JP2001239565A - ゴム射出成形装置 - Google Patents

ゴム射出成形装置

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JP2001239565A
JP2001239565A JP2000055032A JP2000055032A JP2001239565A JP 2001239565 A JP2001239565 A JP 2001239565A JP 2000055032 A JP2000055032 A JP 2000055032A JP 2000055032 A JP2000055032 A JP 2000055032A JP 2001239565 A JP2001239565 A JP 2001239565A
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JP
Japan
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injection
pressure
rubber
mold
injection molding
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JP2000055032A
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English (en)
Inventor
Katsumi Tanaka
克巳 田中
Sunao Kawahara
直 川原
Kenji Haga
健二 芳賀
Kanji Yamada
幹治 山田
Hajime Ogawa
元 小川
Minoru Komada
稔 駒田
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のゴム射出成形機における前記スクリュ
ウ或いは射出プランジャの移動量の検出精度や成形材料
の製造ロット間の粘度その他の物性差による金型内部へ
の実質充填量のバラツキに基づく、金型開閉面からのバ
リ発生を防止するとともに、充填不足を防止して、成形
品質を安定させること。 【解決手段】 金型1のキャビティ11内にゴムを射出
して成形するゴム射出成形装置において、射出ノズル部
2に圧力センサ3を設け、前記圧力センサ3によって検
出された前記ノズル部2における圧力信号の時間変化率
の極性を判別することにより、前記極性が負から正に変
化した時に制御信号を出力して、射出アクチュエータ動
作にフィードバックして、射出動作を停止或いは保圧動
作に切り替えるための射出制御装置4を備えているゴム
射出成形装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型のキャビティ
内にゴムを射出して成形するゴム射出成形装置および方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のゴム射出成形機は、図12に示さ
れるように材料計量部の押出機にて成形材料を計量し、
型締装置にて閉じられた金型内部へ押出スクリュウS或
いは射出プランジャPにて成形材料を充填する装置であ
って、前記成形材料の計量及び充填材料が、前記スクリ
ュウS或いは射出プランジャPの移動量を移動量検出器
Mにより検出することにより、制御されるものであっ
た。
【0003】また従来の射出成形装置(特開平8−32
3825)は、図13に示されるように金型キャビティ
内への適切な充填を行うため、ノズルに取付けた圧力セ
ンサの圧力信号の増加率が一定値に達したら、保圧への
切替を行うものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のゴム射出成
形機は、前記成形材料の計量及び充填量が、前記移動量
検出器Mにより前記スクリュウS或いは射出プランジャ
Pの移動量(ストローク)を検出することにより制御し
ているため、前記スクリュウS或いは射出プランジャP
の移動量の検出精度や成形材料の製造ロット間の粘度そ
の他の物性差により、前記金型内部への実質充填量のバ
ラツキが大きく、金型開閉面からのバリ発生及び充填不
足により成形品質が安定しないという問題があった。
【0005】上記従来の射出成形装置によれば、常時同
じ量の材料を充填する事が出来、製品品質の安定化とい
う効果は認められるものの、バリの発生を事前に防止す
ることが出来ないという問題があった。
【0006】なぜならば、材料の充填量と金型キャビテ
ィの容量が、一致した瞬間それよりも多い量の材料を充
填しようとすると、行き場を失った材料は、キャビティ
内の材料圧力を押し上げ、ひいてはその圧力により、金
型の隙間から材料が流れ出すので、バリが発生するもの
である。
【0007】そこで本発明者は、金型のキャビティ内に
ゴムを射出して成形するゴム射出成形装置および方法に
おいて、前記金型の前記キャビティ内の圧力変化の極性
を判別することにより、射出アクチュエータ動作にフィ
ードバックして、射出動作を停止或いは保圧動作に切り
替えるという本発明の技術的思想に着眼し、更に研究開
発を重ねた結果、前記従来のゴム射出成形機における前
記スクリュウ或いは射出プランジャの移動量の検出精度
や成形材料の製造ロット間の粘度その他の物性差による
前記金型内部への実質充填量のバラツキに基づく、金型
開閉面からのバリ発生を防止するとともに、充填不足を
防止して、成形品質を安定させるという目的を達成する
本発明に到達した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1に記載
の第1発明)のゴム射出成形装置は、金型のキャビティ
内にゴムを射出して成形するゴム射出成形装置におい
て、射出ノズル部または金型を含むゴム流路部に圧力セ
ンサを設け、前記圧力センサによって検出された圧力変
化の極性を判別することにより、射出アクチュエータ動
作にフィードバックして、射出動作を停止或いは保圧動
作に切り替えるための制御信号を出力する射出制御装置
を備えているものである。
【0009】本発明(請求項2に記載の第2発明)のゴ
ム射出成形装置は、前記第1発明において、前記射出制
御装置が、前記圧力センサによって検出された前記ノズ
ル部または金型を含むゴム流路部における圧力信号の時
間変化率の極性が正に変化した時に、射出動作を停止或
いは保圧動作に切り替えるための制御信号を出力するも
のである。
【0010】本発明(請求項3に記載の第3発明)のゴ
ム射出成形装置は、前記第2発明において、前記圧力セ
ンサによって検出された前記ノズル部または金型を含む
ゴム流路部における圧力信号中の高調波成分を除去する
フィルターを備えているものである。
【0011】本発明(請求項4に記載の第4発明)のゴ
ム射出成形装置は、前記第2発明において、前記圧力セ
ンサによって検出された前記ノズル部または金型を含む
ゴム流路部における圧力信号の平均値を求める平均回路
を備えているものである。
【0012】本発明(請求項5に記載の第5発明)のゴ
ム射出成形装置は、前記第2発明において、前記圧力セ
ンサによって検出された前記ノズル部または金型を含む
ゴム流路部における圧力信号の過去複数回の平均値をも
って1区間の微分演算値とし、該微分演算値が少なくと
も2区間以上連続して正の値をとった時に前記極性が正
に変化したと判断する微分演算回路を備えているもので
ある。
【0013】本発明(請求項6に記載の第6発明)のゴ
ム射出成形方法は、金型のキャビティ内にゴムを射出し
て成形するゴム射出成形方法において、前記金型の前記
キャビティ内の圧力変化の極性を判別することにより、
射出アクチュエータ動作にフィードバックして、射出動
作を停止或いは保圧動作に切替るものである。
【0014】本発明(請求項7に記載の第7発明)のゴ
ム射出成形装置は、前記第6発明において、前記射出制
御装置が、前記圧力センサによって検出された前記金型
の前記キャビティ内における圧力信号の時間変化率の極
性が正に変化した時に、射出動作を停止或いは保圧動作
に切り替えるための制御信号を出力するものである。
【0015】
【発明の作用および効果】上記構成より成る第1発明の
ゴム射出成形装置は、金型のキャビティ内にゴムを射出
して成形するゴム射出成形装置において、前記射出制御
装置が、前記射出ノズル部または金型を含むゴム流路部
に設けられた前記圧力センサによって検出された圧力変
化の極性を判別することにより、前記圧力が再び上昇し
た時に前記制御信号を出力するので、射出アクチュエー
タ動作にフィードバックされ、射出動作を停止或いは保
圧動作に切り替えるため、前記従来のゴム射出成形機に
おける前記スクリュウ或いは射出プランジャの移動量の
検出精度や成形材料の製造ロット間の粘度その他の物性
差による前記金型内部への実質充填量のバラツキに基づ
く、金型開閉面からのバリ発生を防止するとともに、充
填不足を防止して、成形品質の安定を可能にするという
効果を奏する。
【0016】上記構成より成る第2発明のゴム射出成形
装置は、前記第1発明において、前記射出制御装置が、
前記圧力センサによって検出された前記ノズル部または
金型を含むゴム流路部における圧力信号の時間変化率の
極性が正に変化した時に、射出動作を停止或いは保圧動
作に切り替えるための制御信号を出力するので、前記従
来のゴム射出成形機における前記スクリュウ或いは射出
プランジャの移動量の検出精度や成形材料の製造ロット
間の粘度その他の物性差による前記金型内部への実質充
填量のバラツキに基づく、金型開閉面からのバリ発生を
防止するとともに、充填不足を防止して、成形品質を安
定させるという効果を奏する。
【0017】上記構成より成る第3発明のゴム射出成形
装置は、前記第2発明において、前記フィルターが、前
記圧力センサによって検出された前記ノズル部または金
型を含むゴム流路部における圧力信号中の高調波成分を
除去するので、高調波成分が除去された圧力信号の時間
変化率の極性が正に変化した時刻を精確に検出すること
が出来るという効果を奏する。
【0018】上記構成より成る第4発明のゴム射出成形
装置は、前記第2発明において、前記平均回路が、前記
圧力センサによって検出された前記ノズル部または金型
を含むゴム流路部における圧力信号の平均値を求めるの
で、平均化された圧力信号の時間変化率の極性が正に変
化した時刻を精確に検出することが出来るという効果を
奏する。
【0019】上記構成より成る第5発明のゴム射出成形
装置は、前記第2発明において、前記微分演算回路が、
前記圧力センサによって検出された前記ノズル部または
金型を含むゴム流路部における圧力信号の過去複数回の
平均値をもって1区間の微分演算値とし、該微分演算値
が少なくとも2区間以上連続して正の値をとった時に前
記極性が正に変化したと判断するので、前記圧力信号の
時間変化率の極性が正に変化した時刻を精確に検出する
ことが出来るという効果を奏する。
【0020】上記構成より成る第6発明のゴム射出成形
方法は、金型のキャビティ内にゴムを射出して成形する
ゴム射出成形方法において、前記金型の前記キャビティ
内の圧力変化の極性を判別することにより、射出アクチ
ュエータ動作にフィードバックして、射出動作を停止或
いは保圧動作に切り替えるので、前記従来のゴム射出成
形機における前記スクリュウ或いは射出プランジャの移
動量の検出精度や成形材料の製造ロット間の粘度その他
の物性差による前記金型内部への実質充填量のバラツキ
に基づく、金型開閉面からのバリ発生を防止するととも
に、充填不足を防止して、成形品質の安定を可能にする
という効果を奏する。
【0021】上記構成より成る第7発明のゴム射出成形
装置は、前記第6発明において、前記射出制御装置が、
前記圧力センサによって検出された前記金型の前記キャ
ビティ内における圧力信号の時間変化率の極性が正に変
化した時に、射出動作を停止或いは保圧動作に切り替え
るための制御信号を出力するので、前記従来のゴム射出
成形機における前記スクリュウ或いは射出プランジャの
移動量の検出精度や成形材料の製造ロット間の粘度その
他の物性差による前記金型内部への実質充填量のバラツ
キに基づく、金型開閉面からのバリ発生を防止するとと
もに、充填不足を防止して、成形品質を安定させるとい
う効果を奏する。
【0022】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につき、
図面を用いて説明する。
【0023】(実施形態)本実施形態のゴム射出成形装
置および方法は、図1ないし図11に示されるように金
型1のキャビティ11内にゴムを射出して成形するゴム
射出成形装置において、射出ノズル部2に圧力センサ3
を設け、前記圧力センサ3によって検出された前記ノズ
ル部2における圧力信号の時間変化率の極性を判別する
ことにより、前記極性が正に変化した時に制御信号を出
力して、射出アクチュエータ動作にフィードバックし
て、射出動作を停止或いは保圧動作に切り替えるための
射出制御装置4を備えているものである。
【0024】本実施形態のゴム射出成形装置は、図1に
示されるように油圧ポンプ60から供給された圧油の供
給が射出用油圧バルブ61によって制御され射出プラン
ジャ5を往復動させる射出シリンダ6と、材料計量部と
して成形材料であるゴムを計量して押し出す押出スクリ
ュウ7とを備えている。
【0025】また本実施形態のゴム射出成形装置は、前
記射出プランジャ5の移動量を検出して射出位置を前記
射出制御装置4に出力する移動量検出器8と、前記射出
制御装置4からの圧力指令に基づき圧油を供給する油圧
ポンプ90と、該油圧ポンプ90から供給された圧油の
供給を制御する射出用油圧バルブ91とを備えている。
【0026】本発明者は、図2に示される解析用のシス
テムを用いて射出時における金型およびゴム射出成形装
置の各部の圧力推移を検出調査し、その圧力波形を図3
にそれぞれ示した。
【0027】図3には、射出ノズル部の内圧(図3中
イ)、金型内のキャビティのスプール直下部の内圧(図
3中ロ)、前記金型内の前記キャビティのバリが発生し
たバリ発生部の内圧(図3中ハ)、前記金型内の前記キ
ャビティの最終充填部の内圧(図3中ニ)、射出圧力
(図3中ホ)、射出位置(図3中ヘ)、バリ検出センサ
の出力(図3中ト)が示される。
【0028】すなわち図3において、前記金型内の前記
キャビティの最終充填部の内圧(図3中ニ)が発生し充
填が完了した時点が矢印で示され、それ以後前記射出ノ
ズル部の内圧(図3中イ)、前記スプール直下部の内圧
(図3中ロ)および前記バリ発生部の内圧(図3中ロ)
が増加し、バリ発生部にバリが発生して前記バリ検出セ
ンサが信号を出力した以後、従来増加した各内圧が減少
することになる。
【0029】したがって前記金型内の前記キャビティの
内圧または前記射出ノズル部または金型を含むゴム流路
部の内圧が最大になった以後減少し、再び上昇を開始し
たことを検知して、直ちに射出動作を停止して保圧動作
に切り替えれば、充填不良を回避するとともに、バリの
発生を回避することが出来ることになる。
【0030】図4を用いて、さらに詳細に検討すると、
図4(b)に示される射出油圧バルブ91のオンオフ状
態において、図4(c)に示される圧力センサ3によっ
て検出された検出出力である前記ノズル部2の圧力波形
を微分すると、図4(a)に示されるバルス波形にな
る。
【0031】よって前記ノズル圧力波形の微分波形にお
いて、前記ノズル圧力波形の上昇に応じた最初の正の部
分(イ)は最大となった以後負(ロ)になり、再び前記
ノズル圧力波形の上昇に応じた2回目の正の部分(ハ)
は最大となった以後再び負(ニ)になり、再び前記キャ
ビティの充填が完了した後前記ノズル圧力波形の上昇に
応じた3回目の正の部分(ホ)は最大となった以後再び
負(ヘ)になる。
【0032】したがって、前記ノズル圧力波形の3回目
の上昇を検出して、すなわち前記ノズル圧力波形の微分
波形が負から正に変わったことを検知したら直ちに射出
動作を停止して保圧動作に切り替えれば、充填不良を回
避するとともに、バリの発生を回避することが出来るこ
とになる。
【0033】本実施形態においては、射出中のノズルま
たは金型を含むゴム流路部またはキャビティ内圧を微分
演算することにより、充填後の内圧上昇タイミングを検
出し、射出アクチュエータを制御するものであるが、図
5に示されるようにノズル圧力の入力値にはノイズが混
入しており、単に入力値を微分するだけでは、再上昇の
タイミングを精確に検出出来ないことになる。
【0034】そこで本実施形態においては、前記圧力セ
ンサ3によって検出された前記ノズル部における図5に
示されるような圧力信号中の高調波成分を図6(A)に
示されるように除去するデジタルフィルターを備えてい
る。
【0035】また前記圧力センサ3によって検出された
前記ノズル部における圧力信号の平均値を求める平均回
路を備えており、連続少なくとも2回の入力値を取りそ
の平均値をノズル圧力の周期1msの1回のサンプリン
グとするものである。
【0036】さらに前記圧力センサ3によって検出され
た前記ノズル部50における圧力信号の過去複数回の平
均値をもって1区間の微分演算値とし、図6(B)に示
されるように該微分演算値が少なくとも2区間(5ms
×2)以上連続して正の値をとった時に前記極性が負か
ら正にまたは中立から正に変化したと判断して、再上昇
として特定する微分演算回路を備えている。
【0037】ノズル圧力信号の上述した回路によるノイ
ズ除去前後のノズル圧力信号(電圧値)が図5および図
6(A)に示され、ノイズ除去後の滑らかな波形に整形
される。
【0038】また本実施形態における段階的に射出圧力
および射出速度を下げる3段成形の制御の手順につい
て、図7に示されるフローチャートに従い、射出圧力、
射出速度およびノズル内圧の変化を示す図8を用いて説
明する。
【0039】射出が開始されると、ステップ101にお
いて、射出圧力P1および射出速度Q1による充填が行
われ、ステップ102において、プランジャ位置がSF
を越えているかどうかが判断され、ステップ103にお
いて、プランジャ位置がEFを越えていないかどうかが
判断される。
【0040】ステップ104において、図8(C)に示
されるノズル内圧が上昇したかどうかが判断され、プラ
ンジャ位置がEFを越えていないとともにノズル内圧が
上昇しない時はステップ105において、プランジャ位
置が1段から2段への切り換え位置CIを越えているか
どうかが判断され、前記プランジャ位置が1段から2段
への切り換え位置CIを越えていない場合は、ステップ
101に戻る。
【0041】プランジャ位置が1段から2段への切り換
え位置CIを越えている場合はステップ201におい
て、射出圧力P2および射出速度Q2による充填が行わ
れ、ステップ202において、プランジャ位置がSFを
越えているかどうかが判断され、ステップ203におい
て、プランジャ位置がEFを越えていないかどうかが判
断される。
【0042】ステップ204において、図8(C)に示
されるノズル内圧が上昇したかどうかが判断され、プラ
ンジャ位置がEFを越えていないとともにノズル内圧が
上昇しない時はステップ205において、プランジャ位
置が1段から2段への切り換え位置CIを越えているか
どうかが判断され、前記プランジャ位置が2段から3段
への切り換え位置CIを越えていない場合は、ステップ
201に戻る。
【0043】プランジャ位置が2段から3段への切り換
え位置CIを越えている場合はステップ301におい
て、射出圧力P3および射出速度Q3による充填が行わ
れ、ステップ302において、プランジャ位置がSFを
越えているかどうかが判断され、ステップ303におい
て、プランジャ位置がEFを越えていないかどうかが判
断される。
【0044】ステップ304において、図8(C)に示
されるノズル内圧が上昇したかどうかが判断され、プラ
ンジャ位置がEFを越えていないとともにノズル内圧が
上昇しない時はステップ305において、プランジャ位
置が位置EFを越えているかどうかが判断され、前記プ
ランジャ位置が位置EFを越えていない場合は、ステッ
プ301に戻る。
【0045】ステップ104、204および304にお
いて、ノズル内圧が上昇すると、ステップ401におい
て、図8(D)に示されるKP1で保圧され、ステップ
402において、保圧時間TKP1を越えたかどうかが
判断される。
【0046】ステップ403において、図8(D)に示
されるKP2で保圧され、ステップ404において、保
圧時間TKP2を越えたかどうかが判断され、前記保圧
時間TKP2を越えた場合は、射出が完了される。
【0047】本実施形態においては、S/Nを向上させ
るために信号のセンシング周期を高周期化するととも
に、既知技術であるノイズ低減手法として、センシング
信号の平均処理、移動平均処理、ローパスフィルター等
を数段階に組み合わせる事により、図6(B)に示され
るように高周波電機ノイズの除去を行った。
【0048】また本実施形態においては、さらに誤動作
を防止する手段として、上述した高周波ノイズを除去し
た信号を過去n回の積算値を使用して微分演算を行い、
図6(C)に示されるように微分演算結果がm回以上連
続して正の値を示した時をもって、圧力信号の上昇に転
じる瞬間として判断している。
【0049】nは1以上と、mは2以上とし、数が多い
ほど誤動作防止には有効であるが、判断時間が遅れると
いうデメリットがあるため、本実施形態においては一例
としては、センシング周期1msec、ノイズ低減処理
による応答遅れ時間数10msec、n=5、m=2と
している。
【0050】本実施形態によれば、圧力信号の上昇に転
じる瞬間から、0.3秒以下でプランジャのイナーシャ
ー遅れも含めて、実際に充填動作を終了するまでにタイ
ムラグが発生しているもののこの時に発生する、バリ長
さは実用上問題の生じないレベル0.05mm以下とな
っている。
【0051】逆に、わざとタイムラグを長くする手段を
取った場合、フィードバック制御無しの図9に示される
ようにバリの発生長さが、タイムラグの瞬間に正比例し
て伸びている事が確認されている。
【0052】つまり、圧力信号の上昇に転じる瞬間を捕
まえるという手法が、バリの発生を事前に防止する手段
として有効である事が確認できた。
【0053】上記構成および作用の本実施形態のゴム射
出成形装置および方法は、成形機の射出ノズル部2また
は金型を含むゴム流路部に前記圧力センサ3を設け、そ
の圧力上昇を検出して、射出アクチュエータ(スクリュ
ウ或いはプランジャ)動作にフィードバックし、射出動
作を停止或いは保圧動作に切替ることを可能にするとい
う効果を奏する。
【0054】また本実施形態のゴム射出成形装置および
方法は、金型内部への成形材料の実質充填量の繰返精度
を向上させることにより、充填不足を防止するととも
に、バリの発生を防止して、成形品質を安定化させると
いう効果を奏する。
【0055】すなわち従来のスクリュウ或いは射出プラ
ンジャの移動量(ストローク)の制御による金型内部へ
の充填量管理方法においては、計量時の材料状態(例え
ば粗密の違い)により各成形ショット毎の機械的なスク
リュウ或いは射出プランジャの移動量(ストローク)が
同じであったとしても、各成形ショット毎の金型内部へ
の成形材料充填量が一定であるとは限らないという問題
があった。
【0056】そこで本実施形態においては、本発明者
が、各成形ショット毎の金型内部への成形材料充填量を
一定にするため計量時の材料状態ならびに機械的なスク
リュウ或いは射出プランジャの移動量(ストローク)の
影響が少ない射出(完全充填)時の金型内部圧力にて充
填量を管理することに着眼し、事前に射出時の金型内部
圧力を調査した結果、金型内部の完全充填時に金型内部
の圧力とともに射出ノズル部または金型を含むゴム流路
部の圧力が同タイミングで上昇することが判明した。
【0057】それらにより金型内部の完全充填を意味す
る圧力上昇を成形機側である射出ノズル部2または金型
を含むゴム流路部に設けた前記圧力センサ3で検出し射
出動作を切替えることにより、金型内部への成形材料充
填量を一定にする、すなわち計量時の材料状態ならびに
機械的なスクリュウ或いは射出プランジャの移動量(ス
トローク)に左右されることなく成形品質の安定化(バ
リ発生防止・充填不足防止)を実現するものである。
【0058】また本実施形態においては、射出ノズル部
に圧力センサを配設して、射出ノズル部の圧力を検出す
るようにしたので、金型ユニット内にセンサを配設する
必要が無いばかりか、段替作業性も従来と何ら変わらな
いため、好ましいという利点を有する。
【0059】図10には、フィードバック制御有りの場
合各部の圧力波形が示され、図9に示されるフィードバ
ック制御無しの場合の各部の圧力波形とを対比すると、
図11(B)に示される観察部位Z軸各部位のバリ発生
量に関して、図11(A)に示されるように差が生ず
る。
【0060】上述の実施形態は、説明のために例示した
もので、本発明としてはそれらに限定されるものでは無
く、特許請求の範囲、発明の詳細な説明および図面の記
載から当業者が認識することができる本発明の技術的思
想に反しない限り、変更および付加が可能である。
【0061】上述の実施形態においては、一例として射
出ノズル部に圧力センサを配設して、射出ノズル部の圧
力を検出する例について説明したが、本発明としてはそ
れらに限定されるものでは無く、金型ユニット内のキャ
ビティまたはゴム流路部に配設することも可能であり、
圧力検出の観点から望ましいものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態のゴム射出成形装置を示すブ
ロック図である。
【図2】本実施形態における金型内部の圧力を解析する
解析装置を示す断面図である。
【図3】前記解析装置によって計測された射出成形時に
おける金型内部の圧力波形を示す線図である。
【図4】ノズル圧力とノズル圧力の微分値の関係を示す
線図である。
【図5】ノイズが重畳しているノズル圧力とノズル圧力
の微分値を示す線図である。
【図6】ノイズ部センサからの検出圧力波形と、高周波
ノイズが除去された波形、微分微分演算波形をそれぞれ
示す線図である。
【図7】本実施形態における制御手順を示すチャート図
である。
【図8】本実施形態において制御された射出圧力、射出
速度、ノズル内圧を示す線図である。
【図9】フィードバック制御無しの場合の圧力信号とバ
リの長さとの関係を示す線図である。
【図10】フィードバック制御有りの場合の圧力信号と
バリの長さとの関係を示す線図である。
【図11】フィードバック制御の有無によるバリの発生
量の差を示す線図しおよび観察部位を説明する説明図で
ある。
【図12】従来のゴム射出成形装置を示すブロック図で
ある。
【図13】従来の射出成形装置における充填の終了を検
出する特性図である。
【符号の説明】
1 金型 2 射出ノズル部 3 圧力センサ 4 射出制御装置 11 キャビティ
フロントページの続き (72)発明者 芳賀 健二 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 山田 幹治 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 小川 元 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 (72)発明者 駒田 稔 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 4F206 AA45 AM33 AP022 AP062 AP20 AQ03 AR022 AR072 AR20 JA07 JM04 JM11 JN14 JP13 JQ81

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金型のキャビティ内にゴムを射出して成
    形するゴム射出成形装置において、 射出ノズル部または金型を含むゴム流路部に圧力センサ
    を設け、 前記圧力センサによって検出された圧力変化の極性を判
    別することにより、射出アクチュエータ動作にフィード
    バックして、射出動作を停止或いは保圧動作に切り替え
    るための制御信号を出力する射出制御装置を備えている
    ことを特徴とするゴム射出成形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記射出制御装置が、前記圧力センサによって検出され
    た前記ノズル部または金型を含むゴム流路部における圧
    力信号の時間変化率の極性が正に変化した時に、射出動
    作を停止或いは保圧動作に切り替えるための制御信号を
    出力することを特徴とするゴム射出成形装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記圧力センサによって検出された前記ノズル部または
    金型を含むゴム流路部における圧力信号中の高調波成分
    を除去するフィルターを備えていることを特徴とするゴ
    ム射出成形装置。
  4. 【請求項4】 請求項2において、 前記圧力センサによって検出された前記ノズル部または
    金型を含むゴム流路部における圧力信号の平均値を求め
    る平均回路を備えていることを特徴とするゴム射出成形
    装置。
  5. 【請求項5】 請求項2において、 前記圧力センサによって検出された前記ノズル部または
    金型を含むゴム流路部における圧力信号の過去複数回の
    平均値をもって1区間の微分演算値とし、該微分演算値
    が少なくとも2区間以上連続して正の値をとった時に前
    記極性が正に変化したと判断する微分演算回路を備えて
    いることを特徴とするゴム射出成形装置。
  6. 【請求項6】 金型のキャビティ内にゴムを射出して成
    形するゴム射出成形方法において、 前記金型の前記キャビティ内の圧力変化の極性を判別す
    ることにより、射出アクチュエータ動作にフィードバッ
    クして、射出動作を停止或いは保圧動作に切替ることを
    特徴とするゴム射出成形方法。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記射出制御装置が、前記圧力センサによって検出され
    た前記金型の前記キャビティ内における圧力信号の時間
    変化率の極性が正に変化した時に、射出動作を停止或い
    は保圧動作に切り替えるための制御信号を出力すること
    を特徴とするゴム射出成形装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015066736A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 ファナック株式会社 射出成形機の制御装置及び制御方法
JP2016083775A (ja) * 2014-10-22 2016-05-19 住友重機械工業株式会社 射出成形機
CN114670407A (zh) * 2022-05-25 2022-06-28 江苏碧云天高新技术有限公司 一种自动注塑机用的塑料表面毛刺检测成型装置

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