JP2001226625A - 熱硬化性粉体塗料組成物 - Google Patents

熱硬化性粉体塗料組成物

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JP2001226625A
JP2001226625A JP2000039412A JP2000039412A JP2001226625A JP 2001226625 A JP2001226625 A JP 2001226625A JP 2000039412 A JP2000039412 A JP 2000039412A JP 2000039412 A JP2000039412 A JP 2000039412A JP 2001226625 A JP2001226625 A JP 2001226625A
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Japan
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acid
polyester resin
hydroxyalkylamide
powder coating
thermosetting powder
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JP2000039412A
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Tetsuro Agawa
哲朗 阿河
Akira Matsumoto
明 松本
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課 題】 良好な外観、機械的物性を維持し、かつ、
良好な2次付着性、耐水性、耐食性を兼ね備えたヒドロ
キシアルキルアミド硬化ポリエステル樹脂粉体塗料を提
供すること。 【解決手段】 常温固形のカルボキシル基含有ポリエス
テル樹脂(A)、例えば必須の酸成分として芳香族二塩
基酸を50モル%以上用いて得られたTg40℃以上、
酸価10〜100KOHmg/gのポリエステル樹脂
と、ヒドロキシアルキルアミド(B)と、カルボン酸と
IIa族金属の塩(C)、例えばステアリン酸カルシウム
やオクチル酸バリウムとを含有することを特徴とする熱
硬化性粉体塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建材、金属製品、自動
車等の部品等に用いられる熱硬化性粉体塗料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル系粉体塗料は、従来の溶剤
型塗料と比較して低公害であること、物性に優れている
こと、比較的安価であること等が認められ、家電製品、
スチール家具、道路資材、建材、自動車部品の部材の保
護、装飾用塗料として急速に需要が拡大している。近
年、安全性の高い粉体塗料用硬化剤としてヒドロキシア
ルキルアミドが開発されているが、良好な外観、機械的
物性を示す反面、従来のポリエステル系粉体塗料より、
リン酸亜鉛処理鋼板などの鉄板での2次付着性、耐水
性、耐食性が劣ることが指摘され問題となっている。
【0003】
【課題を解決使用とする課題】本発明が解決しようとす
る課題は、良好な外観、機械的物性を維持し、かつ、良
好な2次付着性、耐水性、耐食性を兼ね備えたヒドロキ
シアルキルアミド硬化ポリエステル樹脂粉体塗料を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決する為の手段】本発明者らは上記課題を解
決するため、鋭意研究を重ねた結果、常温固形のカルボ
キシル基含有ポリエステル樹脂(A)と、ヒドロキシア
ルキルアミド(B)とに、カルボン酸とIIa族金属の塩
(C)を添加してなる熱硬化性粉体塗料組成物を用いる
と、良好な外観と機械的物性を維持し、かつ良好な2次
付着性、耐水性、耐食性を兼ね備えた塗膜を得ることが
できること、ポリエステル樹脂(A)としては、必須の
酸成分として芳香族二塩基酸を用いて得られた、ガラス
転移温度(Tg)40℃以上、酸価10〜100KOH
mg/gのポリエステル樹脂や、酸性分として芳香族ジ
カルボン酸が50モル%以上となる割合で用いて得られ
たポリエステル樹脂が好ましいこと、ヒドロキシアルキ
ルアミド(B)としては、なかでもβ−ヒドロキシアル
キルアミドが好ましいこと、カルボン酸とIIa族金属の
塩(C)としては、炭素原子数1〜18のモノカルボン
酸及び/または炭素原子数2〜18のジカルボン酸と、
カルシウム、バリウムおよびマグネシウムからなる群か
ら選ばれる1種以上の金属の塩がこのましいこと、その
添加量としては、ポリエステル樹脂(A)とヒドロキシ
アルキルアミド(B)の合計100重量部に対して、
0.5〜10重量部となる範囲が好ましいこと等を見い
出し、本発明を完成するに至った。
【0005】すなわち、本発明は、 1.常温固形のカルボキシル基含有ポリエステル樹脂
(A)と、ヒドロキシアルキルアミド(B)と、カルボ
ン酸とIIa族金属の塩(C)とを含有することを特徴と
する熱硬化性粉体塗料組成物、
【0006】2.ポリエステル樹脂(A)が、必須の酸
成分として芳香族二塩基酸を用いて得られた、ガラス転
移温度(Tg)40℃以上、酸価10〜100KOHm
g/gのポリエステル樹脂であり、かつ、カルボン酸と
IIa族金属の塩(C)が、炭素原子数1〜18のモノカ
ルボン酸及び/または炭素原子数2〜18のジカルボン
酸と、カルシウム、バリウムおよびマグネシウムからな
る群から選ばれる1種以上の金属の塩である、上記1記
載の熱硬化性粉体塗料組成物、
【0007】3.ポリエステル樹脂(A)が、酸成分と
して芳香族ジカルボン酸が50モル%以上となる割合で
用いて得られたポリエステル樹脂である、上記1または
2記載の熱硬化性粉体塗料組成物、
【0008】4.ヒドロキシアルキルアミド(B)がβ
−ヒドロキシアルキルアミドである、上記1、2または
3記載の熱硬化性粉体塗料組成物、および、
【0009】5.ポリエステル樹脂(A)とヒドロキシ
アルキルアミド(B)の合計100重量部に対して、カ
ルボン酸とIIa族金属の塩(C)を、0.5〜10重量
部含有する、上記1、2、3または4記載の熱硬化性粉
体塗料組成物、を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。まず、本発明の必須構成成分であるポリエステル
樹脂(A)について述べる。ポリエステル樹脂(A)と
しては、常温固形でカルボキシル基を含有する常温固形
のポリエステル樹脂であればよく、特に限定されない
が、通常は、ガラス転移温度(Tg)が40℃以上、酸
価が10〜100KOHmg/gで、酸成分として芳香
族二塩基酸を主体とし、必要に応じてその他の酸を用
い、ポリオール成分と反応させて得られるものを使用す
る。これらの酸成分とポリオール成分の反応は、公知慣
用の方法が用いることができ、酸成分を一括でポリオー
ル成分と反応させてもよいし、分割して反応してもよ
い。
【0011】ポリエステル樹脂(A)に使用される原料
について代表的な例を示すと、酸成分としては、テレフ
タル酸、イソフタル酸、アルキル置換イソフタル酸、フ
タル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族二塩基酸
が挙げられ、芳香族二塩基酸以外の酸成分原料として
は、こはく酸、アジピン酸、スベリン酸、セバチン酸、
1,10−デカンジカルボン酸等の脂肪族二塩基酸や、
ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シ
クロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸、p−t
ert−ブチル安息香酸、安息香酸、オクチル酸等の芳
香族、脂肪族一塩基酸、(無水)トリメリット酸、(無
水)ピロメリット酸等の三価以上の多塩基酸などが挙げ
られる。また、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の
不飽和多塩基酸も使用できる。これらのうち、芳香族二
塩基酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸の使用が好
ましい。
【0012】ポリオール成分としては、ネオペンチルグ
リコール、2−メチルプロパンジオール、エチレングリ
コール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパン
ジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジ
オール、1,2−ブタンジオール、2,2,4−トリメ
チル1,3ペンタンジオール、ジエチレングリコール、
ジプロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、
1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂肪族グリコ
ール、水添ビスフェノールA等の脂環式グリコール等が
挙げられる。更に「カージュラ E」(シェル社製バー
サチック酸のグリシジルエステル)等の各種1官能エポ
キシ化合物も使用できる。
【0013】また、ビスフェノールAのエチレンオキサ
イド付加物、ビスフェノールSのエチレンオキサイド付
加物等の芳香族基を有するジオールも使用できる。更
に、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
グリセリン、ペンタエリスリトール等の3価以上のアル
コール成分や「デナコール EX−211」(ナガセ化
成社製ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル)
等の各種エポキシ化合物も使用できる。
【0014】本発明では、ポリエステル樹脂(A)のT
gについては、粉体塗料の貯蔵安定性を考えると40℃
以上が、好ましくは、なかでも50〜70℃のものが特
に好ましい。
【0015】ポリエステル樹脂(A)のTgはDSC曲
線より求めることができ、JISK−7121に記載の
補外ガラス転移温度により求められる。
【0016】本発明では、ポリエステル樹脂(A)の酸
価については、β−ヒドロキシアルキルアミドとの反応
性を考慮すると10〜100KOHmg/gが好まし
く、より好ましくは20〜50KOHmg/gである。
また、ポリエステル樹脂(A)に使用される芳香族二塩
基酸は、良好な耐食性を保持するため、全酸成分の50
モル%以上が芳香族ジカルボン酸であることが好まし
く、なかでも75モル%以上が芳香族ジカルボン酸であ
ることが特に好ましい。
【0017】次にヒドロキシアルキルアミド(B)につ
いて説明する。架橋剤としてのヒドロキシアルキルアミ
ド(B)は、β−ヒドロキシアルキルアミドが好適であ
り、なかでも一分子当たりβ−ヒドロキシアルキルアミ
ド基を2個以上有しているものが特に好ましい。本発明
の粉体塗料組成物に好適なβ−ヒドロキシアルキルアミ
ドの具体例としては、ビス[N,N′−ジ(β−ヒドロ
キシエチル])−アジパミド、ビス[N,N′−ジ(β
−ヒドロキシプロピル])−アジパミド等が挙げられ、
工業的には、プリミド XL552、QM1206とし
てEMS社(スイス国)より市販されている。ヒドロキ
シアルキルアミド(B)とポリエステル樹脂(A)の配
合割合は任意であるが、カルボン酸基とヒドロキシアル
キルアミド基の当量比が1/0.7〜0.7/1の比率
であることが好ましい。
【0018】次に、カルボン酸とIIa族金属の塩(C)
について説明する。カルボン酸とIIa族金属の塩(C)
としては、特に限定されないが、通常は、炭素原子数1
〜18のモノカルボン酸及び/または炭素原子数2〜1
8のジカルボン酸と、カルシウム、バリウムおよびマグ
ネシウムからなる群から選ばれる1種以上の金属の塩が
使用され、これを上記のポリエステル樹脂(A)とヒド
ロキシアルキルアミド(B)と併用することにより基材
との2次付着性が著しく改良される。特にリン酸亜鉛処
理鋼板との2次付着性、耐食性の向上効果が著しい。
【0019】上記炭素原子数1〜18のモノカルボン酸
として代表的なものとしては、蟻酸、酢酸、プロピオン
酸、ブタノイック酸、オクチル酸、オレイン酸、ドデカ
ノイック酸、リノール酸、イソノナン酸、ラウリン酸、
ナフテン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、などの飽
和、不飽和の脂肪族酸や安息香酸、パラターシャリーブ
チル安息香酸、ヘキサヒドロ安息酸、などの芳香族、脂
環族カルボン酸などが挙げられる。また、炭素原子数2
〜18のジカルボン酸として代表的なものとしては、テ
レフタル酸、イソフタル酸、アルキル置換イソフタル
酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族二
塩基酸等が挙げられ、こはく酸、アジピン酸、スベリン
酸、セバチン酸、1,10−デカンジカルボン酸等の脂
肪族二塩基酸や、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二
塩基酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の不飽和
多塩基酸も使用できる。
【0020】上記炭素原子数1〜18のモノカルボン酸
及び/または炭素原子数2〜18のジカルボン酸と、カ
ルシウム、バリウムおよびマグネシウムからなる群から
選ばれる1種以上の金属の塩として代表的なものを例示
するならば、オクチル酸カルシウム、ラウリン酸カルシ
ウム、ステアリン酸カルシウム、安息香酸カルシウム、
パラターシャリーブチル安息香酸カルシウム、マレイン
酸カルシウム、アジピン酸カルシウム、フタル酸カルシ
ウムなどのカルシウム塩や、オクチル酸バリウム、ラウ
リン酸バリウム、ステアリン酸バリウム、マレイン酸バ
リウムなどのバリウム塩、オクチル酸マグネシウム、ス
テアリン酸マグネシウム、マレイン酸マグネシウムなど
のマグネシウム塩などが挙げられ、なかでも、特に効
果、経済性の面からステアリン酸カルシウム、ラウリン
酸カルシウム、安息香酸カルシウム、マレイン酸バリウ
ムの使用が特に好適である。
【0021】カルボン酸とIIa族金属の塩(C)の添加
量は、ポリエステル樹脂(A)とβ−ヒドロキシアルキ
ルアミド(B)の総量100重量部に対して、0.5〜
10重量部が好ましく、なかでも1〜5重量部が特に好
ましい。これらカルボン酸とIIa族金属の塩(C)は、
必要に応じて、1種または2種以上を加えることができ
る。また、これらは、塗料配合時に添加してもよいし、
予めポリエステル樹脂(A)に分散させておいてもよ
い。
【0022】本発明の熱硬化性粉体塗料組成物は、ポリ
エステル樹脂(A)、ヒドロキシアルキルアミド
(B)、カルボン酸とIIa族金属の塩(C)の他に、硬
化触媒、顔料、流動調整剤、ワキ防止剤、紫外線吸収
剤、酸化防止剤等の通常用いられる塗料用添加剤を、必
要に応じて1種または2種以上加えることができ、要求
される塗膜外観、性能に応じた配合で粉体塗料を供する
ことができる。
【0023】ポリエステル樹脂(A)、ヒドロキシアル
キルアミド(B)、カルボン酸とIIa族金属の塩(C)
を含有する熱硬化性粉体塗料組成物を製造するには、公
知公用の製造法等が用いられるが、通常上記必須成分
に、必要に応じて顔料、各種添加剤を加えたものを、混
合、分散した後、一軸もしくは二軸押出機、加熱ロール
等の溶融混練機で60〜120℃程度で充分溶融混合
し、冷却後、粉砕し、粉体塗料組成物とする方法がとら
れる。また、塗装方法についても通常使用されている静
電吹き付け法、摩擦帯電法、流動浸漬法等が使用でき、
これらの塗装法で鋼板、アルミなどの金属素材や耐熱性
のあるプラスチック、ガラスなどにも塗装できる。塗装
後、140〜210℃の乾燥炉で焼き付けて、硬化塗膜
を得ることができる。
【0024】
【実施例】次に本発明を、参考例、実施例、比較例によ
って具体的に説明する。なお、本発明は決してこれらの
例示のみによって限定されるものではない。以下におい
て部及び%は特に断りのない限り重量基準によるもので
ある。
【0025】参考例1〔ポリエステル樹脂(A)の合成
例〕 撹拌機、温度計、精留塔及び窒素ガス導入口を備えた反
応容器に、ネオペンチルグリコール392部(90モル
%)、エチレングリコール26部(10モル%)、テレ
フタル酸659部(90モル%)及びジ−n−ブチル錫
オキサイド0.5部を仕込んで、窒素雰囲気中で撹拌を
行いながら240℃まで5時間を要して昇温した。24
0℃で脱水縮合反応を続行せしめて、酸価が5KOHm
g/g以下まで反応させた後、イソフタル酸73部(1
0モル%)を加え、240℃でさらに反応を続けて、酸
価30KOHmg/g、Tg65℃なるポリエステル樹
脂(A−1)を得た。原料組成と樹脂の性状値を表−1
に示す。
【0026】参考例2(同上) 撹拌機、温度計、精留塔及び窒素ガス導入口を備えた反
応容器に、ネオペンチルグリコール405部(95モル
%)、トリメチロールプロパン18.3部(5モル
%)、イソフタル酸723部(100モル%)及びジ−
n−ブチル錫オキサイド0.5部を仕込んで、窒素雰囲
気中で撹拌を行いながら240℃まで5時間を要して昇
温した。240℃で脱水縮合反応を続行せしめて、酸価
34KOHmg/g、Tg60℃なるポリエステル樹脂
(A−2)を得た。原料組成と樹脂の性状値を表−1に
示す。
【0027】参考例3(同上) 撹拌機、温度計、精留塔及び窒素ガス導入口を備えた反
応容器に、ネオペンチルグリコール432.1部(10
0モル%)、テレフタル酸576.7部(80モル%)
及びジ−n−ブチル錫オキサイド0.5部を仕込んで、
窒素雰囲気中で撹拌を行いながら240℃まで5時間を
要して昇温した。240℃で脱水縮合反応を続行せしめ
て、酸価が5KOHmg/g以下まで反応させた後、イ
ソフタル酸108.1部(15モル%)とアジピン酸3
1.7部(5モル%)を加え、240℃でさらに反応を
続けて、酸価24KOHmg/g、Tg62℃なるポリ
エステル樹脂(A−3)を得た。原料組成と樹脂の性状
値を表−1に示す。
【0028】参考例4(同上) 撹拌機、温度計、精留塔及び窒素ガス導入口を備えた反
応容器に、ネオペンチルグリコール380.8部(90
モル%)、1,6−ヘキサンジオール48部(10モル
%)、テレフタル酸679.7部(95モル%)及びジ
−n−ブチル錫オキサイド0.5部を仕込んで、窒素雰
囲気中で撹拌を行いながら240℃まで5時間を要して
昇温した。240℃で脱水縮合反応を続行せしめて、酸
価が5KOHmg/g以下まで反応させた後、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸37.1部(5モル%)を
加え、240℃でさらに反応を続けて、酸価30KOH
mg/g、Tg55℃なるポリエステル樹脂(A−4)
を得た。原料組成と樹脂の性状値を表−1に示す。
【0029】参考例5(同上) 撹拌機、温度計、精留塔及び窒素ガス導入口を備えた反
応容器に、ネオペンチルグリコール405.3部(98
モル%)、トリメチロールプロパン7.1部(2モル
%)、テレフタル酸510.9部(70モル%)及びジ
−n−ブチル錫オキサイド0.5部を仕込んで、窒素雰
囲気中で撹拌を行いながら240℃まで5時間を要して
昇温した。240℃で脱水縮合反応を続行せしめて、酸
価が5KOHmg/g以下まで反応させた後、イソフタ
ル酸219部(30モル%)を加え、240℃でさらに
反応を続けて、酸価50KOHmg/g、Tg58℃な
るポリエステル樹脂(A−5)を得た。原料組成と樹脂
の性状値を表−1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】・表−1の脚注 表中、原料のモル%は、酸成分、アルコール成分に対す
る割合である。表中の原料及び性状値の記号は以下の通
りである。 TPA :テレフタル酸 IPA :イソフタル酸 CHDA:1,4−シクロヘキサンジカルボン酸 AA :アジピン酸 NPG :ネオペンチルグリコール EG :エチレングリコール 1,6HD :1,6−ヘキサンジオール TMP :トリメチロールプロパン AN :酸価(KOHmg/g) Tg :ガラス転移温度(℃)
【0032】実施例1 ポリエステル樹脂(A−1)95部、「PRIMID
XL−552」(スイス国エムス社製のヒドロキシアル
キルアミド化合物)5部、「ラウリン酸カルシウム」1
部;「マレイン酸バリウム」1部、「エピクロン305
0」〔大日本インキ化学工業(株)のビスフェノールA
のジグリシジルエーテル型エポキシ樹脂〕3部、「アク
ロナール 4F](ドイツ国BASF社製の流動調整
剤)0.5部、「タイペーク CR−90](石原産業
社製の酸化チタン)50部、脱泡剤として「OXYME
LT A4」(米国ESTRON社製)1部を、ヘンシ
ェルミキサー2000回転/分で2分間粉砕混合せしめ
た。
【0033】ついで、スイス国ブス社の1軸型溶融混練
機PR−46を使用して、100℃、100RPMで溶
融混練せしめてから、冷却し、微粉砕機(ホソカワミク
ロン社製のバンタムミル)により、さらに粉砕を行い、
200メッシュの篩を通過せしめることによって、目的
とする熱硬化性粉体塗料組成物を得た。
【0034】しかるのち、得られた熱硬化性粉体塗料組
成物を、静電塗装機を用いて厚さ0.8mmの燐酸亜鉛
処理鋼板(日本パーカライジング社パルボンド3100
処理)に膜厚が70±5μmとなるように塗装し、17
0℃、20分間で焼き付けを行い、硬化塗膜を得た。得
られた硬化塗膜について諸性能の評価を行った。表−4
に評価結果を示す。
【0035】実施例2〜5及び比較例1〜5 表−2、表−3に示す配合組成で各原料を用いた以外
は、実施例1と同様にして熱硬化性粉体塗料組成物を
得、次いで同様にして硬化塗膜を得た。得られた硬化塗
膜について、実施例1と同様に諸性能の評価を行った。
表−4に実施例の評価結果を、表−5に比較例の評価結
果を示す。
【0036】
【表2】
【0037】*1)プリミドQM−1260:EMS社製
β−ヒドロキシアルキルアミド
【0038】
【表3】
【0039】
【表4】
【0040】
【表5】
【0041】なお、評価の要領は次の通りである。 ・光沢 :光沢計による60度鏡面反射率。 ・耐衝撃性 :デュポン式衝撃試験器による評価。先
端径が1/2インチの半球で500gの荷重を持つ錘を
落下させた時に塗膜に割れ等の欠陥を生じない最大限の
高さ(cm)で表示した。値が大きい程、塗膜の可撓性
が良好である。 ・碁盤目密着性:カッターナイフで1mm升目に100
個の碁盤目を作成し、セロハンテープ剥離後の付着升目
数を測定した。 ・耐沸騰水試験:98℃以上の沸騰水中に3時間浸漬し
た後、碁盤目密着性試験を行い、付着性を評価した。 ・耐湿性試験 :50℃、湿度98%以上の恒温恒湿機
に500時間放置した後に碁盤目密着性試験を行い、付
着性を評価した。 ・耐食性試験 :試験板の四隅より十次にカッターナイ
フで素地まで切り込みを入れたのち、ソルトスプレー試
験機に500時間放置し、切り込み部に沿ってセロテー
プ剥離を行い、塗膜の最大剥離幅(mm)で耐食性を評
価した。数値の小さいものほど、耐食性が良好。
【0042】
【発明の効果】本発明に係る熱硬化性粉体塗料組成物
は、塗膜の光沢、機械的物性が良好で、さらに2次付着
性、耐水性、耐食性に優れており、極めて実用価値の高
いものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温固形のカルボキシル基含有ポリエス
    テル樹脂(A)と、ヒドロキシアルキルアミド(B)
    と、カルボン酸とIIa族金属の塩(C)とを含有するこ
    とを特徴とする熱硬化性粉体塗料組成物。
  2. 【請求項2】 ポリエステル樹脂(A)が、必須の酸成
    分として芳香族二塩基酸を用いて得られた、ガラス転移
    温度(Tg)40℃以上、酸価10〜100KOHmg
    /gのポリエステル樹脂であり、かつ、カルボン酸とII
    a族金属の塩(C)が、炭素原子数1〜18のモノカル
    ボン酸及び/または炭素原子数2〜18のジカルボン酸
    と、カルシウム、バリウムおよびマグネシウムからなる
    群から選ばれる1種以上の金属の塩である、請求項1記
    載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  3. 【請求項3】 ポリエステル樹脂(A)が、酸成分とし
    て芳香族ジカルボン酸が50モル%以上となる割合で用
    いて得られたポリエステル樹脂である、請求項1または
    2記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  4. 【請求項4】 ヒドロキシアルキルアミド(B)がβ−
    ヒドロキシアルキルアミドである、請求項1、2または
    3記載の熱硬化性粉体塗料組成物。
  5. 【請求項5】 ポリエステル樹脂(A)とヒドロキシア
    ルキルアミド(B)の合計100重量部に対して、カル
    ボン酸とIIa族金属の塩(C)を、0.5〜10重量部
    含有する、請求項1、2、3または4記載の熱硬化性粉
    体塗料組成物。
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