JP2001225241A - ステージ装置 - Google Patents

ステージ装置

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JP2001225241A
JP2001225241A JP2000037512A JP2000037512A JP2001225241A JP 2001225241 A JP2001225241 A JP 2001225241A JP 2000037512 A JP2000037512 A JP 2000037512A JP 2000037512 A JP2000037512 A JP 2000037512A JP 2001225241 A JP2001225241 A JP 2001225241A
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movement stage
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coarse
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Hidehiko Mashita
秀彦 真下
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗動ステージと微動ステージの相対位置を粗
動ステージのストローク範囲すべてにおいて、数nmの
誤差で高精度且つ自動的に位置決めすることのできるス
テージ装置を提供すること。 【解決手段】 ステージ駆動機構により移動可能な粗動
ステージ1と、粗動ステージ上において該粗動ステージ
の移動方向と同方向に移動可能であって十分に小さいス
トローク範囲で移動可能な位置微調整機構を持つ微動ス
テージ2とを備える。制御装置は、あらかじめ定められ
た粗動アルゴリズムによりステージ駆動機構を制御して
粗動ステージを、微動ステージが目標値に対して位置微
調整機構により位置調整可能な範囲内におさまるように
粗動位置決め制御を行い、該粗動位置決め制御終了の
後、あらかじめ定められた微動アルゴリズムにより位置
微調整機構に対して微動ステージを目標位置に位置決め
するように微動位置決め制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はステージ装置に関
し、特にnm(ナノメータ)レベルの位置決め精度で位
置決めを行うことのできるステージ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、光ファイバにレーザ光を照射して
グレーティング加工を行うことにより温度無依存型長周
期ファイバグレーティングと呼ばれる光ファイバを提供
することが提案されている。簡単に説明すると、光ファ
イバのグレーティングを形成する領域の被覆を除去し、
紫外線領域の波長を持つレーザ光を一定時間照射し、こ
れを1〜数(μm)の間隔、すなわちグレーティング周
期の間隔で行うことにより、グレーティングを形成す
る。
【0003】このようなグレーティング加工を行うため
の加工装置は、光ファイバを可動ステージに搭載したホ
ルダで保持し、レーザ照射部は固定として、可動ステー
ジでホルダを微小距離、すなわち上記の間隔分だけ間欠
的に移動させながらレーザ照射を行うようにしている。
【0004】しかしながら、上記のような加工装置で
は、加工範囲は移動方向に関して言えばせいぜい10
(cm)程度である。これに対し、実際には1(m)程
度の加工範囲が要求されており、このような加工範囲を
連続的に行う加工装置は提供されていなかった。
【0005】これに対し、本出願人は、光ファイバに対
するグレーティング加工を、1(m)以上の比較的長い
範囲にわたって行うことのできる光ファイバ加工装置を
提案した(特願平11−84666号)。
【0006】図4〜図7を参照して、上記提案による光
ファイバ加工装置について説明する。図4において、こ
の光ファイバ加工装置は、光ファイバ11を固定するフ
ァイバ・ワーク12を搭載し、一軸方向(図4の左右方
向)に関して加工範囲長L1のストロークを持つ加工ス
テージ10と、所定間隔の透過域を多数持つ所定長のマ
スクを搭載し、加工ステージ10の上方において前記一
軸方向に移動可能であって位置微調整機構を持つマスク
ステージ20と、マスクステージ20と共に前記一軸方
向に移動可能であって加工用レーザ光をマスクに対して
スキャンさせるための可動ミラー31を搭載しているミ
ラーステージ30とを備えている。ここでは、加工範囲
長L1は、約1(m)を想定している。また、マスク
は、移動方向に関して10(cm)程度の長さを持つも
のが使用される。
【0007】加工ステージ10、マスクステージ20、
ミラーステージ30は、図示しない石定盤に搭載され、
この石定盤は除振台上に設置される。石定盤にはまた、
ファイバ・ワーク12の端面とマスクの端面の相対位置
からこれらの間の距離を精密に測定する測定装置40が
搭載される。石定盤には更に、紫外線の波長域を持つ加
工用レーザ光を発生するためのレーザ光源51が搭載さ
れており、このレーザ光源51からの加工用レーザ光は
反射ミラー52、53を経由して可動ミラー31に導か
れる。可動ミラー31に入射した加工用レーザ光は、下
向きに向きを変える。
【0008】マスクステージ20は、図5に示すような
マスクホルダ21を有する。マスクホルダ21は、マス
クの長さと同程度の前記一軸方向に長い開口21aを有
する。可動ミラー31で下向きにされた加工用レーザ光
は、可動ミラー31と一体的に移動可能な可動ミラー3
2により水平方向に向きを変えられる。水平方向に向き
を変えた加工用レーザ光は開口21aを通してその反対
側に保持されたマスク22に照射される。マスク22
は、板ばね23によりマスクホルダ21に保持されてい
る。
【0009】マスク22には、回折格子が用いられる。
この回折格子は、構造的に長さ方向に所定間隔をおいて
加工用レーザ光の透過域を多数持つものと等価である。
図5におけるマスク22の左側に光ファイバ11が配置
され、加工用レーザ光は光ファイバ11の被覆剥離部に
側方から照射される。しかも、可動ミラー31、32
は、マスク22の長さ分だけ前記一軸方向に可動であ
り、光ファイバ11を固定した状態で可動ミラー31、
32を移動させることにより、加工用レーザ光をマスク
22を通して光ファイバ11に対して所定間隔でスキャ
ンさせることができる。
【0010】加工ステージ10、マスクステージ20、
ミラーステージ30はそれぞれ、駆動系を有し、これら
の駆動系及び測定装置40は、図示しない制御系により
制御される。特に、加工ステージ10は、μm(ミクロ
ンメータ)レベルの粗位置調整機能を持つものが使用さ
れ、マスクステージ20には、nm(ナノメータ)レベ
ルの精密位置調整機能を持つものが使用される。このた
めに、マスクステージ20の精密位置決めに使用される
測定装置40も、nmレベルの測定機能を持つものが使
用される。
【0011】測定装置40は、光の干渉を利用して距離
測定を行うものであり、レーザ干渉計光源41、反射ミ
ラー42、ビームスプリッタ43、反射ミラー44、デ
ィファレンシャルインターフェロメータ45、及び波長
トラッカ46を含む。この種の測定装置40は、周知で
あるが、図7を参照して簡単に説明する。レーザ干渉計
光源41からのレーザ光は、ビームスプリッタ43で2
分岐され、その一方はディファレンシャルインターフェ
ロメータ45に入射する。ディファレンシャルインター
フェロメータ45からは、ファイバ・ワーク12の端面
とマスク22の端面に向けてレーザ光が照射される。フ
ァイバ・ワーク12の端面とマスク22の端面にはそれ
ぞれ、反射ミラーが設置されている。その結果、反射ミ
ラーで反射されたレーザ光がディファレンシャルインタ
ーフェロメータ45に戻り、そこからファイバ・ワーク
12の端面とマスク22の端面間の距離に応じて変化す
る干渉縞成分を含む光信号が出力される。この光信号は
光ファイバ47を経由してレシーバR1に入射して電気
信号に変換され、制御部48に出力される。レシーバR
1からの電気信号は、ファイバ・ワーク12の端面とマ
スク22の端面間の距離(すなわち粗動ステージに対す
る微動ステージの相対位置)に対応する信号となる。
【0012】なお、波長トラッカ46は、ビームスプリ
ッタ43で2分岐されたうちの他方のレーザ光を受け
る。この波長トラッカ46は、周囲温度の変化に起因す
る空気の反射率の変化を追跡して、環境変化を光学的に
補正するためのものである。言い換えれば、波長トラッ
カ46は、周囲温度の変化に起因する距離測定誤差を補
正するためのものである。波長トラッカ46からの光信
号は、光ファイバ49によりレシーバR2に入射して電
気信号に変換される。レシーバR2からの電気信号は、
距離の補正値を示しており、制御部48は、この補正値
に基づいてレシーバR1からの距離を表す信号を補正し
て前に述べた制御装置に計測信号を出力する。このよう
な、測定装置40は、前記一軸方向に関してnmレベル
の測定機能を持つものが提供されている。
【0013】図6において、マスクステージ20は、ピ
エゾアクチュエータによる精密位置決め機構25により
前記一軸方向に関して精密位置決めされる。このような
精密位置決め機構25もnmレベルの精密位置調整機能
を持つものが提供されている。
【0014】グレーティング加工については、上記提案
による明細書に説明されているのでここでは説明は省略
する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の光フ
ァイバ加工装置においては、マスクステージ20をnm
レベルで位置決めすることを要求されるため、以下のよ
うな課題を解決することが要求される。
【0016】(1)加工ステージ10(以下、これを粗
動ステージと呼ぶ)とマスクステージ20(以下、これ
を微動ステージと呼ぶ)をフィードバックサーボ制御系
で位置決めしたとき、その相対位置決め精度は、センサ
分解能の低い粗動ステージの位置決め精度(数μm程
度)に依存してしまう。
【0017】(2)また、粗動ステージのフィードバッ
クサーボ制御系をオープンとし、粗動ステージを機械的
にロックするブレーキ機構等で機械的に粗動ステージを
固定しても、固定時及びフィードバック制御系のオープ
ン時、粗動ステージがずれてしまうことがあり、微動ス
テージのストローク範囲(μmレベル)を越えてしまう
ことがある。このことにより、最終的な相対目標位置決
めが出来なくなる可能性が高い。
【0018】(3)更に、位置決めが出来たとしても数
十nm〜数百nm程度の微小域の弾性変動等により、数
十分というような長時間にわたる加工の間、粗動ステー
ジを完全に停止させることが難しい。この結果、微動ス
テージが目標位置からずれていってしまう。
【0019】そこで、本発明の課題は、互いに平行に並
ぶ粗動ステージと微動ステージの相対位置を粗動ステー
ジのストローク範囲すべてにおいて、数nmの誤差で高
精度且つ自動的に位置決めすることのできるステージ装
置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明によるステージ装
置は、ステージ駆動機構により第1のストローク範囲を
移動可能な粗動ステージと、前記粗動ステージと平行に
並んで該粗動ステージの移動方向と同方向に移動可能で
あって前記第1のストローク範囲L1に比べて小さい第
2のストローク範囲で移動可能な位置微調整機構を持つ
微動ステージと、前記粗動ステージの移動量を計測する
ための第1の分解能を持つ第1の計測装置と、前記粗動
ステージに対する前記微動ステージの相対位置を精密に
計測するために前記第1の分解能に比べて精密な第2の
分解能を持つ第2の計測装置と、前記ステージ駆動機構
に対し、前記第1の計測装置からの計測結果と前記第2
の計測装置からの計測結果をフィードバックして前記粗
動ステージを目標位置に粗動位置決め制御を行うための
第1のフィードバック制御系と、前記位置微調整機構に
対し、前記第2の計測装置からの計測結果をフィードバ
ックして前記微動ステージを目標位置に微動位置決め制
御を行うための第2のフィードバック制御系とを含み、
前記第1のフィードバック制御系は、あらかじめ定めら
れた粗動アルゴリズムにより前記ステージ駆動機構を制
御して前記粗動ステージを、前記微動ステージが目標値
に対して前記位置微調整機構により位置調整可能な範囲
内におさまるように粗動位置決め制御を行い、該粗動位
置決め制御終了の後、前記第2のフィードバック制御系
は、あらかじめ定められた微動アルゴリズムにより前記
位置微調整機構に対して前記微動ステージを目標位置に
位置決めするように微動位置決め制御を行うことを特徴
とする。
【0021】なお、前記第1の計測装置は、リニアスケ
ールを利用することができると共にμmレベルの計測機
能を有し、前記第2の計測装置はレーザ干渉を利用した
計測装置を利用することができてnmレベルの計測機能
を持つ。
【0022】また、前記ステージ駆動機構はリニアモー
タ駆動機構で実現でき、前記位置微調整機構はピエゾア
クチュエータを使用した駆動機構で実現できる。
【0023】更に、前記粗動ステージの可動部を機械的
に固定するためのブレーキ機構を備えることにより、前
記粗動アルゴリズムは、前記粗動ステージを前記目標位
置に位置決めすべく前記粗動ステージを移動させた後、
前記第2の計測装置により得られた計測結果に対する前
記第1の計測装置により得られた計測結果の第1のずれ
量を算出してこの第1のずれ量を補正するように前記粗
動ステージを移動させる第1のステップと、前記第1の
ステップの後、前記ブレーキ機構をオンとすると共に、
前記第1のフィードバック制御系はオープンとし、該第
1のフィードバック制御系のオープンに起因する前記粗
動ステージの第2のずれ量を算出する第2のステップ
と、前記第2のステップの後、前記ブレーキ機構をオフ
とし、該ブレーキ機構のオフに起因する第3のずれ量を
算出する第3のステップと、前記第3のステップの後、
前記第1のフィードバック制御系をロックして前記第
2、第3のずれ量を補正するように前記粗動ステージを
移動させる第4のステップと、前記第4のステップの
後、前記ブレーキ機構をオンとすると共に、前記第1の
フィードバック制御系をオープンとする第5のステップ
を実行する。
【0024】前記第1のステップにおいて前記第1のず
れ量があらかじめ定められた値±E1より大きい時のみ
前記第2のステップ以降が実行されるようにすれば良
い。
【0025】また、前記第2のステップにおいて前記第
2のずれ量が所定値±E2以内にある時には前記粗動位
置決め制御を終了するようにしても良い。
【0026】前記微動アルゴリズムは、前記粗動位置決
め制御終了の後、前記第2の計測装置からの計測結果と
前記目標値との間のずれ量に基づいて前記位置微調整機
構を制御するものであり、前記第2の計測装置の計測結
果を、所定の周期でサンプリングしてずれ量を常に把握
し、ずれ量に応じて前記微動ステージを自動的に追随動
作させる制御を行うものである。
【0027】
【発明の実施の形態】図1〜図3を参照して、本発明に
よるステージ装置の実施の形態について説明する。図1
において、本ステージ装置は、リニアモータを使用した
ステージ駆動機構(図示省略)により第1のストローク
範囲(1m程度)を移動可能な粗動ステージ1と、粗動
ステージ1の上方において平行に並んで粗動ステージ1
の移動方向と同方向に移動可能であって第1のストロー
ク範囲に比べて非常に小さい第2のストローク範囲(数
μm程度)で移動可能なピエゾアクチュエータによる位
置微調整機構(図示省略)を持つ微動ステージ2とを備
えている。
【0028】ステージ装置はまた、粗動ステージ1の移
動量を計測するための第1の分解能(0.数μm程度)
を持つ第1の計測装置3と、粗動ステージ1と微動ステ
ージ2の相対位置を精密に計測するために第1の分解能
に比べて十分に小さい第2の分解能(0.数nm程度)
を持つ第2の計測装置4とを有する。
【0029】ステージ装置は更に、制御系として、第1
の計測装置3、第2の計測装置4からの計測結果をフィ
ードバックしてステージ駆動機構を制御することによ
り、粗動ステージ1の粗動位置決め制御を行うためのフ
ィードバックサーボ制御系(第1のフィードバック制御
系)5と、目標値と第2の計測装置4からの計測結果に
応じて位置微調整機構を制御することにより、微動ステ
ージ2の微動位置決め制御を行うためのフィードバック
制御系(第2のフィードバック制御系)6(図2参照)
とを備えている。
【0030】各制御系は、目標値等の数値を設定するた
めの設定部を備えている。本形態では更に、粗動ステー
ジ1を機械的に固定するためのブレーキ機構(簡略化し
て参照番号7で示している)を備えている。このブレー
キ機構7は、ディスクブレーキのように、エアシリンダ
駆動による2枚の板ばねにより粗動ステージ1の可動部
を両側から挟みつけることにより粗動ステージ1を機械
的に固定するものであり、例えば特願平11−2648
78号にて提案されているものがある。
【0031】なお、粗動ステージ1は図4を参照して説
明した加工ステージ10に、微動ステージ2はマスクス
テージ20に、第2の計測装置4は計測装置40にそれ
ぞれ対応する。一方、第1の計測装置3は、ここでは周
知のリニアスケールで実現される。
【0032】フィードバックサーボ制御系5は、図示し
ない制御装置の制御のもとに後述するあらかじめ定めら
れた粗動アルゴリズムによりステージ駆動機構を制御し
て粗動ステージ1を、微動ステージ2が位置微調整機構
により位置調整可能な範囲内におさまるように粗動位置
決め制御を行う。フィードバック制御系6も、図示しな
い制御装置の制御のもとに粗動位置決め制御終了の後、
後述するあらかじめ定められた微動アルゴリズムにより
位置微調整機構に対して微動ステージ2を常に目標位置
に位置決めするように微動位置決め制御を行う。粗動ア
ルゴリズム、微動アルゴリズムは、いずれも制御装置に
内蔵された記憶装置に記憶されている。
【0033】粗動アルゴリズムというのは、第2の計測
装置4で測長した相対位置に対する粗動ステージ1の測
長値、すなわち第1の計測装置3による測長値のずれ
量、フィードバックサーボ制御系5のオープン時のずれ
量及びブレーキ機構オフ時のずれ量を考慮し、最終的に
微動ステージ2の可動範囲(微動ステージ2のほぼ中央
位置)内に、粗動ステージ1を自動的に位置決めするソ
フトウェアアルゴリズムである。
【0034】一方、微動アルゴリズムというのは、ブレ
ーキ機構で固定された粗動ステージ1が微小域の弾性変
動等で長時間かけてずれていった場合でもこれに合わせ
て、自動的に微動ステージ2を追随して動作させるソフ
トウェアアルゴリズムのことである。微動アルゴリズム
が必要である理由は、ブレーキ機構により粗動ステージ
1を機械的に固定していても、この状態が数十分という
長時間続くと、粗動ステージ1の構成部材の弾性変動に
よりずれが生じてしまうからである。
【0035】粗動ステージ1の粗位置決め制御は、後述
する粗動アルゴリズムを用い、以下に示すずれ量を測長
し、ずれ量を考慮した目標位置を学習することで自動的
に目標位置に粗位置決めする。こうすることで、次の微
動位置決め制御の前準備として、粗動ステージ1の微小
域での弾性変動等をカバー出来る微動ステージ2の動作
範囲(微動ステージ2のストロークの中央位置付近)に
簡単に粗位置決めすることが出来る。
【0036】ずれ量の種類は以下の通りである。
【0037】A.第2の計測装置4で計測された相対位
置に対する粗動ステージ1の第1の計測装置3による測
長値のずれ量 B.粗動ステージ1のフィードバックサーボ制御系5の
オープン時のずれ量 C.粗動ステージ1のブレーキ機構オフ時のずれ量
【0038】微動アルゴリズムに基づく微動ステージ2
による粗動ステージ1との高精度な相対位置決めは、粗
動ステージ1のブレーキ機構による固定時の微小域での
非常にゆっくり変動するずれ量を、追随誤差が大きくな
らない程度の周期でサンプリングし、微動ステージ2を
自動的に追随動作させることで、粗動ステージ1と微動
ステージ2間の相対位置誤差を数nm以内に抑えること
が出来る。
【0039】次に、図3を参照して粗動アルゴリズムに
ついて説明する。なお、粗動アルゴリズムが実行される
間、微動ステージ2には固定位置指令が与えられ、微動
ステージ2はそのストロークの中央位置に固定された状
態にある。
【0040】最初に、設定部により粗動ステージ1の目
標値が与えられる。続いて、粗動アルゴリズムにより以
下の動作が実行される。以下の動作は、制御装置の制御
下で行われる。
【0041】(1)粗動ステージ1に対するブレーキ機
構のブレーキをオフとする。 (2)フィードバックサーボ制御系5をロックする。 (3)目標値から粗動ステージ1の初期移動量を算出す
る。 (4)粗動ステージ1を初期粗動動作させる。 (5)粗動ステージ1の第2の計測装置4による測長値
に対する第1の計測装置3による測長値のずれ量(第1
のずれ量)を減算器5−1により算出する。 (6)粗動ステージ1をずれ量分だけこれを補正する方
向に移動させる。なお、この移動はずれ量が±2μm
(あらかじめ定められた値E1)以上の時のみ行われ、
ずれ量が目標値に対して±2μmより小さければ以降の
動作は実行されない。
【0042】以上の(1)〜(6)は、図3に示された
(1)〜(6)に対応しており、まとめて第1のステッ
プと呼ばれる。
【0043】(7)粗動ステージ1に対するブレーキ機
構のブレーキをオンとする。 (8)フィードバックサーボ制御系5をオープンにす
る。 (9)第2の計測装置4の計測結果からフィードバック
サーボ制御系5オープン時のずれ量ΔX(第2のずれ
量)を算出する。なお、この時のずれ量ΔXが目標値に
対して±3μm(所定値E2)以内の時には、粗動位置
決め制御は終了する。
【0044】以上の(7)〜(9)は、図3に示された
(7)〜(9)に対応しており、まとめて第2のステッ
プと呼ばれる。
【0045】(10)粗動ステージ1に対するブレーキ
機構のブレーキをオフとする。 (11)上記のブレーキ機構オフ時のずれ量ΔY(第3
のずれ量)を算出する。
【0046】以上の(10)、(11)は、図3に示さ
れた(10)、(11)に対応しており、まとめて第3
のステップと呼ばれる。
【0047】(12)フィードバックサーボ制御系5を
ロックする。 (13)上記の(9)、(11)で算出されたずれ量を
考慮し、これを補正する方向に粗動ステージ1を移動さ
せる。なお、この場合の補正量は、ΔX+ΔYではな
く、2ΔX+ΔYとする。これは、この補正動作の後、
後述するようにフィードバックサーボ制御系5がもう1
回オープンにされるからであり、この時のずれ量をΔX
と見なし、これをあらかじめ考慮した補正を行うためで
ある。
【0048】以上の(12)、(13)は、図3に示さ
れた(12)、(13)に対応しており、まとめて第4
のステップと呼ばれる。
【0049】(14)粗動ステージ1に対するブレーキ
機構のブレーキをオンとする。 (15)フィードバック制御系5をオープンにする。
【0050】以上の(14)、(15)は、図3に示さ
れた(14)、(15)に対応しており、まとめて第5
のステップと呼ばれる。
【0051】以上のようにして、粗動ステージ1が粗動
位置決めされる。以降は、粗動ステージ1はブレーキ機
構7により機械的に固定状態におかれる。
【0052】図2を参照して、上記の粗動位置決めの
後、制御装置はフィードバック制御系6に対して微動ア
ルゴリズムにより、微動ステージ2を移動させて粗動ス
テージ1に対して精密位置決めする。すなわち、減算器
6−1により第2の計測装置4の計測結果と目標値との
差を微動ステージ2のずれ量として算出し、これを補正
するように微動ステージ2を移動させる。続いて、制御
装置は、第2の計測装置4の計測結果を、追随誤差が大
きくならない程度の周期でサンプリングしてずれ量を常
に把握し、ずれ量に応じて微動ステージ2を自動的に追
随動作させることで、粗動ステージ1と微動ステージ2
間の相対位置誤差を数nm以内に抑える。なお、図1、
図2における目標値は同じ値である。
【0053】本発明は、図4〜図7を参照して説明した
ファイバグレーティング加工用のステージ装置の他、同
方向に移動可能に配置された2つのステージにおいて、
数nmレベルの高精度な相対位置決め精度を必要とする
ステージ装置全般に適用され得る。
【0054】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明による
ステージ装置によれば、粗動ステージと微動ステージの
相対位置を粗動ステージのストローク範囲すべてにおい
て、数nmの誤差で高精度且つ自動的に位置決めするこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における粗動ステージのフィードバック
制御系の構成を示した図である。
【図2】本発明における微動ステージのフィードバック
制御系の構成を示した図である。
【図3】図1の構成で実行される粗動アルゴリズムを説
明するための図である。
【図4】本発明が適用される光ファイバ加工装置の正面
図である。
【図5】図4におけるマスクステージの主要部の構成を
図4の矢印A方向から見た断面図である。
【図6】図4におけるマスクステージの精密位置決め機
構まわりを図4の矢印A方向から見た側面図である。
【図7】図4における第2の計測装置の構成を示した図
である。
【符号の説明】
1 粗動ステージ 2 微動ステージ 3 第1の計測装置 4 第2の計測装置 5 フィードバックサーボ制御系 6 フィードバック制御系 7 ブレーキ機構 10 加工ステージ 11 光ファイバ 12 ファイバ・ワーク 20 マスクステージ 21 マスクホルダ 22 マスク 25 精密位置決め機構 30 ミラーステージ 31、32 可動ミラー 40 測定装置 51 レーザ光源 52、53 反射ミラー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステージ駆動機構により第1のストロー
    ク範囲を移動可能な粗動ステージと、 前記粗動ステージと平行に並んで該粗動ステージの移動
    方向と同方向に移動可能であって前記第1のストローク
    範囲L1に比べて小さい第2のストローク範囲で移動可
    能な位置微調整機構を持つ微動ステージと、 前記粗動ステージの移動量を計測するための第1の分解
    能を持つ第1の計測装置と、 前記粗動ステージに対する前記微動ステージの相対位置
    を精密に計測するために前記第1の分解能に比べて精密
    な第2の分解能を持つ第2の計測装置と、 前記ステージ駆動機構に対し、前記第1の計測装置から
    の計測結果と前記第2の計測装置からの計測結果をフィ
    ードバックして前記粗動ステージを目標位置に粗動位置
    決め制御を行うための第1のフィードバック制御系と、 前記位置微調整機構に対し、前記第2の計測装置からの
    計測結果をフィードバックして前記微動ステージを目標
    位置に微動位置決め制御を行うための第2のフィードバ
    ック制御系とを含み、 前記第1のフィードバック制御系は、あらかじめ定めら
    れた粗動アルゴリズムにより前記ステージ駆動機構を制
    御して前記粗動ステージを、前記微動ステージが目標値
    に対して前記位置微調整機構により位置調整可能な範囲
    内におさまるように粗動位置決め制御を行い、 該粗動位置決め制御終了の後、前記第2のフィードバッ
    ク制御系は、あらかじめ定められた微動アルゴリズムに
    より前記位置微調整機構に対して前記微動ステージを目
    標位置に位置決めするように微動位置決め制御を行うこ
    とを特徴とするステージ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のステージ装置において、
    前記第1の計測装置はリニアスケールであってμmレベ
    ルの計測機能を有し、前記第2の計測装置はレーザ干渉
    を利用した計測装置であってnmレベルの計測機能を持
    つことを特徴とするステージ装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のステージ装置において、
    前記ステージ駆動機構はリニアモータ駆動機構であり、
    前記位置微調整機構はピエゾアクチュエータを使用した
    駆動機構であることを特徴とするステージ装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のステージ装置において、 更に、前記粗動ステージの可動部を機械的に固定するた
    めのブレーキ機構を備え、 前記粗動アルゴリズムは、 前記粗動ステージを前記目標位置に位置決めすべく前記
    粗動ステージを移動させた後、前記第2の計測装置によ
    り得られた計測結果に対する前記第1の計測装置により
    得られた計測結果の第1のずれ量を算出してこの第1の
    ずれ量を補正するように前記粗動ステージを移動させる
    第1のステップと、 前記第1のステップの後、前記ブレーキ機構をオンとす
    ると共に、前記第1のフィードバック制御系はオープン
    とし、該第1のフィードバック制御系のオープンに起因
    する前記粗動ステージの第2のずれ量を算出する第2の
    ステップと、 前記第2のステップの後、前記ブレーキ機構をオフと
    し、該ブレーキ機構のオフに起因する第3のずれ量を算
    出する第3のステップと、 前記第3のステップの後、前記第1のフィードバック制
    御系をロックして前記第2、第3のずれ量を補正するよ
    うに前記粗動ステージを移動させる第4のステップと、 前記第4のステップの後、前記ブレーキ機構をオンとす
    ると共に、前記第1のフィードバック制御系をオープン
    とする第5のステップを実行するものであることを特徴
    とするステージ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のステージ装置において、
    前記第1のステップにおいて前記第1のずれ量があらか
    じめ定められた値±E1より大きい時のみ前記第2のス
    テップ以降が実行されることを特徴とするステージ装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のステージ装置において、
    前記第2のステップにおいて前記第2のずれ量が所定値
    ±E2以内にある時前記粗動位置決め制御を終了するこ
    とを特徴とするステージ装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のステージ装置において、
    前記微動アルゴリズムは、前記粗動位置決め制御終了の
    後、前記第2の計測装置からの計測結果と前記目標値と
    の間のずれ量に基づいて前記位置微調整機構を制御する
    ものであることを特徴とするステージ装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のステージ装置において、
    前記微動アルゴリズムは、前記第2の計測装置の計測結
    果を、所定の周期でサンプリングしてずれ量を常に把握
    し、ずれ量に応じて前記微動ステージを自動的に追随動
    作させる制御を行うものであることを特徴とするステー
    ジ装置。
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