JP2001232185A - プラズマ下nox吸着材 - Google Patents

プラズマ下nox吸着材

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JP2001232185A
JP2001232185A JP2000049504A JP2000049504A JP2001232185A JP 2001232185 A JP2001232185 A JP 2001232185A JP 2000049504 A JP2000049504 A JP 2000049504A JP 2000049504 A JP2000049504 A JP 2000049504A JP 2001232185 A JP2001232185 A JP 2001232185A
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JP2000049504A
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Yoshihiko Ito
由彦 伊藤
Matsue Ueda
松栄 上田
Hirobumi Shinjo
博文 新庄
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Toyota Central R&D Labs Inc
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  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関から発生する燃焼排気ガス中に含ま
れているNOX の吸着・分離に有効な吸着材を提供する
こと。 【解決手段】 燃焼機からの排気管11内に、板状の電
極13,14を設け、その電極13,14間に、Mg担
持SiO2 からなるプラズマ下NOX 吸着材12を配置
し、排気管11の一端から還元剤含有の排気ガス16を
流しながら、両電極13,14間に電圧を印加して放電
を生起させ、プラズマ流を発生させ、プラズマ下NOX
吸着材12の表面付近にプラズマ流を存在させることに
より、排気ガス中に含有されていたNOX をプラズマ下
NOX 吸着材12に吸着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマを発生さ
せた状態、好ましくは、還元剤を含有しているガス雰囲
気下でプラズマを発生させた状態で使用すると、ガス中
の特定の成分である、NOX に対し優れた吸着性を発揮
するプラズマ下NOX 吸着材に関する。
【0002】
【従来の技術】化学製品や電気製品などの製造工場、発
電所、ゴミ処理場、自動車などの内燃機関、食品製造販
売店、レストラン、ポテル、各家庭などにおいて発生し
ている燃焼ガス中には、NOX が含まれている。従来、
これらのガス中に含まれるNOX を除去するために種々
の吸着材、例えば、シリカ、アルミナ、活性炭などが使
用されている。また、排気ガスを浄化処理するのに比較
的有効な手段として、排気ガス中の有害成分を吸着材に
吸着し、吸着した有害成分を脱着、分解して浄化を行う
際に、吸着材に非熱プラズマを印加する方法が知られて
いる(特開平11−114351号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
シリカ、アルミナ、活性炭などの吸着材は必ずしも十分
な吸着性を示さないか、再生処理が困難であったりして
いた。特に、内燃機関を含め燃焼機(燃焼器)等から発
生する燃焼排気ガス中のNO X 成分を吸着材を使用して
除去する有効な手段は提案されていない。それらの中で
は、比較的有効な手段である上記の排気ガス中の有害成
分を吸着後の吸着材に非熱プラズマを印加する方法にお
いても、吸着材の性能以上の有害成分(NOX )の吸着
はできず、有害成分(NOX )の除去性能が十分でない
という問題がある。
【0004】そこで、本発明は、上記の問題点に鑑みて
なされたものであって、その目的とするところは、各種
ガス中に含まれている特定成分の分離に有効な吸着材、
例えば、排気ガスから有害成分(NOX )を吸着除去す
るのに有効な吸着材、特に、内燃機関などの燃焼機(燃
焼器)等から発生する燃焼排気ガス中のNOX の吸着・
分離を行なうのに有効な吸着材を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種ガス
中に含まれているNOX に対する吸着材による吸着性に
ついて調査・研究をしていたところ、アルカリ金属,ア
ルカリ土類金属,希土類元素,IIB族元素,IIIA
族元素,IVA族元素,IVB族元素,VB族元素,V
IB族元素,VIIB族元素,VIII族元素のうちの
少なくとも一種類の成分を担持させた多孔質材からなる
吸着材の表面付近で放電し、プラズマを発生させ、該吸
着材にNOX を吸着させると、プラズマを発生させない
でNOXを吸着させた場合に比べてNOX の吸着性能が
一段と向上すること、好ましくは、還元剤を含有するガ
ス雰囲気下でプラズマを発生させた場合には、その効果
が一層顕著であることを見いだし、本発明を完成したも
のである。
【0006】即ち、上記の目的を達成するプラズマ下N
X 吸着材は、「塩基成分を担持した多孔質担体からな
り、プラズマ下において吸着性が増大する特性を有する
ことを特徴とするプラズマ下NOX 吸着材。」(請求項
1)を要旨(発明を特定する事項)とする。また、上記
の目的を達成するプラズマ下NOX 吸着材は、 ・上記プラズマ下が、還元剤含有ガスプラズマ下である
こと(請求項2)、 ・上記塩基成分を担持した多孔質担体の誘電率が、2〜
1000であること(請求項3)、 ・上記塩基成分が、アルカリ金属,アルカリ土類金属,
希土類元素,IIB族元素,IIIA族元素,IVA族
元素,IVB族元素,VB族元素,VIB族元素,VI
IB族元素,VIII族元素のうちの少なくとも一種の
成分を含むこと(請求項4)、 ・上記多孔質担体が、強酸性,酸性,両性又は塩基性で
あること(請求項5)、 ・上記プラズマが、コロナ放電、パルスストリーマ放
電、充填層バリア放電、無声放電、沿面放電などの放電
により発生されたものであること(請求項8)、 ・前記プラズマ下NOX 吸着材が、排気ガス処理用であ
ること(請求項9)、 ・前記プラズマ下NOX 吸着材が、内燃機関からの排気
ガス処理用であること(請求項10)、 の少なくとも一つを発明を特定する事項とすることがで
きる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明に係るプラズマ下NOX
着材は、プラズマ下、好ましくは、還元剤含有ガス雰囲
気下で発生したプラズマ下で使用することにより一段と
NOX 成分の吸着性が向上する特性を有することを特徴
とする吸着材である。本発明において、「プラズマ下N
X 吸着材」とは、「プラズマ状態が存在する雰囲気下
において使用されるNOX 吸着材」を意味する。ここに
おいて、「プラズマ状態」とは、「ガスの存在下で放電
を生起し、ガスの少なくとも一部が励起状態にあるか及
び/又はガスの少なくとも一部がイオン及び/又はラジ
カル化された状態にあること」を意味するものとする。
【0008】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材は、
シリカ、アルミナ、ゼオライト、シリカ・アルミナ、チ
タニア、ジルコニア等の、通常“ガスの吸着材”として
使用される程度の多孔質性の材料である多孔質担体等
に、アルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類元素,I
IB族元素,IIIA族元素,IVA族元素,IVB族
元素,VB族元素,VIB族元素,VIIB族元素,V
III族元素のうちの少なくとも一種(金属、元素)の
塩基成分を担持させたもので、プラズマ状態が存在する
雰囲気下、好ましくは、還元材を含有するガス雰囲気中
で放電し、発生したプラズマ状態が存在する雰囲気下、
において使用するNOX 吸着材である。多孔質担体への
アルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類元素,IIB
族元素,IIIA族元素,IVA族元素,IVB族元
素,VB族元素,VIB族元素,VIIB族元素,VI
II族元素のうちの少なくとも一種(金属、元素)の塩
基成分の担持量は、0.01〜1mol%が好ましく、
より好ましくは、0.05〜0.5mol%である。そ
して、塩基成分の担持量を上記の範囲内で調整すること
により、塩基成分を担持させた多孔質担体の誘電率を、
好ましくは、2〜1000の範囲内とし、より好ましく
は、5〜500の範囲内とするものである。なお、該多
孔質担体の誘電率が著しく高い場合には、吸着能は高め
られるが、不均一な放電が起こり、プラズマ効率が低下
して好ましくない。
【0009】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材に使
用される多孔質担体としては、次のような担体が挙げら
れる。 ・強酸性担体:シリカ・アルミナ,ゼオライト,シリカ
・ジルコニア,ジルコニア・チタニア,チタニア・シリ
カ,リン酸ジルコニア ・酸性担体:シリカ,チタニア ・両性担体又は塩基性担体:アルミナ,ジルコニア,マ
グネシア,セリア なお、多孔質担体としては、通常“ガスの吸着材”とし
て使用される程度の多孔質性の材料である多孔質担体が
使用されるが、通常“ガスの吸着材”として使用される
程度の多孔質性がないものでも使用することができる。
【0010】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材にお
いて、上記の多孔質担体に担持される塩基成分として
は、次の成分の内の少なくとも一種が使用される。 ・アルカリ金属:Li,Na,K,Rb,Cs ・アルカリ土類金属:Mg,Ca,Sr,Ba ・希土類元素:Sc,Y,La,Ce,Pr,Nd ・IIB族元素:Zn ・IIIA族元素:Al,Ga,In ・IVA族元素:Sn ・IVB族元素:Ti,Zr,Hf ・VB族元素:V,Nb,Ta ・VIB族元素:Cr,Mo,W ・VIIB族元素:Mn ・VIII族元素:Fe,Co,Ni
【0011】上記の多孔質担体に、アルカリ金属,アル
カリ土類金属,希土類元素,IIB族元素,IIIA族
元素,IVA族元素,IVB族元素,VB族元素,VI
B族元素,VIIB族元素,VIII族元素のうちの少
なくとも一種(金属、元素)の塩基成分を担持させるこ
とにより、プラズマ雰囲気下で使用した場合に、吸着材
の吸着性、吸着材の安定性の点で優れた効果を奏する。
【0012】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材の製
造方法は、特に限定されるものではないが、例えば、上
記の金属(元素)の塩類の少なくとも一種を水に溶解又
は懸濁した液に、粉末状の多孔質担体を浸漬し、乾燥
後、焼成し、次いでその焼成粉末を粒状に成型すること
により製造することができる。また、上記の焼成粉末に
シリカ、アルミナなどのバインダーを混ぜてスラリー状
にしたものをハニカム状に成型された基材に塗布し乾燥
することによっても製造することができる。また、ハニ
カムコート、もしくはハニカム又は粒状に成型した多孔
質製材、例えば、コージライト製材に金属塩の水溶液を
吸収させ、乾燥後、焼成することによっても製造するこ
とができる。
【0013】本発明においては、プラズマが発生される
雰囲気には還元ガスが含有されていることが好ましく、
含有される還元剤としては、メタン、エタン、プロパ
ン、ブタン、プロピレン、ガソリン、軽油などの炭化水
素が挙げられるが、プロパン、軽油などの炭化水素が好
ましく、処理ガス中に還元ガスが含有されていない場合
には、別途添加されることが好ましい。その添加量は、
処理ガス中に含まれる有害成分の量、種類等により決ま
るものであるが、例えば、エンジンからの排気ガスを対
象とする場合には、排気ガスの量(体積)に対し50〜
1000ppmC程度が好ましい。また、還元剤の添加
場所としては、放電を生起させる場所に処理ガスが到達
する前に添加できる場所であればいずれでも良い。
【0014】本発明において、放電は、プラズマ下NO
X 吸着材の存在する所で生起させても良いし、また、プ
ラズマ下NOX 吸着材より処理ガス上流側で生起させて
も良く、プラズマがプラズマ下NOX 吸着材の表面近く
に存在するような仕方であればいずれでも良い。そのよ
うな放電の生起の仕方しては、コロナ放電、パルススト
リーマ放電、充填層バリア放電、無声放電、沿面放電な
どの放電方式から選択されうる。その際、1〜100k
V、1Hz〜1MHz、好ましくは、5〜30kV,1
0Hz〜50kHzの電圧を印加することが望ましい。
【0015】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材を使
用してガスを処理する場合には、処理ガス、好ましく
は、還元剤含有ガスをプラズマ下NOX 吸着材が存在し
ているところに通し、処理ガス、好ましくは、還元剤含
有ガスの存在下、プラズマ下NOX 吸着材の表面付近で
放電を生起し、プラズマを発生させ、プラズマ下NOX
吸着材にガス中のNOX 成分を吸着させるものである。
【0016】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材を使
用してガスを処理する場合の装置としては、ガス処理を
行なう場所、例えば、排気ガス通路等に、プラズマ下N
X吸着材を配置し、プラズマ下NOX 吸着材が存在す
る所かその処理ガス上流側に電極を設けその電極と高圧
電源とを接続した放電発生装置、即ち、プラズマ下NO
X 吸着材表面付近で放電しプラズマを発生させる放電発
生装置を設け、必要に応じ、その放電領域近くに還元剤
添加装置を設けたものが使用できる。
【0017】以下においては、本発明に係るプラズマ下
NOX 吸着材を使用して、内燃機関からの排気ガスを処
理する場合の例について説明する。図1〜4は、本発明
に係るプラズマ下NOX 吸着材を使用して排気ガス処理
を行なう場合の概略図である。
【0018】図1に示すように、内燃機関からの排気管
11内に、導電性の材料で板状に成形されたメッシュ状
のものであって、排気ガスが自由に通過できるような電
極13,14を設け、その電極13,14間に、プラズ
マ下NOX 吸着材12を配置し、排気管11外に高圧電
源15を設け、その高圧電源15と両電極13,14と
を接続する。排気管11の一端から還元剤含有の排気ガ
ス16を流しながら、両電極13,14間に、高圧電源
15から、例えば、パルス電圧を印加してパルス放電を
生起させ、プラズマ流の状態を発生させ、そのプラズマ
流をプラズマ下NOX 吸着材12部分に流し、通過せし
めることにより、プラズマ下NOX 吸着材12の表面付
近にプラズマ流が存在するようにして、排気ガス中に含
有されていたNOX をプラズマ下NOX 吸着材12に吸
着させる。なお、還元剤は、プラズマ下NOX 吸着材1
2の上流側において、図示されていない還元剤添加装置
から添加されている。
【0019】図2に示すように、燃焼機からの排気管2
1内に、プラズマ下NOX 吸着材22を配置し、プラズ
マ下NOX 吸着材22より排気ガス上流側で、排気管2
1の外周に筒状の電極23設け、排気管21の中心部分
に棒状の電極24を設ける。排気管21外に高圧電源2
5を設け、その高圧電源25と両電極23,24とを接
続する。排気管21の一端から還元剤含有の排気ガス2
6を流しながら、両電極23,24間に、高圧電源25
から、例えば、パルス電圧を印加してパルス放電を生起
させて、プラズマ流の状態を発生させ、そのプラズマ流
をプラズマ下NOX 吸着材22部分に流し、通過せしめ
ることにより、プラズマ下NOX 吸着材22の表面付近
にプラズマ流が存在するようにして、排気ガス中に含有
されていたNOX をプラズマ下NOX 吸着材22に吸着
させる。なお、還元剤は、プラズマ下NOX 吸着材22
の上流側において、図示されていない還元剤添加装置か
ら添加されている。
【0020】図3に示すように、燃焼機からの排気管3
1に、プラズマ下NOX 吸着材32を配置し、プラズマ
下NOX 吸着材32より排気ガス上流側に、導電性の材
料で板状に成形されたメッシュ状のものであって、処理
ガスが自由に通過できるような一対の電極33,34を
設け、その電極33,34間にアルミナなどの誘電体3
7を配置する。排気管31外に高圧電源35を設け、そ
の高圧電源35と両電極33,34とを接続する。排気
管31の一端から還元剤含有の排気ガス36を流しなが
ら、両電極33,34間に、高圧電源35から、例え
ば、パルス電圧を印加してパルス放電を生起させ、プラ
ズマ流の状態を生ぜしめ、そのプラズマ流をプラズマ下
NOX 吸着材32部分に流し、通過せしめることによ
り、プラズマ下NOX 吸着材32の表面付近にプラズマ
流が存在するようにして、排気ガス中に含有されていた
NOX をプラズマ下NOX 吸着材32に吸着させる。な
お、還元剤は、プラズマ下NOX 吸着材32の上流側に
おいて、図示されていない還元剤添加装置から添加され
ている。
【0021】図4に示すように、燃焼機からの排気管4
1に、プラズマ下NOX 吸着材42を配置し、プラズマ
下NOX 吸着材42が配置されている位置で、排気管4
1の外周に筒状の電極43設け、プラズマ下NOX 吸着
材42の中心部分(排気管41の中心部分)に棒状の電
極44を設ける。排気管41外に高圧電源45を設け、
その高圧電源45と両電極43,44とを接続する。排
気管41の一端から還元剤含有の排気ガス46を流しな
がら、両電極43,44間に、高圧電源45から、例え
ば、パルス電圧を印加してパルス放電を生起させ、プラ
ズマ流の状態を生ぜしめ、そのプラズマ流をプラズマ下
NOX 吸着材42に流し、通過せしめることにより、プ
ラズマ下NOX 吸着材42の表面付近にプラズマ流が存
在するようにして、排気ガス中に含有されていたNOX
をプラズマ下NOX 吸着材42に吸着させる。なお、還
元剤は、プラズマ下NOX 吸着材42の上流側におい
て、図示されていない還元剤添加装置から添加されてい
る。
【0022】上記のようにして、本発明の好ましい形態
である、還元剤(HC)含有の排気ガス雰囲気中でプラ
ズマを発生させると、プラズマにより、排気ガス中のN
Xは、HC共存下でNO2 に酸化され、プラズマ下N
X 吸着材に吸着される。その際にプラズマ下NOX
着材として、アルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類
元素,IIB族元素,IIIA族元素,IVA族元素,
IVB族元素,VB族元素,VIB族元素,VIIB族
元素,VIII族元素のうちの少なくとも一種(金属、
元素)の塩基成分を担持させた多孔質担体を使用する
と、アルカリ金属,アルカリ土類金属,希土類元素,I
IB族元素,IIIA族元素,IVA族元素,IVB族
元素,VB族元素,VIB族元素,VIIB族元素,V
III族元素のうちの少なくとも一種(金属、元素)
が、電子放出成分としてプラズマ発生効率を向上させる
作用をすると共にNO2 を選択的にプラズマ下NOX
着材表面に吸着させる作用をするものと考えられる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例を比較例と共に挙げ、
本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例
によって限定されるものではない。
【0024】[実施例1]プラズマ下NOX 吸着材:多
孔質担体としてのシリカにMgを担持させた吸着材は、
以下のようにして得られた。即ち、水300ccに硝酸
マグネシウム51gを溶解後、その溶液にシリカを12
0g浸漬し、水洗、100℃で12時間乾燥して、45
0℃で3時間焼成後、圧粉成型をすることにより、平均
粒径2mmの0.2molのMgを担持したシリカ吸着
材を得た。このMg担持吸着材の誘電率は、5であっ
た。次に、図1に示すような、内径寸法が20mmの円
筒上のパイプに、該Mg担持吸着材を配置し、円筒上の
パイプの一端から、NO:100ppm,C36:5
00ppmC,CO:150ppm,H2O:10%,
CO2 :6.7 %,O2 :0.4%,N2 :バランス
の組成を有し、100℃の仮想排気ガスをSV=20,
000/hrの割合で流しながら、9kV/cm、25
kHzACの電圧を印加して放電し、プラズマを発生せ
しめてNOX の吸着を行った。
【0025】[実施例2]硝酸マグネシウム51gの代
わりに酢酸カリウム20gを、シリカ120gの代わり
にチタニア・ジルコニア120gを使用したこと以外
は、実施例1と同様である。K担持チタニア・ジルコニ
ア吸着材の誘電率は、10であった。
【0026】[実施例3]硝酸マグネシウム51gの代
わりに硝酸セリウム87gを、シリカ120gの代わり
にジルコニア120gを使用したこと以外は、実施例1
と同様である。Ce担持ジルコニア吸着材の誘電率は、
9であった。
【0027】[実施例4]硝酸マグネシウム51gの代
わりに硝酸亜鉛59gを使用した以外は、実施例1と同
様である。Zn担持シリカ吸着材の誘電率は、5であっ
た。
【0028】[実施例5]硝酸マグネシウム51gの代
わりに硝酸アルミニウム75gを使用したこと以外は、
実施例1と同様である。Al担持シリカ吸着材の誘電率
は、4であった。
【0029】[実施例6]硝酸マグネシウム51gの代
わりに酢酸すず71gを使用した以外は、実施例1と同
様である。Sn担持シリカ吸着材の誘電率は、5であっ
た。
【0030】[実施例7]硝酸マグネシウム51gの代
わりに硝酸ジルコニル53g使用した以外は、実施例1
と同様である。Zr担持シリカ吸着材の誘電率は、7で
あった。
【0031】[実施例8]硝酸マグネシウム51gの代
わりにタンタルエトキシドを81g、水300gの代わ
りにエチルアルコール300gを使用したこと以外は、
実施例1と同様である。Ta担持シリカ吸着材の誘電率
は、10であった。
【0032】[実施例9]硝酸マグネシウム51gの代
わりにモリブデン酸32gを使用した以外は、実施例1
と同様である。Mo担持シリカ吸着材の誘電率は、5で
あった。
【0033】[実施例10]硝酸マグネシウム51gの
代わりに硝酸マンガン57gを使用した以外は、実施例
1と同様である。Mn担持シリカ吸着材の誘電率は、5
であった。
【0034】[実施例11]硝酸マグネシウム51gの
代わりに硝酸ニッケル58gを使用した以外は、実施例
1と同様である。Ni担持シリカ吸着材の誘電率は、6
であった。
【0035】[比較例1]放電無しの状態で使用する吸
着材としたこと以外は、実施例1におけると同様であ
る。
【0036】[比較例2]0.2molのMgを担持し
たシリカ吸着材の代わりに、0.2molのBaを担持
したチタニア吸着材を使用したこと以外は、実施例1に
おけると同様である。Ba担持チタニア吸着材の誘電率
は、1500であった。
【0037】図5は、上記の実施例及び比較例における
仮想排気ガスからのNOX の吸着量を示すグラフであ
る。このグラフより、本発明に係るプラズマ下NOX
着材を使用して排気ガスを吸着処理した実施例1〜11
は、比較例1,2に比して一段と優れたNOX の吸着効
果を奏することが明らかである。
【0038】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、内燃機
関からの排気ガス中に含有されているNOX の吸着に優
れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材を使用し
てガス処理を行なう場合の第1の概略図である。
【図2】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材を使用し
てガス処理を行なう場合の第2の概略図である。
【図3】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材を使用し
てガス処理を行なう場合の第3の概略図である。
【図4】本発明に係るプラズマ下NOX 吸着材を使用し
てガス処理を行なう場合の第4の概略図である。
【図5】本発明の実施例及び比較例のNOX の吸着量を
示すグラフである。
【符号の説明】
11,21,31,41 排気管 12,22,32,42 プラズマ下NOX 吸着材 13,23,33,43 電極 14,24,34,44 電極 15,25,35,45 高圧電源 16,26,36,46 ガス流 37 誘電体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F01N 3/08 F01N 3/28 301P 3/10 B01D 53/34 129A 3/28 301 (72)発明者 新庄 博文 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内 Fターム(参考) 3G091 AB09 BA14 CA00 CA18 EA28 GA01 GA06 GB01Y GB02Y GB03Y GB04Y 4D002 AA12 BA04 BA06 BA07 DA01 DA02 DA03 DA04 DA05 DA06 DA08 DA11 DA21 DA22 DA24 4D012 CA15 CG01 CG03 CH10 4G066 AA13B AA16B AA17B AA18B AA19B AA20B AA20C AA21B AA23B AA24B AA25B AA26B AA27B AA28B AA30C AA61C AE02B AE17D AE19C BA22 CA28 DA02

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基成分を担持した多孔質担体からな
    り、プラズマ下において吸着性が増大する特性を有する
    ことを特徴とするプラズマ下NOX 吸着材。
  2. 【請求項2】 該プラズマ下が、還元剤含有ガスプラズ
    マ下である、請求項1に記載のプラズマ下NOX 吸着
    材。
  3. 【請求項3】 前記塩基成分を担持した多孔質担体の誘
    電率が、2〜1000である、請求項1または2に記載
    のプラズマ下NOX 吸着材。
  4. 【請求項4】 前記塩基成分が、アルカリ金属,アルカ
    リ土類金属,希土類元素,IIB族元素,IIIA族元
    素,IVA族元素,IVB族元素,VB族元素,VIB
    族元素,VIIB族元素,VIII族元素のうちの少な
    くとも一種の成分を含む、請求項1〜4のいずれかに記
    載のプラズマ下NOX 吸着材。
  5. 【請求項5】 前記アルカリ金属が、Li,Na,K,
    Rb,Csであり、前記アルカリ土類金属が、Mg,C
    a,Sr,Baであり、前記希土類元素が、Sc,Y,
    La,Ce,Pr,Ndであり、前記IIB族元素が、
    Znであり、前記IIIA族元素が、Al,Ga,In
    であり、前記IVA族元素が、Sn,であり、前記IV
    B族元素が、Ti,Zr,Hfであり、前記VB族元素
    が、V,Nb,Taであり、前記VIB族元素が、C
    r,Mo,Wであり、前記VIIB族元素が、Mnであ
    り、前記VIII族元素が、Fe,Co,Niである、
    請求項4に記載のプラズマ下NOX 吸着材。
  6. 【請求項6】 前記多孔質担体が、強酸性,酸性,両性
    又は塩基性である、請求項1〜5のいずれかに記載のプ
    ラズマ下NOX 吸着材。
  7. 【請求項7】 前記強酸性担体が、シリカ・アルミナ,
    ゼオライト,シリカ・ジルコニア,ジルコニア・チタニ
    ア,チタニア・シリカ,リン酸ジルコニアのうちの少な
    くとも一種であり、前記酸性担体が、シリカ,チタニア
    のうちの少なくとも一種であり、前記両性担体または塩
    基性担体が、アルミナ,ジルコニア,マグネシア,セリ
    アのうちの少なくとも一種である、請求項6に記載のプ
    ラズマ下NOX 吸着材。
  8. 【請求項8】 前記プラズマが、コロナ放電、パルスス
    トリーマ放電、充填層バリア放電、無声放電、沿面放電
    などの放電により発生されたものである、請求項1〜7
    のいずれかに記載のプラズマ下NOX 吸着材。
  9. 【請求項9】 前記プラズマ下NOX 吸着材が、排気ガ
    ス処理用である、請求項1〜8のいずれかに記載のプラ
    ズマ下NOX 吸着材。
  10. 【請求項10】 前記プラズマ下NOX 吸着材が、内燃
    機関からの排気ガス処理用である、請求項1〜8のいず
    れかに記載のプラズマ下NOX 吸着材。
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