JP2001235473A - 固定化された分析物の検出装置 - Google Patents

固定化された分析物の検出装置

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JP2001235473A JP2000287242A JP2000287242A JP2001235473A JP 2001235473 A JP2001235473 A JP 2001235473A JP 2000287242 A JP2000287242 A JP 2000287242A JP 2000287242 A JP2000287242 A JP 2000287242A JP 2001235473 A JP2001235473 A JP 2001235473A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検体の存在又は量を検出するための装置と
方法の提供。 【解決手段】 衝突する光に応答して第一の色を表し、
かつ被検体が存在するとき、上記光に応答して上記第一
の色とは異なる波長の光の結合を含むか、または上記第
一の色とは異なる少なくとも一つの波長の光の強度を含
む第二の色を表す、光学的に活性な表面を有する基質を
有し、当該基質は非反射性表面を有するか、または、非
反射性表面を有する透明層が上記光学的活性表面の観察
の為に設けられている装置を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イムノアッセイ、
核酸配列解析、臨床化学、酵素検定などの領域における
応用をともなった生化学および化学の分野ならびにトキ
シン−受容体結合、ホルモン−受容体結合などのリガン
ド/抗リガンド結合対の研究に関する。本発明は、光学
干渉に基づく新規な固相検定法、すなわち直接物理的検
出法を利用するものである。この固相検定法において、
受容材(Receptive Material)は被覆された支持体表面
上に固定化される。固定化された受容材は、受容材に結
合または反応しうる対象分子としての分析物(Analyt
e)を含むこともある流体に暴露される。この分析物
は、有機物であれ無機物であれ特異的反応パートナーが
存在する限りいかなる物質であってもよい。一般に、当
該検定法における受容材および分析物の役割は逆転しう
るものである。
【0002】
【従来の技術】抗原−抗体結合、ホルモン−受容体結
合、酵素検定、核酸ハイブリダイゼーションなどの類似
カップル間の反応を監視するための分野においておい
て、種々の検定法が存在する。各場合において、検定法
をデザインする場合の決定的部分はいかにしてシグナル
を発生させるかを決定することである。着色反応成績
対、細胞レベルの生物学的活性および反応種の一つに共
有結合的に結合した放射性、蛍光性または発光性標識は
すべて使用されてきた。イムノアッセイの分野における
二つの良く知られた例は、酵素結合イムノソルベントア
ッセイ(ELISA)とラジオイムノアッセイ(RI
A)である。これらの方法において、実験者は現実に二
つの分子の結合を検出するのではなく、いくらかの結合
反応に関係した二次的活性を検出するのである。これら
技術の多くはシグナル発生のために特別の工程を必要と
し、その結果、付加的な労働コストや、さらにしばしば
厄介な材料や高価な器具の使用を要することとなる。
【0003】2種の生物学的分子間の結合や反応を検出
するより有利な手段は、当該結合や反応の直接的結果で
ある物理的性質における変化を検出することである。た
どえば、もしリガンドが基質上に固定化された薄いフイ
ルムとして存在する場合、分析物と当該リガンドとの結
合または反応後の生物学的な薄いフイルムの厚さや光学
的質量の変化を測定することが出来る方法が直接的な物
理的検出手段となるであろう。本発明は、薄いフイルム
における光学的干渉の原理に基づくこのような方法を提
供するものである。
【0004】光学的検出技術は、今世紀の中頃以来、生
化学の分野、特にイムノアッセイの分野で存在した。こ
れら技術はすべて以下のものを利用する:固体支持体ま
たは基質;シグナル発生に必要な中間層;生物学的に活
性な分子、すなわちリガンドの薄層(通常は単分子
層);放射源からなる光学的コンポーネント、入射角を
定める手段および必要ならば検出手段。種々の光学的検
定法は光の異なった性質を測定し、異なった基質を使用
し、異なった環境(研究室、医療診療所、屋内外など)
において種々の度合で利用される。
【0005】直接的な光学的検出を使用する最初の固相
イムノアッセイは、ラングミユアーブロジェト(Langmu
ir−Blodgett)法に基づくものであった。この技術は、
水の表面上に両親媒性分子の単一層を形成させ、次いで
これらのフイルムをガラスや金属基質へ移転させる手段
を提供するものである。基質を複数回にわたり単一層を
通過させることによって、脂肪酸の複数層を基質上に積
層させることが出来る。これら単一層は、蛋白質の単一
層同士を結合させる支持体として使用することが出来る
(K.B.Blodgett,JACS,56,495,1934)。文献に
発表されたイムノアッセイ(I.Langmuir and J.J.Sch
aefer,JACS,59,2400,1937)において、約50
の単一層からなるバリウムステアレートのフイルムがク
ロミウム被覆ガラススライド上に形成された。このバリ
ウムステアレートのフイルムをジフテリアトキシンで被
覆すると、フイルム厚が3.6nm増えた。次いで、リ
ガンド被覆したスライドを抗トキシン抗体含有溶液に浸
漬し、抗体をインキュベートすると、フイルム厚が更に
7.5nm増加した。この実験においては、厚変化は大
きな入射角でスライドをs−分極光で照射し、レフレク
タンスを最小に決定することにより測定された。この検
出系は1オングストロームほどの小さい厚みを測定出来
るほど鋭敏なものである。この技術の変法がカワグチの
米国特許4820649に述べられているが、そこでは
金属基質が脂質で被覆されて光干渉効果を生ぜしめてい
る。しかしながら、この生成物は観察が角度に大きく依
存しているため、評価が非常に困難であり、光干渉色の
発生も弱い。
【0006】非常に鋭敏なテストが可能とはいえ、ラン
グミュアーブロジェット法は若干の重要な制限があるた
め、生化学分野ではもはや実際的な重要性を有しないも
のである。当該方法は、非常に困難で、時間がかかり、
しかも極めて純度の高い試薬、とくに水を必要とする。
また、脂質被覆基質を形成させることは非常に困難であ
る。水の動揺により、形成された脂質の単一層にひび割
れが生ずる。相関係と振幅の変動を伴った光波の重合に
よる光干渉の原理は、生物学的反応を追跡するのに使用
されている。検出手段として干渉色を使用する最初の光
学検定法は金属または金属被覆基質を使用し、その表面
にリガンド分子を単に吸収せしめたものであった。たと
えば、A.L.Adams,et al.J.Immunol.Methods,3,227,1973
には酸化タンタル層を持った陽極化タンタルの使用が記
載されている。ジェバーの米国特許4054646(1
974年)にはカラススライド上に被覆されたインジウ
ムの使用が記載されている。これらの基質は多くの不利
益を有している。特にジェバーのものは同じものを製造
することが困難である。金属表面はまた化学の観点から
も不利である。金属イオンが表面から浸出し、リガンド
と分析物の間の結合に干渉するからである。更にこのよ
うな基質の表面はシリカやガラスの表面のように有機的
共有結合を受け入れ易いものではない。ジェバーの方法
は一方において回折拡散効果による干渉効果の発生に依
存し、他方において金属の吸収性に依存するものであ
る。
【0007】二つのより最近の発明は、リフレクタンス
または光学的干渉効果を使用して分析物結合によって生
じた薄膜における変化を検出するものである。一つの方
法は厚さにおける変化を追跡するものであり、他の方法
は固定化薄膜の分極性における変化を測定するものであ
る。H.ArwinおよびI.Lundstrom,Anal.Biochem.,1
45,106,1985では、ラングミュアー、ブロジェットお
よびシェイファーの元の研究に由来する方法を使用す
る。彼らは温度的に成長させた10nm厚のシリコンジ
オキシド層を持ったシリコン基質を使用した。その表面
はジクロロジメチルシランの使用によって疎水性とさ
れ、報告された例によると、ヒトの血清アルブミンが恐
らく単層として当該疎水性表面に吸着された。この発明
ではp−分極光およびs−分極光のリフレクタンス性を
使用する。二つの媒体の間の境界における屈折率によっ
て決定されるBrewster角において、p−分極光
は反射されない。本件のように基質が吸収性材料であ
り、媒体が透明である場合において、最小リフレクタン
スはいわゆる偽Brewster角にシフトする。この
入射角において、p−分極光は測定し得るが、最小のリ
フレクタンスを有する。誘電層の厚さがたとえば免疫学
的反応に対する抗体結合により増加する場合、偽Bre
wster角ではリフレクタンスの上昇が認められる。
この方法は概念では簡単であるが、現実には非常に精密
な機械装置を必要とする。第1にポーラライザを使用し
て光の分極成分を取得単離しなければならない。シリコ
ン基質の使用のためには、入射光を更にフィルタで処理
して赤色波長を除去しなければならない。他の基質は単
色光または近単色光を必要とするであろう。すなわちそ
の機械装置は他の光学的検出装置のように弾力性あるい
は適用性を有しない。二つの被写体が必要であり、ひと
つは反射した強度を測定するため、ひとつは入射光の強
度を測定するためのものである。アンプリファイヤとデ
ィスプレーを含む電子的処理装置もまた必要である。最
も重要には入射角が正確に測定されなければならないと
言うことであり、このため全てのコンポーネントと試料
は精密機械ハウジングの中で組み立てられなければなら
ない。この公表された装置では、特にイムノアッセイ法
に焦点が絞られている。
【0008】他の関連法は、Nicoliらの米国特許
4647544に開示されている。この特許は光学的干
渉原理を使用するイムノアッセイ法を開示する。この発
明で使用された干渉効果は干渉光における変化ではな
く、空間の種々の点における光強度の変化であり、視覚
的に翻訳し得るシグナルを発生させることはできない。
特にこの方法は拡散を生ぜしめる回折格子を使用してB
ragg拡散角における光の構成的干渉を検出するもの
である。この発明の核心的部分は表面の製造である。リ
ガンド(たとえば抗体)は基質上に規則的配列として適
用される。これに変えてリガンドは均一の方法で適用さ
れ、回折格子を作るに必要な精密なパターンで不活化さ
れる。好ましい実施態様は、幅w、中心間の間隔d(但
しdはwより大)のストリップにリガンドを適用するこ
とである。dもwも共に顕微鏡的ディメンジョンであ
る。規則的配列は回折格子として作用し、最大の拡散が
角Θsで生ずる(但し、dsinΘs=mλs(m=
1,2.3...))。この方法で測定された重要な物
理的性質は媒体に対する分極性の変化である。抗原が固
定化された抗体に結合する場合、配列における規則的な
間隔において分極性マスに増加が見られ、Θsにおける
光強度が同様に上昇する。この検出法は二次的効果を観
察するものであるから、他の干渉現象に相対的に検定鋭
敏性が低下する。この技術に必要な耐性までリガンドの
配列を生産させるためには製造原価が高くなり、かつ最
初の試験表面の拒絶率が増加する。
【0009】他の実施態様において、Nicoliら
は、現実の回折格子をリガンドで被覆し、Braggの
散乱を検出する。両方の実施態様において、散乱光のピ
ークは基質の性質に依存する反射光または透過光のいず
れかにおいて検出することができる。
【0010】ArwinおよびLundstromの方
法におけるように特別の光源と光学的装置が干渉効果を
検出するために必要である。光学的干渉による強度変化
のみが検出されるので、単色光源が使用されなければな
らない。開示された実施例においては、He/Neレー
ザが光源として使用されている。散乱角における検出は
フォトマルチプライヤチューブや固体状フォトダイオー
ドのような装置を使用して行われる。シグナルが散乱す
るため、多くの検出角が可能であるが、単一の測定が不
十分であるため、鋭敏度に劣る。
【0011】本発明に最も近い技術は最初Nygren
らの米国特許4558012に開示されている。この特
許は非金属基質と誘電フィルムを使用して結果の直接的
検出を可能にする光学的干渉検定法およびその装置を開
示する。誘電フィルムはSiO2(1.46)の最上層を
持った窒化シリコンまたは酸化シリコンの層で形成され
ており、これは多くの有機分子(n=1.5)の値に非
常に近接したものであるから、上記二つの物質は光学的
目的のためには単一層として機能することができる。厚
さは全体の誘電フィルムが、多色入射光に存在する波長
に対して適切化され、未反応スライドに対し特徴的な干
渉色を与えるようにされた、単一層抗反射性被覆として
作用できるように選択する。分析物がリガンドと結合し
たとき光路が変化し、反射光において新しい波長を最小
にし、かつ新しい可視性干渉色を与える。多色光源の使
用は干渉色が干渉縁や強度変化よりも反射光中に見られ
ることを意味する。この技術は基質のスペキュラー反射
性に強く依存する。
【0012】類似の技術がこれらの帝人の特許出願に記
載されている:日本特許出願昭61-222057および昭61-22
2058。また、帝人のヨーロッパ特許出願87113842.6は可
視性干渉シグナルを高める方法を示している。
【0013】多くの固相系は肉眼的に平面であり均一に
見える支持体表面を使用する。しかしながら、顕微鏡的
に観察した場合、これらの表面は非常に凹凸があり不規
則である。一般にそのような表面の特徴は検定シグナル
の生成に致命的ではない。表面の特徴は検定におけるリ
ガンドの濃度に影響を与えるかも知れない。上記の光学
的検出系は、拡散またはシグナルの発生のためにはパタ
ーン化された、整頓されたまたは格子化された基質に依
存する。これらの光学系はシグナルに影響を与えるた
め、パターン化または整頓されたリガンド被覆を使用す
る。
【0014】シリコン基質の表面を物理的に粗面化した
りエッチングする方法はエレクトロニクスやセミコンダ
クタ産業において公知である。ガラスやシリカの表面は
これらの技術の変法によりエッチングする事が出来る。
シリコン、砒化ガリウムおよびゲルマニウムのアニソト
ロピックエッチングは基質表面上に構造または組織を導
入する手段を提供する。水酸化カリウムや水酸化ナトリ
ウムは共にエッチングプロトコールで使用される。エッ
チングの速さや深さはアルカリ性溶液の濃度を変化させ
たり、選択された添加物を使用することによってコント
ロールすることが出来る。
【0015】たとえば、I.StoevとL.Petkanov,Bul
g.J.Phys.,9(3),277,1982はエッチング速度を低下
させ、VMOS構造の製造における欠点を減少させるた
めn−プロパノールとヒドラジンのKOH溶液の使用を
記載している。Erdmanら(ドイツ特許公開224580
9)はアルカリ性エッチング溶液における添加物として
22、K2CrO4、K2CrO4+テトラヒドロフルフ
リルアルコールなどの使用を記載している。Petka
novによって報告されたVMOS構造製造のための他
の水性エッチング系は、エチレンジアミン−ピロカテコ
ール−水の結合系である。乾燥エッチング法もまた存在
しており、日本特許81144541にはプラズマ雰囲
気中で発生させたC25ClとCF2を含むエッチング
ガスの使用を教示している。J.A.Barkanicら、EP24
6514A2、1987は、プラズマ発生器中における
CF3Cl、CF2ClおよびCF3BrのNF3混合物の
使用を開示している。パターンはこのプラズマ雰囲気中
において、エッチングガスに不活性のSiO2で表面の
個々の部分をマスキングすることによって作り出され
る。
【0016】本発明の目的は、光学的検出法を使用する
検定法を提供することであり、より具体的には干渉色を
発生させて二つの分子種、すなわちリガンドと分析物の
間の結合および/または反応を監視する方法を提供する
ものである。
【0017】本発明の他の目的は、任意の可視性シグナ
ルを発生せしめる機械的検出に基づく、問題の分析物を
選択的に付着せしめて対応する結合シグナルを発生させ
ることが出来る、家庭や研究室で使用され得る、簡単か
つ安価な検定法を提供することである。
【0018】本発明の更に他の目的は、拡散反射を生成
せしめる、不規則表面を持った検定装置を使用する光学
的干渉検定法における改良を提供するものである。以下
の記載に見られるように、表面の不完全性や不規則性は
回折格子のように規則的に間隔を有するものではなく、
かつ高さも数百nm〜約10ミクロンの範囲で任意に変
動してよい。
【0019】本発見は、不規則な表面が3つの機能に役
立つ事実を使用するものである。その第1は受容性材料
で被覆するのに役立つ表面積を増大させることであり、
その結果検定の反応速度および/または鋭敏性において
付随的増加を齎す。第2の機能は、干渉色がスペキュラ
ー(鏡状)反射よりも拡散反射に認められることであ
る。これは干渉色がスペキュラー反射表面に対抗して認
められるとき拡散反射とは対照的に、離れた対象物の像
が反射光中に認められ得ることを意味する。これらの像
は、特に当該色が薄くかつ検定が検出限界に近い場合に
観察者を混乱せしめ、カラースポットを覆い隠すことも
ある。第3の機能的利益は拡散反射が広い範囲の入射光
角度にわたり可視色変化を与える点である。これとは対
照的にスペキュラー反射は入射光角度に依存する。もし
物品が光源に関して正しくなく位置付けられた場合に
は、色変化は不明瞭となる。
【0020】本発明を具体化する装置はまた広範囲に応
用出来る検定技術を提供するものである。この発明は広
い範囲の基質、抗反射性(AR)材料および受容性材料
から作ることが出来る。材料成分の適当な選択はテスト
を定型化して広範囲の試験に適したシグナルを発生せし
めることが出来る。多くの家庭的使用検定法は単に定性
的である(陽性対陰性)ことを必要にするのみである
が、臨床室における使用では医療的効果を診察し、監視
するためのより定量的な結果を必要とする。本発明の種
々の実施態様はDNA・DNA、DNA−mRNA、D
NA・RNA、RNA・RNA、酵素基質、酵素インヒ
ビターなどを含むイムノアッセイ全体にわたり一般的に
適用可能な定型的試験法を提供する。
【0021】[発明の要旨]本発明は、メカニズムのい
かんを問わず、分析物の同定または定量を目的とする、
装置の表面に結合した受容性材料に特異的な分析物の直
接的、選択的吸収、吸着、共有結合または付着のための
新規な組成物および新規な物品に関する。その最も広い
意味において、本発明は放射性酵素、蛍光性または冷光
性結合体のような標識を使用することなく、すなわち未
標識検出材料を使用して分析物の検出を行う方法を提供
するものである。検出装置を構成するこの方法は、1つ
またはそれ以上の抗反射性(AR)被覆を基質材料上に
沈着させ、抗反射性材料の最上層に問題とする分析物に
特異な受容性材料を共有的に結合、付着または吸着させ
る工程を含むものである。次いで、受容性材料で被覆さ
れた光学的基質を問題の対応する分析物を含む流体と接
触させ、被覆物品によって生成する拡散反射を試験する
ことにより、着色スポットまたは他の適当な光学的シグ
ナルが出現したか否かを決定する。この発明の1つの実
施態様において基質は不規則な表面を有しており、この
ため反射は拡散性である。また他の実施態様において、
反射は当初スペキュラー性であるが、その後、当該物品
の上におかれているスモークドガラスまたは織地状プラ
スチックのような光還元性、光分散性、光拡散性、光減
衰性または光変更性材料によって非スペキュラー性にさ
れ、非スペキュラー反射を生ぜしめる。
【0022】器具を使用しない可視性テストとして使用
するための多くのスペキュラーアッセイの不利益は、観
察がポーラライザーやフィルターを通して行われなけれ
ばならず、その結果検定の鋭敏性が入射光に対する依存
性によって制限をうけることである。たとえば、真の屈
折率1.50の抗反射性層により被覆された屈折率2.2
5の基質は、入射光が垂直方向に対して30度またはそ
れ以上である場合、鋭敏性を失う(T.Sandstroem、
M.StenbergおよびH.Nygren、Applied Optics,Vo
l.24,pg.472〜479[2/15/85])。物品の上におかれ
た、不正規の基質または光拡散材料が、物品の入射光角
度依存性を減少または除去し、明らかなシグナル、すな
わち干渉色における変化を明らかにする、拡散反射を生
成することが見いだされたことは、予想外の驚くべきこ
とである。本発明は従来知られていた検定検出法を実質
的に改良する拡散または非スペキュラー反射を生ぜしめ
る方法および物品を使用するものである。
【0023】この発明の好ましい実施形態によれば、基
質はここに記載した種々の特性の幾らかを持つように選
択される。基質は研磨シリコン、研磨金属等のような反
射性材料で形成することが出来る。また、僅かばかりの
困難性を伴うが、検定をある種のプラスチック、ガラ
ス、石英のような透過性基質上で行うことも出来る。基
質は固体支持体、可撓性支持体、薄膜またはゲルであっ
てもよい。基質を作るための適当な材料の具体例として
は、金属、石英、プラスチック、シリコン、非金属また
は表面に反射性材料を被覆させることが出来るその他の
機能的に均等な材料を挙げることが出来る。
【0024】可撓性支持体は、家庭用テストキットとし
て市販される物品のために特に有用である。運搬に当た
り、これらの物品は特別の処理や高価な保護的包装を必
要としない。可撓性支持体を形成させるのに適当な材料
を例示すると、種々の形状のプラスチックや伸展性金属
等が挙げられる。基質はまた、軽量で可撓性のある薄膜
であってもよく、ゲル状物質で形成させることも出来
る。更に、基質は抗反射性被覆を支持し、後述する基準
に適合する材料の層をその上に形成することが出来る物
質であってよい。基質材料の選択のための必須の基準
は、それが抗反射性材料でもって被覆され得る性質を有
することであり、その屈折率がその直上の材料の屈折率
の二乗にほぼ等しいものである。基質の屈折率とその直
上の材料の屈折率の間で広範な比率のものがこの発明の
範囲内で利用され得る。また、予め形成された物品によ
って生成する干渉色と反応した物品によって生成する干
渉色とは、視覚的に対照的であって、観察しやすいシグ
ナルを生ずることがシグナル発生のために重要である。
【0025】本発明の好ましい態様によれば、発明装置
の基質は不規則な表面を有する。表面の不完全性は規則
的に間隔を有するものではなく、プロフィロメトリーに
よって決定された高さにおける変化が約100ミクロメ
ータ当たり200〜300ナノメータの割合にある。不
規則な表面を形成せしめる方法としては、たとえば表面
のアニソトロピツクおよびイソトロピツクエッチングが
ある。ときには固有の基質材料の性質が表面を不規則に
する場合がある。適切な表面はまた適当な直径の酸化ア
ルミニウムや他のラッピング粒子を使用して形成せし
め、研磨的に拡散表面を作ってもよい。しかしながら、
本発明の実施態様では好ましい基質として円滑な基質表
面を利用する場合のあることが理解さるべきである。
【0026】適当な基質を選択した後、当該基質に抗反
射性被覆を設ける。抗反射性被覆は、公知の被覆方法、
たとえばスパッタリングや真空蒸着により基質の表面に
沈着せしめることが出来る。抗反射性被覆のために有用
な材料は4つの特性を持つこと、すなわち澄明であるこ
と、使用する厚みで本質的に無色であること、室温で安
定であること(沈着技術に耐え得る安定性)および被覆
時選択された波長において反射光を抑制することが出来
ることが必要である。抗反射性材料の機能は干渉色を含
むことであり、次に受容性材料が付着される層を提供す
ることである。装置と接触させられる流体中に存在する
問題の分析物を選択的に吸着または結合する受容性材料
の性能は、固定化方法によって逆に影響を受けるようで
あってはならない。
【0027】本発明の抗反射性材料はある種の波長の光
の破壊的干渉によって干渉色を与える。たとえばシリコ
ン基質上に被覆された厚さ600オングストロームのシ
リコンモノオキシドの抗反射性層は青い干渉色を与え
る。同様の基質上に同様の厚さで設けられたシリコンジ
オキシドの場合には金色を与える。
【0028】被覆抗反射性材料の厚さは検定装置の表面
を照射するために利用される光が単色光か多色光かによ
り、かつ検定において望まれる鋭敏度に依存する。反射
における最大の低下は抗反射被覆が媒体中における光の
波長の約1/4の厚さを有する場合、および屈折率がそ
の直上および直下の媒体の屈折率の積の平方根である場
合に生ずる。
【0029】多色光で照射されて最大限に拡大される物
品は、抑制のために選択された波長の1/4の厚さのA
R被覆を有するべきである。物品が単色光で照射され、
かつ高い鋭敏度が望まれる場合には当該装置は、数波長
程度の光学的厚さを持った1つもしくはそれ以上の抗反
射性層で被覆されるべきである。これは更に選択された
波長に対する波長の抑制を緩和するのに役立つ。たとえ
ば本発明の装置が厚い抗反射性層(たとえば1マイクロ
メータ)で被覆され、固定の波長(たとえばHeNeレーザ
からの6328オングストローム)で照射された場合、
試験装置上の層の厚さの非常に小さな変化は、反射光ま
たは透過光の波長に顕著な変化を齎すであろう。
【0030】1〜数波長の光学的厚さの抗反射性材料で
被覆された反射性基質は同じ光学原理をFabry−P
erotインターフェロメータとして利用してもよい。
抗反射性材料は、ある種の光学波長のみを存在せしめる
反射性表面と底面でウエルを形成する。この物品から反
射した波長は入射光の波長の函数として強く変化する。
抗反射層の厚さが大である程キャビティのQは大きく、
反射波長のバンドは狭くなり、その結果装置の感度が上
昇する。この物品は、多色光で照射されたとき僅か2〜
3オングストロームの厚み変化でも反射波長に本質的な
変化を齎す。
【0031】基質に抗反射性層を固定させた後、受容性
材料を種々の手段によって最上の抗反射性層に付着させ
る。最上の抗反射性層は化学的に活性化せしめて受容性
材料を共有結合させるか、受容性材料を吸着させる。受
容性材料は、ラングミュア−ブロッジェット法によって
抗反射性材料に被覆させることが出来る。受容性材料の
機能は種々の方法によって分析物を含む流体からの特異
的分析物を選択的に吸着、結合または付着させることで
ある。
【0032】プレコートされた装置または物品は次いで
問題の分析物を含む可能性があるかまたは含むと信じら
れる流体を検定するのに使用されてよい。可能性のある
流体はプレコートされた装置に接触せしめた後、所定の
時間インキュベートする。次いで該装置を洗浄して非結
合物質を除去し、乾燥する。可視性干渉色における変化
は、陽性の結果の証拠であり、結果が陰性である場合は
干渉色に変化が認められない。
【0033】以下の実施例において受容性材料が被覆さ
れる抗反射性材料の最上層はシリコンオキシドである。
しかしながら、受容性材料を付着させ得るかぎり、他の
いかなる抗反射性材料で置き換えてもよい。抗反射性層
表面の具体例は、元素状炭素(グラファイト様またはダ
イヤモンド様格子構造)、ホウ素化合物、有機ポリマー
類、酸化チタン、アルミナ、ケイ素化合物または活性化
によりサンプル流体中の分析物と選択的に結合または反
応し得る受容性材料と付着、固着、固定などが可能な他
の化合物が挙げられる。
【0034】アナライトのその後の定性的または定量的
検出は、反射が拡散されて角度依存性が小なので、容易
に実施することができる。アナライトの定性的な検出
は、裸眼でなされ、定量的な検出は、装置でなされ、た
とえばサガックス(商標名、バイオスター・メヂカル・
プロダクト・インコーポレイション、ボルダー、コロラ
ド)比較エリプソメーターまたはレフレクトメーターな
どが挙げられ、波長、偏光、強度、小さな光学的密度の
変化などの物理的パラメーターを測定可能な任意の他の
装置を使用することができる。
【0035】[図面の簡単な説明]図1は不規則面、抗
反射性層、受容物質を備える調製スライド、図2は、ア
ナライトと反応する調製スライド、図3は、不均一基体
からの光の拡散または非鏡面反射、図4は、平面基体か
らの光の鏡面反射およびプラスチックで覆った平面基体
からの光の非鏡面反射、図5は、受容物質を被覆し部分
的に非鏡面物質で覆った調製スライド、および図6は、
不規則面および受容物質を備える調製スライドを示す。
【0036】[発明の詳説]本明細書において用いられ
る以下の定義および用語は、本発明の態様を説明する目
的のもので、いかなる方法でも本発明を制限する意図は
なく、当該分野で許容されるものである。
【0037】抗反射性層 これは、表面から望ましくない反射を抑制すべく、基体
上に被覆される物質の薄層である。層は、当該層上面お
よび基体上面からの反射が相互に約180度の角度をな
すときに、最も有効である。抗体 これは、特異的に結合し抗原により生産が誘発される血
清蛋白の部類である。抗原 これは、宿主の免疫系により認識されたときに免疫
反応を誘発する分子である。干渉現象 これは、当初の成分波長の総和とは異なる総和の強度を
もたらす、2またはそれ以上の光波の破壊的および/ま
たは構築的な相互反応である。拡散反射 これは、入射光が照射光の波長に比して大である表面構
造を有する表面から反射されることである。鏡面反射 これは、入射光が照射光の波長に比して小である表面構
造を有する表面から反射されることである。反射率 これは、当該物質の可視光線の速度:真空中の光速の比
率である。光学的膜厚 これは、当該物質の反射率により増幅される、測定可能
な当該物質の物理的膜厚である。ラッピング これは、研摩粒子を用いて表面構造を機械的に調整する
方法である。研摩剤の粒径は、表面特性の特徴や大きさ
や分布を決定する。エッチング これは、基体上の表面特性を形成するための化学的に制
御された方法である。干渉色(色相) これは、1またはそれ以上の光波長が構築的にまたは破
壊的に干渉する現象であり、スペクトル域の所定の波長
が抑制され、また界面現象により色が反射する現象であ
る。
【0038】以下の記載は、基体に抗反射性物質および
受容物質を被覆して予め被覆したものを形成する、本発
明の工程を説明するものである。また、流体サンプル中
アナライトのアッセイ法、および基体に結合されたアナ
ライト量を検出、測定するための方法も記載する。この
非ラベル装置(物品)によれば、放射能、行為素、蛍光
剤、発光性コンジュゲートなどのマーカーまたはラベル
の使用を排除する。本発明の詳述のため、代表的な実施
例を選択した。一酸化珪素および二酸化珪素を抗反射性
層に被覆し、シラン化学を用いてウシγ-グロブリンで
ある受容物質を当該装置に結合させる。装置の製法は、
この実施例で選択した特定の物質に制限されない。当該
装置または器具の各成分につき掲げた特定の制限に適合
すれば、任意の化合物を、常法を以下に記載の方法に僅
かに変化を加えることにより使用することができる。
【0039】工程1:基体の選択 本発明は、種々の基体の型が可能である。基体として支
持体を使用できるが、支持体として固体、フレキシブ
ル、半フレキシブル、薄膜またはゲルを、選択したアナ
ライト、最終の使用者により望ましいアッセイ特性など
に応じて使用することができる。
【0040】好適な本発明の具体例には、拡散反射を形
成する不規則面を有する基体の使用、およびスモークド
処理のガラスまたはテクスチャー表面処理のプラスチッ
クなどの光拡散または光変性物質を有する平滑面基体の
使用が包含される。これは、当該装置をアナライトと反
応させたのちのスライドに対し適用される。第1具体例
は、少なくとも1つの不規則面を有する好適な物質の基
体(以下、不規則基体)から形成される。不規則面を形成
する簡易な方法は、切断の際に不規則パターンを形成す
る格子構造の物質の使用である。しかし、切断の際に平
滑面を形成する格子構造の物質も本発明の第1具体例
(および明白なことであるが第2具体例でも付加的な変
化を加えずに)使用することができる。平滑面基体は種
々の方法で処理して不規則基体を形成することができ
る。これらの方法には以下のものが包含されるが、これ
らに制限されない。異方性エッチング、等方性エッチン
グ、化学的/プラズマエッチング、拡散基体が得られる
ような表面特性を形成する方法など。
【0041】図1は、任意の好適な物質から製造した実
質的に不規則な面を有する基体を示し、当該図では選択
した基体はシリコンウエハである。シリコンウエハは、
約4インチの直径と0.02インチの膜厚を有し、注意
すべきは、基体の寸法には本発明は制限されない。
【0042】基体はシリコン結晶から形成されるが、成
長した結晶を直径4インチに押し出し、次いでダイアモ
ンドでスエッジ処理してウエハを形成する。ウエハは化
学的エッチング剤で処理して面を滑らかにし、欠陥を減
少させる。ウエハをタルクスラリー中酸化アルミニウム
または酸化チタン粒子でラッピングまたは研摩する。当
初の粒径は大であるが、連続的に小さな粒径を用いて徐
々に平滑面にする。ウエハの両側をこの処理に付す。最
終のラッピング法によれば、高い拡散反射の面が得られ
る。抗反射被覆の適用後、ウエハをかかる処理に適用す
る。ウエハをさらに化学的またはプラズマエッチング処
理して基体の拡散反射特性を変性する。半導体工業のウ
エハは、付加的に処理して一方または両面を磨き、本発
明の第2具体例に使用することができる。
【0043】ウエハをラッピングすると、直ちに以下の
方法またはその常法の変法で洗浄する。ウエハをカチオ
ン系洗浄剤で超音波洗浄し、次いで18メガオームの水
で洗浄する。次いでウエハをアニオン性洗浄剤で洗浄し
次いで18メガオームの水で洗浄する。次いでウエハ
を、30%の非安定化H22370ml、水性アンモニア
250mlおよび水9ガロンから調製したアンモニア水で
超音波洗浄する。次いでウエハをカスケード水洗に付
し、最終の水洗を0.1ミクロンのろ過した水で行っ
た。次いでウエハを回転乾燥して、光学的被覆の使用に
準備する。この方法の変法は、RCA洗浄であり、ポリ
マー表面および界面(タ゛フ゛リュー.シ゛ェイ.フィース
トおよびエイチ.エス.マンロー著、シ゛ョン・ワイリ
ー・アンド・サンス゛、ニューヨーク、ニューヨーク、2
12頁、1987年)に記載されている。この方法は半導体工業
全体で広範に変形さえている。
【0044】ガラスに関し、表面特性や不規則度が検討
されている。本明細書に記載の表面拡散反射能力は純粋
な鏡面反射よりも反射を散乱させる度合が高い。拡散
は、表面形態の関数である。なぜなら、好適な表面形態
は、界面膜または生体膜よりもより大であり、けばだち
の程度は、種々の膜で大きく変化するとは思われないか
らである。膜は、もちろん反射光の明度や色相に影響を
与えるが、その鏡面性ではない。
【0045】表面形態およびけばだちの程度または不規
則性は、サーフェース・プロフィロメータで特徴付けら
れる(デック-タック、スローン・テクノロジー・コーポ
レイション.,カリフォルニア、サンタバーバラ)。デッ
ク-タックによれば、表面の所定域にわたり表面特性の
程度の平均値と表面特性の間の分離または距離について
の読み取りが得られる。1つの有用な表面測定は、平均
ピーク間隔により分割されたRMSラフネスであり、こ
こではピークがRMSラフネスの少なくとも50%の高
さでの隆起として定義される。ラフネスは反射率:角度
の関数で、反射率の角度依存性の測定で定量できる。鉛
直から30度傾いた光源について、フォトダイオードの
反射光の強度は0〜90度の関数として測定すべきであ
る。選択したウエハは、最適には視覚の範囲で滑らかに
変化する反射率を示すべきである。HeNeレザー光源を
用いると、不規則処理表面からの本発明の反射率は、研
摩ウエハが100%で反射するとすれば、5%以下とす
べきである。
【0046】本発明の好ましい具体例では、物品は、非
鏡面反射、すなわち不規則面を有し、この面はアナライ
ト受容物質に付着して活性化可能な抗反射性物質の層を
支持しているが、かかる物品は、不規則またはテクスチ
ャー処理表面がプロフィロメータの測定で約2700〜
約3295の測定値(好適には約2995)を有する点が
特徴である。この値はテクスチャー表面の平均ピークに
より区画されるRMSラフネスを示し、その反射率は、
HeNeレザー光源の測定で、約5%以下である。
【0047】研摩ラッピングに加え、広範な化学的また
はプラズマエッチング法が基体の拡散光特性の提供に適
当である。ガラスは、曇りガラス製造などのHFエッチ
ングにより、拡散光反射面に変性することができる。
【0048】ヒーリイら(米国特許4090849号)
は、アッセイ法を開示するが、このアッセイ法では、金
属基体は、不活化処理と着色がなされているが、拡散グ
レイテイングの形成に依存している。金属基体は吸収に
よる光反射を損なう欠点がある。本発明は、誘電膜の変
化を含め、抗反射特性を基本とする。
【0049】本発明の第3具体例は第1または第2具体
例と同様な方法で製造されるが、ただし、抗反射層が付
着される。第3具体例は装置による読み取りで、たとえ
ばエイプソメーター、フォトリフレクトメーター、比較
エイプソメーターなどで行うが、裸眼によるのは必須で
はない。そのため、可視的な干渉色を形成する抗-反射
性物質の使用は、第3具体例では任意である。
【0050】組み立てた装置は第1および第2具体例と
同じ方法で形成されるが、ただし、基体は抗反射性物質
での被覆が不要で、基体は直接活性化して受容物質の結
合が可能である。
【0051】予期できない知見は以下のとおりである:
製造された当該装置は、抗反射性物質を用いることな
く、種々の光学装置により容易に検出された信号を発生
できることである。また、第1および第2具体例を測定
装置で読み取るときには測定装置で発生した結果の達成
にはしばしばフィルターを要するが、基体に被覆した抗
反射性物質が存在しない(図5および図6参照)。
【0052】工程2 基体上の抗反射性層の付着 一酸化珪素は、抗反射性(AR)薄膜の1つの例示であ
り、この薄膜は基体上に半導体および光学分野で公知の
常法で被覆することができる。被覆はエレクトロン・ボ
ンバードメントや物質の低温真空下での蒸発(少なくと
も1/105トル)や任意の方法でで行うことができる。
これらのシリコンベース被膜は市販されており、以下の
明細書に記載する。シリコンウエハ、ガラス、他の光拡
散反射基体は、これらの方法で被覆することができる。
【0053】この実施例では、一酸化珪素を450〜6
50Åの膜厚で被覆し、これは、光波長の光学的膜厚の
1/4よりもわずかに小である。別法として、抗反射性
物質は1800〜12500Åの膜厚で被覆でき、これ
は、光波長の光学的膜厚の約3/4以上の膜厚であり、
より感度のより装置を製造することができる。ラムダは
抑制に選択した波長で、反射率は層からはずれてもの
で、また入射光の反射最小値が達成される。光学的膜厚
は、AR物質の反射率により増幅された被覆の物理的ま
たはとして定義される。そのため、本発明の好適な具体
例では、光学的被覆は通常光波長の光学的膜厚の1/4
の膜厚で沈積される。
【0054】等しい強度を達成すべく、反射率は形態的
進行を形成すべきである。なぜなら、空気の反射率は
1.0で、AR被覆の反射率は、基体の平方根にほぼ等
しくすべきだからである。反射の最大の減少は媒体にお
ける光学的膜厚の光波長の約1/4の膜厚を有する抗反
射被覆で生じ、生成物の媒体中反射率の平方根はすぐそ
の上かまたは下である。当該装置の薄膜一酸化珪素は約
1.8〜2.0の反射率を示し、これは、4.1のシリ
コンウエハの反射率の平方根にほぼ等しい。すなわち、
抗反射層の付着は反射により入射光の損失を打ち消す。
【0055】基体上被覆抗反射層の数は任意の数で1か
ら無限大であるが、好ましくは2である。層の数は、2
つのファクターのみで制限される。選択物質の反射率は
形態的進行に従うべきである。また、コストは多層被覆
の製造に包含すべきである。シリコン抗反射層で被覆し
たスライド装置は青色可視光範囲の所定の波長を抑制す
るため、金色の干渉色を反射する。金色干渉色はこの成
分の組合わせで使用されるが、可視干渉色のスライド
は、スペクトルの任意の適した色とでき、選択基体の材
料や選択抗反射層の化学組成や被覆層の膜厚・数に依存
する。
【0056】工程3 スライド装置に対する受容物質の付着 光学的被覆基体に受容物質を付着する前に、スライド装
置の表面を異物粒子で荒く削り取らねばならない。その
望ましくないものの存在は非特異的結合やバックグラウ
ンド信号を引き起こすからである。これを達成するに
は、スライド装置を酸素プラズマエッチング剤で真空室
にて処理する。被覆スライド装置を真空室(0.7トル
に排せつ)に入れる。酸素をプレート電流175D.
C.ミリアンペアーおよび250RFワットで励起して
酸素プラズマを形成する。
【0057】酸素プラズマエッチング処理を5分間続
け、全ての望ましくない有機物質を確実に除去する。こ
の酸素プラズマエッチング処理は受容物質付着の直前に
実施せねばならない。
【0058】次いで、洗浄したスライド装置を化学的に
活性化して、受容物質の抗反射性物質の頂部の二酸化珪
素に共有結合させる。受容物質の付着は種々の方法で実
施することができる。たとえば、ラングミュアー・ブロ
ッドゲット被覆法、吸着法など、活性化被覆基体に受容
物質を充分に付着しうる方法が挙げられる。第3具体例
で前記したように、洗浄基体を化学的に活性化して受容
物質のスライド装置への付着を促進する。
【0059】この実施例では、二酸化珪素を被覆してい
るため、シラン化学を用いて、表面を活性化し、受容物
質の表面への共有結合を行っている。25個の一酸化珪
素を石英箱に入れ、これを真空デシケーターに挿入す
る。この真空デシケーター内では、ビスアミノシラン約
5ミリリッターを含有する小型の容器が置かれている。
特に、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピル-トリ
メトキシシラン(15トルで沸点140℃)を使用する。
アミノシラン化合物の沸点は、蒸着の実施に最適な圧力
および温度を決定する。真空デシケーターを0.06ト
ルに30分間引いた。次いで、真空デシケーターの温度
を100℃に、1時間を要して上げ、約20〜30Åの
シラン膜を形成した。この被膜は少なくとも6月間安定
状態を維持した。
【0060】化学的活性化被覆は実施例とは異なる方法
で実施でき、以下のもの制限されないが、溶液沈積によ
る化学的活性化、スピンコーチングなどの、スライド装
置表面への受容物質の付着のための表面を形成可能な方
法が含まれる。
【0061】スライド装置は、受容物質の付着用に製造
する。本発明で用いる特定の実施例は抗体流体中のリウ
マチ疾患ファクターであるアナライト検出用のテストで
ある。3つの許容される受容物質またはリガンド、すな
わちウシガンマグロブリン、ヒトIgG、および免疫グ
ロブリンG(IgG)を用いて、アナライトに結合させ
る。種々のアナライトために、種々の受容物質を使用せ
ねばならない。この実施例では、最もコストが効率的な
ウシガンマグロブリン(以下、BGG)を用いた。10m
Mリン酸塩(20ml)緩衝9%生理食塩水(以下、PB
S、pH7.4に調整)を、BGG200μg/ml(重量:
容量の比率は過剰のリガンドが得られ、広範で有用な濃
度に付される)と合し、これおプラスッチク製の箱に入
れる。この溶液に1容量%のグルタルアルデヒドを添加
する。受容物質を混合した溶液は、活性化工程の特性お
よび受容物質の選択に依存する。
【0062】受容物質を被覆したスライド装置を有する
箱を室温で撹はん浴にてインキュベーションする。撹は
んは受容物質の被覆スライド装置への均一な付着を促進
する。この実施例におけるBGGのスライド装置への結
合は活性化シラン官能基と蛋白分子の間での共有結合の
形成によってなされる。選択した受容物質の付着は種々
の方法で実施することができる。好適な方法は必要な結
合のタイプおよび使用した受容物質のタイプに依存す
る。
【0063】インキュベーションののち、未結合ウシガ
ンマグロブリン蛋白をスライド装置から、脱イオン水に
よる当該スライド装置全体の洗浄によって除去する。予
備形成物品の製造はスライド装置を窒素流または圧縮空
気に付すかまたはスライド装置の風乾によって完了す
る。しかし、好適な本発明の具体例では、光学的遮断工
程をスライド装置の乾燥前に実施する。
【0064】スライド装置の洗浄により非特異的結合の
量を減少させたのち、スライド装置を遮断液に入れ、1
時間撹はん浴でインキュベーションする。溶液は2μg
/mlの酸加水分解カゼインと1容量%のグリセリンおよ
び2重量/容量%の蔗糖(総容量20mlに充分なPBS
中)から製造した。
【0065】撹はんインキュベーションののち、スライ
ド装置を脱イオン水で洗浄して、全ての未結合遮断剤を
除去し、スライド装置を乾燥する。当業者に公知の種々
の遮断剤および遮断液を使用でき、たとえばBSA、ス
ペルミジン、グリシン、エチレンジアミンなどが挙げら
れる。
【0066】工程4 装置に付着したアナライトのアッセイ アナライト含有流体を予備形成物品と接触させる前に、
流体を少しづつリン酸塩緩衝生理食塩水へ添加して当該
流体を希釈する。希釈は必須ではないが、非特異的結合
の減少には有効である。この実施例のため、最適で好適
なこのアッセイの希釈は1:1(血清容量:希釈剤容量)で
あるが、広範な希釈剤をアッセイされる流体の特性およ
び用いたアッセイ検出法に応じて使用することができ
る。別のサンプル希釈剤を使用して、望ましくない物質
の予備形成物品への偶然の付着を防止することができ、
たとえば20mMトリス(pH8.0)が挙げられる。
【0067】目的とするアナライトを含有することが期
待される流体の希釈サンプルを次いで予備形成スライド
装置と接触させる。予備形成物品を希釈サンプルに浸漬
するか、または小滴の流体を物品表面へたらして当該表
面とかるく接触させる。アナライトの物品への付着は、
スライド装置を加熱ブロックで45℃にて3分間インキ
ュベーションし所望により予備形成物品を加熱ランプに
5分間付すかまたは別法としてスライド装置を室温でイ
ンキュベーションしてサンプルの水分を蒸発させること
で、向上させることができる。以下のように理解すべき
である。スライド装置のインキュベーション温度は受容
物質と選択したアナライトに依存する。インキュベーシ
ョンののち、予備形成物品を完全に洗浄していずれの未
結合物質を表面から除去する。次いで、スライド装置を
窒素流または圧縮空気またはスライド装置表面上に支持
される洗浄液や水分を除去するための任意の方法で乾燥
する(図2参照)。
【0068】工程5 アッセイ検出法 2つの検出法である肉眼によるものと装置によるものを
用いて、結合アナライトの検出を行った。任意の好適な
装置による検出法を使用することができる。たとえば、
以下に記載の干渉色現象を用いて、流体が目的とするア
ナライトを含んでいるか否につき、肉眼で確認すること
ができる。
【0069】予備形成物品を多色光または単色光の光源
で照射して、アナライトが表面に結合しているか否かに
つき決定することができる。予備形成(未反応)物品は多
色光の下で金色の干渉色を最大吸光度476nmで反射す
る。これに対し、反応物品は多色光の下で、アナライト
が未結合のときには金色を反射するが、アナライトが結
合すれば、最大吸光度550〜650nmで青色の干渉色
を反射する。反応スポットの色相は、表面に結合するア
ナライト濃度に依存する。アナライト濃度が高ければ、
色濃度の変化が大のようである。
【0070】アナライトが受容物質と反応すると、基体
頂部の物理的膜厚が増加または減少する。この膜厚変化
は、光路の変化をもたらし、新たな光路は干渉色の変化
を引き起こす。本発明の好適な方法において破壊的な干
渉の相シフトの補正を達成すべく、一酸化珪素またはA
R薄膜被覆の膜厚を、入射光波長の奇数×1/4強より
も僅かに小さくする。空気はAR膜または基体よりも濃
くない媒体であるので、両界面において反射の相シフト
はpi/2である。同一の相シフトは相互に打ち消す。そ
のため、正味の相シフトを測定するには、ゆいつのファ
クターは光路の差異であり、これは、2d×nfと定義さ
れる。dはAR膜厚の実際の測定値で、nfはAR膜の反
射率として定義される。実際の相シフトは、そのため、
2dn/ラムダ×2pi(ラジアン)または360(度)であ
る。AR膜の光学的膜厚は、入射光波長奇数×1/4で
ある。この実施例では、実際の光学的膜厚はラムダ/4
とほぼ等しく、ラムダはピーク特性に関し選択された波
長である。そのため、相シフトは約180度であり、金
色の干渉色を示す部分的破壊干渉が存在する。なぜな
ら、約465〜480nmでの可視光線の青色域における
ある種の波長は、抑制されるからである。
【0071】アナライトが物品頂部の受容物質へ結合す
る場合、光路は増加または減少する。この実施例では実
際の膜厚変化はリウマチ疾患ファクターとウシガンマグ
ロブリンの間の結合反応により誘発されるのであるが、
かかる膜厚変化は約20〜500オングストロームの物
質の増加である。光路のこの変化は450nm付近の金色
波長の抑制をもたらし、したがって、青色または紫色の
干渉色をもたらし、アナライトの結合域を決定すること
ができる。拡散基体上の紫色は部分的に散乱し、部分的
に反射される(図3参照)。平滑面基体上の紫色は光拡散
物質の添加前に鏡面反射する(図4)。
【0072】驚くべきことに、抗反射性被膜の適用は、
拡散基体またはテクスチャー処理基体上での干渉効果を
形成する能力を維持する。抗反射性膜は基体が高反射性
のときにのみ有効のようである。それらは、干渉色形成
において角度依存性を示すようである。光学分野におけ
るAR膜については、これらは望ましい特性である。
【0073】診断用途に関する肉眼によるアッセイに関
し、反射率および角度依存性は重大な欠点である。先行
技術の基体で得られる高い反射率(ニグレンら、米国特
許第4558012号)は、コントラストな干渉色を形
成するが、鏡面様表面は未熟な観察者には非常にやっか
いなものである。目は、一般に基体に反射する他の映像
に集中する傾向を示し、当該基体上の反応域を見ること
から視線がそれてしまう。鏡面反射基体の大きな制限は
認識する干渉色の観察角度依存性である。これは、アッ
セイ法の検出限界またはその付近に激しい制限である。
これらの基体は弱い陽性応答を正確に解釈するために非
常に洗練された訓練レベルが必要である。拡散基体は、
適当に選択すれば、鏡面を観察するに伴う煩雑を生じる
ことなく干渉色の明確な形成を維持することができる。
加えて、これらの基体は干渉色の観察角度依存性を示さ
ない。これは、予期しない固体が明確になす非常に弱い
陽性応答の視覚的解釈を可能にさせる。すなわち、定量
的で肉眼によるアッセイの全体的な感度はこれらの基体
により非常に改善される。
【0074】信号向上技術の必要性を排除すべく、干渉
色変化は反応に際しコントラストな干渉色が得られるよ
うに最適化せねばならない。これは、ひとの目に非常に
敏感な色相のコントラストを形成する。ひとの目に感じ
るか否かの色相シフトは検出信号として利用することが
できる。なぜなら、装置による検出法は見えない膜厚変
化に高度に敏感だからである。結合物質量を定量分析す
るのにしばしば使用される装置は、エリプソメーターで
あるが、種々の他の装置も同様な分析を実施することが
できる。すべての3つの本発明の具体例は機械装置で読
み取ることができるが、第3具体例はとくに機械装置で
の検出用に設計されている。機械装置検出は鏡面または
非鏡面反射表面につき、比較結果をともなうアッセイを
実施することができる。
【0075】エリプソメーターは非常に薄膜の膜厚およ
び反射率を測定する光学的方法である。当該方法は平面
から光線が反射するにつれて生じる楕円偏光へ変化させ
るのに使用することができる。楕円の形状および方向は
入射角度および反射面の特性に依存する。楕円方向はよ
って薄膜被覆反射面の膜厚の非常に敏感な尺度である。
比較エリプメーターの適当な入射角度は約3オングスト
ロームに対する膜厚の最適な検出が得られる。これは、
表面照射光の波長約1/1000の感度に相当する。
【0076】サガックス比較エリプソメーターは反応ス
ライドの膜厚と未反応スライドにほぼ等しい膜厚を有す
る対照膜と比較する。偏光した光線は両方の面から反射
してそれてデジタル化した映像に変換される。映像をグ
レイスケール値に明度に従い変換する。これらのグレイ
スケール値は実際の膜厚の正確な代表値である。
【0077】物品上で反応したアナライトの既知濃度を
エリプソメーターで読み取り、得られたデーターを用い
て標準曲線を作成する。この実施例のアナライトである
リウマチ症ファクターの濃度を標準曲線を用いて算出す
る。アナライト濃度の他の測定法も本発明の範囲内で使
用でき、たとえばリフレクトメトリイ、カロリメトリ
イ、プロフィロメトリイなどがある。
【0078】本発明の第2具体例では、規則的に表面処
理した基体を使用する。拡散反射角度依存性を減少すべ
く、物品を光拡散物質で、アナライトの肉眼または機械
装置検出前に覆う。この物質は永久に物品上に付着する
ことができ、別法として、それを外すことができる。不
透明な非反射物のガラス(約4インチの直径、約1/1
6インチの膜厚)を第2具体例上にのせて、拡散反射ま
たは希薄反射を形成する。物質、たとえば不透明プラス
チック、曇りガラスなど、他の機能的に同等の物質を使
用して拡散反射や希薄反射や光拡散効果を形成する。
【0079】
【実施例】つぎに、実施例を挙げて本発明をさらに詳し
く説明するが、これらに限定されるものではない。 実施例1 厚い抗反射被膜を用いるリウマチ様疾患ファクーの決定 シリコン・ウエハ(直径約4インチ、膜厚0.02イン
チ、一方の面が高度に研摩された面で、他方の面が拡散
面)を、一酸化珪素と二酸化珪素の組み合わせで被覆し
て、膜厚11,893Åの抗反射性物質を得、その結
果、両面はAR被覆がなされた。このウエハを半分に切
断し、第1サンプルのアッセイを拡散面に対し行い、第
2サンプルのアッセイを平滑面に対し行った。この被覆
ウエハを、以下の方法によりN−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピル・トリメトキシシランを適用して活
性化した。
【0080】1.被覆ウエハを、5分間、0.7トルの
真空下にて酸素雰囲気下に、175DCミリアンペアお
よび250RFワットのプレート電流で酵素プレート処
理に付した。 2.取り出したのち直ちに、被覆ウエハを石英ラックに
入れ、真空デシケーター内に挿入した。なお、このデシ
ケーターは、5μlのN−(2−アミノエチル)−3−ア
ミノプロピル・トリメトキシシランを含む容器を備えて
いる。真空処理は、0.06トルで30分間行った。つ
いで、デシケーターの温度を100℃に1時間にわたり
上昇させて、アミノシランの気相沈積を完了した。 3.200μg/mlのBGGおよび20mlのPBS(前記
参照)と、1容量%のグルタルアルデヒドを合して、受
容物質液を形成した。ウエハをペトリ皿に入れ、受容物
質液を添加した。 4.受容物質の付着性を向上させるべく、ウエハを室温
で攪はん浴により15分間インキュベートした。 5.インキュベーションののち、未結合のウシガンマー
グロブリン蛋白をウエハから取り出し、脱イオン水で洗
浄した。 6.洗浄工程ののち、ウエハを前記したカゼイン遮断液
に入れ、非特異的結合を減少させた。ウエハを含むペト
リ皿および遮断液を室温で攪はん浴にて1時間インキュ
ベーションした。 7.遮断工程ののち、過剰の遮断剤を全て脱イオン水の
洗浄で除去した。次いで、スライドを窒素流で乾燥し
た。予備形成したウエハを用いて、2つの陽性血清サン
プル中のリウマチ様疾患ファクーの存在を測定した。前
記した平滑面のアッセイおよび不規則面のアッセイにつ
いては、前記したように調製した被覆ウエハを用い、表
1のデータを以下の方法で得た。 a)各血清サンプルを、前記PBS(血清:希釈剤の容量比
=1:1)で希釈した。 b)5μlの各希釈サンプルを各ウエハの上に置き、ウエ
ハを、加熱遮断につき、45℃で3分間インキュベーシ
ョンし、アナライトの付着性を向上させた。 c)ウエハを次いで脱イオン水で洗浄して全ての未結合物
質を除去し、次いで加圧空気流で乾燥した。
【0081】多色光の下に、拡散ウエハの未反応部分を
肉眼で観察すると、当該ウエハはほぼ視覚角度で拡散緑
色が反射した。やや斜めの角度では、拡散バラ色になっ
た。2つの陽性血清サンプルは、拡散バラ色の着色スポ
ットで反射し、このスポットはほぼ視覚角度で見ること
が可能であるが、やや斜めの角度では緑色スポットに移
行した。拡散反射ウエハを緑色の単一光(波長546nm)
の下に置くと、未反応面は、緑色が拡散反射し、反応部
分は黒色スポットがほぼ視覚角度で反射する。未反応部
分を同様に観察すると、鏡面反射ウエハは、多色光の下
に、通常の視覚角度〜この角度から約30度小さな角度
で緑色の鏡面反射を示し、約30度大きな角度では当該
ウエハはバラ色に見えた。入射光の角度に応じて反応部
分が可視的になるが、弱い陽性部分を見ることが非常に
困難になる。次いで、平滑ウエハを光拡散プラスチック
シート(膜厚約0.01インチ)で覆うが、このシートは
反応部分を背景の色からより容易に区別させるものであ
る。また、プラスチックシートは反応部分スポットを通
常の角度よりも大きな入射角で可視的にさせる。
【0082】表1:リウマチファクターの結合による反
応ウエハの膜厚の変化
【表1】 膜厚の変化はオングストロームで測定した。
【0083】実施例2 バーチ・ポレン(Birch Pollen)に対するIgE抗体特
異性の検出 シリコン・ウエハ(直径約4インチ、膜厚0.02イン
チ、平滑面と鏡面反射面)の両面について、2つの抗反
射層を被覆し、一方は一酸化珪素で約500Åの膜厚を
有し、他方は二酸化珪素で50Åの膜厚を有する。ウエ
ハの拡散反射被覆面は、活性化工程前に測定すると、5
31Åであった。ウエハに希釈した精製ニトロセルロー
スを適用して活性化し、次いで以下の方法で処理した。
【0084】1.ウエハをホトレジスト・スピン・コー
ター上に乗せ、アセトン3mlで洗浄し異物粒子を除去し
た。 2.以下の溶液300μlを回転するウエハに塗布し
た。溶液:ペンチルアセテート4ml中に溶解した精製ニ
トロセルロース(バルザー・ユニオンから入手)。 3.活性化ウエハをホトレジスト・スピン・コーターか
ら取り出し、オーブンにより120℃にて1時間加熱し
た。加熱工程では、過剰のペンチルアセテートを除去
し、ニトロセルロースの抗反射物質への吸収が促進され
る。活性化基質をエリプソメータで測定すると、552
Åであった。 4.受容物質であるバーチ・ポレン抽出物を、市販のバ
ーチ・ポレン0.5gを10%等張リン酸塩緩衝剤(二塩
基性リン酸カルシウム2.2g、0.1容量%ツイーン、
脱イオン水1000ml、pH7.5に調整)5ml中に溶解
して、製造した。 5.バーチ・ポレン緩衝液を3時間攪はんして表面アレ
ルゲンを抽出した。攪はん後、溶液を20分間、150
0rpmで遠心分離し、遠心分離後、バーチ・ポレン抽出
物を含む上澄液をデカンテーションし、保存した。 6.バーチ・ポレン抽出物0.5mlをPBS20ml中に
希釈し、ウエハをこの溶液に浸した。ペトリ皿を一夜室
温で攪はんして受容物質のニトロセルロース活性化物質
への吸収を促進した。青色に着色したウエハを測定する
と、39Åの増加が記録された。
【0085】予備形成したウエハを用い、4つの血清サ
ンプル中のIgE抗体の存在を、各々測定し、以下の結
果を得た。 1.急性のアレルギー応答(急性) 2.強力なアレルギー応答(強力) 3.穏やかなアレルギー応答(穏やか) 4.応答の形跡なし(正常)
【0086】以下に記載のアッセイは、前記のように製
造した被覆ウエハを用い、表2に示したデータを以下に
記載の方法で得ることができた。 1.各血清サンプル5μlをウエハ表面にのせた。次い
で、ウエハを37℃で15分間インキュベーションし
て、サンプルから全ての水分を蒸発させ、またバーチ・
ポレン特異性IgE抗体の付着性を促進した。 2.ウエハを脱イオン水で迅速に洗浄して、全ての未結
合物質を除去した。ついで、窒素気流下に置き、表面を
乾燥した。多色光の下でのウエハの肉眼による観察によ
れば、3つの血清サンプルは、鮮明な青色背景に対し鏡
面反射する白色のスポットを示し、正常サンプルは、可
視的な色相の変化はなかった。白色スポットの強度は、
アレルギー応答のレベルと充分に相関した。急性サンプ
ルは、非常に明度が高いスポットを示し、強力サンプル
は特徴がややなく、また穏やかなスポットは、容易に見
ることができたが、他の2つのサンプルよりもやや特徴
がなかった。 3.ウエハの反応部分の膜厚の変化をエイプソメータに
よりÅ単位で測定した。
【0087】表2:IgE抗体付着による膜厚変化
【表2】 *非特異性結合による。
【0088】実施例3 発がん抗原(CEA)の検出 高度に研摩した面と拡散反射面を有するシリコンウエハ
の両面に、抗反射性物質であるシリコン・オキシナイト
ライドを被覆し、膜厚500〜600Åのメドウラーク
・オプチックス製の物質を製造した。不規則面を、以下
の方法に従いN−(2−アミノエチル)−3−アミノプロ
ピル・トリメトキシシランの適用により化学的に活性化
した。
【0089】1.被覆ウエハを、プレート電流175
D.C.mAおよび250RFワットにて0.71トルの
酸素雰囲気下で15分間酸素プラズマエッチング処理し
た。 2.酸素プラズマエッチングから取り出したのち直ち
に、ウエハを石英ラックに入れ、これを、真空デシケー
ター内に挿入した。なお、このデシケーターは、5μl
のアミノシランを含む容器を備えている。 3.真空デシケーター処理は、0.06トルで30分間
行った。ついで、デシケーターの温度を100℃に1時
間かけて上昇させた。この操作は、アミノシランのウエ
ハへの蒸気沈積により当該ウエハを活性化した。 4.受容物質の付着用のウエハを製造した。まず、PB
S20ml、0.1容量%グルタルアルデヒドおよびIG
AP(プロテインAの活性域に対応する合成ポリペプチ
ド)15μlの溶液を調製した(他の実験ではIGAPに
代えてプロテインAまたはプロテインGを用いたが、同
様な結果が得られた)。 5.発がん抗原に特異性のモノクローナル抗体(ポリク
ローナル抗体に代えることができる)200μlをIGA
P溶液に10μg/lにてピペットで添加した。 6.合した溶液をウエハの頂部にペトリ皿に入れて置
き、室温で振とう浴中にて2時間インキュベーションし
た。ペトリ皿を取り出し、冷却装置に移し、48時間、
4℃でインキュベーションして受容抗体物質をさらに付
着させた。未結合物質全てを除去すべく、ウエハを脱イ
オン水で洗浄し、窒素流で乾燥した。黄褐色に拡散反射
する予備形成ウエハを用い、既知CEA濃度により5つ
の血清サンプル中のCEA抗原の存在を測定した。以下
に記載のアッセイは、前記のように調製した被覆ウエハ
を用いたもので、表3に示すデータおよびチャート1の
データを以下の方法で得た。 1.5つの血清サンプル10μlを、全てウエハ表面と
接触させ、37℃にて7分間インキュベーションした。 2.7分後、ウエハを脱イオン水で洗浄して全ての未結
合物質を除去した。ウエハを窒素流下に乾燥した。スラ
イドを肉眼で観察すると、小さな桃色がかったスポット
が見られ、その彩度はアナライトの濃度レベルと相関関
係があった。 3.ウエハの反応部分の膜厚の変化をグレイスケール単
位にてサガックス・比較エリプソメーターで測定した。
【0090】表3:結合CEA抗原の測定
【表3】
【0091】実施例4 グループAストレプトコッカスの検出 高度に研摩した面を備える3つのシリコンウエハと、拡
散反射面を有する3つのシリコンウエハ(各々、所定の
波長で反射率4〜4.08)をこのテストに用いた。グル
ープAは、約550Åで一酸化珪素(所定の波長で反射
率1.97)を被覆した。グループBは、約560Åでシ
リコン・オキシナイトライド(所定の波長で反射率1.9
5)を被覆した。グループCは、約550Åで酸化硼素
(所定の波長で反射率1.9)を被覆した。これらの被膜
は、1つの光学層の被覆に使用される関係式を基質面に
接近させたものである。
【0092】受容物質を膜厚25〜30Åで被覆した。
3つのグループのウエハを化学的に活性化して、受容物
質を付着させた。活性化は、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピル・トリメトキシシランの適用によ
り、以下の方法で行った。
【0093】1.被覆ウエハを、プレート電流175
D.C.mAおよび250RFワットにて0.70トルの
酸素雰囲気下で5分間酸素プラズマエッチング処理し
た。 2.酸素プラズマエッチング装置から取り出したのち直
ちに、ウエハを石英ラックに入れ、これを、真空デシケ
ーター内に挿入した。なお、このデシケーターは、2.
5μlのアミノシランを含む容器を備えている。 3.真空デシケーター処理し、0.06トルで30分間
行った。ついで、デシケーターの温度を100℃に1時
間かけて上昇させた。この操作は、アミノシランのウエ
ハへの蒸気沈積により当該ウエハを活性化した。 4.受容物質の付着用のウエハを製造した。まず、ウシ
血清アルブミン(BSA)250μg/mlをリン酸塩緩衝
生理食塩水(PBS)中に溶解した。この溶液10μlを
8.5に調整し、ピペットで6つのウエハを有するプラ
スチック製培養セル容器に添加した。 5.25%グルタルアルデヒド水溶液50μlを培養セ
ル容器に添加した。50mg/mlのプロテインA25μl
も培養セル容器に添加した。 6.培養セル容器中の6つのウエハを振とう浴にて室温
で1時間半インキュベーションした。 7.市販の抗−ストレプトA(ベントレックスインコー
ポレイション製、ウサギ内で産出)200μlをピペット
で培養セル容器に入れ、もう1時間、振とう浴にて室温
でインキュベーションした。 8.インキュベーションののち、培養セル容器を4℃で
約48時間冷却し、受容抗体物質の当該装置への付着を
促進した。全ての未結合物質を除去すべく、ウエハを脱
イオン水で洗浄し、窒素流で乾燥した。6つのウエハ
は、金色の色相を示し、そのうち3つのウエハは、鏡面
反射を示し、残りの3つのウエハは、非鏡面の拡散反射
を示した。これらのウエハを用いて、無傷のバクテリア
形またはバクテリア無菌液のいずれかの形態ストレプト
Aの存在を測定した。
【0094】アッセイ法を以下に記載する。 1.各ウエハを、各々小型のプラスチック製テストキッ
トに入れた。テストキットは、頂部カバー内面に取り付
けた2つの粗いグレイドのペーパーパッドを備える設計
である。各テストキットは、一方のパッド上に置いた陽
性対照7μlと、他方のパッド上に置いた陰性対照7μl
を含んでいる。陽性対照は、0.02%のナトリウムア
ジドにより緩衝液中のグループAのストレプトコッカス
を加熱滅菌したものである。陰性対照は、PBS1ml当
たりBSA50μgの溶液から採取したものである。 2.テストキットのカバーを閉じ、フィルターパッドを
被覆ウエハと1分間接触させた。 3.カバーを開き、ウエハを1分間風乾した。次いで、
ウエハを脱イオン水で洗浄し、圧縮空気で乾燥した。
【0095】ウエハを肉眼で観察すると、非鏡面ウエハ
上に紫色のスポットが明確に現れ、鏡面ウエハ上には可
視的な紫色のスポットが見えた。非鏡面ウエハの肉眼に
よる観察によれば、鏡面ウエハのものよりも角度依存性
が低いことが判明した。反応した色相は低濃度ではやや
不鮮明であるか、全てのスポットは明確に区別すること
ができる。装置を用いて、ウエハ面上の結合反応により
生成した物質塊の増加を証明した。塊または膜厚の変化
は、グレイスケール単位にてサガックス・比較エリプソ
メーターで測定した。
【0096】前記実施例は、当該技術の効率性と有用性
を説明するのに役立つものであり、この技術によれば、
種々のアナライトを、基質、抗反射性物質、活性化、受
容物質などからなる予備形成スライドを用いて検出し、
これによりアナライト付着物の信号として色相の干渉的
変化が生じる。
【0097】前記実施例で用いた基質型または基質物質
への結合がなければ、基質型と基質物質の多様な組合わ
せを利用することができ、これは、その表面に結合する
抗反射性物質を有しうる機能的に等価の代替物である
か、または第3具体例において記載したように、受容物
質の付着が可能なように活性化しうるものである(図5
参照)。
【0098】抗反射性物質は、活性化により受容物質と
して機能していかなるメカニズムによるかを問わず受容
物質を装置へ付着または接着させる層を提供するもので
ある。さらに、本発明の好ましい具体例で使用される抗
反射性物質は、所定の光波長の1/4の波長光学的厚さ
で被覆して、高レベルの破壊的な光干渉を達成する。A
R被覆は、所定波長の1/4から変化させることができ
る。なぜならば、破壊的干渉は、充分な干渉色相を達成
するには、完全であることが不要だからである。表面に
被覆されたAR物質の実際の量は、広範に変化させるこ
とができる。なぜなら、所定波長はほぼ任意の波長とす
ることができるからである。
【0099】実施例5 ストレプト・グループA抗原検出アッセイによる拡散表
面の比較 種々の粒径でラッピングしたウエハに、窒化珪素を膜厚
500Åおよび反射率n-2.0で被覆した。この方法
は、金色の干渉色相が得られた。ウエハをまず観察され
た反射率の量について調べ、次いで鏡面特性について調
べた。これらのウエハをアミノシランで前記のように被
覆し、次いで抗体を抗ストレプトAポリクローナル抗体
で被覆した。次いで、ウエハを、当該ウエハ面に適用さ
れた、種々のレベルのストレプトグループA抗原を含む
サンプルおよび第2試薬(緩衝液中)と接触させ、室温で
2分間インキュベーションした。スライドを脱イオン水
で洗浄し、窒素流で乾燥した。シラン添加量または付着
抗体量の差異は観察されなかった。
【0100】
【表4】
【0101】表5:種々の被覆ウエハについてのストレフ゜ト・ク
゛ルーフ゜Aアッセイの視覚的説明
【表5】
【0102】AR層の物質組成は、当該AR物質および
選択した基体物質の反射率に基づき選択される。そのた
め、選択物質との組合わせが正確であれば、ほぼ任意の
AR物質を使用することができる。
【0103】まず、AR物質は、活性化により受容物質
を受容可能なように選択される。殆どのAR物質は、あ
る種の手段により活性化して受容物質の装置への付着が
可能である。そのため、非常に多くの物質を抗反射性物
質として使用することができる。種々の化学的活性化法
を、AR物質および受容物質の組成に応じて使用するこ
とができる。種々の物質、官能基などが活性化物質とし
てまたは活性化過程において機能することができる。
【0104】基体は、任意の種々の形態とすることがで
き、たとえばテストチューブ、ウエハ、スライドガラ
ス、マイクロウエルがあり、また種々の任意の型とする
ことができ、たとえば固体支持層、フレキシブル支持
層、ゲル、種々の材料からなる薄膜(たとえばガラス、
シリコン、プラスッチク、たとえばポリスチレン)が挙
げられ、さらに、前記方法により別の支持材料上の被膜
からことができ、この基体の処理は、多数の有用なアナ
ライト検出法を提供することができる。このアナライト
の検出は、干渉色変化の可視的な検出に制限される必要
はない。色変化は、赤外線域や紫外線域において変化さ
せることができ、この場合、アナライトの検出は検出装
置でなされる。反応装置は定性的または定量的に、任意
のメカニズムによりアナライトの結合を検出可能なエリ
プソメーターなどの装置で分析することができる。
【0105】拡散反射面は、不規則な表面処理基体を用
いるか、または適切な光拡散若しくは光干渉成分若しく
は物質を装置頂部に置いて非鏡面反射が可能な少なくと
も数層設置するか、または基体に拡散反射面形成可能な
物質を被覆するか、または拡散反射が得られる方法や完
全な反射を減じる方法や任意の他の非得意的反射が得ら
れるような他の手段によって形成することができる。
【0106】本明細書に開示の技術的思想は、種々の具
体例に変形でき、また添付の請求の範囲は、かかる変形
例を先行技術に制限されない限り全て含むことができる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は不規則面、抗反射性層、受容物質を備
える調製スライドを示す。
【図2】 図2は、アナライトと反応する調製スライド
を示す。
【図3】 図3は、不均一基体からの光の拡散または非
鏡面反射を示す。
【図4】 図4は、平面基体からの光の鏡面反射および
プラスチックで覆った平面基体からの光の非鏡面反射を
示す。
【図5】 図5は、受容物質を被覆し部分的に非鏡面物
質で覆った調製スライドを示す。
【図6】 図6は、不規則面および受容物質を備える調
製スライドを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ダイアナ・エム・モール アメリカ合衆国80221コロラド、デンバー、 ナンバー204、ウエスト・エイティフィフ ス・アベニュー1640番 (72)発明者 ガーレット・アール・モデール アメリカ合衆国80304コロラド、ボールダ ー、ナンバー2、ナインス・ストリート 2444番 (72)発明者 ティモシイ・スターズル アメリカ合衆国80304コロラド、ボールダ ー、ジャクソン・サークル4734番 (72)発明者 エイチ・ジョン・ハンリン アメリカ合衆国80027コロラド、ルイスビ ル、ウエスト・バーバリー・サークル874 番 Fターム(参考) 2G059 AA05 BB12 CC16 EE02 EE09 GG01 HH01 HH02 HH03 HH06 JJ05 MM02 MM03 4B063 QQ06 QR48 QR51 QR84 QS33 QS39 QX01

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体からなる拡散・非鏡面反射を形成す
    るための非ラベル物品であって、当該基体が、その表面
    に付着しかつ活性化によりアナライト受容物質に付着可
    能な1以上の抗-反射性物質層をその表面で支持してお
    り、 上記アナライト受容物質が、目的とするアナライトと選
    択的に相互に反応し、これにより反射光学信号の変化を
    形成することを特徴とする物品。
  2. 【請求項2】 その表面が、表面処理されているか、上
    記反射を形成しうる光透過性材料を支持している請求項
    1記載の非ラベル物品。
  3. 【請求項3】 非鏡面反射の形成手段が、当該表面に支
    持される光変性成分である請求項1記載の非ラベル物
    品。
  4. 【請求項4】 表面処理が不規則である請求項2記載の
    非ラベル物品。
  5. 【請求項5】 非鏡面反射の形成手段が、不規則面を有
    する基体である請求項1記載の非ラベル物品。
  6. 【請求項6】 基体が固体支持体、フレキシブルな支持
    体、薄膜、ゲル、プラスッチク、ガラス、金属または非
    金属である請求項2記載非ラベル物品。
  7. 【請求項7】 基体が支持面で支持されている請求項1
    記載の非ラベル物品。
  8. 【請求項8】 基体が光反射性または光透過性である請
    求項1記載の非ラベル物品。
  9. 【請求項9】 さらに、目的とするアナライトの存在下
    に光学的信号の変化を視覚的に向上させるための偏光化
    手段を備える請求項1記載の非ラベル物品。
  10. 【請求項10】 光学的信号の発生手段が、単色光、多
    色光、紫外線、赤外線の照射手段である請求項1記載の
    非ラベル物品。
  11. 【請求項11】 リウマチ疾患ファクター、バーチ・ポ
    レンに対し特異的なIgE抗体、発がん抗原、ストレプ
    トコッカス・グループA抗原、ウイルス感染症、自己免
    疫疾患、アレルゲン、腫瘍マーカー、感染性微生物の形
    跡を検出するための手段が、各々に対し特異的な目的と
    するアナライトである請求項1記載の非ラベル物品。
  12. 【請求項12】 活性化可能なアナライト受容性物質の
    1つの別の層をその上に支持する抗反射性物質の1以上
    の分離した層からなる請求項1記載の非ラベル物品。
  13. 【請求項13】 媒体可視光線波長の光学的膜厚の少な
    くとも1/4の膜厚を有する抗反射性物質の層からなる
    請求項1記載の非ラベル物品。
  14. 【請求項14】 アッセイを実施するにあたり、受容物
    質の付着が可能なように活性化された物質の頂部層を有
    する予め被覆した基体を、目的とするアナライトを含有
    するものと思われる溶液と接触させ、 アナライトと受容物質の相互反応を促進し、次いでアナ
    ライトの存在を、ラベルを使用することなく非鏡面反射
    により検出することを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 アナライト受容物質層が付着可能であ
    るかまたは当該層を支持可能な基体を備え、これにより
    反射した光学的信号を発生するラベルの使用を排除する
    ことを特徴とする非鏡面反射性の物品。
  16. 【請求項16】 基体が拡散反射面を有する請求項15
    記載の物品。
  17. 【請求項17】 装置によるアッセイを実施するにあた
    り、 アナライト受容物質の付着が可能なように活性化可能な
    基体を有する物品を接触させ、 さらに、当該物品を目的とするアナライトを含むものと
    思われる溶液と接触させ、アナライトの当該受容物質へ
    の付着を促進し、当該アナライトの存在を、非鏡面反射
    を用い装置により検出することを特徴とする方法。
  18. 【請求項18】 プロフィロメーターで測定した処理表
    面が2700〜3295の数値を有し、当該値が、平均
    テキスチャー・ピークにより区分されるRMSラフネス
    を示し、He-Neレーザー光源で測定した反射率が約5
    %以下である請求項2記載の物品。
  19. 【請求項19】 拡散反射面が、プロフィロメーターで
    測定した値2700〜3295を有し、当該数値が表面
    テキスチャーの平均ピークにより区分されるRMSラフ
    ネスを示し、He-Neレーザー光源で測定した反射率が
    約5%以下である請求項16記載の物品。
  20. 【請求項20】 基体が、プロフィロメーターで測定し
    た値2700〜3295を有する拡散反射面を備え、当
    該数値が表面テキスチャーの平均ピークにより区分され
    るRMSラフネスを示し、He-Neレーザー光源で測定
    した反射率が約5%以下である請求項17記載の物品。
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