JP2001225190A - 溶接用フラックス入りワイヤ - Google Patents
溶接用フラックス入りワイヤInfo
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Abstract
の拡散性水素を低減することができる溶接用フラックス
入りワイヤを提供する。 【解決手段】 鋼製外皮にフラックスを充填してなる溶
接用フラックス入りワイヤにおいて、前記フラックス粒
子の表面に、鉱油、合成油、油脂、フッ素油、鎖式化合
物、環式化合物、有機酸、アルコール、フェノール、エ
ーテル、エステル、アルデヒド、アミン及びケトンから
なる群から選択された少なくとも1種の有機物が付着し
ている。
Description
表面に極性分子が付着しにくい溶接用フラックス入りワ
イヤに関し、特に、フラックス粒子の表面に水分子が付
着しにくい溶接用フラックス入りワイヤに関する。
に水素原子が取り込まれ、溶接部の水素脆性を引き起こ
すという問題が生じていた。そこで、溶接材料の難吸湿
化を図るために、溶接用フラックス入りワイヤとして、
シームレス構造のワイヤが実用化されている。しかし、
シームレス構造のものは、製造コストが高くなるという
問題点がある。
ステナイト系ステンレス鋼を使用し、フラックス内にフ
ッ素ガス又は炭酸ガス発生原料からなるガス発生剤を含
有したシームを有する構造の溶接用フラックス入りワイ
ヤが提案されている(特開平6−155080号公
報)。
記載された溶接用フラックス入りワイヤは、溶接材料自
体の吸湿を防いでいるわけではなく、溶接時の気孔欠陥
の発生を防止するために、溶接時にフッ素ガス又は炭酸
ガスを発生させているだけなので、雰囲気の湿度が高い
場合には、フラックスが吸湿してしまい、気孔欠陥の発
生を防止する効果が薄まる虞がある。
クス入りワイヤにおいて、フラックスの流動性を改善す
るために帯鋼製のフープ内に成形及び製線する過程の中
で充填するフラックスに粒子表面被覆用シリコーンオイ
ルを含有させた溶接用フラックス入りワイヤが提案され
ている(特開昭61−216892号公報)。
61−216892号公報に記載の溶接用フラックス入
りワイヤでは、シリコーンオイルの潤滑作用を利用して
フラックスの流動性を改善しているが、耐吸湿性につい
ては何ら言及されていない。
のであって、溶接材料の耐吸湿性を向上させ、溶接金属
中の拡散性水素を低減することができる溶接用フラック
ス入りワイヤを提供することを目的とする。
ックス入りワイヤは、鋼製外皮にフラックスを充填して
なる溶接用フラックス入りワイヤにおいて、前記フラッ
クス粒子の表面に、鉱油、合成油、油脂、フッ素油、鎖
式化合物、環式化合物、有機酸、アルコール、フェノー
ル、エーテル、エステル、アルデヒド、アミン及びケト
ンからなる群から選択された少なくとも1種の有機物が
付着していることを特徴とする。
表面に所定の有機物を付着させるので、フラックスを難
吸湿化することができる。このように、有機物によりフ
ラックスを難吸湿化することにより、溶接金属中の拡散
性水素を低減することができ、溶接部の水素脆化を防止
することができる。
スの混合時に、所定量の有機物をフラックスと共に、ミ
キサの中へ投入しミキシングすると、フラックスの粒子
表面に有機物が付着するか、又は有機物により被覆(以
下、コーティングともいう)されフラックスを難吸湿化
することができる。このフラックスを使用して製造した
溶接用フラックス入りワイヤは吸湿量低減に対して効果
がある。また、有機物によるコーティングを全てのフラ
ックスに対してする必要はなく、吸湿しやすい特定の原
料、例えばMg、Mg合金及びフッ化物等にのみコーテ
ィングすればよい。更に、コーティングのコストを考え
れば、微量添加されるフラックスのみにコーティングし
てもよい。このようなフラックスと他の原料とを混合し
たフラックスを使用して製造したフラックス入りワイヤ
であっても吸湿量を低減する効果がある。これは、表面
被覆用有機物がフラックス混合工程又は伸線工程中に、
Mg、Mg合金又はフッ化物から、他のフラックス原料
の粒子表面に再付着し難吸湿効果がある有機物皮膜が形
成されることによるものである。
皮用帯鋼フープ上に供給する時点の前若しくは後にU字
状に加工されたフープ内に直接有機物を滴下するか、又
はフープ内面に予め有機物を塗布することにより、伸線
工程中の熱及び圧力等を利用してフラックスの表面に有
機物を付着させてもよい。これによってもフラックスは
難吸湿化される。
に対して、前記有機物を10乃至5000質量ppm含
有することが好ましい。
は、フラックス全質量に対して、Mg又はMg合金をM
g換算で0.01乃至20質量%含有することが好まし
い。
は、フラックス全質量に対して、フッ素化合物をF換算
で0.01乃至20質量%含有することが好ましい。
めに鋭意実験研究を重ねた結果、フラックス入りワイヤ
内のフラックスの粒子表面に極微量の有機物を付着する
か、又は粒子表面が極微量の有機物により覆われている
と、このフラックスはあたかも湿気を吸ったような状態
になり、フラックスの流動性が若干悪くなるが、溶接材
料を難吸湿化できることを見出した。
吸湿時間をとって有機物コーティングによるワイヤの難
吸湿化を示すグラフ図である。なお、図1において、●
は従来ワイヤを示し、▲は本発明ワイヤを示す。従来の
ワイヤは下記表4に示す比較例No.33のワイヤであ
り、本発明のワイヤは同じく下記表4に示す実施例No.
3のワイヤである。
子表面に有機物がコーティングされているので、吸湿時
間の増加に伴いワイヤ水分量は増加するものの、ワイヤ
水分量が約250質量ppm以上にはならなかった。一
方、従来ワイヤでは、フラックスの粒子表面に有機物が
コーティングされていないので、ワイヤ水分量が吸湿時
間と共に増加し、ワイヤ水分量が本発明ワイヤの約2.
5倍である約700質量ppmなった。しかし、ワイヤ
水分量は吸湿時間が経ってもこれ以上にはならなかっ
た。
素を低減することである。従来、有機物はそれ自身に水
素原子を保有しており、溶接金属中の拡散性水素の低減
に対して、悪影響を及ぼすことが知られている。しか
し、上述の如く、多量に存在すれば、悪影響を及ぼす有
機物でも、極微量をフラックス表面にコーティングし、
通常、十数層にわたって付着する水分子の吸着を防ぎ、
フラックス表面上の有機物由来及び水分子由来のトータ
ルの水素原子量を低減することができる。即ち、それ自
身が水素源になってしまう有機物でも、フラックスの表
面に極微量存在させれば、吸着水分子を低減することが
でき、有機物由来及び水分子由来のトータルでの水素原
子数を少なくすることができる。本発明はこのように従
来の高温焼成等による溶接材料の難吸湿化とは全く異な
る機構により吸湿を防止するものである。
たい固体表面にどの程度有機物を付着させるかが重要で
ある。本願発明者等が鋭意研究を進めた結果、有機物の
量が10質量ppm以上の有機物をフラックス原料の固
体表面に付着させると、有機物が水分子吸着サイトを覆
うことにより、難吸湿化に効果があることが分かった。
また、最終的に溶接金属の水素脆性を防ぐことが目的で
あるが、有機物が5000質量ppmを超えてフラック
ス原料の固体表面に付着すると、有機物自身の水素原子
量が吸着水由来の水素原子量よりも多くなってしまう。
このため、最終的に溶接金属の水素脆性を防ぐという目
的の達成が困難になる。
する。溶接用フラックス入りワイヤのフラックスの表面
を極微量の有機物で覆う具体的な方法を以下に述べる。
g、Mg合金及びフッ素化合物を夫々ミキサにより、表
面被覆用有機物と共に混合し、有機物でフラックス原
料、Mg、Mg合金及びフッ素化合物をコーティングす
る。また、Mg、Mg合金及びフッ素化合物は配合割合
が少ないにも拘らず、ワイヤ全体の吸湿に及ぼす影響は
大きく、Mg、Mg合金及びフッ素化合物を重点的にコ
ーティングすると難吸湿化の効果が高くなる。しかしな
がら、フラックス原料の混合時に、全てのフラックスの
原料粒子の表面に極微量の有機物を噴霧し混練すること
により有機物を付着させても、コーティングしていない
ものと比較すると難吸湿化の効果がある。
供給する時点の前若しくは後にU字状に加工されたフー
プ内に直接有機物を滴下するか、又はフープ内面に予め
有機物を塗布してもフラックスの粒子を有機物によりコ
ーティングすることができる。このようにして製造した
フラックスも難吸湿化される。
加理由及び数値限定理由について説明する。
鎖式化合物、環式化合物、有機酸、アルコール、フェノ
ール、エーテル、エステル、アルデヒド、アミン及びケ
トンからなる群から選択された少なくとも1種 有機物は、鉱油、合成油、油脂、フッ素油、鎖式化合
物、環式化合物、有機酸、アルコール、フェノール、エ
ーテル、エステル、アルデヒド、アミン及びケトンから
なる群から選択された少なくとも1種のことである。こ
れらの有機物のうち、少なくとも1種の有機物がフラッ
クス粒子の表面に付着していればよい。
ことにより得られる油のことであり、鉱油としては、例
えばナフサ、ガソリン、灯油、軽油、重油及びアスファ
ルト等が挙げられる。合成油とは、化学的合成により得
られる油のことである。油脂とは、高級脂肪酸のグリセ
リンエステルのことであり、油脂としては、例えばヘッ
ト、ラード、羊脂、魚油、肝油、オリーブ油、あまに
油、きり油、ヤシ油及びパーム油等が挙げられる。フッ
素油とは、フッ素を含むオレフィンの重合により得られ
る合成油のことである。
列で表される有機物のことであり、鎖式化合物として
は、例えばオクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ド
デカン、トリデカン、テトラデカン、ヘキサデカン、オ
クタデカン及びエイコサン等が挙げられる。なお、この
線状の原子配列で表される有機物は枝分かれしていても
よい。
列が含まれる有機化合物のことであり、環式化合物とし
ては、例えばベンゼン、ナフタレン、トルエン及びキシ
レン等が挙げられる。
酸性基で置き換えたものであり、有機酸としては、例え
ば吉草酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、
アクリル酸、オレイン酸、コハク酸、アジピン酸、マレ
イン酸及び安息香酸等が挙げられる。
の水素原子を水酸基で置換したものであり、アルコール
としては、例えばブタノール、ヘキサノール、オクタノ
ール及びベンジルアルコール等が挙げられる。
原子を水酸基で置換した芳香族ヒドロキシ化合物のこと
であり、フェノールとしては、例えばクレゾール及びナ
フトール等が挙げられる。
基が結合した有機化合物のことであり、エーテルとして
は、例えばメチルエーテル及びエチルエーテル等が挙げ
られる。
分離して生成する化合物のことである。
を少なくとも1個もつオキソ化合物のことであり、アル
デヒドとしては、例えばアセトアルデヒド及びベンジル
アルデヒド等が挙げられる。
水素基で置換した化合物のことであり、アミンとして
は、例えばアニリン及びピリジン等が挙げられる。
素基と結合しているオキソ化合物のことであり、ケトン
としては、例えばピコナリン、アセトフェノン及びシク
ロヘキサンノン等が挙げられる。
ックス原料の固体表面の水分子吸着サイトを十分に覆う
ことができず、難吸湿化効果が不十分である。一方、有
機物の量が5000質量ppmを超える場合、有機物由
来の水素原子が多くなりすぎて、溶接部の水素脆性を防
ぐ効果がなくなってしまう。従って、有機物の量は10
乃至5000質量ppmとすることが好ましい。
至20質量% 吸湿量が多いMg又はMg合金の含有量がMg換算で
0.01質量%未満の場合、有機物によって発揮される
難吸湿効果が低い。一方、Mg又はMg合金の含有量が
Mg換算で20質量%を超える場合、溶鋼の粘性が低く
なり、ビードが垂れやすく、溶接作業性が悪化する。従
って、Mg又はMg合金の含有量はMg換算で0.01
乃至20質量%であることが好ましい。
質量% 吸湿量が多いフッ素化合物の含有量がF換算で0.01
質量%未満の場合、有機物によって発揮される難吸湿効
果が低い。一方、フッ素化合物の含有量がF換算で20
質量%を超える場合、溶接時に発生するスパッタが多く
なり、溶接作業性が悪化する。従って、フッ素化合物の
含有量はF換算で0.01乃至20質量%であることが
好ましい。フッ素化合物には、K2SiF6、K2Ti
F6、Na3AlF6及びNaF等のフッ素を含む化合物
がある。
明する。先ず、有機物の測定方法について説明する。但
し、フッ素油とこのフッ素油以外の有機物とでは測定方
法が異なり、別々に説明する。
について説明する。
ム部を開くことにより、ワイヤ内のフラックスを取り出
し、3g程度サンプリングする。
気することにより、フラックス表面に付着している水分
子を脱離させた後、JIS K0113−90に規定さ
れているK.F.(カールフィッシャー)水分測定法に
より、O2雰囲気及びAr雰囲気において、温度750
℃の抽出の電量法を使用して水分を測定する。ここで、
(O2雰囲気での水分量)−(Ar雰囲気での水分量)
は、有機物由来の水素原子が酸化されてH2Oになり、
検出されたものである。
分量)−(Ar雰囲気での水分量))に2/18を乗じ
て、水素原子含有量を計算し、これを10倍して有機物
量を下記数式1のように定義する。これにより、有機物
量を測定する。
(Ar雰囲気での水分量))×10/9
する。先ず、ワイヤを10gサンプリングして、このワ
イヤ内からフラックスを取り出し、沸点が110℃以下
であるフロン系溶媒10ミリリットル中に浸し、5分間超音波
洗浄する。次に、洗浄液をメンブレンフィルタ(孔径:
0.2μm)で吸引濾過する。次に、濾過液中にKBr
を0.2g投入し、ドラフト内で室温にて5分間乾燥さ
せ、更に、電気乾燥により110℃の温度で5分間乾燥
させる。次に、KBrを粉砕し、直径13mm、厚さ1
mmのペレット状に加圧成形する。このペレットをPE
RKIN ELMER 1600 フーリエ変換赤外分
光(FT−IR)分析装置を使用して、フッ素油量のピ
ークを測定し、事前に作製したフッ素油量の標準試料の
ピークと比較することにより、フッ素油量を測定する。
して同様の分析を行うことにより、フラックス表面にコ
ーティングされている他の有機物の同定及び定量測定を
することができる。
ス入りワイヤの実施例について、その特性を比較例と比
較して具体的に説明する。
W−C50DRに規定されている溶接用フラックス入り
ワイヤのフラックス原料を2種類使用し、フラックス入
りワイヤを作製した。原料中のMg及びフッ素化合物夫
々に有機物(灯油、フッ素油、その他の有機物)を噴霧
し、V字型ミキサで混合する。Mg及びフッ素化合物に
は有機物を同量噴霧し、それら有機物の合計がフラック
ス全体に対して夫々0乃至50000質量ppm程度に
なるように付着させた。なお、フッ素化合物としては、
氷晶石を使用した。これらのフラックス原料と、下記表
2に示す化学成分を有する板厚が0.9mm、板幅が1
3mmの軟鋼からなるフープとを使用してフラックス率
が15±1質量%であるワイヤ直径が1.2mmの溶接
用フラックス入りワイヤを作製した。
存在する有機物の含有量(単位:質量ppm)を上述の
有機物量の測定方法により測定した。更に、溶接用フラ
ックス入りワイヤを気温30℃、相対湿度80%の雰囲
気に48時間保持した後、溶接用フラックス入りワイヤ
の吸湿水分量(吸湿後水分割合)を750℃のAr雰囲
気にて、K.F.法により測定した。
いる鋼溶接部の水素量測定法に準じて、この溶接用フラ
ックス入りワイヤを使用して下記表3示す溶接条件で溶
接し、溶接部の拡散性水素量(水素試験結果)を測定し
た。表面被覆用有機物として、灯油を使用した場合の結
果を表4に示し、フッ素油を使用した場合の結果を表5
に示し、他の有機物を使用した場合の結果を表6に示
す。なお、表6においては、フラックスとして、表1に
示すフラックスAを使用した。
る発明の範囲に入る実施例No.1乃至11は吸湿後水分
割合が少なく、水素試験結果が良好であり、拡散性水素
量が少なかった。フラックスの種類により本来吸湿量が
異なるので、同一フラックスについて、吸湿量を比較す
る必要があるが、フラックスAを使用した実施例No.1
乃至8は比較例No.32に比して溶接金属中の拡散性水
素量が少なかった。また、フラックスBを使用した実施
例No.9乃至11も比較例No.33に比して溶接金属中の
拡散性水素量が少なかった。
は請求項2も満足するものなので、吸湿後水分割合が更
に少なくなっており、水素試験結果が更に良好であり拡
散性水素量がフラックスの種類によらず極めて少なかっ
た。
いないので、吸湿後水分割合が多く、水素試験結果も悪
く拡散性水素量が、同じフラックスを使用した実施例N
o.1乃至8に比して多かった。
ので、吸湿後水分割合が多く、水素試験結果も悪く拡散
性水素量が、同じフラックスを使用した実施例No.9乃
至11に比して多かった。
る発明の範囲に入る実施例No.12乃至22は吸湿後水
分割合が少なく、水素試験結果が良好であり、拡散性水
素量が少なかった。同一フラックスについて吸湿量を比
較すると、フラックスAを使用した実施例No.12乃至
19は比較例No.34に比して溶接金属中の拡散性水素
量が少なかった。また、フラックスBを使用した実施例
No.20乃至22も同様に比較例No.35に比して溶接金
属中の拡散性水素量が少なかった。
も満足するものなので、吸湿後水分割合が更に少なく、
水素試験結果が更に良好であり、拡散性水素量がフラッ
クスの種類によらず更に少なかった。
いないので、吸湿後水分割合が多く、水素試験結果も悪
く、拡散性水素量が、同じフラックスを使用した実施例
No.12乃至19に比して多かった。
ので、吸湿後水分割合が多く、水素試験結果も悪く、拡
散性水素量が、同じフラックスを使用した実施例No.2
0乃至22に比して多かった。
o.23乃至31は請求項2を満足するものであり、本発
明においては、灯油及びフッ素油以外の有機物であって
も、フラックスの表面に有機物を適量コーティングする
ことにより、吸湿後水分割合を更に少なくでき、拡散性
水素量を更に少なくすることができた。
定の有機物をフラックスの表面に付着させることによ
り、溶接用フラックス入りワイヤを画期的に難吸湿化す
ることができるので、溶接ワイヤの耐吸湿性が向上し、
溶接金属中の拡散性水素を低減し、溶接部の水素脆性を
防止することができる。
とって有機物コーティングによるワイヤの難吸湿化を示
すグラフ図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 鋼製外皮にフラックスを充填してなる溶
接用フラックス入りワイヤにおいて、前記フラックス粒
子の表面に、鉱油、合成油、油脂、フッ素油、鎖式化合
物、環式化合物、有機酸、アルコール、フェノール、エ
ーテル、エステル、アルデヒド、アミン及びケトンから
なる群から選択された少なくとも1種の有機物が付着し
ていることを特徴とする溶接用フラックス入りワイヤ。 - 【請求項2】 前記フラックス全質量に対して、前記有
機物を10乃至5000質量ppm含有することを特徴
とする請求項1に記載の溶接用フラックス入りワイヤ。 - 【請求項3】 前記フラックスは、フラックス全質量に
対して、Mg又はMg合金をMg換算で0.01乃至2
0質量%含有することを特徴とする請求項1又は2に記
載の溶接用フラックス入りワイヤ。 - 【請求項4】 前記フラックスは、フラックス全質量に
対して、フッ素化合物をF換算で0.01乃至20質量
%含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか
1項に記載の溶接用フラックス入りワイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000041894A JP2001225190A (ja) | 2000-02-18 | 2000-02-18 | 溶接用フラックス入りワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000041894A JP2001225190A (ja) | 2000-02-18 | 2000-02-18 | 溶接用フラックス入りワイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001225190A true JP2001225190A (ja) | 2001-08-21 |
Family
ID=18565043
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000041894A Pending JP2001225190A (ja) | 2000-02-18 | 2000-02-18 | 溶接用フラックス入りワイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001225190A (ja) |
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