JP2001227569A - 直線移動するシャフトの保持装置 - Google Patents

直線移動するシャフトの保持装置

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JP2001227569A
JP2001227569A JP2000034071A JP2000034071A JP2001227569A JP 2001227569 A JP2001227569 A JP 2001227569A JP 2000034071 A JP2000034071 A JP 2000034071A JP 2000034071 A JP2000034071 A JP 2000034071A JP 2001227569 A JP2001227569 A JP 2001227569A
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shaft
collet chuck
braking
holding device
holding
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JP2000034071A
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Inventor
Katsunori Mizumoto
克典 水本
Toru Wada
亨 和田
Hideaki Minami
秀明 南
Kiwamu Murata
究 村田
Nobuyuki Yamazaki
信幸 山崎
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Tsubakimoto Chain Co
Original Assignee
Tsubakimoto Chain Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コレットチャックの移動がスムーズで、保持
力が大きく、シャフトに傷がつきにくく、電磁石の消費
電力が少なくてすみ、くさび作用による締付け力により
シャフトを保持する直線移動するシャフトの保持装置を
提供する。 【解決手段】 磁性体で形成され一端部外周にテーパ部
43Bを有し他端部近傍にフランジ部43Cを有するコ
レットチャック43と、カバー44によって支持されテ
ーパ部43Bに隣接して配置された複数の制動球45
と、支持体46によって支持されフランジ部43Cのテ
ーパ部43Bと反対側の側面と対向する位置に配置され
た電磁石47と、テーパ部43Bを複数の制動球45に
圧接する方向に付勢する制動ばね48とを備え、シャフ
ト42がコレットチャック43を貫通し、コレットチャ
ック43のテーパ部43Bと複数の制動球45とシャフ
ト42との間のくさび作用による締付け力によりシャフ
ト42を保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リニアアクチュエ
ータ等の直線移動するシャフトの保持装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、直線移動するシャフトの保持装置
に関して、特許第2801159号公報、特開平7−2
08513号公報、特開平8−223861号公報に開
示のものが提案されている。
【0003】図5は、特許第2801159号公報に開
示されている直線移動するシャフトの保持装置の断面図
であって、シャフトの保持を解除した状態を示すもので
ある。図5に示す直線移動するシャフトの保持装置は、
ハウジング1内に配置されドーナツ形状のコイル2が埋
設された磁性体からなる円筒状の鉄芯3と、内面にテー
パ孔4Aを有し鉄芯3の端面に対向する位置に配置され
ハウジング1内にボールベアリング5を介して支持され
シャフト6の軸線と平行な方向に移動可能なブレーキシ
ュー駆動部材4と、ブレーキシュー駆動部材4を鉄芯3
の端面から離れる方向に付勢するばね7と、ハウジング
1の端部に取り付けられ環状突起部8Aを有するキャッ
プ8と、ブレーキシュー駆動部材4の内側に配置されシ
ャフト6が貫通するブレーキシュー9と、ブレーキシュ
ー駆動部材4のテーパ孔4Aとキャップ8の環状突起部
8Aの端面とブレーキシュー9の外周面との間に配置さ
れた複数のコロ部材10とを備えている。
【0004】そして、図5に示す直線移動するシャフト
の保持装置は、以下のように作動する。ドーナツ形状の
コイル2に対する非通電時には、ばね7の弾発力により
ブレーキシュー駆動部材4はボールベアリング5の転動
作用下に鉄芯3の端面から離れる方向に移動する。これ
によりブレーキシュー駆動部材4のテーパ孔4Aにより
コロ部材10が押されて移動し、コロ部材10がキャッ
プ8の環状突起部8Aの端面に当接して押圧された状態
で停止した時、ブレーキシュー駆動部材4のテーパ孔4
Aに圧接されるコロ部材10はブレーキシュー駆動部材
4から法線方向の力を受け、この法線方向の力によりブ
レーキシュー9はシャフト6を押圧する。その結果、ブ
レーキシュー9の内周面とシャフト6の外周面との間の
摩擦力によりシャフト6が制動されその位置に保持され
る。一方、ドーナツ形状のコイル2に対する通電時に
は、鉄芯3に生じる吸引力によってブレーキシュー駆動
部材4がばね7の弾発力に抗してシャフト6の軸線と平
行な方向に移動し、これによりコロ部材10がテーパ孔
4Aおよび環状突起部8Aに押圧された状態から解放さ
れ、シャフト6の制動すなわち保持が解除される。
【0005】図6は、特開平7−208513号公報に
開示されている直線移動するシャフトの保持装置の断面
図であって、シャフトの保持を解除した状態を示すもの
である。図6に示す直線移動するシャフトの保持装置
は、ヨーク21と、ヨーク21の内側に配設された励磁
コイル22と、ヨーク21の壁面に圧入された所定数の
ガイドピン23と、ヨーク21を貫通してヨーク21の
軸線方向に摺動可能に配置されるとともにシャフト24
に制動力を付与するコレットチャック25と、コレット
チャック25の筒部25Aの一端側に固定用ねじ26に
よって固定されるとともにガイドピン23に摺動可能に
支持されたブレーキハブ27と、コレットチャック25
の筒部25Aの外周に同軸状でかつヨーク21の壁面2
1Aとブレーキハブ27との間に配置されブレーキハブ
27をヨーク21から離れる方向に弾発力を付与する圧
縮ばね28とで構成されている。ヨーク21の壁面21
Aには、コレットチャック25が挿通される挿通孔21
Bが形成されている。挿通孔21Bにはブレーキハブ2
7と反対側に向けて徐々に拡がる傾斜面21Cが設けら
れている。コレットチャック25は、筒部25Aの他端
部に、所定数に分岐した拡開部25Bを設け、この拡開
部25Bの内面側にブレーキライニング29が接着して
設けられている。コレットチャック25の拡開部25B
の基端部には、ヨーク21の挿通孔21Bの傾斜面21
Cに対向する斜面25Cが設けられている。
【0006】そして、図6に示す直線移動するシャフト
の保持装置は、以下のように作動する。励磁コイル22
への通電を遮断すると、励磁コイル22は消勢される。
励磁コイル22が消勢されると、ブレーキハブ27は圧
縮ばね28の弾発力によって、ヨーク21から離れる方
向に移動する。これによって、コレットチャック25
は、拡開部25Bがヨーク21の挿通孔21B内に引き
込まれ、挿通孔21Bの傾斜面21Cに拡開部25Bの
斜面25Cが入り込み、拡開部25Bが収縮させられ
る。そして、拡開部25Bの内面側のブレーキライニン
グ29がシャフト24の外周面に圧接して制動作用が働
く。これによって、シャフト24の直線移動が停止し、
シャフト24がこの状態に保持される。一方、励磁コイ
ル22に通電して励磁状態にすると、ブレーキハブ27
が吸引されて、ヨーク21側に引き寄せられる。これに
よって、コレットチャック25は、圧縮ばね28の弾発
力に抗して右方向に摺動し、拡開部25Bの斜面25C
も挿通孔21Bの傾斜面21Cに案内されながら右方向
に摺動する。斜面25Cの右方向への摺動にともなっ
て、拡開部25B自身の復元力によって拡開部25Bが
拡開し、ブレーキライニング29のシャフト24の外周
面への圧接状態が解除される。こうしてシャフト24の
保持状態が解除され、シャフト24はフリー状態とな
る。
【0007】図7は、特開平8−223861号公報に
開示されている直線移動するシャフトの保持装置の断面
図であって、シャフトの保持を解除した状態を示すもの
である。図7に示す直線移動するシャフトの保持装置
は、シャフト31が貫通するテーパ孔32Aを有するケ
ーシング32と、テーパ孔32Aの内周面とシャフト3
1の外周面との間に配置した制動球33と、ケーシング
32の内側に配置され制動球33をテーパ孔32Aの小
径方向へ押圧するための磁性体34と、磁性体34と対
向する位置に配置されガイドピン35を有し励磁コイル
36を内蔵するヨーク37と、ヨーク37と同軸状に配
置され磁性体34をテーパ孔32Aの小径方向へ付勢す
る圧縮ばね38とを備えている。
【0008】そして、図7に示す直線移動するシャフト
の保持装置は、以下のように作動する。励磁コイル36
に対する非通電時には、圧縮ばね38の弾発力により磁
性部材34がヨーク37と反対方向すなわち左方向に押
され、シャフト31の外周面と制動球33の表面、およ
び制動球33の表面とケーシング32のテーパ孔32A
の内周面がそれぞれ接触することによって摩擦力が作用
し、直線運動するシャフト31を制動し、保持すること
ができる。一方、励磁コイル36に対する通電時には、
圧縮ばね38の弾発力に抗して磁性部材34がヨーク3
7側すなわち右方向へ吸引され、制動球33のシャフト
31への圧接状態が解除される。その結果、シャフト3
1の保持状態が解除される。
【0009】図8は、同じく特開平8−223861号
公報に開示されている直線移動するシャフトの保持装置
の別の例の断面図であって、シャフトの保持を解除した
状態を示すものである。図8に示す直線移動するシャフ
トの保持装置は、図7に示す直線移動するシャフトの保
持装置を、共通のシャフトに対してそれぞれ左右対称に
配設したものであり、図7に示す部分と同一の部分には
同一符号を付けてその説明を省略する。
【0010】そして、図8に示す直線移動するシャフト
の保持装置は、以下のように作動する。図8に示す直線
移動するシャフトの保持装置は、図7に示す保持装置
を、共通のシャフト31に対してそれぞれ左右対称に配
設したものであるから、シャフト31が右方へ直線移動
しているときには、右方の励磁コイル36を消磁し、対
向する磁性部材34を圧縮ばね38の弾発力によって右
方へ移動させ、右方の制動球33を右方のテーパ孔32
Aの内周面に押しつけ、シャフト31の外周面と制動球
33の表面、および制動球33の表面と右方のテーパ孔
32Aの内周面が接触することで、摩擦力が作用し、直
線移動するシャフト31に制動力を付与する。また、シ
ャフト31が左方へ直線移動しているときには、左方の
励磁コイル36を消磁し、対向する磁性部材34を圧縮
ばね38の弾発力によって左方へ移動させ、左方の制動
球33を左方のテーパ孔32Aの内周面に押しつけ、シ
ャフト31の外周面と制動球33の表面、および制動球
33の表面と左方のテーパ孔32Aの内周面が接触する
ことで、摩擦力が作用し、直線移動するシャフト31に
制動力を付与する。したがって、シャフト31の左右ど
ちら方向への直線移動に対しても確実に制動力を付与し
保持できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示す直線移動するシャフトの保持装置においては、シャ
フト6が保持された状態でシャフト6が左方向に移動し
ようとすると、シャフト6からブレーキシュー9に加わ
る力は、コロ部材10を介してキャップ部材8の環状突
起部8Aに働く。しかし、キャップ部材8の環状突起部
8Aがテーパ面となっていないため、くさび作用による
締付け力が発生しない。したがって、シャフト6の半径
方向にコロ部材10が押し上げられる。コロ部材10は
ブレーキシュー駆動部材4のテーパ孔4Aに接してお
り、ばね7の弾発力が小さければ、ブレーキシュー駆動
部材4が鉄芯3側すなわち右方向に容易に移動し、シャ
フト6の保持が効かなくなる。また、シャフト6が保持
された状態でシャフト6が右方向に移動しようとする
と、シャフト6からブレーキシュー9に加わる力は、コ
ロ部材10を介してブレーキシュー駆動部材4のテーパ
孔4Aに働く。テーパ孔4Aによりくさび作用による締
付け力が発生する。しかし、ばね7の弾発力が小さけれ
ば、ブレーキシュー駆動部材4が鉄芯3側すなわち右方
向に移動し、シャフト6の保持が効かなくなる。ばね7
の弾発力を大きくすればこれらの問題は解決するが、ば
ね7の弾発力を大きくすれば、ブレーキシュー駆動部材
4を鉄芯3に吸引する吸引力を格段に大きくする必要が
生じてくる。吸引力を大きくするには磁力を大きくする
必要があり、結局、消費電力が格段に大きくなってしま
うという問題点が発生する。
【0012】また、図6に示す直線移動するシャフトの
保持装置においては、シャフト24が保持された状態で
シャフト24が右方向に移動しようとすると、シャフト
24からブレーキライニング29に加わる力は、圧縮ば
ね28の弾発力が小さいと、圧縮ばね28の弾発力に抗
してコレットチャック25を右方向に移動させようとす
る。すなわちコレットチャック25は右方向にシャフト
24によって引きずられようとする。コレットチャック
25がシャフト24によって引きずられて右方向に移動
すると、コレットチャック25の拡開部25B自身の復
元力によりコレットチャック25の拡開部25Bが拡開
する。コレットチャック25の拡開部25Bが拡開する
と、コレットチャック25の拡開部25Bの内周面に取
り付けられたブレーキライニング29はシャフト24か
ら離間され、シャフト24の保持が効かなくなる。ま
た、コレットチャック25の斜面25Cとヨーク21の
傾斜面21Cが摺動する際、両者が面接触であるため
に、こじれるような状態で摺動する可能性があり、この
とき斜面25Cと傾斜面21Cとの摺動がスムーズに行
われなく、コレットチャック25とヨーク21がひっか
かった状態になる可能性もあり、シャフト24の保持お
よび解除がスムーズに実現できないという問題点があ
る。
【0013】また、図7および図8に示す直線移動する
シャフトの保持装置においては、制動球33とシャフト
31の外周面が点接触で保持されているので、線接触ま
たは面接触に比べてシャフト31を保持する保持力が小
さい。また必要な保持力を発生させると、接触点で応力
集中が起こり、ケーシング32のテーパ孔32Aの内周
面およびシャフト31の外周面の剛性を高くする必要が
でてくる。すなわち、ケーシング32またはシャフト3
1に高剛性材料を使うか、高剛性のための表面処理たと
えば熱処理などが必要となり、コストが高くなるという
問題点がある。
【0014】そこで、本発明は、前述したような従来の
問題点を解消し、コレットチャックの移動がスムーズ
で、保持力が大きく、シャフトに傷がつきにくく、電磁
石の消費電力が少なくてすみ、くさび作用による締付け
力によりシャフト42を保持する直線移動するシャフト
の保持装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記の目的のため、請求
項1に記載の発明は、ハウジングを貫通し該ハウジング
に対して直線移動するシャフトの保持装置において、磁
性体で形成され一端部外周にテーパ部を有し他端部近傍
にフランジ部を有するコレットチャックと、カバーによ
って支持され前記テーパ部に隣接して配置された複数の
制動球と、支持体によって支持され前記フランジ部の前
記テーパ部と反対側の側面と対向する位置に配置された
電磁石と、前記テーパ部を前記複数の制動球に圧接する
方向に付勢する制動ばねとを備え、前記シャフトが前記
コレットチャックを貫通し、前記コレットチャックの前
記テーパ部と前記複数の制動球と前記シャフトとの間の
くさび作用による締付け力により前記シャフトを保持す
るものである。
【0016】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記コレットチャックと前記複数の制
動球と前記電磁石とがそれぞれ左右対称の位置に配置さ
れているものである。
【0017】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の発明において、前記コレットチャックと前記複数の制
動球とがそれぞれ左右対称の位置に配置され、前記電磁
石は左右のコレットチャックの各フランジ部の間に配置
されているものである。
【0018】
【作用】電磁石の励磁コイルへの通電を遮断すると、環
状の鉄芯が非励磁状態になり、コレットチャックのフラ
ンジ部を吸引する吸引力がなくなり、制動ばねの弾発力
によりコレットチャックが、制動球の方向に移動する。
するとコレットチャックのテーパ部が制動球から法線方
向の力を受け、コレットチャックの一端部が縮径し、そ
の一端側内周面がシャフトの外周面に圧接される。この
状態でシャフトが制動ばねの付勢方向に移動しようとす
ると、制動球とコレットチャックのテーパ部およびコレ
ットチャックの内周部とシャフトの外周部が接触してい
るので、シャフトが制動ばねの付勢方向に移動しようと
すればするほど、くさび作用による締付け力が増大し、
保持力が大きくなり、シャフトの移動を阻止、すなわち
保持することができる。
【0019】一方、電磁石の励磁コイルへの通電する
と、環状の鉄芯が励磁状態になり、電磁石に吸引力が発
生する。すると、制動ばねの弾発力に抗してコレットチ
ャックのフランジ部が電磁石に吸引され、コレットチャ
ックは制動ばね側方向に移動し、コレットチャックの一
端部は自身の復元力により元の状態にもどり、コレット
チャックの内周面はシャフトの外周面からはなれる。こ
のようにして、シャフトは保持状態から解放状態にな
り、シャフトは移動可能になる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を以下に説明
する。本発明の直線移動するシャフトの保持装置の第1
実施例を図1および図2に示す。図1は、本発明の直線
移動するシャフトの保持装置の第1実施例の断面図であ
って、シャフトを保持した状態を示すものである。図2
は、本発明の直線移動するシャフトの保持装置の第1実
施例の断面図であって、シャフトの保持を解除した状態
を示すものである。
【0021】図1および図2に示す直線移動するシャフ
トの保持装置は、ハウジング41を貫通しハウジング4
1に対して直線移動するシャフト42の保持装置であっ
て、磁性体で形成され一端部外周にテーパ部43Bを有
し他端部近傍にフランジ部43Cを有しているコレット
チャック43と、カバー44によって支持されテーパ部
43Bに隣接して配置された複数の制動球45と、支持
体46によって支持されフランジ部43Cのテーパ部4
3Bと反対側の側面と対向する位置に配置された電磁石
47と、テーパ部43Bを複数の制動球45に圧接する
方向に付勢する制動ばね48とを備え、カバー44と支
持体46はハウジング41に取り付けられ、コレットチ
ャック43をシャフト42が貫通するものである。
【0022】コレットチャック43は、磁性体で形成さ
れ、円筒状コレットチャック本体43Aの一端部外周に
テーパ部43Bを有し、他端部近傍にフランジ部43C
を有している。円筒状コレットチャック本体43Aに
は、一端部から軸線方向に所定長さLのスリット43D
が複数個、好ましくは3個形成されている。スリット4
3Dの形成により、コレットチャック43は、一端部側
が可撓性を有している。そして、コレットチャック43
の一端部側の内周部は、シャフト42の外周面を保持す
る保持面として機能する。
【0023】カバー44は、その一端部内周に保持リン
グ49が固定されており、保持リング49には複数の制
動球45が保持されており、その他端部外周はハウジン
グ41に適宜な手段で取り付けられる。
【0024】保持リング49は、その外周面が円筒面を
形成しており、その内周面はコレットチャック43のテ
ーパ部43Bに対向するテーパ面を形成している。さら
に保持リング49は、円周方向に60度の間隔で半径方
向の貫通孔が6個形成されており、これらの貫通孔内に
それぞれ1個の制動球45が収容され保持されている。
【0025】複数の制動球45は、鋼球が使用され、保
持リング49を介してカバー44に支持されており、さ
らに、コレットチャック43のテーパ部43Bに隣接し
ている。
【0026】支持体46は、後述する電磁石47を支持
するためのものであり、その外周はハウジング41に適
宜な手段で取り付けられ、その中心孔にはシャフト42
が貫通する。
【0027】電磁石47は、環状の鉄芯47Aと、環状
の鉄芯47Aの一端側に埋設された励磁コイル47Bと
から構成されており、環状の鉄芯47Aの一端側にはコ
レットチャック43のフランジ部43Cを軸方向に摺動
自在に案内するガイドピン51が設けられている。
【0028】制動ばね48は、コレットチャック43を
制動球45側に付勢するものであり、電磁石47を構成
する環状の鉄芯47Aの中心孔内に同軸状に配置され、
その一端がコレットチャック43のフランジ部43Cに
当接し、その他端が支持体46に当接して支持されてい
る。
【0029】図1,2に示す本発明の直線移動するシャ
フトの保持装置は、以下のように作動する。電磁石47
の励磁コイル47Bへの通電を遮断すると、環状の鉄芯
47Aが非励磁状態になり、コレットチャック43のフ
ランジ部43Cを吸引する吸引力がなくなり、制動ばね
48の弾発力によりコレットチャック43が、制動球4
5の方向(図1において左方向)に移動する。すると、
コレットチャック43のテーパ部43Bが制動球45か
ら法線方向の力を受け、コレットチャック43の一端部
が縮径し、その一端側内周面がシャフト42の外周面に
圧接される。この状態でシャフト42が制動ばね48の
付勢方向(図1において左方向)に移動しようとする
と、制動球45とコレットチャック43のテーパ部43
Bおよびコレットチャック43の内周部とシャフト42
の外周部が接触した状態となっているので、シャフト4
2が制動ばね48の付勢方向に移動しようとすればする
ほど、くさび作用による締付け力が増大し、保持力が大
きくなり、シャフト42の移動を阻止、すなわち保持す
ることができる。図1は、シャフト42が保持された状
態を示している。
【0030】一方、電磁石47の励磁コイル47Bへ通
電すると、環状の鉄芯47Aが励磁状態になり、電磁石
47に吸引力が発生する。すると、制動ばね48の弾発
力に抗してコレットチャック43のフランジ部43Cが
電磁石47に吸引され、コレットチャック43は制動ば
ね48の方向(図2において右方向)に移動し、コレッ
トチャック43の一端部は自身の復元力により元の状態
にもどり、コレットチャック43の内周面はシャフト4
2の外周面からはなれる。このようにして、シャフト4
2は保持状態から解放状態になり、シャフト42は移動
可能になる。図2は、シャフト42の保持が解除された
状態を示している。
【0031】次に、本発明の直線移動するシャフトの保
持装置の第2実施例を図3に示す。図3は、本発明の直
線移動するシャフトの保持装置の第2実施例の断面図で
あって、シャフトの保持を解除した状態を示すものであ
る。
【0032】図3に示す本発明の第2実施例の直線移動
するシャフトの保持装置ついては、図1および図2に示
す本発明の第1実施例におけるコレットチャック43と
複数の制動球45と電磁石47とがそれぞれ左右対称の
位置に配置されていること以外は、図1および図2に示
す本発明の第1実施例と異なるところはない。したがっ
て、図1に示す部分と同一の部分または同一機能を有す
る部分には同一符号を付けてその説明を省略する。ただ
し、制動ばね48は左右2個に分けてもよいが、図3中
では1個で代用している。
【0033】図3に示す本発明の第2実施例における左
右それぞれのコレットチャック43の作動原理は、図1
および図2に示す第1実施例と同じであるが、図3に示
す本発明の第2実施例は、コレットチャック43のテー
パ部43Bと複数の制動球45とが左右対称の位置に配
置されているので、シャフト42が保持された状態から
左右いずれの方向に移動しようとしても、図1および図
2に示す第1実施例におけると同様なくさび作用による
締付け力が左右いずれの方向の移動に対しても発生し、
シャフト42を保持することができる。
【0034】次に、本発明の直線移動するシャフトの保
持装置の第3実施例を図4に示す。図4は、本発明の直
線移動するシャフトの保持装置の第3実施例の断面図で
あって、シャフトの保持を解除した状態を示すものであ
る。
【0035】図4に示す本発明の第3実施例の直線移動
するシャフトの保持装置ついては、図3に示す本発明の
第2実施例における2個の電磁石47,47の替わりに
複数個の小型電磁石52が円周方向に等間隔で配置され
ていること以外は、図3に示す本発明の第2実施例と異
なるところはない。したがって、図3に示す部分と同一
の部分または同一機能を有する部分には同一符号を付け
てその説明を省略する。ただし、ガイドピン51は、図
3においてはそれぞれの環状の鉄芯47A,47Aに設
けられているが、図4においては、支持体46に設けら
れている。
【0036】小型電磁石52は、両端に鍔を有するボビ
ン形の鉄芯52Aと、ボビン形の鉄芯52Aに巻き付け
られた励磁コイル52Bとから構成されている。支持体
46には、円周方向に等間隔で軸方向の貫通孔が形成さ
れており、これらの貫通孔内にそれぞれ1個の小型電磁
石52が収容され支持されている。このようにして複数
個の小型電磁石52が左右のコレットチャック43,4
3の各フランジ部43Cの間に配置されている。
【0037】なお、小型電磁石52は、両端に鍔を有す
るボビン形の鉄芯52Aに替えて円筒形の鉄芯(図示し
ない)を用いてもよい。
【0038】図1,2に示す本発明の第1実施例あるい
は図3に示す本発明の第2実施例で使用する電磁石47
の場合は、その中心孔にシャフト42を貫通させる必要
から、その外形が大きくなり、重量も重くなる。しか
し、図4に示す本発明の第3実施例のように複数個の小
型電磁石52を使用すると、数は多くなるが全体として
吸引部の形状が小さくてすみ、全体として重量も軽くな
る。
【0039】図4に示す本発明の第3実施例における左
右それぞれのコレットチャック43の作動原理は、図1
および図2に示す第1実施例と同じであるが、図4に示
す本発明の第3実施例は、コレットチャック43のテー
パ部43Bと複数の制動球45とが左右対称の位置に配
置されているので、シャフト42が保持された状態から
左右いずれの方向に移動しようとしても、図1および図
2に示す第1実施例におけると同様なくさび作用による
締付け力が左右いずれの方向の移動に対しても発生し、
シャフト42を保持することができる。
【0040】さらに、図4に示す本発明の第3実施例
は、複数の小型電磁石52が左右のコレットチャック4
3,43の各フランジ部43C,43Cの間に配置され
ているので、複数の小型電磁石52を非励磁状態にする
と、左右のコレットチャック43,43を吸引する吸引
力が同時になくなり、制動ばね48の弾発力によりくさ
び作用による締付け力がシャフト42の左右いずれの方
向の移動に対しても発生し、シャフト42を保持するこ
とができる。また、複数の小型電磁石52を励磁状態に
すると、制動ばね48の弾発力に抗して左右のコレット
チャック43,43が同時に複数の小型電磁石52に吸
引され、シャフト42は保持状態から解放状態になり、
シャフト42は左右いずれの方向にも移動可能になる。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に記載の直線移動するシャフトの保持装置によれば、次
のような効果を有する。 (1)制動球はコレットチャックのテーパ部と点で接触
しており、また制動球は回転できるので、シャフトが解
放状態から保持状態および保持状態から解放状態になる
ときのコレットチャックの移動をスムーズに行うことが
できる。 (2)コレットチャックの内周部は線接触または面接触
でシャフトを保持するので、点接触に比べてシャフトを
保持する保持力が大きい。また、シャフトを保持する保
持力が線または面に分散されるので、シャフトに傷がつ
きにくい。 (3)シャフトが保持されているとき、制動球は制動ば
ねの付勢方向には移動できず、制動球とコレットチャッ
クのテーパ部およびコレットチャックの内周部とシャフ
トの外周部が接触した状態となっているので、シャフト
が制動ばねの付勢方向に移動しようとすればするほど、
くさび作用による締付け力が増大し、保持力が大きくな
り、シャフトの移動を阻止、すなわち保持することがで
きる。 (4)くさび作用による締付け力によりシャフトを保持
する構造となっているので、制動ばねの弾発力はコレッ
トチャックの内周部をシャフトの外周部に接触させるた
めだけの力でよい。つまり、制動ばねの弾発力は小さく
てよい。したがって、制動ばねの弾発力に対抗してコレ
ットチャックを移動させるための電磁石の吸引力すなわ
ち磁力が小さくてすみ、電磁石の消費電力が少なくてす
む。
【0042】本発明の請求項2に記載の直線移動するシ
ャフトの保持装置によれば、前記(1)〜(4)に記載
の効果にほかに、左右いずれの方向にシャフトが移動し
ようとしても、くさび作用による締付け力が発生し、シ
ャフトの移動を阻止、すなわちシャフトを保持すること
ができる。
【0043】本発明の請求項3に記載の直線移動するシ
ャフトの保持装置によれば、前記(1)〜(4)に記載
の効果にほかに、本発明の請求項2に記載の直線移動す
るシャフトの保持装置と同様に、左右いずれの方向にシ
ャフトが移動しようとしても、くさび作用による締付け
力が発生し、シャフトの移動を阻止、すなわちシャフト
を保持することができる。また、電磁石が左右のコレッ
トチャックの各フランジ部の間に配置されているので、
全体として吸引部の形状が小さくてすみ、全体として重
量も軽くなるとともに、電磁石を励磁状態または非励磁
状態にすることにより、左右のコレットチャックを同時
に吸引状態または非吸引状態にすることができるから、
シャフトの保持または開放を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の直線移動するシャフトの保持装置の第
1実施例の断面図であって、シャフトを保持した状態を
示すものである。
【図2】本発明の直線移動するシャフトの保持装置の第
1実施例の断面図であって、シャフトの保持を解除した
状態を示すものである。
【図3】本発明の直線移動するシャフトの保持装置の第
2実施例の断面図であって、シャフトの保持を解除した
状態を示すものである。
【図4】本発明の直線移動するシャフトの保持装置の第
3実施例の断面図であって、シャフトの保持を解除した
状態を示すものである。
【図5】従来の直線移動するシャフトの保持装置の1例
の断面図であって、シャフトの保持を解除した状態を示
すものである。
【図6】従来の直線移動するシャフトの保持装置の他の
例の断面図であって、シャフトの保持を解除した状態を
示すものである。
【図7】従来の直線移動するシャフトの保持装置のさら
に他の例の断面図であって、シャフトの保持を解除した
状態を示すものである。
【図8】従来の直線移動するシャフトの保持装置のまた
さらに他の例の断面図であって、シャフトの保持を解除
した状態を示すものである。
【符号の説明】
41:ハウジング 42:シャフト 43:コレットチャック 43A:コレットチャック本体 43B:テーパ部 43C:フランジ部 43D:スリット 44:カバー 45:制動球 46:支持体 47:電磁石 47A:環状の鉄芯 47B:励磁コイル 48:制動ばね 49:保持リング 51:ガイドピン 52:小型電磁石 52A:ボビン形の鉄芯 52B:励磁コイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 南 秀明 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 村田 究 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (72)発明者 山崎 信幸 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 Fターム(参考) 3J058 AB23 BA04 BA61 BA80 CC13 CC57 CC77 FA31

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジングを貫通し該ハウジングに対し
    て直線移動するシャフトの保持装置において、磁性体で
    形成され一端部外周にテーパ部を有し他端部近傍にフラ
    ンジ部を有するコレットチャックと、カバーによって支
    持され前記テーパ部に隣接して配置された複数の制動球
    と、支持体によって支持され前記フランジ部の前記テー
    パ部と反対側の側面と対向する位置に配置された電磁石
    と、前記テーパ部を前記複数の制動球に圧接する方向に
    付勢する制動ばねとを備え、前記シャフトが前記コレッ
    トチャックを貫通し、前記コレットチャックの前記テー
    パ部と前記複数の制動球と前記シャフトとの間のくさび
    作用による締付け力により前記シャフトを保持すること
    を特徴とする直線移動するシャフトの保持装置。
  2. 【請求項2】前記コレットチャックと前記複数の制動球
    と前記電磁石とがそれぞれ左右対称の位置に配置されて
    いることを特徴とする請求項1に記載の直線移動するシ
    ャフトの保持装置。
  3. 【請求項3】前記コレットチャックと前記複数の制動球
    とがそれぞれ左右対称の位置に配置され、前記電磁石は
    左右のコレットチャックの各フランジ部の間に配置され
    ていることを特徴とする請求項1に記載の直線移動する
    シャフトの保持装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003054411A1 (en) * 2001-12-13 2003-07-03 Gestion Laforest Inc. Brake for linear movements of rods
WO2006037986A2 (en) * 2004-10-01 2006-04-13 Copley Motion Systems Llc Linear motor brake
CN110206831A (zh) * 2019-05-23 2019-09-06 朱益荣 一种机械式车用传动轴缓速器

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