JP2001224931A - スパイラル型膜モジュールおよびスパイラル型膜エレメントの装填方法 - Google Patents

スパイラル型膜モジュールおよびスパイラル型膜エレメントの装填方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スパイラル型膜エレメントを容易に装填する
ことが可能であるとともに、スパイラル型膜エレメント
の外周部と耐圧容器の内周面との間に流路を確保でき低
コスト化が可能でかつ洗浄が容易であり信頼性の高いス
パイラル型膜モジュールを提供を提供することである。 【解決手段】 スパイラル型膜モジュールは耐圧容器1
00内にスパイラル型膜エレメント1を装填してなる。
スパイラル型膜エレメント1は、集水管2の外周面に独
立または連続した複数の封筒状膜が原水スペーサを介し
て巻回されてなるスパイラル状膜要素を分離膜で被覆
し、さらに外周部流路材で被覆することにより構成され
る。スパイラル型膜エレメント1の両端部には、耐圧容
器100の内周面に当接しかつ複数の孔部を有する多角
形状の保持板200が取り付けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低圧逆浸透膜分離
装置、限外濾過装置、精密濾過装置等の膜分離装置に用
いられるスパイラル型膜モジュールおよびスパイラル型
膜エレメントの装填方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、浄水技術へ膜分離技術が適用され
るとともに、海水淡水化等で用いられる逆浸透膜分離シ
ステムの前処理として膜分離技術が適用されつつある。
このような膜分離に使用される膜の種類としては、高透
過水量が得られる精密濾過膜や限外濾過膜が多く使用さ
れているが、最近、10kgf/cm2 以下の超低圧力
で高透過水量が得られる逆浸透膜も開発されてきた。
【0003】また、膜分離に使用されるスパイラル型膜
エレメントの形態としては、単位体積当たりの膜面積
(体積効率)の点から中空糸膜エレメントが多く使用さ
れている。しかしながら、中空糸膜エレメントは、膜が
折れやすく、膜が折れると、原水が透過水に混ざり、分
離性能が低下するという欠点を有している。
【0004】一方、膜面積を多くとれるスパイラル型膜
エレメントの形態としてスパイラル型膜エレメントがあ
る。このスパイラル型膜エレメントは、中空糸膜エレメ
ントと比較すると、分離性能を維持でき、信頼性が高い
という利点を有している。
【0005】図15は従来のスパイラル型膜エレメント
の一部切欠き斜視図であり、図16は従来のスパイラル
型膜エレメントの外観斜視図である。
【0006】図15に示すように、スパイラル型膜エレ
メント21は、透過水スペーサ(透過液流路材)25の
両面に分離膜26を重ね合わせて3辺を接着することに
より封筒状膜(袋状膜)23を形成し、その封筒状膜2
3の開口部を有孔中空管からなる集水管22に取り付
け、ネット状(網状)の原水スペーサ24(原液流路
材)とともに集水管22の外周面にスパイラル状に巻回
することにより構成される。
【0007】原水スペーサ24は、封筒状膜23間に原
水が通る流路を形成するために設けられる。原水スペー
サ24の厚みが小さいと、分離膜26の充填効率は高く
なるが、懸濁物質による詰まりが生じる。そのため、通
常、原水スペーサ24の厚みは約0.7mm〜3.0m
mに設定される。
【0008】なお、河川水のように懸濁物質を多く含む
原水を処理するためにジグザグ状の波板状原水スペーサ
(いわゆるコルゲートスペーサ)を用いたスパイラル型
膜エレメントがすでに公知となっている。
【0009】図16に示すように、スパイラル型膜エレ
メント21の外周面は、FRP(繊維強化プラスチッ
ク)、収縮チューブ等からなる外装材27で被覆され、
両端部にはアンチテレスコープと呼ばれるパッキンホル
ダ28がそれぞれ取り付けられている。
【0010】図17は従来のスパイラル型膜エレメント
の運転方法の一例を示す断面図である。図17に示すよ
うに、耐圧容器30は、筒形ケース31および1対の端
板32a,32bにより構成される。一方の端板32a
には原水入口33が形成され、他方の端板32bには濃
縮水出口35が形成されている。また、他方の端板32
bの中央部には透過水出口34が設けられている。
【0011】外周面の一端部近傍にパッキン37が取り
付けられたスパイラル型膜エレメント21を筒形ケース
31内に装着し、筒形ケース31の両方の開口端をそれ
ぞれ端板32a,32bで封止する。集水管22の一方
の開口端は端板32bの透過水出口34に嵌合され、他
方の開口端にはエンドキャップ36が装着される。な
お、図17では、図16のパッキンホルダ28の図示が
省略されている。
【0012】スパイラル型膜エレメント21の運転時に
は、原水51を耐圧容器30の原水入口33から第1の
液室38内に導入する。図17に示すように、原水51
は、スパイラル型膜エレメント21の一方の端面側から
供給される。この原水51は原水スペーサ24に沿って
軸方向に流れ、スパイラル型膜エレメント21の他方の
端面側から濃縮水53として排出される。原水51が原
水スペーサ24に沿って流れる過程で分離膜26を透過
した透過水52が透過水スペーサ25に沿って集水管2
2の内部に流れ込み、集水管22の端部から排出され
る。
【0013】その透過水52は、図17の耐圧容器30
の透過水出口34から外部へ取り出される。また、濃縮
水53は、耐圧容器30内の第2の液室39から濃縮水
出口35を通して外部へ取り出される。
【0014】スパイラル型膜エレメントを運転すると、
原水中の濁質物質により膜の目詰まりが生じ、膜流束が
低下する。そのため、薬品洗浄等を行って目詰まりを取
り除き、膜流束を回復させるが、薬品洗浄に要する手間
およびコストが問題となる。そこで、目詰まりが生じな
いように、例えば中空糸膜エレメントでは、透過水また
は空気による逆流洗浄が定期的に行われる。
【0015】しかし、従来のスパイラル型膜エレメント
21では、逆流洗浄を行うと次のような問題が生じる。
【0016】図18は従来のスパイラル型膜エレメント
における逆流洗浄動作を示す一部切欠き斜視図である。
図18に示すように、透過水52が集水管22の端部か
ら導入される。集水管22に巻回された封筒状膜23の
外周面が外装材27で被覆されているので、集水管22
の外周面から導出された透過水52は、封筒状膜23を
透過して原水スペーサ24に沿ってスパイラル型膜エレ
メント21の内部を軸方向に流れ、スパイラル型膜エレ
メント21の端部から排出される。そのため、逆流洗浄
を行っても、膜の目詰まりの原因となっている濁質物質
等の汚染物質が、スパイラル型膜エレメント21の端部
から排出されるまでに原水スペーサ24に捕捉されやす
く、十分に除去されないという問題がある。
【0017】また、図17の耐圧容器30の筒形ケース
31の内周面とスパイラル型膜エレメント21との間に
存在する空隙がデッドスペースSとなり、流体の滞溜
(液溜まり)が生じる。スパイラル型膜エレメント21
を長期間使用すると、デッドスペースに滞溜している流
体が変成を起こす。特に、流体が有機物を含有する液体
である場合には、微生物等の雑菌が繁殖し、この雑菌が
有機物を分解して悪臭を発生したり、分離膜を分解して
しまうことがあり、信頼性の低下につながる。
【0018】さらに、従来のスパイラル型膜エレメント
21では、原水がスパイラル型膜エレメント21の一端
部から供給され、他端部から排出されるので、集水管2
2に巻回された封筒状膜23が竹の子状に変形すること
を防止するために、パッキンホルダ28が必要となる。
また、原水スペーサ24による圧力損失および目詰まり
による圧力損失によって原水流入側と濃縮水出口側との
間に圧力差が生じ、スパイラル型膜エレメント21に変
形が生じる。この変形を防止するために、集水管22に
巻回された封筒状膜23の外周面をFRP、収縮チュー
ブ等の外装材27で被覆している。これらにより、部品
コストおよび製造コストが高くなる。
【0019】また、原水中の汚染物質によるケークの形
成を防ぐために十分な膜面線速を得ることが必要であ
り、そのためには十分な濃縮側流量が必要となる。濃縮
側流量を大きくすると、スパイラル型膜エレメント当た
りの回収率が低くなる上、原水を供給するポンプが大き
いものとなり、システムコストも非常に大きくなる。
【0020】ここで、上記の課題を解決するために、特
開平10−165780号には以下のようなスパイラル
型膜エレメントが提案されている。
【0021】このスパイラル型膜エレメントは、独立ま
たは連続した前述の封筒状膜が原水スペーサを介して集
水管の外周面に巻回されてなるスパイラル状膜要素を有
し、スパイラル状膜要素の外周面がネット等の外周部流
路材で全体的または部分的に覆われてなる。
【0022】上記のスパイラル型膜エレメントは、図1
7に示すような耐圧容器内に装填される。この場合にお
いても、図17において前述したように、少なくとも一
方の端板の中央に設けられた透過水出口にスパイラル型
膜エレメントの集水管の少なくとも一端部が嵌合され
る。
【0023】なお、上記のスパイラル型膜エレメントが
複数本耐圧容器内に装填される場合においては、各スパ
イラル型膜エレメントの集水管同士がコネクタにより連
結されており、端部のスパイラル型膜エレメントの集水
管の少なくとも一端部が耐圧容器の端板の透過水出口に
嵌合される。
【0024】上記のスパイラル型膜エレメントの運転時
には、耐圧容器の原水入口を通じてスパイラル型膜エレ
メントの少なくとも外周部側から原水を供給し、集水管
の少なくとも一方の開口端から透過水を取り出す。この
場合、原水中の汚染物質がスパイラル型膜エレメントの
少なくとも外周部で捕捉される。
【0025】また、上記のスパイラル型膜エレメントの
洗浄時には、集水管の少なくとも一方の開口端から洗浄
水を導入し、集水管の外周面から導出される洗浄水をス
パイラル型膜エレメントの少なくとも外周部から排出さ
せる。このような逆流洗浄により、スパイラル型膜エレ
メントの膜面および少なくとも外周部に捕捉された汚染
物質がスパイラル型膜エレメントから剥離し、洗浄水と
ともに外部へ排出される。このように、上記のスパイラ
ル型膜エレメントにおいては、膜面および少なくとも外
周部に捕捉された汚染物質を均一に除去することがで
き、運転時に常に一定した透過液量を維持することが可
能となる。
【0026】また、この場合、スパイラル型膜エレメン
トと耐圧容器との間の空隙部にデッドスペースが形成さ
れないので、スパイラル型膜エレメントと耐圧容器との
空隙部において液体の滞溜が生じない。したがって、有
機物を含有する液体の分離に使用した場合でも、微生物
等の雑菌の繁殖、有機物の分解による悪臭の発生、分離
膜の分解等の問題が起こらず、高い信頼性が得られる。
【0027】さらに、スパイラル型膜エレメントの少な
くも外周部側から原水が供給され、スパイラル型膜エレ
メントに全方向から圧力が加わり、軸方向に変位を起こ
させるような圧力が加わらないので、集水管に巻回され
た封筒状膜が竹の子状に変形することがない。それによ
り、パッキンホルダが不要になるとともに外装材も不要
となる。このため、部品コストおよび製造コストが低減
される。また、原水を供給するポンプに大きなものを用
いることなく高い回収率が得られるため、システムコス
トが低減される。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
スパイラル型膜エレメントにおいては、スパイラル型膜
エレメントの直径が耐圧容器の内径に比べて小さくかつ
耐圧容器内においてスパイラル型膜エレメントを保持す
るパッキンホルダが設けられていない。このため、耐圧
容器とスパイラル型膜エレメントとの間に大きな隙間が
生じており、スパイラル型膜エレメントが保持されな
い。したがって、スパイラル型膜エレメントの集水管を
耐圧容器内の中心部に位置決めすることが困難であり、
耐圧容器内にスパイラル型膜エレメントを装填する際、
耐圧容器の端板に設けられた透過水出口にスパイラル型
膜エレメントの集水管の端部を嵌合させるのが困難であ
る。このため、スパイラル型膜エレメントの装填に非常
に時間および手間がかかる。
【0029】また、パッキンホルダを有さない上記のス
パイラル型膜エレメントを、例えば直列に3本連結して
耐圧容器内に装填した場合、中央のスパイラル型膜エレ
メントはコネクタによる連結のみにより耐圧容器内に保
持される。このため、中央のスパイラル型膜エレメント
は耐圧容器内において十分に保持されず、スパイラル型
膜エレメントの外周部が耐圧容器の内周面に接触するお
それがある。スパイラル型膜エレメントの外周部が耐圧
容器の内周面に接触すると、スパイラル型膜エレメント
が流路を塞ぐため、スパイラル型膜エレメントの外周部
の全周にわたって耐圧容器の内周面との間に流路が確保
されない。したがって、運転時にスパイラル型膜エレメ
ントの外周部側の全方向から均一に原水を供給すること
が困難になるとともに、洗浄時にスパイラル型膜エレメ
ントから剥離した汚染物質を洗浄水とともに外部に排出
する際、汚染物質を確実かつ円滑に外部に排出すること
が困難となる。
【0030】本発明の目的は、スパイラル型膜エレメン
トを耐圧容器に容易に装填することが可能であるととも
に、スパイラル型膜エレメントの外周部と耐圧容器の内
周面との間に流路を確保でき、低コスト化が可能でかつ
洗浄が容易であり信頼性の高いスパイラル型膜モジュー
ルを提供することである。
【0031】本発明の他の目的は、低コスト化が可能で
かつ洗浄が容易であり信頼性の高いスパイラル型膜エレ
メントを容易に装填することが可能であり、スパイラル
型膜エレメントの外周部と耐圧容器の内周面との間に流
路を確保することが可能なスパイラル型膜エレメントの
装填方法を提供することである。
【0032】
【課題を解決するための手段および発明の効果】本発明
に係るスパイラル型膜モジュールは、耐圧容器内にスパ
イラル型膜エレメントが装填されてなるスパイラル型膜
モジュールであって、スパイラル型膜エレメントは、有
孔中空管の外周面に独立または連続した複数の封筒状膜
が原液流路材を介して巻回されてなるスパイラル状膜要
素を有し、スパイラル状膜要素の外周部が全体的または
部分的に外周部流路材で覆われ、スパイラル状膜要素の
少なくとも外周部側から原液が供給されて有孔中空管の
少なくとも一方の開口端から透過液が取り出されるよう
に原液流路材が配置され、スパイラル型膜エレメントの
少なくとも一端部に、耐圧容器の内周面に当接する保持
部材が取り付けられたものである。
【0033】本発明に係るスパイラル型膜モジュールに
おいては、スパイラル型膜エレメントの少なくとも一端
部に耐圧容器の内周面に当接する保持部材が取り付けら
れているので、スパイラル型膜エレメントを耐圧容器内
に装填する際に、スパイラル型膜エレメントの有孔中空
管を耐圧容器内の中心部に容易に位置決めすることがで
きる。したがって、耐圧容器内へのスパイラル型膜エレ
メントの装填時間が短くなり、かつ装填の作業性が向上
する。
【0034】また、保持部材が耐圧容器の内周面に当接
することにより、スパイラル型膜エレメントの有孔中空
管が耐圧容器の中心部に保持されるので、スパイラル型
膜エレメントの外周部が耐圧容器の内周面に接触するこ
となくスパイラル型膜エレメントの外周部の全周にわた
って耐圧容器の内周面との間に流路が確保される。
【0035】運転時には、原液が耐圧容器内のスパイラ
ル型膜エレメントの少なくとも外周部側から外周部流路
材を通してスパイラル状膜要素内に供給され、原液流路
材に沿って流れ、複数の封筒状膜を透過した透過液が有
孔中空管内に導かれ、有孔中空管の少なくとも一方の開
口端から取り出される。
【0036】この場合、上記のように、保持部材により
有孔中空管が耐圧容器内の中心部に保持され、スパイラ
ル型膜エレメントの外周部の全周にわたって耐圧容器の
内周面との間に流路が確保されているので、スパイラル
型膜エレメントの外周部側の全方向からスパイラル状膜
要素内に均一に原液が供給される。このとき、汚染物質
がスパイラル型膜エレメントの少なくとも外周部で捕捉
される。
【0037】洗浄時には、有孔中空管の少なくとも一方
の開口端から洗浄液が導入されると、有孔中空管の外周
面から封筒状膜内に導出される洗浄液が封筒状膜を透過
して原液流路材に沿って流れ、スパイラル状膜要素の外
周部から外周部流路材を通して排出される。スパイラル
状膜要素から排出された洗浄液は外周部流路材に沿って
流れる。それにより、スパイラル型膜エレメントの膜面
および少なくとも外周部に捕捉された汚染物質がスパイ
ラル型膜エレメントから剥離する。
【0038】この場合、上記のように、保持部材により
有孔中空管が耐圧容器内の中心部に保持され、スパイラ
ル型膜エレメントの外周部の全周にわたって耐圧容器の
内周面との間に流路が確保されているので、剥離した汚
染物質が洗浄液とともにスパイラル型膜エレメントの外
周部流路材に沿って流れ、耐圧容器の外部に円滑に排出
される。
【0039】また、スパイラル型膜エレメントの外周部
の全周にわたって耐圧容器の内周面との間に流路が確保
されているので、スパイラル型膜エレメントの外周部と
耐圧容器との間にデッドスペースが形成されない。それ
により、スパイラル型膜エレメントの外周部の流路にお
いて流体の滞溜が生じない。したがって、有機物を含有
する流体の分離に使用した場合でも、微生物等の雑菌の
繁殖、有機物の分解による悪臭の発生、分離膜の分解等
の問題が起こらず、高い信頼性が得られる。
【0040】さらに、スパイラル型膜エレメントの外周
部側の全方向から均一に原液が供給され、スパイラル型
膜エレメントの全方向から均等に圧力が加わり、軸方向
に変形を起こさせるような圧力が加わらないので、有孔
中空管に巻回された封筒状膜が竹の子状に変形すること
がない。それにより、パッキンホルダが不要となり、外
装材も不要であるので、部品コストおよび製造コストが
低減される。また、原液を供給するポンプに大きなもの
を用いることなく高い回収率が得られる。それにより、
システムコストが低減される。
【0041】また、スパイラル型膜エレメントの外周部
側の全方向から均等に圧力が加わるので、原液の供給圧
力を高くしてもスパイラル型膜エレメントの変形が生じ
ない。したがって、高い耐圧性が得られる。
【0042】保持部材は所定の厚みを有する保持板であ
ってもよい。この場合、簡単な構造によりスパイラル型
膜エレメントの有孔中空管を耐圧容器内の中心部に確実
に保持することが可能となる。
【0043】所定の厚みは5mm以上80mm以下であ
ることが好ましい。この場合、保持板の変形を防止しつ
つ耐圧容器の軸方向における寸法の増大を抑制すること
ができる。
【0044】保持板は多角形状を有してもよい。この場
合、保持板の角部が耐圧容器の内周面に当接し、保持板
の角部間と耐圧容器の内周面との間に隙間が形成され
る。したがって、運転時に耐圧容器の端部側から導入さ
れた原液が保持板と耐圧容器との間の隙間を通してスパ
イラル型膜エレメントの外周部に容易に供給されるとと
もに、洗浄時にスパイラル型膜エレメントの外周部から
排出された洗浄液が汚染物質とともに保持板と耐圧容器
との間の隙間を通して耐圧容器の端部側から容易に排出
される。
【0045】保持板は孔部を有してもよい。この場合、
運転時に耐圧容器の端部側から導入された原液が保持板
の孔部を通してスパイラル型膜エレメントの外周部に容
易に供給されるとともに、洗浄時にスパイラル型膜エレ
メントの外周部から排出された洗浄液が汚染物質ととも
に保持板の孔部を通して耐圧容器の端部側から容易に排
出される。
【0046】耐圧容器の内部空間の断面積に対する保持
板の空隙率が80%以上であることが好ましい。これに
より、保持板自体が原液または洗浄液の流れを妨げるこ
とが防止される。
【0047】スパイラル状膜要素の外周部が液体透過性
材料で覆われ、液体透過性材料の外周面側が全体的また
は部分的に外周部流路材で覆われてもよい。
【0048】この場合、液体透過性材料および外周部流
路材によりスパイラル状膜要素の外周部での封筒状膜間
の広がりが防止されるので、スパイラル型膜エレメント
の外周部の全周にわたって耐圧容器の内周面との間に原
液を供給するための流路および洗浄液とともに汚染物質
を排出するための流路が十分に確保される。
【0049】本発明に係るスパイラル型膜エレメントの
装填方法は、耐圧容器内にスパイラル型膜エレメントを
装填する方法であって、スパイラル型膜エレメントは、
有孔中空管の外周面に独立または連続した複数の封筒状
膜が原液流路材を介して巻回されてなるスパイラル状膜
要素を有し、スパイラル状膜要素の外周部が全体的また
は部分的に外周部流路材で覆われ、スパイラル状膜要素
の少なくとも外周部側から原液が供給されて有孔中空管
の少なくとも一方の開口端から透過液が取り出されるよ
うに原液流路材が配置され、スパイラル型膜エレメント
の少なくとも一端部に保持部材を取り付け、保持部材が
耐圧容器の内周面に当接するようにスパイラル型膜エレ
メントを耐圧容器内に装填するものである。
【0050】本発明に係るスパイラル型膜エレメントの
装填方法においては、スパイラル型膜エレメントを耐圧
容器内に装填する際に、スパイラル型膜エレメントの少
なくとも一端部に取り付ける保持部材によりスパイラル
型膜エレメントの有孔中空管を耐圧容器内の中心部に容
易に位置決めすることができる。したがって、耐圧容器
内へのスパイラル型膜エレメントの装填時間が短くな
り、かつ装填の作業性が向上する。
【0051】また、保持部材が耐圧容器の内周面に当接
することにより、スパイラル型膜エレメントの有孔中空
管が耐圧容器の中心部に保持されるので、スパイラル型
膜エレメントの外周部が耐圧容器の内周面に接触するこ
となくスパイラル型膜エレメントの外周部の全周にわた
って耐圧容器の内周面との間に流路が確保される。
【0052】運転時には、原液が耐圧容器内のスパイラ
ル型膜エレメントの少なくとも外周部側から外周部流路
材を通してスパイラル状膜要素内に供給され、原液流路
材に沿って流れ、複数の封筒状膜を透過した透過液が有
孔中空管内に導かれ、有孔中空管の少なくとも一方の開
口端から取り出される。
【0053】この場合、上記のように、保持部材により
有孔中空管が耐圧容器内の中心部に保持され、スパイラ
ル型膜エレメントの外周部の全周にわたって耐圧容器の
内周面との間に流路が確保されるので、スパイラル型膜
エレメントの外周部側の全方向からスパイラル状膜要素
内に均一に原液が供給される。このとき、汚染物質がス
パイラル型膜エレメントの少なくとも外周部で捕捉され
る。
【0054】洗浄時には、有孔中空管の少なくとも一方
の開口端から洗浄液が導入されると、有孔中空管の外周
面から封筒状膜内に導出される洗浄液が封筒状膜を透過
して原液流路材に沿って流れ、スパイラル状膜要素の外
周部から外周部流路材を通して排出される。スパイラル
状膜要素から排出された洗浄液は外周部流路材に沿って
流れる。それにより、スパイラル型膜エレメントの膜面
および少なくとも外周部に捕捉された汚染物質がスパイ
ラル型膜エレメントから剥離する。
【0055】この場合、上記のように、保持部材により
有孔中空管が耐圧容器内の中心部に保持され、スパイラ
ル型膜エレメントの外周部の全周にわたって耐圧容器の
内周面との間に流路が確保されるので、剥離した汚染物
質が洗浄液とともにスパイラル型膜エレメントの外周部
流路材に沿って流れ、耐圧容器の外部に円滑に排出され
る。
【0056】また、スパイラル型膜エレメントの外周部
の全周にわたって耐圧容器の内周面との間に流路が確保
されるので、スパイラル型膜エレメントの外周部と耐圧
容器との間にデッドスペースが形成されない。それによ
り、スパイラル型膜エレメントの外周部の流路において
流体の滞溜が生じない。したがって、有機物を含有する
流体の分離に使用した場合でも、微生物等の雑菌の繁
殖、有機物の分解による悪臭の発生、分離膜の分解等の
問題が起こらず、高い信頼性が得られる。
【0057】さらに、スパイラル型膜エレメントの外周
部側の全方向から均一に原液が供給され、スパイラル型
膜エレメントの全方向から均等に圧力が加わり、軸方向
に変形を起こさせるような圧力が加わらないので、有孔
中空管に巻回された封筒状膜が竹の子状に変形すること
がない。それにより、パッキンホルダが不要となり、外
装材も不要であるので、部品コストおよび製造コストが
低減される。また、原液を供給するポンプに大きなもの
を用いることなく高い回収率が得られる。それにより、
システムコストが低減される。
【0058】また、スパイラル型膜エレメントの外周部
側の全方向から均等に圧力が加わるので、原液の供給圧
力を高くしてもスパイラル型膜エレメントの変形が生じ
ない。したがって、高い耐圧性が得られる。
【0059】
【発明の実施の形態】図1は本発明の一実施例における
スパイラル型膜モジュールを示す模式的断面図である。
【0060】図1に示すように、本例におけるスパイラ
ル型膜モジュールは、直列に連結された3本のスパイラ
ル型膜エレメント1が耐圧容器100内に装填されてな
る。なお、スパイラル型膜エレメント1の詳細について
は後述する。
【0061】耐圧容器100は、筒形ケース111およ
び1対の端板120a,120bにより構成される。筒
形ケース111の底部には原水入口130が形成され、
上部には原水出口131が形成されている。原水出口1
31はエアー抜きにも用いられる。また、端板120
a,120bの中央部には透過水出口140が設けられ
ている。
【0062】上記のスパイラル型膜モジュールにおい
て、各スパイラル型膜エレメント1の両端部には、保持
部材として保持板200が設けられている。
【0063】図2(a)は保持板200の正面図であ
り、図2(b)は、図2(a)の保持板200のA−A
線における断面図である。なお、図1においては、図2
(b)の保持板200の断面図を示している。
【0064】図1および図2(a),(b)に示すよう
に、保持板200の中央に設けられた集水管貫通孔21
0にスパイラル型膜エレメント1の集水管2を通すこと
により、保持板200がスパイラル型膜エレメント1の
両端部に取り付けられる。
【0065】保持板200は四角形状を有し、各々の角
部が耐圧容器100(図1)の内周面に当接している。
保持板200の角部間と耐圧容器100の内周面との間
には隙間が形成されている。このような保持板200が
取り付けられたスパイラル型膜エレメント1において
は、保持板200により、集水管2が耐圧容器100の
中心部に保持される。
【0066】保持板200は、中央に設けられた集水管
貫通孔210の他に、分散配置された複数の孔部220
を有する。この場合、孔部220の数、配置および孔径
は特に限定されるものではない。
【0067】このように、保持板200に複数の孔部2
20が設けられるとともに保持板200の角部間と耐圧
容器100の内周面との間に隙間が形成されるため、ス
パイラル型膜モジュールの運転時には、これらの孔部2
20および隙間を通して容易に原水が供給される。ま
た、スパイラル型膜モジュールの洗浄時には、これらの
空隙部を通して、剥離した汚染物質を含む逆流洗浄排水
が容易に排出される。したがって、保持板200が流路
の妨げになることはない。
【0068】ここで、耐圧容器100の内部空間の断面
積に対する保持板200の空隙率は80%以上であるこ
とが好ましい。耐圧容器100の内部空間の断面積に対
する保持板200の空隙率が80%未満の場合、スパイ
ラル型膜モジュールにおいて、保持板200により、運
転時における原水の流れおよび洗浄時における逆流洗浄
排水の流れが妨げられる。
【0069】また、保持板200の厚みW1 は5mm以
上80mm以下であることが好ましい。保持板200の
厚みW1 が5mm未満の場合、耐圧容器100にスパイ
ラル型膜エレメント1を装填する際に、保持板200が
変形するおそれがある。一方、保持板200の厚みW1
が80mmより大きい場合、3本のスパイラル型膜エレ
メント1を装填してなる図1のスパイラル型膜モジュー
ルにおいては、保持板200に要する分だけ耐圧容器1
00の軸方向における長さを大きくする必要がある。こ
のような長さの大きなスパイラル型膜モジュールは、設
置に大きな面積を必要とするため好ましくない。
【0070】図1に示すように、隣接するスパイラル型
膜エレメント1の集水管2の端部は、保持板200を介
してインターコネクタ116により直列に連結されてい
る。このように連結された3本のスパイラル型膜エレメ
ント1が筒形ケース111内に収納され、筒形ケース1
11の両方の開口端がそれぞれ端板120a,120b
で封止される。両端部のスパイラル型膜エレメント1の
集水管2の一端部は、保持板200およびアダプタ11
5を介して、それぞれ端板120a,120bの透過水
出口140に嵌合される。
【0071】この場合、各スパイラル型膜エレメント1
が保持板200により耐圧容器100内において保持さ
れているため、スパイラル型膜エレメント1の集水管2
を耐圧容器100内の中心部に容易に位置決めすること
ができる。したがって、両端部のスパイラル型膜エレメ
ント1の集水管2の一端部を透過水出口140に容易に
嵌合させることが可能であり、耐圧容器100へのスパ
イラル型膜エレメント1の装填にかかる時間および手間
が低減され、装填作業の効率が向上する。
【0072】また、上記のスパイラル型膜モジュールに
おいては、保持板200により、スパイラル型膜エレメ
ント1が耐圧容器100内において保持されているた
め、各スパイラル型膜エレメント1、特に中央のスパイ
ラル型膜エレメント1の外周部が耐圧容器100の内周
面に接触するおそれがない。したがって、スパイラル型
膜エレメント1の外周部の全周にわたって耐圧容器10
0の内周面との間に流路が確保される。
【0073】図3は本発明の他の実施例におけるスパイ
ラル型膜モジュールを示す模式的断面図である。本例に
おけるスパイラル型膜モジュールは、以下の点を除い
て、図1に示すスパイラル型膜モジュールと同様の構造
を有する。
【0074】図3のスパイラル型膜モジュールにおいて
は、隣接するスパイラル型膜エレメント1の間に共通の
保持板201が設けられている。この場合、保持板20
1はインターコネクタの機能も兼ね備えている。また、
両端部のスパイラル型膜エレメント1においては、透過
水出口140側の端部に保持板201が設けられておら
ず、集水管2の一端部がアダプタ115を介してそれぞ
れ端板120a,120bの透過水出口140に嵌合さ
れている。
【0075】図4(a)は保持板201の正面図であ
り、図4(b)は、図4(a)の保持板201のB−B
線における断面図である。なお、図3においては、図4
(b)の保持板201の断面図を示している。
【0076】図3および図4(a),(b)に示すよう
に、保持板201の中央に設けられた集水管貫通孔21
1に、隣接するスパイラル型膜エレメント1の各々の集
水管2の一端部を嵌合させる。この場合、保持板201
の集水管貫通孔211周辺にはOリング溝が設けられて
おり、このOリング溝にOリング212が取り付けられ
ている。このような保持板201により、隣接するスパ
イラル型膜エレメント1の各々の集水管2が連結され
る。このように、本例においては、各スパイラル型膜エ
レメント1が、図1のインターコネクタ116の代わり
に、保持板201により連結される。
【0077】図4(a)に示すように、保持板201は
八角形状を有し、各々の角部は耐圧容器100(図3)
の内周面に当接している。保持板201の角部間と耐圧
容器100の内周面との間には隙間が形成されている。
このような保持板201により、各スパイラル型膜エレ
メント1の集水管2が耐圧容器100の中心部に保持さ
れる。
【0078】保持板201は、図2の保持板200と同
様、中央に設けられた集水管貫通孔211の他に、分散
配置された大きさの異なる複数の孔部221a,221
bを有する。この場合、孔部221a,221bの数、
配置および孔径は、特に限定されるものではない。
【0079】このように、保持板201に複数の孔部2
21a,221bが設けられるとともに保持板201の
角部間と耐圧容器100の内周面との間に隙間が形成さ
れるため、スパイラル型膜モジュールの運転時には、こ
れらの孔部221a,221bおよび隙間を通して容易
に原水が供給される。また、スパイラル型膜モジュール
の洗浄時には、これらの孔部221a,221bおよび
隙間を通して、剥離した汚染物質を含む逆流洗浄排水が
容易に排出される。したがって、保持板201が流路の
妨げになることはない。
【0080】ここで、耐圧容器100の内部空間の断面
積に対する保持板201の空隙率は、保持板200の場
合と同様、80%以上であることが好ましい。耐圧容器
100の内部空間の断面積に対する保持板201の空隙
率が80%未満の場合、スパイラル型膜モジュールにお
いて、保持板201により、運転時における原水の流れ
および洗浄時における逆流洗浄排水の流れが妨げられ
る。
【0081】また、保持板201の厚みW2 は5mm以
上80mm以下であることが好ましい。保持板201の
厚みW2 が5mm未満の場合、耐圧容器100にスパイ
ラル型膜エレメント1を装填する際に、保持板201が
変形するおそれがある。一方、保持板201の厚みW2
が80mmより大きい場合、3本のスパイラル型膜エレ
メント1を装填してなる図3のスパイラル型膜モジュー
ルにおいては、保持板201に要する分だけ耐圧容器1
00の軸方向における長さを大きくする必要がある。こ
のような長さの大きなスパイラル型膜モジュールは、設
置に大きな面積を必要とするため好ましくない。
【0082】上記のような保持板201を備えた図3の
スパイラル型膜モジュールにおいては、各スパイラル型
膜エレメント1が保持板201により耐圧容器100内
において保持されているため、スパイラル型膜エレメン
ト1の集水管2を耐圧容器100内の中心部に容易に位
置決めすることができる。したがって、両端部のスパイ
ラル型膜エレメント1の集水管2の一端部を透過水出口
140に容易に嵌合させることが可能であり、耐圧容器
100へのスパイラル型膜エレメント1の装填にかかる
時間および手間が低減され、装填作業の効率が向上す
る。
【0083】また、上記のスパイラル型膜モジュールに
おいては、保持板201によりスパイラル型膜エレメン
ト1が耐圧容器100内において保持されているため、
各スパイラル型膜エレメント1、特に中央のスパイラル
型膜エレメント1の外周部が耐圧容器100の内周面に
接触するおそれがない。したがって、スパイラル型膜エ
レメント1の外周部の全周にわたって耐圧容器100の
内周面との間に流路が確保される。
【0084】図5は、図1および図3のスパイラル型膜
モジュールに用いられるスパイラル型膜エレメントの例
を示す一部切欠き斜視図である。また、図6は図5のス
パイラル型膜エレメントの封筒状膜の一例を示す横断面
図であり、図7は図6のスパイラル型膜エレメントの封
筒状膜の他の例を示す横断面図である。
【0085】図5に示すスパイラル型膜エレメント1
は、有孔中空管からなる集水管2の外周面にそれぞれ独
立した複数の封筒状膜3または連続した複数の封筒状膜
3を巻回することにより構成されるスパイラル状膜要素
1aを含む。封筒状膜3の間には、封筒状膜3同士が密
着して膜面積が狭くなることを防止するため、および原
水の流路を形成するために原水スペーサ(原液流路材)
4が挿入されている。
【0086】また、スパイラル状膜要素1aの外周面
は、液体透過性材料である分離膜9で覆われている。こ
の分離膜9としては、精密濾過膜または限外濾過膜が用
いられる。
【0087】精密濾過膜としては、ポリオレフィン、ポ
リスルホン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース等の高分
子有機膜を用いることができる。また、限外濾過膜とし
ては、ポリスルホン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
ポリアクリロニトリル、酢酸セルロース、ポリエチレン
等の高分子有機膜を用いることができる。
【0088】分離膜9の外周面側は、ネットからなる外
周部流路材5で覆われている。ネットの材質としては、
ポリオレフィン、ポリスルホン、ポリプロピレン、ポリ
エチレン、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、酢酸
セルロース等の高分子材料、セラミック等の無機材料、
金属、合成ゴムまたは繊維等を用いることができる。
【0089】精密濾過膜の孔径は、0.01μm以上1
0μm以下であることが好ましい。限外濾過膜の孔径
は、分画分子量20000以上孔径0.01μm以下で
あることが好ましい。さらに、外周部流路材5として用
いるネットは、4メッシュ以上100メッシュ以下であ
ることが好ましい。
【0090】分離膜9として用いる精密濾過膜または限
外濾過膜の孔径および外周部流路材5として用いるネッ
トの網目の数は原水の水質に応じて選択する。
【0091】図5に示すスパイラル型膜エレメント1に
おいては、分離膜9として、エチレンビニルアルコール
等のポリオレフィンからなる孔径0.4μmの精密濾過
膜を用いる。また、分離膜9として、ポリスルホンから
なる限外濾過膜を用いてもよい。さらに、外周部流路材
5として、PET(ポリエチレンテレフタレート)から
なる50メッシュのネットを用いる。
【0092】なお、スパイラル状膜要素1aの外周面に
加えてスパイラル状膜要素1aの端面も分離膜9で覆っ
てもよい。
【0093】図6および図7に示すように、封筒状膜3
は、透過水スペーサ(透過液流路材)6の両面に2枚の
分離膜7を重ね合わせて3辺を接着することにより形成
され、その封筒状膜3の開口部が集水管2の外周面に取
り付けられている。分離膜7としては、10kgf/c
2 以下で運転される低圧逆浸透膜、限外濾過膜、精密
濾過膜等が用いられる。
【0094】図6の例では、複数の封筒状膜3がそれぞ
れ独立した分離膜7により形成される。図7の例では、
複数の封筒状膜3が連続した分離膜7を折り畳むことに
より形成される。
【0095】原水スペーサ4の厚みが0.5mmよりも
大きいと、原水中の汚染物質をスパイラル型膜エレメン
ト1の少なくとも外周部で捕捉しにくくなる。一方、原
水スペーサ4の厚みが0.1mmよりも小さいと、封筒
状膜3同士が接触しやすくなり、膜面積が小さくなる。
したがって、原水スペーサ4の厚みは0.1mm以上
0.5mm以下であることが好ましい。
【0096】図5に示すように、外周部流路材5は、複
数の線材61,62が互いに直角に交差するように格子
状に形成されている。線材61の厚さは線材62の厚さ
よりも大きく設定されている。それにより、原水51が
線材61間において線材61と平行な方向にほぼ直線状
に流れやすくなる。
【0097】また、図5に示すように、外周部流路材5
は線材61が集水管2の軸方向と平行になるように配置
されている。したがって、原水がスパイラル状膜要素1
aの外周部で軸方向に流れやすくなる。
【0098】外周部流路材5の厚みtが30mmよりも
大きいと、スパイラル型膜エレメント1を収納する耐圧
容器に対するスパイラル型膜エレメント1の容積効率が
小さくなる。一方、外周部流路材5の厚みtが0.6m
mよりも小さいと、透過水の逆流洗浄時にスパイラル型
膜エレメント1の少なくとも外周部に付着した汚染物質
を系外に排出するための原水の流速が小さくなる。した
がって、外周部流路材5の厚みは0.6mm以上30m
m以下であることが好ましい。
【0099】また、外周部流路材5の厚み方向における
空隙率は例えば20%以上60%以下と設定する。これ
により、逆流洗浄時に汚染物質を軸方向に動かす原水の
抵抗を低減しつつ外周部流路材5の十分な強度を確保す
ることができる。また、外周部流路材5の網目の縦およ
び横のピッチは例えば3mm以上30mm以下とする。
これにより、スパイラル状膜要素1aの外周面が耐圧容
器に接触して原水の流路が狭くなることを防止しつつ封
筒状膜3間に原水を十分に供給することができる。
【0100】なお、外周部の分離膜9の全体を外周部流
路材5で覆ってもよく、あるいは一部の領域を外周部流
路材5で覆ってもよい。
【0101】上記のようなスパイラル型膜エレメント1
を備えた図1および図3に示すスパイラル型膜モジュー
ルは、以下に示す運転方法により運転される。
【0102】図1および図3に示すスパイラル型膜モジ
ュールの運転時には、原水出口131を閉じ、耐圧容器
100の原水入口130から原水51を耐圧容器100
の内部に導入する。図5に示すように、原水51は、各
スパイラル型膜エレメント1の外周部流路材5に沿って
流れる。各スパイラル型膜エレメント1において、原水
51は少なくとも外周部側から分離膜9を透過し、原水
スペーサ4に沿って封筒状膜3間に浸入する。分離膜7
を透過した透過水が透過水スペーサ6に沿って集水管2
の内部に流れ込み、耐圧容器100の両端部の透過水出
口140から透過水52が取り出される。このようにし
て、全量濾過が行われる。この場合、各スパイラル型膜
エレメント1において、汚染物質が少なくとも外周部で
捕捉されるため、封筒状膜3を構成する分離膜7の負荷
が減少する。
【0103】一定時間濾過を行った後、透過側から透過
水52による逆流洗浄を行う。図1および図3に示すよ
うに、逆流洗浄には、耐圧容器100の両端部の透過水
出口140からスパイラル型膜エレメント1の集水管2
内部に透過水52を導入する。
【0104】図8は各スパイラル型膜エレメント1の逆
流洗浄動作を示す一部切欠き斜視図である。図8に示す
ように、各スパイラル型膜エレメント1において、透過
水52は集水管2から封筒状膜3を透過し、膜面の汚染
物質を膜面から剥離させ原水スペーサ4に沿って少なく
とも外周部に向かって流れる。また、この透過水52に
より各スパイラル型膜エレメント1の少なくとも外周部
に捕捉された汚染物質が容易に剥離する。
【0105】その後、原水出口131を開くとともに原
水入口130から原水51を供給してフラッシングを行
い、剥離した汚染物質を原水とともに原水出口131か
らスパイラル型膜モジュールの外部に排出する。なお、
この場合、逆流洗浄の前に原水によるフラッシングを行
ってもよく、あるいは、逆流洗浄と並行して原水による
フラッシングを行ってもよい。
【0106】前述のように、上記のスパイラル型膜モジ
ュールにおいては、保持板200,201により、各ス
パイラル型膜エレメント1の外周部の全周にわたって耐
圧容器100の内周面との間に流路が確保されている。
この場合、保持板200,201に複数の孔部220,
221a,221bが設けられるとともに、保持板20
0,201の角部間と耐圧容器100の内周面との間に
隙間が形成されているため、保持板200,201が流
路の妨げになることはない。
【0107】このことから、スパイラル型膜モジュール
の運転時においては、スパイラル型膜エレメント1の外
周部側の全方向からスパイラル状膜要素1a内に均一に
原水51が供給される。
【0108】また、スパイラル型膜モジュールの洗浄時
においては、逆流洗浄により各スパイラル型膜エレメン
ト1の膜面、原水スペーサ4、外周部等から剥離した汚
染物質を含む逆流洗浄排水をスパイラル型膜エレメント
1の外周部流路材5に沿って耐圧容器100の外部に容
易にかつ確実に排出することができる。それにより、安
定した透過水量を維持することが可能となる。
【0109】また、上記のスパイラル型膜モジュールに
おいては、スパイラル型膜エレメント1の外周部の全周
にわたって耐圧容器100の内周面との間に流路が確保
された状態で前述のような全量濾過が行われるため、各
スパイラル型膜エレメント1と耐圧容器100との間の
空隙部にデッドスペースが形成されない。このため、微
生物等の雑菌の繁殖、有機物の分解による悪臭の発生、
分離膜の分解等の問題が発生せず、高い信頼性が得られ
る。
【0110】また、各スパイラル型膜エレメント1の外
周部の全方向から均一に原水51が供給されるので、ス
パイラル型膜エレメント1の全方向から均等に圧力が加
わる。このため、スパイラル型膜エレメント1の変形の
問題が生じず、パッキンホルダおよび外装材が不要とな
る。それにより、部品コストおよび製造コストが低減さ
れる。
【0111】また、全量濾過が行われるので、原水51
を供給するポンプに大きな物を用いる必要がない。それ
により、システムコストが低減される。
【0112】さらに、スパイラル型膜エレメント1の外
周部側の全方向から均等に圧力が加わるので、原水51
の供給圧力を高くしてもスパイラル型膜エレメント1の
変形が生じない。したがって、高い耐圧性が得られる。
【0113】なお、上記のスパイラル型膜モジュールの
運転時において、原水出口131から一部原水を取り出
し、各スパイラル型膜エレメント1の外周部において軸
方向に原水の流れを形成してもよい。この場合、原水中
の汚染物質の沈降を抑制しつつ汚染物質の一部を耐圧容
器100の外部に排出することができるため、さらに安
定した透過水量を維持することが可能となる。
【0114】また、上記においては、複数の孔部22
0,221a,221bを有する四角形状および八角形
状を有する保持板200,201を用いた場合について
説明したが、耐圧容器100の内周面に当接しかつ耐圧
容器100の内部空間の断面積に対する空隙率が80%
以上であれば、これ以外の多角形状または円形状を有す
る保持板を用いてもよい。
【0115】さらに、上記においては、スパイラル型膜
モジュールが図5のスパイラル型膜エレメント1を備え
ているが、これ以外の構造を有するスパイラル型膜エレ
メントを備えてもよい。この場合について、以下に説明
する。
【0116】図9はスパイラル型膜エレメントの他の例
を示す正面図である。図9では、外周部流路材の図示が
省略されている。
【0117】図9(a)のスパイラル型膜エレメント1
においては、スパイラル状膜要素1aの両端部が樹脂層
40で封止されている。図9(b)のスパイラル型膜エ
レメント1においては、スパイラル状膜要素1aの一端
部が樹脂層40で封止されている。
【0118】図9(a),(b)のスパイラル型膜エレ
メント1では、製造時の作業工程が増加するが、スパイ
ラル型膜エレメント1の両端部または一端部に原水を供
給するスペースが不要となる。したがって、耐圧容器を
小型化することができ、耐圧容器内にスパイラル型膜エ
レメント1を収納してなるスパイラル型膜モジュールを
小型化することができる。
【0119】また、スパイラル型膜エレメント1の樹脂
層40で封止された端部を耐圧容器の原水入口側に配置
することにより、原水導入時に原水の動圧によりスパイ
ラル型膜エレメント1の端面に汚れが付着することを防
止することができる。
【0120】図10はスパイラル型膜エレメントのさら
に他の例を示す一部切欠き斜視図である。また、図11
は図10のスパイラル型膜エレメントの封筒状膜の一例
を示す横断面図であり、図12は図10のスパイラル型
膜エレメントの封筒状膜の他の例を示す横断面図であ
る。さらに、図13は図10のスパイラル型膜エレメン
トの一部切欠き正面図である。
【0121】図10に示すスパイラル型膜エレメント1
は、有孔中空管からなる集水管2の外周面にそれぞれ独
立した複数の封筒状膜3または連続した複数の封筒状膜
3を巻回することにより構成されるスパイラル状膜要素
1aを含む。封筒状膜3の間には、封筒状膜3同士が密
着して膜面積が狭くなることを防止するため、および原
水の流路を形成するために原水スペーサ(原液流路材)
4が挿入されている。
【0122】図11および図12に示すように、封筒状
膜3は、透過水スペーサ(透過液流路材)6の両面に2
枚の分離膜7を重ね合わせて3辺を接着することにより
形成され、その封筒状膜3の開口部が集水管2の外周面
に取り付けられている。分離膜7としては、10kgf
/cm2 以下で運転される低圧逆浸透膜、限外濾過膜、
精密濾過膜等が用いられる。
【0123】図11の例では、複数の封筒状膜3がそれ
ぞれ独立した分離膜7により形成される。図11の例で
は、複数の封筒状膜3が連続した分離膜7を折り畳むこ
とにより形成される。
【0124】また、スパイラル状膜要素1aの外周面は
液体透過性材料であるネット8で覆われている。このネ
ット8の材質としては、ポリオレフィン、ポリスルホ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリアミド等の合
成樹脂、またはステンレス、鉄等の金属を用いることが
できる。
【0125】ネット8は、3メッシュ以上200メッシ
ュ以下であることが好ましい。それにより、逆流洗浄時
の逆圧によるスパイラル状膜要素1aの膨らみを確実に
抑えることができるとともに、運転時に外周部側からス
パイラル状膜要素1a内に原水を十分に供給することが
できる。
【0126】図10に示すスパイラル型分離膜エレメン
ト1においては、ネット8の材質として、トリコット布
にエポキシ樹脂を含浸させたものを使用する。このネッ
ト8は、50メッシュであり、縦糸および横糸のピッチ
は0.5mm、縦糸および横糸の径は0.15mmであ
る。
【0127】なお、スパイラル状膜要素1aの外周面に
加えてスパイラル状膜要素1aの端面もネット8で覆っ
てもよい。
【0128】図13に示すように、スパイラル状膜要素
1aの外周面を覆うネット8の3箇所に等間隔で円周方
向に沿って樹脂81が塗布され、それによりネット8が
スパイラル状膜要素1aの外周面に3箇所で固定されて
いる。樹脂81の塗布箇所の数は、逆流洗浄時に生じる
逆圧に依存するため特に限定しないが、樹脂81の塗布
箇所が3箇所よりも多くなると、逆流洗浄時にスパイラ
ル状膜要素1aの外周部の汚染物質が除去されにくくな
る。したがって、例えば長さ944cmのスパイラル状
膜要素1aでは、3箇所程度を樹脂81で固定すること
が好ましい。
【0129】ネット8の外周面側は、外周部流路材5で
覆われている。外周部流路材5の材質および寸法は、図
1に示した外周部流路材5の材質および寸法と同様であ
る。
【0130】なお、外周部のネット8の全体を外周部流
路材5で覆ってもよく、あるいは一部の領域を外周部流
路材5で覆ってもよい。
【0131】さらに、図14に示すような透過水スペー
サ6の一部をネットとして用いたスパイラル型膜エレメ
ント1を用いてもよい。このようなスパイラル型膜エレ
メント1においては、1つの封筒状膜3内に挿入された
透過水スペーサ6が封筒状膜3の外周部側の側部から外
部へ突出するように延長され、透過水スペーサ6の延長
された部分がネット8としてスパイラル状膜要素1aの
外周面に巻回されている。封筒状膜3の外周部側の側部
から外部へ突出する透過水スペーサ6と封筒状膜3との
間は樹脂6aでシールされている。
【0132】この場合、ネット8を別個に設けることに
よる追加の部品コストを抑えつつ逆流洗浄時の逆圧によ
るスパイラル状膜要素1aの膨らみを延長された透過水
スペーサ6により防止することができる。
【0133】図1または図3のスパイラル型膜モジュー
ルに、図5のスパイラル型膜エレメント1の代わりに図
9〜図14のスパイラル型膜エレメント1を装填する場
合においても、図2または図4の保持板200,201
を用いることにより、図1または図3の実施例と同様の
効果が得られる。
【0134】なお、図5〜図14においては、スパイラ
ル状膜要素1aを分離膜等の液体透過性材料で被覆しさ
らにネット等の外周部流路材で被覆してなる2重構造の
スパイラル型膜エレメント1について説明したが、本発
明に係るスパイラル型膜モジュールに用いるスパイラル
型膜エレメントは、スパイラル状膜要素1aを直接、外
周部流路材で被覆してなる1重構造であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例におけるスパイラル型膜モジ
ュールを示す模式的断面図である。
【図2】図1のスパイラル型膜モジュールの保持板を示
す図である。
【図3】本発明の他の実施例におけるスパイラル型膜モ
ジュールを示す模式的断面図である。
【図4】図3のスパイラル型膜モジュールの保持板を示
す図である。
【図5】図1および図3のスパイラル型膜モジュールに
おけるスパイラル型膜エレメントの一部切欠き斜視図で
ある。
【図6】図5のスパイラル型膜エレメントの封筒状膜の
一例を示す横断面図である。
【図7】図5のスパイラル型膜エレメントの封筒状膜の
他の例を示す横断面図である。
【図8】図5のスパイラル型膜エレメントにおける逆流
洗浄動作を示す一部切欠き斜視図である。
【図9】図1または図3のスパイラル型膜モジュールに
おけるスパイラル型膜エレメントの他の例を示す正面図
である。
【図10】図1または図3のスパイラル型膜モジュール
におけるスパイラル型膜エレメントのさらに他の例を示
す一部切欠き斜視図である。
【図11】図10のスパイラル型膜エレメントの封筒状
膜の一例を示す横断面図である。
【図12】図10のスパイラル型膜エレメントの封筒状
膜の他の例を示す横断面図である。
【図13】図10のスパイラル型膜エレメントの一部切
欠き正面図である。
【図14】透過水スペーサをネットとして用いた例を示
す横断面図である。
【図15】従来のスパイラル型膜エレメントの一部切欠
き斜視図である。
【図16】従来のスパイラル型膜エレメントの外観斜視
図である。
【図17】従来のスパイラル型膜エレメントの運転方法
の一例を示す断面図である。
【図18】従来のスパイラル型膜エレメントにおける逆
流洗浄動作を示す一部切欠き斜視図である。
【符号の説明】
1 スパイラル型膜エレメント 1a スパイラル状膜要素 2 集水管 3 封筒状膜 4 原水スペーサ 5 外周部流路材 6 透過水スペーサ 7 分離膜 8 ネット 9 分離膜 10,100 耐圧容器 13,130 原水入口 14,140 透過水出口 51 原水 52 透過水 61,62 線材 81 樹脂 200,201 保持板 210,211 集水管貫通孔 220,221a,221b 孔部
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Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐圧容器内にスパイラル型膜エレメント
    が装填されてなるスパイラル型膜モジュールであって、
    前記スパイラル型膜エレメントは、有孔中空管の外周面
    に独立または連続した複数の封筒状膜が原液流路材を介
    して巻回されてなるスパイラル状膜要素を有し、前記ス
    パイラル状膜要素の外周部が全体的または部分的に外周
    部流路材で覆われ、前記スパイラル状膜要素の少なくと
    も外周部側から原液が供給されて前記有孔中空管の少な
    くとも一方の開口端から透過液が取り出されるように前
    記原液流路材が設けられ、前記スパイラル型膜エレメン
    トの少なくとも一端部に、前記耐圧容器の内周面に当接
    する保持部材が取り付けられたことを特徴とするスパイ
    ラル型膜モジュール。
  2. 【請求項2】 前記保持部材は所定の厚みを有する保持
    板であることを特徴とする請求項1記載のスパイラル型
    膜モジュール。
  3. 【請求項3】 前記所定の厚みが5mm以上80mm以
    下であることを特徴とする請求項2記載のスパイラル型
    膜モジュール。
  4. 【請求項4】 前記保持板は多角形状を有することを特
    徴とする請求項2または3記載のスパイラル型膜モジュ
    ール。
  5. 【請求項5】 前記保持板は孔部を有することを特徴と
    する請求項2〜4のいずれかに記載のスパイラル型膜モ
    ジュール。
  6. 【請求項6】 前記耐圧容器の内部空間の断面積に対す
    る前記保持板の空隙率が80%以上であることを特徴と
    する請求項2〜5のいずれかに記載のスパイラル型膜モ
    ジュール。
  7. 【請求項7】 前記スパイラル状膜要素の外周部が液体
    透過性材料で覆われ、前記液体透過性材料の外周面側が
    全体的または部分的に前記外周部流路材で覆われたこと
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のスパイラ
    ル型膜モジュール。
  8. 【請求項8】 耐圧容器内にスパイラル型膜エレメント
    を装填する方法であって、前記スパイラル型膜エレメン
    トは、有孔中空管の外周面に独立または連続した複数の
    封筒状膜が原液流路材を介して巻回されてなるスパイラ
    ル状膜要素を有し、前記スパイラル状膜要素の外周部が
    全体的または部分的に外周部流路材で覆われ、前記スパ
    イラル状膜要素の少なくとも外周部側から原液が供給さ
    れて前記有孔中空管の少なくとも一方の開口端から透過
    液が取り出されるように前記原液流路材が配置され、前
    記スパイラル型膜エレメントの少なくとも一端部に保持
    部材を取り付け、前記保持部材が前記耐圧容器の内周面
    に当接するように前記スパイラル型膜エレメントを前記
    耐圧容器内に装填することを特徴とするスパイラル型膜
    エレメントの装填方法。
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