JP2001224886A - ドラム式洗濯機 - Google Patents

ドラム式洗濯機

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JP2001224886A
JP2001224886A JP2000036590A JP2000036590A JP2001224886A JP 2001224886 A JP2001224886 A JP 2001224886A JP 2000036590 A JP2000036590 A JP 2000036590A JP 2000036590 A JP2000036590 A JP 2000036590A JP 2001224886 A JP2001224886 A JP 2001224886A
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drainage
water
rotary
tub
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JP2000036590A
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English (en)
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Takayuki Hirano
高行 平野
Kiyomi Sasano
清巳 笹野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 手間がかからず且つ安価な構成で排水ホース
内に糸屑が堆積することを防止する。 【解決手段】 スイッチ入力部44から自動運転コース
の開始指令信号が入力されると、制御回路47はプログ
ラムに従って各機器を駆動制御し、洗い、すすぎ、脱水
の各行程を順次実行する。このとき、最終すすぎの後に
行われる排水では、制御回路47は、ギアドモータ26
の駆動開始と同時にモータ19を5秒間通電して回転槽
を回転駆動する。この結果、水槽内に水流が発生すると
共に、回転槽の回転に伴う遠心力により水槽内の水は勢
い良く排水経路内に流入する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排水弁を開放する
ことにより水槽内の水を排水するようにしたドラム式洗
濯機に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来より、ドラム式洗
濯機、例えば乾燥機能を備えたドラム式洗濯機において
は、一連の洗濯運転或いは乾燥運転の際に洗濯物から糸
屑が発生する。このような糸屑は、排水時に水槽内の水
を共に排出される。
【0003】ところが、水槽の下部から機外に延びる排
水ホースの途中に折れ曲がった部分があると、その部分
に糸屑が残留することがある。このように排水ホース内
に残留した糸屑は、次回の排水時に排出される場合もあ
るが、糸屑の量が多い場合や排水時の水流が弱い場合等
には、そのまま排水ホース内に堆積して排水経路を狭め
る原因となる。このように排水経路が狭められると、排
水効率が低下して排水作業に時間がかかる。
【0004】このため、従来より、排水経路にフィルタ
を設けて排水ホース内に糸屑が進入することを防止した
り、排水ポンプにより強制的に排水することにより排水
ホース内に進入した糸屑を外部に押し出す方法が採用さ
れていた。
【0005】ところが、フィルタを設けた場合は、使用
者が定期的にフィルタの掃除を行い、フィルタに付着し
た糸屑を取り除くという面倒な作業が必要となる。ま
た、排水ポンプを設けると、その分、製造コストが高く
なるという問題があった。
【0006】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、手間がかからず且つ安価な構成で排水
ホース内に糸屑が堆積することを防止できるドラム式洗
濯機を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1のドラ
ム式洗濯機は、外箱の内部に配設された水槽と、この水
槽内に回転可能に配設されたドラム形の回転槽と、この
回転槽を回転駆動する回転駆動手段と、前記水槽内に給
水する給水手段と、排水経路を開閉する排水弁と、この
排水弁に接続され前記水槽内の水を外部に排出するため
の排水ホースとを具備し、前記回転駆動手段を、前記排
水弁を開放させることにより行われる複数回の排水のう
ち少なくとも1回は前記回転槽を回転駆動するように構
成したところに特徴を有する。
【0008】排水時に回転槽を回転させると、回転槽内
に水流が発生する。また、回転槽の回転により回転槽内
の水、即ち水槽内の水に遠心力が作用するため、水槽内
の水は、比較的強い勢いで排水経路を通って排水ホース
内に流入する。従って、上記構成によれば、複数回の排
水時のうちの少なくとも一回は回転槽を回転駆動して排
水ホース内を流れる水の勢いを強くしたので、排水ホー
ス内に残留している糸屑を押し流すことができる。ま
た、水槽内の水が糸屑を伴って排水ホース内に流入した
場合には、その糸屑が排水ホース内に残留することを防
止できる。
【0009】この場合、前記回転駆動手段は、回転槽の
回転を伴う排水の初期において回転槽を回転駆動するよ
うに構成することが好ましい(請求項2の発明)。上記
構成によれば、水槽内の水量が多いときに回転槽が回転
されるため、水槽内から強い水流で排出される水の量が
多くなる。このため、より効果的に排水ホース内の糸屑
を排出したり、排水ホース内に溜まることを防止でき
る。
【0010】また、回転槽の回転を伴う排水において
は、前記回転駆動手段は前記排水ホースの延びる方向と
対応する方向に回転槽を回転するように構成すると良い
(請求項3の発明)。上記構成によれば、水槽内から排
水ホース内に勢い良く流入した水は、余り失速すること
なく排水ホース内を外部に向かって流れる。このため、
糸屑が排水ホース内に溜まることを防止したり、排水ホ
ース内の糸屑を排出したりする効果が大きくなる。
【0011】更に、前記水槽内の水位を検出するための
水位検出手段を備え、回転槽の回転を伴う排水の前の洗
い或いはすすぎにおける水位を、最高設定水位よりも高
く設定することも良い構成である(請求項4の発明)。
上記構成によれば、より多量の水を強い水流で排出する
ことができる。
【0012】更にまた、前記回転槽の回転を伴う排水で
は、回転駆動手段は、洗い或いはすすぎにおける回転速
度よりも高い回転速度で前記回転槽を回転駆動すること
が好ましい(請求項5の発明)。回転槽の回転速度が高
いほど、回転槽の回転により発生する水流の勢いが強く
なる。上記構成によれば、排水時に回転槽を回転させる
ことにより発生する水流の勢いをより強くすることがで
きるので、糸屑が排水ホース内に溜まることを防止した
り、排水ホース内の糸屑を排出したりする効果がより一
層大きくなる。
【0013】また、回転槽の回転を伴う排水における回
転槽の回転方向を、変更可能に構成することが好ましい
(請求項6発明)。上記構成によれば、排水ホースの方
向を変えた場合でも、その変更後の方向に応じて回転槽
の回転方向を変更することができる。
【0014】加えて、回転槽の回転を伴う排水におい
て、回転駆動手段は、回転槽を正逆両方向に回転駆動す
るように構成すると良い(請求項7の発明)。このよう
な構成によれば、排水ホースの方向に関わらず排水ホー
ス内に溜まった糸屑を排出することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を乾燥機能を備えた
ドラム式洗濯機に適用した第1の実施例を図1ないし図
9を参照しながら説明する。まず、全体構成を示す図2
において、外箱1は、全体として略矩形箱状をなしてお
り、その前面部2の略中央部には洗濯物の出入口2aが
形成されていると共に、前記出入口2aを開閉する扉3
が設けられている。
【0016】前記外箱1の内部には、ドラム状をなす例
えばプラスチック製の水槽4が後ろ下がりに傾斜した状
態で配設されている。前記水槽4は、左右2組のサスペ
ンション5(図2では一組のみ図示)により前記外箱1
の底部に弾性支持されている。前記水槽4は、筒状をな
す胴部6と、その前後に設けられた前端板部7及び後端
板部8とから構成されている。前記前端板部7のほぼ中
央部には円形の開口部9が形成されている。前記水槽4
の開口部9は例えばゴム製のベロー10によって前記外
箱1の出入口2aに接続されている。
【0017】前記水槽4の内部には、ドラム状をなす回
転槽11が配設されている。前記回転槽11は、筒状の
胴部12と、その前後に設けられた前端板部13、後端
板部14とから構成されている。前記回転槽11は、そ
の軸方向が前記水槽4の軸方向とほぼ一致するように配
置されている。即ち、前記回転槽11の回転中心軸は、
後下がりに傾斜するように構成されている。また、前記
胴部12には、通水孔、通気孔として機能する多数の孔
部(図示せず)が形成されていると共に、その内周面部
には、複数個のバッフル15(図2では1個のみ示す)
が取付けられている。前記前端板部13には円形状の開
口部13aが形成されている。前記後板部14は、後板
部材14aとこの後面部に固着され前記後板部材14a
よりも厚肉に構成された例えば金属製の補強部材14b
とから構成されている。
【0018】また、前記回転槽11の後端板部14の後
面部の中央部には、回転槽軸16が複数のボルトを介し
て固定されている。一方、前記水槽4の後端板部8の後
面中央部には、軸受ハウジング17が固定されている。
前記軸受ハウジング17の前端部は、前記水槽4の後端
板部8を貫通しており、その内部には例えば2個の軸受
18,18がはめ込まれている。これら軸受18,18
により前記回転槽軸16が回転自在に支持されている。
【0019】前記軸受ハウジング17の外周部には、ア
ウタロータ形のブラシレスモータ19を構成するステー
タ20が固定されている。前記ステータ20は、ステー
タコアとこのステータコアに巻装されたコイルとから構
成されている。また、前記回転槽軸16の後端部には前
記モータ19を構成するロータ21が固定されている。
前記ロータ21は前記ステータ20と対向する永久磁石
18aを備えている。以上の構成により、前記回転槽1
1は、前記モータ19により直接的に回転駆動される。
【0020】一方、前記水槽4の下部の外面部にはヒー
タケース22が固定されている。前記ヒータケース22
の内部には、例えばシーズヒータからなる水加熱用ヒー
タ23が収容されている。前記水槽4の下部のうち前記
ヒータケース22が設けられている部分には孔部(図示
せず)が形成されており、前記孔部を介して前記水槽4
内と前記ヒータケース22との間を水が流通するように
なっている。以上の構成によって、前記水槽4内の水が
前記ヒータ23により加熱される。
【0021】また、前記ヒータケース22の下部の後端
部には、排水弁24を備えた排水経路25が設けられて
いる。前記ヒータケース22の下部のうち前記排水経路
25の前部の外面部には、前記排水弁24を開閉するた
めのギアドモータ26が取付金具27を介して取り付け
られている。前記排水弁24の出水口には、外箱1の外
部に向かって延びる蛇腹状の排水ホース28が接続され
ている。前記排水ホース28は、洗濯機の設置場所に設
けられた排水口の位置に応じて外箱1から引き出す方向
を変更できるように構成されている。図2は、正面から
みて左方向に前記排水ホース28が延びた状態を示して
いる。
【0022】一方、前記水槽4の後面部から上部にかか
る部分には、熱交換器29、送風機30、温風器31か
らなる乾燥装置100が配設されている。前記熱交換器
29は全体として中空状をなし、後方からみて前記モー
タ19の左側に位置するように前記水槽4の後面部に配
設されている。前記熱交換器29は、下端部において前
記水槽4と連通している。前記送風機30は、前記熱交
換器29に接続された送風用ケーシング32、このケー
シング32内に収容された送風ファン33、この送風フ
ァン33を回転駆動するファン用モータ34から構成さ
れている。前記温風器31は、前記送風用ケーシング3
2に接続された温風用ケーシング35と、このケーシン
グ35内に収容された温風用ヒータ36とから構成され
ている。前記ベロー10には温風吐出口10aが形成さ
れており、前記温風器31はダクト37を介して前記温
風吐出口10aに接続されている。
【0023】乾燥運転が実行されると、送風ファン33
の送風作用により前記回転槽11内の空気は熱交換器2
9内に吸引された後、送風用ケーシング32、温風用ケ
ーシング35を通り、温風吐出口10aから前記回転槽
11内に戻される。このような空気の循環により前記回
転槽11内の空気は温風化されると共に熱交換(除湿)
され、前記回転槽11内部の洗濯物が乾燥される。
【0024】これに対して、図2に二点鎖線で示すよう
に、前記外箱1内の上部には、洗い用給水弁38を備え
た給水路39及び洗剤投入ケースを備えた給水器40が
配設されている。前記給水器40は、図示しないフレキ
シブルホースにより前記水槽に接続されている。従っ
て、洗い用給水弁38、給水路39、給水器40が給水
手段として機能する。尚、前記給水路39には、熱交換
用給水弁41(図1参照)を備えた給水路(図示せず)
が接続されており、前記熱交換器29に給水するように
構成されている。
【0025】また、前記外箱1の前面部2の上部内面に
は制御回路42が配設されていると共に、前記制御回路
42の前部に位置して操作パネル43(図8及び図9参
照)が配設されている。図8及び図9に示すように、前
記操作パネル43には、一時停止スイッチとしても機能
するスタートスイッチ44a、運転コースを設定するた
めのコース設定スイッチ44b等を備えたスイッチ入力
部44や、種々の表示を行う表示部45が設けられてい
る。
【0026】図1は、本実施例にかかるドラム式洗濯機
の電気的構成を機能ブロックの組み合わせにより示す図
である。この図1において、前記制御回路42は、マイ
クロコンピュータを主体に構成されたもので、その入力
ポートには、前記スイッチ入力部44からの操作信号、
前記回転槽11内の水位を検出する水位検出手段たる水
位センサ46からの水位検出信号等が与えられるように
なっている。
【0027】前記制御回路42の出力ポートには、モー
タ19を可変速駆動するためのインバータ回路47、前
記水加熱用ヒータ23、ギアドモータ26、温風用ヒー
タ36、ファン用モータ34、洗い用給水弁38、熱交
換用給水弁41を駆動するための駆動回路48、前記表
示部45が接続されている。この場合、上記インバータ
回路47は、前記モータ19を正逆両方向に回転させて
前記回転槽11を正逆両方向に回転させることができる
ように構成されている。従って、前記制御回路42及び
インバータ回路47、前記モータ17により回転駆動手
段が構成される。尚、前記モータ19が正方向に回転駆
動されたとき、前記回転槽11は図3に矢印Aで示す方
向に回転し、逆方向に回転駆動されたとき前記回転槽1
1は反矢印A方向に回転する。
【0028】また、上記制御回路47は、洗濯・乾燥運
転のためのプログラムを有しており、そのプログラムに
従い、スイッチ入力部44、水位センサ46の入力に応
じて、給水弁38、41、ギアドモータ26、ヒータ2
3、36、ファン用モータ34、モータ19を駆動制御
して洗濯・乾燥運転を実行する。このとき、前記制御回
路47は、後述の作用にて詳述するように、洗濯運転の
各行程のうち脱水行程の前に行われる排水時に、前記回
転槽11を回転駆動するように構成されている。
【0029】この場合、前記回転槽11の回転方向は前
記排水ホース28の延びる方向に対応した方向に設定さ
れている。具体的には、前記排水ホース28が正面から
みて左方向に延びているとき(図2、図3に示す状態)
は、前記回転槽11の回転方向が矢印A方向になるよう
に設定されている。これに対して、前記排水ホース28
が正面からみて右方向に延びているとき(図3に二点鎖
線で示す状態)は、前記回転槽11の回転方向が反矢印
A方向になるように設定されている。
【0030】また、排水時における回転槽11の回転方
向は、次に示す特殊操作によって設定される。即ち、操
作パネル43のスイッチ入力部44のうち洗いスイッチ
44c及びすすぎスイッチ44dを同時に押しながら電
源スイッチ(図示せず)をオン操作すると、回転槽11
の回転方向が反転する。
【0031】このとき、電源スイッチをオン操作した
後、洗いスイッチ44a及びすすぎスイッチ44bを同
時に押すと、そのときの設定状況が表示部45のうちの
LED45aに所定時間表示される。例えば、図8は、
排水ホース28が右方向に延びているときに対応する反
矢印A方向に設定されていることを示す。一方、図9
は、回転槽11の回転方向が排水ホース28が左方向に
延びているときに対応する方向、即ち矢印A方向に設定
されていることを示す。従って、作業者は、LED45
aの表示をみて回転槽11の回転方向の設定を確認する
ことができる。
【0032】次に本実施例の作用を、制御回路47の制
御のうち本発明の要旨に関連した部分を中心に説明す
る。ここでは、いくつかの洗濯コースのうち自動運転コ
ースが実行された場合について説明する。また、排水ホ
ース28の延びる方向は左方向に設定されているものと
する。
【0033】スイッチ入力部44から自動運転コースの
開始指令信号が入力されると、制御回路47は、制御プ
ログラムに従って各機器を駆動制御し、図4に示す各行
程を順次実行する。以下、各行程について述べる。
【0034】(1)洗い行程 ここでは、給水、洗い、排水、中間脱水の各動作が順次
実行される。即ち、給水は、水槽4内の水位が所定の水
位に達するまで洗い用給水弁38を通電開放することに
より行われる。洗い行程における最高設定水位は、図3
に一点鎖線Wで示す位置に設定されている。
【0035】また、洗いは、図5に示すように、モータ
19を正転方向に20秒オン、5秒オフ、逆転方向に2
0秒オン、5秒オフする動作を所定時間繰り返すことに
より行われる。このときのモータ19の回転速度は50
rpmに設定されている。
【0036】排水は、ギアドモータ26を通電駆動して
排水弁24を開放することにより行われる。前記排水弁
24は、次の脱水が終了するまで開放状態に保持され
る。
【0037】中間脱水は、図6に示すように、回転速度
が100rpm,400rpm,900rpmと段階的
に上がっていくようにモータ19を駆動制御することに
より行われる。
【0038】(2)すすぎ行程 ここでは、給水、第1すすぎ、排水、中間脱水、給水、
第2すすぎ、排水、中間脱水、給水、最終すすぎ、排水
の各動作が順次行われる。
【0039】この場合、第1すすぎの前後及び第2すす
ぎの前後にそれぞれ行われる給水及び排水では、洗い行
程の給水及び排水と同じ動作を実行する。また、第1す
すぎ及び第2すすぎでは、上述の洗い行程における洗い
と同様のモータ19を回転駆動する動作が行われる。各
中間脱水では、洗い行程における中間脱水と同様のモー
タ19を回転駆動する動作が行われる。
【0040】これに対して、最終すすぎの前の給水は、
水槽4内の水位が最高設定水位Wよりも上の水位Z(図
3に二点鎖線で示す)に達するまで洗い用給水弁38を
通電開放することにより行われる。従って、続いて実行
される最終すすぎは、その他の洗い及びすすぎのときよ
りも高い水位で行われる。尚、この場合、前記モータ1
9の制御は、洗い行程における洗いと同じである。
【0041】また、最終すすぎの後の排水では、ギアド
モータ26を駆動して排水弁24を開放すると共に、図
7に示すように、前記ギアドモータ26の駆動開始と同
時に前記モータ19を5秒間通電し、回転槽11を矢印
A方向に回転駆動する。このとき、前記モータ19の回
転速度は、洗い及びすすぎが行われるときの回転槽11
の回転速度(50rpm)よりも大きく、且つ前記回転
槽11の回転と前記サスペンション5とが共振する回転
数(本実施例においては120〜200rpm)よりも
小さい値、具体的には80rpmに設定されている。
【0042】このように、排水時に回転槽11を回転さ
せると、遠心力によって水槽4内の水は勢い良く排水経
路25内に流入する。また、前記回転槽11の回転に伴
い水槽4内に図3に矢印Bで示す方向の水流が発生す
る。この結果、水槽4内の水は、比較的強い勢いで矢印
B方向から排水経路25、排水ホース28内に流入し、
外部に向かって流れる。
【0043】(3)脱水行程 ここでは、最終脱水を実行する。この最終脱水では、上
述の洗い行程における中間脱水と同様のモータ19を回
転駆動する動作が行われる。尚、本発明の要旨とは関係
がないため図示及び説明を省略するが、自動運転コース
では脱水行程の終了後、乾燥行程が実行される。
【0044】上記構成の本実施例によれば、最終すすぎ
の後の排水時に、回転槽11を回転駆動するように構成
した。即ち、最終すすぎの後は、回転槽11の回転を伴
う排水を行い、水槽4内の水を比較的強い水流で排水ホ
ース28内を流すように構成した。このため、最終すす
ぎの後の排水では、水槽4内の水が洗濯運転や乾燥運転
の際に発生した糸屑を伴って排出される場合でも、その
糸屑が排水ホース28内に残留することを防止できる。
また、前回までの排水の際に排水ホース28内に糸屑が
溜まった場合には、強い水流により糸屑を外部まで押し
流すことができる。
【0045】特に本実施例では、回転槽11の回転を伴
う排水時における前記回転槽11の回転方向を矢印A方
向に設定した。従って、水槽4内に矢印B方向、即ち排
水ホース28が延びる方向と略同じ方向の水流を発生さ
せて排水することができる。このため、水槽4内に水
を、比較的強い水流を保持しつつ排水ホース28内に流
入させることができるので、一層効果的に、排水ホース
28内に糸屑が残留したり、排水ホース28内の糸屑を
押し出したりすることができる。
【0046】また、本実施例においては、回転槽11の
回転を伴う排水の初期に、即ち水槽4内の水量が多いと
きに回転槽11を回転駆動するように構成した。しか
も、回転槽11の回転を伴う排水の前に行われる最終す
すぎの水位を最高設定水位よりも高く設定した。従っ
て、回転槽11の回転を伴う排水を、多量の水で行うこ
とができる。このため、排水ホース28内に糸屑が残留
することを防止したり、排水ホース28内の糸屑を押し
出したりする効果が向上する。
【0047】更にまた、本実施例においては、回転槽1
1の回転を伴う排水時における回転槽11の回転速度
を、洗い、すすぎにおける回転速度よりも大きく且つ共
振回転数よりも小さい値に設定した。このため、振動の
発生を抑えつつ強い水流を発生させることができる。
【0048】また、本実施例においては、回転槽11の
回転を伴う排水時における前記回転槽11の回転方向は
変更可能に構成した。このため、排水ホース28の向き
を変更した場合でも対応できる。ところで、排水ホース
28の向きは、一般に、サービスマンが洗濯機の設置時
に、設置場所の排水口の位置に合わせて設定するもので
ある。従って、回転槽11の回転を伴う排水時における
前記回転槽11の回転方向の設定は、サービスマンが行
うことが好ましい。そこで、本実施例においては、操作
パネル43のうちの洗いスイッチ43cとすすぎスイッ
チ43dを同時に押しながら電源スイッチ(図示せず)
をオンするという特殊操作により回転槽11の回転方向
が変更されるように構成した。このため、一般の使用者
が不用意に変更してしまうことを防止できる。
【0049】図10は、本発明の第2の実施例(請求項
6に対応)を示すものであり、第1の実施例と異なると
ころを説明する。尚、第1の実施例と異なるところは同
一符号を付している。この第2の実施例においては、最
終すすぎの後の排水のときに、回転槽11を矢印A方
向、反矢印A方向の両方向に回転駆動するように構成し
た。即ち、図10に示すように、前記ギアドモータ26
の駆動開始と同時に前記モータ19を5秒間オン、5秒
間オフ、5秒間オンする。
【0050】このような実施例によれば、排水ホース2
8が外部に向かって延びる方向に関わらず、確実に、排
水ホース28内に糸屑が残留することを防止したり、排
水ホース28内の糸屑を排出したりすることができる。
また、回転槽11の回転を伴う排水時における回転槽1
1の回転方向を変更可能な構成としなくても済み、その
分、構成を簡単にすることができる。
【0051】尚、本発明は上記した実施例に限定される
ものではなく、例えば次のような変形が可能である。上
記各実施例では、回転槽11の回転を伴う排水のときの
前記回転槽11の回転を開始するタイミングをギアドモ
ータ26の駆動開始時にしたが、ギアドモータ26の駆
動開始から所定時間、例えば4秒間遅延させても良い。
上記実施例に用いた排水弁24は、ギアドモータ26の
通電開始から約8秒後に完全に開放する。従って、回転
槽11の回転開始タイミングをギアドモータ26の駆動
開始から遅延させると、排水弁24がより大きく開放し
た状態で回転槽11を回転させることができる。
【0052】回転槽11の回転に伴う排水の初期に回転
槽11を回転させる構成に限定されるものではなく、例
えば、排水が行われている間は回転槽11を回転駆動す
るように構成しても良い。
【0053】上記各実施例では、回転槽11の回転を伴
う排水は、最終すすぎの後に行うように構成したが、他
の排水時に行っても良い。また、回転槽11の回転を伴
う排水は、洗濯運転の各行程に含まれる複数の排水のう
ちの1回に限らず、2回以上行っても良く、また、すべ
ての排水時に行っても良い。
【0054】本発明は、回転槽の回転中心軸が後ろ下が
りに傾斜する構成の他、回転槽の回転中心軸が水平軸で
あるドラム式洗濯機にも適用できる。また、乾燥機能を
備えていないドラム式洗濯機にも適用できる。
【0055】
【発明の効果】本発明のドラム式洗濯機は、排水弁を開
放させることにより行われる複数回の排水のうち少なく
とも1回は回転槽を回転駆動し、水槽内の水を勢い良く
排出するように構成したので、水槽内の水が糸屑を伴っ
て排水ホース内に流入しても、その糸屑が排水ホース内
に残留することを防止できると共に、排水ホース内に糸
屑がたまっている場合には、その糸屑を外部まで押し流
すことができる。このため、排水ホース内に糸屑が堆積
することを極力防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示すドラム式洗濯機の
電気的構成を示す機能ブロック図
【図2】全体の縦断側面図
【図3】回転槽の回転方向と排水ホースの延びる方向と
の関係を示す図
【図4】自動運転コースの行程表
【図5】洗い及びすすぎ時におけるモータの動作内容の
タイムチャート
【図6】脱水時におけるモータの動作内容のタイムチャ
ート
【図7】回転槽の回転を伴う排水時におけるモータの動
作内容のタイムチャート
【図8】排水ホースが右方向に延びるように設定されて
いるときの表示を示す操作パネルの平面図
【図9】排水ホースが左方向に延びるように設定されて
いるときの表示を示す操作パネルの平面図
【図10】本発明の第2の実施例を示す図7相当図
【符号の説明】
図中、1は外箱、4は水槽、11は回転槽、19はモー
タ(回転駆動手段)、24は排水弁、25は排水経路、
28は排水ホース、38は洗い用給水弁(給水手段)、
39は給水路(給水手段)、40は給水器(給水手
段)、42は制御回路(回転駆動手段)、46は水位セ
ンサ(水位検出手段)、47はインバータ回路(回転駆
動手段)を示す。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外箱と、 この外箱の内部に配設された水槽と、 この水槽内に回転可能に配設されたドラム形の回転槽
    と、 この回転槽を回転駆動する回転駆動手段と、 前記水槽内に給水する給水手段と、 排水経路を開閉する排水弁と、 この排水弁に接続され前記水槽内の水を外部に排出する
    ための排水ホースとを具備するドラム式洗濯機におい
    て、 前記回転駆動手段は、前記排水弁を開放させることによ
    り行われる複数回の排水のうち少なくとも1回は前記回
    転槽を回転駆動するように構成されていることを特徴と
    するドラム式洗濯機。
  2. 【請求項2】 回転駆動手段は、回転槽の回転を伴う排
    水の初期において回転槽を回転駆動することを特徴とす
    る請求項1記載のドラム式洗濯機。
  3. 【請求項3】 回転槽の回転を伴う排水において、回転
    駆動手段は排水ホースの延びる方向と対応する方向に回
    転槽を回転するように構成されていることを特徴とする
    請求項1または2記載のドラム式洗濯機。
  4. 【請求項4】 水槽内の水位を検出するための水位検出
    手段を備え、 回転槽の回転を伴う排水の前の洗い或いはすすぎにおけ
    る水位は、最高設定水位よりも高く設定されていること
    を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のドラ
    ム式洗濯機。
  5. 【請求項5】 回転槽の回転を伴う排水では、回転駆動
    手段は、洗い或いはすすぎにおける回転速度よりも高い
    回転速度で前記回転槽を回転駆動することを特徴とする
    請求項1ないし4のいずれかに記載のドラム式洗濯機。
  6. 【請求項6】 回転槽の回転を伴う排水における回転槽
    の回転方向は、変更可能に構成されていることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれかに記載のドラム式洗濯
    機。
  7. 【請求項7】 回転槽の回転を伴う排水において、回転
    駆動手段は、回転槽を正逆両方向に回転駆動することを
    特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のドラム
    式洗濯機。
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