JP2001224152A - かご形回転子の製造方法 - Google Patents
かご形回転子の製造方法Info
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- JP2001224152A JP2001224152A JP2000032914A JP2000032914A JP2001224152A JP 2001224152 A JP2001224152 A JP 2001224152A JP 2000032914 A JP2000032914 A JP 2000032914A JP 2000032914 A JP2000032914 A JP 2000032914A JP 2001224152 A JP2001224152 A JP 2001224152A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 漂遊負荷損の少ない安定した高効率のかご形
回転子を安価に提供することを目的とする。 【解決手段】 積層工程1において、複数個のスロット
部12の内側に複数の冷却孔部13を設けたけい素鋼板
製の回転子鉄板11を順次積層し回転子鉄心を形成す
る。次のアルミダイカスト工程2では、溶融アルミニウ
ムでスロット部12の内周部と回転子鉄心の両端部を連
結して導体バー15を形成する。さらに、加熱工程3で
は、かご形回転子を外周から400〜450℃の温度に
加熱し、回転軸孔14に回転軸16を所定位置に挿入す
る。最後の冷却工程4では、かご形回転子の外周部と冷
却孔部を冷却水により急速に冷却する。
回転子を安価に提供することを目的とする。 【解決手段】 積層工程1において、複数個のスロット
部12の内側に複数の冷却孔部13を設けたけい素鋼板
製の回転子鉄板11を順次積層し回転子鉄心を形成す
る。次のアルミダイカスト工程2では、溶融アルミニウ
ムでスロット部12の内周部と回転子鉄心の両端部を連
結して導体バー15を形成する。さらに、加熱工程3で
は、かご形回転子を外周から400〜450℃の温度に
加熱し、回転軸孔14に回転軸16を所定位置に挿入す
る。最後の冷却工程4では、かご形回転子の外周部と冷
却孔部を冷却水により急速に冷却する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、かご形回転子の漂
遊負荷損の改善に関するものである。
遊負荷損の改善に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、環境保護の面から各種産業用機器
に広く用いられるかご形誘導電動機においても高効率
化、省エネルギー化の要望が強く、損失の低減が急務で
ある。
に広く用いられるかご形誘導電動機においても高効率
化、省エネルギー化の要望が強く、損失の低減が急務で
ある。
【0003】従来、かご形誘導電動機の回転子は、アル
ミニウムダイカストによる導体バーと回転子鉄心との間
に絶縁処理が施されておらず、回転子の渦電流損、漂遊
負荷損が発生して電動機の効率が低下するという問題が
あった。
ミニウムダイカストによる導体バーと回転子鉄心との間
に絶縁処理が施されておらず、回転子の渦電流損、漂遊
負荷損が発生して電動機の効率が低下するという問題が
あった。
【0004】この対策として、かご形回転子を加熱急冷
し回転子鉄心と導体バーの膨張係数の差により導体バー
が回転子鉄心から剥離し、空間の絶縁層を得る方法が提
案されている。
し回転子鉄心と導体バーの膨張係数の差により導体バー
が回転子鉄心から剥離し、空間の絶縁層を得る方法が提
案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱後
に急冷する際、冷却水の冷却作用はかご形回転子の外周
からのみであり、確実で安定した絶縁性能が得られなか
った。
に急冷する際、冷却水の冷却作用はかご形回転子の外周
からのみであり、確実で安定した絶縁性能が得られなか
った。
【0006】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、漂遊負荷損の少ない安定した高効率のかご形回転子
を安価に提供することを目的とする。
で、漂遊負荷損の少ない安定した高効率のかご形回転子
を安価に提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに本発明は、複数個のスロット部を有し内側に冷却孔
を複数個設けた回転子鉄板を積層する積層工程と、積層
した回転子鉄心のスロット部に溶融したアルミニウムで
連結し導体バーを形成するアルミダイカスト工程と、か
ご形回転子を400〜450℃の温度に加熱して回転軸
を所定位置に挿入する加熱工程と、かご形回転子の外周
部と冷却孔部を冷却水により冷却する冷却工程とからな
る製造方法であり、回転子鉄心スロット部と導体バーの
間に空間の絶縁層を得ることができる。
めに本発明は、複数個のスロット部を有し内側に冷却孔
を複数個設けた回転子鉄板を積層する積層工程と、積層
した回転子鉄心のスロット部に溶融したアルミニウムで
連結し導体バーを形成するアルミダイカスト工程と、か
ご形回転子を400〜450℃の温度に加熱して回転軸
を所定位置に挿入する加熱工程と、かご形回転子の外周
部と冷却孔部を冷却水により冷却する冷却工程とからな
る製造方法であり、回転子鉄心スロット部と導体バーの
間に空間の絶縁層を得ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】上記の課題を解決するために本発
明は、複数個のスロット部を有し内側に冷却孔を複数個
設けた回転子鉄板を積層する積層工程と、積層した回転
子鉄心のスロット部に溶融したアルミニウムで連結し導
体バーを形成するアルミダイカスト工程と、かご形回転
子を400〜450℃の温度に加熱して回転軸を所定位
置に挿入する加熱工程と、かご形回転子の外周部と冷却
孔部を冷却水により冷却する冷却工程とを備えたかご形
回転子の製造方法である。
明は、複数個のスロット部を有し内側に冷却孔を複数個
設けた回転子鉄板を積層する積層工程と、積層した回転
子鉄心のスロット部に溶融したアルミニウムで連結し導
体バーを形成するアルミダイカスト工程と、かご形回転
子を400〜450℃の温度に加熱して回転軸を所定位
置に挿入する加熱工程と、かご形回転子の外周部と冷却
孔部を冷却水により冷却する冷却工程とを備えたかご形
回転子の製造方法である。
【0009】このように、回転子鉄心の外周部と冷却孔
部の両方を冷却水で急冷却させるもので、膨張係数の差
により導体バーが回転子鉄心から剥離し、回転子鉄心と
導体バー間に良好で安定した空間の絶縁層が形成され
る。
部の両方を冷却水で急冷却させるもので、膨張係数の差
により導体バーが回転子鉄心から剥離し、回転子鉄心と
導体バー間に良好で安定した空間の絶縁層が形成され
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0011】図1において、1は回転子鉄板の積層工
程、2はアルミダイカスト工程、3は回転子鉄心の加熱
工程、4は冷却工程である。
程、2はアルミダイカスト工程、3は回転子鉄心の加熱
工程、4は冷却工程である。
【0012】図2、図3において、11は回転子鉄板、
12は回転子鉄板11のスロット部で複数個備えてい
る。13はスロット部12間の内側に複数個設けた冷却
孔部、14は回転軸孔、15は導体バー、16は回転軸
である。
12は回転子鉄板11のスロット部で複数個備えてい
る。13はスロット部12間の内側に複数個設けた冷却
孔部、14は回転軸孔、15は導体バー、16は回転軸
である。
【0013】まず、最初の積層工程1において、複数個
のスロット部12の内側に複数の冷却孔部13を設けた
けい素鋼板製の回転子鉄板11を順次積層し回転子鉄心
を形成する。
のスロット部12の内側に複数の冷却孔部13を設けた
けい素鋼板製の回転子鉄板11を順次積層し回転子鉄心
を形成する。
【0014】そして、次のアルミダイカスト工程2で
は、溶融アルミニウムでスロット部12の内周部と回転
子鉄心の両端部を連結して導体バー15を形成する。
は、溶融アルミニウムでスロット部12の内周部と回転
子鉄心の両端部を連結して導体バー15を形成する。
【0015】さらに、次の加熱工程3では、かご形回転
子を外周から400〜450℃の温度に加熱し、回転軸
孔14に回転軸16を所定位置に挿入する。
子を外周から400〜450℃の温度に加熱し、回転軸
孔14に回転軸16を所定位置に挿入する。
【0016】最後の冷却工程4では、かご形回転子の外
周部と冷却孔部を冷却水により急速に冷却する。
周部と冷却孔部を冷却水により急速に冷却する。
【0017】これにより回転子鉄心(けい素鋼板)と導
体バー(アルミニウム)の膨張係数の差により導体バー
が回転子鉄心から剥離し、空間の絶縁層が形成される。
体バー(アルミニウム)の膨張係数の差により導体バー
が回転子鉄心から剥離し、空間の絶縁層が形成される。
【0018】従来例と異なるのは、積層工程において設
けた回転子鉄心の冷却孔部と外周部を一緒に冷却工程で
冷却する点であり、従来に比べてスロット部が均一に冷
却され易くなるため、回転子鉄心と導体バーの間に良好
で安定した空間の絶縁層が得られ、回転子鉄心を通して
導体バー相互間に発生する無効な短絡電流を防止でき
る。
けた回転子鉄心の冷却孔部と外周部を一緒に冷却工程で
冷却する点であり、従来に比べてスロット部が均一に冷
却され易くなるため、回転子鉄心と導体バーの間に良好
で安定した空間の絶縁層が得られ、回転子鉄心を通して
導体バー相互間に発生する無効な短絡電流を防止でき
る。
【0019】なお、本発明の製造方法で得られたかご形
回転子と従来の製造方法で得られたかご形回転子をそれ
ぞれ1.5kWのかご形誘導電動機に組み込んで特性比
較をした結果、従来品に比べて効率のバラツキを1%か
ら0.5%に低減できた。
回転子と従来の製造方法で得られたかご形回転子をそれ
ぞれ1.5kWのかご形誘導電動機に組み込んで特性比
較をした結果、従来品に比べて効率のバラツキを1%か
ら0.5%に低減できた。
【0020】
【発明の効果】上記の実施例から明らかなように本発明
によれば、導体バーと回転子鉄心間に良好で安定した絶
縁層を備えたかご形回転子が得られる。これによりかご
形誘導電動機の漂遊負荷損を低減させ、安定した効率を
得ることができる。
によれば、導体バーと回転子鉄心間に良好で安定した絶
縁層を備えたかご形回転子が得られる。これによりかご
形誘導電動機の漂遊負荷損を低減させ、安定した効率を
得ることができる。
【図1】本発明の実施例におけるかご形回転子の製造工
程図
程図
【図2】本発明の実施例における回転子鉄板の平面図
【図3】本発明の実施例におけるかご形回転子の断面図
1 積層工程 2 アルミダイカスト工程 3 加熱工程 4 冷却工程 11 回転子鉄板 12 スロット部 13 冷却孔部 15 導体バー 16 回転軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H002 AA09 AD04 5H013 LL00 MM01 MM04 NN06 PP01 5H615 AA01 BB01 BB06 BB14 PP03 QQ21 SS05 SS12 SS24 TT15
Claims (1)
- 【請求項1】 複数個のスロット部を有し内側に冷却孔
を複数個設けた回転子鉄板を積層する積層工程と、積層
した回転子鉄心のスロット部に溶融したアルミニウムで
連結し導体バーを形成するアルミダイカスト工程と、か
ご形回転子を400〜450℃の温度に加熱して回転軸
を所定位置に挿入する加熱工程と、かご形回転子の外周
部と冷却孔部を冷却水により冷却する冷却工程とを備え
たかご形回転子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000032914A JP2001224152A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | かご形回転子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000032914A JP2001224152A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | かご形回転子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001224152A true JP2001224152A (ja) | 2001-08-17 |
Family
ID=18557464
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000032914A Pending JP2001224152A (ja) | 2000-02-10 | 2000-02-10 | かご形回転子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001224152A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101873036A (zh) * | 2010-07-14 | 2010-10-27 | 哈尔滨工业大学 | 一种伺服电机轴与转子的联接方法 |
JP2014150631A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Mitsubishi Electric Corp | かご形誘導電動機 |
JP5835215B2 (ja) * | 2010-05-17 | 2015-12-24 | 日立金属株式会社 | カップリング装置 |
-
2000
- 2000-02-10 JP JP2000032914A patent/JP2001224152A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5835215B2 (ja) * | 2010-05-17 | 2015-12-24 | 日立金属株式会社 | カップリング装置 |
CN101873036A (zh) * | 2010-07-14 | 2010-10-27 | 哈尔滨工业大学 | 一种伺服电机轴与转子的联接方法 |
JP2014150631A (ja) * | 2013-01-31 | 2014-08-21 | Mitsubishi Electric Corp | かご形誘導電動機 |
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