JP2001234695A - 岩盤内貯蔵設備の排水,漏気検知方法 - Google Patents

岩盤内貯蔵設備の排水,漏気検知方法

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JP2001234695A
JP2001234695A JP2000043901A JP2000043901A JP2001234695A JP 2001234695 A JP2001234695 A JP 2001234695A JP 2000043901 A JP2000043901 A JP 2000043901A JP 2000043901 A JP2000043901 A JP 2000043901A JP 2001234695 A JP2001234695 A JP 2001234695A
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友行 志村
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大八 岡井
Yasunari Yano
康成 矢納
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 施工工程の簡略化と耐久性の向上 【解決手段】 岩盤内貯蔵設備は、岩盤10内に形成さ
れた空洞部12の内面側に設置される耐圧緩衝材14
と、この耐圧緩衝材14の内面側に設けられる気密性の
金属ライニング層などの気密材16とを備えている。耐
圧緩衝材14は、透気性と透水性とを備えたポーラスコ
ンクリートで構成されている。耐圧緩衝材14の内部に
は、空間18が設けられている。空間18にはガスセン
サが設置される。ポーラスコンクリート製の耐圧緩衝材
14は、排水通路と漏気検出用通路との機能を備えてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、岩盤内貯蔵設備
の排水,漏気の検知方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】都市ガスなどの気体を岩盤内に高圧で貯
蔵するための設備の構造は、例えば、図2にその一例を
示すように、岩盤1内に形成された空洞部2の内面に、
コンクリート系材料からなる耐圧緩衝材3を設置し、耐
圧緩衝材3の内面に気密性の金属ライニング層などから
なる気密材4を設けたものが検討されている。
【0003】このような構造では、気密性を金属ライニ
ング層などの気密材4で確保し、耐圧性を岩盤1で保持
させるとともに、耐圧緩衝材3で内圧を均等に岩盤1に
伝達し,かつ、部材に発生する引張応力を低減する複合
構造になっている。
【0004】耐圧緩衝材3の外周側には、地下水の排出
を行うドレーン材5が設置され、ドレーン材5内の適宜
個所には、漏気検知用のガスセンサ6が配置されてい
る。このような岩盤内貯蔵設備では、ドレーン材5によ
り排水状況を検知し、ガスセンサ6により漏気の有無を
検知している。
【0005】しかしながら、このような構成の岩盤内貯
蔵設備には、以下に説明する技術的な課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、上記構造の
岩盤内貯蔵設備は、空洞部2の掘削終了後に耐圧緩衝材
3と別にドレーン材5やガスセンサ6の設置作業を必要
とし、作業の手間と費用がかかる。
【0007】また、この種の設備には、メンテナンスフ
リーに近い性能が長期間要請されるが、このような要請
に応えるためには、ドレーン材5やガスセンサ6の耐久
性に懸念があった。
【0008】さらに、この種の設備には、例えば、都市
ガスなどの可燃性ガスを貯蔵する際には、安全性確保の
観点から、化学系材料や電気系システムを漏気検出用に
用いることが難しく、特に、図2に示した構造では、耐
圧緩衝材3と別にドレーン材5やガスセンサ6を設置し
ているので、より一層採用することが困難になり、殆ど
不可能になっていた。
【0009】本発明は、このような問題点に鑑みてなさ
れたものであって、その目的とするところは、施工工程
の簡略化と耐久性の向上および漏気検出用に化学系材料
や電気系システムを採用することが可能になる岩盤内貯
蔵設備の排水,漏気検知方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、岩盤内に形成された空洞部の内面に設置
される耐圧緩衝材と、前記耐圧緩衝材の内面に設けられ
た気密性の金属ライニング層などの気密材とを有する岩
盤内貯蔵設備において、前記耐圧緩衝材を透気,透水性
を備えたポーラスコンクリートで形成し、前記耐圧緩衝
材の内部に設けたガスセンサにより貯蔵設備の漏気を検
知するとともに、前記耐圧緩衝材の下部側に設けた排水
ドレーン部により排水状況を検知するようにした。この
ように構成した岩盤内貯蔵設備の排水,漏気検知方法に
よれば、耐圧緩衝材にポーラスコンクリートを採用し、
これを排水通路兼漏気検出用通路とし、その内部にガス
センサを設けているので、空洞部の掘削終了後に耐圧緩
衝材と別にドレーン材やガスセンサの設置作業を必要せ
ず、施工工程が簡略化される。また、ガスセンサは、耐
圧緩衝材であるポーラスコンクリートの内部に設置され
ているので、その耐久性は、耐圧緩衝材の耐久性に依存
することになり、緩衝材が機能を維持している間は、メ
ンテナスフリーのシステムとして確立することが期待で
きる。さらに、ガスセンサは、耐圧緩衝材であるポーラ
スコンクリートの内部に設置されているので、化学系材
料や電気系システムを採用しても、安全性にそれほど問
題はない。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の形態
について、添付図面に基づいて詳細に説明する。図1
は、本発明にかかる岩盤内貯蔵設備の排水,漏気検知方
法の一実施例を示している。
【0012】同図に示した岩盤内貯蔵設備は、岩盤10
内に形成された空洞部12の内面側に設置される耐圧緩
衝材14と、この耐圧緩衝材14の内面側に設けられる
気密性の金属ライニング層などの気密材16とを備えて
いる。
【0013】空洞部12は、例えば、トンネルボーリン
グマシンにより掘削形成され、本実施例の場合には、鉛
直断面が略円形状になっている。耐圧緩衝材14は、透
気性と透水性とを備えたポーラスコンクリートで構成さ
れている。
【0014】ポーラスコンクリートで構成された耐圧緩
衝材14は、周および軸方向に沿った空隙が連通してい
て、これらの方向に透気性と透水性とを有している。ポ
ーラスコンクリート製の耐圧緩衝材14は、例えば、予
めセグメント状に分割したプレキャスト製品を作製して
おき、これを空洞部12の内面に沿って設置し、周およ
び軸方向の接合部を相互に連結する方法や、全断面型枠
を用いて、ポーラスコンクリートの現場打ちで形成する
方法のいずれかを採用することができる。
【0015】また、本実施例の場合には、ポーラスコン
クリートで構成された耐圧緩衝材14の内部には、その
軸方向に沿って延びる空間18が設けられている。この
空間18は、透気性と透水性とを有するポーラスコンク
リート製の耐圧緩衝材14と連通していて、内部には、
ガスセンサが設置される。
【0016】なお、本実施例の場合には、空間18は、
空洞部12の中心軸上にあって、耐圧緩衝材14の上部
側に1箇所設けているが、周方向に沿って所定の間隔を
隔てて複数設け、各空間18内にガスセンサを設けても
よい。
【0017】このような空間18を形成するには、例え
ば、ポーラスコンクリート中に有孔管を埋設することに
より得られる。
【0018】以上ように構成された岩盤内貯蔵設備にお
いては、岩盤10内の地下水は、ポーラスコンクリート
製の耐圧緩衝材14が、透水性を有しているので、耐圧
緩衝材14に到達すると、その内部を周方向に沿って下
方に流下し、耐圧緩衝材14の下部側で軸方向に沿って
流れる。
【0019】従って、このような排水の流れを観察する
ことにより、地下水の排水状態を検知することができ
る。
【0020】一方、貯蔵設備内に都市ガスなどを高圧貯
蔵した際に、これが気密材16の損傷などにより、外部
に漏出すると、気密材16の外方に設けられているポー
ラスコンクリート製の耐圧緩衝材14が、透気性を有し
ているので、その内部を周方向沿って上方に向けて通過
して、空間18に流出する。
【0021】このとき、空間18には、ガスセンサが設
置されているので、このような漏気があれば、これを直
ちに検知することができる。つまり、本実施例のポーラ
スコンクリート製の耐圧緩衝材14は、排水通路と漏気
検出用通路との機能を備えている。
【0022】以上のように構成した岩盤内貯蔵設備の排
水,漏気検知方法によれば、耐圧緩衝材14にポーラス
コンクリートを採用し、これを排水通路兼漏気検出用通
路とし、その内部にガスセンサを設けているので、空洞
部12の掘削終了後に耐圧緩衝材14と別にドレーン材
やガスセンサの設置作業を必要せず、施工工程が簡略化
される。
【0023】また、ガスセンサは、耐圧緩衝材14であ
るポーラスコンクリートの内部に設置されているので、
その耐久性は、耐圧緩衝材14の耐久性に依存すること
になり、緩衝材14が機能を維持している間は、メンテ
ナスフリーのシステムとして確立することが期待でき
る。
【0024】さらに、ガスセンサは、耐圧緩衝材14で
あるポーラスコンクリートの内部に設置されているの
で、化学系材料や電気系システムを採用しても、安全性
にそれほど問題はない。
【0025】なお、上記実施例では、本発明にかかる検
知方法を円形断面の岩盤内貯蔵設備に適用した場合を例
示したが、本発明の実施は、これに限定されることはな
く、例えば、楕円断面や多角形断面の貯蔵設備でもよ
い。
【0026】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
かかる岩盤内貯蔵設備の排水,漏気検知方法によれば、
施工工程の簡略化と耐久性の向上および漏気検出用に化
学系材料や電気系システムを採用することが可能にな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる排水,漏気検知方法を採用した
岩盤内貯蔵設備の断面説明図である。
【図2】従来の排水,漏気検知方法を採用した貯蔵設備
の断面説明図である。
【符号の説明】
10 岩盤 12 空洞部 14 耐圧緩衝材 16 気密材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 志村 友行 東京都港区港南2丁目15番2号 株式会社 大林組本社内 (72)発明者 岡井 大八 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 矢納 康成 大阪府大阪市中央区平野町4丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 Fターム(参考) 2D055 BB01 KB03 LA13 2G067 AA01 AA19 BB11 CC02 CC04 DD04 DD07 DD18 3E070 AA03 AA13 AA17 AB31 CA15 CA17 DA01 DA03 MA01 RA01 VA30 3E072 AA10 BA07 DA05 GA30

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 岩盤内に形成された空洞部の内面に設置
    される耐圧緩衝材と、前記耐圧緩衝材の内面に設けられ
    た気密性の金属ライニング層などの気密材とを有する岩
    盤内貯蔵設備において、 前記耐圧緩衝材を透気,透水性を備えたポーラスコンク
    リートで形成し、前記耐圧緩衝材の内部に設けたガスセ
    ンサにより貯蔵設備の漏気を検知するとともに、前記耐
    圧緩衝材の下部側に設けた排水ドレーン部により排水状
    況を検知することを特徴とする岩盤内貯蔵設備の排水,
    漏気検知方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001235098A (ja) * 2000-02-22 2001-08-31 Ohbayashi Corp 岩盤内貯蔵設備の排水,漏気検知方法
JP2003270078A (ja) * 2002-03-14 2003-09-25 Japan Gas Association 岩盤内高圧気体貯蔵施設の健全性検証装置、及び健全性検証方法
JP2009294121A (ja) * 2008-06-06 2009-12-17 Mitsuaki Kuramoto Frp製三次元中空構造の貯槽用のピンホール探知方法およびその装置

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