JP2001223220A - 半導体ウェーハの熱処理方法及び半導体ウェーハ - Google Patents

半導体ウェーハの熱処理方法及び半導体ウェーハ

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JP2001223220A JP2000031036A JP2000031036A JP2001223220A JP 2001223220 A JP2001223220 A JP 2001223220A JP 2000031036 A JP2000031036 A JP 2000031036A JP 2000031036 A JP2000031036 A JP 2000031036A JP 2001223220 A JP2001223220 A JP 2001223220A
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Takaaki Shiota
孝明 塩多
Yoshihisa Nonogaki
嘉久 野々垣
Yoshinobu Nakada
嘉信 中田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体ウェーハの熱処理方法及び半導体ウェ
ーハにおいて、還元性雰囲気中の熱処理を行っても表面
粗さの悪化を抑制すること。 【解決手段】 半導体ウェーハWを反応室2内の還元性
雰囲気中で熱処理する半導体ウェーハの熱処理方法であ
って、前記還元性雰囲気中の熱処理終了後に、前記反応
室内に不活性ガスを供給して還元性雰囲気を不活性雰囲
気に置換する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばCZシリコ
ンウェーハに水素アニールを施す半導体ウェーハの熱処
理方法及び半導体ウェーハに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、CZシリコンウェーハを高温の水
素雰囲気中で熱処理することにより、grow-in欠陥等を
低減する水素アニール技術が採用されている。この技術
は、CZシリコンウェーハを水素雰囲気中で熱処理する
と、水素が酸素の外方拡散を増速し、酸化雰囲気や不活
性ガス中に比べて表面の酸素濃度が大幅に低くなり、短
時間でDZ(デヌーデッドゾーン:酸素析出物あるいは
それに誘起された欠陥が存在しない表面層)を形成する
ことができるものである。
【0003】従来、水素アニールを行う場合、反応室内
の水素雰囲気中でCZシリコンウェーハを高温状態にし
て熱処理した後、反応室内温度の降温を行うと共に水素
雰囲気を窒素雰囲気へ置換してから、ウェーハを反応室
から取り出している。なお、高温状態の熱処理直後に取
り出さず、反応室内である程度温度を下げてからウェー
ハを取り出すのは、ウェーハに急激な温度変化に伴うダ
メージが生じることを防ぐためである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記熱
処理方法では、以下のような課題が残されている。熱処
理前の状態では、シリコンウェーハ表面のSi原子が大
気中の酸素と反応して薄い自然酸化膜を形成している
が、水素アニール中は水素によって自然酸化膜がエッチ
ングされてシリコン原子が表面に露出し、ウェーハ表面
が非常に活性な状態となっている。したがって、アニー
ル後において水素雰囲気を窒素ガスに置換すると、ウェ
ーハ表面が容易に窒化して窒化シリコン膜が形成され、
この窒化膜による歪み等のためウェーハの表面粗れが大
きく悪化してしまう場合があった。また、この窒化膜を
SC1洗浄等でエッチング除去すると、ウェーハ表面の
粗さがさらに増大してしまうことがわかった。すなわ
ち、通常、熱処理前のCZシリコンウェーハは、表面が
研磨されたポリッシュドウェーハであるが、水素アニー
ルを施すと表面粗さが大きく悪化してしまう場合があっ
た。
【0005】本発明は、前述の課題に鑑みてなされたも
ので、還元性雰囲気中の熱処理を行っても表面粗さの悪
化を抑制することができる半導体ウェーハの熱処理方法
及び半導体ウェーハを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するために以下の構成を採用した。すなわち、本発明
の半導体ウェーハの熱処理方法は、半導体ウェーハを反
応室内の還元性雰囲気中で熱処理する半導体ウェーハの
熱処理方法であって、前記還元性雰囲気中の熱処理終了
後に、前記反応室内に不活性ガスを供給して還元性雰囲
気を不活性雰囲気に置換することを特徴とする。
【0007】この半導体ウェーハの熱処理方法では、還
元性雰囲気中の熱処理終了後に、反応室内に不活性ガス
を供給して還元性雰囲気を不活性雰囲気に置換するの
で、置換時の半導体ウェーハ表面が活性な状態でも雰囲
気が不活性ガスであり、反応室中においてウェーハ表面
に窒化膜を形成させず、表面粗さの悪化を防ぐことがで
きる。
【0008】また、本発明の半導体ウェーハの熱処理方
法は、半導体ウェーハを反応室内の還元性雰囲気中で熱
処理する半導体ウェーハの熱処理方法であって、前記半
導体ウェーハは、シリコンウェーハであり、前記還元性
雰囲気中の熱処理終了後に、前記半導体ウェーハの温度
を少なくとも750℃以下に下げてから前記反応室内に
窒素ガスを供給して前記還元性雰囲気を窒素雰囲気に置
換することを特徴とする。本発明者らは、シリコンウェ
ーハの熱処理について研究を行ってきた結果、窒素雰囲
気への置換温度に応じて表面粗さが変化すること、さら
に750℃以下でウェーハ表面に窒素と反応して形成さ
れた窒化膜は、シリコン表面の粗さをほとんど悪化させ
ない膜質を有し、またその窒化量もより高温で形成され
た窒化膜に比べて少ないという知見を得ることができ
た。したがって、上記本発明の半導体ウェーハの熱処理
方法は、上記知見に基づいたものであり、シリコンウェ
ーハの温度を少なくとも750℃以下に下げてから反応
室内に窒素ガスを供給して還元性雰囲気を窒素雰囲気に
置換するので、置換した窒素ガスとウェーハとが反応し
て窒化膜を形成しても、表面粗れの悪化を非常に小さく
でき、また後の洗浄における窒化膜除去後の表面粗さの
増大を防ぐことができる。
【0009】したがって、上記前者の半導体ウェーハの
熱処理方法においては、半導体ウェーハをシリコンウェ
ーハとしたとき、半導体ウェーハの温度を少なくとも7
50℃以下に下げてから反応室からシリコンウェーハを
取り出すことが好ましい。この場合、ウェーハを取り出
した際に大気中の窒素とウェーハ表面が反応して窒化膜
を形成しても、上記知見から表面粗れの悪化を非常に小
さくでき、また後の洗浄における窒化膜除去後の表面粗
さの増大を防ぐことができる。
【0010】また、上記前者の半導体ウェーハの熱処理
方法では、前記不活性雰囲気に置換した後に、さらに前
記反応室内に酸素を供給して前記不活性ガスと酸素との
混合ガス雰囲気とすることが好ましい。この半導体ウェ
ーハの熱処理方法では、不活性雰囲気に置換した後に、
さらに反応室内に酸素を供給して不活性ガスと酸素との
混合ガス雰囲気とすることにより、活性な状態のウェー
ハ表面と酸素とが反応してウェーハ表面に酸化膜を形成
し、ウェーハ表面を被膜するとともに、表面を保護する
ことができる。このため、単に不活性ガスのみの雰囲気
に置換した状態でシリコンウェーハを反応室から取り出
す場合は、上述したように750℃以下で取り出すこと
が望ましいが、不活性ガスと酸素との混合ガス雰囲気の
状態でシリコンウェーハを取り出す場合は、形成された
酸化膜(SiO2)で表面が保護されているので、さら
に表面の粗れを抑制できると共に、900℃程度の高温
状態で取り出してもウェーハ表面に窒化膜が形成される
ことを防ぐことができる。
【0011】本発明の半導体ウェーハは、還元性雰囲気
中で熱処理された半導体ウェーハであって、上記本発明
の半導体ウェーハの熱処理方法により、前記熱処理が施
されたことを特徴とする。この半導体ウェーハは、上記
本発明の半導体ウェーハの熱処理方法により熱処理が施
されているので、アニール後も良好な表面状態を有し、
高集積化された半導体デバイス等に好適な基板として高
品質を有している。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る半導体ウェー
ハの熱処理方法及び半導体ウェーハの第1実施形態を、
図1を参照しながら説明する。図1にあって、符号1は
Siボート、2は石英反応管、3はヒータ、4は水素供
給源、5は置換ガス供給源、6はエレベータ機構を示し
ている。
【0013】図1は、本発明の半導体ウェーハの熱処理
方法を実施するためのバッチ式の水素アニール装置を示
すものである。該水素アニール装置は、図1に示すよう
に、縦型熱処理炉であって、CZシリコンウェーハ(半
導体ウェーハ)Wを複数枚載置可能なSiボート1と、
該Siボート1を下方から内部に挿入可能な円筒状の石
英反応管(反応室)2と、該石英反応管2の周囲を覆う
ように配置され石英反応管2内のCZシリコンウェーハ
Wを加熱するヒータ3と、石英反応管2内に接続されて
水素ガスを供給する水素供給源4と、石英反応管2内に
接続されて置換ガスを供給する置換ガス供給源5と、前
記Siボート1を支持部6aで支持すると共に上下動さ
せて石英反応管2に挿入及び石英反応管2下方に抜き出
すエレベータ機構6とを備えている。
【0014】また、ヒータ3内側又は石英反応管2内に
は、熱電対(図示略)が設置されて温度が計測可能にな
っている。なお、石英反応管2内に、真空ポンプ等を接
続して石英反応管2内を真空引きできるようにしてもよ
い。さらに、前記水素供給源4及び前記置換ガス供給源
5は、いずれか一方のみが石英反応管2内にガスを供給
するように制御される。また、置換ガス供給源5は、置
換ガスとして不活性ガス(アルゴン、ヘリウム等)を供
給するものである。なお、汚染を防止するために、ヒー
タ3と石英反応管2との間に石英反応管2を覆うSiC
チューブを設置しても構わない。
【0015】この水素アニール装置によりCZシリコン
ウェーハWの水素雰囲気熱処理を行うには、まず、Si
ボート1にポリッシュドウェーハであるCZシリコンウ
ェーハWを載置し、これをエレベータ機構6により上昇
させて石英反応管2内に挿入し配置する。そして、石英
反応管2内に接続された窒素ガス供給源(図示略)から
石英反応管2内に窒素ガスを供給して内部の空気を窒素
雰囲気に置換する。そして、完全に窒素雰囲気に置換し
た後、水素供給源4から水素ガスを石英反応管2内に供
給して水素雰囲気(還元性雰囲気)に置換する。
【0016】次に、ヒータ3により所定の温度(例えば
1200℃)まで石英反応管2内を加熱し、前記所定温
度の状態で水素アニールを行う。水素アニールを所定時
間だけ行った後、ヒータ3による加熱を停止し、石英反
応管2内を少なくとも750℃まで降温する。その後、
置換ガス供給源5により石英反応管2内に上記不活性ガ
スを供給して内部を不活性雰囲気に置換する。
【0017】さらに、石英反応管2内の温度が750℃
以下で、エレベータ機構6によりSiボート1を下降さ
せて石英反応管2内から抜き出し、そして、十分にウェ
ーハWの温度が下がった状態でウェーハWをSiボート
1から取り出す。なお、Siボート1を石英反応管2か
ら抜き出す温度は少なくとも750℃以下であればよい
が、750℃にまで低下した直後に抜き出し動作を行う
ことにより、スループットの低下を抑えることができ
る。なお、CZシリコンウェーハWの温度は、ほぼ石英
反応管2内の温度と同様である。この後、水素アニール
されたCZシリコンウェーハWは、SC1洗浄される。
【0018】本実施形態では、熱処理後に水素雰囲気を
不活性ガスに置換し、不活性雰囲気でCZシリコンウェ
ーハWの温度を下げるので、置換時のウェーハW表面が
活性な状態でも雰囲気が不活性ガスであり、石英反応管
2中においてウェーハW表面に窒化膜を形成させず、さ
らにウェーハW取り出し時に大気中の窒素と反応して窒
化膜が形成されることを抑制して、表面粗さの悪化を防
ぐことができる。そして、このようにして得られたシリ
コンウェーハWは、アニール後も良好な表面状態を有
し、高集積化された半導体デバイス等に好適な基板とし
て高品質を有している。
【0019】次に、本発明に係る半導体ウェーハの熱処
理方法及び半導体ウェーハの第2実施形態について説明
する。
【0020】第2実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態では、不活性ガスのみの不活性雰囲気
に置換した後、少なくとも750℃以下の温度でシリコ
ンウェーハWを取り出しているのに対し、第2実施形態
では、不活性雰囲気に置換した後、さらに、酸素供給源
(図示略)により酸素を所定流量供給して不活性ガスと
酸素との混合ガス雰囲気とし、900℃まで温度が下が
った時点でシリコンウェーハWを取り出す点である。
【0021】すなわち、本実施形態では、不活性雰囲気
中にさらに酸素を若干供給して混合ガス雰囲気とするこ
とにより、活性な状態のウェーハW表面と酸素とが反応
してウェーハW表面に酸化膜を形成し、ウェーハ表面を
被膜するとともに、表面を保護することができる。この
ため、第1実施形態のように単に不活性ガスのみの雰囲
気に置換した状態でシリコンウェーハWを石英反応管2
から取り出す場合は、上述したように750℃以下で取
り出すことが望ましいが、本実施形態のように、不活性
ガスと酸素との混合ガス雰囲気の状態でシリコンウェー
ハWを取り出す場合は、形成された酸化膜(SiO2
で表面が保護されているので、さらに表面の粗れを抑制
できると共に、900℃程度の高温状態で取り出しても
ウェーハW表面に窒化膜が形成されることを防ぐことが
できる。したがって、750℃以下になるまで取り出し
を待つ必要が無く、スループットを向上させることがで
きる。
【0022】次に、本発明に係る半導体ウェーハの熱処
理方法及び半導体ウェーハの第3実施形態について、図
2から図5を参照して説明する。
【0023】第3実施形態と第1実施形態との異なる点
は、第1実施形態では、石英反応管2内に不活性ガスを
供給して水素雰囲気を不活性雰囲気に置換してからCZ
シリコンウェーハWを取り出しているのに対し、第3実
施形態では、CZシリコンウェーハWの温度が少なくと
も750℃以下になった時点で、石英反応管2内に窒素
ガスを供給して水素雰囲気を窒素雰囲気に置換する点で
ある。
【0024】すなわち、本実施形態では、水素アニール
を所定の高温状態で所定時間行った後に、石英反応管2
内の温度が少なくとも750℃になるまで水素雰囲気を
維持し、750℃以下に下がった時点で置換ガス供給源
5により窒素ガスを供給することにより、750℃を越
えた高温で安定した窒化膜がウェーハW表面で形成され
ることを防いでいる。なお、窒素雰囲気への置換温度は
少なくとも750℃以下であればよいが、750℃にま
で低下した直後に窒素雰囲気に置換することにより、ス
ループットの低下を抑えることができる。
【0025】本実施形態により、実際に熱処理を行った
取り出し直後のウェーハWの表面粗れを測定した結果、
図2に示すように、窒素雰囲気への置換温度が700℃
及び750℃の場合は、比較のために行った置換温度が
800℃の場合に比べて表面粗れが小さいことがわか
る。これは、SC1洗浄後の窒化膜がエッチングされて
除去された表面においても、図3に示すように、同様の
傾向が確認できた。なお、表面粗れは、パーティクルカ
ウンターによるヘイズのレベル(光による散乱レベル)
で観測した。また、AFM(原子間力顕微鏡)で観測し
た結果、置換温度700℃、750℃及び800℃の場
合、表面粗さはRms(平方根平均ラフネス)でそれぞ
れ約0.2nm、約0.4nm及び約0.8nmであっ
た。
【0026】このように本実施形態では、CZシリコン
ウェーハWの温度を少なくとも750℃以下に下げてか
ら石英反応管2内に窒素ガスを供給して水素雰囲気を窒
素雰囲気に置換するので、置換した窒素ガスによりウェ
ーハW表面が直接窒化して窒化膜が形成されても、表面
粗れの悪化を抑制でき、また後工程における窒化膜エッ
チング後の表面粗さの増大を防ぐことができる。
【0027】上記のように、置換温度の違いにより表面
粗さに差が生じるのは、ウェーハW表面に形成される窒
化膜の膜質の違い及びその窒化量の違いに基づくものと
考えられる。そこで、本発明者らは、置換温度700℃
と置換温度800℃との場合において、取り出し直後の
XPS(X線光電子分光)によるウェーハWの表面分析
を行ったところ、図4及び図5に示すように、いずれの
場合も窒化膜が形成されていることがわかるが、置換温
度800℃の場合には、図4に示すように、安定した膜
質であるSi34のピークが増大しているのに対し、置
換温度700℃の場合には、図5に示すように、比較的
不安定な膜質であるSiNのピークの割合が高いことが
明らかになった。すなわち、低い置換温度によって形成
された窒化膜は、不安定な膜質であって歪み等が小さく
表面粗れを悪化させないためと考えられる。また、置換
温度800℃の場合では、ウェーハWの表面からN(窒
素)が3.80%検出されたが、置換温度700℃の場
合では、0.51%しか検出されなかった。すなわち、
低い置換温度では、形成される窒化膜の窒化量も少な
く、表面粗れへの影響が小さいと考えられる。
【0028】なお、前述した第1実施形態においても、
ウェーハWの温度を少なくとも750℃以下に下げてか
らウェーハWを石英反応管2から取り出すので、ウェー
ハWを取り出した際に大気中の窒素とウェーハW表面が
反応して窒化膜を形成しても、第3実施形態と同様に、
表面粗れの悪化は抑制され、さらにSC1洗浄後の表面
粗さの増大を防ぐことができる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、以下の効果を奏する。
本発明の半導体ウェーハの熱処理方法によれば、還元性
雰囲気中の熱処理終了後に、反応室内に不活性ガスを供
給して還元性雰囲気を不活性雰囲気に置換するので、反
応室中の不活性雰囲気で窒化膜が形成されず、表面粗さ
の悪化を防ぐことができ、良好な表面状態を維持した高
品質な熱処理ウェーハを得ることができる。
【0030】また、半導体ウェーハをシリコンウェーハ
としたとき、ウェーハの温度を少なくとも750℃以下
に下げてから反応室からウェーハを取り出すことによ
り、大気中の窒素と反応して窒化膜を形成しても、表面
粗れの悪化を非常に小さくでき、また後の洗浄における
窒化膜除去後の表面粗さの増大を防ぐことができる。
【0031】また、不活性雰囲気に置換した後に、さら
に反応室内に酸素を供給して不活性ガスと酸素との混合
ガス雰囲気とすることにより、ウェーハ表面に保護膜と
しての酸化膜が形成され、さらに表面の粗れを抑制する
ことができると共に、900℃程度の高温状態で取り出
しても表面に窒化膜が形成されることを防ぐことがで
き、比較的高温状態で取り出しが可能になって、スルー
プットの向上を図ることができる。
【0032】本発明の半導体ウェーハの熱処理方法によ
れば、シリコンウェーハの温度を少なくとも750℃以
下に下げてから反応室内に窒素ガスを供給して還元性雰
囲気を窒素雰囲気に置換するので、置換した窒素ガスと
ウェーハとが反応して窒化膜を形成しても、表面粗れの
悪化を抑制できるとともに後の洗浄における窒化膜除去
後の表面粗さの増大を防ぐことができ、不活性ガスに比
べて安価な窒素ガスを用いて良好な表面状態を有する熱
処理ウェーハを低コストで得ることができる。
【0033】本発明の半導体ウェーハによれば、上記本
発明の半導体ウェーハの熱処理方法により熱処理が施さ
れているので、アニール後も良好な表面状態を有し、高
集積化された半導体デバイス等に好適な基板として高品
質を備えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る半導体ウェーハの熱処理方法及
び半導体ウェーハの第1実施形態における水素アニール
装置を示す概略的な全体断面図である。
【図2】 本発明に係る半導体ウェーハの熱処理方法及
び半導体ウェーハの第3実施形態における置換温度を変
えた場合の取り出し直後における表面粗さ(ヘイズ)を
示すグラフである。
【図3】 本発明に係る半導体ウェーハの熱処理方法及
び半導体ウェーハの第3実施形態における置換温度を変
えた場合のSC1洗浄後における表面粗さ(ヘイズ)を
示すグラフである。
【図4】 本発明に係る半導体ウェーハの熱処理方法及
び半導体ウェーハの第3実施形態において、比較のため
に行った置換温度800℃の場合のXPSによる表面分
析を示すSiNとSi34とのピーク分離を行ったグラ
フである。
【図5】 本発明に係る半導体ウェーハの熱処理方法及
び半導体ウェーハの第3実施形態において、置換温度7
00℃の場合のXPSによる表面分析を示すSiNとS
34とのピーク分離を行ったグラフである。
【符号の説明】
2 石英反応管(反応室) 4 水素供給源 5 置換ガス供給源 W CZシリコンウェーハ(半導体ウェーハ)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体ウェーハを反応室内の還元性雰囲
    気中で熱処理する半導体ウェーハの熱処理方法であっ
    て、 前記還元性雰囲気中の熱処理終了後に、前記反応室内に
    不活性ガスを供給して還元性雰囲気を不活性雰囲気に置
    換することを特徴とする半導体ウェーハの熱処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の半導体ウェーハの熱処理
    方法において、 前記半導体ウェーハは、シリコンウェーハであり、 前記半導体ウェーハの温度を少なくとも750℃以下に
    下げてから前記反応室から半導体ウェーハを取り出すこ
    とを特徴とする半導体ウェーハの熱処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の半導体ウェーハの熱処理
    方法において、 前記不活性雰囲気に置換した後に、さらに前記反応室内
    に酸素を供給して前記不活性ガスと酸素との混合ガス雰
    囲気とすることを特徴とする半導体ウェーハの熱処理方
    法。
  4. 【請求項4】 半導体ウェーハを反応室内の還元性雰囲
    気中で熱処理する半導体ウェーハの熱処理方法であっ
    て、 前記半導体ウェーハは、シリコンウェーハであり、 前記還元性雰囲気中の熱処理終了後に、前記半導体ウェ
    ーハの温度を少なくとも750℃以下に下げてから前記
    反応室内に窒素ガスを供給して前記還元性雰囲気を窒素
    雰囲気に置換することを特徴とする半導体ウェーハの熱
    処理方法。
  5. 【請求項5】 還元性雰囲気中で熱処理された半導体ウ
    ェーハであって、 請求項1から4のいずれかに記載の半導体ウェーハの熱
    処理方法により、前記熱処理が施されたことを特徴とす
    る半導体ウェーハ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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