JP2001238686A - イネ由来のジベレリン3β水酸化酵素遺伝子およびその利用 - Google Patents

イネ由来のジベレリン3β水酸化酵素遺伝子およびその利用

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イネ由来の新規なGA3β-ヒドロキシラーゼ
遺伝子およびその利用、特に草型が改変された植物体の
作出のための該遺伝子の利用を提供する。 【解決手段】 イネからGA3β-ヒドロキシラーゼをコ
ードするゲノムDNAおよびcDNAを単離した。イネ植物体
において該遺伝子の発現を抑制した結果、野生型植物体
と比較して矮性化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ジベレリンの生合
成に関与するイネ由来の遺伝子および該遺伝子の利用に
関する。
【0002】
【従来の技術】多細胞生物は、集合して機能的単位を形
成する多数の専門器官や組織で構成される。生物の様々
な部分の協調は化学伝達物質を通じて行なわれており、
これら物質に対してホルモンという語が用いられてい
る。植物ホルモンは、生長を刺激したり阻害したりす
る、または何らかの生長プログラムを制御するシグナル
として作用する天然に存在する物質であり、少量でも非
常に有効である。今日、一般に植物ホルモンとして認識
されている物質としては、オーキシン類、ジベレリン
類、サイトカイニン類、アブシジン酸、ブラシノライ
ド、およびエチレンが挙げられる。
【0003】動物ではホルモンは、通常、特殊な腺で合
成され、血流を通じて生体全体に送られる。このように
して、ホルモンは反応する準備ができている標的や反応
組織に到達し、特異的な制御プロセスを誘発する。当
初、動物について展開されたホルモンに対するこのよう
な古典的な考え方は、高等植物に応用された。多くの場
合、植物ホルモンは特異的標的組織において活性を示す
が、それらはホルモンが産生される組織とは異なること
が多い。しかし、植物ホルモンは全て、多細胞植物の多
くの部位で検出することができる。これは、合成部位と
植物ホルモン作用部位との間にしばしば絶対的な分離が
ないことを示している。必要であれば、ホルモンは、ホ
ルモンが形成される細胞と同じ細胞(組織)に作用を及
ぼすことが可能である。このように、植物ホルモン合成
の調節を理解することは、合成と作用との関係を決定す
る上で重要である。
【0004】ジベレリン(GA)は、当初、1920年代に日
本人植物病理学者によって植物毒素として発見された。
植物病原性真菌であるジベレラ(Gibberella fujikuro
i)は、イネ科植物に感染し、病理的な縦方向の生長を
引き起こす化合物を分泌する(馬鹿苗病("mad seedlin
g disease"))。1935〜1938年の間にこの化合物は単離
され、活性物質が結晶化されて、これを「ジベレリン」
と呼んだ。後の研究によって、GAが高等植物によっても
生成され、生長の制御と分化プロセスにおいて非常に重
要であることが示された。
【0005】1992年までに同定された約80個のGAの基本
構造は、エント・ジベレラン(ent-gibberellan)の4環
式系である(図1a)。GAは、主にメバロン酸からゲラ
ニルゲラニルピロ燐酸の環状化を通じて生成されるジテ
ルペノイドカルボン酸を含むが(図1b)、そのほとん
どは植物の生長促進には不活性である。多くの植物にお
いて、植物生長制御物質として作用する生物学的に活性
なGAは、GAおよびGA である。それらは、種子の発
芽、茎の伸長、開花そして結実などの様々な生長プロセ
スを調節することができる。このため、GAの生合成を改
変することで、産業上有用な様々な改変植物を作出する
ことが可能であると考えられる。
【0006】環境刺激のメディエータとしてのGAの役割
は、十分に確立されている。光や温度のような物理的要
因は、代謝経路の特定の段階を通じて、その流量を変化
させることによりGA代謝を修飾することができる。例え
ば、光の性質(赤色または赤外線)と強度(強いまたは
弱い)は、GA生合成に影響を及ぼす。レタスの種子やサ
サゲの上胚軸では、GA20の3βヒドロキシル化は、遠
赤色線による処置によって増強される(Toyumasu et a
l. (1992) Plant Cell Physiol. 33,695-701)。さら
に、エンドウの実生を低放射度(40 μmol/m・s)で
生長させると、GA 20含量は、高放射度(386 μmol/m
・s)で生長する植物と比較して7倍増加するが、暗
所で生長させた植物のGA20含量は高放射度の場合の含
量へと減少する(Gawronska et al. (1995) Plant Cell
Physiol.36,1361-1367)。
【0007】フィトクロムや光の強度による生長速度の
変化とGA代謝との関係を解明しようとした試みは数多く
為されてきたが、それを支持する証拠はいまだ乏しい。
これらの制御プロセスの基礎となるメカニズムは、GA生
合成の分子生物学における現在の進歩の結果として理解
されるであろう。
【0008】また、少なからぬ努力にも関わらず生物活
性GAの合成部位と特定の細胞や組織におけるそれらの作
用様式は明らかにされていない。植物に14C-標識GAを
加えた実験から、それらは植物の中を非極性的に移動す
ると考えられている。最近、矮性のエンドウ植物と野生
型のエンドウ植物の接木実験から、生物活性GAであるGA
が、その前駆体であるGA20とは異なり輸送されない
ことが示された(Proebsting et al. (1992) Plant Phy
siol.100,1354-1360、Reid et al. (1983) J.Exp.Bot.3
4,349-364)。矮性エンドウ植物についてGC-MSとバイオ
アッセイを用いた定量的分析から、GAが主に茎端、若葉
そして花のような活発に生長伸長しつつある組織に存在
することが明らかになった(Jones and Phillips (199
6) PlantPhysiol.41,1381-1386、Potts et al. (1982)
Physiol.Plant,55,323-328、Kobayashi et al. (1988)
Agric.Biol.Chem.52,1189-1194)。しかし、ほとんどの
GAはごく少量しか存在せず、ほとんどが生物活性でない
ため、特定の組織に存在する各GAの正確な量は測定する
ことが難しい。したがって、生物活性GAの合成部位を明
らかにするためには、新しいアプローチが必要である。
【0009】分子生物学と遺伝子戦略の進歩に伴って、
現在では、GA生合成酵素をコードする遺伝子のほとんど
が様々な植物種からクローニングされている。これらの
試験から、それぞれのGA反応性矮性変異体がGA生合成酵
素を欠損することが示された(図1b)。その発現プロフ
ィールは、経路が生長時に厳密に制御されていることを
示している。これらの遺伝子のうち、GA生合成の初期に
活性な酵素であるコパリル2燐酸シンターゼ(CPS)を
コードするシロイヌナズナのGA1は、例えば、茎端、根
端そして花などの急速に生長しつつある組織において高
度に発現されている(Silverstone et al. (1997) Plan
t J. 12, 9-19)。GA生合成経路の後期段階を触媒し、
小さい遺伝子ファミリーを構成するGA C-20オキシダー
ゼは、生長のためにGAが必要であるシロイヌナズナ、エ
ンドウそしてインゲンの茎や生長しつつある種子に特異
的に発現し、それらはGA処理によって負の制御を受け
る(Phillips et al. (1995) Plant Physiol. 108, 104
9-1057、Garcia-Martinez etal. (1997) Plant Mol.Bio
l. 33, 1073-1084)。
【0010】これらの観察により、本発明者らは、様々
な器官におけるGAの作用は存在する内因性GAの量に依存
し、内因性GA量は、生物活性GAのGA作用部位への移動で
はなくて、GA生合成酵素の発現の制御に依存するのでは
ないかと推測するに至った。しかし、生物活性GAは、GA
3β-ヒドロキシラーゼによって触媒される3βヒドロキ
シル化によって合成されるため、CPSまたはGA C-20オキ
シダーゼの発現を分析しても、生物活性GAの合成部位や
生物活性GA量の制御に関する直接的な証拠は得られない
と考えた。
【0011】上記のように、3β-ヒドロキシラーゼは、
生物活性GA生成の最終段階でそれぞれ、GA20とGA
GAとGAへの変換を触媒する(図1b)。3β-ヒドロキ
シラーゼの酵素学はまだ完全には解明されていないが、
2-オキソグルタル酸結合領域がその活性に必須であり、
このことはGA3β-ヒドロキシラーゼが2-オキソグルタ
ル酸依存的ジオキシゲナーゼの典型的な特性を有するこ
とを示している。特定のGA3βヒドロキシラーゼは多機
能性である可能性があり、カボチャの胚乳は、2βと3
βの双方のヒドロキシル化を触媒する(Lange et al.
(1997) Plant Cell, 9, 1459-1467)。トウモロコシ矮
性体の1,3βヒドロキシラーゼもまた、多機能性であ
ると考えられており、トウモロコシGA生合成経路におけ
る3つのヒドロキシル化段階を触媒する(Spray et al.
(1996) Proc.Natl.Acad.Sci. 93,10515-10518)。しか
し、これらのGA3βヒドロキシラーゼの本質はまだ十分
に解明されていない。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、イネ由来の
新規なGA3β-ヒドロキシラーゼ遺伝子およびその利
用、特に草型が改変された植物体の作出のための該遺伝
子の利用を提供する。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、イネ由来
のGA3β-ヒドロキシラーゼ遺伝子を単離するために、
まず、双子葉植物のGA3β-ヒドロキシラーゼの保存領
域を基に設計した縮重プライマーを用いて、イネのゲノ
ムDNAを鋳型にPCRを行なった。次いで、これにより得ら
れたGA3β-ヒドロキシラーゼをコードするゲノムDNA断
片をプローブとしてイネのゲノムライブラリのスクリー
ニングを行ない、いくつかのクローンを得た。これらの
ゲノムクローンを制限マップに基づいて2群に分類し、
各群の中の1つにつき完全に塩基配列の決定を行なっ
た。その結果、本発明者等は、これらクローンが、それ
ぞれイネのGA3β-ヒドロキシラーゼをコードしているこ
とを見出した。
【0014】次ぎに、各クローンの配列に基づき、cDNA
断片を得るために、実生(イネの茎端)または未開の花
から単離した総RNAを用いてRT-PCRを実施した。これに
より、GA3β-ヒドロキシラーゼをコードする完全な大き
さのcDNAクローンを得た(それぞれのクローンを「Os3
β-1」と「Os3β-2」と名付けた)。さらに、本発明者
等は、得られたゲノムDNAの配列を基に設計したプライ
マーを用いて、イネの実生(茎端)または未開の花から
単離した総RNAを鋳型に逆転写PCR(RT-PCR)を行ない、
完全なイネGA3β-ヒドロキシラーゼをコードするcDNAク
ローンを取得することに成功した。
【0015】イネにおいてはGA反応性の矮性種としてd1
8変異体が知られているため、本発明者等は、単離され
たイネGA3β-ヒドロキシラーゼクローンがD18遺伝子に
対応するか否かの検討を行なった。RFLP(制限断片長多
型)分析およびd18対立遺伝子の塩基配列の直接的な分
析を行なった結果、単離した2つのイネ遺伝子のうち、
Os3β-2遺伝子がd18変異の原因となる遺伝子であった。
また、Os3β-2遺伝子との発現部位の相違から、Os3β-1
タンパク質がOs3β-2タンパク質と生物活性GAの異なる
経路に関与していることが示唆された。さらに、本発明
者等は、Os3β-2遺伝子に対するアンチセンスDNAを利用
して、イネ植物体におけるOs3β-2遺伝子の発現を抑制
することにより、野生型植物体と比較して矮性化した植
物体を作出することに成功した。
【0016】即ち、本発明者等は、イネから新規なGA3
β-ヒドロキシラーゼ遺伝子を単離することに成功し、
さらに該遺伝子の発現を抑制することで野生型植物体と
比較して草型が改変された植物体を作出し得ることを見
出した。
【0017】本発明は、より詳しくは、(1) ジベレ
リン3β水酸化酵素活性を有するタンパク質をコードす
る、下記(a)から(c)のいずれかに記載のDNA、 (a)配列番号:1または2に記載のアミノ酸配列から
なるタンパク質をコードするDNA、 (b)配列番号:3または4に記載の塩基配列のコード
領域を含むDNA、 (c)配列番号:1または2に記載のアミノ酸配列にお
いて1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加およ
び/または挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質
をコードするDNA、 (2) (1)に記載のDNAまたはその転写産物と相補
的なアンチセンスRNAをコードするDNA、(3) (1)
に記載のDNAの転写産物を特異的に開裂するリボザイム
活性を有するRNAをコードするDNA、(4) 植物細胞に
おける発現時に、共抑制効果により、内因性の(1)に
記載のDNAの発現を抑制するRNAをコードするDNA、
(5) (1)から(4)のいずれかに記載のDNAを含
むベクター、(6) (1)から(4)のいずれかに記
載のDNAを発現可能に保持する形質転換植物細胞、
(7) (6)に記載の形質転換植物細胞を含む形質転
換植物体、(8) (7)に記載の形質転換植物体の繁
殖材料、(9) (1)に記載のDNAによりコードされ
るタンパク質、(10) (1)に記載のDNAを発現可
能に保持する形質転換細胞を培養し、該細胞またはその
培養上清から発現させたタンパク質を回収する工程を含
む、(9)に記載のタンパク質の製造方法、(11)
植物細胞内において(1)に記載のDNAの発現量を調節
することを特徴とする、植物の生長を改変する方法、
(12) 植物細胞内において(1)に記載のDNAの発
現量を調節することを特徴とする、植物の草型を改変す
る方法、を提供するものである。
【0018】
【発明の実施の形態】本発明は、イネから単離された、
新規なGA3β-ヒドロキシラーゼおよび該酵素をコード
するDNAを提供する。本発明のDNAに含まれる、本発明者
らにより単離されたイネ由来のGA3β-ヒドロキシラー
ゼ遺伝子Os3β-1およびOs3β-2のcDNAの塩基配列をぞれ
ぞれ配列番号:3および4に、ゲノムDNAの塩基配列を
ぞれぞれ配列番号:5および6に示す。また、「Os3β-
1」タンパク質および「Os3β-2」タンパク質のアミノ酸
配列をそれぞれ配列番号:1および2に示す。
【0019】イネ由来の「Os3β-1」タンパク質および
「Os3β-2」タンパク質は、3βヒドロキシラーゼの2-オ
キソグルタル酸依存的ジオキシゲナーゼ(2-ODD)とし
てのこれまでの分類と一致して、植物の2-ODDに特徴的
な全てのドメインを含んでいた(Prescott, (1993) J.E
xp.Bot. 44, 849-861;de Carolis and Luca, (1994)Ph
ytochemistry, 36, 1093-1107)。公表された全ての配
列の中で、双方のクローンのコード領域はGA3β-ヒドロ
キシラーゼと最も高い相同性を示す。特に、鉄と共因子
である2-オキソグルタル酸の結合として作用する可能性
がある領域は、高度に保存されている(Os3β-1では240
〜247位と302〜307位、Os3β-2では222〜229位と285〜2
90位)。それらはまた、GA3β-ヒドロキシラーゼ(Os3
β-1では144〜150位、Os3β-2では127〜133位)に独自
の保存モチーフ(Met-Trp-X-Glu-Gly-X-Thr)を有す
る。双子葉植物のGA3β-ヒドロキシラーゼやその他のジ
オキシゲナーゼとの配列の比較から、本発明者等により
単離されたクローンは、イネのGA3β-ヒドロキシラーゼ
をコードしていると考えられる。
【0020】Os3β-2のマッピングとゲノムサザン分析
から、Os3β-2がD18遺伝子に対応することが示された。
イネのd18変異体はGA反応性の矮性種であり、多数の対
立遺伝子、すなわち豊雪-矮性(Hosetu-waisei)、秋晴
-矮性(Akibare-waisei)、小丈-玉錦(Kotake-tamanis
hiki)、そして矮稲-C(Waito-C)、がこれまでに確認
されている(図2)。Os3β-2タンパク質もまた、生物
活性GA合成を介して、植物の節間伸長に関与していると
考えられる。
【0021】様々な生長段階で異なる器官における内因
性GA量に関する分析から、13-ヒドロキシジベレリン(G
A19、GA20、GA)は栄養生長器官では優性である
が、非13-ヒドロキシル化ジベレリン(GA24、GA、G
A)は再生生長器官、特に葯に蓄積することが明らか
になっている。このことは、生物活性GAの生合成経路が
器官特異的であることを示している(Kurogouchi et a
l. (1979) Planta, 146, 185-191、Kobayashi et al.
(1984) Agric.Biol.Chem. 48, 2725-2729、Kobayashi e
t al. (1988) Agric.Biol.Chem. 52, 1189-1194)。Os3
β-2(D18)とOs3β-1の発現パターンはこの推測と一致
する。実際、Os3β-2 mRNAは茎、若葉、そして花序分裂
組織において高く、Os3β-1 mRNAは花において特に認め
られた。これらの一致は、Os3β-2とOs3β-1の産物がそ
れぞれ、GA20とGAに対する基質特異性を有する可能
性を示している。
【0022】Os3β-2とOs3β-1の発現はまた、イネにお
ける生物活性GAの分布とも一致する。育種分析と定量的
分析により、GAは、ジベレリン生合成の最も活発な部
位である若葉組織では高く(Choi et al. (1995) Physi
ol. 36(6), 997-1001)、Os3β-2の最も高い発現も若葉
において認めた。興味いことに、茎端におけるOs3β-2
の発現は他の器官と比較して中等度のレベルであるが、
それにも関わらず、シロイヌナズナのGA1やタバコのNty
などの多くのGA生合成遺伝子は、活発に分裂伸長しつつ
ある組織、例えば茎端と根に強く発現している(Silver
stone et al. (1997) Plant J. 12, 9-19)。この相違
は、GAを合成する器官活性が単子葉植物と双子葉植物で
は異なる可能性があることを示唆している。一方、内因
性のGA量は、開花段階での葯において非常に高く(Ko
bayashi et al. (1988) Agric.Biol.Chem. 52, 1189-11
94、Kobayashi et al. (1990) Plant Cell Physiol. 31
(2), 289-293)、この事実は花におけるOs3β-1の特異
的発現とよく一致する。この一致はGAがOs3β-1タン
パク質の作用により葯において合成されることを示して
いるのかも知れない。従って、Os3β-2タンパク質とOs3
β-1タンパク質は、生物活性GAの異なる経路に関係して
いる可能性がある。
【0023】実際、Os3β-1タンパク質はGA9を基質と
して、GA4(3β水酸化)、GA7(2,3位の不飽和化およ
び3β水酸化)、GA34(2β水酸化)を生成し(図
9)、GA20を基質とした場合にも同様な結果が得られ
た。またGA5、GA44を基質とした時にはそれぞれに対応
する3β水酸化ジベレリン(GA3、GA88)を生成した。
また、Os3β-2タンパク質は、GA5、GA9、GA20、GA44
基質として、それぞれに対応する3β水酸化ジベレリン
(GA3、GA4、GA1、GA38)を生成した(図10)(実施
例5)。
【0024】生物活性GAが、茎の伸長のみならず、他の
様々な植物生長過程に必要であることに関しては、その
他いくつかの報告例がある。例えば、花の器官に関して
は、シロイヌナズナのGA欠損変異体であるga1-3が雄性
不稔表現型を示すという報告(Koornneef and Van der
Veen, (1980) Theor.Appl.Genet. 58, 257-263)やトマ
トのstamenless-2やgib-1が、初期段階で葯の生長を停
止し、生存花粉粒を形成しないという報告(Sawhney,
(1974) J.Exp.Bot. 25, 1004-1009、Jacobsen and Olsz
ewski, (1996) Proc.Natl.Acad.Sci. 93, 9292-9296)
がなされている。
【0025】本発明のこれらタンパク質は、いずれも生
物活性GAの生成に関与していると考えられるため、生物
活性GAの製造に用いることが可能である。また、後述す
るように、植物体内においてこれらタンパク質の発現量
を調節することにより、植物の生長を改変させ、例え
ば、野生型とは異なる草型の植物体を製造することも可
能である。
【0026】本発明のタンパク質は、当業者に公知の方
法により、遺伝子組み換え技術を利用して調製した組み
換えタンパク質として、また天然のタンパク質として調
製することができる。組み換えタンパク質は、後述する
が、例えば、本発明のタンパク質をコードするDNA(例
えば、配列番号:3、4)を適当な発現ベクターに挿入
し、該ベクターを適当な細胞に導入し、該形質転換細胞
から精製することにより調製することが可能である。ま
た、天然のタンパク質は、例えば、調製した組み換えタ
ンパク質若しくはその部分ペプチドを適当な免疫動物に
免疫することにより調製した抗体を結合したアフィニテ
ィーカラムに、本発明のタンパク質を発現しているタバ
コやイネの組織などから調製した抽出液を接触させて、
該カラムに結合するタンパク質を精製することにより調
製することができる。
【0027】本発明のタンパク質には、野生型タンパク
質(配列番号:1、2)の機能を保持したまま、その一
部のアミノ酸を改変したタンパク質が含まれる。このよ
うなタンパク質を調製するための当業者によく知られた
方法としては、例えば、site-directed mutagenesis法
(Kramer, W.& Fritz,H.-J. Oligonucleotide-directed
construction of mutagenesis via gapped duplex DN
A.Methods in Enzymology, 154: 350-367, 1987)が挙
げられる。また、アミノ酸の変異は自然界において生じ
ることもある。本発明のタンパク質には、このように天
然型のタンパク質のGA3β-ヒドロキシラーゼ活性を保持
したまま、そのアミノ酸配列において1もしくは複数の
アミノ酸が置換、欠失、付加および/または挿入された
タンパク質も含まれる。タンパク質におけるアミノ酸の
改変部位および改変個数は、改変後のタンパク質がGA3
β-ヒドロキシラーゼ活性を有する限り、特に制限はな
い。アミノ酸の改変は、一般的には、50アミノ酸以内で
あり、好ましくは30アミノ酸以内であり、さらに好まし
くは10アミノ酸以内であり、さらに好ましくは3アミノ
酸以内である。
【0028】本発明において「GA3β-ヒドロキシラーゼ
活性」とは、反応基質であるGA20またはGA9を与えた際
に、補因子である鉄イオン、2オキソグルタル酸の存在
下でGA1またはGA4を反応生成物として合成する活性を指
す。該活性は、例えば、次ぎにようにして検出すること
ができる。一般的には、発現ベクターに得られたcDNAを
挿入し、融合タンパク質として大腸菌内で過剰発現させ
る。その結果、得られる細胞抽出液を酵素液として、反
応基質であるGA20またはGA9、および補因子である鉄イ
オン、2オキソグルタル酸の存在下で反応をin vitroで
行なわせ、最終的に反応生成物(GA1またはGA4)をGC-M
Sによって確認する。
【0029】本発明においては、これらタンパク質をコ
ードするcDNAおよびゲノムDNAが単離された。従って、
本発明のタンパク質をコードするDNAには、これらタン
パク質をコードしうる限り、cDNAおよびゲノムDNAの双
方が含まれる。Os3β-2タンパク質やOs3β-1タンパク質
をコードするDNAは、cDNAであれば、それぞれ配列番
号:3および4に記載の塩基配列情報を基に設計したプ
ライマーを用い、実生(イネの茎端)または未開の花か
ら単離した総RNAを鋳型とした逆転写PCRを行なうことに
より調製することができる。また、ゲノムDNAは、それ
ぞれ配列番号:5および6に記載の塩基配列情報を基に
設計したプライマーを用い、イネのゲノムDNAを鋳型にP
CRを行なうことにより調製することができる。
【0030】これら本発明のタンパク質をコードするDN
Aは、例えば、組換えタンパク質の製造に用いることが
できる。組換えタンパク質の製造は、例えば、下記のよ
うにして行なうことができる。まず、pMAL-c2発現ベク
ター(NEB社)のマルチクローニングサイトに対し、予
め制限酵素サイトを設けたプライマーを用いてRT-PCRに
より合成した全長cDNAをサブクローニングする。この構
築物を、定法により、BL21(プロテアーゼ欠失株)に形
質転換する。これにより得られる形質転換体を用いてタ
ンパク質の誘導を行う。大腸菌は、2xYT、0.2%グルコ
ースの培地で37℃振とう培養する。OD600が0.6前後にな
ったところで、IPTGを最終濃度1mMとなるように加え、
更に18℃で24時間培養する。酵素液の抽出に関しては、
培養後、集菌し、これをsuspend buffer(50mM Tris-HC
l, pH8.0, 10%グリセロール, 2mM DTT, 1mg/ml リゾチ
ーム)に溶かす。懸濁液を4℃にて30分放置後、-80℃に
て、凍結するまでインキュベートする。凍結した懸濁液
を解凍し、SONICATOR(HEAT SYSTEMS-ULTRASONICS,INC.M
ODEL W-225R)を用いて、MAXレベルにて、30秒間、5分
のインターバルをおき、2回超音波処理を行う。処理し
た懸濁液を遠心(15,000rpm, 4℃, 20分)し、その上清
を粗酵素液とすることができる。
【0031】また、精製タンパク質の調製は、例えば、
本発明のタンパク質をヒスチジンタグ、マルトース結合
タンパク質、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GS
T)と融合した形態で大腸菌などで発現させ、これをそ
れぞれニッケルカラム、アミロースカラム、GST-グルタ
チオンカラムにて精製することにより行なうことができ
る。さらに、精製後は、必要に応じて、スロンビンやフ
ァクターXaなどの制限プロテアーゼを利用して上記タグ
を切り離すこともできる。
【0032】上記したように、本発明者等により単離さ
れた遺伝子は、生物活性GAの生産を通じて植物の生長に
関係していると考えられ、従って、これら遺伝子の発現
を調節することにより、植物の成長を制御することがで
きると言える。特にOs3β-2は、植物の節間の生長に関
与していると考えられるため、植物の草丈の制御などに
利用することができる。植物の草丈を制御することに
は、産業上の種々の利点が存在する。
【0033】例えば、植物体内における本発明の遺伝子
の発現を抑制して、草丈を減少させることにより、植物
を倒れにくくすることができ、その結果、子実重量を増
加させることが可能となる。また、草丈を減少させ、1
株あたりの植物体の形をよりコンパクトにすることによ
り、単位面積あたりに作付できる植物体の個体数を増加
させることができる。このことは、特に、イネをはじ
め、ムギ、トウモロコシなどの農作物の生産において大
きな意義を有する。また本発明のタンパク質をコードす
るDNAは、矮性花卉などへの応用、矮性果樹などへの応
用も考えられる。Os3β-1に関しては、花における発現
を抑制することにより、雄性不稔形質を誘導できる可能
性がある。一方、植物体内における本発明の遺伝子の発
現を増加させて、草丈を増加させることにより、植物体
全体の収量を増加させることも考えられる。このこと
は、特に、飼料用作物全体の収穫量を向上させる上で有
意義である。
【0034】本発明において、植物の生長を制御するた
めに、本発明の遺伝子の発現を抑制する方法としては、
当業者に公知の種々の方法を用いることができる。ここ
で「遺伝子の発現の抑制」には、遺伝子の転写の抑制、
タンパク質への翻訳の抑制が含まれる。また、遺伝子発
現の完全な停止のみならず発現の減少も含まれる。
【0035】植物における特定の内在性遺伝子の発現を
抑制する方法としては、アンチセンス技術を利用する方
法が当業者に最もよく利用されている。植物細胞におけ
るアンチセンス効果は、エッカーらが一時的遺伝子発現
法を用いて、電気穿孔法で導入したアンチセンスRNAが
植物においてアンチセンス効果を発揮することで初めて
実証した(J.R.EckerおよびR.W.Davis, Proc.Natl.Acad.
USA.83:5372,1986)。その後、タバコやペチュニアにお
いても、アンチセンスRNAの発現によって標的遺伝子の
発現を低下させる例が報告されており(A.R.van der Kro
lら Nature 333:866,1988)、現在では植物における遺伝
子発現を抑制させる手段として確立している。
【0036】アンチセンス核酸が標的遺伝子の発現を抑
制する作用としては、以下のような複数の要因が存在す
る。すなわち、三重鎖形成による転写開始阻害、RNAポ
リメラーゼによって局部的に開状ループ構造がつくられ
た部位とのハイブリッド形成による転写抑制、合成の進
みつつあるRNAとのハイブリッド形成による転写阻害、
イントロンとエキソンとの接合点でのハイブリッド形成
によるスプライシング抑制、スプライソソーム形成部位
とのハイブリッド形成によるスプライシング抑制、mRNA
とのハイブリッド形成による核から細胞質への移行抑
制、キャッピング部位やポリ(A)付加部位とのハイブリ
ッド形成によるスプライシング抑制、翻訳開始因子結合
部位とのハイブリッド形成による翻訳開始抑制、開始コ
ドン近傍のリボソーム結合部位とのハイブリッド形成に
よる翻訳抑制、mRNAの翻訳領域やポリソーム結合部位と
のハイブリッド形成によるペプチド鎖の伸長阻止、およ
び核酸とタンパク質との相互作用部位とのハイブリッド
形成による遺伝子発現抑制などである。これらは、転
写、スプライシング、または翻訳の過程を阻害して、標
的遺伝子の発現を抑制する(平島および井上「新生化学
実験講座2 核酸IV 遺伝子の複製と発現」,日本生化学会
編,東京化学同人,pp.319-347,1993)。
【0037】本発明で用いられるアンチセンス配列は、
上記のいずれの作用で標的遺伝子の発現を抑制してもよ
い。一つの態様としては、遺伝子のmRNAの5'端近傍の非
翻訳領域に相補的なアンチセンス配列を設計すれば、遺
伝子の翻訳阻害に効果的であろう。しかし、コード領域
もしくは3'側の非翻訳領域に相補的な配列も使用し得
る。このように、遺伝子の翻訳領域だけでなく非翻訳領
域の配列のアンチセンス配列を含むDNAも、本発明で利
用されるアンチセンスDNAに含まれる。使用されるアン
チセンスDNAは、適当なプロモーターの下流に連結さ
れ、好ましくは3'側に転写終結シグナルを含む配列が連
結される。このようにして調製されたDNAは、公知の方
法で、所望の植物へ形質転換できる。アンチセンスDNA
の配列は、形質転換する植物が持つ内在性遺伝子(若し
くはその相同遺伝子)またはその一部と相補的な配列で
あることが好ましいが、遺伝子の発現を有効に阻害でき
る限り、完全に相補的でなくてもよい。転写されたRNA
は、標的とする遺伝子の転写産物に対して好ましくは90
%以上、最も好ましくは95%以上の相補性を有する。ア
ンチセンス配列を用いて、効果的に標的遺伝子の発現を
阻害するには、アンチセンスDNAの長さは、少なくとも1
5塩基以上であり、好ましくは100塩基以上であり、さら
に好ましくは500塩基以上である。通常、用いられるア
ンチセンスDNAの長さは5kbよりも短く、好ましくは2.5k
bよりも短い。
【0038】内在性遺伝子の発現の抑制は、また、リボ
ザイムをコードするDNAを利用して行うことも可能であ
る。リボザイムとは触媒活性を有するRNA分子のことを
いう。リボザイムには種々の活性を有するものがある
が、中でもRNAを切断する酵素としてのリボザイムの研
究により、RNAの部位特異的な切断を目的とするリボザ
イムの設計が可能となった。リボザイムには、グループ
Iイントロン型や、RNasePに含まれるM1RNAのように400
ヌクレオチド以上の大きさのものもあるが、ハンマーヘ
ッド型やヘアピン型と呼ばれる40ヌクレオチド程度の活
性ドメインを有するものもある(小泉誠および大塚栄子,
蛋白質核酸酵素,35:2191,1990)。
【0039】例えば、ハンマーヘッド型リボザイムの自
己切断ドメインは、G13U14C15のC15の3'側を切断する
が、活性にはU14が9位のAと塩基対を形成することが重
要とされ、15位の塩基はCの他にAまたはUでも切断され
ることが示されている(M.Koizumiら,FEBS Lett.228:22
5,1988)。リボザイムの基質結合部を標的部位近傍のRNA
配列と相補的になるように設計すれば、標的RNA中のU
C、UUまたはUAという配列を認識する制限酵素的なRNA切
断リボザイムを作出することが可能である(M.Koizumi
ら,FEBS Lett. 239:285,1988, 小泉誠および大塚栄子,
蛋白質核酸酵素,35:2191,1990, M.Koizumiら, Nucleic
Acids Res. 17:7059,1989)。本発明者等により単離され
たNty遺伝子、Os3β-1遺伝子、Os3β-2遺伝子(配列番
号:3、4)中にはリボザイムの標的となりうる部位が
多数存在する。
【0040】また、ヘアピン型リボザイムも、本発明の
目的のために有用である。ヘアピン型リボザイムは、例
えばタバコリングスポットウイルスのサテライトRNAの
マイナス鎖に見出される(J.M.Buzayan Nature 323:349,
1986)。このリボザイムも、標的特異的なRNA切断を起こ
すように設計できることが示されている(Y.Kikuchiおよ
びN.Sasaki Nucleic Acids Res. 19:6751,1992, 菊池
洋,化学と生物 30:112,1992)。
【0041】標的を切断できるよう設計されたリボザイ
ムは、植物細胞中で転写されるようにカリフラワーモザ
イクウイルスの35Sプロモーターなどのプロモーターお
よび転写終結配列に連結される。しかし、その際、転写
されたRNAの5'末端や3'末端に余分な配列が付加されて
いるとリボザイムの活性が失われてしまうことがある。
このようなとき、転写されたリボザイムを含むRNAから
リボザイム部分だけを正確に切り出すために、リボザイ
ム部分の5'側や3'側に、トリミングを行うためのシスに
働く別のトリミングリボザイムを配置させることも可能
である(K.Tairaら, Protein Eng. 3:733,1990, A.M.Dzi
anottおよびJ.J.Bujarski Proc.Natl.Acad.Sci.USA. 8
6:4823,1989, C.A.GrosshansおよびR.T.Cech Nucleic A
cids Res.19:3875, 1991, K.Tairaら Nucleic Acids Re
s. 19:5125, 1991)。また、このような構成単位をタン
デムに並べ、標的遺伝子内の複数の部位を切断できるよ
うにして、より効果を高めることもできる(N.Yuyamaら
Biochem.Biophys.Res.Commun.186:1271,1992)。このよ
うなリボザイムを用いて本発明で標的となる遺伝子の転
写産物を特異的に切断し、該遺伝子の発現を抑制するこ
とができる。
【0042】内在性遺伝子の発現の抑制は、さらに、標
的遺伝子配列と同一もしくは類似した配列を有するDNA
の形質転換によってもたらされる共抑制によっても達成
されうる。「共抑制」とは、植物に標的内在性遺伝子と
同一若しくは類似した配列を有する遺伝子を形質転換に
より導入すると、導入する外来遺伝子および標的内在性
遺伝子の両方の発現が抑制される現象のことをいう。共
抑制の機構の詳細は明らかではないが、植物においては
しばしば観察される(Curr.Biol.7:R793,1997,Curr.Bio
l.6:810,1996)。例えば、本発明の遺伝子が共抑制され
た植物体を得るためには、本発明の遺伝子若しくはこれ
と類似した配列を有するDNAを発現できるように作製し
たベクターDNAを目的の植物へ形質転換すればよい。共
抑制に用いる遺伝子は、標的遺伝子と完全に同一である
必要はないが、好ましくは70%以上、さらに好ましくは
80%以上、さらに好ましくは90%以上(例えば、95%以
上)の配列の同一性を有する。
【0043】アミノ酸配列や塩基配列の同一性は、Karl
in and AltschulによるアルゴリズムBLAST(Proc. Natl.
Acad. Sei. USA 90:5873-5877, 1993)によって決定す
ることができる。このアルゴリズムに基づいて、BLASTN
やBLASTXと呼ばれるプログラムが開発されている(Altsc
hul et al. J. Mol. Biol.215:403-410, 1990)。BLAST
に基づいてBLASTNによって塩基配列を解析する場合に
は、パラメーターはたとえばscore = 100、wordlength
= 12とする。また、BLASTに基づいてBLASTXによってア
ミノ酸配列を解析する場合には、パラメーターはたとえ
ばscore = 50、wordlength = 3とする。BLASTとGapped
BLASTプログラムを用いる場合には、各プログラムのデ
フォルトパラメーターを用いる。これらの解析方法の具
体的な手法は公知である(http://www.ncbi.nlm.nih.go
v.)。
【0044】本発明の遺伝子の発現を抑制する機能を有
するDNAを利用して、植物の生長を改変するためには、
該DNAを適当なベクターに挿入して、これを植物細胞に
導入し、これにより得られた形質転換植物細胞を再生さ
せればよい。用いられるベクターとしては、植物細胞内
で挿入遺伝子を発現させることが可能なものであれば特
に制限はない。
【0045】例えば、本発明者等により単離された遺伝
子のプロモーターを用いることが可能である。また、植
物細胞内での恒常的な遺伝子発現を行うためのプロモー
ター(例えば、カリフラワーモザイクウイルスの35Sプ
ロモーター)を有するベクターを用いることが可能であ
る。また、植物の組織特異的なプロモーターを用いれ
ば、植物の特定の組織、例えば、葉や花、実などを特異
的に改変させることが可能であるかもしれない。組織特
異的プロモーターとしては、種子特異的プロモーターと
してインゲンマメのβーファセオリン(Bustosら (199
1) EMBO J. 10:1469-1479)やダイズのグリシニン(Lel
ievreら (1992) Plant Physiol. 98:387-391)、葉特異
的プロモーターとしてはエンドウのRbcS遺伝子(Lam an
d Chua (1990) Science 248:471-474)やコムギのCab1
遺伝子(Gotornら (1993) Plant J.3:509-518)、根特
異的なプロモーターとしてはタバコのTobRB7遺伝子(Ya
mamotoら (1991) Plant Cell 3:371-382)やアグロバク
テリウム・リゾゲネスのrolD遺伝子(Elmayan and Tepf
er (1995) Transgenic Res 4:388-396)が挙げられ
る。また、外的な刺激により誘導的に活性化されるプロ
モーターを有するベクターを用いることも可能である。
【0046】ベクターを挿入する植物細胞としては、特
に制限はないが、本発明等により単離された遺伝子が由
来するイネやタバコが特に好ましい。なお、ここでいう
「植物細胞」には、種々の形態の植物細胞、例えば、懸
濁培養細胞、プロトプラスト、葉の切片、カルスなどが
含まれる。植物細胞へのベクターの導入は、ポリエチレ
ングリコール法、電気穿孔法(エレクトロポーレーショ
ン)、アグロバクテリウムを介する方法、パーティクル
ガン法など当業者に公知の種々の方法を用いることがで
きる。形質転換植物細胞からの植物体の再生は公知の方
法により行なうことが可能である。これにより形質転換
植物体が作出されれば、該植物体からその繁殖媒体(例
えば、種子、塊茎、切穂など)を得て、これを基に本発
明の形質転換植物体を量産することができる。
【0047】また、本発明においては、本発明者らによ
り単離されたDNAの発現を促進することで、植物の生長
を増大させることも可能であるかもしれない。この場
合、該DNAを適当なベクターに挿入して、これを植物細
胞に導入し、これにより得られた形質転換植物細胞を再
生させればよい。植物細胞内で発現させるために利用さ
れるベクター、ベクターの導入される植物細胞、植物体
の再生などの方法は、上記アンチセンスなどを用いる場
合と同様である。
【0048】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものでは
ない。なお、イネの種子(Oryza sativa、ジャポニカ型
栽培品種:「ニッポンバレ」、「アキバレ」、「シオカ
リ」、そしてその他)を1%NaClOで1時間消毒して、
滅菌蒸留水で十分にすすぎ、土壌で発芽させて、温室で
生育させた。
【0049】[実施例1] GA3β-ヒドロキシラーゼをコ
ードするcDNAクローンの単離 単子葉植物のGA3β-ヒドロキシラーゼを単離したという
報告例はない。いくつかのGA3β-ヒドロキシラーゼは双
子葉植物からクローニングされている(Chiangら、199
5;Martinら、1997;Lesterら、1997)。
【0050】GA3β-ヒドロキシラーゼをコードする部分
的断片を単離するために、イネのゲノムDNAを鋳型とし
て、報告された双子葉植物のGA3β-ヒドロキシラーゼ配
列における保存領域からデザインした縮重プライマー
(5'-プライマー:5'-GTNGTNAARGTNGGNGARRT-3'/配列
番号:7、3'プライマー:5'-AYYTARTCRTTGGANGTNAC-3'
/配列番号:8)を用いてPCRを行なった。その結果、
報告されたGA3β-ヒドロキシラーゼ配列から予想される
サイズに対応する210 bpのDNA断片を得た。
【0051】次ぎに、全長のクローンを単離するため、
この断片をプローブとしてイネのゲノムライブラリをス
クリーニングした。その結果、いくつかのクローンを単
離し、各ゲノムクローンの制限マップに基づいて2群に
分類した。最後に各群の1つを完全にシークエンシング
して、それぞれのクローンをOs3β-1とOs3β-2(Os3β
-1とOs3β-2;Oriza sativa GA3β-ヒドロキシラーゼ-
1、-2)と名付けた。それぞれのクローンの塩基配列を
配列番号:5および6に示す。Os3β-1はプローブとし
て用いた断片と共通する配列を有したが、Os3β-2は断
片からの対応する領域で異なる配列を含んでいた。
【0052】次ぎに、各クローンの配列に基づき、cDNA
断片を得るために、実生(イネの茎端)または未開の花
から単離した総RNAを用いてRT-PCRを実施した。これに
より、GA3β-ヒドロキシラーゼをコードする完全な大き
さのcDNAクローンを得た。Os3β-1cDNAおよびOs3β-2 c
DNAはそれぞれ379残基および373残基のポリペプチドを
コードするオープンリーディングフレームを含んでい
た。それぞれのクローンの塩基配列を配列番号:3およ
び4に示す。Os3β-2ゲノムDNAは、短いサイズ(110 b
p)の単一のイントロンを含み、イントロンは双子葉植
物においてこれまでに報告されたGA3β-ヒドロキシラ
ーゼと同じ位置に存在していた。Os3β-1ゲノムDNAは2
つのイントロンを含んでいた。1つはOs3β-2ゲノムDNA
と同じ位置に存在し、これはほぼ同程度の大きさであっ
た(110 bp)。もう一つは、共因子である2-オキソグル
タル酸(400 bp)の結合部位に存在した(データは示し
ていない)。両クローンの推定アミノ酸配列は、他のGA
3β-ヒドロキシラーゼと高度の類似性を示したが、そ
れらは互いに対しても高度の類似性を示した(56.6%の
同一性と88.2%の類似性)。
【0053】なお、塩基配列は、自動シークエンシング
システム(ABI373A)を用いたジデオキシヌクレオチド
・チェーン・ターミネーション法により決定した。ま
た、配列の解析は、GENETYXコンピューターソフトウェ
ア(Software Kaihatu Co.、日本)を用いて実施した。
【0054】[実施例2] d18対立遺伝子の同定と特徴
付け 矮性イネ植物に関する定量的分析とバイオアッセイか
ら、D18遺伝子がGA3β-ヒドロキシラーゼをコードする
ことが示されている。D18座は第1染色体上で同定さ
れ、この染色体の下端でFS-2座に隣接する。単離された
GA3β-ヒドロキシラーゼクローンがD18遺伝子に対応す
ることを調べるために、RFLP(制限断片長多型)分析を
用いてイネのゲノム上に2つのクローンをマッピングし
た。Os3β-1またはOs3β-2のRFLPは、EcoRIまたはApaI
でそれぞれ消化したアソミノリ(ジャポニカ種のイネ)
とIR 24(インディカ種のイネ)DNAの間に存在した。ア
ソミノリとIR24の交配のF2子孫の消化したゲノムDNAに
ついて連鎖分析を行った。Os3β-1とOs3β-2はそれぞ
れ、第5染色体の上端と第1染色体の下端にマッピング
される(図3)。この結果は、Os3β-2がD18座に対応す
ることを示唆している。
【0055】Os3β-2がD18座であることを確認するため
にさらなる分析を行った。D18遺伝子の機能喪失によっ
て生じた4つの独立した通常変異体が存在する。これら
の変異は、γ線照射を用いた変異誘発によるD18遺伝子
のDNA転位および/または欠失によって生じる可能性が
ある。従って、野生型とこれらの変異体の間のOs3β-2
位でのRFLPは、Os3β-2がD18遺伝子であれば認められる
可能性がある。野生型(シオカリまたはアキバレ)とd1
8対立遺伝子(ld18、ld18そしてd18-AD)からのゲ
ノムDNAについてDNAゲルブロット分析を行った。ld18
とld18 は、シオカリ系の同種同系株で、d18-ADはエチ
レンイミン(EI)によるアキバレの変異誘発から単離し
た。DNAゲルブロット分析においては、まず、イネのゲ
ノムDNA(レーンあたり1μg)を制限酵素で消化させ、
アガロースゲル電気泳動によって分離して、ハイボンド
N+ナイロンメンブレン(Amersham社)に移した(Sambro
okら、1989)。ハイブリダイゼーションは、0.25 M Na
HPO、1mM EDTAそして7%SDS中で65℃で実施し
た。フィルターは、2×SSC、0.1%SDS中で65℃で15分の
洗浄を2回、そして0.1×SSC、0.1%SDS中で65℃で15分
の洗浄を1回行った。8個の酵素(BamHI、Bg/II、Apa
I、KpnI、DraI、EcoRV、EcoRI、そしてHindIII)を用
いてこれらのゲノムDNAを消化して、野生型植物と変異
体の間のRFLPを探索した結果、d18-ADとId18からのDN
AをApaIで消化した際に多型性が認められた。一方、ld1
8は試した如何なる酵素でも多型性を示さなかった
(図4)。
【0056】RFLP分析の結果は、d18-ADがD18座に長い
欠失を有することを示唆しており、ld18はApaI部位を
含む短い欠失を有する。この検討を確認するため、全て
のd18対立遺伝子の全コード配列を直接分析して、これ
らを野生型のOs3β-2の配列と比較した。具体的には、D
18の5'と3'非コード配列に由来するオリゴヌクレオチド
プライマーを用いて、D18、d18、d18そしてd18-wか
らの全コード領域を含む1.6 kb断片を増幅し、次に増幅
された断片をシークエンシングした。その結果、予想通
り、全てのd18対立遺伝子は、様々な位置でそのOs3β-2
コード配列を変化させていたが(表1)、d18-ADはPCR
産物を生成しなかった。
【0057】
【表1】
【0058】このことはこの対立遺伝子がほぼ完全にそ
のコード配列を失っているという上記推測を支持するも
のである(データは示していない)。ld18からの配列
では、開始コドンから433位の塩基でのCからTへの置換
によって、アルギニン-168がシスチンに変化した。d18-
wでは、169〜177位での9個の塩基のインフレーム欠失
により、バリン57からアルギニン59までのアミノ酸3個
が欠失した。ld18では、塩基Gの欠失によって読みと
り枠がシフトしている。これらの結果は、Os3β-2遺伝
子がD18座であり、GA3β-ヒドロキシラーゼをコードす
ることを証明する。
【0059】[実施例3] Os3β-2(D18)そしてOs3β-
1遺伝子の生長過程での制御 植物の生長過程でのD18とOs3β-1遺伝子の発現を調べる
ために、RNAゲルブロット分析を実施した。RNAゲルブロ
ット分析においては、標準的な方法(Sambrookら、198
9)にしたがって、総RNAを様々な器官または組織から調
製した。RNA(試料あたり10 μg)をゲル電気泳動で分
離して、ハイボンドN+ナイロンメンブレン(Amersham
社)に移した。ハイブリダイゼーションは、5×SSC、10
%(w/v)硫酸デキストラン、0.5%(w/v)SDS、0.1 mg
/ml変性サケ精子DNAを含む溶液中で65℃で実施した。フ
ィルターは、2×SSC、0.1%SDS中で65℃で15分洗浄を2
回、そして0.1×SSC、0.1%SDS中で65℃で15分洗浄を1
回行った。プローブとしては、D18全長のcDNAからのBss
HII-PvuII(519 bp)断片、およびOs3β-1からのKpnI-P
vuII断片(310 bp)を用いた。その結果、D18遺伝子は
調べたあらゆる器官に発現していた(図5)。発現レベ
ルは茎、若葉、そして花序分裂組織で高く、葉身と葉軸
で低かった。対照的に、Os3β-1 mRNA発現は花では特に
高く、葉身と葉軸では低かった。
【0060】また、D18とOs3β-1は高度の配列類似性を
共有するため、ゲノムサザン分析によるクロス-ハイブ
リダイゼーションの程度を調べた。それぞれの特定のプ
ローブをゲノムサザンハイブリダイゼーションにプロー
ブとして用いた結果、クロス-ハイブリダイゼーション
は検出されなかった(データは示していない)。
【0061】[実施例4] Os3β-2(D18)遺伝子の発現
抑制による矮性化植物体の作出 Os3β-2の全長cDNAは、pBS-SK+にBamHI-HindIII部位に
クローニングされており(図7)、BamHI-HindIII処理
による該ベクターの切断により該cDNAを取り出した後、
平滑末端化した。Os3β-2遺伝子のアンチセンスを発現
するベクターは、この平滑末端化した全長cDNAを、pAct
-NOS/Hm2のSmaI部位に挿入することにより構築した(図
8)。これをエレクトロポレーション法によりアグロバ
クテリアEHA101株にトランスフォームした。イネ発芽種
子に該アグロバクテリアを共存させた後、カナマイシン
及びハイグロマイシンを含む選抜培地で3週間培養して
細胞を選抜後、再分化培地に移植して、数十個体の形質
転換植物体を得た。その結果、Os3β-2遺伝子のアンチ
センスを発現する植物体は、野生型植物体と比較して矮
性化していた(図6)。
【0062】[実施例5] 組み替えGA3βヒドロキシラ
ーゼの機能 Os3β-1遺伝子およびOs3β-2遺伝子について、蛋白を
コードすることが予想される部分のcDNAを、pMAL-c2発
現ベクター(New England Biolabs, Beverly, MA)へと
翻訳融合体としてセンス方向で挿入した。得られた構築
物pMAL-Os3β-1およびpMAL-Os3β-2を、大腸菌株JM10
9内で発現させた。細菌細胞を、100mg/Lアンピシリンを
含有する2xYT培地で一晩37℃で振盪培養した。一晩培養
したあと、培養物を100mg/Lアンピシリンを含有する新
鮮な2xYT培地で100倍希釈し、30℃で振盪培養した。4時
間後、IPTGを最終濃度1mMとなるように添加し、17℃で
更に18時間振盪培養した。培養終了後細菌細胞を集め、
洗浄バッファー(50mM Tris-HCl、pH8.0、10% [w/v]グ
リセロール、2mM DTT)で洗浄し、リゾチーム(1mg/m
l)を含む洗浄バッファーに懸濁して氷上で30分間静置
した。
【0063】これにより得られた溶菌液を超音波処理し
て遠心し、その上清をSDS-PAGEにかけて融合蛋白の発現
を確認した。Os3β-1の融合蛋白質の活性を検定するた
めに、この上清を用いて広範なジベレリン類およびコフ
ァクター類(アスコルビン酸、2価鉄、2-ケトグルタル
酸)とともにインキュベーションを行った。Os3β-2の
融合蛋白質の活性検定のためには、この上清をアミロー
スレジンを用いたカラムでカタログに記載された方法に
より精製し、この精製蛋白液を用いて同様のインキュベ
ーションを行った。代謝されたジベレリン類は、GC-MS
を用いて同定した。その結果、Os3β-1の融合蛋白質は
GA9を基質としたときGA4(3β水酸化)、GA7(2,3位の
不飽和化および3β水酸化)、GA34(2β水酸化)の生
成が確認された(図9)。生成物の中ではGA4とGA7が主
要な産物であった。GA20を基質とした場合にも同様な結
果が得られた。またGA5、GA44を基質とした時にはそれ
ぞれに対応する3β水酸化ジベレリン(GA3、GA88)の
みを得た。一方、Os3β-2の融合蛋白質は、GA5、GA9
GA20、GA44を基質としたときにそれぞれに対応する3β
水酸化ジベレリン(GA3、GA4、GA1、GA38)を生成した
(図10)。
【0064】この結果、Os3β-1遺伝子は3β水酸化の
ほかに2,3位の不飽和化、2β水酸化の核反応を触媒す
る酵素をコードする遺伝子であることが明らかとなっ
た。またOs3β-2遺伝子は、3β水酸化反応を触媒する
酵素をコードする遺伝子であることが明らかとなった。
【0065】
【発明の効果】本発明により、植物のジベレリンの活性
化に関与する新規なタンパク質および遺伝子、並びに該
遺伝子の発現を調節することにより植物体内におけるジ
ベレリン活性が改変された植物が提供された。本発明に
より、植物体内のジベレリン活性化を改変させ、植物の
草型を人為的に改変することが可能となった。植物体内
のジベレリン活性化を抑制することにより、特に伸長生
長の抑制によって引き起こされる植物の矮性を誘起でき
る。このため、例えば、イネにおいては多肥料によって
生育を促しても背丈が伸びすぎて倒伏してしまうことも
なくなる。また、葉の受光量の効率が上昇するため収量
の大幅な増加が期待できる。さらに収穫や生育管理の作
業の効率化も図ることが可能である。また、植物体内に
おける本発明の遺伝子の発現を増加させて、植物体内の
ジベレリン活性化を促進することにより、植物体全体の
収量を増加させることも考えられる。このことは、特
に、飼料用作物全体の収穫量を向上させる上で有意義で
ある。
【0066】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> National Institute of Agrobiological Resources The Institute of Physical and Chemical Research <120> Rice gibberellin 3beta-hydroxylase genes and their use <130> MOA-103DP1 <140> <141> <150> JP 1999-361608 <151> 1999-12-20 <160> 8 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 379 <212> PRT <213> Oryza sativa <400> 1 Met Thr Ser Ser Ser Thr Ser Pro Thr Ser Pro Leu Ala Ala Ala Ala 1 5 10 15 His Asn Gly Val Thr Ala Ala Tyr Phe Asn Phe Arg Gly Ala Glu Arg 20 25 30 Val Pro Glu Ser His Val Trp Lys Gly Met His Glu Lys Asp Thr Ala 35 40 45 Pro Val Ala Ala Ala Asp Ala Asp Gly Gly Asp Ala Val Pro Val Val 50 55 60 Asp Met Ser Gly Gly Asp Asp Ala Ala Val Ala Ala Val Ala Arg Ala 65 70 75 80 Ala Glu Glu Trp Gly Gly Phe Leu Leu Val Gly His Gly Val Thr Ala 85 90 95 Glu Ala Leu Ala Arg Val Glu Ala Gln Ala Ala Arg Leu Phe Ala Leu 100 105 110 Pro Ala Asp Asp Lys Ala Arg Gly Ala Arg Arg Pro Gly Gly Gly Asn 115 120 125 Thr Gly Tyr Gly Val Pro Pro Tyr Leu Leu Arg Tyr Pro Lys Gln Met 130 135 140 Trp Ala Glu Gly Tyr Thr Phe Pro Pro Pro Ala Ile Arg Asp Glu Phe 145 150 155 160 Arg Arg Val Trp Pro Asp Ala Gly Asp Asp Tyr His Arg Phe Cys Ser 165 170 175 Ala Met Glu Glu Tyr Asp Ser Ser Met Arg Ala Leu Gly Glu Arg Leu 180 185 190 Leu Ala Met Phe Phe Lys Ala Leu Gly Leu Ala Gly Asn Asp Ala Pro 195 200 205 Gly Gly Glu Thr Glu Arg Lys Ile Arg Glu Thr Leu Thr Ser Ser Thr 210 215 220 Ile His Leu Asn Met Phe Pro Arg Cys Pro Asp Pro Asp Arg Val Val 225 230 235 240 Gly Leu Ala Ala His Thr Asp Ser Gly Phe Phe Thr Phe Ile Leu Gln 245 250 255 Ser Pro Val Pro Gly Leu Gln Leu Leu Arg His Arg Pro Asp Arg Trp 260 265 270 Val Thr Val Pro Gly Thr Pro Gly Ala Leu Ile Val Val Val Gly Asp 275 280 285 Leu Phe His Val Leu Thr Asn Gly Arg Phe His Ser Val Phe His Arg 290 295 300 Ala Val Val Asn Arg Glu Arg Asp Arg Ile Ser Met Pro Tyr Phe Leu 305 310 315 320 Gly Pro Pro Ala Asp Met Lys Val Thr Pro Leu Val Ala Ala Gly Ser 325 330 335 Pro Glu Ser Lys Ala Val Tyr Gln Ala Val Thr Trp Pro Glu Tyr Met 340 345 350 Ala Val Arg Asp Lys Leu Phe Gly Thr Asn Ile Ser Ala Leu Ser Met 355 360 365 Ile Arg Val Ala Lys Glu Glu Asp Lys Glu Ser 370 375 <210> 2 <211> 373 <212> PRT <213> Oryza sativa <400> 2 Met Pro Thr Pro Ser His Leu Lys Asn Pro Leu Cys Phe Asp Phe Arg 1 5 10 15 Ala Ala Arg Arg Val Pro Glu Thr His Ala Trp Pro Gly Leu Asp Asp 20 25 30 His Pro Val Val Asp Gly Gly Gly Gly Gly Gly Glu Asp Ala Val Pro 35 40 45 Val Val Asp Val Arg Ala Gly Asp Ala Ala Ala Arg Val Ala Arg Ala 50 55 60 Ala Glu Gln Trp Gly Ala Phe Leu Leu Val Gly His Gly Val Pro Ala 65 70 75 80 Ala Leu Leu Ser Arg Val Glu Glu Arg Val Ala Arg Val Phe Ser Leu 85 90 95 Pro Ala Ser Glu Lys Met Arg Ala Val Arg Gly Pro Gly Glu Pro Cys 100 105 110 Gly Tyr Gly Ser Pro Pro Ile Ser Ser Phe Phe Ser Lys Leu Met Trp 115 120 125 Ser Glu Gly Tyr Thr Phe Ser Pro Ser Ser Leu Arg Ser Glu Leu Arg 130 135 140 Arg Leu Trp Pro Lys Ser Gly Asp Asp Tyr Leu Leu Phe Cys Asp Val 145 150 155 160 Met Glu Glu Phe His Lys Glu Met Arg Arg Leu Ala Asp Glu Leu Leu 165 170 175 Arg Leu Phe Leu Arg Ala Leu Gly Leu Thr Gly Glu Glu Val Ala Gly 180 185 190 Val Glu Ala Glu Arg Arg Ile Gly Glu Arg Met Thr Ala Thr Val His 195 200 205 Leu Asn Trp Tyr Pro Arg Cys Pro Glu Pro Arg Arg Ala Leu Gly Leu 210 215 220 Ile Ala His Thr Asp Ser Gly Phe Phe Thr Phe Val Leu Gln Ser Leu 225 230 235 240 Val Pro Gly Leu Gln Leu Phe Arg Arg Gly Pro Asp Arg Trp Val Ala 245 250 255 Val Pro Ala Val Ala Gly Ala Phe Val Val Asn Val Gly Asp Leu Phe 260 265 270 His Ile Leu Thr Asn Gly Arg Phe His Ser Val Tyr His Arg Ala Val 275 280 285 Val Asn Arg Asp Arg Asp Arg Val Ser Leu Gly Tyr Phe Leu Gly Pro 290 295 300 Pro Pro Asp Ala Glu Val Ala Pro Leu Pro Glu Ala Val Pro Ala Gly 305 310 315 320 Arg Ser Pro Ala Tyr Arg Ala Val Thr Trp Pro Glu Tyr Met Ala Val 325 330 335 Arg Lys Lys Ala Phe Ala Thr Gly Gly Ser Ala Leu Lys Met Val Ser 340 345 350 Thr Asp Ala Ala Ala Ala Ala Asp Glu His Asp Asp Val Ala Ala Ala 355 360 365 Ala Asp Val His Ala 370 <210> 3 <211> 1187 <212> DNA <213> Oryza sativa <220> <221> CDS <222> (1)..(1137) <400> 3 atg aca tcg tcg tcg acc tcg ccg acc tcg ccg ctg gcc gcc gcc gca 48 Met Thr Ser Ser Ser Thr Ser Pro Thr Ser Pro Leu Ala Ala Ala Ala 1 5 10 15 cac aat ggc gtc acc gcc gcc tac ttc aac ttc cgc ggg gcg gag cgc 96 His Asn Gly Val Thr Ala Ala Tyr Phe Asn Phe Arg Gly Ala Glu Arg 20 25 30 gtg ccg gag tcg cac gtg tgg aag ggg atg cac gag aag gac acc gcg 144 Val Pro Glu Ser His Val Trp Lys Gly Met His Glu Lys Asp Thr Ala 35 40 45 ccg gtg gcg gcg gcg gac gcg gac ggc ggc gac gcg gtg ccg gtg gtg 192 Pro Val Ala Ala Ala Asp Ala Asp Gly Gly Asp Ala Val Pro Val Val 50 55 60 gac atg agc ggc ggc gac gac gcc gcg gtg gcg gcg gtg gcg cgc gcg 240 Asp Met Ser Gly Gly Asp Asp Ala Ala Val Ala Ala Val Ala Arg Ala 65 70 75 80 gcg gag gag tgg ggc ggg ttc ctg ctc gtc ggg cac ggc gtg acc gcg 288 Ala Glu Glu Trp Gly Gly Phe Leu Leu Val Gly His Gly Val Thr Ala 85 90 95 gag gcc ctg gcg cgc gtc gag gcg cag gcg gcg cgg ctg ttc gcg ctg 336 Glu Ala Leu Ala Arg Val Glu Ala Gln Ala Ala Arg Leu Phe Ala Leu 100 105 110 ccg gcg gac gac aag gcg cgc ggg gcg cgg cgg ccc ggc ggc ggg aac 384 Pro Ala Asp Asp Lys Ala Arg Gly Ala Arg Arg Pro Gly Gly Gly Asn 115 120 125 acc ggc tac ggc gtg ccg ccg tac ctc ctc cgg tac ccg aag cag atg 432 Thr Gly Tyr Gly Val Pro Pro Tyr Leu Leu Arg Tyr Pro Lys Gln Met 130 135 140 tgg gcc gag ggc tac acc ttc cct ccc cct gcc atc cgc gac gag ttc 480 Trp Ala Glu Gly Tyr Thr Phe Pro Pro Pro Ala Ile Arg Asp Glu Phe 145 150 155 160 cgc cgc gtc tgg ccc gac gcc ggc gac gac tac cac cgc ttc tgc tcc 528 Arg Arg Val Trp Pro Asp Ala Gly Asp Asp Tyr His Arg Phe Cys Ser 165 170 175 gcc atg gag gag tac gac tcg tcg atg aga gct ctg ggc gag agg ctc 576 Ala Met Glu Glu Tyr Asp Ser Ser Met Arg Ala Leu Gly Glu Arg Leu 180 185 190 ctc gcc atg ttc ttc aag gcg ctc ggg ctc gcc ggc aac gat gcc ccc 624 Leu Ala Met Phe Phe Lys Ala Leu Gly Leu Ala Gly Asn Asp Ala Pro 195 200 205 ggc ggc gag acc gag cgg aag atc cgc gaa acg ttg acg tcg tcg acg 672 Gly Gly Glu Thr Glu Arg Lys Ile Arg Glu Thr Leu Thr Ser Ser Thr 210 215 220 att cac ctc aac atg ttc cct agg tgt cca gat cca gac cgg gtg gtc 720 Ile His Leu Asn Met Phe Pro Arg Cys Pro Asp Pro Asp Arg Val Val 225 230 235 240 ggg ctg gcg gcg cac acg gac tca ggc ttc ttc acc ttc atc ctg cag 768 Gly Leu Ala Ala His Thr Asp Ser Gly Phe Phe Thr Phe Ile Leu Gln 245 250 255 agc ccc gtg ccg ggg ttg cag ctg ctc cgc cac cgg ccg gac cgg tgg 816 Ser Pro Val Pro Gly Leu Gln Leu Leu Arg His Arg Pro Asp Arg Trp 260 265 270 gtg acg gtt ccg ggg acg ccg ggg gcg ctc atc gtc gtc gtc ggc gat 864 Val Thr Val Pro Gly Thr Pro Gly Ala Leu Ile Val Val Val Gly Asp 275 280 285 ctc ttc cat gtg ctc acc aac ggg cgc ttc cac agc gtg ttc cac cgc 912 Leu Phe His Val Leu Thr Asn Gly Arg Phe His Ser Val Phe His Arg 290 295 300 gcc gtc gtg aac cgg gag aga gac cgg atc tcc atg ccc tac ttc ctc 960 Ala Val Val Asn Arg Glu Arg Asp Arg Ile Ser Met Pro Tyr Phe Leu 305 310 315 320 ggt ccg ccg gcc gac atg aag gtg aca cct ctc gtg gcg gcg ggg tcg 1008 Gly Pro Pro Ala Asp Met Lys Val Thr Pro Leu Val Ala Ala Gly Ser 325 330 335 ccg gag agc aag gcc gtg tat cag gcc gtg aca tgg ccg gag tac atg 1056 Pro Glu Ser Lys Ala Val Tyr Gln Ala Val Thr Trp Pro Glu Tyr Met 340 345 350 gct gta agg gat aag ttg ttc ggg aca aat ata tcg gcg ttg agc atg 1104 Ala Val Arg Asp Lys Leu Phe Gly Thr Asn Ile Ser Ala Leu Ser Met 355 360 365 att cga gta gcg aag gaa gag gac aag gag agt tagaactatg gtatgattgc 1157 Ile Arg Val Ala Lys Glu Glu Asp Lys Glu Ser 370 375 aattatccat gccagaaaaa aaaaaaaaaa 1187 <210> 4 <211> 1122 <212> DNA <213> Oryza sativa <220> <221> CDS <222> (1)..(1119) <400> 4 atg ccg acg ccg tcg cac ttg aag aac ccg ctc tgc ttc gac ttc cgg 48 Met Pro Thr Pro Ser His Leu Lys Asn Pro Leu Cys Phe Asp Phe Arg 1 5 10 15 gcg gcg agg cgg gtg ccg gag acg cac gcg tgg ccg ggg ctg gac gac 96 Ala Ala Arg Arg Val Pro Glu Thr His Ala Trp Pro Gly Leu Asp Asp 20 25 30 cac ccg gtg gtg gac ggc ggc ggc ggc ggc ggc gag gac gcg gtg ccg 144 His Pro Val Val Asp Gly Gly Gly Gly Gly Gly Glu Asp Ala Val Pro 35 40 45 gtg gtg gac gtc agg gcg ggc gac gcg gcg gcg cgg gtg gcg cgg gcg 192 Val Val Asp Val Arg Ala Gly Asp Ala Ala Ala Arg Val Ala Arg Ala 50 55 60 gcg gag cag tgg ggc gcg ttc ctt ctg gtc ggg cac ggc gtg ccg gcg 240 Ala Glu Gln Trp Gly Ala Phe Leu Leu Val Gly His Gly Val Pro Ala 65 70 75 80 gcg ctg ctg tcg cgc gtc gag gag cgc gtc gcc cgc gtg ttc tcc ctg 288 Ala Leu Leu Ser Arg Val Glu Glu Arg Val Ala Arg Val Phe Ser Leu 85 90 95 ccg gcg tcg gag aag atg cgc gcc gtc cgc ggc ccc ggc gag ccc tgc 336 Pro Ala Ser Glu Lys Met Arg Ala Val Arg Gly Pro Gly Glu Pro Cys 100 105 110 ggc tac ggc tcg ccg ccc atc tcc tcc ttc ttc tcc aag ctc atg tgg 384 Gly Tyr Gly Ser Pro Pro Ile Ser Ser Phe Phe Ser Lys Leu Met Trp 115 120 125 tcc gag ggc tac acc ttc tcc cct tcc tcc ctc cgc tcc gag ctc cgc 432 Ser Glu Gly Tyr Thr Phe Ser Pro Ser Ser Leu Arg Ser Glu Leu Arg 130 135 140 cgc ctc tgg ccc aag tcc ggc gac gac tac ctc ctc ttc tgt gac gtg 480 Arg Leu Trp Pro Lys Ser Gly Asp Asp Tyr Leu Leu Phe Cys Asp Val 145 150 155 160 atg gag gag ttt cac aag gag atg cgg cgg cta gcc gac gag ttg ctg 528 Met Glu Glu Phe His Lys Glu Met Arg Arg Leu Ala Asp Glu Leu Leu 165 170 175 agg ttg ttc ttg agg gcg ctg ggg ctc acc ggc gag gag gtc gcc gga 576 Arg Leu Phe Leu Arg Ala Leu Gly Leu Thr Gly Glu Glu Val Ala Gly 180 185 190 gtc gag gcg gag agg agg atc ggc gag agg atg acg gcg acg gtg cac 624 Val Glu Ala Glu Arg Arg Ile Gly Glu Arg Met Thr Ala Thr Val His 195 200 205 ctc aac tgg tac ccg agg tgc ccg gag ccg cgg cga gcg ctg ggg ctc 672 Leu Asn Trp Tyr Pro Arg Cys Pro Glu Pro Arg Arg Ala Leu Gly Leu 210 215 220 atc gcg cac acg gac tcg ggc ttc ttc acc ttc gtg ctc cag agc ctc 720 Ile Ala His Thr Asp Ser Gly Phe Phe Thr Phe Val Leu Gln Ser Leu 225 230 235 240 gtc ccg ggg ctg cag ctg ttc cgt cga ggg ccc gac cgg tgg gtg gcg 768 Val Pro Gly Leu Gln Leu Phe Arg Arg Gly Pro Asp Arg Trp Val Ala 245 250 255 gtg ccg gcg gtg gcg ggg gcc ttc gtc gtc aac gtc ggc gac ctc ttc 816 Val Pro Ala Val Ala Gly Ala Phe Val Val Asn Val Gly Asp Leu Phe 260 265 270 cac atc ctc acc aac ggc cgc ttc cac agc gtc tac cac cgc gcc gtc 864 His Ile Leu Thr Asn Gly Arg Phe His Ser Val Tyr His Arg Ala Val 275 280 285 gtg aac cgc gac cgc gac cgg gtc tcg ctc ggc tac ttc ctc ggc ccg 912 Val Asn Arg Asp Arg Asp Arg Val Ser Leu Gly Tyr Phe Leu Gly Pro 290 295 300 ccg ccg gac gcc gag gtg gcg ccg ctg ccg gag gcc gtg ccg gcc ggc 960 Pro Pro Asp Ala Glu Val Ala Pro Leu Pro Glu Ala Val Pro Ala Gly 305 310 315 320 cgg agc ccc gcc tac cgc gct gtc acg tgg ccg gag tac atg gcc gtc 1008 Arg Ser Pro Ala Tyr Arg Ala Val Thr Trp Pro Glu Tyr Met Ala Val 325 330 335 cgc aag aag gcc ttc gcc acc ggc ggc tcc gcc ctc aag atg gtc tcc 1056 Arg Lys Lys Ala Phe Ala Thr Gly Gly Ser Ala Leu Lys Met Val Ser 340 345 350 acc gac gcc gcc gcc gcc gcc gac gaa cac gac gac gtc gcc gcc gcc 1104 Thr Asp Ala Ala Ala Ala Ala Asp Glu His Asp Asp Val Ala Ala Ala 355 360 365 gcc gac gtc cac gca taa 1122 Ala Asp Val His Ala 370 <210> 5 <211> 1948 <212> DNA <213> Oryza sativa <220> <223> genomic DNA sequence <220> <221> intron <222> (811)..(909) <220> <221> intron <222> (1072)..(1461) <400> 5 ctcgaggatc gaaaccaaaa ttaagggagc acaaaaaact atgacaaatg tttagttctg 60 acaatgaact aaattagaac aaagcttgat ccgatcctat ccatttctga ttttgtgccg 120 aacgatgcgg agagaagtta gttttttgta gataatgcaa gcccaaattt agccatgcta 180 tctcgttatt aatcacgcga aagaaatggt catgccaaca aattaattta tcgtacatca 240 ctagtcacag gcttttgtgc gttagccaac gagttcatgc agatcatgac atcgtcgtcg 300 acctcgccga cctcgaccgc tggccgccgc cgcacacaat ggcgtcaccg ccgcctactt 360 caacttccgc ggggcggagc gcgtgccgga gtcgcacgtg tggaagggga tgcacgagaa 420 ggacaccgcg ccggtggcgg cggcggacgc ggacggcggc gacgcggtgc cggtggtgga 480 catgagcggc ggcgacgacg ccgcggtggc ggcggtggcg cgcgcggcgg aggagtgggg 540 cgggttcctg ctcgtcgggc acggcgtgac cgcggaggcc ctggcgcgcg tcgaggcgca 600 ggcggcgcgg ctgttcgcgc tgccggcgga cgacaaggcg cgcggggcgc ggcggcccgg 660 cggcgggaac accggctacg gcgtgccgcc gtacctcctc cggtacccga agcagatgtg 720 ggccgagggc tacaccttcc ctccccctgc catccgcgac gagttccgcc gcgtctggcc 780 cgacgccggc gacgactacc accgcttctg gtacgcgttt accgccgatc gatcgatcga 840 tccgccattg cttgcatgca actaacctag ctagcttccg cgcgtgttcg tccgatccgg 900 cccggccagc tccgccatgg aggagtacga ctcgtcgatg agagctctgg gcgagaggct 960 cctcgccatg ttcttcaagg cgctcgggct cgccggcaac gatgcccccg gcggcgagac 1020 cgagcggaag atccgcgaaa cgttgacgtc gtcgacgatt cacctcaaca tgtatgtaaa 1080 ctcatatgga tgtggatttt ctatgcatag atgccatagc actgcaccca tcatttacat 1140 acgattttga gaaaatataa gtttataaac aagctatatt taatctacaa ctaaaaaaac 1200 aaaaataata aaatcaggca ataaatacta gtaaaatttg ttatttttac ttcgtgtgta 1260 ggtcgaattt aattttacat atttatatag tgttttatac tattattgta atctatctta 1320 tcaaattcta tgatttttta taactattta aactacatgt atgatacaca attagaaaat 1380 acttttccat acaaatatat cttcacatgc aatggtgttt ggagctgatc gacacgtgtc 1440 actctgacat ggccacacgc aggttcccta ggtgtccaga tccagaccgg gtggtcgggc 1500 tggcggcgca cacggactca ggcttcttca ccttcatcct gcagagcccc gtgccggggt 1560 tgcagctgct ccgccaccgg ccggaccggt gggtgacggt tccggggacg ccgggggcgc 1620 tcatcgtcgt cgtcggcgat ctcttccatg tgctcaccaa cgggcgcttc cacagcgtgt 1680 tccaccgcgc cgtcgtgaac cgggagagag accggatctc catgccctac ttcctcggtc 1740 cgccggccga catgaaggtg acacctctcg tggcggcggg gtcgccggag agcaaggccg 1800 tgtatcaggc cgtgacatgg ccggagtaca tggctgtaag ggataagttg ttcgggacaa 1860 atatatcggc gttgagcatg attcgagtag cgaaggaaga ggacaaggag agttagaact 1920 atggtatgat tgcaattatc catgccag 1948 <210> 6 <211> 2112 <212> DNA <213> Oryza sativa <220> <223> genomic DNA sequence <220> <221> intron <222> (789)..(899) <400> 6 ttttttcctc tccaaatcta ttaattaatg atccatttca attcttcatc actgatttat 60 tcaccaatta attctctctt ttttttttct tccactacgc tccaaaactt ctctccctat 120 atatacctct cccttgtact tgtccagttc ttacactcgt ctcactttac tactcattcc 180 actattgtaa agtcatagaa aaaatttata tagagagaaa aaattagtgt ttgttattgt 240 tactggcttt ctgccagacg agacgagcga gcgcgcgagt gtgttcctct ctgagtcatc 300 tcgtcgtcgt cggcgatgcc gacgccgtcg cgcttgaaga acccgctctg cttcgacttc 360 cgggcggcga ggcgggtgcc ggagacgcac gcgtggccgg ggctggacga ccacccggtg 420 gtggacggcg gcggcggcgg cggcgaggac gcggtgccgg tggtggacgt cagggcgggc 480 gacgcggcgg cgcgggtggc gcgggcggcg gagcagtggg gcgcgttcct tctggtcggg 540 cacggcgtgc cggcggcgct gctgtcgcgc gtcgaggagc gcgtcgcccg cgtgttctcc 600 ctgccggcgt cggagaagat gcgcgccgtc cgcggccccg gcgagccctg cggctacggc 660 tcgccgccca tctcctcctt cttctccaag ctcatgtggt ccgagggcta caccttctcc 720 ccttcctccc tccgctccga gctccgccgc ctctggccca agtccggcga cgactacctc 780 ctcttctggt atatatacat atatatatac tctcccatgc attccatgca catacactct 840 acgtatatat ctacctctac gtatatatct acgtattgat ctacgtataa tatacgcagt 900 gacgtgatgg aggagtttca caaggagatg cggcggctag ccgacgagtt gctgaggttg 960 ttcttgaggg cgctggggct caccggcgag gaggtcgccg gagtcgaggc ggagaggagg 1020 atcggcgaga ggatgacggc gacggtgcac ctcaactggt acccgaggtg cccggagccg 1080 cggcgagcgc tggggctcat cgcgcacacg gactcgggct tcttcacctt cgtgctccag 1140 agcctcgtcc cggggctgca gctgttccgt cgagggcccg accggtgggt ggcggtgccg 1200 gcggtggcgg gggccttcgt cgtcaacgtc ggcgacctct tccacatcct caccaacggc 1260 cgcttccaca gcgtctacca ccgcgccgtc gtgaaccgcg accgcgaccg ggtctcgctc 1320 ggctacttcc tcggcccgcc gccggacgcc gaggtggcgc cgctgccgga ggccgtgccg 1380 gccggccgga gccccgccta ccgcgctgtc acgtggccgg agtacatggc cgtccgcaag 1440 aaggccttcg ccaccggcgg ctccgccctc aagatggtct ccaccgacgc cgccgccgcc 1500 gccgacgaac acgacgacgt cgccgccgcc gccgacgtcc acgcataagc tatagctact 1560 agctacctcg atctcacgca aaaaaaaaaa gaaacaatta atagagcaaa aaaaaaaaga 1620 aacaattaat agagcaaaaa aaaaaagaag agaaaatggt ggtacttgtg tttaaggttt 1680 cctccatgca aaatggtttg catgcatgca tgcaaagcta gcatctgcag ctgcaagaat 1740 tacaagagca gagaagcaga cagctagatg gagataatta attaattaat taatctaatt 1800 aagcatgcaa taattaagat tattattctg atttcagaac tgaaaaaaaa agtgtggtta 1860 attaattatt ggttaggctt aattttatct agatgtagaa aaagaatcaa gatcttcaag 1920 caagagagaa gaggatcgaa gaagaaggaa aagaaaacga aaaggacatg ctgtgttgtc 1980 tcttctagtt gtaccctggc tgctgattaa gtgctttgtt ttgttgctgc aagcttgtcg 2040 ttactgatta ttagttagtt atgcatctaa ttgattaaac taatctgttt ggcattttgg 2100 ctcgaggtcg ac 2112 <210> 7 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 7 gtngtnaarg tnggngarrt 20 <210> 8 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Description of Artificial Sequence:an artificially synthesized primer sequence <400> 8 ayytartcrt tggangtnac 20
【図面の簡単な説明】
【図1】a:ジベレリン(エント・ジベレリン)の一般
構造を示す。 b:高等植物における主要なGA生合成経路を示す。 イタリック体は、特異的GA生合成経路を欠損するGA反応
性矮性変異体を示す。それぞれ、シロイヌナズナのga
1、ga2、ga3、ga5、そしてga4;トウモロコシのan1、d
5、d3、そしてd1、エンドウのlsおよびle、イネのd35
(dx)およびd18(dy)。
【図2】d18矮性植物の様々な表現型を示す写真であ
る。左から右へ、台中-65(WT:最終段階で約1m)、古
丈玉錦矮性体(d18:約65 cm)、矮稲-C(約55 c
m)、そして豊雪矮性矮性体(d18:約15 cm)、秋晴
矮性矮性体(バー=10 cm)である。
【図3】各GA3β-ヒドロキシラーゼ(Os3β-1とOs3β-
2)遺伝子の位置と様々なRFLPマーカーをイネの第1染
色体と第5染色体について示す図である。
【図4】a:D18とd18対立遺伝子のRFLP分析の結果を示
す電気泳動写真である。DNAはD18(シオカリとアキバ
レ)とd18対立遺伝子(d18、ld18そしてd18-AD)植
物の葉組織から単離した。DNAをApaIで消化し、電気泳
動で分離して、ナイロンフィルターに結合させ、ハイブ
リダイズさせた(材料および方法を参照)。分子の長さ
のマーカーを左側にキロベースで示す。 b:ゲノムOs3β-2クローンとそのサブクローンの制限マ
ップを示す図である。ゲノムクローンはPCR産物をプロ
ーブとして用いたゲノムライブラリのスクリーニングに
由来した。2.3 kbのBglII断片のサブクローンはD18 の
全コード領域を含む。
【図5】野生型O. sativa植物におけるGA3β-ヒドロキ
シラーゼの発現パターンを示す電気泳動写真である。3
β-ヒドロキシラーゼcDNA D18とOs3β-1の、SA(茎
端)、ST(茎)、LB(葉身)、Ra(葉軸)、FL(花)、
YL(若葉)、IFM(花序分裂組織)、そしてSh(2週齢
の実生)から抽出した総RNA 10 μgを含むノザンブロッ
トとのハイブリダイゼーションの結果である。
【図6】Os3β-2(D18)cDNAをアンチセンス向きにアク
チンプロモーターの制御下で恒常的に発現させた形質転
換植物体を示す写真である。写真左は野生型の日本晴、
写真中央は半矮性植物体、写真右は矮性植物体を示す。
【図7】Os3β-2の全長cDNAが挿入されたプラスミド、p
BS-SK+を示す図である。
【図8】Os3β-2(D18)遺伝子のアンチセンスが挿入さ
れたプラスミド、pAct-NOS/Hm2を示す図である。
【図9】Os3β-1の融合蛋白質がGA9を基質としたときG
A4、GA7、GA34を生成することを示した図である。
【図10】Os3β-2の融合蛋白質が、GA5、GA9、GA20
GA44を基質としたときにそれぞれに対応する3β水酸化
ジベレリン(GA3、GA4、GA1、GA38)を生成することを
示した図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:91) C12R 1:91) (72)発明者 萱野 暁明 茨城県つくば市観音台2丁目1−2 農林 水産省農業生物資源研究所内 (72)発明者 矢野 昌裕 茨城県つくば市観音台2丁目1−2 農林 水産省農業生物資源研究所内 (72)発明者 松岡 信 愛知県名古屋市千種区不老町 名古屋大学 生物分子応答研究センター内 (72)発明者 小林 正智 茨城県つくば市高野台3−1−1 理化学 研究所筑波研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジベレリン3β水酸化酵素活性を有する
    タンパク質をコードする、下記(a)から(c)のいず
    れかに記載のDNA。 (a)配列番号:1または2に記載のアミノ酸配列から
    なるタンパク質をコードするDNA。 (b)配列番号:3または4に記載の塩基配列のコード
    領域を含むDNA。 (c)配列番号:1または2に記載のアミノ酸配列にお
    いて1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、付加およ
    び/または挿入されたアミノ酸配列からなるタンパク質
    をコードするDNA。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のDNAまたはその転写産
    物と相補的なアンチセンスRNAをコードするDNA。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のDNAの転写産物を特異
    的に開裂するリボザイム活性を有するRNAをコードするD
    NA。
  4. 【請求項4】 植物細胞における発現時に、共抑制効果
    により、内因性の請求項1に記載のDNAの発現を抑制す
    るRNAをコードするDNA。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載のDNA
    を含むベクター。
  6. 【請求項6】 請求項1から4のいずれかに記載のDNA
    を発現可能に保持する形質転換植物細胞。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の形質転換植物細胞を含
    む形質転換植物体。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の形質転換植物体の繁殖
    材料。
  9. 【請求項9】 請求項1に記載のDNAによりコードされ
    るタンパク質。
  10. 【請求項10】 請求項1に記載のDNAを発現可能に保
    持する形質転換細胞を培養し、該細胞またはその培養上
    清から発現させたタンパク質を回収する工程を含む、請
    求項9に記載のタンパク質の製造方法。
  11. 【請求項11】 植物細胞内において請求項1に記載の
    DNAの発現量を調節することを特徴とする、植物の生長
    を改変する方法。
  12. 【請求項12】 植物細胞内において請求項1に記載の
    DNAの発現量を調節することを特徴とする、植物の草型
    を改変する方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114438103A (zh) * 2022-03-15 2022-05-06 湖北大学 调控水稻对干旱和盐胁迫耐受性的转录因子OsNAC15基因及应用

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