JP2001232190A - 光触媒膜およびその製造方法 - Google Patents

光触媒膜およびその製造方法

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JP2001232190A
JP2001232190A JP2000044426A JP2000044426A JP2001232190A JP 2001232190 A JP2001232190 A JP 2001232190A JP 2000044426 A JP2000044426 A JP 2000044426A JP 2000044426 A JP2000044426 A JP 2000044426A JP 2001232190 A JP2001232190 A JP 2001232190A
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spherical particles
film
photocatalytic
polycrystalline
particles
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JP2000044426A
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English (en)
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Masahiro Asayama
雅弘 浅山
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光触媒膜の基材表面に多結晶球状粒子を形成し
て、光触媒膜の比表面積および吸着部位を増大させ、光
触媒反応の性能を格段に向上させた光触媒膜を得るとと
もに、コスト低減を図り量産可能な光触媒膜の製造方法
を得る。 【解決手段】基材表面にTiOを主成分とする触媒層
を形成した光触媒膜において、触媒層におけるTiO
は多結晶球状粒子として存在し、かつ、この多結晶球状
粒子の平均粒径は10μm以上200μm以下であるこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い光触媒性能を
有する光触媒膜およびその製造方法に関するものであ
り、特に、空気浄化、水浄化などの環境浄化装置に適用
できる光触媒膜およびその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、空気浄化・脱臭、水浄化・排水処
理、防汚、抗菌・殺菌、防曇等の広い分野で光触媒が注
目されている。
【0003】光半導体粒子にそのバンドギャップ以上の
エネルギを持つ波長の光を与えた場合、価電子帯に存在
している電子が光励起され伝導帯に移動する。また、価
電子帯には正孔(ホール)が生成される。生成した電子
(e)は酸素(O)と反応してスーパーオキサイド
アニオン(・O )を生成し、また、正孔(h)は
水と反応してヒドロキシラジカル(・OH)を生成す
る。生成されたスーパーオキサイドアニオン(・
)は強い還元力を示し、ヒドロキシラジカル(・
OH)は強い酸化力を示すため、これらの還元力および
酸化力を利用して様々な環境浄化分野へ応用しようとす
る試みがなされている。
【0004】光触媒は、応用範囲が極めて広く、また、
太陽光または蛍光灯の光などをエネルギー源として直接
利用できるため、環境に優しいという点で注目されてい
る。しかしながら、光触媒の触媒反応はそれほど強力で
迅速ではないため、いかにして効率を上げるかというの
が重要な問題となっている。
【0005】光触媒の触媒効率の向上を目的として、以
下に示すような多くの検討がなされている。
【0006】例えば、特開平9−262482号公報に
は、Cr、V、Cu、Fe、Mg、Ag、Pd、Ni、
MnおよびPtの群から選択される1種以上の金属イオ
ンを1×1015イオン/g−TiO以上の割合で酸
化チタンの表面から内部に含有させた光触媒膜が掲載さ
れている。この光触媒膜は、半導体分野での不純物のド
ーピング手段に利用されるイオン注入法を用いて作製さ
れたものである。具体的には、上述した金属イオンを3
0keV以上の高エネルギに加速して、これを酸化チタ
ンに照射して金属イオンを酸化チタンにドーピングした
ものである。このような製造方法により作製された光触
媒膜は、紫外光領域だけでなく、従来不可能とされた可
視光領域での光吸収が起こるため、紫外光から可視光の
光を利用して触媒反応を行え、一層光触媒の触媒効率の
向上を図れる。
【0007】また、特開平2−107339号公報に
は、冷蔵庫、空気調節器等の冷凍サイクル装置に適用さ
れる触媒構造体およびその製造方法について掲載されて
いる。反応ガスおよび光を流通可能とした3次元網目構
造の基材上に、光触媒活性成分を担持させた触媒構造体
であり、この触媒構造体によれば、空気中に含まれる悪
臭成分を光触媒反応により効率良く除去できる。
【0008】さらに、特開平8−103631号公報に
は、光触媒フィルタおよびその製造方法が掲載されてい
る。具体的には、球状の耐熱ガラスを融着して作ったガ
ラスフィルタに、チタンのアルコキシドとアルコールア
ミン類などから調整されたチタニアゾルまたはそれにポ
リエチレングリコールまたはポリエチレンオキサイドを
添加したものをコーティングした後、室温から除々に6
00℃から700℃の最終温度にまで加熱昇温し、光触
媒フィルタを製造する。この製法により得られた光触媒
は表面積が大きく、また、その表面を被覆する酸化チタ
ンが透明で入射した光がフィルタ表面の酸化チタン全体
に当たるため、効率良く汚染物質を吸着または分解除去
できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たように、光触媒反応の効率を向上させるため、種々検
討がなされているにもかかわらず、いずれの場合におい
ても未だ効率が十分とは言い難く、さらに効率向上のた
めの有効な施策が求められていた。
【0010】本発明は、このような問題を解決するため
になされたものであり、光触媒反応の効率を向上できる
光触媒膜およびその製造方法を提供することを目的とす
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、光触媒膜
の光触媒反応の効率向上に関して鋭意研究を重ねた結
果、光触媒膜における触媒層の主成分であるTiO
多結晶粒状粒子とすることで、光触媒膜の比表面積およ
び被分解物質の吸着部位を大幅に増やすことが可能とな
り、見かけ上光触媒性能を急激に向上させることができ
ることを見い出した。また、このような光触媒膜を再現
性良くかつ自由にコントロールする方法を見い出し、本
発明を完成したものである。
【0012】すなわち、請求項1記載の発明は、基材表
面にTiOを主成分とする触媒層を形成した光触媒膜
において、前記触媒層におけるTiOは多結晶球状粒
子として存在し、かつ、この多結晶球状粒子の平均粒径
は10μm以上200μm以下であることを特徴とす
る。
【0013】本発明において、光触媒膜は、TiO
基材表面に多結晶球状粒子として存在している。光触媒
膜における触媒層のTiOを多結晶球状粒子とするこ
とで、比表面積は増大して反応面積が増大する。また、
基材と多結晶球状粒子とが接触して、光が当たりにくい
部位においても化学ポテンシャルが高いため効率良く被
分解物質が吸着する。上述した両者の相乗効果により、
本発明の光触媒膜によれば、光触媒効率を大幅に向上で
きる。
【0014】また、本発明においては、多結晶球状粒子
の平均粒径を10μm以上200μm以下と限定した
が、多結晶球状粒子の平均粒径を10μm未満とする
と、製造時のハンドリングが困難となり、一方、平均粒
径が200μmを超えると、光が当たらない部分が多
く、かつ吸着サイトと光が当たるサイトの距離が長くな
り反応効率が低下するためである。
【0015】請求項2記載の発明は、請求項1記載の光
触媒膜において、多結晶球状粒子の開気孔率は20%以
上80%以下であることを特徴とする。
【0016】本発明において、多結晶球状粒子の開気孔
率を20%以上80%以下に規定したが、開気孔率が2
0%未満であると十分な比表面積が得られず、紫外線照
射下でも光触媒性能が十分ではない。また、開気孔率が
80%を超えると、光触媒膜の強度が著しく低下し、実
際の機器への適用が困難となるためである。
【0017】請求項3記載の発明は、請求項1記載の光
触媒膜において、多結晶球状粒子の平均球状粒子間距離
は10μm以上500μm以下であることを特徴とす
る。
【0018】本発明において、多結晶球状粒子の球状粒
子間の平均距離を10μm以上500μm以下に限定し
たが、平均距離が10μmよりも小さいと球状粒子同士
が接触して破壊しやすくなり、平均距離が500μmよ
りも大きいと球状粒子の数が少なくなり、光触媒性能が
低下するためである。
【0019】請求項4記載の発明は、請求項1記載の光
触媒膜において、多結晶球状粒子は、触媒層中に30%
以上の分布濃度で存在することを特徴とする。
【0020】本発明において、球状粒子の基材表面上の
分布濃度を30%以上に限定したが、30%未満の場合
には、球状粒子の比表面積の増大効果および基材と球状
粒子とが接触する部位での吸着効果の相乗効果が減少
し、光触媒性能が低下するためである。
【0021】請求項5記載の発明は、請求項1記載の光
触媒膜において、多結晶球状粒子は0.01%以上30
%以下の金属粒子を含み、かつ、この金属粒子の平均粒
径は0.1μm以下であることを特徴とする。
【0022】本発明において、基材表面のTiO膜に
含まれる金属粒子を0.01%以上30%以下と限定し
たが、金属粒子が0.01%より小さければ、酸化−還
元部位の分離による効率向上が小さくなり、金属粒子が
30%より多ければ、相対的にTiOの量が低下し、
触媒反応の効率が低下するためである。
【0023】また、本発明において、金属粒子の平均粒
径を0.1μm以下に限定したが、平均粒径が0.1μ
mを超えると、光触媒反応をアシストする金属粒子の分
布が疎になり、金属粒子と直接接触するTiOの数が
減り触媒効率が低下するためである。
【0024】請求項6記載の発明は、請求項1記載の光
触媒膜において、多結晶球状粒子は、内部に金属粒子を
含有し、この金属粒子の表面にTiO粒子が存在する
ことを特徴とする。
【0025】本発明において、多結晶球状粒子の内部に
金属粒子を含有させることで、光触媒反応が生じにくい
多結晶球状粒子の内部においても電子を移動しやすくで
きることから、触媒反応の効率が向上する。
【0026】請求項7記載の発明は、請求項6記載の光
触媒膜において、TiO粒子の開気孔率は20%以上
80%以下であることを特徴とする。
【0027】本発明において、多結晶球状粒子表面に存
在するTiO粒子の開気孔率を20%以上80%以下
としたが、開気孔率が20%より小さいと十分な比表面
積が得られず、紫外線照射下での光触媒性能も十分では
ない。一方、開気孔率が80%より大きいと光触媒膜の
強度が著しく低くなり、金属との剥離等が生じて実機へ
の適用が困難となるためである。
【0028】請求項8記載の発明は、請求項5または6
記載の光触媒膜において、金属粒子は、Pt、Au、A
g、Ru、Rh、Pd、OsまたはIrのいずれかであ
ることを特徴とする。
【0029】本発明において、特に、空気浄化や水浄化
などへ適用する場合に、金属粒子として、Pt、Au、
Ag、Ru、Rh、Pd、OsまたはIrを用いること
で、化学的安定性を得ることができる。
【0030】請求項9記載の発明は、請求項1記載の光
触媒膜において、多結晶球状粒子は、RuO、NiO、
TiC、SiC、WC、TiN、TiB、WBまた
はLaBの少なくとも一種を0.01%以上30%以
下含むことを特徴とする。
【0031】本発明において、多結晶球状粒子に、Ru
O、NiO、TiC、SiC、WC、TiN、Ti
、WBまたはLaBの少なくとも一種を0.0
1%以上30%以下含むことで、触媒反応により生成し
た電子を酸化物、炭化物、窒化物、硼化物粒子に移動さ
せて酸化−還元部位の分離を行い、見かけ上の光触媒効
率を向上させることができる。また、本発明において、
酸化物、炭化物などの添加量を0.01%以上30%以
下と規定したが、添加量が30%を超えると相対的にT
iOの量が低下して、全体の効率が低下するためであ
る。
【0032】請求項10記載の発明は、請求項1記載の
光触媒膜において、基材と、この基材の表面に形成され
る触媒層との間に、TiO膜またはSiO膜が形成
されることを特徴とする。
【0033】本発明において、多結晶球状粒子を基材表
面のTiO膜またはSiO膜で保持することで、基
材と多結晶球状粒子との接着強度が高くなり、実機への
適用を容易とすることができる。特に、TiO膜を使
用した場合には、この膜自体も光触媒効果を発揮でき好
適である。
【0034】請求項11記載の発明は、請求項10記載
の光触媒膜において、TiO膜またはSiO膜の膜
厚は、0.1μm以上3μm以下であることを特徴とす
る。
【0035】本発明において、基材表面のTiO膜ま
たはSiO膜の膜厚を0.1μm以上3μm以下と限
定したが、これは、膜厚が0.1μmより小さいと接着
強度が小さくなり多結晶球状粒子の剥離などが生じ、膜
厚が3μmより大きいと膜自体の剥離が生じるためであ
る。
【0036】請求項12記載の発明は、請求項10記載
の光触媒膜において、TiO膜またはSiO膜の開
気孔率は、80%以下であることを特徴とする。
【0037】本発明において、基材表面のTiO膜ま
たはSiO膜の開気孔率を80%以下に限定したが、
これは、開気孔率が80%より大きいと光触媒膜の強度
が著しく低くなり金属との剥離または多結晶球状粒子の
脱落などが生じ実機への実用が困難になるためである。
【0038】請求項13記載の発明は、請求項10記載
の光触媒膜において、TiO膜は、金属粒子を0.0
1%以上30%以下含むことを特徴とする。
【0039】本発明においては、多結晶球状粒子に金属
粒子を含むため、触媒反応により生成した電子を金属粒
子に移動させて、酸化−還元部位の分離を行い、見かけ
上の光触媒効率を向上できる。また、金属粒子を0.0
1%以上30%以下に限定したが、金属粒子が0.01
%未満であれば酸化−還元部位の分離による効率向上が
小さくなり、30%を超えると相対的にTiOの量が
低下して、触媒反応の効率が低下するためである。
【0040】請求項14記載の発明は、請求項1記載の
光触媒膜において、基材の主成分は、コーディエライト
(MgAlSi18)であることを特徴とす
る。
【0041】コーディエライト(MgAlSi
18)は、化学的に安定でかつ耐久性があり、さらに、
コストの点からも基材として好適である。
【0042】請求項15記載の発明は、請求項1記載の
光触媒膜において、基材の主成分は、ガラスであること
を特徴とする。
【0043】本発明において、基材としてガラスを用い
ると、特に光を透過させるため、光を効率的に利用で
き、見かけの光触媒効率を著しく向上できる。
【0044】請求項16記載の発明は、TiOからな
る原料をスプレードライ法により球状粒子を作製した後
焼成して多結晶球状粒子とし、この多結晶球状粒子を基
板上に塗布後焼成して光触媒膜を得ることを特徴とす
る。
【0045】本発明において、球状粒子を作成する際に
スプレードライ法を用いることで、コスト低減を図れる
とともに量産が可能となる。また、比較的真円に近い形
状の多結晶球状粒子を容易に形成することが可能とな
る。さらに、スプレードライ後焼成することで、多結晶
球状粒子の強度を向上させて、ハンドリングが容易とな
る。
【0046】請求項17記載の発明は、請求項16記載
の光触媒膜の製造方法において、原料として、平均粒径
が0.1μm以下であるTiOの球状粒子を用いたこ
とを特徴とする。
【0047】本発明において、球状粒子を構成するTi
の平均粒径は、細かいほど一個一個の粒子の比表面
積が高くなることから、表面への被分解物質の吸着およ
び反応などが起こりやすく、光触媒効率が高い。本発明
において、平均粒径を0.1μm以下と規定したが、平
均粒径が0.1μmを超えると光触媒効率が低下するた
めである。
【0048】請求項18記載の発明は、請求項16記載
の光触媒膜の製造方法において、スプレードライ法によ
り多結晶球状粒子の形状を楕円形としたことを特徴とす
る。
【0049】本発明において、多結晶球状粒子の形状を
楕円形とすることで、この楕円形の粒子近傍を通過する
ガスや水などの流れが乱され、触媒であるTiOに被
分解物質が接触する機会が増加する。光触媒反応は接触
により行われるため、光触媒効率が向上する。
【0050】請求項19記載の発明は、請求項16記載
の光触媒膜の製造方法において、スプレードライ法によ
り多結晶球状粒子の形状を陥没球状としたことを特徴と
する。
【0051】本発明において、多結晶球状粒子の形状を
陥没球状とすることで、この陥没球状の粒子近傍を通過
するガスや水等の流れが乱され、かつ陥没部分での被分
解物質の吸着が発生するため、光触媒効率が向上する。
【0052】請求項20記載の発明は、請求項16記載
の光触媒膜の製造方法において、スプレードライ法に代
えて押し出し成形法により多結晶球状粒子の形状を円柱
状としたことを特徴とする。
【0053】本発明において、多結晶球状粒子の形状を
円柱状とすることで、この円柱状の粒子近傍を通過する
ガスや水等の流れが乱され、かつ円柱のエッジ部分での
乱流が発生するため、触媒であるTiOに被分解物質
が接触する機会が増加する。光触媒反応は接触により行
われるため、光触媒効率が向上する。
【0054】請求項21記載の発明は、請求項16記載
の光触媒膜の製造方法において、多結晶球状粒子を多層
としたことを特徴とする。
【0055】本発明において、多結晶球状粒子を多層状
とすることで、多層膜中を通過するガスや水などの流れ
が乱され、かつ多層膜中で被分解物質の吸着が発生する
ため、触媒であるTiOに被分解物質が接触する機会
が増加する。光触媒反応は接触により行われることか
ら、接触機会の増加により光触媒効率が向上する。
【0056】
【発明の実施の形態】以下、本発明の光触媒膜およびそ
の製造方法について、図1ないし図13を用いて説明す
る。
【0057】実施例1(図1) 本実施例では、光触媒膜の製造手順を示すとともに、多
結晶球状粒子の平均粒径を変えた光触媒膜を作製した。
【0058】濃度30%、結晶粒子径6nmの酸化チタ
ンゾルを用い、スプレードライ法により多結晶球状粒子
を作製した。多結晶球状粒子を作製する際、スプレード
ライの円盤回転数および酸化チタンゾル供給量を変え
て、平均粒径をそれぞれ12μm、70μm、120μ
m、220μmおよび300μmとした平均粒径の異な
る多結晶球状粒子を作製した。
【0059】基材は、コーディエライト(MgAl
Si18)を主成分とし、開気孔率85%の3次元
網目構造を有するケイ酸塩を用いた。
【0060】基材表面に、上述の各種平均粒径を有する
TiO多結晶状球状粒子をそれぞれ塗布後、大気中、
550℃の温度で1時間焼成を行い、基材表面に触媒層
を形成した触媒膜を得た。
【0061】得られた触媒膜の基材表面にコーティング
された触媒層を走査型電子顕微鏡により観察したとこ
ろ、触媒層にTiO多結晶球状粒子が存在することが
確認された。なお、熱処理後における多結晶球状粒子の
平均粒径は、それぞれ10μm、65μm、110μ
m、200μmおよび270μmであった。
【0062】得られた光触媒膜について光触媒効率を評
価した。光触媒効率は、アンモニアの分解効率の測定に
より評価する。具体的には、TiOの多結晶球状粒子
を触媒層とし、コーディエライト(MgAlSi
18)焼結体を基材とした触媒膜にブラックライト
(平均波長370nm、強度3mW/cm)の光を当
てながら、アンモニア濃度を100ppmおよび流量を
0.5l/minとしたアンモニアガスを触媒膜の一方
から流入した。そして、流入した側と反対の出口側にお
けるアンモニア濃度を測定した。この結果を図1に示
す。
【0063】この結果、図1に示すように、多結晶球状
粒子径が270μmである場合には、出口側のアンモニ
ア濃度が60ppmを超え光触媒効率が低下したが、多
結晶球状粒子径が200μm以下の場合には、出口側の
アンモニア濃度が30ppmよりも低く光触媒効率が良
好であった。
【0064】実施例2(図2) 本実施例では、実施例1における粒子径6nmの酸化チ
タンゾルのほかに、平均粒径を0.1μmおよび0.5
μmとした酸化チタン粉末を使用した。また、実施例1
と同様の方法で、コーディエライト(MgAlSi
18)焼結体の表面にTiO多結晶球状粒子を形
成した。なお、多結晶球状粒子の平均粒径は50μmと
した。
【0065】得られた触媒膜について、実施例1と同様
に光触媒効率を評価した。この結果を図2に示す。
【0066】図2に示すように、平均粒径が0.5μm
のTiO多結晶球状粒子である場合には、出口のアン
モニア濃度が60ppmを超えているが、平均粒径が
0.1μm以下のTiO多結晶球状粒子を用いた場合
には、出口のアンモニア濃度は30ppmよりも低く光
触媒効率が良好であった。
【0067】実施例3(図3) 本実施例では、実施例1に示す酸化チタンゾル中に水溶
性樹脂を添加し、スプレードライ法により多結晶球状粒
子を作製した。水溶性樹脂を添加する際には、各種濃度
を変化させて多結晶球状粒子の開気孔率をそれぞれ変化
させた。なお、本実施例では、実施例1と同様の方法に
より、コーディエライト(MgAlSi18
焼結体を基材とし、基材表面にTiO多結晶球状粒子
を形成したものである。なお、熱処理後の平均粒径は5
0μmであった。
【0068】得られた触媒膜について光触媒効率を評価
した。なお、アンモニア分解の効率評価は実施例1と同
様である。この結果を図3に示す。
【0069】図3に示すように、TiO多結晶球状粒
子の開気孔率を20%ないし80%の範囲とした場合に
は、いずれも出口側のアンモニア濃度は10ppm以下
を示しており、良好な光触媒効率を示した。
【0070】実施例4(図4、図5) 本実施例では、実施例1とほぼ同様の方法により、平均
粒径が65μmのTiO多結晶球状粒子を作製した。
そして、実施例1と同様の方法により、コーディエライ
ト(MgAlSi18)焼結体を基材とし、こ
の基材表面に塗布する濃度を変化させて光触媒膜を得
た。なお、基材表面に塗布する濃度を変化させて、各種
平均粒子間距離およびTiO多結晶球状粒子の分布濃
度が異なる光触媒膜を得た。
【0071】得られた光触媒膜について光触媒効率を評
価した。光触媒効率の評価は、実施例1と同様の評価を
用いた。この評価結果を図4および図5に示す。図4
は、多結晶球状粒子の平均粒子間距離とアンモニア分解
の光触媒効率との関係を示し、図5は、多結晶球状粒子
の分布濃度とアンモニア分解の光触媒効率との関係を示
す。
【0072】図4に示すように、多結晶球状粒子の平均
粒子間距離が10〜500μmの範囲にある場合には、
平均粒子間距離をこの範囲外とした多結晶球状粒子と比
較して出口のアンモニア濃度が低く、良好な光触媒効率
を示した。
【0073】また、図5に示すように、多結晶球状粒子
の分布濃度が30%未満である場合には、出口のアンモ
ニア濃度は50ppmを超えて触媒効率が良好ではなか
ったが、多結晶球状粒子の分布濃度が30%以上である
場合には出口のアンモニア濃度が低く光触媒効率が良好
であった。
【0074】実施例5(図6) 本実施例では、多結晶球状粒子の形状を種々変えて、光
触媒膜を作製した。
【0075】多結晶球状粒子の形状は、楕円形、陥没球
または円柱状の3種類とし、楕円形および陥没球の形状
は、実施例1で用いたスプレードライ法におけるスプレ
ードライの回転数および酸化チタンゾル供給量の条件を
変えて作製した。また、円柱状の多結晶球状粒子は押し
出し成形により作製した。
【0076】そして、実施例1と同様の方法を用いて、
コーディエライト(MgAlSi18)焼結体
からなる基材表面にTiO多結晶粒子からなる触媒層
を形成した。
【0077】得られた触媒膜について光触媒効率を評価
した。アンモニアを分解する光触媒効率の評価は実施例
1と同様であり、この結果を図6に示す。
【0078】図6に示すように、多結晶球状粒子が球状
である場合には、出口のアンモニア濃度は20ppmよ
り低く光触媒効率は良好であるが、多結晶球状粒子の形
状を楕円形、陥没形または円柱状とした場合には、形状
を球状とした場合よりもさらに出口アンモニア濃度はご
く微量となり光触媒効率が向上した。これは、多結晶球
状粒子を楕円形、陥没形または円柱状などの変形した形
状とすることで、多結晶球状粒子の近傍を通過するガス
や水等の流れが乱され、この形状での被分解物質の吸着
が発生するため、光触媒効率が向上したものである。
【0079】実施例6(図7、図8) 本実施例では、実施例1の粒子径6nmの酸化チタンゾ
ルにPt、Au、Ag、Ru、Rh、Pd、Osまたは
Irなどの各種金属のアルコキシドおよびバインダを添
加し、この添加金属粒子の種類および多結晶球状粒子の
開気孔率を変化させて光触媒膜を作製した。そして、実
施例1と同様の方法を用いて、コーディエライト(Mg
AlSi18)焼結体からなる基材表面にTi
多結晶球状粒子を形成した。なお、多結晶球状粒子
中の金属粒子の平均粒径は、20nmとした。
【0080】得られた光触媒膜について光触媒効率を評
価した。光触媒効率の評価は、実施例1と同様とした。
この結果を図7および図8に示す。
【0081】図7に示すように、多結晶球状粒子にP
t、Au、Ag、Ru、Rh、Pd、OsまたはIrな
どの金属粒子を添加した光触媒膜は、光触媒反応が生じ
にくい多結晶球状粒子内部での電子の移動が容易となる
ため、出口アンモニア濃度がいずれも低い値となってお
り光触媒効率が向上した。Pt、Au、Agなどの金属
粒子を添加した場合には、特に光触媒効率が向上した。
【0082】また、図8に示すように、金属粒子を添加
した多結晶球状粒子の開気孔率を20〜80%の範囲と
した場合には、出口のアンモニア濃度がいずれも低い値
となっており、光触媒効率が向上した。
【0083】実施例7(図9) 本実施例では、内部に金属粒子を含有させた多結晶球状
粒子を用い、この多結晶球状粒子からなる触媒層を基板
表面に形成した光触媒膜を作製した。
【0084】まず、平均粒径3μmの金属粉末を水で分
散させた後、スプレードライにより球状粒子を作製し、
さらにその上に酸化チタンゾルをディップコートして、
内部に金属粒子を含有し、この金属粒子の表面にTiO
粒子を有する多結晶球状粒子を作製した。
【0085】そして、この多結晶球状粒子を用いた他
は、実施例1と同様の方法を用いて、コーディエライト
(MgAlSi18)焼結体からなる基材表面
にTiO多結晶球状粒子を形成して光触媒膜を作製し
た。
【0086】得られた光触媒膜について光触媒効率を評
価した。光触媒効率の評価は、実施例1と同様である。
この結果を図9に示す。
【0087】図9に示すように、金属粒子を内部に含有
させた多結晶球状粒子は、金属粒子を含有せずTiO
のみの多結晶球状粒子と比較して、出口のアンモニア濃
度が低くなっており、光触媒効率が向上した。
【0088】実施例8(図10) 実施例1の粒子径6nmの酸化チタンゾルに加えて、R
uO、NiO、TiC、SiC、WC、TiN、TiB
、WBまたはLaBの少なくとも一種の粒子を添
加した他は、実施例1と全く同じ方法でコーディエライ
ト(MgAl Si18)焼結体からなる基材表
面にTiO多結晶球状粒子を形成した。
【0089】そして、実施例1と同様の方法を用い、コ
ーディエライト(MgAlSi 18)焼結体の
表面にTiO多結晶球状粒子を形成して光触媒膜を得
た。
【0090】得られた光触媒膜について光触媒効率を評
価した。光触媒膜の評価は、実施例1と同様とした。こ
の結果を図10に示す。
【0091】図10に示すように、酸化物、炭化物、窒
化物などの粒子を添加することにより、出口のアンモニ
ア濃度がいずれも20ppmよりも低くなっており、光
触媒効率が良好であった。
【0092】実施例9(図11) 本実施例では、TiO多結晶球状粒子を塗布する前
に、コーディエライト(MgAlSi18)焼
結体からなる基材に酸化チタン(TiO)ゾルまたは
酸化ケイ素(SiO)ゾルのディップコートを行っ
た。ディップコートを行う以外は、実施例1と同様の方
法を用いて、コーディエライト(MgAl Si
18)焼結体からなる基材表面にTiO多結晶球状粒
子からなる触媒層を形成した光触媒膜を作製した。
【0093】得られた光触媒膜について、走査型電子顕
微鏡により粒子脱落状態を評価した。その結果を図11
に示す。
【0094】図11に示すように、酸化チタン膜または
酸化ケイ素膜の膜厚を0.1μm以上3.0μm以下の
範囲とした場合には、粒子脱落割合が20%よりも低い
値を示し、粒子の脱落を有効に防止できることから、光
触媒膜の実機への適用を実現できる。
【0095】実施例10(図12) 本実施例では、実施例9に示す酸化チタンゾルまたは酸
化ケイ素ゾル中にバインダを添加してディップコートを
行い、酸化チタン膜および酸化ケイ素膜の開気孔率を変
化させた。そして、実施例9と同様に、コーディエライ
ト(MgAl Si18)焼結体からなる基材表
面にTiO多結晶球状粒子からなる触媒層を形成した
光触媒膜を作製した。
【0096】得られた光触媒膜について、走査型電子顕
微鏡により粒子脱落割合(%)を調査した。その結果を
図12に示す。
【0097】図12に示すように、酸化チタン膜または
酸化ケイ素膜の開気孔率を80%以下とした光触媒膜
は、いずれも粒子脱落割合が低下しており、粒子の脱落
を有効に防止できることから、光触媒膜の実機への適用
を実現できる。
【0098】実施例11(図13) 本実施例では、実施例9にて多結晶球状粒子を塗布する
前に、コーディエライト(MgAlSi18
焼結体からなる基材上にディップコートした酸化チタン
ゾルまたは酸化ケイ素ゾル中に金属アルコキシドを添加
した。なお、添加金属はPtとし、このPtの添加量を
10%とした。
【0099】また、実施例8と同様の方法により、コー
ディエライト(MgAlSi18)焼結体から
なる基材表面にTiO多結晶球状粒子からなる触媒層
を形成し触媒膜を得た。
【0100】得られた触媒膜について光触媒効率を評価
した。光触媒膜の評価は、実施例1と同様とした。この
結果を図13に示す。
【0101】図13に示すように、TiO膜に金属を
添加した場合には、金属を添加しない場合と比較して、
出口のアンモニア濃度が低下し、光触媒膜の効率が良好
であった。
【0102】本実施形態によれば、光触媒膜を主成分と
するTiOを多結晶球状粒子とし、かつ、この多結晶
球状粒子の平均粒径を10μm以上200μm以下と規
定することにより、積極的にTiOの表面状態を制御
して光が当たる部分を多くし、被反応物質の吸着および
分解を行うことにより、光触媒膜の触媒反応効率を向上
することができる。さらに、多結晶球状粒子の開気孔率
および平均球状粒子間距離などを規定し、あるいは、多
結晶球状粒子に金属粒子を含有させるなどの種々の改良
により、触媒反応効率を格段に向上できる。
【0103】また、本実施形態において、スプレードラ
イ法を用いて多結晶球状粒子を作製することで、コスト
低減および量産を図れるだけでなく、多結晶球状粒子の
作製時に、形状を楕円形、円柱状または陥没球状などの
変形形状とすることにより、被表面積および被分解物質
の吸着部位の大幅な増大を図ることができ、より一層触
媒効率を向上させた光触媒膜を得ることができる。
【0104】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
光触媒膜の基材表面に多結晶粒子が形成され、光触媒膜
の比表面積および吸着部位の増大が可能になるため、光
触媒反応の性能を大幅に向上させた光触媒膜を得られる
とともに、コスト低減とともに量産可能な光触媒膜の製
造方法を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の実施例1を説明する図で、
触媒膜の触媒層を構成するTiO多結晶球状粒子の粒
子径と光触媒効率との関係を示すグラフ。
【図2】本発明の実施形態の実施例2を説明する図で、
TiO多結晶球状粒子の粒子径と光触媒効率との関係
を示すグラフ。
【図3】本発明の実施形態の実施例3を説明する図で、
TiO多結晶球状粒子の開気孔率と光触媒効率との関
係を示すグラフ。
【図4】本発明の実施形態の実施例4を説明する図で、
TiO多結晶球状粒子の開気孔率と光触媒効率との関
係を示すグラフ。
【図5】本発明の実施形態の実施例4を説明する図で、
TiO多結晶球状粒子の分布濃度と光触媒効率との関
係を示すグラフ。
【図6】本発明の実施形態の実施例5を説明する図で、
TiO多結晶球状粒子の形状と光触媒効率との関係を
示すグラフ。
【図7】本発明の実施形態の実施例6を説明する図で、
TiO多結晶球状粒子への各種金属粒子添加と光触媒
効率との関係を示すグラフ。
【図8】本発明の実施形態の実施例6を説明する図で、
金属粒子を添加した多結晶球状粒子の開気孔率と光触媒
効率との関係を示すグラフ。
【図9】本発明の実施形態の実施例7を説明する図で、
内部に金属粒子を含有するTiO多結晶球状粒子とT
iOのみの多結晶球状粒子との光触媒効率の比較を示
す図。
【図10】本発明の実施形態の実施例8を説明する図
で、多結晶球状粒子への酸化物、炭化物、窒化物および
ほう化物粒子添加と光触媒効率との関係を示すグラフ。
【図11】本発明の実施形態の実施例9を説明する図
で、TiO膜およびSiO膜の膜厚と多結晶球状粒
子の粒子脱落割合との関係を示すグラフ。
【図12】本発明の実施形態の実施例10を説明する図
で、TiO膜およびSiO膜の開気孔率と多結晶球
状粒子の粒子脱落割合との関係を示すグラフ。
【図13】本発明の実施形態の実施例11を説明する図
で、TiO膜への金属添加効果と光触媒効率との関係
を示すグラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B01J 27/24 B01J 27/24 M 35/02 ZAB 35/02 ZABJ 35/08 35/08 Z 37/02 301 37/02 301C

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面にTiOを主成分とする触媒
    層を形成した光触媒膜において、前記触媒層におけるT
    iOは多結晶球状粒子として存在し、かつ、この多結
    晶球状粒子の平均粒径は10μm以上200μm以下で
    あることを特徴とする光触媒膜。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光触媒膜において、多結
    晶球状粒子の開気孔率は、20%以上80%以下である
    ことを特徴とする光触媒膜。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の光触媒膜において、多結
    晶球状粒子の平均球状粒子間距離は、10μm以上50
    0μm以下であることを特徴とする光触媒膜。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の光触媒膜において、多結
    晶球状粒子は、触媒層中に30%以上の分布濃度で存在
    することを特徴とする光触媒膜。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の光触媒膜において、多結
    晶球状粒子は0.01%以上30%以下の金属粒子を含
    み、かつ、この金属粒子の平均粒径は0.1μm以下で
    あることを特徴とする光触媒膜。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の光触媒膜において、多結
    晶球状粒子は内部に金属粒子を含有し、この金属粒子の
    表面にTiO粒子が存在することを特徴とする光触媒
    膜。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の光触媒膜において、Ti
    粒子の開気孔率は、20%以上80%以下であるこ
    とを特徴とする光触媒膜。
  8. 【請求項8】 請求項5または6記載の光触媒膜におい
    て、金属粒子は、Pt、Au、Ag、Ru、Rh、P
    d、OsまたはIrのいずれかであることを特徴とする
    光触媒膜。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の光触媒膜において、多結
    晶球状粒子は、RuO、NiO、TiC、SiC、W
    C、TiN、TiB、WBまたはLaBの少なく
    とも一種を0.01%以上30%以下含むことを特徴と
    する光触媒膜。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の光触媒膜において、基
    材と、この基材の表面に形成される触媒層との間に、T
    iO膜またはSiO膜が形成されることを特徴とす
    る光触媒膜。
  11. 【請求項11】 請求項10記載の光触媒膜において、
    TiO膜またはSiO膜の膜厚は、0.1μm以上
    3μm以下であることを特徴とする光触媒膜。
  12. 【請求項12】 請求項10記載の光触媒膜において、
    TiO膜またはSiO膜の開気孔率は、80%以下
    であることを特徴とする光触媒膜。
  13. 【請求項13】 請求項10記載の光触媒膜において、
    TiO膜は、金属粒子を0.01%以上30%以下含
    むことを特徴とする光触媒膜。
  14. 【請求項14】 請求項1記載の光触媒膜において、基
    材の主成分は、コーディエライト(MgAlSi
    18)であることを特徴とする光触媒膜。
  15. 【請求項15】 請求項1記載の光触媒膜において、基
    材の主成分は、ガラスであることを特徴とする光触媒
    膜。
  16. 【請求項16】 TiOからなる原料をスプレードラ
    イ法により球状粒子を作製した後焼成して多結晶球状粒
    子とし、この多結晶球状粒子を基板上に塗布後焼成して
    光触媒膜を得ることを特徴とする光触媒膜の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の光触媒膜の製造方法
    において、原料として、平均粒径が0.1μm以下であ
    るTiOの球状粒子を用いたことを特徴とする光触媒
    膜の製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項16記載の光触媒膜の製造方法
    において、スプレードライ法により多結晶球状粒子の形
    状を楕円形としたことを特徴とする光触媒膜の製造方
    法。
  19. 【請求項19】 請求項16記載の光触媒膜の製造方法
    において、スプレードライ法により多結晶球状粒子の形
    状を陥没球状としたことを特徴とする光触媒膜の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項16記載の光触媒膜の製造方法
    において、スプレードライ法に代えて押し出し成形法に
    より多結晶球状粒子の形状を円柱状としたことを特徴と
    する光触媒膜の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項16記載の光触媒膜の製造方法
    において、多結晶球状粒子を多層としたことを特徴とす
    る光触媒膜の製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004344723A (ja) * 2003-05-20 2004-12-09 Asahi Kasei Chemicals Corp 変性光触媒
JP2008302351A (ja) * 2007-06-06 2008-12-18 Eternal Chemical Co Ltd 複合材料およびそれを含む組成物
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CN109967104A (zh) * 2019-03-05 2019-07-05 华南理工大学 纳米Ru修饰的TiO2-Ti3C2光催化剂及制法

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