JP2001239103A - 廃水前処理方法及びその装置 - Google Patents

廃水前処理方法及びその装置

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JP2001239103A
JP2001239103A JP2000055664A JP2000055664A JP2001239103A JP 2001239103 A JP2001239103 A JP 2001239103A JP 2000055664 A JP2000055664 A JP 2000055664A JP 2000055664 A JP2000055664 A JP 2000055664A JP 2001239103 A JP2001239103 A JP 2001239103A
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diffusion
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flocculant
tank
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Ikuo Sakai
郁夫 境井
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 前処理装置を含む処理施設建設にかかわる敷
地面積を小さくし、躯体の長期耐用化による少資本化と
ランニングコストの削減を実現し、メンテナンスを容易
化すると共に作業従事者の安全性を高め、そして少量、
多量にかかわらず広範囲の廃水中における懸濁不純物の
凝集又は沈殿を促進して当該懸濁不純物を効率良く除去
する廃水前処理装置を提供する。 【解決手段】 廃水を処理する流路に、上流側より、凝
集剤を前記廃水に注入する注入手段と、当該凝集剤が注
入された廃水を撹拌混合するための拡散手段と、当該撹
拌混合された廃水を凝圧するための凝圧手段と、当該凝
圧された廃水を膨張させるための凝圧膨張手段と、当該
凝圧膨張された廃水を圧縮するための第1圧縮手段と、
当該圧縮された廃水を静圧状態にするための静圧手段
と、当該静圧状態にある廃水に圧力をかけるための第2
圧縮手段と、を具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水、廃水、下水又
は汚泥の処理に関し、特に水、廃水、下水又は汚泥の処
理における懸濁不純物の凝集又は沈殿を促進し、除去す
る廃水前処理方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】水、廃水、下水又は汚泥(以下、廃水と
する)を処理する廃水処理施設では、現在、生物処理方
式やオゾン処理方式、そしてこれら両者を組み合わせた
方式が用いられている。生物処理方式とは微生物を用い
て廃水中の懸濁不純物を分解処理するものであり、オゾ
ン処理方式とは強力な酸化作用を持つオゾンで廃水中の
懸濁不純物を酸化分解して処理するものである。これら
の廃水処理施設において廃水を効率よく処理するには、
生物処理方式の場合には廃水中の懸濁不純物を分解する
微生物に過度の負荷がかからないように、オゾン処理方
式の場合には廃水中の懸濁不純物を酸化分解するための
オゾンの投入量をコストに見合う量に抑えるようにしな
ければならない。そのためには、廃水処理施設で廃水を
処理する前に、懸濁不純物を廃水中から取り除く前処理
を行う必要がある。
【0003】この前処理を行う従来の前処理装置とし
て、真空撹拌浮上前処理装置と水中ミキサー式前処理装
置がある。
【0004】図9は、真空撹拌浮上前処理装置の概略図
を示すものである。廃水は、原水調整槽101で処理前
にpH調整槽103への流入量が調整される。その後、
凝集剤を廃水中に注入したときに最も凝集効果が得られ
る等電点であるpH値に調整するためのpH調整槽10
3へ送られる。pH調整槽では、塩酸、希硫酸又は苛性
ソーダなどの薬で希望するpH値に廃水を調整する。p
H調整された廃水は加圧槽105へ送られた後に、そこ
から高所にある高架塔107の上部に配置されている気
液混合装置109へと送られる。気液混合装置109
は、廃水と気体とを気液混合する装置である。当該気液
混合装置109で気液混合された廃水は高所から高架塔
内のパイプ119中を落下し、その途中で高分子凝集剤
などの凝集剤が注入される。ここで、凝集剤調合タンク
111にて水と凝集剤との混合溶解したものが凝集剤溶
解貯留槽113より溶解液タンク115を通してパイプ
119中に注入される。凝集剤と混合された廃水は、加
圧浮上分離槽117へと送水され、そこで廃水中に存在
していた懸濁不純物が凝集したものである浮上フロスと
それ以外の廃水とに分離される。浮上フロスは脱水され
た後にケーキとして処理される。フロスが分離された処
理水は、その後、生物処理手段やオゾン処理手段を有す
る廃水処理装置121へ送られ、処理される。
【0005】図10は、水中ミキサー式前処理装置の概
略図を示すものである。撹拌筒131中には、固定され
たスクリュー135がらせん状に配置されたガイドベー
ン部137と、流体相互の分散、衝突を行うカレントカ
ッター部139とからなる。廃水は凝集剤が注入された
後に、撹拌筒の流入口133から撹拌筒131内に導入
される。撹拌筒131内ではガイドベーン部137のス
クリュー135により流れが螺旋流に変換される。遠心
力によって重い物質は外側へ、軽い物質は中心付近へと
分離される。カレントカッター部139では、きのこ状
の衝突体141によって外側の重い物質も中心付近の軽
い物質も超微細粒子群となり、重い物質の流れ中のミク
ロ粒子群と、軽い物質の流れ中のミクロ粒子群とが連続
して衝突し合い反応する。このようにして、廃水と高分
子凝集剤とが混合される。撹拌筒の流出口143から排
出された廃水は、図示されていない分離槽でフロスとそ
れ以外の廃水とに分離される。分離されたフロスは、脱
水された後にケーキとして処理され、フロスが分離され
た廃水は図示されていない廃水処理装置で処理される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上述したように真空撹
拌浮上前処理装置においては、気液混合装置から加圧浮
上槽中に流入した際のフロックにより形成された浮上フ
ロスが壊れ易いという問題点があった。又、処理の都合
上、原水調整槽、pH調整槽、加圧槽、高圧塔、そして
加圧浮上槽などの多様の水槽や塔が必要であり、設置面
積が広範となると共に、ダスト等の侵入を防ぐために装
置全体を覆う屋社が必要であり、そのために建設費に多
額を要してしまうという問題点を有する。更に、装置の
メンテナンスにおいてはpH調整用の薬品として塩酸、
希硫酸又は苛性ソーダなどの高濃度薬剤が使用され、p
H調整槽の躯体等の構成部品の消耗が激しく、又、人体
に対しても危険である。更に又、気液混合装置のメンテ
ナンスでは、高所に設置されているために作業員に対す
る危険が大きいという問題点も有する。更に又、廃水中
の懸濁不純物を分離するために使用される凝集剤の溶解
液の使用量が多量であり、流入負荷の変動に対する等電
点を得るためのpH調整さらには凝集剤の調合割合を変
化させることの困難性が存在する。更に又、圧密された
フロスの沈殿を防止するために、頻繁にフロスの掻取り
を行わなければならず、そのため常時専任者が従事しな
ければならないという問題点もあった。
【0007】一方の水中ミキサー前処理装置において
は、らせん状に廃水が当該前処理装置内を流れるけれど
も、実際には中心付近の廃水と外側の廃水との混合は十
分ではなく、注入した凝集剤によって廃水がフロスとそ
れ以外の廃水とに十分分離するほどの効果を持ち得てい
ない現状がある。そのため、廃水と凝集剤を十分に混合
するには、水中ミキサー前処理装置を直列に複数段配列
させたり、1つの水中前処理ミキサーに廃水を何回も循
環させて後にフロスの分離を行わなければならないとい
う問題点があった。
【0008】更に、真空撹拌浮上前処理装置と水中ミキ
サー前処理装置の両方の場合において、懸濁不純物を凝
集させるために多量の凝集剤を注入しなければならない
という問題点があった。
【0009】本発明は上述した事情より成されたもので
あり、本発明の目的は、前処理装置を含む処理施設建設
にかかわる敷地面積を小さくし、躯体の長期耐用化によ
る少資本化とランニングコストの削減を実現し、メンテ
ナンスを容易化すると共に作業従事者の安全性を高め、
そして少量、多量にかかわらず広範囲の廃水中における
懸濁不純物の凝集又は沈殿を少量の凝集剤で促進して当
該懸濁不純物を効率良く除去する廃水前処理方法及びそ
の装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、水、廃水、下
水又は汚泥の処理に関し、特に水、廃水、下水又は汚泥
の処理における懸濁不純物の凝集又は沈殿を促進し、除
去する廃水前処理方法及びその装置に関するものであ
り、本発明の上記目的は、方法の発明にあっては、廃水
に凝集剤を注入する注入工程と、当該凝集剤が注入され
た廃水を撹拌混合する拡散工程と、を備えることによっ
て達成される。又、廃水を処理する流路の上流側から、
前記廃水に凝集剤を注入する注入工程と、当該凝集剤が
注入された廃水を撹拌混合する拡散工程と、当該撹拌混
合された廃水を凝圧する凝圧工程と、当該凝圧された廃
水を膨張させるための凝圧膨張工程と、当該凝圧膨張さ
れた廃水を圧縮するための第1圧縮工程と、当該圧縮さ
れた廃水を静圧状態にするための静圧工程と、当該静圧
状態にある廃水に圧力をかけるための第2圧縮工程と、
を備えることによっても達成される。これらの場合にお
いて、前記注入工程の前に、前記廃水に空気を注入する
空気注入工程を設けるようにしてもよい。前記廃水が有
機性廃水又は有機性、難分解性廃水に対しても有効であ
る。又、前記凝集剤として食品添加物用の高分子凝集剤
を用いることも可能である。
【0011】又、装置の発明においては、廃水を処理す
る流路に、凝集剤を注入する注入手段と、当該凝集剤が
注入された廃水を撹拌混合するための拡散手段と、を具
備することによって達成される。又、廃水を処理する流
路に、上流側より、凝集剤を前記廃水に注入する注入手
段と、当該凝集剤が注入された廃水を撹拌混合するため
の拡散手段と、当該撹拌混合された廃水を凝圧するため
の凝圧手段と、当該凝圧された廃水を膨張させるための
凝圧膨張手段と、当該凝圧膨張された廃水を圧縮するた
めの第1圧縮手段と、当該圧縮された廃水を静圧状態に
するための静圧手段と、当該静圧状態にある廃水に圧力
をかけるための第2圧縮手段と、を具備することによっ
ても達成される。これらの場合において、前記拡散手段
が、前記流路に1つ以上固定された拡散羽根であった
り、流路の軸に平行な方向の軸に対して回転することが
できる1つ以上の拡散羽根から構成されるものであった
り、又は流路の軸に平行に置かれた軸に固定された1つ
以上の拡散羽根から構成されるものであってもよい。そ
して、以上のような構成を有する廃水前処理装置におい
て、前記廃水前処理装置から流出される廃水を沈殿分離
槽へ送水し、当該沈殿分離槽で沈殿分離物と廃水とを分
離処理するようにした廃水処理システムとすることもで
きる。
【0012】更に、廃水を処理する流路に、凝集剤を注
入する注入手段と、当該凝集剤が注入された廃水を撹拌
混合するための拡散手段と、を具備する廃水前処理装
置、或いは、廃水を処理する流路に、上流側より、凝集
剤を前記廃水に注入する注入手段と、当該凝集剤が注入
された廃水を撹拌混合するための拡散手段と、当該撹拌
混合された廃水を凝圧するための凝圧手段と、当該凝圧
された廃水を膨張させるための凝圧膨張手段と、当該凝
圧膨張された廃水を圧縮するための第1圧縮手段と、当
該圧縮された廃水を静圧状態にするための静圧手段と、
当該静圧状態にある廃水に圧力をかけるための第2圧縮
手段と、を具備する廃水前処理装置において、前記注入
手段の前に、空気を前記廃水に注入する空気注入手段を
設けてもよい。この場合においても、前記拡散手段が、
前記流路に固定された1つ以上の拡散羽根であったり、
流路の軸に平行な方向の軸に対して回転することができ
る1つ以上の拡散羽根から構成されものであったり、又
は流路の軸に平行におかれた軸に固定された1つ以上の
拡散羽根から構成されるものであってもよい。そして、
以上のような構成を有する廃水前処理装置において、前
記廃水前処理装置から流出される廃水を浮上分離槽へ送
水し、当該浮上分離槽で浮上フロスと廃水とを分離処理
するようにした廃水処理システムとすることもできる。
【0013】更に又、廃水を処理する流路に、上流側よ
り、凝集剤を前記廃水に注入する注入手段と、当該凝集
剤が注入された廃水を撹拌混合するための拡散手段と、
当該撹拌混合された廃水を凝圧するための凝圧手段と、
当該凝圧された廃水を膨張させるための凝圧膨張手段
と、当該凝圧膨張された廃水を圧縮するための第1圧縮
手段と、当該圧縮された廃水を静圧状態にするための静
圧手段と、当該静圧状態にある廃水に圧力をかけるため
の第2圧縮手段と、を具備する廃水前処理装置におい
て、前記注入手段から構成される固定部と、前記拡散手
段、前記凝圧手段、前記凝圧膨張手段、前記第1圧縮手
段、前記静圧手段及び前記第2圧縮手段とから構成され
る可換部であり、かつ前記拡散手段を構成する拡散羽根
の羽根の枚数や角度、前記拡散羽根の数、前記凝圧膨張
槽、前記第1圧縮手段を種々に変化させた2つ以上の可
換部が用意されており、前記固定部と前記可換部のうち
任意の1つの可換部とは連結手段により連結可能であ
り、処理する前記廃水の性質により前記固定部と連結さ
れた可換部は、前記2つ以上の可換部から選択される任
意の1つの可換部と交換可能であるという構成としても
よい。この場合において、前記固定部に空気注入手段を
設けてもよい。又、前記拡散手段を構成する拡散羽根が
交換可能とすることも可能である。
【0014】更に又、上述した装置の発明においては、
前記凝集剤が食品添加物用の高分子凝集剤を用いること
もできる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下は一
実施の形態であり、本発明が以下のものに限定される趣
旨のものではない。又、以下の説明では、懸濁不純物を
含む水、廃水、下水又は汚泥を広く廃水とよぶことにす
る。
【0016】図1は、本発明における廃水前処理装置の
一実施の形態を示すものであり、(A)はその外観図で
あり、(B)はその断面図である。当該装置は、廃水の
流入口2、注入槽3、凝集剤注入口4、拡散羽根5、拡
散槽6、凝圧筒7、凝圧膨張槽8、圧縮部9A、圧縮口
9B、静圧槽10そして流出口11とから構成される。
又、流入口2と凝集剤注入口4との間に空気を廃水中に
吹き込むための空気取入口12を設けても良い。空気取
入口12を設置しない場合或いは空気取入口12から空
気を廃水中に注入しない場合には、本発明の廃水前処理
装置1の流出口11からは沈殿分離物と低負荷の廃水が
排出され、空気取入口12から空気を廃水中に注入した
場合には、前記廃水前処理装置1の流出口11からは浮
上フロスと低負荷の廃水が排出される。なお、凝集剤注
入口4は注入手段に、拡散羽根5と拡散槽6は拡散手段
に、凝圧筒7は凝圧手段に、凝圧膨張槽8は凝圧膨張手
段に、圧縮部9Aと圧縮口9Bは第1圧縮手段に、静圧
槽10は第2圧縮手段に、そして空気取入口12は空気
注入手段にそれぞれ相当する。
【0017】図2は、本発明の廃水前処理装置を原水調
整槽と沈殿分離槽又は浮上分離槽との間に接続した模式
図である。ここで、沈殿分離槽が接続された場合は沈殿
分離式の廃水処理システムであり、浮上分離槽が接続さ
れた場合は浮上分離式の廃水処理システムである。処理
しようとする廃水中の異物などを取り除き、以後の過程
で処理する廃水の処理量を調整するための原水調整槽2
1から、廃水が廃水前処理装置の流入口へ供給される。
図1に示されるように、流入口2から流入した廃水は流
入口2の口径よりも大きい内径を持つ注入槽3で膨張し
て流れる。そして注入槽3に設置されている凝集剤注入
口4より凝集剤が注入される。ここで注入される凝集剤
としては、通常用いられる凝集剤を使用することができ
るけれども、特に食品添加物用の高分子凝集剤(以下、
食添用高分子凝集剤とする)が好ましい。食添用高分子
凝集剤を使用することと塩酸か希硫酸そして苛性ソーダ
などのpH調整薬品を使用しないことにより、回収スラ
ッジのコンポスト化を計ることもできる。或いはわずか
の使用量で、以下に続く処理により廃水中の懸濁不純物
を凝集させることが可能となる。食添用高分子凝集剤な
どを使用する場合の廃水への注入量は廃水1リットルに
対し2〜3ccの量である。従来の混合装置による高分
子凝集剤の使用量は廃水1リットルに対して30〜35
ccであるので、本発明の方法及び装置によって凝集剤
の使用量を1/10以下に抑えることができる。
【0018】拡散羽根5は注入槽3と拡散槽6との間に
設置されており、図1の例では流路壁13に溶接やねじ
などの固着手段によって固定されている。拡散羽根5
は、凝集剤を注入された廃水の負荷に応じた羽根の枚数
や羽根の角度に予め調節されている。この拡散羽根5を
廃水が通過することによって、廃水と注入された凝集剤
は効果的に撹拌混合され、渦流混合状態となり拡散槽6
に流出される。
【0019】図1に図示されるような流路壁13に固定
された拡散羽根5を用いる場合には、その拡散羽根5の
処理能力に応じた廃水の負荷に予め前記原水調整槽21
で調整する必要がある。又、拡散羽根は流路壁13に固
定するタイプのものだけではなく、図3に示すように凝
圧筒7の中心から伸びる軸15に拡散羽根5’の中心を
取り付け、拡散羽根5’が前記軸15を中心として回転
可能な構造とすることも可能である。更に、図1及び図
3では拡散羽根5、5’は1段であるけれども、図4に
示すように拡散羽根を複数段設置することも可能であ
る。図4では回転式の拡散羽根5’を複数段設置してい
るが、図1の固定式の拡散羽根5を備えた廃水前処理装
置1において固定式の拡散羽根5を複数段設置しても良
い。拡散羽根を複数段設置することで、廃水と凝集剤と
の撹拌混合が一層効果的に促進される。又、図4(B)
に示すように、拡散羽根5の中心部に流路壁13を貫く
方向にボルト16を取り付けた拡散羽根5を配置しても
よい。この場合、ボルトを回すことによって拡散羽根5
の中心がボルトに沿って図中に示す矢印の方向に移動
し、その結果拡散羽根を構成する羽根の角度を変えるこ
とができる。ただし、拡散羽根5はその中心部が移動し
ても常に流路壁に接触する長さを持たなければならな
い。
【0020】図5は、固定式にも回転式にもできる拡散
羽根の構造を示す図である。下流側より、ナット31
A、MCローラ32、拡散羽根5”、座金33そしてナ
ット31Bが拡散槽6の中心付近に伸びる軸15に取り
付けられる。このナット31A、31Bを締めると拡散
羽根5”が固定されるために、固定式の拡散羽根にな
る。一方、ナット31A、31Bを緩めると拡散羽根
5”の中心部前後に隙間ができるために拡散羽根5”は
軸15を中心にして回転可能となる。更に、ナット31
Bを軸15から取り外すと拡散羽根5”は軸から取り外
すことができ、別の拡散羽根に交換することができる。
この図では2段の拡散羽根5”を有するものを例として
挙げているけれども、1段の拡散羽根の場合や3段以上
の拡散羽根を有するものについても適用可能である。
【0021】図1で拡散羽根5を通過した廃水は、渦流
拡散状態で拡散槽6を通過する。拡散槽6では、渦流拡
散状態を促進させる役目を持つ。凝集剤を注入された廃
水は、拡散槽6より円錐型の流線状を持つ凝圧筒7を流
れる。このとき、円錐型の凝圧筒7の中心軸は拡散槽6
などで構成される流路の中心と一致し、その頂点は拡散
槽6側に向けて配置される。凝圧筒7は支持棒14によ
って流路と数カ所で固定される。凝圧筒7を流れる廃水
は、凝圧筒7の円錐の頂部より下部に向かうにつれて徐
々に圧縮された流れとなる。そして圧縮された廃水は、
凝圧筒7の底部Aを通過すると、凝圧膨張槽8で膨張し
た流れとなる。円錐型の流線状を持つ凝圧筒7を配置す
ることによって、静かに流れを圧縮することができると
同時に、凝圧膨張槽8で廃水の流れに回転を生じさせる
ことなく静圧的に膨張させることが可能となる。そし
て、この円錐型の凝圧筒7を廃水が流れ、通過すること
によって、廃水中に含まれている懸濁不純物が分離、凝
集して分離沈殿物が形成される。なお、本発明において
「凝圧する」とは、上述した拡散羽根を含む拡散手段に
て廃水と凝集剤が混合され、この混合廃水が凝圧筒にて
流出圧力を加えられることにより廃水中に含まれている
懸濁不純物が分離され、これらの分離された懸濁不純物
が凝集して粒子の集合体(フロック)が形成されること
をいい、「凝圧膨張」とは、凝圧により形成された懸濁
不純物の粒子の集合体(フロック)を更に雪だるま式に
大きくすると共に、厚密した状態にすることをいい、
「静圧する」とは、前記凝圧膨張の状態にされた懸濁不
純物の粒子の集合体(フロック)を壊すことなく凝固し
た状態に保つことをいう。
【0022】圧縮部9Aは凝圧膨張槽8までの過程で生
じた廃水中の分離沈殿物の圧密性を高めるために設置さ
れる。圧縮部9Aの形状を図6(A)に示す。流路が円
筒状の場合、圧縮部9Aはドーナツ状の環状体で、中心
部の圧縮口9Bに向かって斜面が落ち込んでいく形状を
有するものである。圧縮部9Aの役割は膨張した廃水の
流れを再び圧縮して、分離沈殿物の圧密性を高めるもの
であるので、その分離沈殿物に求められる圧密性の程度
によって、圧縮口9Bの口径を定める必要がある。ただ
し、前記凝圧膨張槽8での圧力よりも高い圧力となるよ
うにしなければならない。図1では圧縮部9Aの断面は
三角形状をしているけれども、図6(B)のような圧縮
口9Bを形成する部分が丸みを帯びた三角形状のもので
あっても良い。
【0023】圧縮口9Bを通過した廃水の流れは静圧槽
10内で、静圧的に膨張する。その後、静圧槽10の内
径よりも小さく、かつ流入口2よりも大きい内径を有す
る流出口11から排出される。流出口11の内径を静圧
槽10の内径よりも小さくすることによって、流出され
る廃水に圧力がかかり、形成された分離沈殿物又は浮上
フロスの凝集性を高めるためである。
【0024】以上説明した廃水前処理装置は、従来の技
術で説明したような真空撹拌浮上前処理装置のような大
掛かりな設備を必要とするものではない。使用する廃水
処理装置の規模により適当な大きさにする必要がある
が、基本的には図2に示すように沈殿分離槽41又は浮
上分離槽51の上部に設置できるようにコンパクトな設
計とすることができる。又、流入口2から流出口11の
間を廃水が流れる間に廃水中の懸濁不純物を分離、凝集
することができるので、従来のように懸濁不純物の分
離、凝集に多くの時間をかける必要もない。更に、本発
明においては廃水が流れる流路の断面積を変化させるこ
とによって、装置内を流れる廃水にかかる圧力を変化さ
せることを特徴とする。更に又、拡散羽根によって、注
入された凝集剤と廃水とが十分に良く混合するので、少
量の凝集剤の注入のみで懸濁不純物の分離、凝集効果を
得られるという効果を有する。更にまた、処理される廃
水の温度が30℃以上となると処理効率が低下してしま
う従来の処理方法及び処理装置に対して、本発明では処
理される廃水の温度による変化がないという効果も有す
る。
【0025】本発明による廃水前処理装置の別の実施形
態を図3に示す。図3に示される廃水前処理装置1の基
本的構成は上述した図1と同じであるが、固定部35と
可換部36とにわかれており、両者はフランジ機構37
によって取り付けられている。そして可換部31はフラ
ンジ部で締め付けられているボルトとナットを外すこと
によって取り外すことができる。ここで固定部32は、
流入口2、注入槽3そして凝集剤注入口4から構成され
ており、流入口2と反対側の部分には可換部36を取り
付け固定するためのフランジ機構を有する。可換部36
は、拡散羽根5、拡散槽6、凝圧筒7、凝圧膨張槽8、
圧縮部9、静圧槽10そして流出口11から構成され、
固定部32と固定するためのフランジ機構を有する。
又、空気取入口12を固定部35に設けることも可能で
ある。ここで、フランジ機構37は連結手段に相当す
る。
【0026】本発明の廃水前処理装置を用いた廃水の処
理において、 (1)拡散羽根の枚数、角度、間隔 (2)拡散羽根の段数 (3)凝圧筒の形状、大きさ (4)圧縮口の口径 をそれぞれ変化させることによって、廃水の処理効率を
変化させることが可能である。例えば、懸濁不純物を多
く含んだ廃水を処理する場合には、拡散羽根の羽根の枚
数を増やし、拡散羽根の段数を多くし、更に凝圧筒の大
きさを大きめにすることによって、懸濁不純物の分離、
凝集を効率良く行うことができる。又、それほど懸濁不
純物を含まない廃水を処理する場合には、拡散羽根の枚
数を減らし、拡散羽根を1段とし、凝圧筒の大きさを小
さめにすることによって、効率良く分離、凝集を行うこ
とができる。このように、処理する廃水の性質によっ
て、上記した(1)〜(4)の条件を変えることが好ま
しい。そのため、拡散羽根の枚数や羽根の角度、羽根の
間隔、拡散羽根の段数、凝圧筒の形状や大きさ、圧縮口
の口径を種々に変化させた可換部を用意しておくこと
で、処理する廃水の性質によって廃水前処理装置1の可
換部のみを交換するだけで良いという効果がある。更
に、拡散羽根は図5の構造によって取り外し可能となっ
ているので、凝圧筒の形状や大きさ、圧縮口の口径を種
々変化させた可換部に、羽根の枚数や角度、間隔が異な
る拡散羽根を、処理する廃水の性質に応じて取り付ける
ようにすることもできる。
【0027】図7及び図8は本発明の廃水前処理装置を
組み込んだ水処理システムのブロック図である。図7
は、空気取入口を設けない場合或いは空気取入口から空
気を注入しない場合の廃水前処理装置を用いた場合の廃
水処理システムのブロック図であり、図8は空気取入口
から空気を注入した場合の廃水前処理装置を用いた場合
の廃水処理システムのブロック図である。
【0028】図7で、処理しようとする有機性廃水や有
機性、難分解性廃水などの廃水は原水調整槽21へ送ら
れる。原水調整槽21では、異物を取り除いたり、以後
の過程で処理する廃水の処理量を調整する。その後廃水
は本発明の廃水前処理装置1へと送られ、凝集剤が注入
された後、上述したような工程で処理が行われる。前記
廃水前処理装置1から排出された廃水は、廃水中の懸濁
不純物が凝集した分離沈殿物とそれ以外の負荷が大幅に
低減された廃水とに分離されている。この廃水を沈殿分
離槽41へ供給することによって、前記分離沈殿物は沈
殿分離槽41下部に沈殿し、それ以外の廃水は低負荷廃
水として廃水処理装置へと送られるか、或いは廃水処理
する必要がないほどに負荷が低下している場合には直接
放流される。廃水処理装置としては、微生物による分解
を利用した生物処理方式の廃水処理装置42や、オゾン
の強力な酸化分解力を利用したオゾン処理方式の廃水処
理装置43や、或いは生物処理方式とオゾン処理方式の
両方を組み合わせた廃水処理装置44によって処理され
る。沈殿分離槽41の下部に沈殿した沈殿物は、定期的
に又は沈殿物の量が一定量に達したときに、脱水機45
にかけられる。脱水機により水分が取り除かれた固形分
はケーキとして処理され、除去された水分は生物処理方
式、オゾン処理方式又は生物処理方式とオゾン処理方式
とを組み合わせた方式による廃水処理装置によって処理
されるか、直接に放流される。
【0029】図8は、空気取入口から空気を注入した場
合の廃水前処理装置を用いた場合の廃水処理システムの
ブロック図であるが、廃水の処理の流れは図7の場合と
ほとんど同じであるので、違う箇所のみ説明する。原水
調整槽21からの廃水は本発明の廃水前処理装置1に送
られる。廃水前処理装置1内に流入した廃水中には、空
気と凝集剤が注入される。空気が注入されると廃水中の
懸濁不純物は浮力により浮上するので、廃水前処理装置
1から排出される廃水は浮上分離槽51へと供給され、
そこで浮上フロスと低負荷の廃水とに分離される。浮上
フロスは脱水機45によって脱水処理され、ケーキにさ
れる。なお、脱水処理されたケーキはコンポスト化を計
ることもできる。脱水処理のときに分離された水分や、
浮上分離槽51内の低負荷の廃水は、図7と同じように
処理される。
【0030】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようなものであ
り、以下に記載されるような効果を奏する。
【0031】本願の請求項1に記載された発明は拡散工
程を備えたことにより、廃水と凝集剤を効率良く撹拌混
合することができ、その結果、後の工程における廃水中
の懸濁不純物の凝集分離を効率良く行うことができる廃
水前処理方法を提供することができるという効果があ
る。
【0032】本願の請求項2に記載された発明は、凝集
剤と廃水とを撹拌混合する拡散工程と、当該撹拌混合さ
れた廃水を凝圧する凝圧工程と、当該凝圧された廃水を
膨張させるための凝圧膨張工程と、当該廃水を圧縮する
ための第1圧縮工程と、当該圧縮された廃水を静圧状態
にするための静圧工程と、当該制圧状態にある廃水に圧
力をかける第2圧縮工程とを備えることにより、各工程
の圧力の変化により廃水中の懸濁不純物を少量の凝集剤
で、そして短時間で懸濁不純物を凝集させ、沈殿分離す
ることができるという効果がある。
【0033】本願の請求項3に記載された発明は空気注
入工程を備えることにより、懸濁不純物を浮上フロスと
して凝集させ、浮上分離の方法による処理を可能とする
効果を有する。
【0034】本願の請求項4に記載された発明は、処理
する廃水として有機性、難分解性廃水をも、効果的に懸
濁不純物を凝集分離させることが可能であるという効果
を有する。
【0035】本願の請求項5に記載された発明は、凝集
剤として食品添加物用の高分子凝集剤を使用しても撹拌
混合凝集率が高いため、従来前処理に必要であった塩
酸、希硫酸又は苛性ソーダなどの薬品がなくても充分な
凝集効果を生む。又、食添用高分子凝集剤を使用するこ
とで回収スラッジのコンポスト化を計るという効果を有
する。さらに、塩酸、希硫酸、苛性ソーダ、これらの薬
品の取り扱いには慎重を要するものなので、これらの薬
品の注入工程がなくなり作業者に対する安全性が確保さ
れるという効果を有する。
【0036】本願の請求項6に記載された発明は拡散手
段を備えたことにより、廃水と凝集剤とを効率良く混合
することを可能とし、その後の処理の過程における廃水
中の懸濁不純物の凝集分離を促進するという効果を有す
る。
【0037】本願の請求項7に記載された発明は、凝集
剤が注入された廃水を撹拌混合する手段により、廃水に
渦流回転拡散を生じさせて廃水と少量の凝集剤との接触
効率、接触時間、そして反応効率が大きくなり、接触反
応効率を高める。又、撹拌混合された廃水を順に凝圧、
凝圧膨張、第1圧縮、静圧、第2圧縮する手段とを備え
ることにより、前記接触反応効率を高めた廃水が静圧的
な凝集膨張の段階的な作用を受けることにより圧密性を
高めると共に、懸濁不純物の凝集分離除去効率を増大さ
せ、処理水質の向上と処理量の増大が可能となるという
効果を有する。
【0038】本願の請求項8乃至10に記載された発明
は、請求項6乃至8の発明における拡散手段として拡散
羽根を用いることにより、少量の凝集剤を効率良く廃水
と撹拌混合することができるという効果がある。
【0039】本願の請求項11に記載された発明は、請
求項7乃至10に記載された構成を持つ廃水前処理装置
から流出する廃水を沈殿分離槽で処理することによっ
て、従来の廃水処理システムに比較して懸濁不純物を短
時間でしかも効率良く取り除くことのできる廃水処理シ
ステムを提供することができるという効果がある。更
に、従来の廃水処理システムと比較して廃水処理システ
ムの設置面積を大幅に狭くすることが可能となるという
効果も有する。
【0040】本願の請求項12に記載された発明は、請
求項6又は7の発明において、空気注入手段を設けるこ
とによって、懸濁不純物を浮上分離法によって凝集分離
することが可能になるという効果がある。
【0041】本願の請求項13乃至15に記載された発
明は、請求項12の発明における拡散手段として拡散羽
根を用いることにより、少量の凝集剤を効率良く廃水と
撹拌混合することができ、そして廃水中の懸濁不純物を
効率良く浮上分離できるという効果を有する。
【0042】本願の請求項16に記載された発明は、請
求項12乃至15に記載された構成を持つ廃水前処理装
置から流出する廃水を浮上分離槽で処理することによっ
て、従来の廃水処理システムに比較して懸濁不純物を短
時間でしかも効率良く浮上分離法を用いて取り除くこと
のできる廃水処理システムを提供することができるとい
う効果がある。更に、従来の廃水処理システムと比較し
て廃水処理システムの設置面積を大幅に狭くすることが
可能となるという効果も有する。
【0043】本願の請求項17乃至19に記載された発
明は、固定部と、拡散手段を構成する拡散羽根の羽根の
枚数や角度、拡散羽根の数、凝圧膨張槽、第1圧縮手段
を種々に変化させた構成を有する可換部とを設けること
によって、懸濁不純物の含有量や難分解性の懸濁不純物
の含有量などの処理する廃水の性質(負荷)に応じて前
記可換部を交換するのみで、効率良く廃水中の懸濁不純
物を凝集分離することができるという特徴を有する。
又、処理する廃水処理に応じた何種類かの可換部を有す
るだけでよいので、処理施設の小型化を可能とする。更
に、固定部と可換部とは取り外し可能なので、装置のメ
ンテナンスも容易に行えるという効果を有する。
【0044】本願の請求項20に記載された発明は、請
求項6乃至19の廃水前処理装置において凝集剤として
食品添加物用の高分子凝集剤を使用することもできる。
撹拌混合による凝集率が高いので、その結果として従来
前処理に必要であった塩酸、希硫酸又は苛性ソーダなど
の薬品でpH調整する必要がほとんどなくなるという効
果を有する。更に、これらの薬品の取り扱いには慎重を
要するものなので、これらの薬品の注入工程がなくなり
作業者に対する安全性が確保されるという効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水前処理装置の一実施の形態を示す
図であり、(A)は外観図を、(B)は断面図を示す。
【図2】本発明の廃水前処理装置を廃水処理システムと
接続した場合の模式図である。
【図3】本発明の廃水前処理装置の一実施の形態を示す
図である。
【図4】拡散羽根の実施の形態を示す図であり、(A)
は2段式の回転式拡散羽根を、(B)は羽根の角度を可
変できる拡散羽根を示す。
【図5】拡散羽根の構造を示す図である。
【図6】圧縮部の形状を示す図であり、(A)は外観図
であり、(B)は断面図である。
【図7】本発明の廃水前処理装置を沈殿分離槽と接続し
た場合の廃水処理システムのブロック図である。
【図8】本発明の廃水前処理装置を浮上分離槽と接続し
た場合の廃水処理システムのブロック図である。
【図9】従来技術である真空撹拌浮上前処理装置の模式
図である。
【図10】従来技術である水中ミキサー式前処理装置の
模式図である。
【符号の説明】
1 廃水前処理装置 2 流入口 3 注入槽 4 凝集剤注入口 5、5’、5” 拡散羽根 6 拡散槽 7 凝圧筒 8 凝圧膨張槽 9A 圧縮部 9B 圧縮口 10 静圧槽 11 流出口 12 空気取入口 13 流路壁 14 支持棒 15 軸 16 ボルト 21 原水調整槽 31A、31B ナット 32 MCローラ 33 座金 34 負荷 35 固定部 36 可換部 37 フランジ機構 41 沈殿分離槽 42 生物処理方式の廃水処理装置 43 オゾン処理方式の廃水処理装置 44 生物処理方式とオゾン処理方式とを組み合わせた
廃水処理装置 45 脱水機 51 浮上分離槽 101 原水調整槽 103 pH調整槽 105 加圧槽 107 高架塔 109 気液混合装置 111 凝集剤調合タンク 113 凝集剤溶解貯留槽 115 溶解液タンク 117 加圧浮上分離槽 119 パイプ 121 廃水処理装置 131 撹拌筒 133 流入口 135 スクリュー 137 ガイドベーン部 139 カレントカッター部 141 衝突体 143 流出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01D 21/01 105 B01D 21/01 105 C02F 1/24 C02F 1/24 B A 1/56 1/56 K

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 廃水に凝集剤を注入する注入工程と、 当該凝集剤が注入された廃水を撹拌混合する拡散工程
    と、を具備することを特徴とする廃水前処理方法。
  2. 【請求項2】 廃水を処理する流路の上流側から、 前記廃水に凝集剤を注入する注入工程と、 当該凝集剤が注入された廃水を撹拌混合する拡散工程
    と、 当該撹拌混合された廃水を凝圧する凝圧工程と、 当該凝圧された廃水を膨張させるための凝圧膨張工程
    と、 当該凝圧膨張された廃水を圧縮するための第1圧縮工程
    と、 当該圧縮された廃水を静圧状態にするための静圧工程
    と、 当該静圧状態にある廃水に圧力をかけるための第2圧縮
    工程と、を具備することを特徴とする廃水前処理方法。
  3. 【請求項3】 前記注入工程の前に、前記廃水に空気を
    注入する空気注入工程を有する請求項1又は2に記載の
    廃水前処理方法。
  4. 【請求項4】 前記廃水が有機性廃水又は有機性、難分
    解性廃水である請求項1から3のいずれか1項に記載の
    廃水前処理方法。
  5. 【請求項5】 前記凝集剤が食品添加物用の高分子凝集
    剤である請求項1から4のいずれか1項に記載の廃水前
    処理方法。
  6. 【請求項6】 廃水を処理する流路に、 凝集剤を注入する注入手段と、 当該凝集剤が注入された廃水を撹拌混合するための拡散
    手段と、を具備したことを特徴とする廃水前処理装置。
  7. 【請求項7】 廃水を処理する流路に、上流側より、 凝集剤を前記廃水に注入する注入手段と、 当該凝集剤が注入された廃水を撹拌混合するための拡散
    手段と、 当該撹拌混合された廃水を凝圧するための凝圧手段と、 当該凝圧された廃水を膨張させるための凝圧膨張手段
    と、 当該凝圧膨張された廃水を圧縮するための第1圧縮手段
    と、 当該圧縮された廃水を静圧状態にするための静圧手段
    と、 当該静圧状態にある廃水に圧力をかけるための第2圧縮
    手段と、を具備したことを特徴とする廃水前処理装置。
  8. 【請求項8】 前記拡散手段が前記流路に1つ以上固定
    された拡散羽根である請求項6又は7に記載の廃水前処
    理装置。
  9. 【請求項9】 前記拡散手段が流路の軸に平行な方向の
    軸に対して回転することができる1つ以上の拡散羽根か
    ら構成されるものである請求項6又は7に記載の廃水前
    処理装置。
  10. 【請求項10】 前記拡散手段が流路の軸に平行に置か
    れた軸に固定された1つ以上の拡散羽根から構成される
    ものである請求項6又は7に記載の廃水前処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項7から10のいずれか1項に記
    載の構成を有する廃水前処理装置において、前記廃水前
    処理装置から流出される廃水を沈殿分離槽へ送水し、当
    該沈殿分離槽で沈殿分離物と廃水とを分離処理すること
    を特徴とする廃水処理システム。
  12. 【請求項12】 前記注入手段の前に、空気を前記廃水
    に注入する空気注入手段を有する請求項6又は7に記載
    の廃水前処理装置。
  13. 【請求項13】 前記拡散手段が前記流路に固定された
    1つ以上の拡散羽根である請求項12に記載の廃水前処
    理装置。
  14. 【請求項14】 前記拡散手段が流路の軸に平行な方向
    の軸に対して回転することができる1つ以上の拡散羽根
    から構成されものである請求項12に記載の廃水前処理
    装置。
  15. 【請求項15】 前記拡散手段が流路の軸に平行におか
    れた軸に固定された1つ以上の拡散羽根から構成される
    ものである請求項12に記載の廃水前処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項12から15のいずれか1項に
    記載の構成を有する廃水前処理装置において、前記廃水
    前処理装置から流出される廃水を浮上分離槽へ送水し、
    当該浮上分離槽で浮上フロスと廃水とを分離処理するこ
    とを特徴とする廃水処理システム。
  17. 【請求項17】 請求項7に記載の廃水前処理装置にお
    いて、 前記注入手段から構成される固定部と、 前記拡散手段、前記凝圧手段、前記凝圧膨張手段、前記
    第1圧縮手段、前記静圧手段及び前記第2圧縮手段とか
    ら構成される可換部であり、かつ前記拡散手段を構成す
    る拡散羽根の羽根の枚数や角度、前記拡散羽根の数、前
    記凝圧膨張槽、前記第1圧縮手段を種々に変化させた2
    つ以上の可換部が用意されており、 前記固定部と前記可換部のうち任意の1つの可換部とは
    連結手段により連結可能であり、 処理する前記廃水の性質により前記固定部と連結された
    可換部は、前記2つ以上の可換部から選択される任意の
    1つの可換部と交換可能であることを特徴とする廃水前
    処理装置。
  18. 【請求項18】 前記固定部に空気注入手段が設けられ
    ている請求項17に記載の廃水前処理装置。
  19. 【請求項19】 前記拡散手段を構成する拡散羽根が交
    換可能である請求項17又は18に記載の廃水前処理装
    置。
  20. 【請求項20】 前記凝集剤が食品添加物用の高分子凝
    集剤である請求項6から19のいずれか1項に記載の廃
    水前処理装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004043568A1 (ja) * 2002-11-13 2004-05-27 Kurita Water Industries Ltd. 凝集反応装置
JP2014004508A (ja) * 2012-06-22 2014-01-16 Hitachi Ltd 水処理装置及び凝集物形成方法

Cited By (3)

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