JP2001232795A - プリントヘッドおよびプリント装置 - Google Patents

プリントヘッドおよびプリント装置

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JP2001232795A JP2000043166A JP2000043166A JP2001232795A JP 2001232795 A JP2001232795 A JP 2001232795A JP 2000043166 A JP2000043166 A JP 2000043166A JP 2000043166 A JP2000043166 A JP 2000043166A JP 2001232795 A JP2001232795 A JP 2001232795A
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数のプリント素子を具備し、これらが複数
のブロックに分けて時分割駆動されるように構成された
プリントヘッドにあって、プリント装置本体制御部とプ
リントヘッド側との接続信号線を削減し、プリントヘッ
ドの小型化および接続ケーブルの細線化を図る。 【解決手段】 プリントに係るデータを転送するために
プリント装置から供給されるクロックCLKを用いて時
分割駆動のタイミングを規定するブロック選択を行うた
めの制御信号BLK0〜BLK2を生成するブロック信
号発生部111を、複数のプリント素子606と、これ
らを駆動するための駆動手段113と、画像データを整
列させるデータ整列手段116とが一体に形成された基
板上に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリントヘッドお
よび該ヘッドを用いるプリント装置に関し、特に複数の
プリント素子を有してなるプリントヘッドおよび該ヘッ
ドを用いるプリント装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ、記録
装置において広く用いられるプリント装置は、入力され
た画像情報に基づいて、紙や樹脂薄板、さらには布等の
プリント媒体上にドットパターンからなる画像を形成し
ていくように構成されている。このような画像形成装置
は、そのプリント方式により、ワイヤドット方式、熱転
写方式、感熱プリント方式、インクジェット方式、電子
写真方式等に分けることができる。近年、これら方式の
うち、インクジェット方式は、記録速度が高いこと、記
録動作に伴う騒音が低いこと、所謂普通紙に定着などの
特別な処理を施さなくても記録が行えること、さらにカ
ラー化も容易で、しかも低コストで高解像度を実現でき
るという長所を有することから、有効な方式である。こ
の方式においては、その吐出方式によって近年種々のも
のが提案され、またこれらに改良が加えられて実用化さ
れている。
【0003】このインクジェット方式は、プリント剤と
して用いられるインクなどの液体を種々の吐出方式で吐
出し、それをプリント媒体に付着させて記録等のプリン
トを行うものである。インクの吐出方式としては種々の
ものが存在する。
【0004】その中で、例えば特開昭54−51837
号公報、ドイツ公開(DOLS)第2843064号公
報に記載されている液体噴射記録法は、熱エネルギを液
体に作用させて吐出の原動力を得るという点において他
の吐出方式とは異なる特徴を有している。
【0005】すなわち、かかる方式は、熱エネルギの作
用を受けた液体が体積の急激な増加を伴う状態変化を起
こし、この状態変化に基づく作用力によって所定の吐出
口より液吐出を行うものである。そして、これにより吐
出された液体(インク)がプリント媒体に付着し、プリ
ント(記録)が行われる。
【0006】特に、DOLS第2843064号公報に
記載されている方式は、いわゆるドロップオンデマンド
記録法に極めて有効に適用されるばかりではなく、吐出
口を高密度に多数配置したプリントヘッドを容易に具現
化できるので、高解像度かつ高品質の画像を高速に形成
できるという特長をも有している。
【0007】而してかかる記録法に適用されるプリント
ヘッドは、液体を吐出するために設けられた吐出口と、
この吐出口に連通し液体を吐出するために利用される熱
エネルギを液体に作用する部分である熱作用部を構成の
一部とする液路と、熱エネルギを発生する手段としての
熱エネルギ発生素子とを具備している。
【0008】また、かかるプリントヘッドに適用される
基板には複数の熱エネルギ発生素子を形成するだけでな
く、各熱エネルギ発生素子を駆動するドライバ、直列に
入力される画像データを展開して各ドライバに並列に転
送するべく熱エネルギ発生素子数と等しいビット数を有
したシフトレジスタ、およびシフトレジスタが出力する
データを一時記憶するラッチ回路等の制御ロジック回路
をも形成した構成が採用されている。
【0009】図1は熱エネルギ発生素子およびその駆動
回路の電気的構成の従来例を、図2はその各部信号のタ
イミングチャートをそれぞれ示すもので、駆動回路は所
定数(図では64個)の熱エネルギ発生素子群21(吐
出ヒータR1〜R64)とともに一体に基板(ヒータボ
ード)上に設けられている。
【0010】図において、22は吐出ヒータ駆動電源
(VH)ラインに吐出ヒータR1〜R64とともに接続
される電力供給制御用のトランジスタアレイであり、吐
出ヒータR1〜R64の導通をオン/オフする。
【0011】64個の吐出ヒータは、8×8の論理マト
リクスに分割され、吐出ヒータ8個毎のブロックが同時
に選択されるように配線されている。また、各ブロック
において8個の吐出ヒータはさらに奇数番目のものと偶
数番目のものとに分割駆動される。すなわち、ブロック
は8つタイミングに分けられて選択され、同時に選択さ
れる吐出ヒータ数は8個であり、その8個の吐出ヒータ
が2つのタイミングに分割されて駆動される。
【0012】デコーダ24はブロック選択のタイミング
を規定する信号を発生するもので、BLK0〜BLK2
の3本の入力信号(3ビット並列信号)に応じ、8個の
タイミング信号を順次出力し、その出力は電力制御用ト
ランジスタに接続される各アンドゲート23の1つの入
力端に適切に供給される。ODDおよびEVENは各ブ
ロックの奇数番目のビットおよび偶数番目のビットを選
択する信号であり、それぞれに対応したアンドゲート2
3の1つの入力端に供給される。
【0013】一方、64個の吐出ヒータに対応した64
個のプリントデータDATAは、クロック信号DCLK
に同期してシフトレジスタ26に入力され、ラッチ信号
LATに応じてラッチ回路25にラッチされる。そして
当該ラッチされたデータはアンドゲート23の1つの入
力端に送られる。また、HEATは吐出ヒータに通電を
行う時間を規定するための信号であり、これもアンドゲ
ート23の1つの入力端に供給される。
【0014】図3は熱エネルギ発生素子およびその駆動
回路の電気的構成の他の従来例を示すもので、熱エネル
ギ発生素子(吐出ヒータ)401、パワートランジスタ
402、ラッチ回路403、シフトレジスタ404およ
び以下の各部が一体に基板(ヒータボード)400上に
設けられている。415は吐出ヒータ401の発熱抵抗
値ないしヒータボード400の温度を検出するためのセ
ンサ、またはヒータボード400の加熱保温を行うため
のヒータであり、これらセンサと保温ヒータとはヒータ
ボード400上の適切な位置に同時に複数形成されてい
てもよいのは勿論である。
【0015】405〜414は入出力パッドを示す。4
05はシフトレジスタ404を作動させるためのクロッ
ク信号入力用パッド、406は画像データを直列に受容
するための画像データ入力用パッド、407は画像デー
タをラッチ回路403に保持させるためのクロック信号
入力用パッドである。また、408はパワートランジス
タ402のオン時間、すなわち吐出ヒータ401の通電
時間を外部から制御するための駆動信号(ヒートイネー
ブル)入力用パッド、413(1)〜413(n)は複
数の吐出ヒータ401をブロックに分けて時分割駆動を
行う際のブロック選択を行うためのブロック選択信号
(ブロックイネーブル)入力用パッドである。さらに4
12はラッチ回路403およびシフトレジスタ404を
リセットするためのリセット信号入力用パッド、409
はロジック回路駆動電源(3〜8V、一般的には5V)
接続用のパッド、410はグランド(GND)接続用パ
ッド、411は吐出ヒータ駆動電源接続用のパッド、4
16は吐出ヒータに通電される信号接地用のパッド、4
14(1)〜414(n)センサ駆動信号入力用および
センサ出力用、ないしは保温ヒータ駆動信号入力用のパ
ッドである。
【0016】かかるヒータボード400の駆動シーケン
スについて説明するに、まずプリント装置本体からクロ
ック信号に同期して画像データがシリアル転送される
と、シフトレジスタ404はこれを取り込んで整列させ
る。当該整列された画像データはラッチ回路403に一
時記憶され、画像データに応じたオンまたはオフ信号が
ラッチ回路403により出力される。その状態でヒート
パルスが入力されると、ブロック選択信号により選択さ
れてアクティブとなっているブロックにおいて、画像デ
ータがオンである場合には対応したパワートランジスタ
402が当該ヒートパルスの期間オンとなり、対応した
吐出ヒータ401に通電がなされて駆動される。なお、
ブロック駆動は、複数の吐出ヒータをブロックに分けて
時分割駆動することで同時駆動される吐出ヒータ401
の数を減らし、電源の小型化および混入ノイズの影響の
低減化を図るために用いられるものである。
【0017】図4は駆動タイミングの説明図であり、こ
こでの波形はプリント装置本体から送られてくる信号の
うち時分割駆動のためのブロック選択信号(ここではB
1〜B8としてある)および吐出ヒータ401の通電時
間を決定するヒートイネーブル信号(HEAT)のみを
表示した。図示の例では吐出ヒータ401の総数を3
2、ブロック数を8としてあり、すべての吐出ヒータが
駆動され得る1周期内に1回ずつタイミングをずらして
各ブロックが順次選択される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】ところで近年ではプリ
ント装置の小型化の要求が高く、そのためにはプリント
装置本体とプリントヘッドとの電気的接続数の削減も重
要な課題となっている。しかるに図1の駆動系において
は、1つのヘッドを駆動するのに入力される信号として
LAT,DCLK,DATA,BLK0,BLK1,B
LK2,ODD,EVEN,HEATがあり、駆動系に
接続される信号線だけでも9本を要している。
【0019】また図3の駆動系においては、ヒータボー
ド上にデコーダを有さずプリント装置本体側より各ブロ
ックを直接選択する構成であるので、接続される信号線
はさらに多くなっている。
【0020】これらによりヒータボードには多数のの信
号線の接続を行うためのパッドが必要となり、これがヒ
ータボードの面積ないしはヘッドの小型化の制約となっ
ていた。また、接点数が多くなればその分ヘッド製造の
歩留まりが低下するおそれもあり、またヘッドに至るケ
ーブルやフレキシブル配線板なども小型化ないしは低廉
化の制約を受けることになる。
【0021】本発明は、かかる問題点に鑑み、ヘッドに
接続すべき信号線の数を減らし、以て上記問題を解決す
ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明は、
複数のプリント素子を具備し、該複数のプリント素子が
所定の駆動単位に分けて時分割駆動されるように構成さ
れたプリントヘッドであって、プリントに係るデータを
転送するためにプリント装置から供給されるクロックを
用いて前記時分割駆動のタイミングを規定する制御信号
を生成する手段を具備したことを特徴とする。
【0023】ここで、前記複数のプリント素子は複数の
ブロックに分割されてブロック毎に時分割駆動されると
ともに、当該ブロックに含まれるプリント素子について
も所定の時分割駆動が行われるように配線され、前記制
御手段は前記ブロック毎の時分割駆動および前記ブロッ
ク内での時分割駆動を行うためのタイミングを定める制
御信号を前記クロックを用いて生成するものとすること
ができる。
【0024】これらにおいて、前記制御手段は、前記ク
ロックを計数し所定値に達する毎に信号を出力する計数
手段を含み当該信号から前記制御信号を生成する論理回
路を有するものとすること、または、前記制御手段は、
前記制御信号に対応したデータを記憶する記憶手段と、
前記クロックの計数に応じて前記記憶手段のアドレスを
指定することにより前記記憶手段から前記制御信号を出
力させる手段とを有するものとすることができる。
【0025】前記制御手段はさらに、前記プリント素子
の駆動時間を規定するための制御信号を前記クロックを
用いて生成するものとすることができる。
【0026】ここで、前記制御手段は、前記時分割駆動
を規定するための時間データを記憶した記憶手段と、前
記クロック信号を計数し前記時間データに基づく単位で
動作する第1の計数手段と、該第1の計数手段の動作単
位毎に計数値を歩進する第2の計数手段とを有し、これ
ら計数手段の出力に基づいて前記駆動時間規定用制御信
号および前記時分割駆動タイミング規定用制御信号を生
成するものとすることができる。
【0027】ここで、前記第2の計数手段は前記複数の
プリント素子のすべてが駆動される1周期毎にリセット
されるものとすることができる。
【0028】前記記憶手段は前記駆動時間規定用制御信
号の立ち上がりおよび立ち下がりを規定するためのデー
タをさらに記憶し、当該データと前記第1計数手段の計
数値とから前記駆動時間規定用制御信号を生成すること
ができる。
【0029】さらに、前記第2の計数手段の出力を用い
て前記時分割の周期毎に前記駆動時間規定用制御信号を
生成することにより前記プリント素子の駆動単位の選択
を行うことができる。
【0030】以上において、前記プリントヘッドはプリ
ント媒体に対しインクを吐出することによりプリントを
行うインクジェットヘッドの形態を有するものとするこ
とができる。
【0031】ここで、前記プリントヘッドは、インクを
吐出するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸
騰を生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を前記プ
リント素子として有するものとすることができる。
【0032】さらに、前記プリントヘッドは、複数の前
記発熱素子と、該複数の発熱素子を駆動するための駆動
手段と、前記複数の発熱素子の位置に応じて画像データ
を整列させるデータ整列手段とが一体に形成された基板
を有するものとすることができ、該基板に、上記いずれ
かの制御手段をさらに一体に形成することができる。
【0033】また、本発明は、インクを吐出するために
利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を生じさせる
熱エネルギを発生する発熱素子を複数有するインクジェ
ットプリントヘッド用基板であって、前記複数の発熱素
子と、該複数の発熱素子を駆動するための駆動手段と、
前記複数の発熱素子の位置に応じて画像データを整列さ
せるデータ整列手段と、上記いずれかの制御手段を一体
に形成してなることを特徴とする。
【0034】さらに本発明は、複数のプリント素子を具
備したプリントヘッドを用い、前記複数のプリント素子
を所定の駆動単位に分けて時分割駆動することにより画
像の形成を行うプリント装置において、時分割駆動のタ
イミングを定める制御信号を前記クロックを用いて生成
する手段を前記プリントヘッド側に設けたことを特徴と
する。
【0035】このプリント装置に適用されるプリントヘ
ッドとして、上述のいずれかのプリントヘッドを用いる
ことができる。
【0036】なお、本明細書において「プリント」と
は、文字,図形等有意の情報を形成する場合のみなら
ず、広く画像,模様,パターン等を媒体上に形成(プリ
ント)する場合も言うものとする。
【0037】また、「プリント媒体」とは、一般的な記
録装置で用いられている紙のみならず、広く布,プラス
チックフィルム,金属板等、ヘッドによって吐出される
インクを受容可能なものも言うものとする。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を詳
細に説明する。
【0039】(第1例)図5は本例に用いたインクジェ
ットプリント装置700の斜視図である。以下の諸例が
適用されるプリントヘッド610はキャリッジ720上
に搭載されており、このキャリッジ720は駆動モータ
701の正逆回転に応動して駆動力伝達ギア702,7
03を介して回転駆動されるリードスクリュ704の螺
旋状溝721に係合している。従ってプリントヘッド6
10は、駆動モータ701の駆動に応じて、プリント媒
体Pの送り方向とは直交するa,b方向に往復走査しつ
つプリント動作を行う。また、図示しない給送装置によ
ってプラテン706上に搬送されるプリント媒体P用の
押さえ板705は、キャリッジ移動範囲にわたってプラ
テン706に対しプリント媒体Pを押圧する。
【0040】707および708はホームポジション検
知手段としてのフォトカプラであり、キャリッジ720
に設けたレバー709のこの域での存在を確認して駆動
モータ701の回転方向切り替え等を行うためのタイミ
ング信号を発生する。
【0041】710はプリントヘッド610の前面のキ
ャッピングを行うキャップ部材711を支持する部材、
712はキャップ部材711内を吸引する吸引手段であ
り、プリントヘッド回復操作時やプリント動作の待機時
には、キャリッジ12はプリント範囲外のキャッピング
位置へ移動し、所定の操作(キャッピング、吸引等)が
行われる。714はクリーニングブレード、715はク
リーニングブレード714をプリントヘッド前面に対し
進退可能に支持するブレード移動部材であり、これらは
本体支持板716に支持されている。なお、クリーニン
グブレードとしては図示の形態に限られず公知の他の形
態のものも適用できるのは勿論である。
【0042】また、717は吸引回復処理を開始するた
めのレバーであり、キャリッジ720と係合するカム7
18の移動に伴って移動し、クラッチ切り換え等公知の
伝達手段を介して駆動モータ701の駆動力が伝達され
て当該移動が制御される。なお、プリントヘッド610
に設けられる吐出ヒータ等への信号の付与および上記各
機構の駆動制御を司る制御部は、図示のプリント装置本
体の適宜の部位に設けられる。
【0043】かかるプリント装置700は、給送装置に
よってプラテン706上に搬送されるプリント媒体Pに
対し、プリントヘッド610がプリント媒体Pのほぼ全
幅にわたって往復移動しつつプリント動作を行うもので
あり、かつプリントヘッド610は以下に述べるように
複数の吐出ヒータないし吐出口を有した構成となってい
るので、高精度かつ高速度のプリントを行うことが可能
である。
【0044】図6は本例に用いるプリントヘッド610
の主要部の概略構成例を示す。図6に示すように、Si
等の半導体基板(ヒータボード)100上には、所定の
数の吐出ヒータ606と、これら吐出ヒータ606にそ
れぞれ電気信号を送る電極配線607および後述する駆
動回路や制御用ロジック回路等とが形成され、これら吐
出ヒータ606上に所定間隔で液路605を形成しかつ
これら液路605と連通する共通液室604を形成する
ための壁部材601が設けられている。そして、壁60
1上にインクの供給口603を有する天板602を接合
することでプリントヘッド本体が構成される。すなわ
ち、壁部材601、基板100および天板602で囲ま
れた部分が液路605となり、インクは供給口603お
よび共通液室604を介して液路605に供給される。
また、電極配線607を通して吐出ヒータ606に吐出
信号を印加し吐出ヒータ606上にバブルを発生させる
ことで液路前方の吐出口600より液が吐出される。ま
た、基板101上には温度センサ(不図示)が作り込ま
れており、その出力によりプリントヘッドの温度をモニ
タすることが可能である。
【0045】なお、図5のプリント装置では、図6に示
したプリントヘッド本体とこれに供給すべきインクを収
納したインクタンク部とを一体として本体に着脱可能な
カートリッジ形態のプリントヘッド610を用いてお
り、このプリントヘッドの主要部に以下に述べる諸例の
構成が適用可能であるが、両者は別体であってもよく、
またカートリッジ形態のものでなくてもよい。
【0046】図7は図6のヒータボードの電気的構成を
示すブロック図である。駆動回路は所定数(図では64
個)の熱エネルギ発生素子606の群(吐出ヒータR1
〜R64)とともに一体に基板(ヒータボード)上に設
けられている。
【0047】図において、113は吐出ヒータ駆動電源
(VH)ラインに吐出ヒータR1〜R64とともに接続
される駆動手段としての電力供給制御用のトランジスタ
アレイであり、吐出ヒータR1〜R64の導通をオン/
オフする。
【0048】64個の吐出ヒータは、8×8の論理マト
リクスに分割され、吐出ヒータ8個毎のブロックが同時
に選択されるように配線されている。また、各ブロック
において8個の吐出ヒータはさらに奇数番目のものと偶
数番目のものとに分割駆動される。すなわち、ブロック
は8つタイミングに分けられて選択され、同時に選択さ
れる吐出ヒータ数は8個であり、その8個の吐出ヒータ
が2つのタイミングに分割されて駆動される。
【0049】デコーダ119はブロック選択のタイミン
グを規定する信号を発生するもので、BLK0〜BLK
2の3本の入力信号(3ビット並列信号)に応じ、8個
のタイミング信号を順次出力し、その出力は電力制御用
トランジスタに接続される各アンドゲート114の1つ
の入力端に適切に供給される。ODDおよびEVENは
各ブロックの奇数番目のビットおよび偶数番目のビット
を選択する信号であり、それぞれに対応したアンドゲー
ト23の1つの入力端に供給される。
【0050】一方、64個の吐出ヒータに対応した64
個のプリントデータDATAは、クロック信号DCLK
に同期してデータ整列手段としてのシフトレジスタ11
6に入力され、ラッチ信号LATに応じてラッチ回路1
15にラッチされる。そして当該ラッチされたデータは
アンドゲート23の1つの入力端に送られる。また、H
EATは吐出ヒータの駆動(通電)時間を規定するため
のイネーブル信号であり、これもアンドゲート114の
1つの入力端に供給される。
【0051】111は本例の特徴をなす制御信号発生手
段としてのブロック信号発生部であり、外部から供給さ
れるラッチ信号LATおよびクロック信号DCLKの2
本の信号のみを取り込み、ブロック選択信号BLK0〜
BLK2をデコーダ119に供給する。すなわち、本例
ではブロック選択信号を外部から供給されるのではな
く、ヒータボード上に一体に作り込まれたブロック信号
発生部111により内部で作成しているのである。
【0052】図8はブロック信号発生部の内部の回路構
成例を示す。ここで、41は計数手段としてのnビット
カウンタであり、クロック信号DCLKがn回入力され
るとカウントアップ信号COUNT UPを1パルス出
力する。42および43はD型のフリップフロップ、4
4は3ビットカウンタである。これらのカウンタ等は小
型のチップを用いることができ、ヒータボード上に実装
してもその寸法を著しく増大することはない。
【0053】図9はブロック信号発生部111の動作を
説明するためのタイミングチャートである。まず、クロ
ック信号DCLKは、画像転送用のほかブロック信号発
生用にも用いられるのでかなり多数発生するが、画像信
号は発生したクロック信号DCLKの最後の64クロッ
ク分に同期させて送った部分(図ではD64〜D1)の
みが有効となる。
【0054】クロック信号DCLKがnビット送られる
毎にカウントアップ信号のパルスが発生し、これをD型
フリップフロップ42および43のクロックとして入力
し、前者の反転出力および後者の出力をそれぞれ奇数ビ
ット選択信号ODDおよび偶数ビット選択信号EVEN
として用いる。次に偶数ビット選択信号EVENの立ち
下がりクロックで3ビットカウンタ44をカウントアッ
プさせて行くことにより、このカウンタの3ビット出力
をそれぞれブロック選択信号BLK0、BLK1および
BLK2の3出力として用いることができる。
【0055】図10はブロック信号発生部の内部の他の
回路構成例を示す。ここで、61は上記カウンタ41と
同様のnビットカウンタであり、クロック信号DCLK
がn回入力されるとカウントアップ信号COUNT U
Pを1パルス出力する。62は当該カウントアップのパ
ルス信号を受けてmビットのパラレル出力を行うカウン
タであり、当該出力は記憶手段としてのメモリ63のア
ドレスA1〜Amと接続される。メモリ63としてはパ
ラレルに指定されるアドレスに対し5種のデータを割り
付けたものであればよい。すなわち、入力アドレスがア
ップすることにより、奇数ビット選択信号ODD、偶数
ビット選択信号EVEN、ブロック選択信号BLK0、
BLK1およびBLK2の出力がそれぞれなされるよう
にアドレスとデータとの割り付けを行っておけばよい。
この例においてもカウンタは小型のチップを用いること
ができ、またメモリとしても極めて小容量のもので足り
るので、ヒータボード上に実装してもその寸法を著しく
増大することはない。
【0056】以上の例によれば、クロック信号DCLK
をもとに駆動する吐出ヒータの選択信号である5種の信
号ODD、EVEN、BLK0、BLK1およびBLK
2を作成する手段として、ブロック信号発生部をヒータ
ボード上に実装したことにより、図1の従来例では9本
を要していたプリンタ本体との接続信号線を4本に減ら
すことができた。そのため、接続パッド数も減少し、プ
リントヘッドの小型化、ケーブルの細線化、ひいてはこ
れらによる低廉化を達成することができるのみならず、
接点数が少なくなる分接触不良などが生じる確率も少な
くなり、信頼性が向上する。さらにプリンタ本体で作成
する信号数が少なくなるので、本体側の低廉化も達成で
きる。
【0057】(第2例)図11は本発明の他の実施形態
によるヒータボードの電気的構成を示すブロック図であ
り、かかるヒータボードも図6に示したプリントヘッド
本体に適用可能なものである。
【0058】ここで、101は図3の従来例ではコンタ
クトパッドを介して外部(プリンタ本体の制御部)から
供給されていたブロックイネーブル信号であり、本例で
は当該コンタクトパッドを有さず本例の特徴であるイネ
ーブル信号発生部103により生成される。ヒートイネ
ーブル信号102についても同様に、外部からの信号を
受容するコンタクトパッドを有さず、本例の特徴である
制御信号発生手段をなすイネーブル信号発生部103に
より生成される。
【0059】104はメモリであり、ヒートイネーブル
信号102を生成する際に要する諸データとして、立ち
上がりデータ、立ち下がりデータや、時分割時点すなわ
ちブロックイネーブル信号101の変化点を決定するた
めのデータ等が記憶されている。このメモリには基板1
00を製造する際にアルミニウム配線等によりマスク化
されたデータを用いてもよいし、メモリとしてヒューズ
ROMやEEPROM等の不揮発性のメモリを用いても
よい。さらには、プリント動作、プリント条件、ヘッド
の状態等に応じて例えばプリント動作中にデータを変更
できるようにすることを所望する場合にはRAMを用い
てもよく、あるいは簡単にデータを保存するラッチ回路
を用いてもよい。この場合、データの書き込みにシフト
レジスタ404を兼用するようにすれば、当該データ書
き込み用の信号ラインを別途追加しなくても足りる。
【0060】さらに本例が図3の従来例と異なるのは、
クロック信号CLK、ラッチクロック信号LTCLKお
よびリセット信号RESETの各パッド107、106
および105がイネーブル信号発生部103にも接続さ
れていることである。上記以外の部分については図3の
従来例と同様であるが、当該従来例と比較すれば本例で
はヒートイネーブル入力用パッド408およびブロック
イネーブル入力用パッド413(1)〜413(n)が
省略されており、電気接続数を削減できることがわか
る。
【0061】図12はイネーブル信号発生部103の回
路構成例、図13はその動作タイミングをそれぞれ示
す。すなわち図12は、画像データを転送するためのク
ロックを主に活用することにより、電気接続数を削減し
つつプリントヘッドのヒータボード上でブロックイネー
ブル信号およびヒートイネーブル信号を生成する構成の
詳細例を示す図であって、ここではヒートイネーブル信
号を生成するための第1のカウンタ131とブロックイ
ネーブル信号を生成するための第2のカウンタ132と
の少なくとも2つのカウンタを用いている。
【0062】第1のカウンタ131は画像データ転送用
クロックCLKをそのままカウンタ用クロックとして取
り込んでいる。ここで、画像転送用クロックCLKがイ
ネーブル信号生成用として用いるに十分な分解能を持た
ない場合には前段に逓倍器(133)を介挿してもよい
し、逆に分解能が十分で周期を長くしたい場合には分周
器(131)を介挿してもよい。
【0063】このカウンタ131は図11のメモリ10
4に記憶されている時分割時点データにカウント値が到
達すると、あるいはラッチクロックLTCLKまたはリ
セット信号RESETが入力されるとカウント値がリセ
ットされ、再びカウント動作を開始する。すなわちカウ
ンタ131は1時分割単位で動作しており、このカウン
ト値と前述したメモリ104の記憶する立ち上がり・立
ち下がりデータとの比較によりT型フリップフロップ1
37を介してヒートイネーブル信号が生成される。なお
図12において、134および135は、それぞれ、立
ち上がりデータおよび立ち下がりデータとカウンタ13
1のカウント値とを比較するコンパレータ、136は時
分割時点データ(時分割ブロック間データ)とカウンタ
131のカウント値とを比較するコンパレータである。
【0064】次に、第2のカウンタ132は時分割時点
データとカウンタ131のカウント値とが一致した際に
コンパレータ136が発生する信号をカウンタ用クロッ
クとして取り込み、ラッチクロックLTCLKまたはリ
セット信号RESETが入力されるまでカウント動作を
行う。そしてこの第2のカウンタ132の出力をデコー
ダ138によりデコードすることで、従来は外部から供
給されていたブロックイネーブル信号をヒータボード上
で生成することができる。
【0065】なお図13は、図3の従来例と同様に発熱
体(吐出ヒータ)総数を32素子、ブロック数を8とし
た場合の本例の駆動タイミングであって、同図において
実際にプリント装置本体より供給される制御用信号は画
像データのほか転送用クロックCLKおよびラッチクロ
ックLTCLKのみであるが(リセット信号は省略)、
同図においてはプリントヘッド本体の基板内部で生成さ
れた第1のカウンタ131の出力、ヒートイネーブル信
号、第2のカウンタ132の出力およびブロックイネー
ブル信号も示してある。
【0066】以上のように、本例によれば、画像データ
を転送するためのクロックを主に活用することによりプ
リントヘッドのヒータボード上でブロックイネーブル信
号およびヒートイネーブル信号を生成することができる
ことから、従来必要であったプリント装置本体とプリン
トヘッドとの間のヒートイネーブル信号用およびブロッ
クイネーブル信号入力用の個別信号ライン、並びにヒー
タボード上の接続パッドを省略することができ、電気接
続数を削減してプリント装置本体をより小型化すること
ができる。
【0067】また、上記構成はヒータボードを製造する
工程で同時に作り込むことができるうえ、近年の半導体
製造プロセスにおける微細化技術の進歩からチップサイ
ズの増大を殆ど伴わずに実施できるものである。すなわ
ちヒータボード寸法の増大やコストアップを殆ど伴うこ
となく電気接続数の削減が可能となる。
【0068】以上、実施形態の第1例および第2例につ
いて本発明を詳細に説明したが、発熱体(吐出ヒータ)
の数、分割ブロック数、1ブロックに含まれる発熱体の
個数、ブロック駆動ないし発熱体の駆動の態様、ブロッ
ク信号発生部ないしイネーブル信号発生部を含めたヒー
タボード上の回路構成等は各例に示したものに限られな
いのは勿論であり、画像データの転送クロックを用いて
発熱体群をいくつかのブロックに分けて分割駆動するた
めの制御信号を、プリント装置本体の制御部ではなくプ
リントヘッド側において生成する手段を有した構成であ
れば本発明の範囲に含まれるものである。
【0069】また、かかる手段はプリントヘッドのヒー
タボード上に設けることがコストおよび寸法等の点から
好ましいが、プリントヘッド内に別途IC等で構成して
もプリント装置本体制御部との電気接続数が削減でき
る。また、プリントヘッドと別体とし、これをキャリッ
ジ等に取り付けてプリントヘッド装着時に両者の接続が
なされるようにする構成を採っても、プリントヘッド側
の接続パッド数は削減できなくてもプリント装置本体制
御部の負担軽減および接続信号ラインの細線化は達成す
ることができる。
【0070】(その他)なお、本発明は、複数のプリン
ト素子をいくつかのグループに分けて分割駆動を行うこ
とが可能なものであれば上述のようなインクジェット方
式に限らず種々の方式(熱転写方式その他)に適用でき
る。
【0071】また、インクジェット記録(プリント)装
置としては電気機械変換方式その他の種々のものがある
が、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギと
して熱エネルギを発生する手段(例えば電気熱変換体や
レーザ光等)を備え、前記熱エネルギによりインクの状
態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置におい
て優れた効果をもたらすものである。かかる方式によれ
ば記録の高密度化,高精細化が達成できるからである。
【0072】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書,同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行うものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド型,
コンティニュアス型のいずれにも適用可能であるが、特
に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持
されているシートや液路に対応して配置されている電気
熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急
速な温度上昇を与える少なくとも1つの駆動信号を印加
することによって、電気熱変換体に熱エネルギを発生せ
しめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結
果的にこの駆動信号に一対一で対応した液体(インク)
内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成
長,収縮により吐出用開口を介して液体(インク)を吐
出させて、少なくとも1つの滴を形成する。この駆動信
号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が
行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐
出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信
号としては、米国特許第4463359号明細書,同第
4345262号明細書に記載されているようなものが
適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する
発明の米国特許第4313124号明細書に記載されて
いる条件を採用すると、さらに優れた記録を行うことが
できる。
【0073】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口,液路,電気熱変換体
の組合せ構成(直線状液流路または直角液流路)の他に
熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示す
る米国特許第4558333号明細書,米国特許第44
59600号明細書を用いた構成も本発明に含まれるも
のである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通
するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示
する特開昭59−123670号公報や熱エネルギの圧
力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示す
る特開昭59−138461号公報に基いた構成として
も本発明の効果は有効である。すなわち、記録ヘッドの
形態がどのようなものであっても、本発明によれば記録
を確実に効率よく行うことができるようになるからであ
る。
【0074】さらに、記録装置が記録できる記録媒体の
最大幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドに対しても本発明は有効に適用できる。そのよう
な記録ヘッドとしては、複数記録ヘッドの組合せによっ
てその長さを満たす構成や、一体的に形成された1個の
記録ヘッドとしての構成のいずれでもよい。
【0075】加えて、上例のようなシルアルタイプのも
のでも、装置本体に固定された記録ヘッド、あるいは装
置本体に装着されることで装置本体との電気的な接続や
装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチ
ップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッド自体に一
体的にインクタンクが設けられたカートリッジタイプの
記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効である。
【0076】また、本発明の記録装置の構成として、記
録ヘッドの吐出回復手段、予備的な補助手段等を付加す
ることは本発明の効果を一層安定できるので、好ましい
ものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに
対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加圧或
は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素子或
はこれらの組み合わせを用いて加熱を行う予備加熱手
段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出手段を挙げるこ
とができる。
【0077】また、搭載されるインクの色数について
も、例えば単色のインクに対応して濃度の異なるものが
設けられるものの他、記録色を異にする複数のインクの
少なくとも一部の色に対応して濃度の異なるものが複数
種類(色事に種類数を変えてもよい)設けられるもので
あってもよい。
【0078】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するものを用いてもよく、あるいはインクジェ
ット方式ではインク自体を30℃以上70℃以下の範囲
内で温度調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあ
るように温度制御するものが一般的であるから、使用記
録信号付与時にインクが液状をなすものを用いてもよ
い。加えて、熱エネルギによる昇温を、インクの固形状
態から液体状態への状態変化のエネルギとして使用せし
めることで積極的に防止するため、またはインクの蒸発
を防止するため、放置状態で固化し加熱によって液化す
るインクを用いてもよい。いずれにしても熱エネルギの
記録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イ
ンクが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点では
すでに固化し始めるもの等のような、熱エネルギの付与
によって初めて液化する性質のインクを使用する場合も
本発明は適用可能である。このような場合のインクは、
特開昭54−56847号公報あるいは特開昭60−7
1260号公報に記載されるような、多孔質シート凹部
または貫通孔に液状又は固形物として保持された状態
で、電気熱変換体に対して対向するような形態としても
よい。本発明においては、上述した各インクに対して最
も有効なものは、上述した膜沸騰方式を実行するもので
ある。
【0079】さらに加えて、本発明インクジェット記録
装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理機器の
画像出力端末として用いられるものの他、リーダ等と組
合せた複写装置、さらには送受信機能を有するファクシ
ミリ装置の形態を採るもの等であってもよい。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
プリント装置本体制御部とプリントヘッド側との接続信
号線を削減でき、特に発熱体群を分割駆動するための制
御信号を生成する手段をプリントヘッドないしヒータボ
ードに実装した場合には接続パッド数も減らすことがで
きる。従ってプリントヘッドの小型化、ケーブルの細線
化、ひいてはこれらによる低廉化を達成することができ
るのみならず、接点数が少なくなる分接触不良などが生
じる確率も少なくなり、信頼性が向上する。さらにプリ
ンタ本体で作成する信号数が少なくなるので、本体側の
低廉化も達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリントヘッドに適用されるプリント素子およ
びその駆動回路の電気的構成の従来例を示すブロック図
である。
【図2】図1の各部信号のタイミングチャートである。
【図3】プリントヘッドに適用されるプリント素子およ
びその駆動回路の電気的構成の他の従来例を示すブロッ
ク図である。
【図4】図3の主要部の信号のタイミングチャートであ
る。
【図5】本発明を適用可能なプリント装置として、イン
クジェットプリント装置の概略構成例を示す斜視図であ
る。
【図6】図5のプリント装置に適用されるプリントヘッ
ド主要部の概略構成例を示す斜視図である。
【図7】図6のプリントヘッドに適用されるプリント素
子およびその駆動回路の電気的構成例を示すブロック図
である。
【図8】図7におけるブロック信号発生部の構成例を示
すブロック図である。
【図9】図7の各部信号のタイミングチャートである。
【図10】図7におけるブロック信号発生部の他の構成
例を示すブロック図である。
【図11】図6のプリントヘッドに適用されるプリント
素子およびその駆動回路の他の構成例を示すブロック図
である。
【図12】図11におけるイネーブル信号発生部の構成
例を示すブロック図である。
【図13】図11の各部信号のタイミングチャートであ
る。
【符号の説明】
21,606 発熱体(吐出ヒータ) 22,113 トランジスタアレイ 24,119 デコーダ 25,115,403 ラッチ回路 26,116,404 シフトレジスタ 41,44,61,62 カウンタ 42,43 D型フリップフロップ 63 メモリ 100 基板(ヒータボード) 101 ブロックイネーブル信号 102,HEAT ヒートイネーブル信号 103 イネーブル信号発生部 104 メモリ 105〜108,405〜414,416 信号接続パ
ッド 131,132 カウンタ 137 T型フリップフロップ 138 デコーダ 600 吐出口 605 液路 610 プリントヘッド 720 キャリッジ CLK、DCLK 画像データ転送用クロック信号 LAT,LTCLK ラッチ信号 P プリント媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小川 正彦 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 斉藤 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 尾崎 照夫 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C057 AF99 AG12 AG69 AG70 AG83 AH15 AK02 AK10 AK15 AM03 AM19 AN01 AN05 AQ02 BA03 BA13

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のプリント素子を具備し、該複数の
    プリント素子が所定の駆動単位に分けて時分割駆動され
    るように構成されたプリントヘッドであって、プリント
    に係るデータを転送するためにプリント装置から供給さ
    れるクロックを用いて前記時分割駆動のタイミングを規
    定する制御信号を生成する手段を具備したことを特徴と
    するプリントヘッド。
  2. 【請求項2】 前記複数のプリント素子は複数のブロッ
    クに分割されてブロック毎に時分割駆動されるととも
    に、当該ブロックに含まれるプリント素子についても所
    定の時分割駆動が行われるように配線され、前記制御手
    段は前記ブロック毎の時分割駆動および前記ブロック内
    での時分割駆動を行うためのタイミングを定める制御信
    号を前記クロックを用いて生成することを特徴とする請
    求項1に記載のプリントヘッド。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記クロックを計数し
    所定値に達する毎に信号を出力する計数手段を含み当該
    信号から前記制御信号を生成する論理回路を有すること
    を特徴とする請求項1または2に記載のプリントヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記制御信号に対応し
    たデータを記憶する記憶手段と、前記クロックの計数に
    応じて前記記憶手段のアドレスを指定することにより前
    記記憶手段から前記制御信号を出力させる手段とを有す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載のプリント
    ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記制御手段はさらに、前記プリント素
    子の駆動時間を規定するための制御信号を前記クロック
    を用いて生成することを特徴とする請求項1または2に
    記載のプリントヘッド。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記時分割駆動を規定
    するための時間データを記憶した記憶手段と、前記クロ
    ック信号を計数し前記時間データに基づく単位で動作す
    る第1の計数手段と、該第1の計数手段の動作単位毎に
    計数値を歩進する第2の計数手段とを有し、これら計数
    手段の出力に基づいて前記駆動時間規定用制御信号およ
    び前記時分割駆動タイミング規定用制御信号を生成する
    ことを特徴とする請求項5に記載のプリントヘッド。
  7. 【請求項7】 前記第2の計数手段は前記複数のプリン
    ト素子のすべてが駆動される1周期毎にリセットされる
    ことを特徴とする請求項6に記載のプリントヘッド。
  8. 【請求項8】 前記記憶手段は前記駆動時間規定用制御
    信号の立ち上がりおよび立ち下がりを規定するためのデ
    ータをさらに記憶し、当該データと前記第1計数手段の
    計数値とから前記駆動時間規定用制御信号を生成するこ
    とを特徴とする請求項6または7に記載のプリントヘッ
    ド。
  9. 【請求項9】 前記第2の計数手段の出力を用いて前記
    時分割の周期毎に前記駆動時間規定用制御信号を生成す
    ることにより前記プリント素子の駆動単位の選択を行う
    ことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の
    プリントヘッド。
  10. 【請求項10】 前記プリントヘッドはプリント媒体に
    対しインクを吐出することによりプリントを行うインク
    ジェットヘッドの形態を有することを特徴とする請求項
    1ないし9のいずれかに記載のプリントヘッド。
  11. 【請求項11】 前記プリントヘッドは、インクを吐出
    するために利用されるエネルギとしてインクに膜沸騰を
    生じさせる熱エネルギを発生する発熱素子を前記プリン
    ト素子として有することを特徴とする請求項10に記載
    のプリントヘッド。
  12. 【請求項12】 前記プリントヘッドは、複数の前記発
    熱素子と、該複数の発熱素子を駆動するための駆動手段
    と、前記複数の発熱素子の位置に応じて画像データを整
    列させるデータ整列手段とが一体に形成された基板を有
    することを特徴とする請求項11に記載のプリントヘッ
    ド。
  13. 【請求項13】 前記基板に、請求項1ないし9のいず
    れかに記載の制御手段をさらに一体に形成したことを特
    徴とする請求項12に記載のプリントヘッド。
  14. 【請求項14】 インクを吐出するために利用されるエ
    ネルギとしてインクに膜沸騰を生じさせる熱エネルギを
    発生する発熱素子を複数有するインクジェットプリント
    ヘッド用基板であって、前記複数の発熱素子と、該複数
    の発熱素子を駆動するための駆動手段と、前記複数の発
    熱素子の位置に応じて画像データを整列させるデータ整
    列手段と、請求項1ないし9のいずれかに記載の制御手
    段を一体に形成してなることを特徴とするインクジェッ
    トプリントヘッド用基板。
  15. 【請求項15】 複数のプリント素子を具備したプリン
    トヘッドを用い、前記複数のプリント素子を所定の駆動
    単位に分けて時分割駆動することにより画像の形成を行
    うプリント装置において、時分割駆動のタイミングを定
    める制御信号を前記クロックを用いて生成する手段を前
    記プリントヘッド側に設けたことを特徴とするプリント
    装置。
  16. 【請求項16】 前記プリントヘッドとして請求項1な
    いし13のいずれかに記載のプリントヘッドを用いるこ
    とを特徴とする請求項15に記載のプリント装置。
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