JP2001231732A - ワイパー及びその製造方法 - Google Patents

ワイパー及びその製造方法

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JP2001231732A
JP2001231732A JP2000117393A JP2000117393A JP2001231732A JP 2001231732 A JP2001231732 A JP 2001231732A JP 2000117393 A JP2000117393 A JP 2000117393A JP 2000117393 A JP2000117393 A JP 2000117393A JP 2001231732 A JP2001231732 A JP 2001231732A
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water
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wiping
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Toshiaki Ono
俊明 大野
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Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】床、特にフローリングや家具や鏡やガラス等を
水拭き出来るワイパーを提供する。 【解決手段】含水率が30〜110重量%且つ目付が3
0g/m2 以上の不織布からなるワイパー。目付が30
g/m2 以上の不織布と、不織布中の含水率が30〜1
10重量%となる量の水とを吸水性の無い袋に入れて揉
むワイパーの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はフローリングの床や
ガラス窓、家具等の拭き取りに最適な使い捨てワイパー
に関する。
【0002】
【従来の技術と課題】フローリングの床や家具等を拭く
不織布製の使い捨てワイパーは既に公知である。特に近
年、住宅の床材が畳からフローリングやビニールシート
等に主流が移り、取替シート方式のフローリングワイパ
ーが手軽で且つ掃除機では取り除けない細かな埃まで除
去出来ることから急速に普及してきた。ところが、上記
フローリングワイパーで掃除した後でも、濡れた雑巾で
拭くと泥や汗や皮脂等の汚れ(例えば足跡)によって雑
巾が汚れる。消費者は「床をより綺麗にしたい」、「さ
っぱりしたい」等の理由からフローリング等を水拭きし
たいという要望が強い。
【0003】一方、フローリングは、畳やジュータンに
比べダニの繁殖が少なく掃除が楽で衛生的でありリビン
グルームやキッチンルーム等には多用されている。フロ
ーリングにはムク材を使った単層タイプと表面に薄い板
を貼った複合タイプがあるが、複合タイプが圧倒的に多
い。フローリング、特に複合タイプでは水気に弱く、反
る、剥がれる、割れる等のトラブルを生じ易い。フロー
リングを水拭きする場合には、拭いた後に水滴が残らず
に直ちに乾燥する程度、目安として拭取後2分後程度で
床面が乾燥する程度で水拭きすれば問題はないと考えら
れる。これに対してフローリング用のワイパー本体につ
ける取替シートとして、洗剤拭き用替えシートや水拭き
シート等が市販されているが、上記問題をなんら解決し
ていない。また、皮膚炎や喘息といったアレルギー症状
を引き起こす主な原因と言われるダニ・アレルゲンは水
溶性であり、水拭きにより有効に除去できる可能性があ
る。そこで、本発明は、フローリングの床や家具等を拭
くことが出来る含水ワイパーを提供することを目的とす
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題につ
いて種々検討した結果、特定の含水率を持つ不織布をワ
イパー用の基材として用いることによって、上記の問題
点を解決できることを見出し、本発明を完成するに至っ
た。 即ち、本発明は: 含水率が30〜110重量%且つ目付が30g/m
2 以上の不織布からなるワイパーを提供する。また、 目付が30g/m2 以上の不織布と、該不織布中の
含水率が30〜110重量%となる量の水とを吸水性の
無い袋に入れて揉む記載のワイパーの製造方法を提供
する。
【0005】以下、本発明について詳細に説明する。先
ず、本発明のワイパーは、「含水率が30〜110重
量%」と「目付が30g/m2 以上の不織布」とを組
み合わせたことに特徴がある。先ず本発明のワイパー
は、含水率が30〜110重量%である必要がある。含
水率が30重量%未満では殆ど水分が不織布表面に存在
せず、乾拭きと同様に泥や汗等の汚れが取れない。また
110重量%を超える場合では拭いた後に水滴が出来し
ばらく残っていて好ましくない。好ましくは、含水率が
35〜90重量%の場合である。含水率が90重量%以
下の場合、鏡やガラス等を拭いても拭き跡が残らず綺麗
である。また35%以上では細かな凹凸部まで綺麗に泥
や埃が取れるし、30重量%の場合に比べて、拭く対象
にも依るが約1.5倍の面積が拭けた。
【0006】また、本発明に用いる不織布は、目付が3
0g/m2 以上である必要がある。目付が30g/m2
未満では、ワイパー本体に取り付ける際に皺が入り易く
作業性に問題がある。また拭き取れる面積も狭く、実用
には不向きである。また目付が100g/m2 を超える
場合には、ワイパー本体のクリップ部の構造にも依るが
クリップで挟めなかったり、挟めても直ぐに外れる場合
が多かった。従って、好ましくは30〜100g/m2
である。更に45g/m2 以上の場合、ホルダーを使用
せずワイパー単独で、家具や鏡等を拭く場合でも作業性
に優れので好ましい。また価格の面からは80g/m2
以下が好ましい。
【0007】上記ワイパーは、商品としてウェットの状
態であっても良いし、消費者が上記形態として利用して
も良い。本発明のワイパーの含水率を維持したまま長期
間保存するのは困難な場合が多く、好ましいのは後者で
ある。後者とは、消費者が商品として、ア)目付が30
g/m2 以上の不織布、イ)吸水性の無い袋、ウ)計量
容器又は一定量の水が入った小袋又はそれに類似するも
のをセットとして消費者が購入し、目付が30g/m2
以上の不織布と該不織布が含水率が30〜110重量%
となる量の水を計量容器で計って入れるか一定量の水が
入った小袋又はそれに類似するものを開封して水を吸水
性の無い袋に入れて揉むことによって上記ワイパーとす
る方法である。
【0008】そこで、イ)の吸水性の無い袋の好ましい
例としては、ポリオレフィン系樹脂、可塑化ポリ塩化ビ
ニル系樹脂等の軟質樹脂からなる袋であり、より好まし
くは水が漏れない様に開口部にジッパーが付いた袋(例
えば、商品名「ジップロック」等)である。その大きさ
は、不織布に水を均一に付着させる大きさであれば良
く、一辺が約10〜35cm程度、更に扱い易さからは
一辺が15〜30cm程度のものが良い。また、ウ)計
量容器又は一定量の水が入った小袋又はそれに類似する
ものの好ましい例として、先ず計量容器としては、ポリ
オレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂等の熱可塑性樹脂製計量容器、紙容器等が挙げ
られる。また、一定量の水が入った小袋又はそれに類似
するものとしては、ポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビ
ニル系樹脂、ポリエステル系樹脂等の熱可塑性樹脂製の
小袋や紙容器等に一定量の水を入れたものが挙げられ
る。ここで、本発明のワイパーの一枚当たりの最適な水
の量は数g程度であり、消費者が水の量を調整すること
を考えると後者の方が好ましい場合が多い。
【0009】次に、本発明に使用される不織布とは、長
繊維不織布、短繊維不織布どちらでも良く、場合によっ
ては合成紙(機能紙)を用いることも出来る。長繊維不
織布の好ましい例としては、ナイロン、ポリエステル、
ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィン、再
生セルロース等の材質である。具体的には、スパンボン
ド法でシートを形成しサーマルボンド法又はニードルパ
ンチ法でシートを接合したもの、湿式スパンボンド法で
シートを形成しウォーターパンチでシートを接合したも
の、メルトブロー法やフラッシュ紡糸法でシートを形成
しサーマルボンド法でシートを接合したものが挙げられ
る。コストの面ではポリプロピレン・スパンボンドが好
ましく、環境負荷を配慮すると再生セルロース等の天然
繊維由来の繊維からなるものが好ましい。また長繊維不
織布は短繊維不織布及び合成紙に比べて糸屑(リント)
が少なく、拭き取り跡が残らないので好ましい。
【0010】次に、短繊維不織布の好ましい例として
は、木材パルプ、麻、ケナフ、バガス等の非木材パルプ
及びナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプロピレ
ンやポリエチレン等のポリオレフィン、再生セルロース
等の材質である。乾式エアレイド法、乾式カード法、湿
式抄紙法等でシートを形成したものが挙げられる。好ま
しくは、異形断面を持った極細繊維を利用して、湿式抄
紙法でシートを形成してウォーターパンチ法でシートを
接合したものである。特に、アクリロニトリル系樹脂や
ポリエステル系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリプロピレン
系樹脂等の割繊糸を利用したものが好ましい。その中で
も特に、アクリロニトリル系のものが皮脂等の油性の汚
れを良く拭き取れるので好ましい。
【0011】次に、水は通常の工業用水、家庭用の上
水、蒸留水、イオン交換水等どれを用いても良いが、防
腐剤を減らす為には蒸留水が好ましく、また汚れ落とし
を重視するならばアルカリイオン水(好ましくは弱アル
カリ性)を用いることが好ましい。ここで、本発明のワ
イパーには、上記の水の他に、防腐剤、香料、殺菌剤、
溶剤、界面活性剤、ワックス等が含浸されていても良
い。これ等は、水に混合しておいても良いし、水を含浸
させる前に不織布に含浸しておいても良いし、水と同時
に不織布に含浸させても良い。
【0012】防腐剤としては、p−オキシ安息香酸メチ
ル(パラベン)、ウンデシレン酸及びその塩、ウンデシ
レン酸モノエタノールアミド、塩化ベンザルコニウム、
塩酸クロルヘキシル、グルコン酸クロルヘキシル、臭化
アルキルイソキノリウム、デヒドロ酢酸及びその塩、ハ
ロカルパン、レゾルシン等が挙げられる。上記化合物の
中には皮膚刺激やアレルゲンの疑いのあるものもあるの
で、好ましくは防腐剤は含まない方が良い。香料として
は、天然香料、合成香料どちらでも良い。好ましくは、
ユーカリ油、ヒノキチオール、ローズマリー抽出物、リ
モネン及びそれの類似物等が、香り付けの他の抗菌性や
洗浄性向上等の効果があり好ましい。溶剤としては、エ
タノール等の親水性の溶剤が好ましい。また疎水性の溶
剤の場合には、若干量の界面活性剤を併用することによ
って、洗浄性が向上する場合がある。
【0013】界面活性剤としては、レシチンやアミノ酸
系界面活性剤等が皮膚刺激が少なく且つ生分解性があり
好ましいが、付与する特性によっては他の界面活性剤を
用いても良い。また、不織布が水に濡れ難い場合があ
り、界面活性剤や上記溶剤等で予め不織布を処理してお
いたり、水に添加したり、不織布に水を含浸させる際に
添加しても良い。
【0014】以下に、測定方法及び評価方法について説
明する。 (1)含水率 濡れた状態のワイパー5枚分の重量を素早く計量し、次
に110℃の熱風乾燥機の中にお互いが重ならない状態
で60分放置後、再び5枚分の重量を計量する。熱風乾
燥機中での放置前後の重量差を水分とし、乾燥後の重量
に対する水分の量として計算した。また簡易的には、ワ
イパーを製造する前の状態で不織布の重量を測定してお
き、含ませた水の量から含水率を求めても良い。 (2)取扱性 各ワイパーを、花王社製フローリング用クイックルワイ
パーの本体に取り付けて、その際の取扱性を評価した。 記号 基準 ◎: 簡単に且つ皺無く取り付けられる ○: 皺無く取り付けできたが拭き方によっては外れる可能性あり △: 取付け時に皺が入り易い(以下、実用上不向き) ×: 取付けが出来ない
【0015】(3)床掃除 23℃、65%RHの条件に調整された8畳の部屋(床
面積=約13m2 )に複合タイプのフローリングを貼
り、作業者が素足で10歩歩いた後JIS−Z8901
・試験粉体8種を2.0gを均一に散布して、花王社製
フローリング用クイックルワイパーの本体に取り付けた
試験用ワイパーで掃除をした。その際の様子を観察し
て、下記の基準に従って評価した。 記号 基準 ◎: 6畳分以上の面積を綺麗にふけたもの ○: 4.5畳以上、6畳未満の面積を綺麗にふけたもの △: 拭けた面積4.5畳未満、又は乾拭きと変わらなかったもの ×: 水滴が2分以上残っていたもの (4)単独使用 ワイパー単独を手に持って、木製(化粧合板貼り)のロ
ッカー(大きさ:幅が120cm、奥行きが45cm、
高さが150cm)や机(天板の大きさ:90cm×1
50cm)、テレビ(大きさ:幅80cm、奥行き60
cm、高さ60cm)を拭いた。その際の様子を観察し
て、下記の基準に従って評価した。 記号 基準 ◎: 取り扱いが容易で、全てが1枚で綺麗に拭けたもの ○: 若干皺が入り易いが、全てが1枚で綺麗に拭けたもの △: 水滴が2分以上残っていたもの ×: 乾拭きと大差がなかったもの (5)鏡拭き 幅60cm長さ90cmの鏡をワイパー単独を手に持っ
て拭いた。その際の様子を観察して、下記の基準に従っ
て評価した。 記号 基準 ◎: 拭き跡も残らず、綺麗に拭けたもの ○: 乾拭きよりは綺麗だが、よく見ると汚れや拭き跡が残っているもの △: 水滴が拭き跡となって残ったもの ×: 乾拭きと大差がなかったもの
【0016】
【発明の実施の形態】本発明について、以下具体的に説
明する。本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明
の範囲を制限するものでない。 (実施例1)目付が60g/m2 のポリプロピレン製の
スパンボンド(以下、PPSBと略す)に含水率が80
重量%になる様に水を含ませて、30cm×20cmに
切り出した(Run.No.1)。これを、上記の方法
に従い評価した。また、目付が30g/m2 のPPSB
(Run.No.2)、同45g/m2のPPSB(R
un.No.3)、同100g/m2 のPPSB(Ru
n.No.4)についても同様な実験を繰り返した。 (比較例1)目付が25g/m2 のPPSB(Run.
No.5)について実施例1と同様な実験を繰り返し
た。以上、Run.No.1〜No.5までの結果をま
とめて以下表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】<本ワイパー用不織布の目付の範囲>表1
を用いて、本発明に用いる不織布の目付が30g/m2
以上である必要性について説明する。表1において、R
un.No.2(実施例)とRun.No.5(比較
例)との比較において、目付が30g/m2 であるRu
n.No.2のワイパーは、取扱性、床掃除、単独使
用、鏡拭きの全てに優れていたのに対して、目付が25
g/m2 であるRun.No.5のワイパーでは、薄い
為に腰が無い(腰は厚みの3乗に比例する)為にワイパ
ー本体へ取付る際に皺が入り易く、床掃除では掃除出来
る面積が2畳程度と狭かった。また、単独使用及び鏡拭
きでは拭く際に皺が入り易くまた手の温度でワイパーが
直ぐに乾いてしまい乾拭きと大差がなかった。
【0019】以上のことから本発明に用いる不織布の目
付が30g/m2 以上である必要性が分かる。ここで表
1において、目付が100g/m2 のRun.No.4
のワイパーでは、ワイパー本体へ取付けは出来たが、床
掃除で少し力を入れるとクリップ部からワイパーが外れ
てしまった。目付としては、花王社製クリックワイパー
用にはこれが限界であると思われる。但し、山崎産業社
製ぞうきんワイパーでは容易に挟むことが出来、更に目
付が大きくても(目安として60〜200g/m2 )使
用することは可能であった。同様な構造のワイパー本体
を使って業務用、例えば厨房や店のサービスエリア等の
汚れがひどいところや油汚れがある場所のワイパーとし
て好適に利用することが出来る。また表1において、目
付が45g/m2 (Run.No.3)以上では床掃
除、単独使用、鏡拭きの項目で性能に優れていた。
【0020】(実施例2)含水率を30重量%(Ru
n.No.6)、同35重量%(Run.No.7)、
同90重量%(Run.No.8)及び110重量%
(Run.No.9)にした他は、実施例1と同様な操
作を繰り返した。 (比較例2)含水率を25重量%(Run.No.1
0)及び120重量%(Run.No.11)にした他
は、実施例1と同様な操作を繰り返した。以上、Ru
n.No.6〜No.11までの結果をまとめて以下表
2に示す。
【0021】
【表2】
【0022】<本ワイパーの含水率の範囲>表2を用い
て、本発明のワイパーの含水率が30〜110重量%で
ある必要性について説明する。表2において、実施例の
ワイパーは全て、取扱性、床掃除、単独使用、鏡拭きに
優れていた。一方、含水率が25重量%のRun.N
o.10のワイパーでは、床掃除において綺麗に拭き取
れた面積が1畳にも満たなかった。また単独使用及び鏡
拭きでは手の温度でワイパーが乾き始め、綺麗に拭き取
ることが出来なかった。また、含水率が65重量%のR
un.No.11のワイパーでは、床掃除及び単独使用
や鏡拭きでも水滴が拭き跡となって残っていた。
【0023】以上のことから、本発明のワイパーの含水
率が30〜110重量%である必要性が分かる。ここ
で、含水率が30重量%のRun.No.6のワイパー
と含水率が35重量%のRun.No.7のワイパーと
の比較において、床掃除では、前者が約4.5畳の面積
が拭けたのに対して、後者が約6.5畳の面積が拭けた
(前者の約1.5倍の面積)。また、含水率が110重
量%のRun.No.9のワイパーと含水率が90重量
%のRun.No.8のワイパーとの比較において、前
者は鏡拭きの際に若干拭き跡が残ったのに対して、後者
は大変綺麗に拭けた。以上のことから、含水率は好まし
くは35〜80重量%であることが分かる。
【0024】(実施例3)目付が60g/m2 のPPS
Bを30cm×20cmに切り出し、これと秤量線が付
いた直径2cmで深さが1cmのポリエチレン製の容器
で計り取った3.2gの水とを、30cm×30cmの
大きさのジッパー付き袋(商品名「ジップロック」)に
入れてジッパーを閉じ、5回手で揉んでワイパーを作成
した(Run.No.12)。なお、本ワイパーの含水
率は78重量%であった。水の秤量では若干手間取った
が、ジッパー付き袋で揉むと不織布は均一に濡れた。出
来たワイパーを上記方法に従って評価した。取扱性、床
掃除、単独使用、鏡拭き、全ての評価に優れていた(全
て◎)。
【0025】(実施例4)目付が60g/m2 のPPS
Bを30cm×20cmに切り出し、これと3.2gの
蒸留水が入ったポリエチレン製の小袋を切って中の水を
30cm×30cmの大きさのジッパー付き袋に入れて
5回手で揉んでワイパーを作成した(Run.No.1
3)。実施例3に比べ、水の秤量無しに作業が行え簡便
であった。なお、本ワイパーの含水率は80重量%であ
った。出来たワイパーを上記方法に従って評価した。取
扱性、床掃除、単独使用、鏡拭き、全ての評価に優れて
いた(全て◎)。尚、同様な方法ではカルナバワックス
等のエマルジョンを小袋の中に添加しておくと、床等の
汚れ落としと同時に艶出しが行える。
【0026】(実施例5)実施例4のPPSBの替わり
にアクリル70%とポリエステル30%から不織布(商
品名「シャレリア」)を用い、またポリエチレン製の小
袋に入っている蒸留水の量を3.5gにした他は実施例
4と同様な実験を繰り返した(Run.No.14)。
なお、本ワイパーの含水率は105重量%であった。出
来たワイパーを上記方法に従って評価した結果、取扱
性、床掃除、単独使用、鏡拭き、全ての評価に優れてい
た(全て◎)。また該ワイパーは実施例4・Run.N
o.13のワイパーに比べ、単独使用した時の汚れ落と
し及び鏡やガラスを拭いた時の汚れ落としに際だって優
れていた。また、実施例4のPPSBの替わりにアクリ
ル50%とポリエステル50%から不織布を用い、また
ポリエチレン製のチューブに蒸留水を2.80gと防腐
剤としてウンデシレン酸モノエタノールアミドを0.0
5gとを充填したものを使用した他は実施例4と同様な
実験を繰り返した(Run.No.15)。なお、本ワ
イパーの含水率は70重量%であった。出来たワイパー
を上記方法に従って評価した結果、取扱性、床掃除、単
独使用、鏡拭き、全ての評価に優れていた(全て◎)。
また該ワイパーは実施例4・Run.No.13のワイ
パーに比べ、単独使用した時の汚れ落とし及び鏡やガラ
スを拭いた時の汚れ落としにかなり優れていた。更に、
実施例4のPPSBの替わりにアクリル30%とポリエ
ステル70%から不織布を用い、またポリエチレン製の
チューブに蒸留水を3.2gと香料兼除菌剤としてヒノ
キチオールのナトリウム塩を0.05gとを充填したも
のを使用した他は実施例4と同様な実験を繰り返した
(Run.No.16)。なお、本ワイパーの含水率は
80重量%であった。
【0027】出来たワイパーを上記方法に従って評価し
た結果、取扱性、床掃除、単独使用、鏡拭き、全ての評
価に優れていた(全て◎)。また該ワイパーは実施例4
・Run.No.13のワイパーに比べ、単独使用した
時の汚れ落とし及び鏡やガラスを拭いた時の汚れ落とし
に優れていた。また拭き取り後に檜の香りがあり、更に
は除菌効果が期待出来た。また更に、実施例4のPPS
Bの替わり100%キュプラからなる不織布(商品名
「ベンリーゼ」)に替え、またポリエチレン製のチュー
ブに入っている蒸留水の量を3.5gにした他は実施例
4と同様な実験を繰り返した(Run.No.17)。
なお、本ワイパーの含水率は110重量%であった。出
来たワイパーを上記方法に従って評価した結果、取扱
性、床掃除、単独使用、鏡拭き、全ての評価に優れてい
た(全て◎)。特に鏡やガラス拭きでは拭き後が残らず
(リントフリー:糸屑やケバが残らない)大変綺麗であ
った。また該ワイパーは天然繊維100%使用であるた
め環境に優しいワイパーである。
【0028】(実施例6)ポリエチレン製のチューブ内
の3.1gの蒸留水に防腐剤としてパラベンを0.03
gと除菌剤としてユーカリ油を0.05gとを添加した
もの(Run.No.18)、同様に界面活性剤として
N−ヤシ油脂肪酸アシル−L−グルタミン酸カリウム
(旭化成工業社製「アミノサーファクトCDP−L」)
を0.16gと香料兼除菌剤としてローズマリー抽出液
を0.05gとを添加したもの(Run.No.1
9)、また同様に界面活性剤としてレシチンを0.08
gと溶剤兼香料としてオレンジオイルを0.08gとを
添加したもの(Run.No.20)、更に溶剤兼除菌
剤としてエタノールを0.3g添加したもの(Run.
No.21)を用いた他は実施例4と同様な実験を繰り
返した。なお、Run.No.18〜Run.No.2
1のワイパーの含水率は75〜78重量%の範囲にあっ
た。
【0029】以上、Run.No.18〜Run.N
o.21のワイパーについて上記方法に従って評価した
結果、取扱性、床掃除、単独使用、鏡拭き、全ての評価
に優れていた(全て◎)。特に、Run.No.18の
ワイパーはユーカリ油を添加しているので除菌効果が期
待出来る。また、Run.No.19では界面活性剤を
添加している為に、不織布へ水が馴染み易く、またロー
ズマリー抽出液を添加しているので拭き取り後ほのかに
香った。また除菌効果も期待出来る。更にRun.N
o.20では界面活性剤を添加している為に、不織布へ
水が馴染み易く、またオレンジオイルを添加しているの
で拭き取り後ほのかに香った。また油汚れ落としも若干
向上していた。また更に、Run.No.21ではエタ
ノールを添加している為に、不織布へ水が馴染み易く、
また油汚れ落としの向上、除菌効果が期待出来る。
【0030】
【発明の効果】本発明のワイパーは、床、特にフローリ
ングや家具や鏡やガラス等を、簡単に水拭き感覚で掃除
出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 含水率が30〜110重量%且つ目付が
    30g/m2 以上の不織布からなるワイパー。
  2. 【請求項2】 目付が30g/m2 以上の不織布と、該
    不織布中の含水率が30〜110重量%となる量の水と
    を吸水性の無い袋に入れて揉むことを特徴とする請求項
    1に記載のワイパーの製造方法。
JP2000117393A 1999-12-15 2000-04-19 ワイパー及びその製造方法 Pending JP2001231732A (ja)

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