JP2001227597A - 多段型遊星歯車減速機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来例に比べて、軸方向の長さを短くし、グ
リース漏れをなくす。 【解決手段】 太陽歯車２と、ギヤーケース３に固着さ
れる内歯車４との間に、複数の遊星歯車５、５を噛合さ
せる遊星歯車減速機構１０が、複数段、直列に連結され
る減速機１であり、前記複数段の遊星歯車減速機構１
０、１０が、ひとつギヤーケース３内に収容され、該遊
星歯車減速機構１０の最終段の動力伝達部材１７には、
減速された動力が伝達される出力軸２０が備えられ、前
記内歯車４，４のそれぞれに、前記太陽歯車２の軸方向
に平行する、複数の締結穴４ａが形成されるとともに、
前記ギヤーケース３にも、前記軸方向に平行する、複数
の貫通穴３ｂが形成され、前記内歯車４，４のそれぞれ
は、前記ギヤーケース３の一方の側３ａから、前記貫通
穴３ｂを通して、長さの異なる締結部材２１，２２によ
り、前記ギヤーケース３に個別に締結される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、電動機などから出
力される回転動力を、減速するための遊星歯車減速機に
関し、特に、遊星歯車減速機を複数段、直列に連結する
多段型の遊星歯車減速機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種の多段型の遊星歯車減速機
としては、例えば、図３に示すものがある。図３（ａ）
は、その縦断面図、図３（ｂ）は、図３（ａ）の右側面
図である。図３（ａ）および図３（ｂ）において、この
多段型遊星歯車減速機１０１は、図示しない電動機から
の入力軸（該電動機の出力軸）に形成された太陽歯車１
０２と、ギヤーケース１０３に固着された内歯車１０４
との間に、これらの両歯車１０２，１０４と噛合する、
複数（図では、３個）の遊星歯車１０５，１０５を等角
度ピッチで介装させている。

【０００３】そして、該遊星歯車１０５，１０５のそれ
ぞれを回動自在に支持する複数（ここでは、３個）の遊
星軸１０６，１０６を有する動力伝達部材１０７が、遊
星歯車減速機構１１０を構成して、軸受１０８により、
前記ギヤーケース１０３内に回動自在に配設されてい
る。このような遊星歯車減速機構１１０が、それぞれの
該ケース１０３および最終段ギヤーケース１１３ととも
に、複数段（図では、２段）、直列に連結されている。

【０００４】この場合、第１段目の前記遊星歯車減速機
構１１０の前記動力伝達部材１０７の回動中心に、次段
（第２段目）の太陽歯車１１２が固着または一体的に形
成され、また、前記遊星歯車減速機構１０の最終段の前
記動力伝達部材１１７の回動中心に、減速された動力が
伝達される出力軸１２０が一体的に形成され、軸受１１
８，１１９を介して前記最終段ギヤーケース１１３に、
回動自在に支持されている。

【０００５】次に、図４の構造を示す斜視図にような、
他の従来の多段型遊星歯車減速機２０１は、図示しない
電動機からの入力軸に固着される太陽歯車２０２と、一
体型ギヤーケース２０３に固着された内歯車２０４との
間に、これらの歯車２０２，２０４と噛合する、複数
（図では、３個）の遊星歯車２０５，２０５を介在さ
せ、該遊星歯車２０５，２０５のそれぞれを回動自在に
支持する複数（ここでは、３個）の遊星軸２０６，２０
６を有する動力伝達部材２０７が、前記ギヤーケース２
０３内に回動自在に配設する、該ケース２０３を除く遊
星歯車減速機構２１０が、該ケース２０３内に、複数段
（図では、３段）、直列に連結されている。

【０００６】ところで、図３（ａ）および図３（ｂ）に
おいて、前記多段型遊星歯車減速機１０１の２段の前記
遊星歯車減速機構１１０で、前記ギヤーケース１０３，
１１３のそれぞれに固着される内歯車１０４，１０４
は、それぞれに設けられたねじ穴に、該ケース１０３，
１１３のそれぞれの側面１０３ａ，１１３ａに設けられ
た貫通穴１０３ｂ，１１ｂを通して、それぞれの取付ね
じ１２１，１２２により、取り付けられていた。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の多段型遊星歯車減速機１０１，２０１にあっ
ては、次のような問題点があった。すなわち、図３
（ａ）および図３（ｂ）の構造の前記減速機１０１にあ
っては、単体としての前記遊星歯車減速機構１１０を、
単に直列に連結しただけの構造であるため、該減速機１
０１の内部に無駄な空間が発生しており、その結果、軸
方向の長さが長くなってしまう。

【０００８】また、複数の前記ギヤケース１０３、１１
３を使用しているため、相互間を結合する結合部からグ
リス漏れが発生したり、該ケース１０３，１１３同士の
嵌め合い部を、それぞれの前記遊星歯車減速機構１１
０，１１０に設けるために、それぞれの前記ケース１０
３，１１３の厚さが、厚くなったり、機械的強度に欠け
るという問題点もあった。

【０００９】さらに、前記遊星歯車減速機構１１０のそ
れぞれの前記内歯車１０４，１０４は、前記ギヤーケー
ス１０，１１３にそれぞれに固着されるので、かねてか
ら組立作業性の向上が、熱望されていた。他方、図４の
構造の前記多段型遊星歯車減速機２０１にあっては、前
記一体型ギヤケース２０３の内周面に直接、内歯車２０
４を歯切り加工するため、強度の面から安価なアルミダ
イキャストを使用することができず、また、該内歯車２
０４に特別な熱処理をしなければならず、総じて、コス
ト高になるという問題点があった。

【００１０】本発明はかかる点に鑑みなされたもので、
その目的は前記問題点を解決し、従来のものに比べて、
内部に無駄な空間をなくし、ギヤケースの厚さを薄くし
ながら、機械的強度に優れるとともに、軸方向の長さを
短くでき、かつ、グリース漏れがない多段型遊星歯車減
速機を提供することにある。

【００１１】本発明の他の目的は、従来のものに比べ
て、ギヤケースの厚さを薄くしても機械的強度を保持
し、かつ、組立作業性を向上させて、コストを安価にす
る多段型遊星歯車減速機を提供することにある。

【００１２】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明の構成は、太陽歯車とギヤーケースに固着され
る内歯車との間に、これらと噛合する、複数の遊星歯車
を介装させ、該遊星歯車のそれぞれを回動自在に支持す
る遊星軸を有する動力伝達部材を回動自在に配設する、
遊星歯車減速機構が、複数段、直列に連結される減速機
において、次のとおりである。

【００１３】前記複数段の遊星歯車減速機構が、ひとつ
ギヤーケース内に収容されるとともに、該遊星歯車減速
機構の最終段の前記動力伝達部材には、減速された動力
が伝達される出力軸が備えられ、前記内歯車のそれぞれ
に、前記太陽歯車の軸方向に平行する、複数の締結穴が
形成されるとともに、前記ギヤーケースの一方の側面に
も、前記軸方向に平行する、複数の貫通穴が形成され、
前記内歯車のそれぞれは、前記ギヤーケースの一方の側
から、前記貫通穴を通して、長さの異なる締結部材によ
り、前記ギヤーケースに個別に締結される減速機であ
る。

【００１４】また、前記締結穴がねじ穴で、前記締結部
材がねじであり、前記一方の側の同一平面上から固着さ
れる減速機である。

【００１５】さらに、前記遊星歯車減速機構の初段の前
記太陽歯車と、前記最終段の前記動力伝達部材の前記出
力軸とが、同一軸線上に配置される減速機である。

【００１６】本発明は以上のように構成されているの
で、ギヤケースが単一体、すなわち一体型のため、機械
的強度にも優れるとともに、減速機内に無駄な空間がな
いため、従来品に比べて軸方向の長さを短縮できる。前
記ギヤケース面からのグリース漏れがない。また、ギヤ
ケースが単体であり、しかもギヤケース内周面に歯切り
加工をしないため、該ギヤケースを薄くできる。

【００１７】さらに、該ギヤケース内に、前記内歯車の
それぞれを、前記ギヤーケースの一方の側から、長さの
異なる締結部材により、個別に締結するので、その結
果、組立の作業性が極めてよく、従来のものに比べて、
コストダウンできる構造になっている。

【００１８】

【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の好
適な発明の実施の形態を詳しく説明する。図１および図
２は、本発明の多段型遊星歯車減速機の一実施の形態を
示し、図１（ａ）は、その縦断面図、図１（ｂ）は、図
１（ａ）の右側面図、図２は、図１（ａ）の拡大図であ
る。

【００１９】図１（ａ），（ｂ）および図２において、
この多段型遊星歯車減速機１は、入力軸、例えば、結合
される図示しない電動機の出力軸などに形成された太陽
歯車２と、ギヤーケース３内に、嵌合、固着された内歯
車４との間に、これらの両歯車２，４と噛合する、複数
（図では、３個）の遊星歯車５，５を１２０°の等角度
ピッチで介在されている。

【００２０】そして、該遊星歯車５，５のそれぞれを、
保持器付きころ９，９により回動自在に支持する複数
（ここでは、３個）の遊星軸６を、一方の面側に嵌着す
る動力伝達部材７が、前記ギヤーケース３内に配設され
て、該ケース３を除く遊星歯車減速機構１０を構成して
いる。このような遊星歯車減速機構１０が、基本的に
は、共通した前記ギヤケース３内に、複数段（図では、
２段）、直列に連結されている。

【００２１】本実施の形態の場合、前記動力伝達部材７
の、他方の面側の回動中心に、次段（第２段目）の太陽
歯車１２が圧入により固着されており、この第２段目の
該太陽歯車１２と、前記ギヤーケース３内に、嵌合、固
着された第２段目の内歯車４との間に、これらの両歯車
１２，４と噛合する、３個の第２段目の遊星歯車５，５
を１２０°の等角度ピッチで介在されている。

【００２２】そして、該遊星歯車５，５のそれぞれを、
前記同様、前記保持器付きころ９，９により回動自在に
支持する３個の第２段目の遊星軸６，６を、一方の面側
に嵌着する第２段目の動力伝達部材１７が、前記ギヤー
ケース３内に嵌合された軸受８により、回動自在に配設
されている。該動力伝達部材１７の他方の面側には、そ
の回動中心に、減速された動力が伝達される出力軸２０
が一体的に形成されている。ここで、第一段目の前記太
陽歯車２と、前記記動力伝達部材１７の前記出力軸２０
とが、同一軸線上に配置されている。

【００２３】前記出力軸２０は、前記ギヤーケース３の
出力側に形成されたフレーム部３ｃから、外部に突出さ
れるとともに、前記フレーム部３ｃに配設され、止め輪
２３にて該ケース３に固定された軸受１９を介して、回
動自在に支持されている。同時に、該出力軸２０は、止
め輪２４により、前記軸受１９の内輪に回動可能に位置
決めされている。なお、前記軸受１９と外部との間の前
記フレーム部３ｃには、オイルシール２５が配設されて
いる。

【００２４】前記ギヤケース３内に、その間にスペーサ
２６を介挿して配設されている第１、第２の前記内歯車
４，４のそれぞれの外周近くには、前記ケース３または
前記太陽歯車２の軸方向に平行する、複数のねじ穴４ａ
およびその貫通穴４ｂが、複数、ここでは３個ずつ交互
に、６０°の等角度ピッチで、形成されるとともに、前
記スペーサ２６にも、同様に、前記軸方向に平行する、
複数のねじ穴用貫通穴２６ａが、ここでは３個、１２０
°の等角度ピッチで、形成されている。また、前記ギヤ
ーケースの、一方の側面、例えば出力側の側面３ａに
も、前記軸方向に平行する、複数、ここでは６個の貫通
穴３ｂが、６０°の等角度ピッチで、形成されている。

【００２５】そして、前記内歯車４、４のそれぞれを、
前記ギヤーケース３の出力側の、同一平面にある、側面
３ａから、前記貫通穴３ｂを通して、長さの異なるねじ
部材２１（長），２２（短）により、前記ギヤーケース
３に個別に螺着、締結している。なお、前記ギヤケース
３の前記入力側の開口部３ｄには、前記入力軸の太陽歯
車２を貫通させながら、遊星歯車押さえ板２７を、第１
段目の前記内歯車４の側面と止め輪により、該ギヤケー
ス３の前記開口部３ｄに固着している。２９は、軸受用
ばねである。

【００２６】前記遊星歯車減速機１は、２段の前記遊星
歯車減速機構１０からなり、その動作は、通常の遊星歯
車減速機構の動作と同様に、前記入力軸に入力される回
転入力は、該入力軸に形成される第１段目の前記太陽歯
車２、第１段目の前記遊星歯車５，５、第１段目の前記
動力伝達部材７、第２段目の前記太陽歯車１２、第２段
目の前記遊星歯車５、５、第２段目の前記動力伝達部材
１７、前記出力軸２０のそれぞれを順に経て、減速され
た回転出力が前記出力軸２０から出力される。

【００２７】次いで、前記遊星歯車減速機１の組み立て
手順を、図３により説明する。 １）前記出力軸２０が形成される第２段目の前記動力伝
達部材１７の円板部１７ａに、前記遊星軸６，６を嵌着
した後、前記軸受８を圧入する。 ２） 前記軸受用ばね２９をギヤケース３に挿入し、前
記動力伝達部材１７に圧入した前記軸受８を該ギヤケー
ス３内に圧入する。 ３） 前記出力軸２０の軸受１９を、前記出力軸２０と
前記ギヤケース３のフレーム部３ｃに圧入する。

【００２８】４） 前記止め輪２４を出力軸２０の周辺
溝に挿入する。また、前記止め輸２３をギヤケース３の
フレーム部３ｃの内周切り込み溝に挿入する。 ５） 前記オイルシール２５をギヤケース３のフレーム
部３ｃと前記出力軸２０間に圧入する。 ６） 第２段目の前記内歯車４をギヤケース３に嵌着
し、前記ギヤーケース３の出力側の側面３ａから、前記
貫通穴３ｂを通して、長さの短い六角頭のねじ部材２２
により、該内歯車４をギヤケース３に固定する。

【００２９】７） 次いで、第２段目の前記動力伝達部
材１７の円板部１７ａに嵌着した３個の前記遊星軸６，
６に、前記保持器付ころ９，９と前記第２段目の前記遊
星歯車５，５を装着する。 ８） 前記スペーサ２６を、前記ギヤケース３内に、前
記内歯車４に並べて挿入する。 ９） しかる後、第１の前記内歯車４を前記ギヤケース
３内に嵌合し、該ギヤーケース３の出力側の側面３ａか
ら、前記貫通穴３ｂと前記スペーサ２６の貫通穴２６ａ
とを通して、長さの長い六角頭のねじ部材２１により、
第１段目の前記内歯車４をギヤケース３に固定する。

【００３０】１０） 第２段目の前記太陽歯車１２を有
する第１段目の前記動力伝達部材７の円板部７ａに、前
記遊星軸６，６を嵌着した後、前記ギヤケース３内に挿
入し、前記太陽歯車１２を、第２の前記遊星歯車５，５
に噛合させる。 １１） 次いで、第１段目の前記動力伝達部材７の円板
部７ａに嵌着した３個の前記遊星軸６，６に、前記保持
器付ころ９，９と第１段目の遊星歯車５，５を装着する
とともに、該遊星歯車５，５を第１段目の前記内歯車４
に噛合させる。 １２） 前記遊星押さえカラー２７をギヤケース３の前
記開口部３ｄに配置する。 １３） 該遊星押さえカラー２７を、ギヤケース３の開
口部３ｄに、前記止め輪２８により取り付ける。 以上の手順により、組立が完了する。

【００３１】以上の説明のように、本実施の形態によれ
ば、前記多段型遊星歯車減速機１について、以下に列挙
する効果が得られる。 １） 該減速機１内に、無駄な空間がないため、従来の
ものに比べて、軸方向の長さを短縮できる。 ２） 前記ギヤケース３が単一体であり、しかも、該ギ
ヤケース３内面に、図４に示すような歯切り加工をしな
いため、該ギヤケースの厚さを薄くできるとともに、従
来のグリス漏れがなくなるため、その対策を施す必要も
なく、機械的強度にも優れる。 ３） また、該減速機１の組立作業性がよくなり、その
結果、前記２）項とともに、コストダウンを図ることが
できる。

【００３２】なお、本発明の技術は前記実施例における
技術に限定されるものではなく、同様な機能を果たす他
の態様の手段によってもよく、また本発明の技術は前記
構成の範囲内において種々の変更、付加が可能である。

【００３３】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の多段型遊星歯車減速機によれば、複数段の遊星歯車減
速機構が、ひとつギヤーケース内に収容されるととも
に、該遊星歯車減速機構の最終段の動力伝達部材には、
減速された動力が伝達される出力軸が備えられ、内歯車
のそれぞれに、複数の締結穴が形成されるとともに、前
記ギヤーケースの一方の側面にも、複数の貫通穴が形成
され、前記内歯車のそれぞれは、前記ギヤーケースの一
方の側から、前記貫通穴を通して、長さの異なる締結部
材により、前記ギヤーケースに個別に締結されるので、
従来のものに比べて、前記ギヤケースが単一体であるた
め、ギヤケースの厚さを薄くしながら、機械的強度に優
れるとともに、該減速機内に無駄な空間がないため、軸
方向の長さを短縮できる。

【００３４】また、前記ギヤケースが単一体であるた
め、グリス漏れ対策を施す必要もなく、しかも、ギヤケ
ース内面に歯切りをしないため、従来のものに比べて、
ギヤケースを薄くしても、機械的強度を保持できるとと
もに、さらに組立作業性を向上させて、その結果、全体
のコストを安価にすることができるという効果を奏す
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の多段型遊星歯車減速機の一実施の形態
を示し、図１（ａ）は、その縦断面図、図１（ｂ）は、
図１（ａ）の右側面図である。

【図２】図１（ａ）の拡大図である。

【図３】従来の多段型遊星歯車減速機を示し、図３
（ａ）は、その縦断面図、図３（ｂ）は、図３（ａ）の
右側面図である。

【図４】他の従来の多段型遊星歯車減速機の構造を示す
斜視図である。

【符号の説明】

１ 多段型遊星歯車減速機 ２，１２ 太陽歯車 ３ ギヤーケース ３ａ 側面 ３ｂ，２６ａ 貫通穴 ４ 内歯車 ４ａ ねじ穴 ５ 遊星歯車 ６ 遊星軸 ７，１７ 動力伝達部材 １０ 遊星歯車減速機構 ２０ 出力軸 ２１，２２ ねじ部材 ２６ スペーサ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡島 克之 千葉県柏市篠籠田1400 オリエンタルモー ター株式会社内 Ｆターム(参考） 3J027 FA17 FA18 FA36 GB03 GC13 GC24 GC26 GC29 GD04 GD08 GD12 GE12 GE29 3J063 AB12 AC01 BA01 BA03 BB12 BB27 BB41 BB46 BB48 CA01 CB03 CB05 CB17 CB41 CD41 CD53 XA03 XA11

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 太陽歯車とギヤーケースに固着される内
   歯車との間に、これらと噛合する、複数の遊星歯車を介
   装させ、該遊星歯車のそれぞれを回動自在に支持する遊
   星軸を有する動力伝達部材を回動自在に配設する、遊星
   歯車減速機構が、複数段、直列に連結される減速機にお
   いて、 前記複数段の遊星歯車減速機構が、ひとつギヤーケース
   内に収容されるとともに、該遊星歯車減速機構の最終段
   の前記動力伝達部材には、減速された動力が伝達される
   出力軸が備えられ、 前記内歯車のそれぞれに、複数の締結穴が形成されると
   ともに、前記ギヤーケースの一方の側面にも、複数の貫
   通穴が形成され、前記内歯車のそれぞれは、前記ギヤー
   ケースの一方の側から、前記貫通穴を通して、長さの異
   なる締結部材により、前記ギヤーケースに個別に締結さ
   れることを特徴とする多段型遊星歯車減速機。
2. 【請求項２】 前記締結穴がねじ穴で、前記締結部材が
   ねじであり、前記一方の側の同一平面上から固着される
   ことを特徴とする請求項１に記載の多段型遊星歯車減速
   機。
3. 【請求項３】 前記遊星歯車減速機構の初段の前記太陽
   歯車と、前記最終段の前記動力伝達部材の前記出力軸と
   が、同一軸線上に配置されることを特徴とする請求項１
   または請求項２に記載の多段型遊星歯車減速機。