JP2001236990A - 非水電解液電池 - Google Patents

非水電解液電池

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JP2001236990A
JP2001236990A JP2000050525A JP2000050525A JP2001236990A JP 2001236990 A JP2001236990 A JP 2001236990A JP 2000050525 A JP2000050525 A JP 2000050525A JP 2000050525 A JP2000050525 A JP 2000050525A JP 2001236990 A JP2001236990 A JP 2001236990A
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JP
Japan
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lithium
battery
positive electrode
aqueous electrolyte
electrolyte
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JP2000050525A
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English (en)
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Hideki Terajima
英樹 寺嶋
Gen Fukushima
弦 福嶋
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Secondary Cells (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定に供給可能な正極活物質を用い、高温環
境下においても劣化を少なくする。 【解決手段】 マンガンの酸化物又はリチウムとマンガ
ンとの複合酸化物を正極活物質として有する正極と、リ
チウム金属、リチウム合金又はリチウムをドープ・脱ド
ープ可能な材料を負極活物質として有する負極と、非水
溶媒中に電解質が溶解されてなる非水電解液とを備え、
非水電解液は、電解質としてLiBF4とLiN(C2
5SO22とを含有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非水電解液電池に
関する。さらに詳しくは、非水電解液中に含有される電
解質を改良することにより電池寿命を向上させた非水電
解液電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、カメラ一体型ビデオテープレコー
ダ、携帯電話、携帯用コンピュータ等のポータブル電子
機器が多く登場し、その小型軽量化が図られている。そ
してこれらの電子機器のポータブル電源となる電池、特
に二次電池について、エネルギー密度を向上させるため
の研究がなされている。二次電池の中でもリチウムイオ
ン電池は、従来の水溶液系電解液を用いた二次電池であ
る鉛電池、ニッケルカドミウム電池と比較して大きなエ
ネルギー密度が得られるため、期待が大きく、研究開発
が活発に進められている。
【0003】リチウムあるいはリチウムイオン二次電池
に使用する非水電解液としては、炭酸プロピレンや炭酸
ジエチル等の炭酸エステル系非水溶媒に、電解質として
LiPF6を溶解させたものが、比較的導電率も高く、
電位的にも安定である点から広く用いられている。
【0004】また、リチウムイオン二次電池の正極活物
質としては、高い放電電位を持つLixMn24、Lix
y2(MはNi又はCoである。また、xの値は充放
電によって変化するが、通常、合成時にはx≒1、y≒
1である。)等が知られている。そして、高い放電電位
と、高いエネルギー密度を持つ正極活物質として知られ
るLixCoy2を用いたリチウムイオン二次電池が実
用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この複
合酸化物の原材料であるコバルトは、資源的に稀少であ
り、また商業的に利用可能な鉱床が、数少ない国に偏在
しているため、高価で、価格変動が大きく、かつ、将来
的には供給不安の伴うものである。
【0006】従って、このような非水電解液二次電池の
広範囲な普及を図る上で、より安価で、資源的にも豊富
な原材料で作製でき、なおかつ性能的にも見劣りしない
正極活物質が望まれている。
【0007】上記の課題の解決策として、LiCoy2
とほぼ同等の放電電位と実用エネルギー密度を持つLi
xNiO2あるいはLixMn24が提案されている。
【0008】ニッケルはコバルトに比べれば安価な材料
であるが、更に安価で供給不安の少ない原材料を用いて
正極活物質を製造することがより望ましいことは言うま
でもない。マンガンは、コバルト、ニッケルに比べて安
価であり、資源的にも豊富である。かつ、マンガン乾電
池、アルカリマンガン乾電池、リチウム一次電池の材料
としての二酸化マンガンは大量に流通しており、材料供
給の面からも不安の少ない材料である。そこで、マンガ
ンを原料とする非水電解液二次電池の正極活物質の研究
が、近年盛んに行われている。
【0009】各種マンガン原料とリチウム原料より合成
されるリチウムマンガン複合酸化物には様々なものが報
告されているが、このうち例えばスピネル型構造を持つ
LixMny4 (x≒1、y≒2)は、電気化学的に酸
化することによりリチウムに対し3V以上の電位を示
し、148mAh/gの理論充放電容量をもつ材料であ
る。
【0010】一方、近年、電気自動車またはロードレベ
リング用として、大型非水電解液二次電池の開発が各方
面で行われているが、電池が大型化するほどに原材料も
多量に必要となることから、その広範な普及のためには
安価で、資源的に豊富な原材料で作製できることが重要
となる。したがって大型非水電解液二次電池では、上記
のスピネル型リチウムマンガン酸化物が正極活物質とし
て有力視されている。
【0011】また、これに組み合わせる非水電解液とし
ては多数の候補が考えられるが、なかでも炭酸プロピレ
ンや炭酸ジエチル等の炭酸エステル系非水溶媒に、電解
質としてLiBF4を溶解させたものが、熱安定性や酸
化安定性が比較的高いことから、これが1つの有力な候
補として考えられている。
【0012】ところが、LiBF4を用いて電解液を作
製し、これを使用した二次電池では、室温以上の環境下
で使用した場合の劣化がLiPF6を用いた場合に比べ
て大きいという欠点があった。
【0013】電気自動車用又はロードレベリング用な
ど、電池が大型化するほどに使用時の内部発熱が無視で
きなくなり、周囲の環境温度が室温付近であっても、電
池内部は比較的高温となる可能性が増大する。また、小
型携帯機器等として使用される比較的小型の電池であっ
ても、真夏の自動車の車室内等の高温環境下で使用され
ることも考慮すれば、室温以上の環境における電池の劣
化は少ないほど望ましいといえる。
【0014】本発明は、このような従来の実情に鑑みて
提案されたものであり、安定に供給可能な正極活物質を
用い、高温環境下においても劣化の少ない非水電解液電
池を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の非水電解液電池
は、マンガン酸化物又はリチウムとマンガンとの複合酸
化物を正極活物質として有する正極と、リチウム金属、
リチウム合金又はリチウムをドープ・脱ドープ可能な材
料を負極活物質として有する負極と、非水溶媒中に電解
質が溶解されてなる非水電解液とを備え、上記電解質と
してLiBF4とLiN(C25SO22とを含有する
ことを特徴とする。
【0016】上述したような本発明に係る非水電解液電
池では、非水電解液と中の電解質としてLiBF4とL
iN(C25SO22とを含有しているので、連続充電
特性と熱的安定性とが両立されたものとなる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。
【0018】図1は、本発明に係る非水電解液電池の一
構成例を示す縦断面図である。この非水電解液電池1
は、フィルム状の正極2と、フィルム状の負極3とが、
セパレータ4を介して密着状態で巻回された巻層体が、
電池缶5の内部に装填されてなる。
【0019】上記正極2は、正極活物質と結着剤とを含
有する正極合剤を集電体上に塗布、乾燥することにより
作製される。集電体には例えばアルミニウム箔等の金属
箔が用いられる。
【0020】正極活物質としては、目的とする電池の種
類に応じて金属酸化物、金属硫化物又は特定の高分子を
用いることができる。
【0021】例えば、リチウム一次電池を構成する場
合、正極活物質としては、TiS2、MnO2、黒鉛、F
eS2等を使用することができる。また、リチウム二次
電池を構成する場合、正極活物質としては、TiS2
MoS2、NbSe2、V25等の金属硫化物あるいは酸
化物を使用することができる。また、LiMx2(式中
Mは一種以上の遷移金属を表し、xは電池の充放電状態
によって異なり、通常0.05以上、1.10以下であ
る。)を主体とするリチウム複合酸化物等を使用するこ
とができる。このリチウム複合酸化物を構成する遷移金
属Mとしては、Co、Ni、Mn等が好ましい。このよ
うなリチウム複合酸化物の具体例としてはLiCo
2、LiNiO2、LiNiyCo1-y2(式中、0<
y<1である。)、LiMn24等を挙げることができ
る。これらのリチウム複合酸化物は、高電圧を発生で
き、エネルギー密度的に優れた正極活物質となる。正極
2には、これらの正極活物質の複数種をあわせて使用し
てもよい。
【0022】その中でも特に、一般式AB24で表され
るスピネル型結晶構造を有するマンガン酸化物、又は一
般式Li1+xyMn2-x-y4 (式中、MはLi,Mn
以外の金属元素である。)で表され、スピネル型結晶構
造を有するリチウムマンガン複合酸化物を用いることが
好ましい。これらリチウムとマンガンの複合酸化物は、
高電圧を発生でき、エネルギー密度的に優れた正極活物
質となる。このようなリチウムマンガン複合酸化物とし
て具体的にはLiMn24等が挙げられる。
【0023】また、高い放電電位と、高いエネルギー密
度を持つ正極活物質として知られるLiCoy2を用い
たリチウムイオン二次電池が実用化されている。
【0024】しかしながら、この複合酸化物の原材料で
あるコバルトは、資源的に稀少であり、また商業的に利
用可能な鉱床が、数少ない国に偏在しているため、高価
で、価格変動が大きく、かつ、将来的には供給不安の伴
うものである。
【0025】従って、このような非水電解液二次電池の
広範囲な普及を図る上で、より安価で、資源的にも豊富
な原材料で作製でき、なおかつ性能的にも見劣りしない
正極活物質が望まれている。
【0026】上記の課題の解決策として、LixCoy
2とほぼ同等の放電電位と実用エネルギー密度を持つL
xNiO2あるいはLixMn24が提案されている。
【0027】ニッケルはコバルトに比べれば安価な材料
であるが、更に安価で供給不安の少ない原材料を用いて
正極活物質を製造することがより望ましいことは言うま
でもない。マンガンは、コバルト、ニッケルに比べて安
価であり、資源的にも豊富である。かつ、マンガン乾電
池、アルカリマンガン乾電池、リチウム一次電池の材料
としての二酸化マンガンは大量に流通しており、材料供
給の面からも不安の少ない材料である。
【0028】また、上記正極合剤の結着剤としては、通
常、電池の正極合剤に用いられている公知の結着剤を用
いることができるほか、上記正極合剤に導電剤等、公知
の添加剤を添加することができる。
【0029】負極3は、負極活物質と結着剤とを含有す
る負極合剤を、集電体上に塗布、乾燥することにより作
製される。上記集電体には、例えば銅箔等の金属箔が用
いられる。
【0030】リチウム一次電池又はリチウム二次電池を
構成する場合、負極材料としては、リチウム、リチウム
合金、又はリチウムをドープ、脱ドープできる材料を使
用することが好ましい。リチウムをドープ、脱ドープで
きる材料として、例えば、難黒鉛化炭素系材料やグラフ
ァイト系材料等の炭素材料を使用することができる。具
体的には、熱分解炭素類、コークス類、グラファイト
類、ガラス状炭素繊維、有機高分子化合物焼成体、炭素
繊維、活性炭等の炭素材料を使用することができる。上
記コークス類には、ピッチコークス、ニードルコーク
ス、石油コークス等がある。また、上記有機高分子化合
物焼成体とは、フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な
温度で焼成し炭素化したものを示す。
【0031】上述した炭素材料のほか、リチウムをドー
プ、脱ドープできる材料として、ポリアセチレン、ポリ
ピロール等の高分子やSnO2等の酸化物を使用するこ
ともできる。また、リチウム合金として、リチウム−ア
ルミニウム合金等を使用することができる。
【0032】また、上記負極合剤の結着剤としては、通
常リチウムイオン電池の負極合剤に用いられている公知
の結着剤を用いることができるほか、上記負極合剤に公
知の添加剤等を添加することができる。
【0033】セパレータ4は、正極2と負極3との間に
配され、正極2と負極3との物理的接触による短絡を防
止する。このセパレータ4としては、ポリエチレンフィ
ルム、ポリプロピレンフィルム等の微孔性ポリオレフィ
ンフィルムが用いられる。
【0034】非水電解液は、電解質を非水溶媒に溶解し
て調製される。
【0035】ここで、本発明に係る非水電解液電池で
は、電解質として、LiBF4とLiN(C25SO2
2とを併せて用いる。LiBF4は、電解質として従来用
いられてきたLiPF6と比較して連続充電特性が優れ
るという利点がある。また、LiN(C25SO2
2は、比較的高い導電率を示し、熱的安定性も高いとい
う利点がある。電解質としてLiBF4とLiN(C2
5SO22とを併せて用いることで、連続充電特性と熱
的安定性とを両立して、特に高温環境下における非水電
解液電池1の劣化を抑えることができる。
【0036】しかし、LiN(C25SO22は、上述
したような利点を有する一方で酸化安定性に劣るという
欠点がある。そこで、LiBF4の利点とLiN(C2
5SO22の利点とを両立させるためには、LiBF4
LiN(C25SO22との割合が重要となってくる。
【0037】すなわち、LiBF4とLiN(C25
22との割合は、モル比で80:20〜10:90の
範囲とすることが好ましい。LiN(C25SO22
割合が上記範囲より少なすぎると、非水電解液電池1の
劣化を抑える効果が十分に得られない。また、LiN
(C25SO22の割合が上記範囲より多すぎると、電
解液の酸化安定性を劣化させてしまう。LiBF4とL
iN(C25SO22との割合を上記範囲とすること
で、LiBF4の利点である連続充電特性と、LiN
(C25SO22の利点である熱的安定性とを両立して
非水電解液電池1の劣化を効果的に抑えることができ
る。
【0038】このような電解質は、非水溶媒中に0.1
mol/l〜3.0mol/lの濃度で溶解されている
ことが好ましい。さらに好ましくは、0.5mol/l
〜2.0mol/lである。
【0039】また、非水溶媒としては、従来より非水電
解液に使用されている種々の非水溶媒を使用することが
できる。例えば、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等の環
状炭酸エステルや、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等の鎖
状炭酸エステル、プロピオン酸メチルや酪酸メチル等の
カルボン酸エステル、γ−ブチルラクトン、スルホラ
ン、2−メチルテトラヒドロフランやジメトキシエタン
等のエーテル類等を使用することができる。これらの非
水溶媒は単独で使用してもよく、複数種を混合して使用
してもよい。その中でも特に、酸化安定性の点からは、
炭酸エステルを用いることが好ましい。
【0040】上述したような本発明の非水電解液電池1
は、非水電解液中の電解質としてLiBF4とLiN
(C25SO22とが併用されているので、連続充電特
性と熱的安定性とに優れ、特に高温環境下における劣化
が抑制されたものとなる。
【0041】そして、このような非水電解液電池1は、
次のようにして製造される。
【0042】正極2は、正極活物質と結着剤とを含有す
る正極合剤を、正極集電体となる例えばアルミニウム箔
等の金属箔上に均一に塗布、乾燥して正極活物質層を形
成することにより作製される。上記正極合剤の結着剤と
しては、公知の結着剤を用いることができるほか、上記
正極合剤に公知の添加剤等を添加することができる。
【0043】負極3は、負極活物質と結着剤とを含有す
る負極合剤を、負極集電体となる例えば銅箔等の金属箔
上に均一に塗布、乾燥して負極活物質層を形成すること
により作製される。上記負極合剤の結着剤としては、公
知の結着剤を用いることができるほか、上記負極合剤に
公知の添加剤等を添加することができる。
【0044】以上のようにして得られる正極2と、負極
3とを、例えば微孔性ポリプロピレンフィルムからなる
セパレータ4を介して密着させ、渦巻型に多数回巻回す
ることにより巻層体が構成される。
【0045】次に、その内側にニッケルメッキを施した
鉄製の電池缶5の底部に絶縁板6を挿入し、さらに巻層
体を収納する。そして負極の集電をとるために、例えば
ニッケルからなる負極リード7の一端を負極3に圧着さ
せ、他端を電池缶5に溶接する。これにより、電池缶5
は負極3と導通をもつこととなり、非水電解液電池1の
外部負極となる。また、正極2の集電をとるために、例
えばアルミニウムからなる正極リード8の一端を正極2
に取り付け、他端を電流遮断用薄板9を介して電池蓋1
0と電気的に接続する。この電流遮断用薄板9は、電池
内圧に応じて電流を遮断するものである。これにより、
電池蓋10は正極2と導通をもつこととなり、非水電解
液電池1の外部正極となる。
【0046】次に、この電池缶5の中に非水電解液を注
入する。この非水電解液は、電解質を非水溶媒に溶解さ
せて調製される。ここで、本発明に係る非水電解液電池
1では、非水電解液の電解質として、LiBF4とLi
N(C25SO22とが併せて用いられている。
【0047】次に、アスファルトを塗布した絶縁封口ガ
スケット11を介して電池缶5をかしめることにより電
池蓋10が固定されて円筒型の非水電解液電池1が作製
される。
【0048】なお、この非水電解液電池1においては、
図1に示すように、負極リード7及び正極リード8に接
続するセンターピン12が設けられているとともに、電
池内部の圧力が所定値よりも高くなったときに内部の気
体を抜くための安全弁装置13及び電池内部の温度上昇
を防止するためのPTC素子14が設けられている。
【0049】なお、上述した実施の形態では、非水電解
液を用いた非水電解液電池を例に挙げて説明したが、本
発明はこれに限定されるものではなく、導電性高分子化
合物の単体あるいは混合物を含有する高分子固体電解質
を用いた固体電解質電池や、膨潤溶媒を含有するゲル状
の固体電解質を用いたゲル状電解質電池についても適用
可能である。
【0050】また、上述した実施の形態では、二次電池
を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるも
のではなく、一次電池についても適用可能である。ま
た、本発明の電池は、円筒型、角型、コイン型、ボタン
型等、その形状については特に限定されることはなく、
また、薄型、大型等の種々の大きさにすることができ
る。
【0051】
【実施例】上述したような非水電解液電池を作製し、そ
の特性を評価した。
【0052】〈実施例1〉まず、負極を以下のようにし
て作製した。
【0053】出発原料に石油ピッチを用い、不活性ガス
気流中1000℃で焼成し、ガラス状炭素に近い性質の
難黒鉛化炭素材料を得た。得られた材料についてX線回
折測定を行ったところ、(002)面の面間隔は、3.
76オングストロームであり、真比重は1.58g/c
3であった。この難黒鉛化炭素材料を粉砕し、平均粒
径10μmの炭素材料粉末とした。
【0054】次に、この炭素材料粉末を90重量部と、
結着剤としてポリフッ化ビニリデンを10重量部とを混
合して負極合剤を調製した。
【0055】次に、得られた負極合剤をN−メチル−2
−ピロリドンに分散させてスラリー状とした。そして、
このスラリーを負極集電体となる厚さ10μmの帯状の
銅箔の両面に均一に塗布、乾燥して負極活物質層を形成
した後、ロールプレス機で圧縮成型し、負極を作製し
た。
【0056】次に、正極を次のように作製した。
【0057】まず、炭酸リチウム(Li2CO3)粉末と
炭酸マンガン(MnCO3)粉末とをモル比でLi/M
n=1/2となるように混合し、空気中800℃で焼成
して正極活物質となるリチウムマンガン複合酸化物を得
た。この試料を粉末X線回折により解析したところ、I
SDDカード35−782に記載のLiMn24とほぼ
一致した。
【0058】次に、得られたリチウムマンガン複合酸化
物を91重量部と、導電剤としてグラファイトを6重量
部と、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを3重量部と
を混合して正極合剤を調製した。
【0059】次に、得られた正極合剤を、N−メチル−
2−ピロリドンに分散させてスラリーとした。そして、
このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミ
ニウム箔の両面に均一に塗布、乾燥して正極活物質層を
形成した後、ロールプレス機で圧縮成形することにより
正極を作製した。
【0060】以上のようにして得られる正極と、負極と
を、厚さ25μmの微孔性ポリプロピレンフィルムから
なるセパレータを介して密着させ、渦巻型に多数回巻回
することにより巻層体を作製した。
【0061】次に、その内側にニッケルメッキを施した
鉄製の電池缶の底部に絶縁板を挿入し、さらに巻層体を
収納した。そして負極の集電をとるために、ニッケル製
の負極リードの一端を負極に圧着させ、他端を電池缶に
溶接した。また、正極の集電をとるために、アルミニウ
ム製の正極リードの一端を正極に取り付け、他端を電流
遮断用薄板を介して電池蓋と電気的に接続した。この電
流遮断用薄板は、電池内圧に応じて電流を遮断するもの
である。
【0062】そして、この電池缶の中に非水電解液を注
入した。この非水電解液は、プロピレンカーボネートを
50体積%と、炭酸ジメチルを50体積%との混合溶媒
中に、電解質としてLiBF4を0.9mol/lと、
LiN(C25SO22を0.1mol/lとを溶解さ
せて調製した。
【0063】最後に、アスファルトを塗布した絶縁封口
ガスケットを介して電池缶をかしめることにより電池蓋
を固定して、直径が約18mm、高さが約65mmの円
筒型の非水電解液電池を作製した。
【0064】〈実施例2〉非水電解液中の電解質を、L
iBF4を0.8mol/lと、LiN(C25SO2
2を0.2mol/lとしたこと以外は、実施例1と同
様にして非水電解液電池を作製した。
【0065】〈実施例3〉非水電解液中の電解質を、L
iBF4を0.5mol/lと、LiN(C25SO2
2を0.5mol/lとしたこと以外は、実施例1と同
様にして非水電解液電池を作製した。
【0066】〈実施例4〉非水電解液中の電解質を、L
iBF4を0.1mol/lと、LiN(C25SO2
2を0.9mol/lとしたこと以外は、実施例1と同
様にして非水電解液電池を作製した。
【0067】〈実施例5〉非水電解液中の電解質を、L
iBF4を0.05mol/lと、LiN(C25
22を0.95mol/lとしたこと以外は、実施例
1と同様にして非水電解液電池を作製した。
【0068】〈実施例6〉正極活物質を合成する際に、
炭酸リチウム(Li2CO3)粉末と酸化クロム(Cr2
3)と炭酸マンガン(MnCO3)粉末とをモル比でL
i/Cr/Mn=1.0/0.2/1.8となるように
混合し、空気中800℃で焼成して正極活物質となるリ
チウムコバルトマンガン複合酸化物を得た。
【0069】このリチウムコバルトマンガン複合酸化物
を正極活物質として用い、非水電解液中の電解質を、L
iBF4を0.8mol/lと、LiN(C25SO2
2を0.2mol/lとしたこと以外は、実施例1と同
様にして非水電解液電池を作製した。
【0070】〈実施例7〉実施例6と同様にして得られ
たリチウムコバルトマンガン複合酸化物を正極活物質と
して用い、非水電解液中の電解質を、LiBF4を0.
5mol/lと、LiN(C25SO22を0.5mo
l/lとしたこと以外は、実施例1と同様にして非水電
解液電池を作製した。
【0071】〈比較例1〉非水電解液中の電解質とし
て、LiN(C25SO22を用いずに、LiBF4
1.0mol/lとしたこと以外は、実施例1と同様に
して非水電解液電池を作製した。
【0072】〈比較例2〉非水電解液中の電解質とし
て、LiBF4を用いずに、LiN(C25SO22
1.0mol/lとしたこと以外は、実施例1と同様に
して非水電解液電池を作製した。
【0073】以上のようにして作製された電池に対し
て、放電容量及び高温サイクル特性についての評価実験
を行った。
【0074】まず、23℃の雰囲気下、各電池に対して
1Aの定電流定電圧充電を上限4.1Vまで行った。次
に、1000mAの定電流放電を終止電圧2.5Vまで
行い放電容量を求めた。
【0075】また、高温サイクル特性としては、60℃
の雰囲気下、各電池に対して1Aの定電流定電圧充電を
上限4.1Vまで行い、次に、1000mAの定電流放
電を終止電圧2.5Vまで行った。以上の工程を1サイ
クルとしてこれを100サイクル行い、1サイクル目及
び100サイクル目における放電容量を求めた。そし
て、1サイクル目の放電容量(C1)に対する、100
サイクル目の放電容量(C2)の比率((C2/C1)
×100)を、放電容量維持率(%)として求めた。
【0076】実施例1〜実施例7、比較例1及び比較例
2の電池についての、放電容量及び放電容量維持率の評
価結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】表1から明らかなように、非水電解液中の
電解質としてLiBF4とLiN(C25SO22とを
併用した実施例1〜実施例7の電池では、電解質として
LiBF4のみを用いた比較例1の電池、又はLiN
(C25SO22のみを用いた比較例2の電池に比べて
優れた高温サイクル特性を有することがわかった。
【0079】また、LiBF4とLiN(C25SO2
2との割合としては、モル比で80:10〜90:10
の範囲のときに、LiBF4又はLiN(C25SO2
2のみを用いた場合に比べて、100サイクル後の容量
維持率が15%以上向上していることがわかる。
【0080】従って、非水電解液中の電解質としてLi
BF4とLiN(C25SO22とを併用することで、
高温下でのサイクル特性を向上することができ、特に、
LiBF4とLiN(C25SO22との割合をモル比
で80:10〜90:10の範囲としたときに、良好な
特性を有する非水電解液電池が得られることがわかっ
た。
【0081】
【発明の効果】本発明では、非水電解液中の電解質とし
て、LiBF4とLiN(C25SO22とを併用する
ことで、高温下でのサイクル特性に優れた非水電解液電
池を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非水電解液電池の一構成例を示す縦断
面図である。
【符号の説明】
1 非水電解液電池、 2 正極、 3 負極、 4
セパレータ、 5 電池缶、 10 電池蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H029 AJ05 AK01 AK02 AK03 AK05 AK07 AL02 AL06 AL07 AL08 AL12 AL16 AM03 AM04 AM05 AM07 BJ02 BJ14 DJ17 HJ02 HJ10 5H050 AA05 AA07 BA05 BA16 BA17 BA18 CA01 CA02 CA05 CA08 CA09 CA11 CA15 CB02 CB07 CB08 CB09 CB12 CB20 FA19 HA02 HA10

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マンガン酸化物又はリチウムとマンガン
    との複合酸化物を正極活物質として有する正極と、 リチウム金属、リチウム合金又はリチウムをドープ・脱
    ドープ可能な材料を負極活物質として有する負極と、 非水溶媒中に電解質が溶解されてなる非水電解液とを備
    え、 上記電解質としてLiBF4とLiN(C25SO22
    とを含有することを特徴とする非水電解液電池。
  2. 【請求項2】 上記電解質中に含有される上記LiBF
    4とLiN(C25SO22との比が、モル比で80:
    20〜10:90の範囲であることを特徴とする請求項
    1記載の非水電解液電池。
  3. 【請求項3】 上記マンガン酸化物又はリチウムとマン
    ガンとの複合酸化物が、一般式AB24で表されるスピ
    ネル型結晶構造を有することを特徴とする請求項1記載
    の非水電解液電池。
  4. 【請求項4】 上記リチウムとマンガンとの複合酸化物
    が、一般式Li1+xyMn2-x-y4 (式中、MはL
    i,Mn以外の金属元素である。)で表されることを特
    徴とする請求項3記載の非水電解液電池。
  5. 【請求項5】 上記リチウムをドープ・脱ドープ可能な
    材料が、炭素材料であることを特徴とする請求項1記載
    の非水電解液電池。
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