JP2001232801A - 蛍光体インクノズルとこれを備える蛍光体インク塗布装置、ならびにガス放電パネルの製造方法 - Google Patents

蛍光体インクノズルとこれを備える蛍光体インク塗布装置、ならびにガス放電パネルの製造方法

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JP2001232801A
JP2001232801A JP2000046314A JP2000046314A JP2001232801A JP 2001232801 A JP2001232801 A JP 2001232801A JP 2000046314 A JP2000046314 A JP 2000046314A JP 2000046314 A JP2000046314 A JP 2000046314A JP 2001232801 A JP2001232801 A JP 2001232801A
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phosphor ink
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phosphor
ink
chip
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JP2000046314A
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English (en)
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Nobuyuki Kirihara
信幸 桐原
Shigeo Suzuki
茂夫 鈴木
Hiroyuki Kawamura
浩幸 河村
Keisuke Sumita
圭介 住田
Masato Mitani
眞人 三谷
Daido Komyoji
大道 光明寺
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に高精細な構造を有するPDPなどのガス
放電パネルを製造する上において、精度良く優れた効率
で蛍光体インクを塗布して良好に蛍光体層を形成するこ
とが可能なガス放電パネルの製造方法と、当該製造方法
で用いる蛍光体インクノズル、並びにこれを備える蛍光
体インク塗布装置を提供する。 【解決手段】 SUS製のノズルユニット500の底板部530
に穿孔部531a〜gを千鳥配列構造に配し、これにSUSより
も硬い超硬合金製、またはセラミック製のノズルチップ
600a〜gを嵌合する。ノズルチップ600a〜gと穿孔部531a
〜gとは熱軟化性樹脂により脱着可能な状態で固着させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蛍光体インク塗布
装置とガス放電パネルの製造方法に関し、特に高精細な
構造を有するガス放電パネルに精度よく蛍光体インクを
塗布する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高精細な表示(ハイビジョン等)
や大画面化などディスプレイのさらなる高性能化が要求
されるようになり、種々のディスプレイの研究開発がな
されている。その代表的なディスプレイとしては、CR
Tディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、プラズ
マディスプレイパネル(PDP)などが挙げられる。
【0003】このうちPDPはガス放電パネルの一種で
あり、2枚の薄いガラス板を隔壁(リブ)を介して対向
させ、隔壁の間に蛍光体インクを塗布して蛍光体層を形
成し、両ガラス板の間に放電ガスを封入して気密接着し
た構成であって、放電ガス中で放電して蛍光発光させる
ものである。したがって、大画面化してもCRTのよう
に奥行き寸法や重量が増加しにくく、またLCDのよう
に視野角が限定される問題も回避できる点で優れてい
る。最近のPDPでは、50インチ以上のハイビジョン型
PDPまでが製造されるに至っている。
【0004】ところで高精細なPDPを作製するには、
例えば42インチクラスのハイビジョン型PDPで画素数
1920×1080、画面幅方向のセルピッチ0.14mm、および
単位セル面積約0.063mm2ほどの性能が要求される。こ
れは現行のNTSC方式型等のPDPに比べて相当に高
精細な構造である。これに伴い、蛍光体層もハイビジョ
ンなどに見合った微細なものを形成する必要があるが、
一般に高精細に蛍光体インクを塗布しようとすれば問題
が生じ易い。
【0005】例えばスクリーン印刷法では、隔壁ピッチ
が0.1mm〜0.15mmとなる高精細PDPにおいては、
隔壁の厚みの影響で蛍光体インクの充填可能な隔壁間の
幅が0.1mm〜0.08mm程度と非常に狭くなる。この狭
い幅に、本来より高粘度(数万センチポアズ)の蛍光体
インクを効率よく且つ精度よく塗布しようとすると、隣
接する隔壁間に別の色の蛍光体インクが入り、混色する
といった問題が生じる。
【0006】これに対し、例えば特開平10-192541号公
報には、蛍光体インクを微細なノズルより吐出し、隔壁
間に蛍光体インクを充填し塗布するインクジェット(ラ
インジェット)法が開示されている。ここで図12(a)
は上記インクジェット法で用いるノズルユニット5000の
正面断面図である。当該ノズルユニット5000はSUS鋼を
バスタブ状に削り出してなる筐体5030と蓋体5010で構成
される中空直方体であって、供給口5020から供給される
蛍光体インクはインクスペース5210に充填され、一定の
加圧力(例えば7〜8kg/cm2)で合計7穴のノズル吐
出口5050a〜gより吐出される。各ノズル吐出口5050a〜g
の口径サイズは数十〜百数十μmほどであり、蛍光体イ
ンクを塗布する隔壁間サイズに合わせて調整されてい
る。このようなノズル吐出口5050a〜gは筐体5030の底壁
にあたるインクスペース5210の底面を放電加工機により
一定間隔毎に穿孔加工して複数並設されている。以上の
構成のノズルユニット5000を用いれば、一度に複数の隔
壁間(当図では7溝分)に蛍光体インクを塗布すること
が可能となっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記構
成のノズルユニット5000を用いる場合には、ノズル吐出
口5050a〜gは放電加工機の精度や放電加工法そのものの
特性によって、形成されるノズル吐出口5050a〜gの径や
内部の表面荒さにばらつきが生じることがある。このう
ちノズル吐出口5050a〜gの径がばらついてしまうと、蛍
光体インクの吐出量が不安定になり、μmオーダーの精
度が要求される蛍光体層の形状に歪みを生じる原因にも
なる。
【0008】また、ノズル吐出口5050a〜g内部の表面荒
さがばらついてしまうと、図12(b)のノズルユニット
正面断面図に示すように、ノズル吐出口5050a〜gの内面
に対する蛍光体インクの不均一な摩擦によって、本来の
流れ方向に蛍光体インクのジェット流が流れなくなり、
(この場合z方向に沿わなくなり)、別の方向へ振れ曲
がってしまう。これは蛍光体インクの混色を生じたり、
蛍光体インクの塗布される領域が偏って蛍光体層が著し
く変形するなどの問題を引き起こす原因となる。また、
ノズル吐出口5050a〜g自体が目詰まりを起こす可能性も
ある。
【0009】このような問題に対しては、所定のノズル
吐出口5050a〜gを修正加工するといった処理が行えるも
のの、例えばインク流量を少なく調整する場合において
はノズル吐出口5050a〜gに極微少量の詰め加工を施す必
要があるなど、いったん筐体5030に形成したノズル吐出
口5050a〜gを再び加工するのは非常に困難である。また
最悪の場合、修正加工の対処が取れないので筐体5030ご
と作りなおさねばならない必要も生じる。
【0010】このような処理の仕方は材料コストや修正
時間が要求されるので、PDP用のパネル基板に効率よ
く蛍光体インクを塗布する上で解決すべき問題であると
されている。本発明はかかる点に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、特に高精細な構造を有するPDP
などのガス放電パネルを製造する上において、低コスト
でありながら精度良く優れた効率で蛍光体インクを塗布
して良好に蛍光体層を形成することが可能なガス放電パ
ネルの製造方法と、当該製造方法で用いる蛍光体インク
ノズル、並びにこれを備える蛍光体インク塗布装置を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は筐体内の液室に供給される蛍光体インク
を、当該液室の壁面に形成されたノズル吐出口から塗布
対象へ吐出する蛍光体インクノズルであって、液室壁面
のノズル吐出口に相当する位置に穿孔部が設けられ、当
該穿孔部に前記ノズル吐出口を有するノズルチップが脱
着可能な状態で装着されている構成とした。
【0012】このように、筐体と、ノズル吐出口を形成
する一構成のチップとを別体で構成することにより、た
とえいったん形成したチップのいずれかに精度上のばら
つきやチップ内部の表面荒さのばらつきなどの問題があ
ったとしても、問題のあるチップを取り外して別のもの
と替えるか修正加工することが可能となる。したがって
前記修正加工にかかる部品の取り回しが飛躍的に改善さ
れるとともに、当該修正加工にかかるコストも抑えるこ
とができ、従来より精度のよいインクノズルを飛躍的に
効率よくかつ迅速に構成することができる。
【0013】なお、チップは液室側と熱軟化性樹脂によ
り固定することができる。さらに前記チップを、液室か
ら外部へ向かって内径が小さくなる漏斗状の中空構造
と、当該漏斗状の中空構造の先端に内径が連続する円筒
状の中空構造とすることもできる。このような構成によ
って、蛍光体インクを漏斗状の中空構造から円筒状の中
空構造を流通させ、整流させる効果を得ることができ
る。
【0014】ここで前記蛍光体インクノズルは、塗布対
象を載せるテーブル表面に沿って、相対的に移動可能な
加工ヘッドを備える蛍光体インク塗布装置において、当
該加工ヘッドに装着して用いることもできる。また本発
明は、ガス放電パネルの製造方法において、前記蛍光体
インクノズルを用いて、複数の隔壁が並設されたガス放
電パネルのパネル面に対し、蛍光体インクノズルを前記
隔壁の長手方向に沿って移動させ、当該隔壁の間隙にノ
ズル吐出口を通じて蛍光体インクを塗布する蛍光体イン
ク塗布工程を経ることにより、ハイビジョン方式などの
微細構造のガス放電パネルであっても良好に蛍光体層を
形成することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】1.実施の形態1 以下、本発明の一適用例である蛍光体インク塗布装置
と、これを用いたガス放電パネル(PDP)への蛍光体
インクの塗布方法について順を追って説明する。ここで
はまず、蛍光体インク塗布装置に先だち、蛍光体インク
を塗布することによって作製されるPDPの基本構成を
示しておく。
【0016】1-1.PDPの基本構成 図1は、本発明の蛍光体インク塗布装置によって蛍光体
インクを塗布してなる交流面放電型PDP(以下単に
「PDP」という)の主要構成を示す部分的な断面斜視
図である。図中、z方向がPDPの厚み方向、xy平面
がPDPのパネル面に平行な平面に相当する。本PDP
は42インチクラスのNTSC仕様に合わせた構成になっ
ている。また、以下に挙げるすべての図面において、x
yz各方向は一致するものとする。
【0017】図1に示すように、本PDPは互いに主面
を対向させて配設されたフロントパネル20およびバック
パネル26から構成される。フロントパネル20の基板とな
るフロントパネルガラス21には、その片面に厚さ1.0μ
m、幅120μmの帯状の透明電極220(230)と、厚さ5μ
m、幅40μmのバスライン221(231)で構成される表示
電極22(23)(X電極23、Y電極22)がx方向に沿って
複数対並設され、各対の表示電極22、23との間隙(約60
μm)で面放電を行うようになっている。
【0018】表示電極22、23を配設したフロントパネル
ガラス21には、当該ガラス21の主面全体にわたって厚さ
約20μmの誘電体層24がコートされ、さらに誘電体層24
上に厚さ約0.9μmの保護層25がコートされている。バ
ックパネル26の基板となるバックパネルガラス27には、
その片面に厚さ5μm、幅40μmの複数のアドレス電極2
8がy方向を長手方向として一定間隔毎(約360μm)で
ストライプ状に並設され、このアドレス電極28を内包す
るようにフロントパネルガラス21の全面にわたって厚さ
15μmの誘電体膜29がコートされている。誘電体膜29上
には、隣接するアドレス電極28の間隙に合わせて高さ12
0μm、幅40μmの隔壁30が配設され、そして隣接する
隔壁30の側面とその間の誘電体膜29の面上には、赤色
(R)、緑色(G)、青色(B)の何れかに対応する蛍
光体インクを塗布してなる蛍光体層31〜33が形成されて
いる。これらのRGB各蛍光体層31〜33はx方向に順次
配されている。
【0019】このような構成を有するフロントパネル20
とバックパネル26は、アドレス電極28と表示電極22、23
の互いの長手方向が直交するように対向させつつ、両パ
ネル20、26の外周縁部にて接着し封止されている。前記
両パネル20、26間にはHe、Xe、Neなどの希ガス成
分からなる放電ガス(封入ガス)が所定の圧力(従来は
通常500〜760Torr程度)で封入されている。
【0020】隣接する隔壁30間は放電空間38となり、隣
り合う一対の表示電極22、23と1本のアドレス電極28が
放電空間38を挟んで交叉する領域が、画像表示にかかる
セル(不図示)に対応している。ここで一例として、x
方向のセルピッチは360μm、y方向のセルピッチは108
0μmである。尚、このPDPを駆動する時には不図示
のパネル駆動部によって、アドレス電極28と表示電極2
2、23のいずれか(本実施の形態ではこれをX電極23と
する。なお一般に、当該X電極23はスキャン電極、Y電
極22はサステイン電極と称される)にパルスを印加し、
放電させることにより各セルに書き込み放電(アドレス
放電)を行った後、一対の表示電極22、23同士にパルス
を印加し、放電させることによって短波長の紫外線(波
長約173nmを中心波長とするXeの分子線)を発生さ
せ、蛍光体層31〜33を発光させて画像表示をなす。
【0021】上記構成のPDPは、実際の駆動実験にお
いて放電維持電圧150V、周波数30kHzで放電させた
場合、約480cd/cm2のパネル輝度が得られた。次
に、上記PDPの作製方法について、その一例を説明す
る。 1-2.PDPの作製方法 1-2-1.フロントパネルの作製 厚さ約2.8mmのソーダライムガラスからなるフロント
パネルガラス21の面上に表示電極22、23を作製する。こ
れにはまず、透明電極220、230を次のフォトエッチング
法などにより形成する。
【0022】フロントパネルガラス21の全面に、厚さ約
0.5μmでフォトレジスト(例えば紫外線硬化型樹脂)
を塗布する。そして透明電極220、230のパターンのフォ
トマスクを上に重ねて紫外線を照射し、現像液に浸して
未硬化の樹脂を洗い出す。次に透明電極220、230の材料
としてITO(Indium Tin Oxide)等をフロントパネル
ガラス21のレジストのギャップに塗布する。この後に洗
浄液などでレジストを除去し、透明電極220、230を完成
する。
【0023】続いて、AgもしくはCr/Cu/Crを主
成分とする金属材料により、前記透明電極220、230上に
幅40μmのバスライン221、231を形成する。Agを用い
る場合にはスクリーン印刷法が適用でき、Cr/Cu/C
rを用いる場合には蒸着法またはスパッタ法などが適用
できる。以上で表示電極22、23が形成される。
【0024】次に、表示電極22、23の上から酸化鉛(P
bO)、酸化ホウ素(B23)、酸化ケイ素(Si
2)をそれぞれ70:15:15の重量比で混合してなる材
料をスクリーン印刷法によりフロントパネルガラス21の
全面にわたってコートし、焼成(例えば520℃で10分)
して厚さ約20μmの誘電体層24を形成する。次に誘電体
層24の表面に、例えばスパッタ法により酸化マグネシウ
ム(MgO)からなる厚さ約0.9μmの保護層25を形成
する。
【0025】以上でフロントパネル20が作製される。 1-2-2.バックパネルの作製 厚さ約2.8mmのソーダライムガラスからなるバックパ
ネルガラス27の表面上に、スクリーン印刷法により銀
(Ag)を主成分とする導電体材料を一定間隔でストラ
イプ状に塗布し、厚さ約40μmのアドレス電極28を形成
する。
【0026】続いて、アドレス電極28を形成したバック
パネルガラス27の面全体にわたって鉛系ガラスペースト
を厚さ約20〜30μmで塗布して焼成し、誘電体膜29を形
成する。次に、誘電体膜29と同じ鉛系ガラス材料を用い
て、誘電体膜29の上に、隣り合うアドレス電極28の間隙
(360μm)毎に高さ約120μmの隔壁30を形成する。こ
の隔壁30は、例えば上記ガラス材料を含むペーストを繰
り返しスクリーン印刷し、その後焼成して形成できる。
【0027】隔壁30が形成できたら、隔壁30の壁面と、
隣接する隔壁30間で露出している誘電体膜29の表面に、
赤色(R)蛍光体、緑色(G)蛍光体、青色(B)蛍光
体のいずれかを含む蛍光インクを塗布し、これを乾燥・
焼成(例えば500℃で10分)してそれぞれ蛍光体層31〜3
3とする。一般的にPDPに使用されている蛍光体材料
の一例を以下に列挙する。
【0028】・赤色蛍光体; (YGd1-x)B
3:Eu3+(或いはYBO3:Eu3+) ・緑色蛍光体; Zn2SiO4:Mn(或いはBaAl
1219:Mn) ・青色蛍光体; BaMgAl1017:Eu3+(或いは
BaMgAl1423:Eu3+) 各蛍光体材料は、例えば平均粒径約2μm程度の粉末が
使用できる。なお、蛍光体インクの塗布については詳細
を後述する。
【0029】以上でバックパネル26が完成される。 1-2-3.PDPの完成 上記作製したフロントパネル20とバックパネル26を、封
着用ガラスを用いて貼り合わせる。その後、放電空間38
の内部を高真空(4×10-7Torr)程度に排気し、こ
れに所定の圧力(500〜800Torr)でNe-Xe系や
He-Ne-Xe系、He-Ne-Xe-Ar系などのいず
れかの放電ガスを封入する。このとき、Xeの含有量を
5体積%以上にする。
【0030】以上で本PDPが完成される。 2.蛍光体層の形成方法についての詳細 次に、蛍光体層31〜33の材料となる蛍光体インクを塗布
する塗布装置について説明する。なお蛍光体インク塗布
装置には、上記したPDPの製造工程において、バック
パネルガラス27上にアドレス電極28、誘電体膜29、およ
び隔壁30が並設された直後のバックパネル26がセッティ
ングされる。
【0031】2-1.蛍光体インク塗布装置の全体構成 図2に本発明の一適用例である蛍光体インク塗布装置の
模式的な外観図を示す。当該蛍光体インク塗布装置10は
xyテーブル(xy単独移動テーブル)を基本構成とし
ており、移動テーブル200(y方向に往復移動自在)お
よび加工ヘッドベース320(x方向に往復移動自在)等
を有するものである。
【0032】蛍光体インク塗布装置10の基盤となる長方
形状のテーブル101には、その長手方向(y方向)に平
行にレール板102が敷設されている。当該レール板102の
幅方向(x方向)両端部は折り曲げ加工によりレール10
20R、1020Lとなっており、これにボールリテーナーな
どを内蔵するレール走行体201R、201Lがそれぞれ係合
されている。
【0033】レール板102のy方向両端部付近には、プ
ーリ104および誘導プーリ(紙面奥側のため不図示)が
設置され、レール板102を介してプーリ104、……にタイ
ミングベルト105が張架されている。プーリ104はステッ
ピングモータ103の駆動軸に直結されており、これによ
ってタイミングベルト105が回動駆動される。上記移動
テーブル200は、y方向を長手方向としxy平面を主面
とする板体のテーブル本体202に、当該テーブル本体202
のx方向両端において前記レール走行体201R、201Lが
固定されてなる。
【0034】テーブル本体202上には、バックパネル26
が載置され、公知の吸着固定機構(真空チャック法)な
どによりxy平面に沿って水平固定される。一方、テー
ブル101にはレール板102を跨ぐように固定された逆U字
型ブリッジ301を中心にしてブリッジ部300が配置されて
いる。ブリッジ部300には、加工ヘッドベース320を駆動
するための機構が備えられている。
【0035】すなわち当図のように、ブリッジ301の側
面片側には、x方向に沿ってシャフト310、ボールスク
リュー311、およびyz平面に沿った断面が凹型のレー
ルガイド312等が配設されている。ボールスクリュー311
は軸受部313、314で回転可能に保持され、その軸にプー
リ315、Vベルト316、プーリ317を介してステッピング
モータ318の回転駆動力が伝達されるようになってい
る。
【0036】加工ヘッドベース320は当図のように、z
方向を長手方向としxz平面に主面を有する板体であっ
て、厚み部分がx方向に2箇所穿孔された形状を有す
る。そして、この穿孔部にシャフト310、ボールスクリ
ュー311が通され、かつレールガイド312により案内され
るように保持されている。これにより、ステッピングモ
ータ318が回転すると、当該加工ヘッドベース320はシャ
フト310とレールガイド312に沿って精密にx方向へ往復
移動するように制御される。
【0037】以上の構成により、移動テーブル200(お
よびこれに載置した被加工物;この場合バックパネル2
6)と加工ヘッドベース320は、各ステッピングモータ10
3、318により精密駆動され、相対的にxy方向に移動す
る。この加工ヘッドベース320にはインクタンク400等が
装着されており、以下のようにバックパネル26に対して
2次元座標に基づく数十マイクロオーダーの蛍光体イン
クの塗布が可能になっている。
【0038】なお、これらのステッピングモータ103、3
18等の動作は、CPU、記憶部、オペレータ用の入力部
等を備えるマイクロコンピュータを内蔵する制御部(不
図示)により制御される。この制御部はその記憶部に格
納された制御プログラムに基づいて、前記ステッピング
モータ103、318等とともに、ブリッジ部300上部に装着
されたエアポンプ600の駆動をも制御し、後述する蛍光
体インク塗布プロセスを実行する。
【0039】このような制御部としては、実際にはPC
(パーソナルコンピュータ)型のものが使用される。 2-2.加工ヘッドベース320周辺の構成 次に、加工ヘッドベース320周辺の構成を説明する。図2
のように、加工ヘッドベース320には、z方向にラック
部323が設けられた加工ヘッド高さ調節板321が装着さ
れ、さらに加工ヘッド高さ調節板321の主面にインクタ
ンク400等が固定された加工ヘッド固定板322が装着され
ている。加工ヘッド高さ調節板321に対し加工ヘッド固
定板322は、図示しないピニオンと前記ラック部323の機
構によりz方向に沿った微妙な高さ調整が可能である。
【0040】インクタンク400の先端(z方向底部)に
はノズルユニット500が固定されている。またインクタ
ンク400は、エアポンプ600と配管L1で連結されてい
る。ここで、図3(a)はインクタンク400およびノズル
ユニット500の正面図、同図(b)はそれらの側面図で
ある。加工ヘッド固定板322には当図のように、円筒形
の本体401と円錐状の先端部402からなるインクタンク40
0が、前記先端部402を紙面下(鉛直)方向に向けた状態
で固定具410、ボルト412B、ナット412N、ボルト413等
で装着されている。インクタンク400は内部が中空であ
って、先端部402にノズルユニット500が装着され、上部
からキャップ403で気密密封される構成になっている。
先端部402は、具体的にはノズルユニット500側へ押圧さ
れた状態で固定されている。また先端部402と本体401の
間にはバルブ404が介挿されており、これをインクタン
ク400の円周方向に沿って回転することにより、中の蛍
光体インクの流通量を制御できる。
【0041】インクタンク400の最上部に位置するキャ
ップ403の中央部にはナット360により配管L1が連結固
定されており、ポンプ600から所定圧(通常運転時には7
〜8kg/cm2)の加圧空気がインクタンク400内部に供
給される。なお、当図中におけるP1〜P4はインクタン
ク400中、およびインクタンク400とノズルユニット500
間の機密性を維持するためのパッキンである。
【0042】2-3.ノズルユニットの構成 図3の下方に示すノズルユニット500は、加工ヘッド固定
板322に対し、スペーサ330およびホルダ340を介してボ
ルト331、341、342等の締付により固定されている。そ
してインクタンク400から供給される蛍光体インクを後
述する機構により吐出する。
【0043】図4(a)はノズルユニット500の組図であ
る。当該ノズルユニット500は、基本的にインクジェッ
ト(ラインジェット)方式で使用されるものであって、
蓋部510、筐体520および底板部530よりなる。これらは
共にステンレス(SUS304)鋼をフライス盤で削り出
し加工して作製された後、電界研磨により鏡面加工を施
され、蛍光体インクに対する摩擦抵抗が極力低減するよ
うに図られている。
【0044】なお図示していないが、蓋部510と筐体52
0、および筐体520と底板部530との間は共にパッキンが
介され、複数のビスにより締結固定される。蓋部510は
板体部材であり、主面中央に前記インクタンク400の先
端部402が差し込まれるインク供給口511が穿孔された構
造を有する。筐体520は、内部がバスタブ状にくり貫か
れ、底面に向かって直径が小さくなるインクスペース
(液室)504(点線で図示)となる中空部が形成された
筒状の直方体部材である。
【0045】ここにおいて、本発明の特徴は次の底板部
530付近の構成にある。底板部530は、筐体520の底面に
サイズを合わせて作られた厚み2mmの板体であり、そ
の中央に穿孔部531が設けられている。当該穿孔部531は
同図(b)の底板部上面図に示すように7個の穿孔部531
a〜gからなる。各穿孔部531a〜gには同図(c)に示すノ
ズルチップ600a〜g(同図(c)では600a)が嵌合されて
おり、両者は熱軟化性樹脂(例えば日化精工社製アドフ
ィックスまたはエレクトロンワックス)によって固定さ
れている。この熱軟化性樹脂によって、一定の温度に加
熱することで穿孔部531a〜gからノズルチップ600a〜gが
簡単に取り外せるようになっている。
【0046】ノズルチップ600a〜gは例えばSUS鋼よりも
硬度の高いK種超硬合金などからなるチップであって、
内部は同図(c)に示すように、漏斗状のテーパ部601a
と円筒状の直線部602aからなる中空構造が連続して形成
されている。穿孔部531a〜gは、2000μm(ノズルチッ
プ600a〜gの外径)より若干大きい径を有し、x方向に
沿って隣り合う中心距離(同図ではノズルピッチと表
示、以降単に「x方向中心距離」という)が1080μmの
一定間隔を置くようにして、y方向に互い違いに千鳥配
置構造(六角形状とその中央に配置された構造)を形成
するように配置されている。この千鳥配置構造は限られ
た領域内に各穿孔部531a〜gの互いのx方向中心距離を
できるだけ狭めて配置するための工夫であって、本発明
ではこれ以外の配置の仕方(例えば三角状、菱形状な
ど)を採ってもよい。また、前記x方向中心距離をそれ
ほど小さく抑える必要がない場合などには、一直線上に
穿孔部531a〜gを配置するようにしてもよい。
【0047】ここで、ノズルチップ600a〜gのサイズの
一例は以下の通りである。 ノズルチップ高さ(上面604a〜gから底面605a〜gまでの
z方向高さ);2000μm ノズルチップ外径;2000μm テーパ部最大径;1200μm テーパ部最小径(直線部の径);150μm テーパ部z方向長さ;1850μm 直線部z方向長さ;150μm このようなノズルチップ600a〜gは、まず超硬合金丸材
(例えば外径が2100μmで長さが50mm程度の金属棒)
を円筒研削盤で研削して外径寸法を2000μmとし、長さ
を2050μm程度に切断したのち、平面研削盤で長さを20
00μmに加工して、側面606a〜gを有する円柱体を形成
する。そして公知の放電加工法により前記円柱体の内部
を加工してテーパ部601a〜gおよび直進部602a〜gを作製
することにより形成される。
【0048】各穿孔部531a〜gの互いのx方向中心距離
(1080μm)は、これに嵌合される各ノズルチップ600a
〜gの先端部603a〜gの互いのx方向中心距離に相当す
る。そしてこの1080μmという数値は、x方向で隣接す
るRGB各3色分の蛍光体層からなる1画素のピッチ(x
方向セルピッチ360μm×3=1080μm}に合わせて設定
されたものである。
【0049】2-4.ノズルチップの効果 上記構成を有する本実施の形態1のノズルユニット500
は、ノズルチップ600a〜gによって各ノズルの取り外し
が非常に簡単に行えるという優れた特徴を持っている。
これにより、たとえノズルチップ600a〜gのうちのいず
れかを作製する上で精度のばらつきや内部の表面荒さの
ばらつきを生じても、所定のノズルチップ600a〜gを取
りはずし、これを別のものと替えたり修正加工するだけ
でばらつきを抑えることができる。
【0050】したがって従来、ノズルユニットの筐体に
直接穿孔加工を施してノズル吐出口を設けていた構成
(前記図12を参照)では、ノズル吐出口に精度や内部の
表面荒さが生じた場合、その修正加工に伴う部品(すな
わち筐体)の取り回しが困難であって、相当な修正時間
もかかり、ともすれば筐体ごと作りなおさねばならない
といった問題があったのに対し、本実施の形態1では最
悪でもノズルチップ600a〜gの取り替えだけですむ。こ
れによりノズルユニットの精度の向上や作製上のコスト
削減の問題を飛躍的に改善することができる。
【0051】ここで図13は、従来のノズルユニットにお
けるノズルの精度のばらつき(修正加工なし)を相対的
な蛍光体インクの流量比で表したグラフ(ノズル流量分
布)の一例である。図中、横軸のa〜gは、図12のノズル
吐出口5050a〜gのそれぞれに相当する。当図に示され
たノズルユニット5000は、ノズルチップ600a〜gごとに
吐出量のばらつきが見られる。このことは放電加工法の
特性によって、一番はじめに穿孔加工されるノズル吐出
口5050aの径が最も大きく、これに続いて穿孔加工され
るノズル吐出口b〜gの径が小さくなってしまうためと考
えられる。これは放電加工機の放電電極の形状が徐々に
変化することが原因であると考えられるが、この径のば
らつきによって、蛍光体インクの流量比もばらついてし
まう。
【0052】これに対し本実施の形態1では、図10に示
したグラフ(ノズル流量分布)に示すごとく、修正加工
を行う前のノズルチップ600a〜gでは流量比が多少ばら
つく場合もあるものの(一点鎖線を参照、ノズルチップ
600c以降の数値はグラフ下方にはみ出るので不図示)、
修正加工を繰り返すごとに流量比は確実に均一に調整さ
れ、理想的な流量比に近づけられるといった効果が得ら
れる。
【0053】また、従来は蛍光体インク中に含まれる蛍
光体粒子によって研磨作用を受け、ノズル径などの精度
が悪くなるといった問題があった。これにはノズルユニ
ットを超硬質材料で作製して耐久性を上げる対策が考え
られていたが、硬い材料でノズルユニット自体を作製す
る困難性や、ノズルユニットを作りなおす場合の材料コ
ストが相当にかかるなどの問題があった。これに対し本
実施の形態1では、ノズルチップ600a〜gを少なくとも筐
体510側よりも硬い超硬質材料で作製するだけで、上記
研磨作用を効果的に抑制することができる。さらにノズ
ルチップ600a〜gだけを超硬質材料で作製するのでコス
ト的にも優れた効果が期待できる。
【0054】ところでノズルユニットでは、例えば上記
精度の問題に起因して、図12(b)のノズルユニット正
面断面図に示すように、あるノズル吐出口(ここではノ
ズル吐出口5050g)からの蛍光体インクのジェット流の
吐出方向が静電力などの影響で歪み、隣のノズル吐出口
のジェット流と干渉することがある。こうなると所定の
隔壁30間に正しく蛍光体インクが塗布されなくなった
り、歪んだ形の蛍光体層31〜33が形成されたりするので
好ましくない。
【0055】しかしながらこのような場合、本実施の形
態1では、問題のあるノズルチップ600a〜gを取り外し、
それを穿孔部531a〜gに対して一定の回転角度を与えて
再び嵌合することにより解決することができる。具体的
には図12(b)の場合のように、x方向に蛍光体インク
のジェット流が歪む場合、ノズルチップ600a〜gを取り
外し、y方向(紙面に垂直な方向)へ90度回転させて再
嵌合させる。こうすると蛍光体インクはy方向に沿って
歪みながら吐出されるが、蛍光体インクはx方向に歪ま
なくなるので問題は解決される。また蛍光体インクはy
方向に沿って歪んで吐出されるものの、詳細を後述する
ように蛍光体インクはy方向に沿って隔壁30間に塗布さ
れるので問題は生じない。このように蛍光体インクのジ
ェット流は、比較的簡単な方法で隣接するジェット流と
干渉しなくなるので、精度の良い蛍光体インクの塗布が
可能となる。
【0056】また、ノズルチップ600a〜gの内部構造に
よって、次のような効果が得られる。すなわち図5のノ
ズルチップ周辺の断面図に示すように、インクスペース
521中の蛍光体インクは、テーパ部601a〜gによって効率
よくノズルチップ600a〜g内に供給され、さらに直進部6
02a〜gによって整流作用をうけ、直進性を付与されて吐
出される。これにより先端603a〜gより吐出された蛍光
体インクのジェット流は、歪みをほとんど起こすことな
く塗布対象に到達する。
【0057】なお、ノズルチップ600a〜gの高さは本実
施の形態1のように底板部530の厚みと同一に合わせる構
成に限定されず、例えば図6のノズルチップ周辺の断面
図(バリエーション)に示すように、ノズルチップ600a
〜gの底面602a〜gを底板部530の底面より突出させるよ
うにしてもよい。こうすることで、底板部530の底面の
静電作用で蛍光体インクのジェット流が望ましくない方
向に歪むのを抑える効果が得られる。
【0058】また逆に、図7のノズルチップ周辺の断面
図(バリエーション)に示すように、ノズルチップ600a
〜gの底面602a〜gを底板部530の底面より陥没させるよ
うにしてもよい。これにより穿孔部531a〜gの周縁部に
沿って働く静電作用を意図的に利用し、蛍光体インクの
ジェット流を当該周縁部に沿わせて直進させることが可
能となる。ただしこの場合、蛍光体インクのジェット流
の径が穿孔部531a〜gの径にまで大きくなるので、あら
かじめノズルチップ600a〜gと穿孔部531a〜gの径を小さ
く修正しておくなどの注意が必要である。
【0059】また、ノズルチップ600a〜gの蛍光体イン
クに対する濡れ性を、当該ノズルチップ600a〜g以外の
ノズルユニット500の蛍光体インクに対する濡れ性より
も高くする(すなわち具体的には先端603a〜gの蛍光体
インクに対する接触角を、ノズルチップ600a〜g以外の
ノズルユニット500側の蛍光体インクに対する接触角よ
りも小さくする)ようにしてもよい。これによりノズル
チップ600a〜gより吐出された蛍光体インクが先端603a
〜g付近になじむようになるので、蛍光体インクのジェ
ット流の直進性をいっそう高めることができる。これは
具体的にはノズルチップ600a〜gの先端603a〜g付近を表
面処理したり、底板部530の表面をフッ素加工したりす
ることによって調整することができる。
【0060】3.蛍光体インクについて ここでは本蛍光体インク塗布装置10で用いる蛍光体イン
クの成分例を挙げる。当該蛍光体インク塗布装置では基
本的に一般的な蛍光体インクを用いることが可能であ
る。例えば青色蛍光体インクの場合、平均粒径2μmの
青色蛍光体(BaMgAl1017:Eu3+)30wt%、
エチルセルロース(分子量約20万)4.5wt%、分散剤
(グリセルトリオレエート)2wt%、平均粒径0.01μ
mの酸化ケイ素粒子(シリカ粒子)1wt%、溶剤(ブ
チルカルビトールアセテート)62wt%、可塑剤0.5w
t%を混合し、これを良く撹拌して約100センチポイズ
(cp)としたものが使用可能である。
【0061】4.蛍光体インク塗布装置10を用いたPDP
への蛍光体インクの塗布工程 次に、本蛍光体インク塗布装置10を用いたPDPへの蛍
光体インクの塗布工程について具体的に説明する。 4-1.蛍光体インク塗布装置の各種設定 まず、上記構成を有する蛍光体インク塗布装置10の移動
テーブル200上に、バックパネル26を方向に注意しなが
ら(バックパネル26のxy方向が蛍光体インク塗布装置
10のxy方向と一致するように)載置し、移動テーブル
200上にバックパネル26を水平に固定する。
【0062】続いて、ラック部323を調節してノズルユ
ニット500のノズルチップ600a〜gとバックパネル26の隔
壁30の間の距離を約600μm程度まで近づける。これは
蛍光体インクの飛沫や、ノズルチップ600a〜gから吐出
するインク流の直進性不良(曲がり)によって生じる隣
接セル間の混色などの悪影響をできるだけ防ぐ目的によ
る。
【0063】次に、蛍光体インク塗布装置10の前記制御
部のオペレータ入力部より、ポンプ600および循環ポン
プ700の吐出力を調節し、ノズルチップ600a〜gからのイ
ンク吐出力を7〜8kg/cm2の範囲に設定する。そして
この設定に引き続き、塗布プロセスの速度条件(ステッ
ピングモータ103、318のドライブコントロール等を含
む)を設定し、全体的な蛍光体インク塗布プロセスの設
定を完了する。
【0064】なお、本実施の形態ではバックパネル26に
塗布するRGB各色のうち、1色分の蛍光体インクの塗
布についての蛍光体インク塗布プロセスを例示するが、
全色分の蛍光体インクの塗布プロセスを連続して行う場
合には、蛍光体インク1色を塗布した後毎に一旦装置を
停止させ、インクタンク400、ノズルユニット500等の洗
浄作業を行う必要がある。
【0065】4-2.蛍光体インクの塗布プロセス 蛍光体インク塗布プロセスの設定後、ワーク開始指示を
入力すると、自動的に蛍光体インク塗布プロセスが開始
される。当該インク塗布プロセスは、例えば図8のよう
に行われる。当図中、x方向に平行な一点鎖線矢印は、
ノズルユニット500を備えた加工ヘッドベース320側(以
下「加工ヘッドベース320側」と称す)の移動方向、y
方向に平行な実線矢印は移動テーブル200(バックパネ
ル26を含む)の移動方向を示す。また、ここに示した
「有効塗布範囲」は、隔壁30のy方向長(形成すべき蛍
光体層31〜33のy方向長)を十分に含む塗布範囲であ
る。
【0066】図8のように、本蛍光体インク塗布プロセ
スは蛇行プロセスからなる。なお当図では説明の簡単化
のためテーブルの移動回数および加工ヘッドベースの移
動回数を実際より少なく図示している。蛍光体インク塗
布プロセスは、バックパネル26のx方向最左端部下の所
定の隔壁30間にノズルチップ600a〜gのうち最左端のノ
ズルチップ600aの先端603aを位置させてから開始する。
このとき、図中で「start」と表示した位置より紙面下
側(バックパネル26よりy方向手前側)で予め蛍光体イ
ンクを吐出状態にさせておく。
【0067】上記ノズルチップ600a〜gとバックパネル2
6との位置合わせが済んだら、移動テーブル200側をy方
向へ一気に走査し(最大速度約2.0m/sec)、所定の隔
壁30間に蛍光体インクを塗布する。ノズルチップ600a〜
gは計7穴であるから、このとき計7溝の蛍光体層に相当
する蛍光体インクが同時に塗布される。ここで、図9は
蛍光体インクをバックパネル26に塗布する様子を示して
いる。ノズルユニット500は実際よりも大きく、またバ
ックパネル26は部分的に図示している。図9では分かり
易いように、バックパネル26の隔壁30間の3溝毎に塗布
しているが、実際にはノズルチップ600a〜gはx方向に1
080μm間隔で穿孔されているので、蛍光体インクは3溝
毎の隔壁30間に、合計7溝分が同時に塗布される。
【0068】ここで本実施の形態1のノズルユニット500
は、前述したようにノズルチップ600a〜gの採用により
あらかじめノズル付近の精度や内部の表面荒さなどの基
準について容易に何度も調整することが可能になってい
る。このため、十分に調整がなされたノズルユニット50
0によって、従来よりも精密かつ正確な蛍光体インクの
塗布工程が行われることとなる。
【0069】このようにしてy方向に一気に蛍光体イン
クを塗布したら、そのまま移動テーブル200側を加工ヘ
ッドベース320側のノズルチップ600a〜gの鉛直直下より
も外側まで移動させ、バックパネル26上に蛍光体インク
が掛からない状態にする。そして、今度は加工ヘッドベ
ース320側をx方向へ移動させ、新たな隔壁30間への塗
布準備に取り掛かる。このとき、加工ヘッドベース320
側の移動距離は7560μm(7穴分のノズルチップ600a〜g
間隔1080μm×7=7560μm)であり、速度1.0〜1.5m/
sec程度で移動する。
【0070】加工ヘッドベース320側の移動が完了する
と、前述と同様にして(y方向を逆行する点のみ異な
る)、再度蛍光体インクの塗布にかかる。以上の動作を
バックパネル26の規格サイズに合わせて所定数だけ繰り
返し(本実施の形態では一例として123回)、バックパ
ネル26の全面にわたって行った後、1色分の蛍光体イン
ク塗布プロセスを終了する。このように、走査プロセス
は全体的に見るとxy各方向へのジグザグ運動から構成
されている。3色分をすべて行うためには、一色蛍光体
インクを塗布し終わるたびにノズルユニット500等を洗
浄し、上記プロセスを繰り返す。
【0071】5.その他の事項 上記実施の形態では、NTSC方式のPDPへの蛍光体
インクの塗布について例示したが、当然ながらこれ以外
の方式のPDP(ハイビジョン方式のPDP)であって
もよく、さらに他種のガス放電パネルに本発明を適用し
てもよい。また、本発明はインクジェット法(方式)に
限らず、インクスペース(液室)とインクノズルを備え
るタイプのノズルであれば、前記以外の塗布方法に適用
してもよい。
【0072】また、蛍光体インク塗布装置は例示した方
式に限らず、これ以外のもの(例えば加工ヘッドベース
側を固定し、移動テーブルがxy各方向に移動する方
式)であってもよい。さらに実施の形態では、隣接する
各穿孔部531a〜g(各ノズルチップ600a〜g)のx方向中
心距離を1080μmとしたが、本発明は当然ながらこれに
限定するものではなく、塗布するPDPの規格・サイズ
等に合わせて変更してもよい。ただし、前記x方向中心
距離を変更することによって、これに合ったインク塗布
プロセスを調節する必要があるのは言うまでもない(こ
れについては例えば走査プロセス数を増減するなどの方
法が考えられる)。また、ノズルチップ600a〜gも7穴に
限らず、これ以外の数であってもよい。
【0073】なお、本実施の形態で走査プロセスを3段
階で構成したのはノズルチップ600a〜gのノズル間隙に
合わせたからであり、したがって実際には作製したノズ
ルチップ600a〜gのノズル間隙に合わせて適宜走査プロ
セス回数等を変更する必要があるのは言うまでもない。
また、上記した蛍光体インク塗布プロセスにおいては、
パックパネルガラス27の所定位置に予めアライメントマ
ークを付し、これを蛍光体インク塗布装置10側に備えた
CCD等で読み取って、さらに精密なアライメントを行
った上で蛍光体インクを塗布するようにしてもよい。
【0074】さらに、穿孔部531a〜g周辺の構成を図11
のようにしてもよい。当図では一例として、穿孔部531a
の底部に段部532aを設け、当該段部532aに対応した形状
のノズルチップ600aを用いる例を示している。このよう
な構成によって、ノズルチップ600aと穿孔部531aとの位
置合わせがしやすくなる。また本構成では、インクスペ
ース521側から穿孔部531aに差し込まれたノズルチップ6
00aが段部532aで保持され、蛍光体インクによって段部5
32aに押圧される。したがってノズルチップ600a〜gと穿
孔部531a〜gの固着を行わなくてもよいといった効果も
ある。
【0075】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、本発明
は、筐体内の液室に供給される蛍光体インクを、当該液
室の壁面に形成されたノズル吐出口から塗布対象へ吐出
する蛍光体インクノズルであって、液室壁面のノズル吐
出口に相当する位置に穿孔部が設けられ、当該穿孔部に
前記ノズル吐出口を有するノズルチップが脱着可能な状
態で装着されているので、チップに精度や内部の表面荒
さのばらつきが生じても、問題のあるチップを取り外し
て別のものと取り替えるか修正加工することが可能とな
る。これにより従来に比べて飛躍的に優れた性能のイン
クノズルを迅速に構成することが可能となる。したがっ
て、このようなインクノズルを搭載した蛍光体インク塗
布装置を用いれば、ハイビジョン方式のような微細構造
のPDPなどのガス放電パネルであっても良好に蛍光体
インクを塗布することが可能であり、高精度で蛍光体層
を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製造方法で作製したプラズマディスプ
レイパネルの部分概略図である。
【図2】本発明の一適用例である蛍光体インク塗布装置
の概略図である。
【図3】インクタンクおよびノズルユニットの構成を示
す図である。(a)はインクタンクおよびノズルユニッ
トの正面図である。(b)はインクタンクおよびノズル
ユニットの側面図である。
【図4】ノズルユニットの構成を示す概略図である。
(a)はノズルユニットの概略組立図である。(b)は
底板の側面図である。(c)はノズルチップの外観図で
ある。
【図5】ノズルチップ周辺の断面図である。
【図6】ノズルチップ周辺の断面図(バリエーション)
である。
【図7】ノズルチップ周辺の断面図(バリエーション)
である。
【図8】蛍光体インク塗布プロセスを示す図である。
【図9】蛍光体インク塗布時のノズルユニット周辺の様
子を示す図である。
【図10】本発明のノズル流量分布を示すグラフである。
【図11】ノズルチップ周辺の断面図(バリエーション)
である。
【図12】従来型と本発明のノズルユニットの構成を示す
正面断面図である。(a)は従来型のノズルユニットの
概略組立図である。(b)は従来型のノズルユニットの
正面断面図である。
【図13】従来のノズル流量分布を示すグラフである。
【符号の説明】
10 蛍光体インク塗布装置 26 バックパネル 30 隔壁 31〜33 蛍光体層 400 インクタンク 500 ノズルユニット 510 蓋部 520 筐体 530 底板部 531a〜g 開孔部 600a〜g ノズルチップ 601a〜g テーパー部 602a〜g 直進部 603a〜g 先端 604a〜g 上面 605a〜g 底面 606a〜g 側面
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B05B 1/00 B41J 3/04 101Y 5C040 (72)発明者 河村 浩幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 住田 圭介 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 三谷 眞人 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 光明寺 大道 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2C056 FB01 FB10 FC02 FC06 2C057 AF30 AG15 AG99 AJ10 AP12 AP22 AP25 AP72 4F033 AA01 EA01 NA01 4F041 AA05 AB01 BA13 BA17 5C028 HH14 5C040 FA01 GG09 JA13 MA24

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筐体内の液室に供給される蛍光体インク
    を、当該液室の壁面に形成されたノズル吐出口から塗布
    対象へ吐出する蛍光体インクノズルであって、 液室壁面のノズル吐出口に相当する位置に穿孔部が設け
    られ、当該穿孔部に前記ノズル吐出口を有するノズルチ
    ップが脱着可能な状態で装着されていることを特徴とす
    る蛍光体インクノズル。
  2. 【請求項2】 前記チップは筒状の外形を有し、かつ、
    熱軟化性樹脂により前記穿孔部に固着されていることを
    特徴とする請求項1に記載の蛍光体インクノズル。
  3. 【請求項3】 前記チップは、液室から外部へ向かって
    内径が小さくなる漏斗状の中空構造と、当該漏斗状の中
    空構造の先端に内径から連続する円筒状の中空構造を有
    することを特徴とする請求項1または2に記載の蛍光体イ
    ンクノズル。
  4. 【請求項4】 塗布対象側の前記チップの先端が、筐体
    の外部表面より突出した状態で装着されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の蛍光体インクノ
    ズル。
  5. 【請求項5】 塗布対象側の前記チップの先端が、筐体
    の外部表面より陥没した構成であることを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の蛍光体インクノズル。
  6. 【請求項6】 前記チップの塗布対象側の先端に対する
    蛍光体インクの接触角が、チップ周囲の筐体表面に対す
    る蛍光体インクの接触角よりも小さくなるように設定さ
    れていることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の蛍光体インクノズル。
  7. 【請求項7】 前記チップは、前記筐体よりも硬い部材
    からなることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載
    の蛍光体インクノズル。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかに記載の蛍光体イ
    ンクノズルと、前記塗布対象を載せるテーブル表面に沿
    って、相対的に移動可能な加工ヘッドを備え、当該加工
    ヘッドに前記蛍光体インクノズルが装着されていること
    を特徴とする蛍光体インク塗布装置。
  9. 【請求項9】 複数の隔壁が並設されたガス放電パネル
    のパネル面に対し、請求項1〜7のいずれかに記載の蛍光
    体インクノズルを前記隔壁の長手方向に沿って移動さ
    せ、当該隔壁の間隙にノズル吐出口を通じて蛍光体イン
    クを塗布する蛍光体インク塗布工程を経ることを特徴と
    するガス放電パネルの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のガス放電パネルの製造
    方法により製造したことを特徴とするプラズマディスプ
    レイパネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003100222A (ja) * 2001-09-21 2003-04-04 Matsushita Electric Ind Co Ltd プラズマディスプレイパネル
JP2007083237A (ja) * 2006-12-01 2007-04-05 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 塗布装置
JP2022089371A (ja) * 2020-12-04 2022-06-16 株式会社ワークス 電子部品接着用ノズル

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