JP2001229636A - 磁気ヘッドサスペンションの製造方法および磁気ヘッドサスペンション用の金属基板の検査方法ならびにマスクの形成方法 - Google Patents

磁気ヘッドサスペンションの製造方法および磁気ヘッドサスペンション用の金属基板の検査方法ならびにマスクの形成方法

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JP2001229636A JP2000036965A JP2000036965A JP2001229636A JP 2001229636 A JP2001229636 A JP 2001229636A JP 2000036965 A JP2000036965 A JP 2000036965A JP 2000036965 A JP2000036965 A JP 2000036965A JP 2001229636 A JP2001229636 A JP 2001229636A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 長尺状の金属基板上に形成される複数の磁気
ヘッドサスペンションの良品率を向上させることが可能
な磁気ヘッドサスペンションの製造方法および磁気ヘッ
ドサスペンション用の金属基板の検査方法を提供するこ
とである。 【解決手段】 長尺状の基板10の先端部の領域を採取
し、長さ方向MDに平行な測定線A〜Hを設ける。この
測定点A〜H上の複数の測定点Pの3次元座標をレーザ
顕微鏡により測定する。このようにして求めた測定点P
の座標から、複数の測定点間の3次元長L3Dおよび2次
元長L2Dを求める。3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比
3D/L2Dが1.00005以下の基板10を磁気ヘッ
ドサスペンション用の基板として選択し、その上に複数
の磁気ヘッドサスペンションを作製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気ディスク装置
に用いられる磁気ヘッドサスペンションの製造方法およ
び磁気ヘッドサスペンション用の金属基板の検査方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】磁気ディスク装置において、回転する磁
気ディスクの所望のトラックに磁気ヘッドを位置決めす
るために磁気ヘッドサスペンションと呼ばれる板状の支
持体が用いられる。この磁気ヘッドサスペンションに
は、複数の配線パターンが形成されるとともに、先端部
近傍に磁気ヘッドを搭載する磁気ヘッド搭載部(以下、
タング部と呼ぶ)が設けられている。磁気ヘッドサスペ
ンションの製造の際には、金属からなる基板上に絶縁
層、配線パターンおよび被覆層が順に形成される。
【0003】近年、磁気ヘッドサスペンションを大量生
産するために、長尺状の基板をロールで連続的または断
続的に搬送しながら、長尺状の基板上に絶縁層の形成工
程、配線パターンの形成工程および被覆層の形成工程を
順次行う製造方法が提案されている(特開平10−32
0736号公報)。
【0004】図16は上記の従来の製造方法における長
尺状の基板の平面図である。図16に示すように、長尺
状の基板100上には、露光処理の単位となる複数の矩
形の領域110が基板100の長手方向MDに沿って2
列に設けられている。各領域110内には複数の磁気ヘ
ッドサスペンション101が6列および16行に形成さ
れる。
【0005】このような長尺状の基板100を連続的ま
たは断続的に搬送しつつ基板100上の各領域110に
所定の工程を順次行うことにより長尺状の基板100上
に多数の磁気ヘッドサスペンションを同時に形成するこ
とが可能となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】磁気ヘッドサスペンシ
ョンの製造に用いられる長尺状の基板は完全に平坦では
なく、波状に湾曲している場合が多い。ここでは、基板
表面における波状に湾曲した形状をうねりと呼ぶ。うね
りを有する基板では、磁気ヘッドサスペンションの製造
時の露光処理工程等において、熱により延びが生じる。
このため、上記の製造方法により製造された複数の磁気
ヘッドサスペンションの各々において、寸法および形状
にばらつきが生じる。また、基板の延びに伴ってフォト
マスクの形成位置にずれが生じるため、精度よく配線パ
ターンや各層を形成することが困難である。それによ
り、各々の磁気ヘッドサスペンションにおいて、基板上
に形成された配線パターン、各層等の位置にずれが生じ
る。
【0007】一方、磁気ヘッドサスペンションのタング
部に磁気ヘッドを搭載する際には、タング部がサスペン
ション本体部(磁気ヘッドサスペンションのタング部を
除く部分)に対して所定の角度をなすようにタング部を
曲げ加工する。タング部の曲げ加工の際には、複数の磁
気ヘッドサスペンションのタング部の角度を一定にする
必要がある。
【0008】ここで、ロールに巻かれた長尺状の基板
は、ある程度の反りを有する。したがって、このような
基板上に形成された複数の磁気ヘッドサスペンションで
は、タング部に反りが発生している。
【0009】タング部の曲げ加工の際には、複数の磁気
ヘッドサスペンションのタング部の角度を一定にするた
めに複数の磁気ヘッドサスペンションでタング部の反り
が一定であることが望ましい。したがって、長尺状の基
板の各領域においては、反りのばらつきが小さいことが
求められる。
【0010】しかしながら、前述のような基板のうねり
により、基板の各領域において反りにばらつきが生じ
る。したがって、形成された各磁気ヘッドサスペンショ
ンのタング部の反りにばらつきが生じる。
【0011】このように、基板表面のうねりにより、同
一の基板を用いて同じ製造工程により形成された複数の
磁気ヘッドサスペンションにおいても、形状および寸法
にばらつきが生じるとともに、配線パターン等の形成位
置のずれ、タング部の反りのばらつき等が生じる。この
ため、磁気ヘッドサスペンションの歩留りが低下する。
【0012】以上のことから、磁気ヘッドサスペンショ
ンの製造においては、うねりの小さい良好な基板を選別
して用いることが望まれる。しかしながら、このような
基板の検査方法が確立されていないため、実際に基板を
用いて磁気ヘッドサスペンションを製造しなければ基板
の良否は判定できない。
【0013】本発明の目的は、長尺状の金属基板上に形
成される複数の磁気ヘッドサスペンションの良品率を向
上させることが可能な磁気ヘッドサスペンションの製造
方法および磁気ヘッドサスペンション用の金属基板の検
査方法を提供することである。
【0014】本発明の他の目的は、露光処理等の工程に
おいて基板に延びが発生した場合においても、精度よく
配線パターン等を形成することが可能なマスクの形成方
法を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
者は、種々の実験および検討を行った結果、長尺状の金
属基板の表面に設定した複数の測定点間における後述の
3次元距離と2次元距離との比と、その金属基板上に形
成された複数の磁気ヘッドサスペンションにおける絶縁
層等の形成位置のずれ、各々の磁気ヘッドサスペンショ
ンの寸法のばらつき、および磁気ヘッド搭載部の反りの
ばらつきとの間には相関関係があることを見出した。そ
して、この結果に基づいて以下の本発明を案出した。
【0016】第1の発明に係る磁気ヘッドサスペンショ
ンの製造方法は、長尺状の金属基板の表面の平坦性を調
べるために長尺状の金属基板の表面に複数の測定点を設
定し、各々の測定点の位置を金属基板の表面に略平行な
仮想平面における第1および第2の座標および金属基板
の厚み方向における第3の座標で表し、第1および第2
の座標から仮想平面上での複数の測定点間の距離を2次
元距離L2Dとして求めるとともに、第1、第2および第
3の座標から金属基板の表面上での複数の測定点間の距
離を3次元距離L3Dとして求め、3次元距離L3Dと2次
元距離L2Dとの比L3D/L2Dが所定値以下の金属基板を
選択し、選択された金属基板を長さ方向に搬送しつつ、
金属基板上に絶縁層および導体層を積層して複数の磁気
ヘッドサスペンションを形成するものである。
【0017】長尺状の金属基板の表面に設けた複数の測
定点間の3次元距離L3Dと2次元距離L2Dとの比L3D
2Dが所定値以下の場合には、その金属基板の表面の平
坦性のばらつきが一定値以下に低減されている。したが
って、表面に設けた複数の測定点間の3次元距離L3D
2次元距離L2Dとの比L3D/L2Dが所定値以下の金属基
板を選択し、その選択された金属基板上に絶縁層および
導体層を積層して複数の磁気ヘッドサスペンションを形
成することにより、金属基板上に形成した複数の磁気ヘ
ッドサスペンションにおいて寸法のばらつき、磁気ヘッ
ド搭載部の反りのばらつきおよび絶縁層等の形成位置の
ずれを低減することができる。その結果、磁気ヘッドサ
スペンションを精度良く製造することが可能となり、良
品率が向上する。
【0018】ここで、所定値が1.00005であるこ
とが好ましい。この場合には、長尺状の金属基板上に形
成した複数の磁気ヘッドサスペンションにおいて寸法の
ばらつき、磁気ヘッド搭載部の反りのばらつきおよび絶
縁層等の形成位置のずれが十分に低減される。したがっ
て、磁気ヘッドサスペンションをさらに精度良く製造す
ることが可能となり、良品率が向上する。
【0019】複数の測定点を金属基板の長さ方向に沿っ
た測定線上に設定することが好ましい。それにより、長
尺状の金属基板の全体の特性を容易に把握することが可
能となり、金属基板のほぼ全長にわたって複数の磁気ヘ
ッドサスペンションを精度良く高い良品率で製造するこ
とが可能となる。
【0020】また、金属基板の長さ方向に沿った測定線
を金属基板の幅方向の複数箇所に配置することが好まし
い。それにより、金属基板の幅方向の複数箇所の領域に
おいて3次元距離L3Dと2次元距離L2Dとの比L3D/L
2Dが一定値以下となるので、金属基板上の全領域にわた
って複数の磁気ヘッドサスペンションを精度良く高い良
品率で製造することが可能となる。
【0021】また、複数の測定点を磁気ヘッドサスペン
ションの形成位置に設定することが好ましい。この場
合、磁気ヘッドサスペンションが形成される領域の3次
元距離L3Dと2次元距離L2Dとの比L3D/L2Dが一定値
以下となるので、金属基板上に複数の磁気ヘッドサスペ
ンションをさらに精度良く高い良品率で製造することが
可能となる。
【0022】絶縁層は、金属基板上に感光性樹脂を塗布
するとともに感光性樹脂上に開口部を有するフォトマス
クを形成しフォトマスクを介して露光および現像を行う
ことにより形成し、金属基板における3次元距離L3D
2次元距離L2Dとの比L3D/L2Dに応じてフォトマスク
の開口部の大きさを調整することが好ましい。
【0023】上記の絶縁層の形成時において、表面の平
坦性が低い金属基板ほど露光処理により大きな延びが発
生する。一方、表面の平坦性が高い基板ほど露光処理に
より発生する延びが小さい。このことから、予め測定し
た金属基板の3次元距離L3Dと2次元距離L2Dとの比L
3D/L2Dに応じて金属基板上に形成するマスクの開口部
の大きさを調整し、露光処理における基板の延びを相殺
する。それにより、基板の延びを考慮して精度良く均一
に絶縁層を形成することが可能となる。
【0024】第2の発明に係る磁気ヘッドサスペンショ
ン用の金属基板の検査方法は、長尺状の金属基板の表面
の平坦性を調べるために長尺状の金属基板の表面に複数
の測定点を設定し、各々の測定点の位置を金属基板の表
面に略平行な仮想平面における第1および第2の座標お
よび金属基板の厚み方向における第3の座標で表し、第
1および第2の座標から仮想平面上での複数の測定点間
の距離を2次元距離L 2Dとして求めるとともに、第1、
第2および第3の座標から金属基板の表面上での複数の
測定点間の距離を3次元距離L3Dとして求め、3次元距
離L3Dと2次元的な距離L2Dとの比L3D/L2Dが所定値
以下の金属基板を磁気ヘッドサスペンション用の金属基
板として選択するものである。
【0025】長尺状の金属基板の表面に設けた複数の測
定点間の3次元距離L3Dと2次元距離L2Dとの2L3D
2Dが所定値以下の場合には、その金属基板の表面の平
坦性のばらつきが一定値以下に低減されている。したが
って、表面に設けた複数の測定点間の3次元距離L3D
2次元距離L2Dとの比L3D/L2Dが所定値以下の金属基
板を磁気ヘッドサスペンション用の金属基板として選択
することにより、金属基板上に形成される複数の磁気ヘ
ッドサスペンションにおいて寸法のばらつき、磁気ヘッ
ド搭載部の反りのばらつきおよび絶縁層等の形成位置の
ずれを低減することが可能となる。その結果、磁気ヘッ
ドサスペンションを精度良く製造することが可能とな
り、良品率が向上する。
【0026】ここで、所定値が1.00005であるこ
とが好ましい。この場合には、長尺状の金属基板上に形
成された複数の磁気ヘッドサスペンションにおいて寸法
のばらつき、磁気ヘッド搭載部の反りのばらつきおよび
絶縁層等の形成位置のずれが十分に低減される。したが
って、磁気ヘッドサスペンションをさらに精度良く製造
することが可能となり、良品率がさらに向上する。
【0027】また、複数の測定点を金属基板の長さ方向
に沿った測定線上に設定することが好ましい。それによ
り、長尺状の金属基板の全体の特性を容易に把握するこ
とが可能となる。したがって、長尺状の金属基板の全長
にわたって複数の磁気ヘッドサスペンションを精度良く
高い良品率で製造することが可能となる。
【0028】第3の発明に係るマスクの形成方法は、開
口部を有するマスクの金属基板上への形成方法であっ
て、金属基板の表面の平坦性を調べるために金属基板の
表面に複数の測定点を設定し、各々の測定点の位置を金
属基板の表面に略平行な仮想平面における第1および第
2の座標および金属基板の厚み方向における第3の座標
で表し、第1および第2の座標から仮想平面上での複数
の測定点間の距離を2次元距離L2Dとして求めるととも
に、第1、第2および第3の座標から金属基板の表面上
での複数の測定点間の距離を3次元距離L3Dとして求
め、金属基板における3次元距離L3Dと2次元距離L2D
との比L3D/L2Dに応じてマスクの開口部の大きさを調
整するものである。
【0029】本発明に係るマスクの形成方法において
は、予め金属基板における3次元距離L3Dと2次元距離
2Dとの比L3D/L2Dを測定して金属基板の平坦性を調
べる。
【0030】ここで、表面の平坦性が低い金属基板にお
いては、露光処理等の処理工程において大きな延びが発
生する。一方、表面の平坦性が高い金属基板において
は、処理工程において発生する延びが小さい。このこと
から、上記のように金属基板における3次元距離L3D
2次元距離L2Dとの比L3D/L2Dに応じてマスクの開口
部の大きさを調整する。それにより、処理工程時に発生
する金属基板の延びを相殺することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例における
磁気ヘッドサスペンションの製造方法について説明す
る。
【0032】本実施例の磁気ヘッドサスペンションの製
造方法では、まず、以下に示す検査方法でステンレス鋼
からなる長尺状の基板を検査し、うねりの小さい、すな
わち表面の湾曲が小さく平坦な基板を選択する。次に、
その選択された基板上に後述する方法で複数の磁気ヘッ
ドサスペンションを形成する。
【0033】まず、磁気ヘッドサスペンション用の基板
の検査方法について説明する。図1は本実施例における
磁気ヘッドサスペンションの製造に用いる基板の検査方
法を説明するための平面図である。また、図2は図1の
長さ方向MDにおける部分断面図である。
【0034】図1および図2において、基板10の厚み
は、例えば15〜50μmであり、基板10の幅は例え
ば100〜500mmである。本実施例においては、基
板10の厚みは約25μmであり、基板10の幅は約2
50mmである。
【0035】まず、図1に示すように、長尺状の基板1
0の先端部の領域を長さ方向MDに所定の量だけ採取す
る。例えば、本実施例においては長さ500mmを採取
している。
【0036】採取した基板10において、長さ方向MD
に平行な測定線を幅方向TDに20〜80mmの間隔d
2 で3〜20本設ける。なお、測定線の数がこれよりも
少ない場合においては基板10の特性を十分把握するこ
とはできない。また、測定線の数がこれより多い場合に
おいては測定に時間がかかり実用的ではない。特に、幅
方向TDにわたって5〜10本の測定線を設けることが
好ましい。
【0037】本実施例においては、基板10の全幅方向
TDにわたって30mmの一定間隔d2 で8本の測定線
A〜Hを設けている。
【0038】また、採取した基板10の左下隅に原点O
を設定する。この原点Oを基準として、基板10の表面
に略平行な仮想平面における幅方向TDおよび長さ方向
MDをそれぞれX軸方向およびY軸方向とする。また、
基板10の厚み方向をZ軸方向とする。なお、図中では
Z軸方向の図示を省略している。
【0039】ここで、基板10の幅方向TDの両端部近
傍は変形、傷等によるノイズが発生しやすい。このた
め、基板10の全体的な特性を調べる上では、基板10
の幅方向TDの両端部近傍を除く領域に測定線を設ける
ことが好ましい。この場合、幅方向TDの両端部からの
距離d3 が少なくとも2mm以上、好ましくは3mm以
上である領域に測定線を設けることが好ましい。
【0040】本実施例においては、基板10の幅方向T
Dの両端部からの距離d3 が20mmの領域に端部の測
定線A,Hを設けている。したがって、本実施例におい
ては、基板10の原点O側の一端部から図中のX軸方向
に20mm、50mm、80mm、110mm、140
mm、170mm、200mmおよび230mmの位置
に各測定線A〜Hが設けられている。
【0041】また、測定線は、後述する磁気ヘッドサス
ペンションの形成予定領域を通るように設けることが好
ましい。この場合、最終的に形成される磁気ヘッドサス
ペンションの中央部あるいはタング部を通るように測定
線を設けることが好ましい。
【0042】本例においては、最終的に磁気ヘッドサス
ペンションのタング部となる領域を通るように測定線A
〜Hを設けている。
【0043】次に、各測定線において、長さ方向MDに
所定の間隔d1 で複数の測定点Pを設定し、レーザ顕微
鏡等を用いた非接触方式の測定方法により、原点Oを基
準として各々の測定点Pの3次元座標(X,Y,Z)を
精密に測定する。
【0044】ここで、測定線上における測定長さL1
大き過ぎる場合、基板10の取り扱いが難しく測定中に
かえって基板10に凹凸や折れじわを付けやすくなる。
また、測定長さL1 が小さ過ぎる場合、基板10の代表
値として見なし難く基板10の全体を把握することが難
しい。したがって、各測定線において、測定長さL1
30〜100cmであることが好ましく、さらには50
〜80cmであることがより好ましい。このことをふま
えて、前述の基板10の先端部の試料採取の際には、上
記のような測定長さL1 が設定可能となるように試料を
採取する。
【0045】また、上記の各測定線に設ける測定点Pの
間隔d1 は1mm以下であることが好ましく、さらには
0.5mm以下であることがより好ましい。
【0046】本実施例では、各測定線A〜Hにおいて、
長さ方向MDに1mmの一定間隔d 1 400mmの
測定長さL1にわたって400個の測定点Pを設定して
いる。この場合、長さ方向MDの両端部の測定点Pは、
基板10の長さ方向MDの端部からの距離d4 が50m
mの所に位置している。以下、測定線Aを例にあげて詳
細な測定原理を説明する。
【0047】図2に示すように、測定線Aにおいては、
基板10の表面に400個の測定点P0 〜P400 が設け
られている。この場合、前述のように各測定点P0 〜P
400の間隔d1 は1mmに設定してある。この各測定点
0 〜P400 の3次元座標(X,Y,Z)を、例えばレ
ーザ顕微鏡を用いて原点O(図1)を基準として測定す
る。測定した各測定点P0 〜P400 のX座標、Y座標お
よびZ座標から、最小二乗法により、基板10の表面上
における隣接する測定点間の距離、すなわちZ軸方向
(基板10の厚み方向)を考慮した3次元距離D1 〜D
400 を求める。ここでは各測定点P0 〜P400 間の3次
元距離D1 〜D400 の総和を、測定点P0〜P400 間の
3次元長L3Dと呼ぶ。
【0048】なお、各測定点P0 〜P400 の座標がP0
(X0 ,Y0 ,Z0 ),P1 (X1,Y1 ,Z1 ),P
2 (X2 ,Y2 ,Z2 )…P399 (X399 ,Y399 ,Z
399),P400 (X400 ,Y400 ,Z400 )で表される
場合、測定点P0 〜P400 間の3次元長L3Dは以下の式
(1)で表すことができる。
【0049】 L3D=[(X1 −X0 2 +(Y1 −Y0 2 +(Z1 −Z0 2 0.5 +[ (X2 −X1 2 +(Y2 −Y1 2 +(Z2 −Z1 2 0.5 +・・・・・+ [(X400 −X399 2 +(Y400 −Y399 2 +(Z400 −Z399 2 0.5 …(1) 一方、上記のようにして求めた各測定点P0 〜P400
3次元座標のうち、X座標およびY座標から、最小二乗
法により、基板10の表面に略平行な仮想平面上での隣
接する測定点間の距離、すなわちZ軸方向(基板10の
厚み方向)を考慮しない2次元距離を求める。ここで
は、各測定点P0 〜P400 間の2次元距離の総和を、測
定点P0 〜P400 間の2次元長L2Dと呼ぶ。この場合、
測定点P0〜P400 間の2次元長L2Dは以下の式(2)
で表わすことができる。
【0050】 L2D=[(X1 −X0 2 +(Y1 −Y0 2 0.5 +[(X2 −X1 2 + (Y2 −Y1 2 0.5 +・・・・・+[(X400 −X399 2 +(Y400 −Y 399 2 0.5 …(2) なお、この場合においては、前述の各測定点P0 〜P
400 の間隔d1 が、隣接する測定点間の2次元距離に相
当する。
【0051】したがって、上記の測定点P0 〜P400
の2次元長L2Dは、以下の関係式(3)を満たす。
【0052】 L2D=400d1 …(3) 次に、上記のようにして求めた測定点P0 〜P400 間の
3次元長L3Dおよび2次元長L2Dより、測定線Aにおけ
る基板10の3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D
2Dを求める。
【0053】ここで、基板10の表面がうねりが小さく
平坦である程、各測定点P0 〜P40 0 のZ座標の値が0
に近づき、基板10の3次元長L3Dと2次元長L2Dとの
比L 3D/L2Dが1に近づく。このことから、基板10に
おいては、3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L
2Dを平坦性の指標として用いることができる。
【0054】測定線A以外の測定線B〜Hにおいても上
記の測定方法を適用し、各測定線B〜Hにおける3次元
長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dを求める。
【0055】以上のようにして得られた各測定線A〜H
における3次元長L3Dと2次元長L 2Dとの比L3D/L2D
が1.00005以下の基板10を良品として選択し、
1.00005よりも大きい基板10を不良品とする。
【0056】なお、各測定線A〜Hにおける3次元長L
3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが1.00003以
下の基板10を良品として選択することがより好まし
い。
【0057】このようにして選択された基板10上に後
述の方法により複数の磁気ヘッドサスペンションを形成
する。それにより、高い歩留りで磁気ヘッドサスペンシ
ョンを形成することが可能となる。
【0058】なお、上記においては、基板10の長さ方
向MDに沿った測定線上に測定点Pを設け、基板10の
長さ方向MDにおいて測定を行っているが、幅方向TD
等、基板10の任意の方向に測定線を設けて測定を行っ
てもよい。ここで、上記のように長さ方向MDにおいて
測定を行う場合においては、基板10の全体の特性を把
握できる傾向があるためより好ましい。
【0059】また、磁気ヘッドサスペンションの製造に
用いる基板10としては、幅方向TDの全領域にわたっ
て3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが1.
00005以下でかつ均一であることが最も好ましい。
例えば図1の測定線A〜Hの全てにおいて、3次元長L
3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが1.00005以
下でかつ均一であることが最も好ましい。
【0060】これに対して、基板10の幅方向TDの各
領域において、3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D
/L2Dが1.00005以下の範囲内においてばらつき
を有する場合には、中央部の領域における3次元長L3D
と2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが両端部側の領域の比
3D/L2Dに比べて小さい基板10を磁気ヘッドサスペ
ンションの製造に用いることがより好ましい。
【0061】例えば図1の各測定線A〜Hにおいて、3
次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L 3D/L2Dが1.00
005以下の範囲内でばらつきを有する場合には、測定
線D,Eにおける比L3D/L2Dが測定線A〜C,F〜H
における比L3D/L2Dに比べて小さい基板10を用いる
ことがより好ましい。
【0062】ところで、磁気ヘッドサスペンションの製
造に用いられる長尺状の基板10は、初めは例えば長さ
5000mのものがロールに巻かれた状態である。この
ように基板10がロールに巻かれたものを原反と呼ぶ。
この5000m巻きの原反は、所定の長さの原反に小分
けされて磁気ヘッドサスペンションの製造に用いられ
る。小分けされた原反の全長は25〜1000mであ
り、好ましくは100〜1000mである。なお、ここ
では、小分けする前の原反と小分けした後の原反とを区
別するため、小分けする前の原反を元原反と呼ぶ。
【0063】例えば、本実施例においては、元原反を1
0本の500m巻きの原反に小分けしている。この場
合、5000m巻きの元原反の先端部から長さ500m
までを第1のロールに順に巻いていき、先端部からの長
さが500mの部分で元原反を裁断する。このようにし
て、500m巻きの第1の原反を作製する。次に、裁断
された元原反の先端部から長さ500mまでを第2のロ
ールに順に巻き取って裁断し、第2の原反を作製する。
さらに、裁断された元原反の先端部から長さ500mま
でを第3のロールに順に巻き取って裁断し、第3の原反
を作製する。以下同様にして、10本の500m巻きの
原反を作製する。
【0064】上記のように小分けした第1〜第10の原
反の各々の先端部において、図1に示す測定方法によ
り、基板10の3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D
/L2Dを測定する。
【0065】この場合、第1〜第9の原反の各々の先端
部が第2〜第10の原反の芯部側(ロールと接触する部
分)と一致するため、第2〜第10の原反については芯
部側および先端部の両方の領域において3次元長L3D
2次元長L2Dとの比L3D/L 2Dを測定することが可能と
なる。したがって、第2〜第10の原反においては、原
反の全体の特徴を容易に把握することが可能となる。
【0066】なお、小分けする前にあらかじめ元原反の
先端部の3次元長L3Dと2次元長L 2Dとの比L3D/L2D
を測定することにより、第1の原反の芯部側の特徴を調
べることができる。したがって、第1の原反において
も、原反の全体の特徴を容易に把握することが可能とな
る。
【0067】次に、磁気ヘッドサスペンションの製造方
法について説明する。図3は本発明の実施例における製
造方法により製造される磁気ヘッドサスペンションの平
面図である。また、図4(a)は図3の磁気ヘッドサス
ペンションのV−V線断面図、図4(b)は図3の磁気
ヘッドサスペンションのW−W線断面図である。
【0068】図3に示すように、磁気ヘッドサスペンシ
ョン1は、ステンレス鋼からなる長尺状の基板10によ
り形成されるサスペンション本体部20を備える。サス
ペンション本体部20上には配線パターン25が形成さ
れている。サスペンション本体部20の先端部には、U
字状の開口部26を形成することにより磁気ヘッド搭載
部(以下、タング部と呼ぶ)24が設けられている。タ
ング部24は、サスペンション本体部20に対して所定
の角度をなすように破線Rの箇所で折り曲げ加工され
る。
【0069】タング部24の端部には4つの電極パッド
22が形成されている。サスペンション本体部20の他
端部には4つの電極パッド27が形成されている。タン
グ部24上の電極パッド22とサスペンション本体部2
0の他端部の電極パッド27とは配線パターン25によ
り電気的に接続されている。また、サスペンション本体
部20の中央には孔部28が形成されている。孔部28
は、後述するように磁気ヘッドサスペンションの製造時
において位置決めの目安として用いられる。なお、図3
には、被覆層は示されていない。
【0070】図4(a)に示すように、基板10上には
ポリイミドからなる絶縁層11が形成されている。絶縁
層11上の4箇所に、クロム膜12、銅からなる導体層
パターン16およびニッケル膜17が順に積層され、ニ
ッケル膜17上に金からなる電極パッド27が形成され
ている。絶縁層11の上面は、電極パッド27の上面を
除いてポリイミドからなる被覆層18で被覆されてい
る。
【0071】図4(b)に示すように、絶縁層11上の
一方の側部側および他方の側部側のそれぞれ2箇所に、
クロム膜12、銅からなる導体層パターン16およびニ
ッケル膜17が順に積層されている。各側部側の2組の
クロム膜12、導体層パターン16およびニッケル膜1
7はポリイミドからなる絶縁層18で被覆されている。
それにより、配線パターン25が形成される。
【0072】ここで、図3の磁気ヘッドサスペンション
の製造工程について説明する。図5〜図7は図3の磁気
ヘッドサスペンションの製造工程を示す模式的工程断面
図である。
【0073】まず、図5(a)に示すように、厚さ15
〜50μmのステンレス鋼からなる基板10上に、厚さ
5〜25μmの感光性ポリイミド樹脂前駆体11aを塗
布する。次に、感光性ポリイミド樹脂前駆体11a上
に、所定の大きさの開口部51を有するフォトマスク5
0を形成する。露光機においてフォトマスク50を介し
て基板10上の感光性ポリイミド樹脂前駆体11aに2
00〜700mJ/cm 2 の紫外線を照射し、フォトマ
スク50の開口部51内の感光性ポリイミド樹脂前駆体
11aを硬化させる。その後、図5(b)に示すよう
に、フォトマスク50およびフォトマスク50下の感光
性ポリイミド樹脂前駆体11aを除去し、基板10上の
所定領域にポリイミドからなる絶縁層11を形成する。
【0074】なお、後述するように、絶縁層11の形成
の際には、露光処理において発生する基板10の延びを
考慮し、基板10の3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比
3D/L2Dに応じてフォトマスク50の開口部51の大
きさを調整することが好ましい。
【0075】その後、図5(c)に示すように、基板1
0上および絶縁層11上に、クロムおよび銅の連続的な
スパッタリングにより、厚さ100〜600Åのクロム
膜12および厚さ500〜2000Åで0.6Ω/□以
下のシート抵抗を有する銅めっきベース13を順に形成
する。
【0076】次に、図5(d)に示すように、銅めっき
ベース13上に、所定のパターンを有するめっき用のレ
ジスト14を形成する。そして、図5(e)に示すよう
に、レジスト14の開口部に、銅の電解めっきにより厚
さ2〜15μmの銅めっき層15を形成する。本実施例
では、銅めっき層15の厚さは約10μmである。
【0077】次いで、図6(f)に示すように、レジス
ト14を除去した後、アルカリ性処理液により銅めっき
ベース13をエッチングにより除去し、銅からなる導体
層パターン16を形成する。さらに、図6(g)に示す
ように、アルカリ性処理液(フェリシアン化カリウム
液)により基板10上および絶縁層11上に露出したク
ロム膜12をエッチングにより除去する。
【0078】次に、図6(h)に示すように、ニッケル
の無電解めっきにより基板10上および導体層パターン
16上に、厚さ0.05〜0.1μmのニッケル膜17
を形成する。このニッケル膜17は、導体層パターン1
6と被覆層18との密着性を向上させるためおよび銅の
マイグレーションを防止するために設けられる。
【0079】次いで、図6(i)に示すように、ニッケ
ル膜17上および絶縁層11上に感光性ポリイミド樹脂
前駆体を塗布し、露光処理、加熱処理、現像処理および
加熱硬化処理を順に行うことにより、絶縁層11上およ
びニッケル膜17上に所定のパターンを有する厚さ3〜
5μmのポリイミドからなる被覆層18を形成する。こ
の場合、被覆層18の所定の位置には電極パッド形成用
の開口部19が設けられる。また、電極パッドの電解め
っき用リード部29としてニッケル膜17の一部が露出
される。
【0080】次に、図7(j)に示すように、露出した
ニッケル膜17を剥離した後、被覆層18の開口部19
内に、電解めっきにより厚さ1〜5μmのニッケル膜2
1および厚さ1〜5μmの金からなる電極パッド22を
形成する。その後、図7(k)に示すように、電極パッ
ドの電解めっき用リード部29をエッチングにより除去
する。
【0081】次に、図7(l)に示すように、基板10
上および被覆層18上に所定のパターンを有するフォト
レジスト23を形成する。そして、図7(m)に示すよ
うに、塩化第二鉄溶液および塩化第二銅溶液を用いて基
板10をエッチングし、開口部26を形成するとともに
孔部28(図3参照)を形成する。その後フォトレジス
ト23を除去する。最後に、水洗を行う。このようにし
て、図3に示した磁気ヘッドサスペンション1が製造さ
れる。
【0082】次に、図8、図9および図10を参照しな
がら長尺状の基板上における複数の磁気ヘッドサスペン
ションの形成方法について説明する。図8は本発明の一
実施例の製造方法における長尺状の基板の平面図、図9
は図8の長尺状の基板上の1つの領域の平面図、図10
は図9のサブ領域内の1つの区域の一部の平面図であ
る。
【0083】図8に示すように、ステンレス鋼からなる
長尺状の基板10は長さ方向MDに搬送される。基板1
0上には、長さ方向MDに沿って矩形の複数の領域30
が設けられる。各領域30は、基板10の長さ方向MD
に沿って2列および幅方向TDに沿って2行に配置され
た4つのサブ領域31に区分されている。サブ領域31
は露光機による露光処理の単位であり、領域30は図7
(j)の電極パッドのめっき処理以降のバッチ処理の単
位である。
【0084】基板10の幅Mは、50〜500mmであ
り、好ましくは125〜300mmであり、本実施例で
は250mmである。また、基板10の厚みは、10〜
60μmであり、振動を防止する点から好ましくは10
〜30μmであり、本実施例では25μmである。
【0085】領域30の面積は25〜2500cm2
ある。本実施例では、領域30の幅K1 は約200mm
であり、長さJ1 は約235mmである。サブ領域31
の面積は領域30の面積をサブ領域の数で割った大きさ
となる。本実施例ではサブ領域31は4つであるが、3
つ、あるいは2つでもよい。また、サブ領域31はなく
てもよい。本実施例では、サブ領域31の幅K2 は約1
00mmであり、長さJ2 は約110mmである。
【0086】さらに、長さ方向MDにおける領域30間
の間隔S1は、5〜50mmであり、本実施例では約2
0mmである。幅方向TDにおける領域30の外側の幅
S2は、10〜50mmであり、本実施例では約25m
mである。
【0087】サブ領域31内には、長さ方向MDに沿っ
て2〜200個、幅方向TDに沿って1〜30個、合計
2〜6000個の磁気ヘッドサスペンションが配置され
る。サブ領域31の面積およびサブ領域31内に形成さ
れる磁気ヘッドサスペンションの個数は、良品率を向上
させるためにできるだけ多い方が好ましい。
【0088】図9に示すように、各サブ領域31は複数
の区域32に区分されている。本実施例では、各サブ領
域31は長さ方向MDに沿って延びる3つの区域32に
区分されている。本実施例では、長さ方向MDにおいて
隣接するサブ領域31間の間隔S3は14mmであり、
幅方向TDにおいて隣接するサブ領域31間の間隔S4
は4mmである。
【0089】図10に示すように、各区域32内には、
複数の磁気ヘッドサスペンション1が幅方向TDに平行
に配列されている。ここで、長さ方向MDに沿った複数
の磁気ヘッドサスペンション1の並びを列と呼び、幅方
向TDに沿った複数の磁気ヘッドサスペンション1の並
びを行と呼ぶ。本実施例では、各区域32内に複数の磁
気ヘッドサスペンション1が2列および24行に配列さ
れている。したがって、各サブ領域31内には、磁気ヘ
ッドサスペンション1が6列および24行に配列され、
各領域30には、磁気ヘッドサスペンション1が12列
および48行に配列されている。なお、図10において
は、磁気ヘッドサスペンション1の詳細について図示を
省略している。
【0090】ここで、上記の長尺状の基板10の幅方向
TDの複数の領域において、図1の方法により測定した
各々の領域の3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D
2Dが1.00005以下の範囲内でばらつきを有する
場合について考える。
【0091】ここでは、具体例として、図1の基板10
の幅方向TDに設定された測定線A〜Hにおいて、各測
定線A〜Hにおける3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比
3D/L2Dが1.00005以下の範囲内でばらつきを
有する場合について考える。
【0092】このように3次元長L3Dと2次元長L2D
の比L3D/L2Dが幅方向TDにおいてばらつきを有する
基板10を磁気ヘッドサスペンションの製造に用いる
と、図5(a)に示す露光処理の際に、各測定線A〜H
が設定された基板10の幅方向TDの各領域においてそ
れぞれ異なる大きさの延びが長さ方向MDに発生する。
この場合、3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L
2Dが大きい領域、すなわちうねりが大きな領域におい
て、露光処理の際に大きな延びが発生する。一方、3次
元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが小さい領
域、すなわちうねりが小さい領域では、露光処理の際に
発生する延びが小さい。このような基板10の幅方向T
Dの各領域における延びのばらつきにより、基板10に
おいて、設計位置と異なる位置に絶縁層11が形成され
たり、あるいは設計値と異なる寸法で絶縁層11が形成
される場合がある。
【0093】以上のことから、基板10の幅方向TDに
おける3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2D
ばらつきに応じて、フォトマスク50の開口部51の大
きさを調整することが好ましい。それにより、幅方向T
Dにおける基板10の歪みを相殺して3次元長L3Dと2
次元長L2Dとの比L3D/L2Dのばらつきを補正し、幅方
向TDの全領域にわたって設計通りに精度よく絶縁層1
1を形成することが可能となる。
【0094】例えば、基板10の幅方向TDにおいて左
側の領域と右側の領域とで3次元長L3Dと2次元長L2D
との比L3D/L2Dが異なる場合、あるいは基板10の幅
方向TDにおいて端部側の領域と中央の領域とで3次元
長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが異なる場合に
おいては、あらかじめ作製しておいた開口部51のパタ
ーンが異なる複数のフォトマスク50の中から、基板1
0の幅方向TDにおける3次元長L3Dと2次元長2Dとの
比L3D/L2Dのばらつきを補正することが可能なフォト
マスク50を選択し、図5(a)の露光処理に用いる。
【0095】例えば、図11に示すように、基板10の
幅方向TDにおいて両端部側の領域の3次元長L3Dと2
次元長2Dとの比L3D/L2Dが中央部の領域の3次元長L
3Dと2次元長2Dとの比L3D/L2Dに比べて大きい場合、
中央部の領域の開口部51の長さ方向MDの大きさが両
端部側の領域の開口部51の長さ方向MDの大きさに比
べて大きなフォトマスク50を用いることが好ましい。
この場合について以下に説明する。
【0096】図12(a),(b)は、図11のT−T
線における模式的な断面図である。図12(a)に示す
ように、基板10の中央部の領域はうねりがほとんどな
く、3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dがほ
ぼ1.00000である。このため、基板10の中央部
の領域では、露光処理の際に延びが発生しない。したが
って、図12(b)に示すように、フォトマスク50の
開口部51の長さ方向MDの大きさとほぼ等しい大きさ
を有する絶縁層11が開口部51内に形成される。この
場合、絶縁層11は設計通りの寸法で設計通りの位置に
形成される。
【0097】一方、図13(a)〜(c)は、図11の
U−U線における模式的な断面図である。図13(a)
に示すように、基板10の端部側領域は中央部の領域に
比べてうねりが大きく、中央部の領域に比べて3次元長
3Dと2次元長L2Dとの比L 3D/L2Dが大きい。このた
め、基板10の端部側領域では、図13(b)に示すよ
うに、露光処理の際に長さ方向MDに延びが発生する。
【0098】ここで、この場合においては、図1の方法
によりあらかじめ測定した基板10の3次元長L3Dと2
次元長L2Dとの比に基づいて露光処理の際に発生する基
板10の長さ方向MDの延びを予測し、この基板10の
延びを考慮して、最終的に基板10の幅方向TDの全領
域において設計通りの寸法および位置で絶縁層11が形
成されるようにフォトマスク50の開口部51の大きさ
を設定している。したがって、図13(c)に示すよう
に、中央部の領域に比べて大きなうねりを有する端部側
の領域においても、図12(b)に示す中央部の領域の
場合と同様、設計通りの寸法で設計通りの位置に絶縁層
11を形成することが可能となる。
【0099】以上のように、上記のフォトマスクの形成
方法においては、あらかじめ測定した基板10の幅方向
TDの各領域の3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D
/L 2Dから、幅方向TDにおける基板10の延びのばら
つきを予想し、このばらつきに応じて各領域に形成する
フォトマスク50の開口部51の大きさを調整する。そ
れにより、基板10の幅方向TDの全領域において、設
計通りに精度よく絶縁層11を形成することが可能とな
る。
【0100】
【実施例】ここで、2つの基板10について、まず図1
の検査方法により8本の測定測定線A〜Hにおける3次
元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dを測定した。
その後、これらの2つの基板10上に、以下に示す方法
により、複数の磁気ヘッドサスペンション1を作製し
た。作製した磁気ヘッドサスペンション1について、形
成位置のずれ、寸法のばらつきおよびタング部の反りの
ばらつきを調べた。以下、2つの基板10をそれぞれ実
施例および比較例とする。
【0101】実施例および比較例においては、ステンレ
ス鋼(SUS)からなる長尺状の基板10を用いた。基
板10の詳細は表1に示すとおりである。
【0102】
【表1】
【0103】まず、これらの基板10の先端部の領域か
ら幅が約250mmであり長さが約500mmである試
料を採取した。
【0104】上記の実施例および比較例における試料を
用いて、図1の検査方法により各測定線A〜Hにおける
3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dを求め
た。その結果を表2に示す。
【0105】
【表2】
【0106】実施例および比較例においては、以下の点
を除いて図3〜図10に示した製造方法と同様の方法に
より、長尺状の基板10上に複数の磁気ヘッドサスペン
ション1を作製した。
【0107】実施例および比較例においては、図14に
示すように、基板10上に磁気ヘッドサスペンション1
が8列および80行に配列される。すなわち、基板10
上に640個の磁気ヘッドサスペンション1が配列され
る。この場合、各列の磁気ヘッドサスペンション1のタ
ング部24が図1の測定線A〜H上に配置されるように
磁気ヘッドサスペンション1を作製した。
【0108】なお、図14では、孔部28およびタング
部24以外の図示を省略した模式的な磁気ヘッドサスペ
ンション1を示しており、実際の磁気ヘッドサスペンシ
ョン1の構造は図3に示す通りである。
【0109】実施例および比較例の磁気ヘッドサスペン
ション1の製造時においては、長尺状の基板10にサブ
領域31(図8参照)を形成せず、2つの領域30(図
8参照)内に磁気ヘッドサスペンション1を8列および
80行に配列した。
【0110】上記のようにして作製した640個の磁気
ヘッドサスペンション1の各々について、以下の方法に
より、孔部28の設計位置に対する形成位置のずれ、孔
部28の寸法およびタング部24の反りを測定した。
【0111】(孔部28の設計位置に対する形成位置の
ずれ)ここでは、基板10における各磁気ヘッドサスペ
ンション1の設計位置に対する形成位置のずれを調べる
ために、代表として孔部28の設計位置に対する形成位
置のずれを測定した。
【0112】640個の磁気ヘッドサスペンション1が
作製された図14のシート状の基板10において、原点
Oを基準として測長顕微鏡により、各磁気ヘッドサスペ
ンション1の孔部28の中心の座標Aを求めた。一方、
露光処理工程に使用したフォトマスクに関して、基板1
0上の原点Oに対応するフォトマスク上の点を原点と
し、この原点を基準として上記と同様の方法により、孔
部28の中心に対応するフォトマスク上の点の座標Bを
求めた。
【0113】なお、ここでは上記のようにして求めた座
標Aの位置が孔部28の中心の形成位置に相当してお
り、また、座標Bの位置が孔部28の中心の設計位置に
相当する。
【0114】そして、基板10上における孔部28の中
心の座標Aと、孔部28の中心に対応するフォトマスク
上の点の座標Bとを比較することにより、各磁気ヘッド
サスペンション1において孔部28の中心が設計位置
(フォトマスク上の座標Bの位置)からX軸方向および
Y軸方向にどれだけずれて形成されたか、すなわち設計
位置に対する形成位置のX軸方向およびY軸方向のずれ
量を測定した。
【0115】なお、この場合においては、基板10の幅
方向TDおよび長さ方向MDをそれぞれX軸方向および
Y軸方向とし、各測定点の座標A,BについてX成分お
よびY成分を求めている。
【0116】上記の方法により測定した各磁気ヘッドサ
スペンション1の孔部28のX軸方向およびY軸方向の
ずれ量から、640個の磁気ヘッドサスペンション1に
おける平均値および標準偏差を求めた。その結果を表3
に示す。
【0117】
【表3】
【0118】(孔部28の寸法)ここでは、磁気ヘッド
サスペンション1の寸法のばらつきを調べるために、代
表として孔部28の寸法(口径)を自動測長顕微鏡によ
り測定し、そのばらつきを調べた。なお、孔部28の設
計口径は800μmである。この場合、各磁気ヘッドサ
スペンション1の孔部28において、円周上に少なくと
も10点以上の測定点を設定して測定を行った。
【0119】上記の方法により測定した各磁気ヘッドサ
スペンション1の孔部28の口径から、640個の磁気
ヘッドサスペンション1における平均値および標準偏差
を求めた。その結果を表4に示す。
【0120】
【表4】
【0121】(タング部の反り)図15(a)は磁気ヘ
ッドサスペンションのタング部の反りの測定方法を示す
模式的な平面図であり、図15(b)は図15(a)の
側面図である。タング部24の反りの測定においては、
溝501を有する治具500を用いた。図15(a),
(b)に示すように、溝501にタング部24を設置
し、水平な治具500上に磁気ヘッドサスペンション1
の本体を固定した。次に、タング部24の4隅に4つの
測定点Qを設定するとともに、この4つの測定点Qの3
次元座標をレーザ顕微鏡により連続測定した。求めた4
つの測定点Qの座標から最小二乗法により平面を算出
し、この平面が基準水平面(サスペンション本体)に対
してなす角度を反りとして求めた。
【0122】ここでは、タング部24の反りとして、算
出した平面がサスペンション本体の長さ方向(長手方
向)となす角、およびこの平面がサスペンション本体の
幅方向(短手方向)となす角について測定を行った。
【0123】なお、実施例および比較例では、この平面
がヘッドサスペンション本体の長さ方向となす角を0.
4°に設計し、この平面がヘッドサスペンション本体の
幅方向となす角を0.0°に設計した。また、測定は、
タケシバ電機株式会社製のHGA/サスペンション角度
測定装置SAM−8080を用いて行った。
【0124】上記の方法により測定した各磁気ヘッドサ
スペンション1のタング部24の反りから、640個の
磁気ヘッドサスペンション1における平均値および標準
偏差を求めた。その結果を表5に示す。
【0125】
【表5】
【0126】上記の実施例および比較例において、表2
に示すように、実施例の基板10では全部の測定線A〜
Hにおいて3次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L
2Dが1.00005以下であるのに対して、比較例の基
板10では測定線A〜Hのうち測定線B〜Fにおける3
次元長L3Dと2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが1.00
005よりも大きくなっている。
【0127】一方、表3、表4および表5に示すよう
に、実施例において作製された磁気ヘッドサスペンショ
ン1では、比較例において作製された磁気ヘッドサスペ
ンション1に比べて、孔部28の形成位置のずれ、孔部
28の口径のばらつき(標準偏差)およびタング部24
の反りのばらつき(標準偏差)が小さくなる。
【0128】以上のことから、基板10の3次元長L3D
と2次元長L2Dとの比L3D/L2Dと、その基板10上に
形成された複数の磁気ヘッドサスペンション1における
形成位置のずれ、寸法のばらつきおよびタング部の反り
のばらつきとの間には、良好な相関関係があることがわ
かる。
【0129】この場合、実施例のように、3次元長L3D
と2次元長L2Dとの比L3D/L2Dが1.00005以下
の基板10を磁気ヘッドサスペンション1用の基板とし
て用いることが好ましい。それにより、磁気ヘッドサス
ペンション1の形状および寸法のばらつきを低減すると
ともに、タング部24の反りのばらつきおよび配線パタ
ーン等のずれを低減することが可能となる。その結果、
高い精度で磁気ヘッドサスペンション1を作製し、良品
率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における磁気ヘッドサスペン
ションの製造に用いる基板の検査方法を説明するための
平面図である。
【図2】図1の長さ方向における部分断面図である。
【図3】本発明の実施例における製造方法により製造さ
れる磁気ヘッドサスペンションの平面図である。
【図4】図3の磁気ヘッドサスペンションのV−V線断
面図およびW−W線断面図である。
【図5】図3の磁気ヘッドサスペンションの製造工程を
示す模式的工程断面図である。
【図6】図3の磁気ヘッドサスペンションの製造工程を
示す模式的工程断面図である。
【図7】図3の磁気ヘッドサスペンションの製造工程を
示す模式的工程断面図である。
【図8】本発明の一実施例の製造方法における長尺状の
基板の平面図である。
【図9】図8の長尺状の基板上の1つの領域の平面図で
ある。
【図10】図9のサブ領域内の1つの区域の一部の平面
図である。
【図11】本発明の一実施例におけるフォトマスクの形
成方法を示す平面図である。
【図12】図11のT−T線断面図である。
【図13】図11のU−U線断面図である。
【図14】実施例および比較例の製造方法により構成さ
れる磁気ヘッドサスペンションの平面図である。
【図15】実施例および比較例の製造方法により構成さ
れる磁気ヘッドサスペンションのタング部の反りを測定
するための方法を示す図である。
【図16】従来の製造方法における長尺状の基板の平面
図である。
【符号の説明】
10 基板 11 絶縁層 18 被覆層 20 サスペンション本体部 24 タング部 25 配線パターン 28 孔部 30 領域 31 サブ領域 32 区域 50 フォトマスク MD 長さ方向 TD 幅方向 P,Q 測定点 A〜H 測定線 L3D 3次元長 L2D 2次元長

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長尺状の金属基板の表面の平坦性を調べ
    るために前記長尺状の金属基板の表面に複数の測定点を
    設定し、各々の測定点の位置を前記金属基板の表面に略
    平行な仮想平面における第1および第2の座標および前
    記金属基板の厚み方向における第3の座標で表し、前記
    第1および第2の座標から前記仮想平面上での前記複数
    の測定点間の距離を2次元距離L2Dとして求めるととも
    に、前記第1、第2および第3の座標から前記金属基板
    の表面上での前記複数の測定点間の距離を3次元距離L
    3Dとして求め、前記3次元距離L3Dと前記2次元距離L
    2Dとの比L3D/L2Dが所定値以下の金属基板を選択し、
    前記選択された金属基板を長さ方向に搬送しつつ、前記
    金属基板上に絶縁層および導体層を積層して複数の磁気
    ヘッドサスペンションを形成することを特徴とする磁気
    ヘッドサスペンションの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記所定値が1.00005であること
    を特徴とする請求項1記載の磁気ヘッドサスペンション
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の測定点を前記金属基板の長さ
    方向に沿った測定線上に設定することを特徴とする請求
    項1または2記載の磁気ヘッドサスペンションの製造方
    法。
  4. 【請求項4】 前記金属基板の長さ方向に沿った前記測
    定線を前記金属基板の幅方向の複数箇所に配置すること
    を特徴とする請求項3記載の磁気ヘッドサスペンション
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の測定点を前記磁気ヘッドサス
    ペンションの形成位置に設定することを特徴とする請求
    項1〜4のいずれかに記載の磁気ヘッドサスペンション
    の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記絶縁層は、前記金属基板上に感光性
    樹脂を塗布するとともに前記感光性樹脂上に開口部を有
    するフォトマスクを形成し前記フォトマスクを介して露
    光および現像を行うことにより形成し、前記金属基板に
    おける前記3次元距離L3Dと2次元距離L2Dとの比L3D
    /L2Dに応じて前記フォトマスクの前記開口部の大きさ
    を調整することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに
    記載の磁気ヘッドサスペンションの製造方法。
  7. 【請求項7】 長尺状の金属基板の表面の平坦性を調べ
    るために前記長尺状の金属基板の表面に複数の測定点を
    設定し、各々の測定点の位置を前記金属基板の表面に略
    平行な仮想平面における第1および第2の座標および前
    記金属基板の厚み方向における第3の座標で表し、前記
    第1および第2の座標から前記仮想平面上での前記複数
    の測定点間の距離を2次元距離L2Dとして求めるととも
    に、前記第1、第2および第3の座標から前記金属基板
    の表面上での前記複数の測定点間の距離を3次元距離L
    3Dとして求め、前記3次元距離L3Dと前記2次元的な距
    離L2Dとの比L3D/L2Dが所定値以下の金属基板を磁気
    ヘッドサスペンション用の金属基板として選択すること
    を特徴とする磁気ヘッドサスペンション用の金属基板の
    検査方法。
  8. 【請求項8】 前記所定値が1.00005であること
    を特徴とする請求項7記載の磁気ヘッドサスペンション
    用の金属基板の検査方法。
  9. 【請求項9】 前記複数の測定点を前記金属基板の長さ
    方向に沿った測定線上に設定することを特徴とする請求
    項7または8記載の磁気ヘッドサスペンション用の金属
    基板の検査方法。
  10. 【請求項10】 開口部を有するマスクの金属基板上へ
    の形成方法であって、前記金属基板の表面の平坦性を調
    べるために前記金属基板の表面に複数の測定点を設定
    し、各々の測定点の位置を前記金属基板の表面に略平行
    な仮想平面における第1および第2の座標および前記金
    属基板の厚み方向における第3の座標で表し、前記第1
    および第2の座標から前記仮想平面上での前記複数の測
    定点間の距離を2次元距離L2Dとして求めるとともに、
    前記第1、第2および第3の座標から前記金属基板の表
    面上での前記複数の測定点間の距離を3次元距離L3D
    して求め、前記金属基板における前記3次元距離L3D
    前記2次元距離L2Dとの比L3D/L2Dに応じて前記マス
    クの前記開口部の大きさを調整することを特徴とするマ
    スクの形成方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012142054A (ja) * 2010-12-28 2012-07-26 Dainippon Printing Co Ltd サスペンション用基板、外枠付サスペンション用基板、サスペンション、ヘッド付サスペンション、およびハードディスクドライブ
JP2014211929A (ja) * 2013-04-19 2014-11-13 日東電工株式会社 回路付きサスペンション基板および回路付きサスペンション基板集合体シートならびにこれらの製造方法

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