JP2001225228A - 電気的侵食加工用電極およびその製造方法 - Google Patents
電気的侵食加工用電極およびその製造方法Info
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Abstract
を有する電気的侵食加工用電極を提案する。 【解決手段】 本発明による電極は、金属製コア(10)と
クラッド層(11)とを具え、クラッド層(11)は同時に行う
電気分解により堆積させて得られたマンガンおよび亜鉛
の合金から構成され、その厚さは1〜40μmである。こ
のクラッド層は、加工、特に粗加工における性能、ワイ
ヤのかなりの変形し易さ、高い引っ張り抵抗およびクラ
ッド層の経時的安定性の実質的な増加を可能とする。
Description
なくとも一種類の他の金属からなるクラッド層とを具え
る、電気的侵食加工により加工を行うためのワイヤ型ま
たはロッド型の電極に関するものである。
に記載されている。この電極は真鍮製コアと、厚さ約1
μmの純マンガンクラッド層とを具える。この電極によ
り精密仕上げ加工を行うことができる。この電極で粗加
工を行うと、クラッド層はワイヤ表面から完全に除去さ
れてしまい、そのため加工の改善をもたらさない。より
厚いマンガン層を得ようと考えた場合、ワイヤをかなり
剛性および強度の高いものとしなければならず、ワイヤ
製造時に問題を生じさせ、ワイヤの良好な引き抜き加工
を妨げることとなる。さらに、電気分解により堆積させ
たマンガン層は準安定相状態にあるため、時間の経過と
共に表面状態は劣化し、コアの接着性も低下する。
を克服することを目的とし、本発明は、クラッド層をマ
ンガンおよび、Zn、Co、Cu、Ag、Fe、Mo、Ni、Se、Sn、
Wを具える金属の組から選択した少なくとも一種類の第
二の金属による合金の少なくとも一つの堆積物により形
成し、前記堆積物がマンガンを重量で5〜85%の割合で
含み、かつ、厚さが1μmよりも厚いことを特徴とす
る。
鉛は、ワイヤを、その外層をより簡単に変形可能とす
る。それゆえ、外層の厚さが数十μmのワイヤを引き抜
き加工により製造することが可能となる。この層は粗加
工においても除去されず、粗加工の品質を大きく向上さ
せることを可能にする。得られた合金は、形成した層の
安定化を可能とし、それによって時間経過に伴うマンガ
ンによる劣化をもはや生じさせない。本発明はまた、合
金中のマンガンの存在により、被覆をさせたワイヤの引
っ張り強度の増加を可能とする。したがって、得られた
電極用ワイヤは、加工中により大きく引っ張ることがで
き、それによって、より良い形状を有する切断加工品
と、加工中のワイヤの破損の遅れがもたらされる。
はマンガンと亜鉛からなる二元合金であり、マンガンの
割合が、重量で5〜85%、好ましくは10〜60%、より好
ましくは15〜40%である。
しい特性、変形のし易さ、引っ張り抵抗および経時的安
定性をもたらす。
堆積物を支持する真鍮の周辺層による同心構造を有す
る。
する。
造方法に関するものであり、金属コア形成のためのワイ
ヤまたはロッドの処理を、亜鉛と、Zn、Co、Cu、Ag、F
e、Mo、Ni、Se、Sn、Wを具える組から選択した少なくと
も一種類の第二の金属を同時に堆積させるために配置し
た電解槽で行うことを特徴とする。この電気分解による
同時堆積は、適切なコストによる高速かつ精密な生産を
可能とする。
鉛を、マンガンの割合が重量で5〜85%として同時に堆
積させるために配置し、かつ、処理時間を、電気分解に
よる堆積層が厚さ1μmより大きくなるように予め設定
する。
含む水溶液を収容する。 濃度20〜120g/l、望ましくは30g/lの硫化マンガンの一
水化物 濃度15〜80g/l、望ましくは65g/lの硫化亜鉛の七水化物 濃度60〜300g/l、望ましくは170g/lのクエン酸ナトリウ
ムの二水化物
つつも、非常に規則的かつ安定したクラッド層が得られ
る。
び、本発明を模式的に示す図面の助けにより、また一実
施形態の例によって、より詳細に後述される本発明の記
載から、他の利点が明らかになろう。
示すように、金属部品を放電加工または電解加工で切断
するためのワイヤの型をなす。このワイヤは、金属製の
コア10および、電気分解により堆積させた合金のクラッ
ド層11を具える。
グネシウムの合金、または鉄によって形成することがで
きる。さらに、このコアはクラッド層11を支持する亜鉛
層で覆うことが可能である。したがって、亜鉛層は通常
数μm、例えば5μmの厚さとなる。コア10はまた、銅製
の中心部とその周囲の真鍮層からなる同心構造とするこ
ともできる。このコアは銅製の中心部を亜鉛層で被覆
し、熱拡散を得るために熱処理を行うことによって得ら
れ、それによって銅製の中心部と真鍮の表面層が得られ
ることとなる。
の電気分解による堆積から得られ、この合金は、同時に
行われる電気分解における同時堆積(co-deposition)に
よって得られる。得られた合金中でのマンガンの割合
は、重量で5〜85%の間、好ましくは10〜60%、より好
ましくは15〜40%である。亜鉛はまた、後述するように
他の金属に部分的、あるいは完全に置き換えることも可
能である。
は重量でほぼ20%であることが望ましい。これは、電気
分解による堆積の容易さ、変形し易いワイヤを得るた
め、および電気的侵食加工の優れた性能を得るためであ
る。
工速度増加を得ることを許容し、通常、コア10に対して
14%〜32%の間にある。この加工性能は、勿論、このコ
アの構成にも依存する。
較して示すものである。
なガラスワイヤに対して標準化したものであり、このガ
ラスワイヤでの速度を1.00に固定している。
たワイヤまたはワイヤのコアを示す。ここで、 ・実験1は真鍮CuZn37、 ・実験2は厚さ5μmのZn層を有する銅、 ・実験3は厚さ5μmのZn層を有する真鍮CuZn37、 ・実験4は銅と亜鉛層の熱拡散により得られたCuZn50真
鍮の表面層を有する銅である。
用可能な最良のものである点に留意されたい。この厚さ
5μmの純亜鉛の堆積層は、その後にコアの直径0.25mm
への引き抜き加工を行っているが、亜鉛−マンガンの二
元合金の堆積層に対して、粗い切断において何ら速度の
増加を与えるものではない。
ド層を有していない場合の標準化した粗い切断速度を示
すものであり、それぞれ厚さ5μmのZnMn30のクラッド
層を有する。
準的な直径0.25mmに形成されている。
により得られる速度増加量を示すものである。ここでZn
Mn30の濃度は直接的に選択されているが、加工性能の観
点からは必ずしも最適な濃度が示されている訳ではな
い。
ッド層で被覆した4番目のワイヤのコアにより最高の性
能が得られることを示している。
の速度増加の値32%が得られている。
厚さ1μmのMn層で被覆されたコアを具えるワイヤに対
し、本発明による、亜鉛とマンガンの同時堆積により得
られるクラッド層によって、外層がより簡単に成型でき
るワイヤを得ることが可能である。したがって本ワイヤ
は、ZnMnの外層が1μmよりも厚い数十μm、例えば2〜
40μm、好ましくは3〜15μmのものを製造かつ引き抜
き加工ができる。さらに、クラッド層11の合金中の亜鉛
とマンガンの濃度は、所望の特性の関数として変化させ
ることができる。
公開公報に記載されたワイヤでは不可能である。なぜな
らば、マンガンは非常に硬い材料だからである。1μm
よりも厚い層の堆積は、変形中、特に引き抜き加工中に
問題を生じさせる。
載されたような、ワイヤのコアの外側に純マンガンを堆
積させたものは、主として純安定相状態の金属である。
したがって、その性質は時間と共に変化し、表面状態は
劣化してコアとの接着性も低下する。こうした欠点は本
発明により排除される。なぜならば、マンガンと共に同
時に堆積された亜鉛の存在が、形成された合金の安定化
を許容し、時間の経過に伴う純マンガンによって影響を
受ける劣化にさらされることがなくなるからである。
μmより厚いワイヤによる加工、特に粗加工での使用に
適したものである。これに対して、上述した日本国特許
出願公開公報のマンガンクラッド層は、マンガン層の厚
さが約1μmの細密な層のワイヤを用いた、仕上げ加工
を行うために開発されたものである。したがって、この
層は細密な加工には耐えうるが、粗加工においては、こ
の層は破壊かつ除去されてしまう。それゆえ、上述した
日本国特許出願公開公報のおけるワイヤのマンガン層は
粗加工には使用できない。
ド層は、ワイヤの引っ張り応力をかなり増加させること
が可能である。したがって、本発明におるワイヤは、加
工中により強く伸ばすことができ、また、それによって
切断した加工品のより良い幾何学形状を得ることがで
き、さらに加工中のワイヤの破損を遅らせることができ
る。
比較した標準化した加工速度、すなわちCuZn37真鍮ワイ
ヤのそれを1.00とした場合の速度は、異なるマンガン濃
度を具えるZnMnクラッド層11を有するCuZn37真鍮製のコ
ア10からなるワイヤに対して実験的に決定される。その
結果を図4に示し、ここでは標準化した粗加工速度Vを、
重量%によるマンガン濃度の関数として示している。マ
ンガン量は最大20%、最適な領域が15%〜40%、非常に
好ましい領域が10%〜60%であり、有利な領域は5%〜8
5%であることに留意されたい。
はマンガン含有量の非常に高いクラッド層は、より遅い
加工速度をもたらし、最適なマンガン含有量は約20%で
あることにも留意されたい。こうした結果は驚くべきか
つ予見できなかったことであるが、否定し難い技術的進
歩を許容するものである。
を具える組から選択した一種類または複数の金属を、実
験的に求めた、予め定めた濃度を有するZnMn合金のベー
スに追加することが可能である。
を、Co、Cu、Ag、Fe、Mo、Se、Sn、Wを具える組から選
択した一種類または複数の代替金属に置き換えることも
可能である。
参照して説明する。本工程は、コア10を形成するワイヤ
の前処理部15、ZnMn合金のクラッド層11の堆積部16およ
び後処理部17を含む。
ール19から繰り出されて前処理部15に到達する。前処理
はZnMn合金を電気分解による堆積を行う前にコア10の表
面を用意するために必要なものである。第一の前処理
は、脱脂セル20において、アセトン、メチレンクロライ
ド他の溶剤でワイヤ表面を脱脂する工程からなる。この
脱脂に続いて、酸浴槽21で酸化物を除去するために酸食
処理(acid attack)が行われる。酸食処理は、銅または
銅合金の場合には、適切な温度の硫酸溶液を用いること
が望ましい。
くは20%である。この酸化物除去工程を加速する必要が
ある場合には、酸浴槽を80℃に加熱する。酸溶液の濃度
と温度の関数として、酸食時間を1〜10分の間で変化さ
せることができる。前処理は、水供給部23、撹拌用空気
導管24および水混合物25を具える前処理槽22中ですすぎ
洗いすることにより完了する。
分解による同時堆積によって発生し、装置30は、例えば
直径100mmのパイレックス(登録商標)ガラス製で電解
溶液または電解液32を入れた電解槽31を具える。電解槽
31中でワイヤを支持するプーリ33はテフロン(登録商
標)製であることが望ましい。
陽極は亜鉛またはステンレス鋼、あるいは白金クラッド
層を有するチタンまたはニオブからなる。例えば、陽極
は直径20mmの巻き線を形成するように巻いた純亜鉛ワイ
ヤから成り、その内部を陰極を構成するワイヤ18を通過
させる。調整可能なDC発電機をワイヤおよび陽極に接続
する。
流値を測定することができる。本設備は、溶液のpHを測
定するための装置38および加熱要素40の温度のための制
御要素39をさらに具える。
させることができ、電解槽31は電解液のための排出管42
を具える。電解槽内の撹拌は、ニッケル−銅合金製のノ
ズル43により窒素または空気を放出することによって確
保される。
る。 ・濃度20〜120g/l、望ましくは30g/lの硫化マンガンの
一水化物 ・濃度15〜80g/l、望ましくは65g/lの硫化亜鉛の七水化
物 ・濃度60〜300g/l、望ましくは170g/lのクエン酸ナトリ
ウムの二水化物
高温は電解液の安定を増加させ、電解液の更新の流れを
減少させることを可能とする。
昇したとき、堆積物のマンガン濃度は減少する。それゆ
え、この場合、所望の成分を得るためには、他の条件を
再調整する必要がある。
きる。これは硫酸溶液および水酸化ナトリウム溶液を調
整することにより可能である。5.4より大きいpHは電解
液の安定性を促進する。溶液のpHが減少すると、与えら
れた条件下での堆積物中のMn濃度が減少する。
とができ、例えば10A/dm2に固定することができる。堆
積物中のMn濃度は、使用する電流密度と共に上昇する。
高い電流の場合。堆積物生成に対する電流効率は減少す
る。所定の厚さを得るために、もし電流密度を上昇させ
るとすれば、他のパラメータ、例えば堆積時間を調整す
る必要がある。
温度、溶液を更新するための流速の変化は、所望の合金
成分の関数として固定される。
時間と堆積物の最終的な厚さを規定する。堆積時間はま
た、溶液を更新する速度の関数としても最適化すること
ができる。この速度を増加させることにより、電流効率
は増加するが、堆積物中のMn濃度は減少する。
る。後処理工程は、水浴槽でのすすぎ洗いに始まる一連
の操作を具えることができ、この操作は水槽45で行われ
る。水槽45は、入口管46、出口管47および撹拌用空気導
入管48を有する。ここで、類似の槽に入れた濃度0.25〜
0.5%の薄い硝酸溶液による酸処理を行うことも可能で
ある。その後、不動態化、熱処理、ワイヤ引き抜きおよ
び表面処理などの一連の後処理部49を続けることができ
る。
なる媒体における摩耗または腐食に対する抵抗を強化す
ることを考慮した場合、行うことが望ましい。本件にお
いて使用可能な不動態化処理工程は、クロム処理および
リン酸処理である。
と5g/lの水酸化ナトリウムを具える水溶液を用いる経済
的かつ効率的な方法となる。クラッド層の表面に、ベー
ス材料の酸化物ならびに6価および3価のクロムを含む非
常に薄い保護薄膜を形成するためには、ワイヤを5〜30
秒浸せば十分である。この処理の後には、最終的な巻き
取りの前に加熱空気による乾燥を行う。この場合、ワイ
ヤは引き抜き加工によって直径を減少させなければなら
ず、この引き抜きはクロム化処理の後に行わなければな
らない。
形の双方に対して保護するのに有利である。したがっ
て、この工程はワイヤ引き抜き加工前に行うことが可能
である。リン酸処理は、例えばワイヤをリン酸溶液に浸
漬することによって行うことができる。この処理は、ク
ラッド層のベース材料のリン酸化物の薄い層をクラッド
層表面に形成する。これら化合物はクラッド層表面にお
けるクラッド層のベース材料よりも不活性の傾向にあ
り、その板状、繊維状または他の形状により、ワイヤ引
き抜き加工を容易にするための潤滑をもたらす。
が望ましく、この目的のための装置は、熱処理の温度レ
ベルが可能なオーヴンからなる。この装置はまた、ある
一定の間隔で離間した二つの接点の形を取ることがで
き、ジュール効果によってワイヤを加熱するための電流
を流すことが可能である。熱処理は、ワイヤ表面に堆積
した金属の拡散を可能とする。
で減少される。この装置は、ワイヤの最終的な直径を得
るための一つまたは複数のダイを具える。
しくは後に行われ、この処理工程は、例えば酸素の豊富
な雰囲気を含む加熱装置および/または表面の陽極酸化
処理によって行われる表面酸化処理を具えることができ
る。
の堆積物層上に形成することができる。陽極酸化処理工
程は、酸化するワイヤを陽極として用いる電気分解装置
で行うことができる。この場合、電解液は、濃度50〜10
0g/l、望ましくは75g/lのシュウ酸溶液からなる。
またはグラファイトが可能である。この工程は適切な温
度で行われる。
た電圧に依存する。そのため、後者は堆積物の表面状態
に依存する。もし後者がクロム化、リン酸化、あるいは
加熱または化学処理による予備的な酸化処理によって不
動態化が行われていれば、所望の厚さを得るのに必要な
電圧は、処理していない堆積物の場合よりも高くなる。
なぜならば、予備的な処理を行った表面の抵抗が上昇す
るからである。こうした形式の陽極酸化のためには、5
〜60Vの電圧を使用することができる。処理を行ってい
ないワイヤの場合、この電圧は0.1〜3Vとなる。
極酸化電流および陽極酸化物の異なる特性が得られる。
この速度は1〜30秒の間で陽極酸化処理を行うために調
整することができる。陽極酸化処理時間としては、2〜5
秒のオーダーを用いることが望ましい。こうした条件で
発生する平均電流は10〜200mA/cm2である。得られる陽
極酸化物の厚さは、通常0.1〜2μmである。
後、収容スプール51に巻き取られる。スプール51は、制
御駆動装置52によって速度が制御される。好適な実施形
態においては、ZnMn合金クラッド層11の最終的な厚さは
通常8μmである。
れるものではなく、請求項1で定義される範囲内での全
ての望ましい変形を行うことが可能である。特に、電極
はワイヤ以外の形状、例えば浸漬による電気的侵食加工
のための設備での使用に適合させたロッドの形を取るこ
とができる。
ば鉄または鉄合金を有することができる。この電極のコ
ア10は、それ自体が複数の表面層、例えばFe、Cu、Znか
らなる層によって形成することが可能である。
み、または他の成分からなる二種類またはそれ以上の堆
積物を有することも可能である。これら堆積物は中間層
により分離されていても、また直接接触していても良
い。クラッド層11にはさらに、例えば亜鉛またはスズの
外側周辺層を設けることもできる。
ラッド層成分を有する電極に適合させることが可能であ
る。したがって、電解液の成分は製造するクラッド層11
に対して変更することができる、この場合のクラッド層
は、マンガンおよび、Co、Cu、Ag、Fe、Mo、Ni、Se、S
n、Wを具える金属の組から選択した他の第二の金属を具
える。
を具える金属の組から選択した一種類または複数の金属
を予め定めた濃度で含む亜鉛およびマンガン被覆を行う
ために選択することが可能である。
り速い、あるいはより遅い形成に適合させることが可能
である。
式を取ることができ、例えば、個別の電解槽で亜鉛およ
びマンガンの表面層を連続して形成し、その後電極の熱
処理を行い、それによって、熱拡散によるZnMn層を形成
しても良い。
て、他の形式の同時、あるいは連続型の堆積、例えば適
切な熱処理を伴う同時または連続した気相による堆積も
また考えられる。
ある。
示す表である。
Mn合金中のマンガンの重量%に対して示す図である。
Claims (13)
- 【請求項1】 金属製コア(10)と、少なくとも一種類の
他の金属からなるクラッド層(11)とを具える、電気的侵
食加工により加工を行うためのワイヤ型またはロッド型
の電極であって、 前記クラッド層(11)を、マンガンおよび、Zn、Co、Cu、
Ag、Fe、Mo、Ni、Se、Sn、Wを具える金属の組から選択
した少なくとも一種類の第二の金属による合金の少なく
とも一つの堆積物により形成し、前記堆積物がマンガン
を重量で5〜85%の割合で含み、かつ、厚さが1μmよ
りも厚いことを特徴とする電気的侵食加工用電極。 - 【請求項2】 前記堆積物がマンガンと亜鉛からなる二
元合金であり、マンガンの割合が、重量で5〜85%、好
ましくは10〜60%、より好ましくは15〜40%であること
を特徴とする、請求項1記載の電気的侵食加工用電極。 - 【請求項3】 前記堆積物が電気分解による堆積物であ
ることを特徴とする、請求項1または2記載の電気的侵
食加工用電極。 - 【請求項4】 前記堆積物が、Cu、Ag、Sn、Ni、Coを具
える金属の組から選択した一種類または複数の他の金属
を所定の濃度で含むマンガンおよび亜鉛の合金からなる
ことを特徴とする、請求項2記載の電気的侵食加工用電
極。 - 【請求項5】 前記コア(10)が、銅の中心部と、前記堆
積物を支持する真鍮の周辺層による同心構造を有する事
を特徴とする、請求項1記載の電気的侵食加工用電極。 - 【請求項6】 前記コア(10)が、真鍮、銅、銅およびマ
ンガンの合金、または鉄、あるいはこれらの内少なくと
も二つの層のいずれかにより構成されることを特徴とす
る、請求項1記載の電気的侵食加工用電極。 - 【請求項7】 前記コア(10)が、前記合金化した堆積物
を支持する亜鉛層で覆われていることを特徴とする、請
求項5または6記載の電気的侵食加工用電極。 - 【請求項8】 前記クラッド層の厚さが2〜40μm、好
ましくは3〜15μmであることを特徴とする、請求項1
記載の電気的侵食加工用電極。 - 【請求項9】 請求項1記載のワイヤまたはロッド型電
極の製造方法であって、 金属コア(10)形成のためのワイヤ(18)またはロッドの処
理を、亜鉛と、Zn、Co、Cu、Ag、Fe、Mo、Ni、Se、Sn、
Wを具える組より選択した少なくとも一種類の第二の金
属を同時に堆積させるために配置した電解槽(32)で行う
ことを特徴とする、電気的侵食加工用電極の製造方法。 - 【請求項10】 前記電解槽(32)を、マンガンと亜鉛
を、マンガンの割合が重量で5〜85%として同時に堆積
させるために配置し、かつ、処理時間を、電気分解によ
る堆積層が厚さ1μmより大きくなるように予め設定す
ることを特徴とする、請求項8記載の電気的侵食加工用
電極の製造方法 - 【請求項11】 前記電解槽(32)が、 濃度20〜120g/l、望ましくは30g/lの硫化マンガンの一
水化物 濃度15〜80g/l、望ましくは65g/lの硫化亜鉛の七水化物 濃度60〜300g/l、望ましくは170g/lのクエン酸ナトリウ
ムの二水化物 の各成分を含む水溶液を収容することを特徴とする、請
求項10記載の電気的侵食加工用電極の製造方法。 - 【請求項12】 電気分解による堆積層形成に先立つ前
処理工程(15)において、電極表面の脱脂を溶剤(20)によ
って行い、かつ、酸化物除去のための酸食処理(21)を行
うことを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項記
載の電気的侵食加工用電極の製造方法。 - 【請求項13】 電気分解による堆積層形成後、希釈し
た酸溶液(44)、クロム処理またはリン酸処理による不動
態化(49)、乾燥、熱処理、表面処理および/または補助
周辺層の堆積からなる後処理(17)を行うことを特徴とす
る、請求項9〜12のいずれか1項記載の電気的侵食加
工用電極の製造方法。
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