JP2001230061A - 高周波誘導加熱式調理装置 - Google Patents

高周波誘導加熱式調理装置

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JP2001230061A
JP2001230061A JP2000079084A JP2000079084A JP2001230061A JP 2001230061 A JP2001230061 A JP 2001230061A JP 2000079084 A JP2000079084 A JP 2000079084A JP 2000079084 A JP2000079084 A JP 2000079084A JP 2001230061 A JP2001230061 A JP 2001230061A
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Japan
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heating coil
heating
pot
frequency induction
pan
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JP2000079084A
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Kazuhiro Oya
一浩 大宅
Mikio Ando
幹雄 安藤
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Parchitec Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 常に鍋の外面と加熱コイルとの位置関係を適
正に保持することが出来、しかも、材料の選定及び製作
が容易で安価な、加熱コイル保持具を備えた高周波誘導
加熱式調理装置を提供する。 【解決手段】 金属製の鍋1に渦電流を発生させ、高周
波誘導により加熱するところの、少なくとも1個の加熱
ユニット2を備え、且つその加熱ユニット2が、線状又
は帯状の加熱コイル2c,その加熱コイル2cに高周波
電流を通電するインバータ2f,及び前記加熱コイル2
cを、鍋1の外面の少なくとも一部にに沿うよう敷設す
る加熱コイル保持具5を備えたものであって、加熱コイ
ル保持具5を、鍋1に一体的に結合することによって、
鍋1の外面と加熱コイル2cとの距離を固定したもので
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱源としてガス・
油等の代りに電気を利用した高周波誘導加熱式調理装置
に関するものであって、特に、加熱コイル保持具の鍋へ
の固定構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波誘導加熱式調理装置については、
既に出願人によって、それぞれ炊飯、積層状卵焼等の専
用のもの、さらに調理方法の異なる多様な料理の加熱調
理に対応した、汎用のものを提案済みである。また、煮
炊機と称して、攪拌をも自動的に行う装置が幾つか提案
されている。
【0003】上記いずれのものも、図11及び図12に
示すように、金属製の鍋1に渦電流を発生させ、高周波
誘導により加熱するところの、少なくとも1個の加熱ユ
ニット2を備えている。通常、鍋1の外面形状は、外側
に凸の、曲線又は/及び折れ線を鉛直線を軸に回転させ
た回転体であって、外面よりも開口上面が広い、断面円
形の椀状である。上端周縁にはフランジ1aが取付けら
れると共に、開口面は、ヒンジによって開閉自在の蓋1
bで覆われている。
【0004】しかも、その鍋1は、加熱ユニット2にセ
ットされた状態で、傾斜し、食材を手前側へ排出可能
に、水平軸2xの周りに回動自在に支持されている。な
お、鍋本体は、断面長方形、長円形等であってもよく、
特に円形に限定されるものではない。鍋1としては、ゴ
ム状シール材によって蓋1bとのシール性が高められ、
加圧下での加熱が可能なもの(いわゆる圧力鍋)も含ま
れる。
【0005】鍋1本体は、例えばアルミの鋳込みによっ
て製造されており、その内外面は、それぞれフッ素加
工、鉄及びアルミ亜鉛溶射加工されており、蓋1bはス
テンレス製である。加熱ユニット2は、図13に示すよ
うに、鍋1を支持する箱状の支持枠2a,その支持枠2
a内に設けられた、非磁性、不良導体よりなる加熱コイ
ル保持具55,及びその加熱コイル保持具55に、鍋1
の側面及び外面に沿うよう保持された加熱コイル2c,
を備えている。
【0006】上述のように、従来加熱ユニット保持具5
5は鍋1とは一体でないため、鍋1の、加熱ユニット2
へのセットやそれからの取り外しや移動が容易であっ
て、その洗浄、食材の出し入れに便利であった。反面、
鍋1の外面と加熱コイル2cとの距離を常に適正値に合
わせるよう、両者の取り合いを厳密にすると、鍋1の加
熱ユニット2へのセットが窮屈で煩雑であったり、反対
に、それを容易にしようとすると、鍋1が傾いたり、水
平方向にずれたりして、鍋1の外と加熱コイル2cとの
距離が適正値からずれ易いという難点があった。この問
題は、鍋1が大きくなればなる程、又その外面の形状が
複雑になればなる程顕著になる。
【0007】その他、鍋1が小さく、その外面の形状が
単純なものであれば、加熱コイル2cを敷設する、加熱
コイル保持具55の面は、比較的容易に、且つ安価に形
成可能であるが、鍋1が大きくなったり、その外面の形
状が複雑となったりすると、非磁性且つ不良導体(例え
ばセラミック)であるため、その材料の選定及び加工が
困難となり、そのための出費が著増するという問題点も
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
した従来技術の欠点を除くためになされたものであっ
て、その目的とするところは、鍋が大きくなったり、そ
の外面の形状が複雑となったりしても、加熱コイルの敷
設が容易、且つ、常に鍋の外面と加熱コイルとの位置関
係を適正に保持することが出来、しかも、製作が容易で
安価な、加熱コイル保持具を備えたところの、各種煮炊
き物、炒め物、天ぷら、汁物、さらに解凍等可能な高周
波誘導加熱式調理装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達するため
に、請求項1の発明の高周波誘導加熱式調理装置は、金
属製の鍋1に渦電流を発生させ、高周波誘導により加熱
するところの、少なくとも1個の加熱ユニット2を備
え、且つその加熱ユニット2が、線状又は帯状の加熱コ
イル2c,その加熱コイル2cに高周波電流を通電する
インバータ2f,及び前記加熱コイル2cを、鍋1の外
面の少なくとも一部にに沿うよう敷設する加熱コイル保
持具5,15,25,35,45を備えたものであっ
て、加熱コイル保持具5,15,25,35,45を、
鍋1に一体的に結合することによって、鍋1の外面と加
熱コイル2cとの距離を固定している。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明の構成
に加えて、鍋1と加熱コイル保持具15,25,35,
45との間に、鍋1の外面と加熱コイル2cとの距離を
固定するワンタッチの掛止機構K,Mを介在させ、必要
に応じて、鍋1と加熱コイル保持具15,25,35,
45との一体的な結合、及びその結合の解除が容易に行
われるよう構成している。なお、掛止機構K,Mに直接
でなく、さらに他の部材を介して、間接的に、鍋1と加
熱コイル保持具15,25との一体的な結合、及びその
結合の解除が容易に行われるよう構成されたものも、本
発明に含まれる。
【0011】請求項3の発明は、請求項1又は2の発明
の構成に加えて、加熱コイル保持具5,15,25,3
5,45は、複数片の支持体5a,15a,25a,3
5a,45aを備えており、しかも、その各支持体5
a,15a,25a,35a,45aの少なくとも大半
の部分は、隣り合う他の支持体5a,15a,25a,
35a,45aとは、加熱コイル2cを架橋支持可能な
限り、離間して配置している。
【0012】請求項4の発明は、請求項3の発明の構成
に加えて、各支持体5a,15a,25a,35a,4
5aは平板状であり、且つ、その厚み部分に加熱コイル
2cを敷設するよう構成している。なお、厚み部分と
は、平板状の支持体5a,15a,25a,35a,4
5aの縁に沿って形成される、平板の面に垂直又は略垂
直な部分(面)のことを意味する。
【0013】請求項5の発明は、請求項3又は4の発明
の構成に加えて、複数片の支持体5a,15a,25
a,45aの少なくとも一部を、鍋1の鉛直中心線の周
りに放射状に配列しているる。
【0014】請求項6の発明は、請求項3又は4の発明
の構成に加えて、複数片の支持体15a,25a,35
a,45aの少なくとも一部を、互いに格子状に交差さ
せて配列している。
【0015】請求項7の発明は、請求項3乃至6のいず
れかの発明の構成に加えて、各支持体15a,25a,
45aの上面に複数の凹状保持部15b,25b,45
bを形成し、その凹状保持部15b,25b,45bに
加熱コイル2cを嵌込み、敷設可能に構成している。
【0016】請求項1の発明によれば、鍋1と加熱コイ
ル保持具5,15,25,35,45との結合によっ
て、従来ややもすれば、屡々ずれることがあった、前者
と加熱コイル2cとの位置関係が固定されているため、
従来例に見られた、鍋1の加熱ユニット2へのセットが
窮屈で煩雑であったり、反対に、鍋1が傾いたり、水平
方向にずれたりするという問題が解消される。なお、従
来例同様に、鍋1及び加熱コイル保持具5,15,2
5,35,45を一体的に傾斜可能に構成することは容
易であり、食材の移し替え等には格別支障はない。
【0017】請求項2の発明によれば、請求項2の発明
の作用効果に加えて、鍋1と加熱コイル保持具15,2
5,35,45との一体的な結合及びその結合の解除
を、必要に応じて、ワンタッチで行えるよう構成してあ
るため、鍋1を加熱コイル保持具15,25に拘束され
ることなく、自由に移動することも容易であり、調理作
業の自由度が著しく向上する。
【0018】請求項3の発明によれば、請求項1又は2
の発明の作用効果に加えて、加熱コイル保持具5,1
5,25,35,45は、複数片の支持体5a,15
a,25a,35a,45aを備えているため、鍋1が
大きくなったり、その外面の形状が複雑となったりして
も、各支持体5a,15a,25a,35a,45a
は、安価な、非磁性且つ不良導体よりなる材料を用い
て、加熱コイル2cを敷設する、限定された上縁部分の
みを鍋1の外面の形状に合わせるよう製作すればよく、
材料入手、成形・加工等の製作を含め、そのコストを著
しく低減可能である。
【0019】請求項4の発明によれば、請求項3の発明
の作用効果に加えて、支持体5a,15a,25a,3
5a,45aは、平板状であり、且つ、その厚み部分に
加熱コイル2cを敷設するよう構成しているため、大量
生産品の安価な平板状の材料を所望の形状に裁断するこ
とによって製作可能であり、コストを一層低減可能であ
る。
【0020】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
又は4の発明の作用効果に加えて、鍋1の外面形状が、
外側に凸の、曲線又は/及び折れ線を鉛直線を軸に回転
させた回転体(断面円形)である場合、同形・同寸の複
数片の支持体5a,15a,25a,45aを製作し、
鍋1の鉛直中心線を軸に放射状に配列し、そのうえに加
熱コイル2cを渦巻き状に敷設すればよく、さらにコス
トを低減可能である。
【0021】請求項6に記載の発明によれば、請求項3
又は4の発明のいずれかの作用効果に加えて、複数片の
支持体15a,25a,35a,45aは、形状・寸法
の種類は増加するが、支持体15a,25a,35a,
45a間の間隔の粗密の差が小さくなり、支持体45a
の片数は、放射状配列のものよりも条件によっては少な
くすることが出来る。
【0022】請求項7に記載の発明によれば、請求項3
乃至6の発明のいずれかの作用効果に加えて、加熱コイ
ル2cの断面形状、敷設パターンが決まれば、その断面
形状に合わせた凹状保持部15b,25b,45bを、
敷設パターンに合わせて形成し、加熱コイル2cを、始
点から終点に向かって、各凹状保持部15b,25b,
45bに順に嵌め込んで行くだけで、加熱コイル2cが
如何なる断面形状であっても、また、敷設パターンがど
うであっても、それに合わせて、加熱コイル2cを確
実、且つ容易に敷設可能である。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の第1の実施の形態例につ
いて図面を参照して説明する。それぞれ図1は加熱ユニ
ットを示す断面図、及び図2は、図1の加熱コイル及び
その保持具を示す平面図である。
【0024】この第1の実施の形態例に係わる高周波誘
導加熱式調理装置は、その基本的構成は、上述の従来例
のそれと略同様であり、金属製の鍋1を加熱するの複数
の加熱ユニット2を備えているが、以下の点が改良され
ている。すなわち、
【0025】先ず、加熱コイル保持具5は、図1及び図
2に示すように、複数片の支持体5aを備えており、し
かも、その各支持体5aの少なくとも大半の部分は、隣
り合う他の支持体5aとは、加熱コイル2cを架橋支持
可能な限り、離間して配置されている。しかも、各支持
体5aは平板状であり、且つ、平板状の材料の裁断(必
要であれば研削・研磨)によって形成され、その厚み部
分に加熱コイル2cが敷設されるよう、上縁部分は、鍋
1の外面に沿った曲線又は折れ線に形成されている。
【0026】さらに、加熱コイル保持具5は、支持盤5
cによって下側から支えられ、その支持盤5cが複数の
剛体よりなる吊り部材5dによって、鍋1の下面に吊り
下げられることによって、鍋1に固定されている。さら
に詳細に説明すると、鍋1の下面周辺部には、複数(例
えば4本)の剛体よりなる鉛直の吊り部材5dの上端が
溶接されている。なお、その吊り部材5dの先端には、
ナットNを螺着可能に段付き細径のネジ部が形成されて
いる。
【0027】そのため、各ネジ部が、支持盤5cの周囲
に穿けられて孔(図示省略)に挿通され、孔から突出し
た部分に外嵌されたコイル状スプリングSを介して、ナ
ットNが螺着されると、鍋1と加熱コイル保持具5とが
一体的に結合される。なお、鍋1と加熱コイル保持具5
との一体的な結合手段は、上記複数片の支持体5aを備
えた加熱コイル保持具5だけを対象とするものではな
く、例えば、後述するように、加熱コイルを敷設可能
な、連続した凹面を備えたものにも適用可能である。
【0028】さらに、鍋1の外面形状が、外側に凸の、
曲線又は/及び折れ線を鉛直線を軸に回転させた回転体
(断面円形)である場合、加熱コイル保持具5は、次の
ように構成可能である。すなわち、図2に示すように、
支持体5aはいずれも同形・同寸に形成されており、支
持枠2aの内面に、鍋1の鉛直中心線を軸にして、放射
状に配列された状態で固定されている。そのため、支持
体5aの上縁部分の各点は、鍋1の外面から等距離にあ
り、それらを含む面(包絡面)は、鍋1の外面に沿った
形状となっている。
【0029】その加熱コイル2cの支持体5aへの敷設
に当たっては、先ず、等幅の帯状且つ渦巻き状の良導体
金属板よりなり、しかも全体の形状が敷設面に一致する
よう形成されたものを準備する。その製作(コイル化)
の方法としては、上記金属平板をプレス等で成形した
後、レーザーによって等幅の帯状且つ渦巻き状に溶断す
る等の手段が挙げられるが、必ずしもこれに限定される
ものではない。製作された加熱コイル2cは、複数片の
支持体5aに載置した後、ネジ等によって、支持体5a
に固定する。
【0030】なお、鍋1が浅い場合、加熱コイル2c
は、平板のまま、レーザーによって、等幅の帯状且つ渦
巻き状に溶断によって製作し、僅かずつずらすことによ
って、変形し、敷設面に一致させた後、ネジ等によっ
て、支持体5aに固定することも可能である。また、反
対に鍋1の外面の形状の変化が大きい場合は、1本の加
熱コイルによらず、例えば、中央外面部は円形渦巻きと
しても、側面は螺旋状のものにするか、又は側面を周方
向に複数の区域に分割して、変形渦巻きやヘアピン状の
ものにするか等複数本に分離して敷設してもよい。
【0031】作用について説明すると、鍋1の加熱中
は、常に鍋1と加熱コイル2cとの位置関係が固定され
るため、従来例に見られた、鍋1の加熱ユニット2への
セットが窮屈で煩雑であったり、反対に、鍋1が傾いた
り、水平方向にずれたりするという問題が全て解消され
る。
【0032】しかも、必要に応じて、鍋1と共に加熱コ
イル保持具5をも、支持枠2aから取り出すことが出来
るため、ナットNを弛め、外すことによって、鍋1を加
熱コイル保持具5を鍋1とを切り離せば、鍋1だけを移
動することも出来る。なお、加熱コイル2cと支持枠2
aのコンセントとの接続がプラグのへの差込等によって
なされるよう構成されていれば(図示省略)、プラグが
抜かれれば、鍋1と加熱コイル保持具5とを一体に移動
することも可能である。
【0033】次に加熱コイル保持具5の作用について説
明する。加熱コイル保持具5は、複数片の支持体5aを
備えているため、鍋1が大きくなったり、その外面の形
状が複雑となったりしても、各支持体5aは、平板状で
あり、且つ、その厚み部分に加熱コイル2cが敷設され
るよう構成されているため、安価な、非磁性且つ不良導
体よりなる材料を用いて、加熱コイル2cを敷設する、
限定された上縁部分のみを鍋1の外面の形状に合わせる
よう裁断すればよく、材料入手・成形・加工等の製作を
含め、そのコストを著しく低減可能である。
【0034】もちろん、鍋1と加熱コイル2cとの間隔
を全敷設面にわたって最適な値にすることが可能であ
り、より一層の均一加熱が可能となり、熱効率も向上す
る。なお、加熱コイル保持具として、上記複数の支持体
5aの間の上面全部ではなく、その一部に比較的に単純
な形状の板が架橋されたものは、上記効果のうえに、加
熱コイル2cの敷設容易、加熱コイル保持具の強度増大
等の効果も発揮される(図示省略)。
【0035】さらに、鍋1の外面形状が、外側に凸の、
曲線又は/及び折れ線を鉛直線を軸に回転させた回転体
(断面円形)であるため、同形・同寸の複数片の支持体
5aを製作し、鍋1の鉛直中心線を軸に放射状に配列
し、そのうえに加熱コイル2cを渦巻き状に敷設すれば
よく、さらにコストを低減可能である。
【0036】第2の実施の形態例について図3乃至図5
により説明する。先ず加熱コイル保持具15は、第1の
実施の形態例と同様に板状の各支持体15aの上面に複
数の凹状保持部15bを形成し、その凹状保持部15b
に加熱コイル2cを嵌込み、渦巻き状に敷設可能に構成
する。なお、加熱コイル保持具15は支持枠2aに固定
する。
【0037】この加熱コイル2cは、例えば径0.4ミ
リのエナメル被覆の銅線、51本撚り合わせた束状のも
のよりなる。また、凹状保持部15bは、加熱コイル2
cの径より僅かに大きい径の円形に形成されると共に、
加熱コイル2cの径より若干小さい幅の開口が形成され
ている。なお、凹状保持部15bの断面形状、配置は、
加熱コイル2cの断面形状、敷設パターンが決まるもの
であって、これに限定されるものではない。
【0038】加熱コイル2cの加熱コイル保持具15へ
の敷設に当たっては、僅かに変形、扁平化された加熱コ
イル2cが各凹状保持部15bの開口から差し込み、さ
らにその固定のため、例えば開口部に耐熱性の接着剤を
添付する。なお、鍋1と加熱コイル2cとの電気的絶縁
を確実にするため、両者の間にガラス繊維織布よりなる
絶縁シートShを配置する。
【0039】そのうえ、鍋1と加熱コイル保持具15と
の結合に当たって、両者間に、鍋1の外面と加熱コイル
2cとの距離を固定するワンタッチの掛止機構Kを設
け、必要に応じて、鍋1と加熱コイル保持具15との一
体的な結合、及びその結合の解除が容易なされるように
構成する。
【0040】ワンタッチの掛止機構Kの一例について説
明すると、鍋1の外面に水平環状の突条K1を一体に形
成すると共に、それを包囲するよう、水平環状の把持部
K2を設け、その把持部K2は、環の一部が切断されて
いて、両端の間に間隙を有し、両端が近付くよう外力を
与えて、弾性限界内で変形させると、見掛け上の径が縮
小し、突条K1を把持し、外力を除き、両端を遠避ける
と、見掛け上の径が拡大し、把持が解かれるよう構成し
ている。しかも、その把持部K2は、加熱コイル保持具
15の上端に支えると共に、その一端は加熱コイル保持
具15に固定している。
【0041】さらに詳細に説明すると、把持部K2の断
面は、断面半円形に形成してある。また、その周方向の
両端には、それぞれ突き合わせ板K3,K3を一体に結
合してあり、その一方は加熱コイル保持具15に固定し
てあるが、両者が近付くよう外力を与えた場合、把持部
K2が容易に変形するよう、他方は固定していない。そ
のうえ、固定していない突き合わせ板K3に対しては、
一対の傘歯車K5,K6の回動によって、回動する偏心
カムK4を当接させ、調理器の手前側から、操作すれ
ば、突き合わせ板K3,K3間の距離を変化させめこと
が出来るよう構成してある。
【0042】なお、把持部の内周側は、図では省略した
が、変形容易に鋸歯状に切り欠かれたものが好ましく、
また、断面形状は円弧でなく、コの字状等に特に限定さ
れるものではなく、また、固定の相手は、加熱コイル保
持具15に限定されるものではなく、支持枠2aでもよ
く、また、把持部全体が支持枠2aと一体の支持板に支
えられたものでもよい(図示省略)。その場合、加熱コ
イル保持具15は、支持枠2aを介して、鍋1と間接的
に結合されることになる。
【0043】加熱コイル保持具15及びワンタッチの掛
止機構Kの作用について説明する。まず、加熱コイル保
持具15について説明すると、加熱コイル2cが如何な
る断面形状であっても、また、敷設パターンがどうであ
っても、それに合わせて、凹状保持部15bの断面形
状、配置が決定されれば、後は、加熱コイル2cは、始
点から終点に向かって、各凹状保持部15bに順に嵌め
込まれ、さらに開口に接着剤が添付され、固定されるだ
けで、加熱コイル2cを容易に敷設可能であり、第1の
実施の形態例に適用の加熱コイル保持具5の作用効果に
加えて、加熱コイル2cの作業性、固定の確実性が一段
と向上する。
【0044】次いでワンタッチの掛止機構Kの作用につ
いて説明すると、鍋1を加熱ユニット2にセットするに
先立って、把持部K2両端の突き合わせ面K3,K3が
当接している場合は、ハンドルを回動すれば、傘歯車K
5,K6、及び偏心カムK4が回動し、突き合わせ面K
3,K3の間隔が開く。
【0045】鍋1を、加熱コイル15の支持体15aの
上端、把持部K2の内側に載置した後、ハンドルを上記
とは逆に回動すれば、傘歯車K5,K6、及び偏心カム
K4の回動によって、突き合わせ面K3,K3が突き合
わされ、把持部K2が、鍋1の外面の突条K1を把持
し、鍋1と熱コイル保持具15とが一体に結合され、鍋
1外面と加熱コイル2cとの位置関係が設定通りに保持
される。
【0046】反対に、鍋1と加熱コイル保持具15との
結合を解除する必要がある場合、ハンドルを上記結合の
場合とは逆向きに回動すれば、傘歯車K5,K6、及び
偏心カムK4の回動によって、突き合わせ面K3,K3
が容易に離れるため、鍋1は、加熱コイル保持具5の拘
束から解かれ、自由に移動すること可能となるため、調
理作業の自由度が一段と向上する。
【0047】さらに、本実施の形態例では、加熱ユニッ
ト2は、図6に示すように、水平1列(例えば5個)に
配置されていると共に、各加熱ユニット2に鍋1を搬送
配置する鍋搬送配置機構4が設けられている。
【0048】そのうえ、図示は省略するが、調理装置の
前段には、種類によって異なる食材の加工・秤量等の前
処理器具群、後段には、鍋からバット等への移替機、空
になった鍋の洗浄器等の後処理器具群を配置し、隣接す
る器具の間には、コンベアを設けてある。
【0049】その鍋搬送配機構4について説明すると、
図6に示すように、列状に配列された複数の加熱ユニッ
ト2の両側上方を長手方向に延びる一対の水平レール4
a,4a、そのレール4a,4a上を走行する走行体4
b及びその走行体4bに懸垂された鍋持上げ部材4cを
備えており、鍋1を鍋持上げ部材4cにより持上げ、走
行体4bの移動によって、加熱ユニット2の上方を水平
方向に搬送し、加熱ユニット2に配置することが出来る
ように構成さしてある。なお、上記走行体4bには、必
要に応じて、調味料・香辛料等をそれぞれ鍋1に添加可
能に、添加剤ユニット(図示省略)も付設してある。
【0050】そのうえ、本実施の形態例には、図7に示
すように、集中制御部6を設けてあり、各加熱ユニット
2を間接的に制御すると共に、それのみならず、それの
作動に必要な、前段の食材の加工・秤量等の前処理器具
群、鍋搬送配機構4、後段の移替機、鍋の洗浄器等の後
処理器具群、コンベアを制御するよう構成してある。
【0051】先ず各加熱ユニット2のセンサについて説
明すると、鍋1の外面中央に当接するよう取付けた外面
温度センサ2dと,上記蒸気口1cより噴出する蒸気温
度を検出可能な蒸気温度センサ2eと,の2種類を設け
てある。なお、外面温度センサ2dは、鍋1内の温度・
加熱度合を知るためばかりでなく、被加熱物の攪拌程度
を知るために有効であり、また、蒸気温度センサ2e
は、被加熱物の加熱度合の他、内容物に含まれる水分量
を知るうえに有効である。
【0052】その他、上記各加熱コイル2cには、高周
波電流を通電するインバータ2fを設けてある。鍋1の
外面にはラベル・印刷・刻印等のその鍋1固有の釜識別
用記号Rを記載してあって、釜1の順序が入れ替って
も、調理装置の入口に設けられた光センサー等の識別手
段Pにより鍋1の識別が可能になっている。
【0053】さらに、各加熱ユニット2には、予め複数
種の加熱カーブ及びその加熱カーブに対応する操作手順
が書込まれたプログラムメモリ2hを設けてある。ここ
でプログラムメモリ2hとは、予め複数種の加熱カーブ
及び調理者へ操作手順が入力された、RAMや着脱自在
の各種記憶媒体に、それぞれ変更可能に書かれたプログ
ラムを意味する。それによって、集中制御部6から加熱
カーブ選定及び各加熱コイル2cへの加熱開始の信号を
通信ケーブルによりインタフェース2kを介して各加熱
ユニット2のインバータ2fに送ると、選定された加熱
カーブに沿って、インバータ2fが制御されるよう構成
してある。
【0054】そのうえ、調理作業者に対しても、光・音
声よりなる指示手段2sによって、操作についての指示
を発するよう、ディスプレイ2p、発光体2q、スピー
カ2rよりなる支持手段2sを設けてある。
【0055】この調理装置による調理について説明す
る。先ず、食材が装填された鍋1は、コンベアを介して
調理装置の入口に運ばれる。ここで、釜搬送配置機構4
の走行体4bが、レール4a,4aに案内されて、調理
装置の入口側に水平移動し、鍋持上げ部材4cが降下
し、鍋1を持上げる。この鍋持上げ部材4cによって持
上げられた鍋1は走行体4bに伴われて、加熱ユニット
2の上方を移動し、任意の加熱ユニット2へ搬送され、
セットされる。その際、上述のように、ワンタッチの掛
止機構Kを備えているため、セットに何等の煩雑さもな
く、調理作業は順調に進められる。
【0056】なお、その際、鍋1の外面に記載された鍋
識別用記号Rにより、鍋1の順序が入れ替っても、光セ
ンサー等の識別手段Pにより鍋1の識別が可能になって
おり、その鍋識別データが集中制御部6に転送される。
そのため、集中制御部6によって、各鍋1が配置された
加熱ユニット2に対して最適の加熱カーブ及びその加熱
カーブに対応する操作手順が確実に選定される。
【0057】加熱ユニット2に鍋1にセットされると、
後述のように集中制御部6により制御されて、その加熱
ユニット2に高周波電流が通電され、鍋1を通る磁場が
変化し、その磁場の変化により、鍋1に渦電流が発生
し、鍋1が発熱し、その熱によって内部の被加熱物が設
定された加熱カーブに沿って加熱され、調理が進行す
る。
【0058】その際、集中制御部6から各加熱コイル2
cへの加熱開始の信号が通信ケーブルによりインタフェ
ース2kを介して各加熱ユニット2のインバータ2fに
送られると共に、プログラムメモリ2hに予め書込まれ
た複数種の加熱カーブの中から、最適の加熱カーブ及び
それに対応する調理作業者に対する、操作手順が選定さ
れる。その選定された加熱カーブに沿って、各インバー
タ2fがそれぞれ制御されると共に、次々とディスプレ
イ2p、発光体2q、スピーカ2rから操作についての
指示が発せられるので、調理作業者は、それに従って、
攪拌器具による攪拌等種々の操作を行えばよい。
【0059】なお、加熱カーブとして、被加熱物の種
類、煮、炊き、炒め、揚げ等の形態の種類等に応じて、
それぞれ複数種類準備されており、さらにその加熱カー
ブに対してそれぞれ電力値を変更する時期を決めるセン
サ2d,2eの検出値が設定されている。
【0060】例えば、圧力鍋1で黒豆を煮る場合の手順
について説明すると、先ず、黒豆をさっと洗って水気を
切る。次に錆びた釘を数本を洗い、ガーゼに包む。3番
目に、圧力鍋1に黒豆の2倍の水を入れて沸騰させ、砂
糖・醤油・塩を指定量加える。4番目に、それに前述り
黒豆を入れ、重曹少量とガーゼに包んだ釘を入れて蓋1
bをして、すぐ加熱を止め、そのまま約10時間静置す
る。5番目に、蓋1bを取り、強火にし、黒い泡・アク
が浮き上がって来たら取り除き、その分差し水を追加す
る。6番目に、蓋1bをして、重い錘を付け、シューシ
ューと沸騰して来たら、弱火にし、20分で加熱を止
め、静置する。
【0061】加熱カーブとそれに対応する操作手順とが
書かれたプログラムメモリ2hを選択し、調理装置を作
動させると、上述の手順では曖昧な表現となっている
が、後は、プログラムメモリ2hにそれぞれ書かれてい
る通りに、強火、加圧時の強弱加熱の、温度、時間が設
定された3種類の加熱カーブに基づいて加熱が行われ、
また、調味料や水等の添加、泡・アク取り等の指示が、
ディスプレイ2p、発光体2q、スピーカ2rから発せ
られるので、調理作業者は、それに従って操作すれば、
非熟練者でも目的の圧力鍋による煮豆が容易に製造可能
である。なお、電力は、センサ2d,2e検出値と設定
値との差によって、フィードバック又はフィードフォー
ワード制御される。
【0062】加熱ユニット2での調理が完了すると、鍋
1が手前側に傾けられ、バットに移されることもある
が、通常は、集中制御部6によって制御されて、走行体
4bがその鍋1の位置に移動し、鍋持上げ部材4cが降
下し、鍋1を持上げたうえ、調理装置の出口へ運ぶ。こ
の場合も、上述のように、ワンタッチの掛止機構Kによ
って、鍋1は加熱コイル保持具15の拘束から遅滞なく
解除されるため、作業は順調に進む。
【0063】出口へ運ばれた鍋1は、必要があれば、熟
成等で暫く静置されることがあるが、バット等への移替
が行われ、さらに、空になった鍋1は洗浄器(図示省
略)に送られ、洗浄され、次の調理の時のために待機さ
せられる。以上のことから、調理作業者が固体・液体の
食材の入った鍋1を持ち運ぶ必要がなく、負担が著しく
軽減される。
【0064】その他、予め複数種の加熱カーブ及びそれ
に対応する操作手順が入力された着脱自在の記憶媒体等
が準備されていれば、その記憶媒体を介して、集中制御
部6に加熱カーブ及びそれに対応する操作手順が書込み
可能である。それによって、加熱カーブ及びそれに対応
する操作手順の入力がさらに容易になり、調理現場にお
ける調理が著しく容易になる。
【0065】また、熱源に電気が使用されていること
は、従来例のようにガス漏れによる中毒・爆発等の危険
性が全くなく、安全であり、しかも、調理装置の構造が
簡単になり、給気・燃焼ガスの排気の設備も不必要であ
って、その運転保守が極めて容易になる。
【0066】第3の実施の形態例について図8により説
明すると、掛止機構Mのみが異なるが、その他の構成
は、第2実施の形態のそれと同じである。すなわち、ワ
ンタッチの掛止機構Mは、鍋1の下面周辺部には、複数
(例えば4本)の剛体よりなる鉛直の吊り部材M1の上
端が溶接されており、その下端に共通の、断面円形の水
平環状体M2が一体に結合されると共に、加熱コイル保
持具25の上端に、前記水平環状体M2を受け入れ容
易、且つ嵌着可能な凹状保持部M3が設けられている。
【0067】凹状保持部M3について、さらに詳細に説
明すると、金属薄板によって製作され、前記水平環状体
M2を嵌込可能、且つ中心の鉛直上方が開口した、断面
円弧状部分M4と,その開口に結合されたところの、水
平環状体M2を受け入れ容易に、上方に末広がりのガイ
ドM5と,からなり、しかも、その下部は、各支持体2
5aの上部の切り欠きによって形成された窪みに嵌合さ
れている。なお、凹状保持部M3の各支持体25aへの
固定は、凹状保持部M3の底に結合された脚を介して、
ボルト等によって行われる(図示省略)。なお、水平環
状体M2は、円周方向に適当な間隔に配置した、複数の
水平円弧状体に置換してもよい。
【0068】作用について説明すると、鍋1が加熱ユニ
ット2にセットされる場合、鍋1は加熱ユニット2の中
央に降ろされると、環状体M2が、ガイドM5の内側に
入り、そのままさらに、押し下げられると、円弧状部分
M4の開口部分が弾性変形し、開口幅が拡げられ、円弧
状部分M4に嵌着される。嵌着が完了すると、開口が元
の幅に戻り、環状体M2は、円弧状部分M4によって強
く把持され、鍋1と加熱コイル保持具25とが結合され
る。
【0069】反対に、鍋1と加熱コイル保持具25との
結合を解除する必要がある場合、鍋1の引き上げ時に必
要な開口幅拡大に若干の抵抗を伴うが、それを上回る力
で引き上げれば、円弧状部分M4の開口部分が弾性変形
し、開口幅が容易に拡げられ、円弧状部分M4から抜け
出、その後は、抵抗無く引き上げ可能である。すなわ
ち、構造が極めて単純でありながら、単に鍋1を押し下
げるだけで、それと加熱コイル保持具25と容易に結合
可能であり、しかも、鍋1を引き上げるだけで、両者の
結合を容易に解き、移動することが出来る。
【0070】第4の実施の形態例について図9により説
明すると、加熱コイル保持具35は、上記の第2の実施
の形態例の構成に加えて、複数片の支持体35aを、互
いに長方形の格子状に交差するよう配列したものであっ
て、例えば水平断面が長円形の外面形状を持つ鍋1に対
しては、長円形の長径及び短径にそれぞれ平行な平板状
の支持体35aが、互いに交差するよう配列してある。
しかも、各支持体35aの上縁部分の形状は、鍋1の外
面の、その支持体35aを含む鉛直断面に合わせて、裁
断等によって形成する。
【0071】そのため、複数片の支持体35aは、形状
・寸法の種類は増加するが、放射状に配列されたものに
比較して、支持体35a間の間隔の粗密の差が小さくな
り、条件によっては、片数を低減可能である。
【0072】第4の実施の形態例について図10により
説明すると、前述の第2の実施の形態例の凹状保持部1
5bは、支持体15aの切り欠きによって形成したもの
であるのに対して、支持体45aを切り欠くことなく、
その上面に、別に準備した板状成形体よりなる凹状保持
部45bを取り付けたものである。そのため当然なが
ら、鍋1の外面と支持体45aの上面との距離は、第2
の実施形態例のそれよりもその分だけ開く。
【0073】なお、支持体45aへの取付は、底に設け
られた脚部45cを介して、ボルト等45eによって行
う。また、この凹状保持部45bの、加熱コイル2cの
長手方向の長さは、支持体45aの厚さと同じでもよ
く、また、加熱コイル2cの折れ曲がりを少なくするす
るためには、それよりも長い方がよく、特に限定される
ものではない。
【0074】作用について説明すると、第2の実施の形
態例のそれと略同じであるが、凹状保持部45bの開口
幅は、実施の形態例のそれよりも小さくすることが出来
る。すなわち、加熱コイル2cの嵌込み時に、弾性限界
内でそれの変形によって、開口が拡がり、加熱コイル2
cの扁平化も必要なく、嵌込み可能であり、その後の接
着剤等による加熱コイル2cの固定も不要となる。
【0075】
【発明の効果】以上のとおり請求項1の記載の発明によ
れば、従来例に見られた、鍋1の加熱ユニット2へのセ
ットが窮屈で煩雑であったり、反対に、鍋1が傾いた
り、水平方向にずれたりするという問題が解消される。
なお、従来例同様に、鍋1及び加熱コイル保持具5,1
5,25,35,45を一体的に傾斜可能に構成するこ
とは容易であり、食材の移し替え等には格別支障はな
い。
【0076】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
の効果に加えて、鍋1を加熱コイル保持具15,25,
35,45に拘束されることなく、自由に移動すること
も容易であり、調理作業の自由度が著しく向上する。
【0077】請求項3の発明によれば、請求項1又2の
発明の効果に加えて、鍋1が大きくなったり、その外面
の形状が複雑となったりしても、各支持体5a,15
a,25a,35a,45aは、安価な、非磁性且つ不
良導体よりなる材料を用いて、加熱コイル2cを敷設す
る、限定された上縁部分のみを鍋1の外面の形状に合わ
せるよう製作すればよく、材料入手、成形・加工等の製
作を含め、そのコストを著しく低減可能である。
【0078】請求項4に記載の発明によれば、請求項3
の発明の効果に加えて、大量生産品の安価な平板状の材
料を所望の形状に裁断することによって製作可能であ
り、コストを一層低減可能である。
【0079】請求項5に記載の発明によれば、請求項3
又は4の発明の効果に加えて、鍋1の外面形状が、外側
に凸の、曲線又は/及び折れ線を鉛直線を軸に回転させ
た回転体(断面円形)である場合、同形・同寸の複数片
の支持体5a,15a,25a,45aを製作し、鍋1
の鉛直中心線を軸に放射状に配列し、そのうえに加熱コ
イル2cを渦巻き状に敷設すればよく、さらにコストを
低減可能である。
【0080】請求項6に記載の発明によれば、請求項3
又は4の発明のいずれかの効果に加えて、複数片の支持
体15a,25a,35a,45aは、形状・寸法の種
類は増加するが、支持体15a,25a,35a,45
a間の間隔の粗密の差が小さくなり、支持体15a,2
5a,35a,45aの片数は、放射状配列のものより
も条件によっては少なくすることが出来る。
【0081】請求項7に記載の発明によれば、請求項3
乃至6の発明のいずれかの効果に加えて、加熱コイル2
cの断面形状、敷設パターンが決まれば、その断面形状
に合わせた凹状保持部15b,25b,45bを、敷設
パターンに合わせて形成し、加熱コイル2cを、始点か
ら終点に向かって、各凹状保持部15b,25b,45
bに順に嵌め込んで行くだけで、加熱コイル2cが如何
なる断面形状であっても、また、敷設パターンがどうで
あっても、それに合わせて、加熱コイル2cを確実、且
つ容易に敷設可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる加熱ユニッ
トを示す断面図である。
【図2】図1の加熱コイル及びその保持具を示す平面図
である。
【図3】本発明の第2の実施の形態に係わる加熱ユニッ
トを示す断面図である。
【図4】図3の掛止機構を示す平面図である。
【図5】図3の要部拡大図である。
【図6】図3の加熱ユニットを備えた高周波誘導加熱式
調理装置を示す斜視図ある。
【図7】図3の加熱ユニットの断面図及びその制御系統
を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係わる加熱ユニッ
トの要部を示す断面図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係わる加熱コイル
及びその保持具を示す平面図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態例に係わる加熱コ
イル及びその保持具の要部を示す断面図である。
【図11】高周波誘導加熱式調理装置を示す正面図であ
る。
【図12】図11の側面図である。
【図13】加熱ユニットの従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 鍋 1a フランジ 1b 蓋 1c 蒸気口 2 加熱ユニット 2a 支持枠 2c 加熱コイル 2d 外面温度センサ 2e 蒸気温度センサ 2f インバータ 2h プログラムメモリ 2k インタフェース 2p ディスプレイ 2q 発光体 2r スピーカ 2s 指示手段 2x 水平軸 4 鍋搬送配置機構 4a レール 4b 走行体 4c 鍋持上げ部材 5 加熱コイル保持具 5a 支持体 5c 支持盤 5d 吊り部材 6 集中制御部 15 加熱コイル保持具 15a 支持体 15b 凹状保持部 25 加熱コイル保持具 25a 支持体 35 加熱コイル保持具 35a 支持体 45 加熱コイル保持具 45a 支持体 45b 凹状保持部 45c 脚部 45e ボルト等 55 加熱コイル保持具 K 掛止機構 K2 把持部 K3 突き合わせ板 K4 偏心カム K5,K6傘歯車 M 掛止機構 M1 吊り部材 M2 環状体 M3 凹状保持部 M4 円弧状部分 M5 ガイド N ナット P 識別手段 R 鍋識別記号 S スプリング Sh 絶縁シート
フロントページの続き Fターム(参考) 3K051 AA08 AD03 AD33 AD39 CD42 CD43 4B054 AA04 AB01 BA10 BB02 CB01 CD03 CE18 CG05 4B055 AA09 AA12 BA38 CB02 CB30 CC04 DA02 DB14

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の鍋(1)に渦電流を発生させ、
    高周波誘導により加熱するところの、少なくとも1個の
    加熱ユニット(2)を備え、且つその加熱ユニット
    (2)が、線状又は帯状の加熱コイル(2c),その加
    熱コイル(2c)に高周波電流を通電するインバータ
    (2f),及び前記加熱コイル(2c)を、鍋(1)の
    外面の少なくとも一部に沿うよう敷設する加熱コイル保
    持具(5,15,25,35,45),を備えた高周波
    誘導加熱式調理装置であって、 加熱コイル保持具(5,15,25,35,45)を、
    鍋(1)に一体的に結合することによって、鍋(1)の
    外面と加熱コイル(2c)との距離を固定したことを特
    徴とする、高周波誘導加熱式調理装置。
  2. 【請求項2】 鍋(1)と加熱コイル保持具(15,2
    5,35,45)との間に、鍋(1)の外面と加熱コイ
    ル(2c)との距離を固定するワンタッチの掛止機構
    (K,M)を介在させ、必要に応じて、鍋(1)と加熱
    コイル保持具(15,25,35,45)との一体的な
    結合、及びその結合の解除が容易に行われるよう構成し
    たことを特徴とする、請求項1に記載の高周波誘導加熱
    式調理装置。
  3. 【請求項3】 加熱コイル保持具(5,15,25,3
    5,45)は、複数片の支持体(5a)を備えており、
    しかも、その各支持体(5a,15a,25a,35
    a,45a)の少なくとも大半の部分は、隣り合う他の
    支持体(5a,15a,25a,35a,45a)と
    は、加熱コイル(2c)を架橋支持可能な限り、離間し
    て配置していることを特徴とする、請求項1又は2に記
    載の高周波誘導加熱式調理装置。
  4. 【請求項4】 各支持体(5a,15a,25a,35
    a,45a)は、平板状であり、且つ、その厚み部分に
    加熱コイル(2c)を敷設するよう構成したことを特徴
    とする、請求項3に記載の高周波誘導加熱式調理装置。
  5. 【請求項5】 複数片の支持体(5a,15a,25
    a,45a)の少なくとも一部を、鍋(1)の鉛直中心
    線の周りに放射状に配列したことを特徴とする、請求項
    3又は4に記載の高周波誘導加熱式調理装置。
  6. 【請求項6】 複数片の支持体(15a,25a,35
    a,45a)の少なくとも一部を、互いに格子状に交差
    させて配列したことを特徴とする、請求項3又は4に記
    載の高周波誘導加熱式調理装置。
  7. 【請求項7】 各支持体(15a,25a,45b)の
    上面に、複数の凹状保持部(15b,25b)を形成
    し、その凹状保持部(15b,25b,45b)に加熱
    コイル(2c)を嵌込み、敷設可能に構成したことを特
    徴とする、請求項3乃至6のいずれかに記載の高周波誘
    導加熱式調理装置。
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