって、予
備給水に許される短い時間内にインキを適正な含水率状
態にすることができるようになる。
【0028】例えば、印刷時の給水方式がAD方式の場
合、予備給水をAD方式ではなくSAD方式、即ち、S
−DIの状態にし、印刷時にA−P状態にすると、予め
インキに水を供給でき、この時の水の供給量を適正な値
にすれば適正な含水率のインキにすることができ、印刷
の最初から汚れの無い、良い品質の印刷物を得ることが
できる。
【0029】また、印刷の給水方式をITDで行なう場
合、予備給水をI−DI状態で行なうと、インキへ水が
混入し過ぎることがある。この場合には、予備給水をS
−DI状態にし、インキへの給水を減少させ適正な含水
率にし易くすることができる。
【0030】このように、本実施形態にかかる印刷機の
制御方法及び制御装置によれば、短時間に行なう必要が
ある予備給水時に印刷時の湿し水給水方式とは別の給水
方式を選択することができ、このように制御すれば、印
刷開始時のインキの含水率を適当な状態にすることが容
易になる。加えて、予備給水時の給水量を適宜設定すれ
ば、より適正な含水率状態が得易くなる。これにより印
刷はじめの汚れまたは水過剰による濃度不足などの印刷
品質不良の状態が少なくなり、損紙の低減になり、修正
作業の減少になるので、損失費用の減少と生産性向上の
効果がある。
【0031】また、絵柄面積率,使用インキの種類など
のデータの他、選択する印刷時の給水方式,予備給水方
式,予備給水量などのデータに加えその時の運転評価な
どの入力データを記憶装置20から呼び出し、演算装置
22でソートし類型を集めて類型パターンを作成できる
ので、個々に入力データを入力することもできるし、類
型パターンを選択することにより容易に入力データを選
択でき、作業能率が更に向上する効果がある。
【0032】次に、本発明の第2実施形態について図面
に基づいて説明する。図4,図5は本発明の第1実施形
態に係る印刷機の制御方法及び制御装置について示すも
ので、図4はその予備給水の方式を示す模式図、図5は
その予備給水方式と印刷時給水方式との選択要領を説明
する模式図である。本実施形態では、第1実施形態が予
備給水を版へ給水しながらインキへも給水する方式であ
ったのに代えて、版へ給水する前にインキのみに給水す
る方式DII(予備給水状態II)を加えたものである。本
実施形態では、第1実施形態の予備給水状態に相当する
状態を予備給水状態Iとする。
【0033】したがって、予備給水の選択要領は、第1
実施形態のものに、図3(a),(b)にそれぞれ示す
ように、2つの予備給水状態II(DII状態)を加えたも
のであり、予備給水状態DIIから予備給水状態DIにし
た後に印刷状態Pにしても、予備給水状態DIIからいき
なり印刷状態Pにしても良く、方式の選択は自由に行な
える。
【0034】本発明の第2実施形態にかかる印刷機の制
御方法及び制御装置は、上述のように構成されるので、
第1実施形態と同様な作用効果に加えて、予備給水をイ
ンキのみに行なう行程で、インキを適正な含水率にする
事が一層容易になり、予備給水時の給水量の設定も容易
となる。したがって、印刷開始時の損紙が更に少なくな
り、作業性があがることにより、生産性があがる効果が
ある。
【0035】なお、本発明は、上述の実施形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲でか
かる実施形態を種々変形して実施しうるものである。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の印刷機の
制御方法(請求項1〜3)によれば、短時間に行なう必
要がある予備給水時に印刷時の湿し水給水方式とは別の
給水方式を選択することができ、このように制御するこ
とで、印刷開始時のインキの含水率を適当な状態にする
ことが容易になる。また、予備給水時の給水量を適宜設
定すれば、より適正な含水率状態が得易くなり、これに
より印刷はじめの汚れまたは水過剰による濃度不足など
の印刷品質不良の状態が少なくなる。したがって、損紙
の低減になり、修正作業の減少になるので、損失費用の
減少と生産性向上の効果がある。
【0037】また、本発明の印刷機の制御方法(請求項
4〜6)によれば、絵柄面積率,使用インキの種類など
のデータの他、選択する印刷時の給水方式,予備給水方
式,予備給水量などのデータに加えその時の運転評価な
どの入力データを記憶装置から呼び出し、演算装置でソ
ートし類型を集めて類型パターンを作成できるので、個
々に入力データを入力することもできるし、類型パター
ンを選択することにより容易に入力データを選択でき、
作業能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる印刷機の制御方
法及び制御装置における予備給水方式と印刷時給水方式
との選択要領を説明する模式図である。
【図2】本発明の第1実施形態にかかる印刷機の制御方
法及び制御装置における概略制御系統図である。
【図3】本発明の第1実施形態にかかる印刷機の制御方
法及び制御装置における予備給水に関係するローラ類の
移動機構の説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態にかかる印刷機の制御方
法及び制御装置について予備給水の方式を説明する模式
図であり、(a),(b)は第2実施形態に特有の各予
備給水を示す図である。
【図5】本発明の第2実施形態にかかる印刷機の制御方
法及び制御装置において、予備給水方式と印刷時給水方
式との選択要領を説明する模式図である。
【図6】印刷機の制御方法及び制御装置に関する従来技
術を説明する図であって、枚葉オフセット印刷機の概略
全体断面を示す説明図である。
【図7】印刷機の制御方法及び制御装置に関する従来技
術を説明する図であって、インキ装置と湿し装置との概
略構成を示す模式図である。
【図8】印刷機の制御方法及び制御装置に関する従来技
術を説明する図であって、枚葉オフセット印刷機の概略
全体断面を示す説明図である。
【図9】印刷機の制御方法及び制御装置に関する従来技
術を説明する図であって、絵柄面積率と給水方式による
印刷品質の定性的な関係を示す図である。
【符号の説明】
1 給紙装置 2 印刷装置 3 排紙装置 4 版胴 5 ゴム胴 6 圧胴 7 中間胴 8 インキ供給装置(インキ装置) 9 湿し水供給装置(湿し装置) 10 インキ供給量調節装置 14 版直接給水方式(AD方式) 15 版・インキ両給水方式(SAD方式) 16 版・インキ両給水方式(ITD方式) 17 水槽 18 インキ壷 19 入力装置 20 記憶装置 21 制御装置 22 演算装置 23 表示装置 24 印刷機 T,T1〜T5 着けローラ S,S1〜S6 ローラ C,C1〜C8 アクチュエータ

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オフセット印刷機の運転にあたって、予
    めインキローラ群上のインキに対して予備給水を行な
    い、その後印刷を開始するように制御する制御方法にお
    いて、 上記の予備給水時の湿し水給水方式の選択と、その後の
    運転時の湿し水給水方式の選択とを行なって、該運転を
    開始するように制御することを特徴とする、印刷機の制
    御方法。
  2. 【請求項2】 該予備給水を版とインキとへ同時に行な
    うようにすることを特徴とする、請求項1の印刷機の制
    御方法。
  3. 【請求項3】 該予備給水をインキへ先に行ない遅れて
    版へ行なうようにすることを特徴とする、請求項1の印
    刷機の制御方法。
  4. 【請求項4】 オフセット印刷機であって、 版胴に巻着された版にインキを供給するインキ供給装置
    と、 該版及び/又は該インキ供給装置に給水する複数の供給
    方式を選択できる湿し装置とをそなえるとともに、 印刷開始前に行なう予備給水の給水方式の選択と運転時
    の給水方式の選択とを入力するための入力装置と、 該入力装置入力されたデータを記憶する記憶装置とをそ
    なえ、 該記憶装置のデータを利用して該印刷機の運転開始前の
    予備給水方式と運転時の給水方式とを選択するようにし
    たことを特徴とする、印刷機の制御装置。
  5. 【請求項5】 該湿し装置が、少なくとも版直接給水方
    式と、版・インキ両給水方式とを選択できるように構成
    されていることを特徴とする、請求項4記載の印刷機の
    制御装置。
  6. 【請求項6】 上記の版・インキ両給水方式がインキ側
    への給水量を比較的多くする形式とインキ側への給水量
    を比較的少なくする形式とを含む複数の形式が選択可能
    に構成されていることを特徴とする、請求項4又は5記
    載の印刷機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6802251B2 (en) 2002-05-21 2004-10-12 Dainippon Screen Mfg. Co., Ltd. Dampening water feeding method for a printing machine, and the printing machine
JP2009029133A (ja) * 2007-07-27 2009-02-12 Heidelberger Druckmas Ag 湿し水塗布が削減された状態での本刷り開始

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