JP2001237875A - 無線パケットの中継経路構築方法 - Google Patents

無線パケットの中継経路構築方法

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JP2001237875A JP2000042777A JP2000042777A JP2001237875A JP 2001237875 A JP2001237875 A JP 2001237875A JP 2000042777 A JP2000042777 A JP 2000042777A JP 2000042777 A JP2000042777 A JP 2000042777A JP 2001237875 A JP2001237875 A JP 2001237875A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パケット信号の中継機能を有する複数の無線
局から構成された無線ネットワークであって、主通信経
路を構築する中継経路構築方法に対して、容易に他の迂
回通信経路を構築することができる中継経路構築方法を
提供する。 【解決手段】 迂回送信要求信号は、重複フラグと、迂
回送信要求信号IDと、既に構築された主通信経路の中
継無線局ID列と、無線局を中継する毎に追加して格納
される迂回中継無線局ID列とから構成され、無線局
は、既に処理した迂回送信要求信号IDを格納する迂回
送信要求信号リストと、通信可能な無線局を格納した通
信可能無線局リストとを有しており、主通信経路以外の
通信可能な無線局を介して迂回中継経路を構築する方法
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無線回線によって
情報を伝達し、直接電波の届かない無線局間の信号送受
を可能とするように無線局が中継機能を有する無線パケ
ットネットワークに係わる。特に、直接電波の届かない
無線局間の信号送受を行う際の経路選択方法に関する。
【0002】
【従来の技術】図1、図2及び図3は、無線回線によっ
て情報を伝達し、直接電波の届かない無線局間の信号送
受を可能とするように無線局が中継機能を有する無線パ
ケットネットワークの従来の経路選択方法の例(「The
Dynamic Source Routing Protocol for Mobile Ad Hoc
Networks」、Josh Broch, David B. Johnson, & David
A. Maltz, IETF MANET Working Group INTERNET-DRAFT,
22 Oct. 1999.)である。図2の参照符号は、図1の無
線局の参照符号に相当し、無線局101から無線局107に対
しパケットを送信するものとする。
【0003】無線局101にて送信要求が発生したとき、
データの送信要求が発生したことを示す送信要求信号を
生成して、無線局101と直接通信することのできる無線
局(102、104、108)に送信する。
【0004】図3は、送信要求信号のフレーム構成図で
ある。送信要求信号は、送信要求信号であることを示す
信号ヘッダ(301)と、送信要求信号の識別を行うための
送信要求信号ID(302)と、無線局101の無線局IDを示
す発信無線局ID(303)と、無線局107の無線局IDを示
す宛先無線局ID(304)と、中継無線局として用いられ
る無線局を示す中継無線局ID(305)とで構成される。
中継無線局IDは、中継される無線局の数だけ、経路構
築の際に中継無線局の処理の中で付加されていく。無線
局101は、無線局101の保持する送信要求信号リストに、
発生した送信要求のIDを示す送信要求信号IDを付加
する。
【0005】図4は、送信要求信号リストの説明図であ
る。これは、各無線局が受信した送信要求信号が、その
無線局ですでに処理したものか否かを判別するためのリ
ストであり、各無線局が処理した送信要求信号の送信要
求信号ID(401)が書き込まれる。
【0006】次に、送信要求信号を受信した無線局の処
理について述べる。
【0007】図5は、送信要求信号を受信した無線局の
処理のフローチャートである。無線局101と直接通信が
可能である無線局102、104、108は、無線局101の送信し
た送信要求信号を受信する(501)。無線局101からの送信
要求信号を受信した無線局102は、無線局102の保持する
送信要求信号リストを参照し、送信要求信号リストに受
信した無線局101からの送信要求信号がないことを確認
する(502)。送信要求信号がないことの確認は、受信し
た無線局101からの送信要求信号の中に含まれる送信要
求信号IDが、無線局102の保持する送信要求信号リス
トに含まれないことを確認することによって行われる。
無線局101からの送信要求信号が無線局102の送信要求信
号リストに含まれるとき、無線局102は、無線局101から
の送信要求信号を、すでに受信しているので、それ以降
の他の無線局への該送信要求信号の送信を中止する(50
3)。無線局102が、無線局101からの送信要求信号を送信
要求信号リストに含まないことを確認したとき、無線局
101で行った処理と同様に、無線局102の保持する送信要
求信号リストに送信要求信号IDを付け加える(504)。
次に、無線局102は、受信した送信要求信号中の宛先無
線局IDと無線局102の無線局IDとを比較する(505)。
宛先無線局IDと無線局102の無線局IDが一致すると
き、無線局102が送信要求に対する宛先無線局であるこ
とがわかり、後に述べる送信要求信号に対する返信処理
を行う(506)。一方、宛先無線局IDと無線局102の無線
局IDが一致しないとき、中継無線局として無線局102
を使用することを示すために、無線局101から受信した
送信要求信号の末尾に無線局102の無線局IDを中継無
線局IDとして付加し(507)、送信要求信号を送信する
(508)。無線局101からの送信要求信号を受信した無線局
104、108は、無線局102と同様の操作を行う。各無線局
が送信要求信号リストを保持し、受信した送信要求信号
が過去に受信したものと同じかどうかを確認することに
よって、一度送信要求信号を受信した無線局の重複した
処理と、送信要求信号が無限に同じ無線局間でループし
て転送されることを防ぐ。
【0008】次に、送信要求信号に対する返信処理につ
いて述べる。図1において、送信要求信号を受信した無
線局107が上記処理例の中で、自無線局の無線局IDと
送信要求信号に含まれる宛先無線局IDが一致する、即
ち無線局107が上記例の送信要求に対する宛先無線局で
あるとわかったとき、無線局107が受信した送信要求信
号中の中継無線局IDの列が、送信要求を発生した無線
局101から宛先無線局である無線局107までの中継経路と
なる。同じ送信要求信号IDを持つ送信要求信号のう
ち、最も早く宛先無線局に到着した送信要求信号中の中
継無線局IDの列を、宛先無線局までの最短経路として
選択する。
【0009】ここでは、無線局101−無線局102−無線局
103−無線局107の経路が選択されたとする。無線局107
が行う送信要求信号に対する返信処理は、次の手順で行
われる。まず、無線局107の保持する要求返信信号リス
トに、受信した送信要求信号IDを書き加える。次に、
要求返信信号を作成し、無線局107の直接通信できる無
線局に送信する。
【0010】図6は、要求返信信号リストである。要求
返信信号リストには、各無線局が受信した送信要求信号
中の送信要求信号ID(601)が書き込まれる。
【0011】図7は、要求返信信号のフレーム構成図で
ある。要求返信信号は、要求返信信号であることを示す
信号ヘッダ(701)と、受信した送信要求信号の送信要求
ID(702)と、受信した送信要求信号の発信無線局ID
(703)と、受信した送信要求信号の宛先無線局ID(704)
と、受信した送信要求信号中の中継無線局IDの列(70
5)によって構成される。
【0012】次に、要求返信信号を受信した無線局の処
理について述べる。
【0013】図8は、要求返信信号を受信した無線局の
処理のフローチャートである。図1によると、無線局10
7が送信した要求返信信号は、無線局107の直接通信でき
る無線局103、無線局106、無線局109によって受信され
る(801)。要求返信信号を受信した無線局103は、自無線
局即ち無線局103の無線局IDが、受信した要求返信信
号中の中継無線局IDの列に含まれるかどうか確認する
(802)。自無線局の無線局IDが、受信した要求返信信
号中の中継無線局IDの列に含まれないとき、自無線局
は経路の中継無線局として使用されていないことを示し
ており、受信した要求返信信号に対する処理を中止する
(803)。自無線局の無線局IDが、受信した要求返信信
号中の中継無線局IDの列に含まれるとき、次の処理を
行う。即ち、無線局103が保持する要求返信信号リスト
の中に受信した要求返信信号の送信要求信号IDが含ま
れるかどうかを確認する(804)。要求返信信号リストに
要求返信信号の送信要求信号IDが含まれるとき、受信
した要求返信信号は、すでに無線局103によって受信さ
れているため、受信した要求返信信号に対する処理を中
止する(805)。要求返信信号リストに要求返信信号の送
信要求信号IDが含まれないとき、無線局103の保持す
る要求返信信号リストに、受信した要求返信信号の送信
要求信号IDを書き加える(806)。次に、受信した要求
返信信号中の発信無線局IDが、無線局103の無線局I
Dと一致するかどうかを確認する(807)。受信した要求
返信信号中の発信無線局IDが、自無線局の無線局ID
と一致するとき、即ち送信要求を発した無線局に経路が
構築された旨を伝える信号が到達したとき、構築した経
路を用いたデータ送信の処理を行う(808)。受信した要
求返信信号中の発信無線局IDが、自無線局の無線局I
Dと一致しないとき、無線局103は、受信した要求返信
信号をそのまま送信する(809)。即ち無線局107は到達し
た送信要求信号に含まれる経路情報の逆の経路を辿って
無線局101まで要求返信信号を送信する。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本来、無線回線は、そ
のときの状況によって回線の品質が変化する。そのた
め、通信のできていた通信経路でも、その後通信ができ
なくなることがある。従来の中継経路構築方法では、一
度通信経路を選択すると、その経路の回線切断を検出す
るまでその経路を使用する。回線切断の検出は、切断さ
れた無線区間の送信側の無線局が一定時間以上受信側の
無線局からの受信確認信号が返ってこないことを確認し
て、その無線局が無線局Aに通知することで可能である
が、経路切断を検出する時間と経路を再構築するのに要
する時間の分だけ無線局Bでの信号到着時刻に遅延ゆら
ぎが生じる欠点があった。この遅延揺らぎが大きいと、
音声等のリアルタイム性が要求される信号の転送には、
このような無線パケットネットワークを用いることがで
きなかった。
【0015】また、回線の切断が検出されるまで同一の
経路を利用し続けるため、トラヒックの変動等によって
中継無線局等での転送遅延時間が変動することにより、
選択した経路が最短経路でなくなり、結果としてネット
ワーク全体の効率が低下する問題があった。
【0016】従来の中継経路構築方法は、1つの最適な
主経路を構築するための方法である。従って、同時に複
数の迂回経路を構築しようとすれば各無線局で経路構築
のための処理を繰り返し行うことになるため経路構築が
収束しない問題がある。また、1本の主経路を構築した
後に代替経路を構築しようとしても、既に構築された主
経路と同じ経路を構築してしまうため、複数の中継経路
を構築できなかった。更に、複数の経路を同時に構築し
始める場合、主経路と迂回経路とで互いの経路の状態を
考慮に入れた経路の構築が難しかった。
【0017】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の無線パ
ケットの中継経路構築方法は、パケット信号を中継する
機能を有する複数の無線局から構成された無線ネットワ
ークであって、送信要求信号は、送信要求信号IDと、
発信無線局IDと、宛先無線局IDと、無線局を中継す
る毎に追加して格納される中継無線局ID列とから構成
され、無線局は、既に処理した送信要求信号IDを格納
する送信要求信号リストを有しており、送信要求信号を
受信した当該無線局は、送信要求信号リストに該送信要
求信号の送信要求信号IDが含まれていれば、該送信要
求信号に対する処理を終了する第1の段階と、そうでな
ければ、送信要求信号リストに該送信要求信号IDを追
加する第2の段階と、当該無線局の無線局IDと宛先無
線局IDとが一致すれば、返信処理をする第3の段階
と、そうでなければ、送信要求信号に当該無線局IDを
中継無線局IDとして追加する第4の段階と、当該無線
局が直接通信可能な無線局へ送信要求信号を送信する第
5の段階とを有する主通信経路を構築する中継経路構築
方法において、前記主通信経路を構築した後に、他の迂
回通信経路を構築するために、迂回送信要求信号は、重
複フラグと、迂回送信要求信号IDと、発信無線局ID
と、宛先無線局IDと、既に構築された主通信経路の中
継無線局ID列と、無線局を中継する毎に追加して格納
される迂回中継無線局ID列とから構成され、無線局
は、既に処理した迂回送信要求信号IDを格納する迂回
送信要求信号リストと、通信可能な無線局を格納した通
信可能無線局リストとを有しており、迂回送信要求信号
を受信した当該無線局は、迂回送信要求信号リストに該
迂回送信要求信号の迂回送信要求信号IDが含まれてい
れば、該迂回送信要求信号に対する処理を終了する第6
の段階と、そうでなければ、主通信経路の中継無線局I
D列の中に、迂回中継無線局ID列の最後の迂回中継無
線局IDに続いて当該無線局の無線局IDが存在し、且
つ重複フラグが立っている場合に、該迂回送信要求信号
に対する処理を終了する第7の段階と、そうでなけれ
ば、迂回送信要求信号リストに該迂回送信要求信号ID
を追加する第8の段階と、当該無線局の無線局IDと宛
先無線局IDとが一致すれば、返信処理をして当該迂回
送信要求信号に対する処理を終了する第9の段階と、そ
うでなければ、当該無線局の通信可能無線局リスト内の
無線局IDと、主通信経路の中継無線局ID列の中で当
該無線局IDに続く無線局IDとが一致する場合に重複
フラグが立てられ、そうでない場合に重複フラグが立て
られない第10の段階と、迂回送信要求信号に当該無線
局IDを迂回中継無線局IDとして追加する第11の段
階と、当該無線局が直接通信可能な無線局へ迂回送信要
求信号を送信する第12の段階とを有する方法である。
【0018】また、本発明の他の実施形態によれば、通
信可能無線局リストは、当該無線局が他の無線局が一定
時間毎に間欠に送信する通信可能信号を受信し、該通信
可能信号の通信可能無線局IDとその受信時間とを記録
したものであり、該通信可能無線局IDに相当する通信
可能信号が所定の監視周期時間の間に受信されなかった
場合、当該通信可能無線局IDを通信可能無線局リスト
から削除することも好ましい。
【0019】また、本発明の他の実施形態によれば、無
線局は、当該無線局における受信トラヒック量、送信ト
ラヒック量、受信トラヒック変動量及び/又は送信トラ
ヒック変動量を観測し、その観測情報を、迂回送信要求
信号内に、無線局を中継する毎に追加して格納すること
も好ましい。
【0020】更に、本発明の他の実施形態によれば、第
9の段階における返信処理は、迂回送信要求信号内の観
測情報の列をそのまま返信し、発信無線局に該観測情報
の列が通知されることも好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】図1を用いて本発明における経路
構築の方法を説明する。無線局101が直接通信を行うこ
とのできない無線局107へのデータ送信の要求が発生
し、1回の送信要求に対して2本の経路を構築してデー
タの送信を行う例について述べる。なお、本実施例で
は、経路数が2本の場合を示すが、本発明において構築
する経路の数は、複数であり2本とは限らない。
【0022】図9は、通信可能無線局信号のフレーム構
成図である。本発明では、各無線局は直接通信できる無
線局に自分の存在を認知させるために通信可能無線局信
号を間欠的に送信する。通信可能無線局信号は、通信可
能無線局信号を示す信号ヘッダ(901)と、通信可能無線
局信号を発した無線局の無線局IDを示す通信可能無線
局ID(902)とで構成される。通信可能無線局信号を受
信した無線局は、通信可能無線局信号中の通信可能無線
局IDから、通信可能無線局信号を受信した無線局の直
接通信可能な範囲内に、通信可能無線局信号を発した無
線局が存在することを認知し、通信可能無線局信号を受
信した無線局の保持する通信可能無線局リストに受信し
た通信可能無線局信号に含まれる通信可能無線局ID
と、通信可能無選局信号を受信した時刻とを書き加え
る。
【0023】図10は、通信可能無線局リストの説明図
である。通信可能無線局リストは、通信可能無線局ID
と受信時刻(1001)のフィールドで構成されるレコードの
集合である。このように通信可能無線局リストは受信さ
れた無線局IDを書き込むことで作成されるが、今まで
受信できていた無線局がその移動により通信可能範囲外
に遠ざかってしまった場合には、該当する無線局からの
通信可能無線局信号が受信できなくなる。この場合に
は、通信可能無線局信号の間欠周期よりも長い無線局監
視周期を設けて、現在時刻と通信可能無線局リストの受
信時刻を比較し、無線局監視周期よりも時間が経過した
無線局IDを削除することで、無線局の移動に対してダ
イナミックな通信可能無線局リストの作成が可能とな
る。もちろんこの場合には、通信可能無線局信号を受信
するたびにリストの受信時刻を更新していくこととな
る。あるいは、通信無線局リストは、図10に示された
通信可能無線局IDのみの集合とし、各無線局ID毎に
無線局監視周期のタイマを設けて、通信可能無線局信号
を受信すれば、タイマをリセットし、タイマがタイムア
ウトした場合に該当する無線局IDを削除するようにし
ても良い。このように無線局の移動によるネットワーク
構成の動的な変化に対して、各無線局が通信可能無選局
信号の送受信を行い、自律的に通信可能エリア内に存在
する無線局を確認することによって、全体としてアドホ
ックネットワークが確立される。
【0024】最初に、無線局101から無線局107までの経
路(経路X)を1本構築する。無線局101が経路Xが構
築された旨を伝える要求返信信号を受信したとき、無線
局101は、経路Xを用いて無線局107へデータの送信を開
始し、同時に迂回経路構築を開始する。
【0025】図11は、迂回経路構築を開始する処理の
フローチャートである。図1において、経路Xの要求返
信信号が無線局101によって受信される、即ち送信要求
を発した無線局に到着したとき、無線局101の保持する
迂回送信要求信号リストに、経路Xの要求返信信号中の
送信要求信号IDを加える(1101)。
【0026】図12は、迂回送信要求信号リストの説明
図である。迂回送信要求信号リストは、経路Xの要求返
信信号中の送信要求信号ID(1201)のフィールドで構成
されるレコードの集合である。次に、無線局101の保持
する通信可能無線局リストに含まれる無線局の数を確認
する(1102)。無線局101の保持する通信可能無線局リス
トに含まれる無線局の数が1のとき、即ち無線局101の
直接通信できる無線局が1つだけのとき、無線局101の
送信する迂回送信要求信号に含まれる重複フラグを立て
る(1103)。無線局101の保持する通信可能無線局リスト
に含まれる無線局の数が1より大きいとき、即ち無線局
101の直接通信できる無線局が複数存在するとき、無線
局101の送信する迂回送信要求信号に含まれる重複フラ
グを立てない(1104)。重複フラグは、迂回経路構築の際
に、経路Xに含まれる無線局間の無線リンクと、迂回経
路に含まれる無線局間の無線リンクとが重複する無線局
間の無線リンクを使用することを許容するか否かを決定
するためのものである。許容の判断は迂回送信要求信号
を受信した無線局側で行われる。無線局101の保持する
通信可能無線局リストに含まれる無線局の数が1であ
る、即ち無線局101の直接通信できる無線局が1つだけ
のとき、無線局101と、無線局101の直接通信できる範囲
内に存在する唯一の無線局との間の無線リンクは、経路
Xの中で使用されているが、無線局101と無線局101の直
接通信できる範囲内に存在する他の無線局との間の無線
リンクは存在しないために、迂回経路でも、経路Xと重
複する無線局101と、無線局101の直接通信できる範囲内
に存在する唯一の無線局との間の無線リンクを使用す
る。
【0027】図13は、経路Xと迂回経路とで重複する
無線リンクを使用する必要のあるネットワーク構成図で
ある。図13において、無線局1301で無線局1310に対す
る送信要求が発生するとき、無線局1301と無線局1302と
の間の無線リンクと、無線局1305と無線局1306との間の
無線リンクと、無線局1309と無線局1310との間の無線リ
ンクとは、経路Xと迂回経路とで重複して使用する無線
リンクである。
【0028】図14は、迂回送信要求信号のフレーム構
成図である。迂回送信要求信号は、送信される信号が迂
回送信要求信号であることを示す信号ヘッダ(1401)と、
経路Xの無線局間の無線リンクと迂回経路の無線局間の
無線リンクとの重複を許容するか否かを判断するために
用いる重複フラグ(1402)と、受信した要求返信信号に含
まれる送信要求信号ID(1403)と、無線局101の無線局
IDを示す発信無線局ID(1404)と、宛先無線局である
無線局107の無線局IDを示す宛先無線局ID(1405)
と、経路Xの要求返信信号中の中継無線局IDの列(140
6)と、迂回経路で用いられる無線局を示す迂回中継無線
局ID(1407)とで構成される。生成した迂回送信要求信
号を、無線局101が送信する(1105)。
【0029】図14には記載されていないが、各中継無
線局で測定されたトラヒック等の観測情報を、迂回送信
要求信号内に、無線局を中継する毎に追加して格納する
こともできる。この観測情報としては、当該無線局にお
ける受信トラヒック量、送信トラヒック量、受信トラヒ
ック変動量及び/又は送信トラヒック変動量がある。ま
た、これらの観測情報は、宛先無線局における返信処理
によって、迂回送信要求信号内の観測情報の列がそのま
ま返信され、発信無線局に該観測情報の列が通知される
こともできる。これにより、トラヒックの変化に応じて
経路を選択することができる。特に、ネットワーク全体
のトラヒック変動量が大きいシステムにおいて有効であ
る。
【0030】次に、迂回送信要求信号を受信した無線局
の処理について述べる。
【0031】図15は、迂回送信要求信号を受信した無
線局の処理のフローチャートである。図1によると、無
線局101が送信した迂回送信要求信号は、無線局101の直
接通信できる範囲内に存在する無線局102、無線局104、
無線局108によって受信される(1501)。迂回送信要求信
号を受信した無線局108は、無線局108の保持する迂回送
信要求信号リストに、受信した迂回送信要求信号中の送
信要求信号IDが含まれるか確認する(1502)。無線局10
8の保持する迂回送信要求信号リストに、受信した迂回
送信要求信号中の送信要求信号IDが含まれるとき、無
線局108は受信した迂回送信要求信号と同じ送信要求信
号IDを持つ迂回送信要求信号に対する処理を行ってい
ることを示しているため、受信した迂回送信要求信号に
対する処理を中止する(1503)。無線局108の保持する迂
回送信要求信号リストに、受信した迂回送信要求信号中
の送信要求信号IDが含まれないとき、受信した迂回送
信要求信号中の迂回中継無線局IDの末尾の無線局ID
と、無線局108の無線局IDとの無線リンクが、受信し
た迂回送信要求信号中の経路Xの中継無線局IDの列の
中のいずれかの無線リンクと、重複するか否かを確認す
る(1504)。受信した迂回送信要求信号中の迂回中継無線
局IDの末尾の無線局IDと、自無線局の無線局IDと
の無線リンクが、受信した迂回送信要求信号中の経路X
の中継無線局IDの列の中のいずれかの無線リンクと重
複するとき、経路Xで使用された無線リンクと、無線局
108に迂回送信要求信号を送信した無線局と無線局108と
の間の無線リンクとは、重複していることを示してお
り、受信した迂回送信要求信号中の重複フラグが立って
いるか確認する(1505)。受信した迂回送信要求信号中の
重複フラグが立っていないとき、無線局108に迂回送信
要求信号を送信した無線局は、無線局108以外の無線局
との間に無線リンクを構築することができることを示し
ているため、無線局108は受信した迂回送信要求信号に
対して処理を中止する(1506)。受信した迂回送信要求信
号中の重複フラグが立っているとき、無線局108に迂回
送信要求信号を送信した無線局は、無線局108以外の無
線局との間に無線リンクを構築することができないこと
を示しているため、経路Xと重複する無線リンクを迂回
経路で使用することを許容するために、無線局108は受
信した迂回送信要求信号に対して処理を継続する。ま
た、受信した迂回送信要求信号中の迂回中継無線局ID
の末尾の無線局IDと、自無線局の無線局IDとの無線
リンクが、受信した迂回送信要求信号中の経路Xの中継
無線局IDの列の中のいずれかの無線リンクと重複しな
いときも、無線局108は受信した迂回送信要求信号に対
して処理を継続する。処理を継続する場合、無線局108
の保持する迂回送信要求信号リストに、受信した迂回送
信要求信号中の送信要求信号IDを書き加える(1507)。
次に、受信した迂回送信要求信号中の宛先無線局ID
が、無線局108の無線局IDと一致するか否か確認する
(1508)。受信した迂回送信要求信号中の宛先無線局ID
が自無線局の無線局IDと一致する場合、自無線局が宛
先無線局であり、後に述べる迂回経路構築に対する返信
処理を行う(1509)。受信した迂回送信要求信号中の宛先
無線局IDが、自無線局の無線局IDと一致しないと
き、即ち自無線局が送信要求に対する宛先でないとき、
無線局108が保持する通信可能無線局リストを参照し、
無線局108の直接通信できる範囲内に存在する無線局の
数を調べる(1510)。無線局108が迂回送信要求信号を送
信するとき、その信号を受信することのできる無線局
が、無線局108に迂回送信要求信号を送信した無線局、
または第1経路で使用する無線リンクを構築する無線局
しか存在しないとき、無線局108が送信する迂回送信要
求信号は、重複フラグを立てる(1511)。そのとき、無線
局108は受信した迂回送信要求信号中の経路Xの中継無
線局IDの列を参照して、重複フラグを立てる判断を行
う。無線局108が保持する通信可能無線局リスト中の無
線局IDが、無線局108に迂回送信要求信号を送信した
無線局の無線局IDと、迂回送信要求信号中の経路Xの
中継無線局の中に無線局108を含んでさらに無線局108の
前後2機の無線局の無線局ID以外に存在するとき、即
ち無線局108が、迂回送信要求信号を経路Xで使用する
無線リンク以外の無線リンクを用いて送信することがで
きるとき、無線局108の送信する迂回送信要求信号の重
複フラグを立てない(1512)。次に、無線局108は迂回送
信要求信号中の迂回中継無線局IDに、自無線局即ち無
線局108の無線局IDを付加し(1513)、迂回送信要求信
号を送信する(1514)。経路Xの経路構築時と同様に、無
線局101からの迂回送信要求信号を受信した無線局102、
104は、無線局108と同様の操作を行う。各無線局が迂回
送信要求信号リストを保持し、受信した迂回送信要求信
号が過去に受信したものと同じかどうかを確認すること
によって、一度迂回送信要求信号を受信した無線局の重
複した処理の防止と、迂回送信要求信号が無限に同じ無
線局間でループして転送されることを防ぎ、ネットワー
クのトラヒックを軽減する。
【0032】次に、迂回送信要求信号に対する返信処理
について述べる。図1において、経路X構築時と同様
に、迂回送信要求信号を受信した無線局107が上記例の
迂回経路構築の処理の中で自無線局の無線局IDと迂回
送信要求信号に含まれる宛先無線局IDが一致する、即
ち無線局107が上記例の送信要求に対する宛先無線局で
あるとわかったとき、無線局107が受信した迂回送信要
求信号中の迂回中継無線局IDの列が、送信要求を発生
した無線局101から宛先無線局である無線局107までの迂
回経路となる。同じ送信要求信号IDを持つ迂回送信要
求信号のうち、最も早く宛先無線局に到着した迂回送信
要求信号中の迂回中継無線局IDの列が、宛先無線局ま
での最短経路の迂回経路として選択される。ここでは、
無線局101−無線局108−無線局109−無線局107の経路が
迂回経路として選択されたとする。無線局107が行う迂
回送信要求信号に対する返信処理は、次の手順で行われ
る。まず、無線局107の保持する迂回要求返信信号リス
トに、受信した迂回送信要求信号IDを書き加える。
【0033】図16は、迂回要求返信信号リストの説明
図である。迂回要求返信信号リストは、受信した迂回要
求返信信号中の送信要求信号ID(1601)をフィールドに
持つレコードの集合である。
【0034】次に、迂回要求返信信号を作成する。
【0035】図17は、迂回要求返信信号のフレーム構
成図である。迂回要求返信信号は、迂回要求返信信号で
あることを示す信号ヘッダ(1701)と、受信した迂回送信
要求信号中の送信要求信号ID(1702)と、受信した迂回
送信要求信号中の発信無線局ID(1703)と、受信した迂
回送信要求信号中の宛先無線局ID(1704)と、受信した
迂回送信要求信号中の経路Xの中継無線局IDの列(170
5)と、受信した迂回送信要求信号中の迂回中継無線局I
Dの列(1706)によって構成され、無線局107は、作成し
た迂回要求返信信号を送信する。
【0036】次に、迂回要求返信信号を受信した無線局
の処理について述べる。
【0037】図18は、迂回要求返信信号を受信した無
線局の処理のフローチャートである。図1によると、無
線局107が送信した迂回要求返信信号は、無線局107の直
接通信できる範囲内に存在する無線局103、無線局106、
無線局109によって受信される(1801)。迂回要求返信信
号を受信した無線局109は、自無線局即ち無線局109の無
線局IDが、受信した迂回要求返信信号中の迂回中継無
線局IDに含まれるかどうか確認する(1802)。自無線局
の無線局IDが、受信した迂回要求返信信号中の迂回中
継無線局IDに含まれないとき、自無線局は迂回経路の
中継無線局として使用されていないことを示しており、
受信した迂回要求返信信号に対する処理を中止する(180
3)。自無線局の無線局IDが、受信した迂回要求返信信
号中の迂回中継無線局IDに含まれるとき、次の処理を
行う。即ち、無線局109が保持する迂回要求返信信号リ
ストの中に受信した迂回要求返信信号の送信要求信号I
Dが含まれるかどうかを確認する(1804)。迂回要求返信
信号リストに迂回要求返信信号の送信要求信号IDが含
まれるとき、受信した迂回要求返信信号は、すでに無線
局109によって受信されているため、受信した迂回要求
返信信号に対する処理を中止する(1805)。迂回要求返信
信号リストに迂回要求返信信号の送信要求信号IDが含
まれないとき、無線局109の保持する迂回要求返信信号
リストに、受信した迂回要求返信信号の送信要求信号I
Dを書き加える(1806)。次に、受信した迂回要求返信信
号中の発信無線局IDが、自無線局即ち無線局109の無
線局IDと一致するかどうかを確認する(1807)。受信し
た迂回要求返信信号中の発信無線局IDが、自無線局の
無線局IDと一致するとき、即ち迂回経路が構築された
旨を伝える信号が、送信要求を発した無線局に到達した
とき、迂回経路を用いたデータの送信を開始する(180
8)。受信した迂回要求返信信号中の発信無線局IDが、
自無線局の無線局IDと一致しないとき、無線局109
は、受信した迂回要求返信信号をそのまま送信する(180
9)。さらに次の迂回経路の構築も同様の処理を繰り返す
ことによって行われる。上記により複数の経路を送信局
は知ることができる。これにより送信局は、情報パケッ
トを複数の経路に対し送信する。
【0038】データ送信時に、宛先無線局が複数の経路
から同一のデータ信号を複数受信するが、データ信号の
到着時刻によって2つ目以降の信号を破棄する処理等を
行うことによって、1つのデータのみを選択する。
【0039】また、本発明では、迂回経路構築のための
探索を行うとき、1本目の経路で中継する無線局の数を
参考にして、一定の数以上の無線局を中継する経路を探
索しないようにすることにより、経路探索の効率化を図
ることもできる。
【0040】無線回線によって情報を伝達し、直接電波
の届かない無線局間の信号送受を可能とするように無線
局が中継機能を有する無線パケットネットワークでは、
データ送信時に経路の中継無線局として使用する無線局
が、移動や電源の切断によって、経路の途中で切断され
るときがある。経路切断時の再構築の手法は、使用する
経路が切断されたことを、経路として使用することので
きなくなった無線局の直前の無線局が認識して、経路切
断の情報を発信無線局まで知らせて経路を再構築する方
法や、直前の無線局が宛先無線局まで別の経路を構築し
て、構築した経路を発信無線局に知らせて、データの送
信を開始する方法等があるが、本発明では、従来技術の
いずれかの手法を用いて切断した経路の再構築を行い、
経路を再構築している間、切断していない経路はその間
もデータの送信を続けることができる。
【0041】また、各無線局は中継無線局として使用さ
れるときに、自局で受信されるトラヒック量およびトラ
ヒックの変動量、また送信されるトラヒック量及びトラ
ヒックの変動量を観測して、パケット伝送する際に観測
したトラヒック情報を中継するパケットに追加するなど
して、無線局Cで観測されたトラヒック情報がネットワ
ークで規定した一定量を超えている場合、受信局である
無線局Bは、無線局Cでトラヒックの混雑が起こってい
ることや、トラヒックの混雑が予想されることを認識
し、無線局Aに対して返信を行う際に別の経路を構築す
る要求を示す識別子を付加する等をすることで、無線局
Aは経路が切断されたときと同様に経路の再構築を行う
こともできる。
【0042】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明の無線パ
ケットの中継経路構築方法によれば、複数の経路が構築
されることにより、一方の経路が切断された場合も他の
経路でデータを送信することが可能なので、到着時間の
ゆらぎを抑えるという効果を有する。本発明は、音声、
動画等のストリームデータのようなリアルタイム性を要
求するアプリケーションを用いる場合、宛先無線局にで
きるだけ等しい間隔でデータを到着させることができ
る。
【0043】また、本発明によれば、トラヒック情報を
用いれば、トラヒックの集中を回避する経路構築も可能
になり、無線回線の回線使用効率が向上する効果が生ま
れる。また、無線通信の一つの無線局に対するアクセス
制御は、混んでいる状態の場合に、リンクが確立するま
で一定時間以上に待たされることによって経路の切断と
判断することになり、データを送信する時の遅延につな
がることから、トラヒックの分散を行い混雑を軽減する
ことは、遅延の低減にも効果がある。
【0044】また、本発明によれば、主経路を構築後、
主経路を考慮に入れた迂回経路の構築を行うために、主
経路とできるだけ相関のない経路を構築できる。しか
も、迂回経路の構築中は、主経路でデータの送信を開始
しているためにデータ送信開始までの時間も1本の経路
を構築する場合と同じである。
【0045】更に、本発明によれば、発信無線局は、迂
回経路のトラヒック量等の観測情報を得ることができる
ので、主経路から迂回経路への経路切替の時期を判断す
ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ネットワーク構成図である。
【図2】従来技術による信号Cの信号伝達経路の説明図
である。
【図3】従来技術による送信要求信号のフレーム構成図
である。
【図4】従来技術による送信要求信号リストの説明図で
ある。
【図5】従来技術による送信要求信号受信時の無線局の
処理のフローチャートである。
【図6】従来技術による要求返信信号リストの説明図で
ある。
【図7】従来技術による要求返信信号のフレーム構成図
である。
【図8】従来技術による要求返信信号受信時の無線局の
処理のフローチャートである。
【図9】本発明による通信可能無線局信号のフレーム構
成図である。
【図10】本発明による通信可能無線局リストの説明図
である。
【図11】本発明による迂回経路構築開始の処理のフロ
ーチャートである。
【図12】本発明による迂回送信要求信号リストの説明
図である。
【図13】本発明による重複する無線リンクの存在する
ネットワーク構成図である。
【図14】本発明による迂回送信要求信号のフレーム構
成図である。
【図15】本発明による迂回送信要求信号を受信した無
線局の処理のフローチャートである。
【図16】本発明による迂回要求返信信号リストの説明
図である。
【図17】本発明による迂回要求返信信号のフレーム構
成図である。
【図18】本発明による迂回要求返信信号受信時の無線
局の処理のフローチャートである。
【符号の説明】
101〜109、1301〜1310 無線局 301 信号ヘッダ(送信要求) 302、702、1403、1702 送信要求信号ID 303、703、1404、1703 発信無線局ID 304、704、1405、1704 宛先無線局ID 305、705、1406、1705 中継無線局ID 401、601、1201、1601 送信要求信号IDフィールド 501 送信要求信号受信部 502 送信要求信号受信状況判断部 503 送信要求信号送信中止部 504 送信要求信号リスト訂正部 505、1508 宛先無線局判断部 506 送信要求信号返信処理部 507 送信要求信号訂正部 508 送信要求信号送信部 701 信号ヘッダ(要求返信) 801 要求返信信号受信部 802 中継無線局使用判断部 803、805 要求返信信号送信中止部 804 要求返信信号受信状況判断部 806 要求返信信号リスト訂正部 807、1807 発信無線局判断部 808 経路データ送信部及び迂回経路構築処理部 809 要求返信信号送信部 901 信号ヘッダ(通信可能無線局) 902 通信可能無線局ID 1001 通信可能無線局IDフィールド 1101、1507 迂回送信要求信号リスト訂正部 1102、1510 通信可能無線局リスト参照判断部 1103、1104、1511、1512、1513 迂回送信要求信号生成
部 1105、1514 迂回送信要求信号送信部 1401 信号ヘッダ(迂回送信要求) 1402 重複フラグ 1407、1706 迂回中継無線局ID 1501 迂回送信要求信号受信部 1502 第2送信要求信号受信状況判断部 1503、1506 迂回送信要求信号送信中止部 1504 リンク重複判断部 1505 重複フラグ参照部 1509 迂回送信要求信号返信処理部 1701 信号ヘッダ(迂回要求返信) 1801 迂回要求返信信号受信部 1802 迂回中継無線局使用判断部 1803、1805 迂回要求返信信号送信中止部 1804 迂回要求返信信号受信状況判断部 1806 迂回要求返信信号リスト訂正部 1808 迂回経路データ送信部 1809 迂回要求返信信号送信部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大津 徹 東京都新宿区西新宿三丁目19番2号 日本 電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5K030 GA08 HA08 HB14 HB18 HD09 JL01 JL07 KA05 LA02 LB08 5K033 AA09 CB01 CC01 DA19 DB12 DB18 EC03 5K067 DD17 EE06 GG02 GG11 HH11 HH22 HH23 LL01 9A001 CC05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パケット信号を中継する機能を有する複
    数の無線局から構成された無線ネットワークであって、 送信要求信号は、送信要求信号IDと、発信無線局ID
    と、宛先無線局IDと、無線局を中継する毎に追加して
    格納される中継無線局ID列とから構成され、無線局
    は、既に処理した送信要求信号IDを格納する送信要求
    信号リストを有しており、 送信要求信号を受信した当該無線局は、送信要求信号リ
    ストに該送信要求信号の送信要求信号IDが含まれてい
    れば、該送信要求信号に対する処理を終了する第1の段
    階と、そうでなければ、送信要求信号リストに該送信要
    求信号IDを追加する第2の段階と、当該無線局の無線
    局IDと宛先無線局IDとが一致すれば、返信処理をす
    る第3の段階と、そうでなければ、送信要求信号に当該
    無線局IDを中継無線局IDとして追加する第4の段階
    と、当該無線局が直接通信可能な無線局へ送信要求信号
    を送信する第5の段階とを有する主通信経路を構築する
    無線パケットの中継経路構築方法において、 前記主通信経路を構築した後に、他の迂回通信経路を構
    築するために、 迂回送信要求信号は、重複フラグと、迂回送信要求信号
    IDと、発信無線局IDと、宛先無線局IDと、既に構
    築された主通信経路の中継無線局ID列と、無線局を中
    継する毎に追加して格納される迂回中継無線局ID列と
    から構成され、無線局は、既に処理した迂回送信要求信
    号IDを格納する迂回送信要求信号リストと、通信可能
    な無線局を格納した通信可能無線局リストとを有してお
    り、 迂回送信要求信号を受信した当該無線局は、迂回送信要
    求信号リストに該迂回送信要求信号の迂回送信要求信号
    IDが含まれていれば、該迂回送信要求信号に対する処
    理を終了する第6の段階と、そうでなければ、主通信経
    路の中継無線局ID列の中に、迂回中継無線局ID列の
    最後の迂回中継無線局IDに続いて当該無線局の無線局
    IDが存在し、且つ重複フラグが立っている場合に、該
    迂回送信要求信号に対する処理を終了する第7の段階
    と、そうでなければ、迂回送信要求信号リストに該迂回
    送信要求信号IDを追加する第8の段階と、当該無線局
    の無線局IDと宛先無線局IDとが一致すれば、返信処
    理をして当該迂回送信要求信号に対する処理を終了する
    第9の段階と、そうでなければ、当該無線局の通信可能
    無線局リスト内の無線局IDと、主通信経路の中継無線
    局ID列の中で当該無線局IDに続く無線局IDとが一
    致する場合に重複フラグが立てられ、そうでない場合に
    重複フラグが立てられない第10の段階と、迂回送信要
    求信号に当該無線局IDを迂回中継無線局IDとして追
    加する第11の段階と、当該無線局が直接通信可能な無
    線局へ迂回送信要求信号を送信する第12の段階とを有
    することを特徴とする無線パケットの中継経路構築方
    法。
  2. 【請求項2】 前記通信可能無線局リストは、当該無線
    局が他の無線局が一定時間毎に間欠に送信する通信可能
    信号を受信し、該通信可能信号の通信可能無線局IDと
    その受信時間とを記録したものであり、該通信可能無線
    局IDに相当する通信可能信号が所定の監視周期時間の
    間に受信されなかった場合、当該通信可能無線局IDを
    通信可能無線局リストから削除することを特徴とする請
    求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記無線局は、当該無線局における受信
    トラヒック量、送信トラヒック量、受信トラヒック変動
    量及び/又は送信トラヒック変動量を観測し、その観測
    情報を、前記迂回送信要求信号内に、無線局を中継する
    毎に追加して格納することを特徴とする請求項1又は2
    に記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記第9の段階における返信処理は、前
    記迂回送信要求信号内の前記観測情報の列をそのまま返
    信し、発信無線局に該観測情報の列が通知されることを
    特徴とする請求項3に記載の方法。
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