JP2001224377A - α1,4−ガラクトース転移酵素およびそれをコードするDNA - Google Patents
α1,4−ガラクトース転移酵素およびそれをコードするDNAInfo
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Abstract
ド中のガラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基
を転移するα1,4−ガラクトース転移酵素、及び同酵
素をコードするDNAを提供する。 【解決手段】 以下の(A)又は(B)のポリペプチド
及びそれをコードするDNA。 (A)配列番号2のアミノ酸番号46〜353で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中のガ
ラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転移す
る酵素活性を有するポリペプチド。
Description
用したポリペプチドの製造、又は診断もしくは治療に有
用なツールに関する。詳しくは、本発明はα1,4−ガ
ラクトース転移酵素及びそれをコードするDNA、当該
DNAを含有する組換えベクター、当該DNA又は組換
えベクターで形質転換した形質転換細胞、及び、当該形
質転換細胞を用いたGb3/CD77又はグロボ系糖脂質の製造
方法に関する。
であり(1;後述の文献番号を示す。以下同じ。)、糖
転移酵素の連続した作用により合成される(2)。ラク
トシルセラミド(以下、「LacCer」と称することがあ
る)に、異なる3種の糖の内の一つが付加されると、3
種の主要な糖脂質系、すなわち、ガングリオシド系(α
2,3-シアル酸)、ラクト/ネオラクト系(β1,4-N-ア
セチルグルコサミン)、およびグロボ系(α1,4-ガラク
トース)のいずれか1種となる。グリコスフィンゴ脂質
の炭水化物部分の合成に関与する酵素をコードする多く
の遺伝子が今までに単離されているが(3)、グロボ系
糖脂質の合成に特異的な糖転移酵素は、未だ単離されて
いない。
セラミド(以下、「Gb3」と称することがある)は、赤
血球におけるP式血液型のPK抗原として特徴付けられ
る(5)。Wielsらによって報告されているように、Gb3
はバーキットリンパ腫関連抗原であり(6)、Gb3の発
現および生物学的重要性について研究されている(7,
8,9)。Gb3はCD77に分類されることから(10)、この
抗原をGb3/CD77と称することとする。
いて、多量発現していることが報告されている。しかし
ながら、Gb3/CD77は、現在ではB細胞上に発現する分化
抗原と考えられており、B細胞系統の幾つかの悪性腫瘍
においても観察され得る(7)。通常の白血球では、Gb
3/CD77は胚中心の扁桃B細胞のサブセットにおいて発現
する(9)。興味深いことに、分離してインビトロで培
養した場合、Gb3/CD77を産生するBリンパ細胞は、急速
にして自発的なアポトーシスを受ける(11)。さらに、
Gb3/CD77抗原を持つバーキットリンパ腫細胞もまた、低
血清濃度の培地、あるいは抗−イムノグロブリンM抗体
による架橋により、アポトーシスが容易に誘導される
(12)。
起こす可能性がある(13,14)エシェリヒア・コリ(E.
coli)O157由来のシガ(Shiga)様毒素であるベロ毒素
(VTs)に対するレセプターとして認識されてきてい
る。ベロ毒素のB−サブユニットはGb3/CD77に特異的に
結合し、そしてA−サブユニットが細胞に取り込まれ、
その結果、28SリボゾーマルRNAが分解され、細胞は死滅
する(15)。また、B−サブユニットのみでもアポトー
シスを引き起し得る(16)。これらの結果から、Gb3/CD
77はアポトーシスシグナルの媒介において重要な分子で
あることが示されるが、正確なメカニズムについては研
究の余地がある。
系糖脂質であるGb3/CD77は、LacCerにα1,4-ガラクトー
スが付加されることにより生成することが判明している
が(4)、この反応に特異的な糖転移酵素は単離されて
いない。本発明は、前記反応を触媒するGb3/CD77合成酵
素、すなわちα1,4−ガラクトース転移酵素、及び同
酵素をコードするDNAを単離し、さらにそれらの利用
法を提供することを課題とする。
を解決するために鋭意検討を重ねた結果、α1,4−ガ
ラクトース転移酵素をコードするDNAを単離してその
塩基配列を明らかにし、さらにこのDNAが、活性を有
するα1,4−ガラクトース転移酵素を発現することを
確認して、本発明を完成した。
(B)のポリペプチド(以下、「本発明ポリペプチド」
ともいう)である。 (A)配列番号2のアミノ酸番号46〜353で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中のガ
ラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転移す
る酵素活性を有するポリペプチド。
(A’)又は(B’)のポリペプチドである。 (A’)配列番号2のアミノ酸番号20〜353で表さ
れるアミノ酸配列からなるポリペプチド。 (B’)アミノ酸配列(A’)において、1もしくは数
個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ
酸配列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体
であるラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中
のガラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転
移する酵素活性を有するポリペプチド。
下の(A'')又は(B'')のポリペプチドである。 (A'')配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (B'')アミノ酸配列(A'')において、1もしくは数
個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ
酸配列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体
であるラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中
のガラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転
移する酵素活性を有するポリペプチド。
チドをコードするDNA(以下、「本発明DNA」とも
いう)を提供する。同DNAとして具体的には、下記
(a)又は(b)に示すDNAが挙げられる。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号2
69〜1192からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。 本発明はまた、前記DNAにおいて、ガラクトース供与
体から、受容体であるラクトシルセラミド又はガラクト
シルセラミド中のガラクトース残基のC4位に、ガラク
トース残基を転移する酵素活性を有するポリペプチドを
コードするDNAを提供する。
換えベクターを提供する。また本発明は、前記DNA又
は前記組換えベクターを宿主細胞に導入して得られる形
質転換細胞を提供する。
な培地で培養して、前記のいずれかのポリペプチドを発
現させ、生成したポリペプチドを採取する工程を少なく
とも含む、前記ポリペプチドの製造方法を提供する。
チド又は前記形質転換細胞の培養物とラクトシルセラミ
ドとを接触させ、酵素反応させる工程を少なくとも含
む、Gb3/CD77の製造方法を提供する。
プチド又は前記形質転換細胞の培養物とガラクトシルセ
ラミドとを接触させ、酵素反応させる工程を少なくとも
含む、下記式(1)で示される糖脂質の製造方法を提供
する。
を、α1→4はα1-4グリコシド結合を、それぞれ示す。
以下同じ。)
ら、受容体であるラクトシルセラミド又はガラクトシル
セラミド中のガラクトース残基のC4位に、ガラクトー
ス残基を転移する反応を触媒する酵素を、「α1,4−
ガラクトース転移酵素」という。また、ガラクトース供
与体から、受容体であるラクトシルセラミド又はガラク
トシルセラミド中のガラクトース残基のC4位に、ガラ
クトース残基を転移する反応を触媒する酵素活性を、
「α1,4−ガラクトース転移酵素活性」という。
ペプチドである。 (A)配列番号2のアミノ酸番号46〜353で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中のガ
ラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転移す
る酵素活性を有するポリペプチド。
1,4−ガラクトース転移酵素の触媒ドメインを少なく
とも含むポリペプチドである。α1,4−ガラクトース
転移酵素は、N末端から順に細胞質ドメイン、膜貫通ド
メイン及び触媒ドメインを有している。前記(A’)又
は(B’)で示されるポリペプチドは、少なくとも膜貫
通ドメイン及び触媒ドメインを含むポリペプチドであ
る。また、前記(A'')又は(B'')で示されるポリペ
プチドは、細胞質ドメイン、膜貫通ドメイン及び触媒ド
メインを含むポリペプチドである。これらのポリペプチ
ドはいずれも、本発明ポリペプチドに含まれる。
を、配列番号2に示す。配列番号2において、アミノ酸
番号1〜19が細胞質ドメイン、アミノ酸番号20〜4
5が膜貫通ドメイン、アミノ酸番号46〜353が触媒
ドメインである。
(A’)及び(A'')のポリペプチドが好ましく、
(A’)及び(A'')がより好ましく、(A'')が特に
好ましい。しかし、α1,4−ガラクトース転移酵素活
性を有する限り、いずれのポリペプチドであってもよ
い。
個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ
酸配列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体
であるラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中
のガラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転
移する酵素活性を有するポリペプチド」とは、ガラクト
ース供与体から、受容体であるラクトシルセラミド又は
ガラクトシルセラミド中のガラクトース残基のC4位
に、ガラクトース残基を転移する活性(α1,4−ガラ
クトース転移酵素活性)を実質的に害さない1もしくは
数個のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入又は転位を有し
ていてもよいことを示す。
は、それをコードするDNAの多形や変異の他、生成後
のポリペプチドの細胞内および精製中の修飾反応などに
よってそのアミノ酸配列中にアミノ酸の置換、欠失、挿
入又は転位等の変異が起こりうるが、それにもかかわら
ず変異を有しないポリペプチドと実質的に同等の生理、
生物学的活性を示すものがあることが知られている。こ
のように構造的に若干の差違があってもその機能につい
ては大きな違いが認められないものも、本発明ポリペプ
チドに包含される。人為的にポリペプチドのアミノ酸配
列に上記のような変異を導入した場合も同様であり、こ
の場合にはさらに多種多様の変異体を作製することが可
能である。例えば、ヒトインターロイキン2(IL-2)の
アミノ酸配列中の、あるシステイン残基をセリンに置換
したポリペプチドがインターロイキン2活性を保持する
ことが知られている(Science,224,1431(1984))。また、
ある種のポリペプチドは、活性には必須でないペプチド
領域を有していることが知られている。例えば、細胞外
に分泌されるポリペプチドに存在するシグナルペプチド
や、プロテアーゼの前駆体等に見られるプロ配列などが
これにあたり、これらの領域のほとんどは翻訳後、また
は活性型ポリペプチドへの転換に際して除去される。こ
のようなポリペプチドは、一次構造上は異なった形で存
在しているが、最終的には同等の機能を有するポリペプ
チドであり、本発明ポリペプチドに包含されるものであ
る。
とは、本発明酵素の活性が失われない程度の変異を起こ
してもよいアミノ酸の数を示し、例えば400アミノ酸
残基からなるポリペプチドの場合、2〜20程度、好ま
しくは2〜10、より好ましくは2〜5以下の数を示
す。
公知の方法(4)によって測定できる。具体的には、後
記実施例に示すように、UDP-ガラクトース(UDP-Gal)
を供与体として用い、LacCerへのガラクトースの転移反
応を利用した測定方法を用いることによって測定でき
る。よって当業者であれば、α1,4−ガラクトース転
移酵素活性の有無を指標として、該活性を実質的に害さ
ない1つ以上のアミノ酸残基の置換、欠失、挿入又は転
位を容易に選択することができる。
胞株からのα1,4−ガラクトース転移酵素cDNAの単
離、及び同cDNAのマウスの線維芽細胞における発現によ
り、同定され、性質及び構造が明らかとなったものであ
る。本発明ポリペプチドは、後述の本発明DNAを適当
な細胞で発現させることにより、取得することができ
る。また、化学合成等により製造されたポリペプチド
も、当然に本発明ポリペプチドに包含される。本発明D
NAを用いた本発明ポリペプチドの製造方法については
後述する。
のポリペプチドでなくてもよく、必要により融合タンパ
ク質の一部となっていてもよい。例えば、本発明ポリペ
プチドのポリペプチドと他のポリペプチド、例えばプロ
テインA、を含む融合ポリペプチドが例示される。
体から、受容体であるラクトシルセラミド又はガラクト
シルセラミド中のガラクトース残基のC4位に、ガラク
トース残基を転移する酵素活性を有する限り、ポリペプ
チドのみからなるものであってもよいし、糖鎖等を有し
ていてもよい。
るDNAである。同DNAとして具体的には、下記
(A)又は(B)のポリペプチドをコードするDNAが
挙げられる。 (A)配列番号2のアミノ酸番号46〜353で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中のガ
ラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転移す
る酵素活性を有するポリペプチド。
ドするDNAが好ましい。上記DNAは、少なくともα
1,4−ガラクトース転移酵素の触媒ドメインを含むポ
リペプチドをコードするDNAであるが、本発明DNA
は、加えて膜貫通ドメインを含むポリペプチド、又は、
さらに細胞質ドメインを含むポリペプチドをコードする
DNAも含む。
NAとして具体的には、例えば配列番号1において塩基
番号269〜1192で表される塩基配列を含むDNA
が例示される。また、膜貫通ドメインを含むポリペプチ
ドをコードするDNAとして具体的には、例えば配列番
号1において塩基番号191〜1192で表される塩基
配列を含むDNAが例示される。さらに、細胞質ドメイ
ンを含むポリペプチドをコードするDNAとして具体的
には、例えば配列番号1において塩基番号134〜11
92で表される塩基配列を含むDNAが例示される。
Aは、もともとはヒト由来のものであるが、本発明DN
Aの由来は限定されず、遺伝子工学的手法や化学合成等
により製造されたDNAも当然に包含される。
配列を有するDNAも本発明DNAに包含されることは、当業
者であれば容易に理解されるところである。また、本発
明DNAには、本発明DNAに相補的なDNA又はRNAも包含され
る。さらに本発明DNAは、本発明ポリペプチドをコード
するコード鎖のみの一本鎖であってもよく、この一本鎖
およびこれと相補的な塩基配列を有するDNA鎖またはRNA
鎖からなる二本鎖であってもよい。
グ法によって得られたものであるが、本発明DNAの塩
基配列が明らかになったので、同塩基配列に基づいて作
製したオリゴヌクレオチドをプライマーとするPCRに
よってヒト由来mRNAもしくはcDNAライブラリー、または
染色体DNAから、あるいは前記塩基配列にもとづいて
作製したオリゴヌクレオチドプローブを用いたハイブリ
ダイゼーションによりcDNAライブラリーまたは染色体D
NAライブラリーから、単離することもできる。
場合には、イントロンを含むことが予想されるが、その
ようなイントロンを含むDNAであっても、本発明DN
Aに包含される。
ら、受容体であるラクトシルセラミド又はガラクトシル
セラミド中のガラクトース残基のC4位に、ガラクトー
ス残基を転移する酵素活性を有するポリペプチドをコー
ドする限り、配列番号1の塩基配列、又は配列番号1に
おいて塩基番号269〜1292からなる塩基配列、塩
基番号191〜1292からなる塩基配列、もしくは塩
基番号134〜1292からなる塩基配列に相補的な塩
基配列又は該塩基配列の一部を有するプローブと、スト
リンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAであ
ってもよい。ここでいう「ストリンジェントな条件」と
は、いわゆる特異的なハイブリッドが形成され、非特異
的なハイブリッドが形成されない条件をいう(Sambroo
k, J. et al., Molecular Cloning A Laboratory Manua
l, Second Edition, Cold Spring Harbor Laboratory P
ress (1989)等参照)。「ストリンジェントな条件」と
して具体的には、50%ホルムアミド、4×SSC、50mM
HEPES(pH7.0)、10×Denhardt's solution、100
μg/mlサケ精子DNAを含む溶液中、42℃でハイブリダイ
ズさせ、次いで室温で2×SSC、0.1%SDS溶液、5
0℃下で0.1×SSC、0.1%SDS溶液で洗浄する条件
が挙げられる。
適な培地で培養して、本発明DNAがコードする本発明
ポリペプチドを発現させ、生成したポリペプチドを採取
することにより、本発明ポリペプチドを製造することが
できる。生成した本発明ポリペプチドは、形質転換細胞
の培養物(形質転換細胞と培地を含むもの)から採取で
きるが、本発明ポリペプチドが形質転換細胞の細胞質中
又は膜画分に生成、蓄積する場合は形質転換細胞から、
また、培地中に蓄積する場合は、培地から、採取する。
さらに、本発明ポリペプチドが発現した細胞を利用する
場合は、形質転換細胞又はその処理物をそのまま、又は
適当な固相に結合し、もしくはゲルに包括させ、固定化
して、利用することができる。すなわち、「形質転換細
胞」の用語には、形質転換細胞そのもののみならず、そ
の抽出物も含まれる。
例えば、本発明DNAを適当なベクターに組み込んで組
換えベクターを作製し、この組換えベクターを用いて本
発明DNAを宿主細胞に導入すればよい。ベクターとし
ては、発現ベクターが好ましい。
Aを組み込んだ組換えベクターの機能を発揮できる限り
において特に限定されず、動物細胞、植物細胞、微生物
細胞(菌体)が包含され、エシェリヒア・コリ等の原核
細胞や、哺乳類細胞等の真核細胞が具体的に例示され
る。エシェリヒア・コリなどの原核細胞を用いた際は、
本発明DNAの発現によって生じるポリペプチドに糖鎖
の付加が起こらないため、糖鎖が付加されていない本発
明ポリペプチドを得ることが可能であり、また、哺乳類
細胞等の真核細胞を用いた場合は、本発明DNAの発現
によって生じるポリペプチドに糖鎖が付加しうるため、
糖鎖を含むポリペプチドの形態で得ることも可能であ
る。
り具体的には、例えばマウスの線維芽細胞であるL細胞
が挙げられる。また、ベクターとして具体的には、pCDM
8、pcDNA3発現ベクター(いずれもインビトロジェン(In
vitrogen)社)等が挙げられる。培地や培養条件は、用
いる宿主すなわち細胞に合わせて適宜選択される。
し、他のポリペプチドとの融合ポリペプチドとして発現
させてもよい。また、本発明DNAは全長を発現させて
もよいし、一部を部分ペプチドとして発現させてもよ
い。
しては、例えば、DEAE-デキストラン法(DEAE-dextran
method)(18)を用いてトランスフェクションを行う方
法がある。
は、公知のポリペプチドの抽出、精製方法によって行う
ことができる。なお培養物には、培地および当該培地中
で培養された細胞が包含される。
的には、窒素キャビテーション装置を用いる方法、ホモ
ジナイズ、ガラスビーズミル法、音波処理、浸透ショッ
ク法、凍結融解法等の細胞破砕による抽出、界面活性剤
抽出、またはこれらの組み合わせ等の処理操作が挙げら
れる。
ペプチドをコードするDNAをL細胞で発現させると、
本発明ポリペプチドは細胞の膜画分に局在する。また、
本発明DNAを、本発明ポリペプチド又は一部を欠く本
発明ポリペプチドと他のポリペプチドとの融合タンパク
質として、可溶性の形態で発現させると、同融合タンパ
ク質は細胞質中に局在し得る。また、本発明DNAを、
本発明ポリペプチド又は一部を欠く本発明ポリペプチド
と分泌シグナルとの融合タンパク質として発現させる
と、培地中に分泌し得る。尚、一部を欠く本発明ポリペ
プチドをコードするDNAは、そのように設計されたプ
ライマーを用いてPCRを行うことにより、ヒト由来mR
NAもしくはcDNAライブラリー、または染色体DNAから
単離することができる。
プチドの精製方法として具体的には、例えば硫酸アンモ
ニウム(硫安)や硫酸ナトリウム等による塩析、遠心分
離、透析、限外濾過法、吸着クロマトグラフィー、イオ
ン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィ
ー、逆相クロマトグラフィー、ゲルろ過法、ゲル浸透ク
ロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィ
ー、電気泳動法等や、これらの組み合わせ等の処理操作
が挙げられる。
作用、基質特異性等を分析することによって、本発明ポ
リペプチドの製造が確認できる。
Aの利用 本発明ポリペプチドは、グロボ系糖脂質の合成に利用す
ることができる。例えば、本発明ポリペプチド又は本発
明DNAが導入された形質転換細胞の培養物と、ラクト
シルセラミドとを接触させ、酵素反応させることによ
り、Gb3/CD77を製造することができる。また、本発明ポ
リペプチド又は本発明DNAが導入された形質転換細胞
の培養物とガラクトシルセラミドとを接触させ、酵素反
応させることにより、下記式(1)で示される糖脂質を
製造することができる。
又は膜画分に生成、蓄積する場合は形質転換細胞を、培
地中に蓄積する場合は培地を接触させればよい。また、
本発明ポリペプチドが発現した細胞を利用する場合は、
形質転換細胞又はその抽出物をそのまま、又は固定化し
たものを接触させてもよい。「形質転換細胞」の用語に
は、形質転換細胞そのもののみならず、その抽出物も含
まれる。
質中の糖鎖に含まれるラクトシルセラミド又はガラクト
シルセラミド中のガラクトース残基のC4位に、特異的
にガラクトース残基を付加することができる。さらに、
本発明ポリペプチドは、糖鎖の選択的合成に利用するこ
とができる。
酵素及びβ1,4-ガラクトース転移酵素が同定されている
が(27〜30)、本発明のα1,4-ガラクトース転移酵素を
コードする遺伝子は、今までに単離された最初にして唯
一のα1,4-ガラクトース転移酵素遺伝子である。また、
線虫(C. elegans)またはショウジョウバエ(Drosophi
la melanogaster)の遺伝子のデータベースにおいて、
多くのβ1,3-ガラクトース転移酵素及びβ1,4-ガラクト
ース転移酵素関連遺伝子が同定されているのにも関わら
ず、α1,4-ガラクトース転移酵素遺伝子は検出されてい
ない。これらの事実から、α1,4-ガラクトース転移酵素
は、他のガラクトシル転移酵素よりも比較的に遅れて進
化したこと、また、Gb3を通して合成されたグロボ系糖
脂質は、他の系の糖脂質と比較して、より精密な役割を
果たしていることを示唆している可能性がある。
異なるようである。なぜなら、細胞質ドメインを有して
いなくても、正常な細胞および悪性腫瘍細胞両方におい
て、様々なアポトーシスシグナルを媒介することができ
るからである(16, 31)。インビトロにおいて観察され
る、CD77+ BC B細胞の急速な死滅は、内因性のリガンド
分子がGb3/CD77と相互作用して、未成熟B細胞の生理的
選択をもたらすことを示唆する(11, 32)。さらに、CD
77+細胞のアポトーシスを引き起こすベロ毒素のBサブ
ユニットは、Gb3/CD77関連細胞質分子の研究を強く推進
させる(16)。これらのリガンドおよびGb3/CD77に関連
するシグナルトランスデューサーは、B細胞の選択、お
よびエシェリヒア・コリO157感染によって引き起こされ
る溶血性尿毒症症候群の発症についての更なる理解に貢
献するであろう。特に、腎不全、溶血および神経学的症
状など、本症候群の組織特異性が、本発明のGb3/CD77合
成酵素であるα1,4-ガラクトース転移酵素の遺伝子操作
により、明かにされることが期待される。
3は、HIV-1表面糖タンパク質gp120とグリコスフィンゴ
脂質ミクロドメインとの間のCD4誘導相互作用におけ
る、1型ヒト免疫不全ウイルス(HIV-1)の侵入に対す
る選択的補助因子として機能する可能性があることが、
最近報告されている(33, 34)。もし、そのとおりであ
れば、Gb3/CD77は、バクテリア性毒素のみならずウイル
スに対するレセプターである可能性があり、また、Gb3/
CD77発現調節は、HIV-1に対するウイルス感染の治療方
法における、鍵となるターゲットとなる可能性もある。
血性尿毒症症候群(HUS)の発症に関与していると考え
られている。さらに、ファブリー病は、腎臓、心臓、脳
及び血管等にGb3/CD77が蓄積する疾患であることが知ら
れている。以上のことから、本発明ポリペプチド及び本
発明DNA、ならびに本発明のGb3/CD77又は糖脂質の製
造方法は、このようなGb3/CD77の異常発現による疾患の
治療用ツール、診断用ツール、あるいは研究手段として
利用され得る。
に説明する。
al-T)cDNAの単離 <1>ヒトメラノーマ細胞株のcDNAライブラリーの調製
及びα1,4Gal-T cDNAのクローニング ヒトメラノーマ細胞株(SK-MEL-37)から、公知の方法
(17)により、ポリ(A+)RNAを調製し、cDNAを合
成した。これをベクタープラスミドpCDM8(インビトロ
ジェン社)に挿入することによりcDNAライブラリーを構
築した。このcDNAライブラリーは、5×106個の独立
したコロニーを含んでいる。ライブラリーの構築には、
エシェリヒア・コリ(E. coli)MC1061/P3株(18)を用
いた。前記SK-MEL-37株はGb3/CD77の表面発現を欠いて
おり、α1,4Gal-Tを非常に高く発現することから、この
細胞株から作製されたcDNAライブラリーは、良好なcDNA
ライブラリーとなる。
DEAE−デキストラン法(18)によって、pdl3027(ポリ
オーマT遺伝子を含む。ニューヨーク大学のC. Basilic
o博士の好意により提供された)と共にL細胞に導入し
た。L細胞はα1,4Gal-T活性を有しておらず、また、Gb
3/CD77も発現しないが、大量のLacCerを発現する(1
9)。L細胞のこれらの特徴により、α1,4Gal-T cDNAク
ローニングにおける、良好な宿主導入細胞となり得る。
前記L細胞は、マウス線維芽細胞であり、スローン−ケ
タリング(Sloan-Kettering)癌センターのA.P.ア
ルビノ(Albino)博士により恵与された。同細胞は7.
5%ウシ胎仔血清(FCS)を含むダルベッコ改変イーグル
最少培地(DMEM)にて培養した。
胞を分離し、抗Gb3/CD77抗体である、ラットモノクロー
ナル抗体(mAb)38.13(6)と共に、氷冷下で45分間
インキュベートした。細胞を洗浄後、文献(17)に記載
されるように、ウサギ抗−ラットIgM(ザイメド(ZYMED)
社)でコートされたディッシュに固定した。選別された
細胞からHirtエキス調製により、プラスミドDNAを回
収した。このDNAでE. coli MC1061/P3を形質転換し
た。形質転換株からプラスミドDNAを回収した。以上
の操作を、5回繰り返し行った。最終的に得られた形質
転換株からプラスミドを回収し、L細胞のマイクロスケ
ールのトランスフェクション、及び導入株におけるGb3/
CD77の細胞表面発現を、文献(19)に記載されているよ
うに、フローサイトメトリー(ベクトンディッキンソン
社)により分析した。その際、一次抗体としてmAbs38.1
3又はTU-1(23)を、二次抗体としてFITC-結合ウサギ抗
−ラットIgG又は抗−マウスIgM(ザイメド社)を用い
た。その結果、陽性反応を示す2個のクローンを単離す
ることができた。後述の通り、この2個のクローンは本
質的に同一であることから、そのうちの1つをpVTR1と
命名し、分析を続けることとした。
ロールとして、インサートが挿入されていないプラスミ
ドpCDM8を、上述した方法で導入したL細胞のフローサ
イトメトリーの結果を示す。pVTR1が導入された細胞は
明らかにGb3/CD77を発現しているが、pCDM8のみが導入
されたL細胞は発現していないことが明かである。こう
して、pVTR1に挿入されているα1,4Gal-Tは、Gb3/CD77
の合成に関与していることが明かにされた。
Gb3/CD77の同定 上述した導入細胞から、文献(21)に記載されるように
して糖脂質を抽出した。すなわち、導入細胞から、クロ
ロホルム/メタノールを、2:1、1:1、1:2の順に用い
て、約400μlの密集した細胞(packed cells)から、
糖脂質を抽出した。
プレート(メルク(MERK)社、Darmstadt)、及び、溶
媒としてクロロホルム:メタノール:0.22% CaCl2(60:
35:8)を用いて、薄層クロマトグラフィー(TLC)を行
った。バンドの検出は、オルシノール噴霧によって行っ
た。基準として、ウシ脳ガングリオシド混合物(和光純
薬工業(株)、東京)、ヒト赤血球由来中性糖脂質、Gb3
(シグマ社)を用いた。
スフィンゴ脂質は、TLCにおいて明確なGb3バンドを示し
ているが、pCDM8のみを導入した細胞では、Gb3バンドが
全く示されないことが明かとなった(図2A)。これ
は、前記pVTR1中のcDNAが、α1,4Gal-T遺伝子に由来し
ていることを示している。
疫染色を行った。文献(21)に記載されているように、
アルミニウム塗布シリカプレート(メルク社)を用い
て、TLCを行った。TLCの後、前記プレートは、文献(2
2)に記載されるように、PVDF膜にブロットした。この
膜を、ブロッキング後、mAb38.13と共にインキュベート
し、抗体の結合は、ABCキット(ベクターラボラトリ
ース社、Burlingame、CA)、およびコニカイムノステイ
ニング HRP-1000(コニカ社、東京)により検出した。
このTLC免疫染色により、前記cDNA導入細胞の抽出物に
のみ、Gb3の強いバンドが表われることが明かとなった
(図2B)。
クローンについて、PRISMダイターミネーターサイクル
シークエンシングキット、およびモデル310DNAシー
クエンサー(アプライドバイオシステムズ社)を用い
て、塩基配列を決定したところ、この2個のクローンは
本質的には同一であることが判明した。したがって、こ
れらの内の1つを、続く分析に用いることとし、pVT
R1と命名した。pVTR1中のcDNAの塩基配列を、配
列番号1に示す。また、この塩基配列によってコードさ
れ得るアミノ酸配列を、配列番号1及び2に示す。
ニシエーション配列(24, 25)に類似した配列中に含ま
れている。このオープン・リーディング・フレームか
ら、分子量40,498Daの353アミノ酸タンパク質が予想さ
れる。
ログラムBLAST(National Center for Biotechnology I
nformation)を用いてホモロジー検索を行ったが、これ
らの配列と高い相同性を有するcDNAまたはタンパク質
は、データーベース中に検索されなかった。
ジョン8.0(ソフトウエアーディベロプメント社)を用
いて、アミノ酸配列およびハイドロパシー分析(35)を
行ったところ(図3)、26個のアミノ酸配列を有する
単一の疎水性部位が、アミノ末端近傍に存在しているこ
とが判明した(アミノ酸番号20〜45)。この推測上の単
一のアンカー配列によって、19残基が細胞質中に、3
08アミノ酸残基がゴルジルーメン中に配置されると考
えられる。
部位の存在が示唆された(配列番号2のアミノ酸番号1
21〜123、及び203〜205)。さらに、比較的
高い頻度(10/31)で、プロリンが膜貫通部位のC
側に認められた。
胞から、膜画分を文献(19)に従って調製した。得られ
た膜画分について、α1,4Gal-T活性を、文献(4)に従
って測定した。反応液の組成は、50μlの容量におい
て、50mMカコジル酸ナトリウム-HCl(pH6.0)、10mM Mg
Cl2、5mM ガラクトノラクトン(シグマ社)、0.3% Trit
on X-100(シグマ社)、0.4mM LacCer、2.9mMフォスフ
ァチジルグリセロール(シグマ社)、0.2mM UDP-Gal
(シグマ社)、UDP-[14C]Gal(2.5×10 5dpm)(NEN
社)、50μgタンパク質を含む膜画分、である。タンパ
ク質の濃度は、ローリー法(20)によって決定した。前
記反応による生成物は、C18Sep-Pakカートリッジ(ウォ
ーターズ(Waters)社、Milford、MA)により単離し、
薄層クロマトグラフィー(TLC)およびバイオ−イメー
ジアナライザー BAS2000(富士フィルム社)を用いたオ
ートラジオグラフにより分析した。結果を図4Aに示
す。
は、LacCerを受容体として用いた場合、高いGb3合成酵
素活性(7,012ユニット、pmol/h/mgタンパク質)を示し
た。一方、コントロールとして、pCDM8のみを導入した
L細胞についても同様に測定を行ったが、完全に陰性で
あった。従って、pVTR1のα1,4Gal-T cDNAは、α1,4-Ga
l-T活性およびGb3/CD77の表面発現を決定しており、Gb3
/CD77合成酵素をコードしていることを示している。
についても実験を行った(図4B)。LacCerおよびガラ
クトシルセラミド以外の受容体では、実質的な[14C]
ガラクトースの取り込みは見られなかった(図4B)。
これら2つの基質におけるKm値は、54.5μM(LacCer)
および132μM(ガラクトシルセラミド)である。P式血
液型におけるP1抗原もまた、パラグロボシド(PG)
にα1,4ガラクトース転移することによって形成される
が、この酵素は、P1抗原の合成に関与していないこと
が確かめられた(図4B)。
析 マルチプルチョイスノーザンブロットメンブラン(オリ
ジーンテクノロジーズ社、Rockville、MA)、および文
献(18)に記載されるように[32P]dCTPでラベルされ
たpVTR1のcDNAプローブによって、文献(19)に記載さ
れるようにノーザンブロットハイブリダイゼーションを
行った。また同様に、コントロールとして、同一のメン
ブランおよびラベルされたβ−アクチンcDNAプローブを
用いて、ノーザンハイブリダイゼーションを行った。ハ
イブリダイゼーションを行ったメンブランについて、バ
イオイメージアナライザーBAS2000(富士フィルム社)
を用いて、その発現レベルを測定した。尚、α1,4Gal-T
遺伝子のmRNAの発現レベルは、コントロールの値で補正
した後、比較することにより測定した。
ヒト組織におけるα1,4Gal-T遺伝子のmRNAは、調べられ
た組織において、心臓、腎臓、脾臓、肝臓、精巣および
胎盤において高い発現レベルを示すことが明かになった
(図5)。
びpSV2neoプラスミドを、リポフェクションキット(Lip
ofection kit)(東洋紡績株式会社)を用いて、L細胞
に共導入(co-transfection)させた。導入細胞を選別
するため、細胞は、FCS(7.5%)および抗生物質G418
(300μg/ml)を含むDMEMにて培養した。尚、G418
は、neo遺伝子にコードされる3'-O-アミノグリコシドホ
スホトランスフェラーゼによって不活性化される。
は、限界希釈法によりクローニングした。また、pSV2ne
o単独で導入されたクローンは、コントロールとして調
製した。これらの細胞を、mAb38.13と共にインキュベー
トし、続いて、FITC結合ウサギ抗-ラットIgGと反応さ
せ、前記と同様の方法でフローサイトメトリーをおこな
った。その結果、pVTR1およびpSV2neoが安定的に導入さ
れた細胞(L-VTR1)は、明らかにGb3/CD77を強く発現し
ていることが示されたが、pSV2neoが単独で安定的に導
入された細胞(L-neo)では、発現が認められなかった
(図6)。
するため、48ウェルプレート(1×104細胞/ウェル)
で、ベロ毒素(VT1またはVT2)の存在下で培養した細胞
を用いて、MTTアッセイを行った。このアッセイは、3
連のサンプルで行った。細胞増殖を定量するため、MTT
(シグマ社)5mg/mlを含む50μlのPBSを、各ウェルに加
えた。
上清を取り除き、0.1% NP40および4mM HClを含む、100
μlのn−プロピルアルコールを加えた。発色反応は、
オートマティックプレートリーダー IMMUNO-MINI NJ-23
00(日本インターメッド社、東京、日本)を用いて、62
0nmのリファレンスフィルターにより、590nmで定量し
た。
VTR1は、ベロ毒素非添加培地と比較して、顕著な増殖抑
制を示したが、L-neoでは、ベロ毒素の影響は見られな
かった(図7)。様々な濃度のベロ毒素に晒した後のL-
VTR1およびL-neoに対するMTTアッセイにより、0.01ng/m
lの濃度であっても、L-VTR1は顕著な増殖抑制を示した
が、L-neoでは抑制されないことが明かとなった(図
8)。
ムを確かめるため、DNA断片化アッセイを行った。L-
VTR1を、VT2(200ng/ml)の存在下で培養した。24時
間後、細胞を回収し、ペレットを100μlのリシスバッフ
ァー(10mM Tris-HCl pH7.4、10mM EDTA、および0.5% Tr
iton X-100)で、10分、4℃で溶解させた。遠心分離し
た後、上清を回収し、2μlのRNAse(10mg/ml)および2
μlのプロティナーゼK(10mg/ml)を加えた。37℃、1
時間のインキュベーション後、断片化されたDNAを、
2−プロパノールで沈殿させた。TEAバッファー中、0.2
μg/mlのエチジウムブロマイドを含む2%アガロースゲル
で、1.5×106個の細胞から得られたDNAを用いて、電
気泳動を行った。
ースゲル電気泳動により、アポトーシスの特徴である明
確なDNA断片化のパターンを表していた(図9)。対
照的に、L-neoサンプルはラダー型を示さなかった。従
って、本cDNAによって生じるGb3/CD77は、ベロ毒素に対
する機能的な受容体として働くことが確かめられた。
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23
転移酵素及びそれをコードするDNAが提供される。同
酵素は、Gb3/CD77等のグロボ系糖脂質の製造に利用する
ことができる。また、前記DNAは、前記酵素の製造、
あるいはGb3/CD77の異常発現による疾患の治療・診断用
ツール、あるいは研究手段として有用である。また、O1
57感染、ベロ毒素が関連する疾患の治療、診断等に利用
できる可能性もある。
トリーを示す図。左はpCDM8、右はpVTR1/CDM8を導入し
たL細胞。太線は、mAb38.13及びFITC結合ウサギ抗−ラ
ットIgG(二次抗体)による染色の結果を、細線は、二
次抗体単独による染色の結果を示す(コントロール)。
した糖脂質のTLCを示す図。 A:pCDM8(VC)又はpVTR1/CDM8(TF)を導入したL細
胞から抽出した糖脂質のTLC。RBCは、ヒトB赤血球細胞
から抽出した中性糖脂質。 B:mAb38.13によるGb3/CD77のTLC免疫染色。
図。
1,4 Gal-T活性を示す図。 A:LacCerを受容体として用いたα1,4 Gal-T活性。 B:種々の受容体に対するα1,4 Gal-T活性。PGは、パ
ラグロボシド。
の結果を示す図。A:上段は、pVTR1に由来の32P-ラベ
ル化プローブによるハイブリダイゼーションの結果を、
下段は上段と同一の膜について、コントロールとしてβ
−アクチンcDNAプローブによるハイブリダイゼーション
の結果を示す。 B:種々のヒト組織におけるα1,4Gal-T遺伝子のmRN
Aの発現レベルの比較を示す図。縦軸は、コントロール
により調整した後の心臓における値に対する百分率を示
す。
はpSV2neo、右はpVTR1及びpSV2neoを導入した細胞。細
線は、mAb38.13及びFITC結合ウサギ抗−ラットIgG(二
次抗体)による染色の結果を、太線は二次抗体単独によ
る染色の結果を示す(コントロール)。
す図。左はL-neo、右はL-VTR1。
図。
図。
Claims (11)
- 【請求項1】 以下の(A)又は(B)のポリペプチ
ド。 (A)配列番号2のアミノ酸番号46〜353で表され
るアミノ酸配列を有するポリペプチド。 (B)アミノ酸配列(A)において、1もしくは数個の
アミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ酸配
列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体であ
るラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中のガ
ラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転移す
る酵素活性を有するポリペプチド。 - 【請求項2】 以下の(A’)又は(B’)のポリペプ
チド。 (A’)配列番号2のアミノ酸番号20〜353で表さ
れるアミノ酸配列からなるポリペプチド。 (B’)アミノ酸配列(A’)において、1もしくは数
個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ
酸配列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体
であるラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中
のガラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転
移する酵素活性を有するポリペプチド。 - 【請求項3】 以下の(A'')又は(B'')のポリペプ
チド。 (A'')配列番号2のアミノ酸配列からなるポリペプチ
ド。 (B'')アミノ酸配列(A'')において、1もしくは数
個のアミノ酸が置換、欠失、挿入または転位したアミノ
酸配列からなり、かつガラクトース供与体から、受容体
であるラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中
のガラクトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転
移する酵素活性を有するポリペプチド。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポ
リペプチドをコードするDNA。 - 【請求項5】 下記(a)又は(b)に示すDNAであ
る請求項4記載のDNA。 (a)配列番号1に記載の塩基配列のうち、塩基番号2
69〜1192からなる塩基配列を含むDNA。 (b)配列番号1に記載の塩基配列もしくは同塩基配列
に相補的な塩基配列又はこれらの塩基配列の一部を有す
るDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズ
するDNA。 - 【請求項6】 ガラクトース供与体から、受容体である
ラクトシルセラミド又はガラクトシルセラミド中のガラ
クトース残基のC4位に、ガラクトース残基を転移する
酵素活性を有するポリペプチドをコードする請求項5記
載のDNA。 - 【請求項7】 請求項4〜6のいずれか一項に記載のD
NAを含有する組換えベクター。 - 【請求項8】 請求項4〜6のいずれか一項に記載のD
NA、又は請求項7記載の組換えベクターを宿主細胞に
導入して得られる形質転換細胞。 - 【請求項9】 請求項8に記載の形質転換細胞を好適な
培地で培養して請求項1〜3のいずれか1項に記載のポ
リペプチドを発現させ、生成したポリペプチドを採取す
る工程を少なくとも含む、前記ポリペプチドの製造方
法。 - 【請求項10】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の
ポリペプチド又は請求項8記載の形質転換細胞の培養物
とラクトシルセラミドとを接触させ、酵素反応させる工
程を少なくとも含む、Gb3/CD77の製造方法。 - 【請求項11】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の
ポリペプチド又は請求項7記載の形質転換細胞の培養物
とガラクトシルセラミドとを接触させ、酵素反応させる
工程を少なくとも含む、下記式(1)で示される糖脂質
の製造方法。 Galα1→4Gal-Cer(1) (但し、Galはガラクトース残基を、Cerはセラミド残基
を、α1→4はα1-4グリコシド結合を、それぞれ示
す。)
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