JP2001222938A - 保護素子 - Google Patents

保護素子

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JP2001222938A
JP2001222938A JP2000038053A JP2000038053A JP2001222938A JP 2001222938 A JP2001222938 A JP 2001222938A JP 2000038053 A JP2000038053 A JP 2000038053A JP 2000038053 A JP2000038053 A JP 2000038053A JP 2001222938 A JP2001222938 A JP 2001222938A
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Japan
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alloy
fusible
melting point
protection element
electrodes
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JP2000038053A
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English (en)
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Tokihiro Yoshikawa
時弘 吉川
Masayuki Gomi
正幸 五味
Katsuyuki Murata
勝之 村田
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NEC Schott Components Corp
Original Assignee
NEC Schott Components Corp
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/74Switches in which only the opening movement or only the closing movement of a contact is effected by heating or cooling
    • H01H37/76Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material
    • H01H2037/768Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material characterised by the composition of the fusible material
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01HELECTRIC SWITCHES; RELAYS; SELECTORS; EMERGENCY PROTECTIVE DEVICES
    • H01H37/00Thermally-actuated switches
    • H01H37/74Switches in which only the opening movement or only the closing movement of a contact is effected by heating or cooling
    • H01H37/76Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material
    • H01H37/761Contact member actuated by melting of fusible material, actuated due to burning of combustible material or due to explosion of explosive material with a fusible element forming part of the switched circuit

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁基板の離隔した位置に形成した電極を有
し、これらの電極間にまたがって低融点合金や可溶合金
等の可溶体を接続した温度ヒューズや抵抗付きヒューズ
よりなる保護素子において、可溶体の溶断時の球状化を
迅速かつ円滑にして、動作後の可溶体相互間の間隔寸法
が大きく、かつ安定な保護素子を提供する。 【解決手段】 絶縁基板1に形成した電極4,5間の上
に、低融点合金10よりも高融点の半田材料または半田
材料を主材料とする合金よりなる中間層6,7を形成
し、これらの中間層6,7間にまたがって、低融点合金
10を接続した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保護素子に関し、
より詳細には、特定温度で溶融する低融点合金を有する
温度ヒューズや、可溶合金と抵抗体とを有しこの抵抗体
への通電発熱により前記可溶合金を強制的に溶断させる
抵抗付きヒューズ等の保護素子に関する。
【0002】
【従来の技術】電子機器等を過熱損傷から保護する保護
素子として、特定温度で動作して回路を遮断する温度ヒ
ューズが用いられている。この種の温度ヒューズには、
感温材として特定温度で溶融する絶縁性の感温ペレット
を用いて、感温ペレットの溶融時に圧縮ばねの伸長によ
り可動接点を固定接点から開離する感温ペレットタイプ
のもの(a)と、感温材として特定温度で溶融する低融
点合金を用いて、この低融点合金に通電し、周囲温度が
所定値を超えると低融点合金が溶融することによって回
路を遮断する低融点合金タイプ(b)とがある。また、
可溶合金と抵抗体とを具備し、抵抗体への通電発熱によ
り可溶合金を強制的に溶断させる抵抗付きヒューズと称
される保護素子(c)もある。
【0003】本発明は、前記bタイプの温度ヒューズと
称される保護素子や、cタイプの抵抗付きヒューズと称
される保護素子の改良に関するものであるから、以下、
そのようなタイプのものについて説明する。前記bタイ
プの保護素子としては、例えば実開昭57−14134
6号公報に開示されている。また、cタイプの保護素子
としては、例えば実開昭58−52848号公報に開示
されている。そして、前記bタイプおよびcタイプの保
護素子を絶縁基板を用いて薄型構造にしたものもある。
【0004】まず、前記bタイプの薄型温度ヒューズC
について、図8および図9を用いて説明する。図8は、
従来の最も一般的な薄型温度ヒューズの一部を除去した
平面図を示し、図9はその縦断面図を示す。図8および
図9において、61はアルミナセラミック等よりなる矩
形状の絶縁基板で、その長手方向の両端に、銀(以下A
g)ペーストまたは銀−パラジウム(以下Ag−Pd)
ペースト等を塗布焼成して一対の電極62,63が形成
されている。前記電極62,63の各外方端には、リー
ド64,65が半田66,67により接続されている。
また、前記電極62,63の内方端にまたがって、特定
温度で溶融する低融点合金68が溶接等により接続さ
れ、この低融点合金68の表面をフラックス69で被覆
している。そして、このフラックス69の上方からエポ
キシ樹脂やセラミック等の絶縁材料で成形した絶縁キャ
ップ70を被せて、封止樹脂71により封止されてい
る。
【0005】この温度ヒューズCは、例えばリード6
4,65を電気機器ないし電子機器(以下、単に電子機
器という)に直列に接続することにより、リード64−
電極62−低融点合金68−電極63−リード65を通
って、電子機器に通電する。電子機器の異常により、周
囲温度が上昇すると、まず、フラックス69が溶融し
て、低融点合金68の表面を清浄化および活性化して、
低融点合金68の溶融に備える。周囲温度がさらに上昇
して低融点合金68の融点に達すると、低融点合金68
が溶融し、表面張力によって電極62,63に引き寄せ
られて、球状化した低融点合金68a,68bとなる
(図示省略)ため、回路が遮断され、電子機器への通電
が遮断される。これによって、周囲温度が下降しても、
球状化した低融点合金68a,68bは、元の形状には
復元しないため、回路は遮断されたままとなり、いわゆ
る非復帰型の保護素子として機能する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記温度ヒューズCに
おいて、絶縁基板1に形成した電極62,63は、通
常、AgペーストやAg−Pdペースト等の導電ペース
トを塗布焼成して形成されているため、その融点が低融
点合金68の融点よりも高く、したがって、低融点合金
68の溶融時には溶融せず、低融点合金68の溶融時
に、溶融した低融点合金68との濡れ性が必ずしも十分
ではなく、溶融した低融点合金68を引き寄せて球状化
させる力が弱く、しかも不安定であるため、溶融し球状
化した低融点合金68a,68b間の間隔寸法(絶縁距
離)がばらつきやすいため、間隔寸法が小さい場合でも
動作後の耐電圧が満足な大きさになるように、電極6
2,63間の間隔寸法等を大きく設計しなければならな
いため、大型化するという問題点があった。
【0007】上記の問題点は、上記の温度ヒューズCの
みならず、絶縁基板に導電ペーストを塗布焼成して形成
した電極間にまたがって可溶合金を接続するとともに、
この可溶合金に熱的に近接させて抵抗体を設けて、抵抗
体への通電による発熱により、前記可溶合金を溶断させ
るようにした,いわゆる抵抗付きヒューズと称される保
護素子においても、同様に発生していた。
【0008】また、上記の問題点は、上述したセラミッ
クよりなる絶縁基板61に導電ペーストを塗布し焼成し
て形成した電極62,63を有する温度ヒューズや抵抗
付きヒューズのみならず、セラミツクよりなる絶縁基板
に銅等のメタライズによる電極を形成した温度ヒユーズ
や抵抗付きヒューズ等の保護素子においても、同様に発
生していた。
【0009】さらに、上記の問題点は、上述したセラミ
ックよりなる絶縁基板に導電ペーストを塗布し焼成した
り、銅等のメタライズにより形成した電極を有する温度
ヒューズや抵抗付きヒューズのみならず、フレキシブル
な絶縁ベースフィルムに銅箔やニッケル箔あるいは銅合
金箔やニツケル合金箔等を接着して形成した電極を有す
るものにおいても、同様に発生していた。
【0011】そこで、本発明は、絶縁基板に導電ペース
トを塗布焼成したり、導電材料をメタライズしたり、導
電材料よりなる箔を接着したりして形成した電極を有す
る温度ヒューズや抵抗付きヒューズ等の保護素子におい
て、溶融した低融点合金や可溶合金等の可溶体の球状化
をしやすくして、動作後の球状化した低融点合金や可溶
合金等の可溶体間の間隔寸法を大きく、しかも安定にし
て、小型化または動作の確実な温度ヒューズや抵抗付き
ヒューズ等の保護素子を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、絶縁基板に形
成した電極間にまたがって低融点合金や可溶合金等の可
溶体を接続してなる温度ヒューズや抵抗付きヒューズと
称される保護素子において、前記電極と可溶体との間に
可溶体よりも高融点を有する半田材料または半田材料を
主材料とする合金よりなる中間層を介在させたことを特
徴とする保護素子である。
【0013】本発明の請求項1記載の発明は、絶縁基板
と、この絶縁基板の離隔した位置に形成された電極と、
これらの電極間にまたがって接続された可溶体とを有す
る保護素子において、前記電極と可溶体との間に前記可
溶体よりも高融点の半田材料または半田材料を主材料と
する合金よりなる中間層を介在させたことを特徴とする
保護素子である。このように、可溶体よりも高融点の半
田材料または半田材料を主材料とする合金よりなる中間
層を介在させたことにより、溶融した可溶体の中間層に
対する濡れ性が、電極に対する濡れ性よりも大きいこと
に基いて、可溶体の溶融時に、溶融した可溶体が前記中
間層に引き寄せられる力が増大し、可溶体の溶断が円滑
になるとともに、溶断後の間隔寸法が増大かつ安定し
て、小型で動作後の耐電圧が大きい保護素子が得られ
る。
【0014】本発明の請求項2記載の発明は、前記電極
が、AgまたはAgを主成分としたAgPt,AgPd
系の導電ペーストを塗布焼成して形成されたもの、導電
材料のメタライズにより形成されたもの、導電材料より
なる箔の接着で形成されているもののいずれかであるこ
とを特徴とする請求項1記載の保護素子である。このよ
うに、電極がAgまたはAgを主成分としたAgPt,
AgPd系材料で形成されていると、その抵抗値が小さ
いことにより、内部抵抗が小さい保護素子が得られる。
また、電極が導電材料のメタライズで形成されている
と、絶縁基板に対して密着性のよい電極が得られる。さ
らに、導電材料よりなる箔を接着した電極では、電極の
形成に加熱を伴わないので、絶縁基板としてフレキシブ
ルな樹脂フィルムを採用することができ、フレキシブル
な保護素子が提供できるのみならず、薄型化ができる。
【0015】本発明の請求項3記載の発明は、前記電極
が、MoMnよりなる下地層を有することを特徴とする
請求項1または2のいずれかに記載の保護素子である。
このように、電極がMoMnよりなる下地層を有するこ
とにより、下地層の絶縁基板に対する密着強度が、電極
の絶縁基板に対する密着強度よりも大きく、しかも、こ
の下地層に対する電極の密着強度も大きいため、結局、
絶縁基板に対する密着強度が大きい電極を有する保護素
子が得られる。
【0016】本発明の請求項4記載の発明は、前記可溶
体が、周囲温度に応じて溶融する低融点合金であること
を特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の保護
素子である。このように、可溶体として、周囲温度に応
じて溶融する低融点合金を用いることにより、周囲温度
に応答して動作する温度ヒューズが得られる。
【0017】本発明の請求項5記載の発明は、前記可溶
体が可溶合金であり、かつ、抵抗体を具備しており、前
記抵抗体への通電による発熱により前記可溶合金を強制
的に溶断させるようにしたことを特徴とする請求項1な
いし3のいずれかに記載の保護素子である。このよう
に、可溶体として可溶合金を用い、かつ、抵抗体を具備
することにより、前記抵抗体への通電による発熱により
前記可溶合金を強制的に溶断させる,いわゆる抵抗付き
ヒューズと称される保護素子が得られ、周囲温度に応答
して動作する温度ヒューズとは異なる用途が開拓でき
る。
【0018】
【実施態様1】本発明の実施態様について、以下、図面
を参照して説明する。図1は本発明の第1実施態様の温
度ヒューズからなる保護素子Aの縦断面図を示し、図2
はその一部を除去した平面図である。図1および図2に
おいて、1はアルミナ等のセラミックよりなる矩形状の
絶縁基板で、その両端にMoMnよりなる下地層2,3
を有し、その上にAgペーストやAgPtペースト,A
gPdペースト等のAg系ペーストを塗布焼成して形成
した電極4,5を有する。これらの電極4,5の上に
は、それぞれ後述する低融点合金と濡れ性がよく、かつ
低融点合金よりも高融点の半田材料または半田材料を主
成分とする合金よりなる中間層6,7が形成されてい
る。そして、前記中間層6,7の各外方端には、一対の
リード8,9がこの中間層6,7により接続固着されて
おり、また、各内方端間にまたがって、周囲温度に応答
して溶融する低融点合金10が溶接等により一体に接続
されている。この低融点合金10の表面は、フラックス
11で被覆されており、このフラックス11の上方から
アルミナセラミックや樹脂等の成形体よりなる絶縁キャ
ップ12が被せられ、封止樹脂13により固着封止され
ている。
【0019】このような温度ヒューズよりなる保護素子
Aによると、絶縁基板1に密着性のよい下地層2,3が
形成され、この下地層2,3の上に導電ペーストを塗布
焼成して電極4,5が形成されているので、電極4,5
の絶縁基板1に対する密着強度が大きい。また、電極
4,5と低融点合金10との間に、この低融点合金10
よりも高融点の半田材料または半田材料を主とする合金
よりなる中間層6,7が介在されているため、溶融した
低融点合金10の中間層6,7に対する濡れ性が、電極
4,5に対する濡れ性よりも大きいことに起因して、低
融点合金10の溶融時に溶融した低融点合金10が中間
層6,7の大きな吸引力によって引き寄せらて、低融点
合金10が迅速かつ確実に溶断し、しかも、動作後の球
状化した低融点合金10a,10b間の間隔寸法(絶縁
距離)が大きくかつ安定し、もって温度ヒューズの小型
化および確実な動作が得られる。
【0020】
【実施態様2】次に、本発明の第2実施態様の保護素子
Bについて説明する。本第2実施態様の保護素子Bは、
可溶体として可溶合金と、通電発熱によりこの可溶合金
を強制的に溶断させる抵抗体とを具備する,いわゆる抵
抗付きヒューズに関するものである。図3は、本第2実
施態様の保護素子Bの縦断面図で、図4はその絶縁キャ
ップ,フラックス等の一部を除去した状態を示す平面図
であり、図5はその絶縁層等の一部を除去した下面図で
ある。
【0021】図3ないし図5において、21はアルミナ
セラミック等よりなる略矩形状の絶縁基板で、その長手
方向の両端近傍に透孔22,23が穿設されている。前
記絶縁基板21の表面の一方端の前記透孔22を含まな
い位置および透孔22を含む位置に、それぞれMoMn
等よりなる下地層24,25が形成されており、他方端
の前記透孔23を含む位置にMoMn等よりなる下地層
26が形成されている。また、絶縁基板21の裏面の長
手方向の両端には、それぞれ前記透孔22,23を含む
位置にMoMn等よりなる下地層27,28が形成され
ている。そして、前記各下地層24,25,26,2
7,28の上には、それぞれAgペーストやAgPtペ
ースト,AgPdペースト等の導電ペーストを塗布焼成
して電極29,30,31,32,33が形成されてい
る。
【0022】ここで、前記絶縁基板21の表面側の電極
30と裏面側の電極32とは透孔22を介して接続され
ており、また、絶縁基板21の表面側の電極31と裏面
側の電極33とは透孔23を介して接続されている。
【0023】絶縁基板21の裏面の電極32,33間に
またがって、例えば酸化ルテニウム(RuO)等を含む
抵抗ペーストを塗布焼成して抵抗体34が形成されてお
り、これらの電極32,33および抵抗体34を被覆し
て、低融点ガラス等の絶縁体よりなる絶縁層35が形成
されている。
【0024】再び表面側に戻って、前記電極29ないし
31の上には、それぞれ後述する可溶合金よりも高融点
の半田材料または半田材料を主材料とする合金よりなる
中間層36,37,38が形成されている。そして、前
記中間層36,37,38の外方端に、それぞれ銅板材
またはニッケル板材等よりなるリード39,40,41
が前記中間層36,37,38によって固着接続されて
いる。また、前記中間層36,38の内方端間にまたが
って、可溶合金42が溶接等により固着接続されてい
る。さらに、前記可溶合金42の表面は、フラックス4
3によって被覆されている。
【0025】前記フラックス43の上方からは、例えば
アルミナセラミック,樹脂等の成形体よりなる絶縁キャ
ップ45が被せられて、例えばエポキシ系樹脂よりなる
封止樹脂45によって固着封止されている。
【0026】本第2実施態様の保護素子Bにおいても、
中間層36,37,38の存在により、前記保護素子A
と同様に本発明の所期の作用効果が得られるのみなら
ず、抵抗体34への通電発熱により、可溶合金42が強
制的に溶断できるので、可溶合金42の融点は前記第1
実施態様の保護素子Aにおける低融点合金10ほど厳密
な溶断精度が要求されなくなるので、可溶合金42の選
択範囲が広くなり、入手容易な安価な材料を採用できる
のみならず、後述するように温度ヒューズよりなる保護
素子Aとは異なる新たな用途にも適用できるという特有
の作用効果を奏する。
【0027】次に、上記第2実施態様の保護素子Bの使
用方法例について説明する。図6は、上記の保護素子B
の等価回路図を示す。図6において、39,40,41
は端子で、それぞれリード39,40,41に対応して
いる。また、Fはヒューズ素子で可溶合金42に対応し
ており、前記端子39,41間に接続されている。さら
に、Rは抵抗で抵抗体34に対応しており、前記端子4
0,41間に接続されている。
【0028】図7は前記抵抗付きヒューズよりなる保護
素子Bを、リチウムイオン電池の過充電防止に適用した
場合の回路図を示す。図7において、51,52は直流
電源端子で、53,54は負荷端子である。前記負荷端
子53,54には、リチウムイオン電池55が接続され
ている。そして、前記直流電源端子51には保護素子B
の端子39が接続され、負荷端子53には保護素子Bの
端子41が接続されている。したがって、前記直流電源
端子51と負荷端子53間には保護素子Bのヒューズ素
子F(可溶合金42)が接続されている。また、直流電
源端子52は負荷端子54に接続されている。さらに、
保護素子Bの端子40は、前記リチウムイオン電池55
の端子電圧を検知する検知手段の検知動作によって導通
状態となるスイッチング素子,例えばNPN型トランジ
スタ56のコレクタ−エミッタを介して、直流電源端子
52(負荷端子54)に接続されている。前記負荷端子
53,54間には、前記検知手段の一例としての抵抗5
7,58の直列回路が接続されており、これら両抵抗5
7,58の接続点Pは、前記スイッチング素子の制御端
子,例えばトランジスタ56のベースに接続されてい
る。前記図7のように保護素子Bを接続する場合に、リ
ード39,41が一直線状に導出されており、リード4
0のみが異なる位置から導出されているので、これらリ
ード39,40,41すなわち端子39,40,41の
判別が容易で、誤接続することがない。
【0029】図7の回路構成において、直流電源端子5
1,52間に、端子51が正で、端子52が負の直流電
源を接続すると、負荷端子53,54に接続されたリチ
ウムイオン電池55が、端子51−ヒューズ素子F(可
溶合金42)−リチウムイオン電池55−端子52の経
路で充電される。このリチウムイオン電池55の端子電
圧は、直列接続された抵抗57,58によって分圧され
るが、充電開始直後はリチウムイオン電池55の端子電
圧が低いため、抵抗58の分圧電圧も低く、したがっ
て、トランジスタ56のベース電位が低いため、トラン
ジスタ56はオフ状態である。
【0030】充電時間の経過とともに、リチウムイオン
電池55の端子電圧は次第に上昇していき、それに伴っ
て抵抗58による分圧電圧も次第に上昇する。そうし
て、ついにリチウムイオン電池56の充電が完了し、そ
の端子電圧が所定電圧に達すると、抵抗58の分圧電圧
がトランジスタ56の閾値電圧を超えるため、ベース−
エミッタ間にバイアス電流が流れ、トランジスタ56が
オン状態となる。すると、端子51−ヒューズ素子F
(可溶合金42)−抵抗R(抵抗体34)−トランジス
タ56−端子52の経路で電流が流れ、抵抗R(抵抗体
34)が発熱する。この抵抗R(抵抗体34)の発熱
は、絶縁基板21を介して表面側の可溶合金42(ヒュ
ーズ素子F)に伝達され、可溶合金42(ヒューズ素子
F)が溶断する。すると、リチウムイオン電池55の充
電が停止されるので、リチウムイオン電池55の過充電
が防止される。また、抵抗R(抵抗体34)がヒューズ
素子F(可溶合金42)の2次側に接続されているの
で、抵抗R(抵抗体34)への通電も停止される。
【0031】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。 実施例1 図1および図2に示す第1実施態様の保護素子Aを、次のように構成した。 絶縁基板1 アルミナセラミック、長さ8mm×幅4mm×厚さ1mm 下地層2,3 MoMn、長さ3mm×幅3mm×厚さ10μm 電極4,5 AgPd、長さ3mm×幅3mm×厚さ15μm 電極間の間隔寸法 1.5mm 中間層6,7 Pb37%,Sn63%、融点183℃ 長さ3mm×幅3mm×厚さ3μm 低融点合金10 Pb40%,Bi40%,Sn20%、融点113℃ 長さ3mm×幅1mm×厚さ0.2mm フラックス11 樹脂(ロジン)系 比較例1 中間層6,7がない他は、上記実施例1と同一構成。
【0032】上記の実施例1および比較例1の絶縁基板
1それぞれ各10個を、温度65℃,湿度95%の雰囲
気中で500時間保管後、製品を組立て、これを動作温
度+5℃(118℃)の比較的動作温度に近い温度域の
オイルバス中に浸漬して温度ヒューズが動作するまでの
応答時間を測定したところ、表1に示すように、実施例
1では平均60秒であったのに対して、比較例1では平
均68秒であった。
【0033】
【表1】
【0034】また、動作後、すぐにオイルバスから引き
上げ、これをX線にてヒューズ素子の球状化状態を確認
するため、低融点合金10a,10b間の間隔寸法(絶
縁距離)を測定したところ、表2に示すように、実施例
1では10/10が1.5mmであったのに対して、比
較例1では1.5mm離れていたのは、7/10であっ
た。
【0035】
【表2】
【0036】上記実施例1の他に、次の実施例2〜4
と、比較例2について、同様に比較した。 実施例2 低融点合金10を、Pb42%,Bi58%、融点12
5℃とした点の他は、上記実施例1と同様。 実施例3 低融点合金10を、Bi58%,Sn42%、融点13
5℃とした点の他は、上記実施例1と同様。 実施例4 低融点合金10を、Bi50%,Sn50%、融点16
0℃とした点の他は、上記実施例1と同様。 比較例2 中間層6,7がない他は、上記実施例2と同一構成
【0037】以上の実施例2〜4および比較例2につい
ても前記と同様の試験をした結果、前記実施例1と比較
例1の場合と同様の結果が得られた。
【0038】上記結果から、中間層6,7を有する本発
明の実施例1〜4の保護素子Aが、中間層6,7を有さ
ない比較例1〜2の保護素子に比較して、低融点合金の
溶断後の球状化した低融点合金間の間隔寸法が大きく、
かつ安定していることが分かる。この理由は、中間層
6,7がない従来品においては、電極4,5が酸化(硫
化)して低融点合金10の溶融時の濡れ性が悪くなるた
め、溶融した低融点合金の球状化が困難になるのに対
し、本発明により中間層6,7を有するものでは、溶融
した低融点合金10の濡れ性がよくなり、溶融した低融
点合金10が中間層6,7によって強い力で引き寄せら
れて、球状化が迅速かつ円滑に行われ、動作後の低融点
合金間の間隔寸法が大きく、かつ安定になるためであ
る。
【0039】上記の優位性は、中間層6,7の材質を、
Pb65%,Sn35%、融点247℃、Pb50
%,Sn50%、融点214℃、Pb40%,Sn6
0%、融点118℃、Pb5%,Sn95%、融点2
20℃等に変更しても同様であった。ただし、中間層
6,7の材質を、低融点合金10と同一材質,換言すれ
ば同一融点にした場合は、低融点合金10の溶融時に、
中間層6,7も同時に溶融するので、溶融した低融点合
金10および中間層6,7が温度上昇に伴う絶縁キャッ
プ12内の圧力の上昇によって、封止樹脂13の封止面
から外部に吹き出し、この吹き出した低融点合金10
が、外部の導体間を短絡させたりする原因になるため、
現実的でない。
【0040】なお、本発明の上記各実施態様は、特定の
構造のものについて説明したが、本発明は上記実施例に
示した構造に限定されるものではなく、本発明の精神を
逸脱しない範囲で、各種の変形が可能であることはいう
までもない。
【0041】例えば、図1および図2に示す第1実施態
様の保護素子Aおよび図3ないし図5に示す第2実態様
の保護素子Bにおいて、リード8,9や、リード39な
いし41を設ける代わりに、下地層2,3や下地層24
ないし28、および電極4,5および電極29ないし3
3を絶縁基板1,21の端面を通って裏面に延長形成す
ることにより、表面実装タイプにすることもできる。
【0042】また、図3ないし図5に示す第2実施態様
の保護素子Bにおいては、抵抗体34を絶縁基板21の
可溶合金42の接続固着面側と反対側に設ける場合につ
いて説明したが、可溶合金42の固着面側と同一面側に
設けてもよい。この場合、抵抗体34の表面に絶縁層3
5を形成し、この絶縁層35の上に可溶合金42を形成
することが望ましい。そのような構成によれば、抵抗体
34の発熱は薄い絶縁層35を介して可溶合金42に伝
達されるので、抵抗体34への通電開始後、短時間で可
溶合金42を溶断させることができるという特長があ
る。換言すれば、抵抗体34のより小さな発熱で可溶合
金42を溶断できるという特長がある。その場合、当
然、絶縁基板21の透孔22,23や絶縁基板21の裏
面側の下地層27,28および電極32,33は不要で
ある。
【0043】また、本発明は、アルミナセラミック等よ
りなる絶縁基板に銅等の導電材料をメタライズすること
により形成した電極を具備する温度ヒューズや抵抗付き
ヒューズ等の保護素子に適用することができる。
【0044】さらに、本発明は、フレキシブルな樹脂よ
りなる絶縁ベースフィルムに、銅,ニッケル,銅合金,
ニッケル合金等の導電材料よりなる箔を接着して形成し
た電極を有する温度ヒューズや抵抗付きヒューズに適用
することもできる。
【0045】
【発明の効果】本発明は以上のように、絶縁基板と、こ
の絶縁基板の離隔した位置に形成された電極と、これら
の電極間にまたがって接続された低融点合金や可溶合金
等の可溶体とを有する保護素子において、前記電極と可
溶体との間に前記可溶体よりも高融点の半田材料または
半田材料を主材料とする合金よりなる中間層を介在させ
たことを特徴とする保護素子であるから、溶融した可溶
体の濡れ性がよい中間層の存在によって、可溶体の溶融
時に、溶融した可溶体が中間層に大きな力で引き寄せら
れて、可溶体の溶断が迅速かつ確実になり球状化が促進
されて、球状化した可溶体相互間の間隔寸法が大きく、
かつ安定になり、小型で動作後の耐電圧が大きい保護素
子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施態様の保護素子Aの縦断面
【図2】 本発明の第1実施態様の保護素子Aの一部を
除去した平面図
【図3】 本発明の第2実施態様の保護素子Bの縦断面
【図4】 本発明の第2実施態様の保護素子Bの一部を
除去した平面図
【図5】 本発明の第2実施態様の保護素子Bの一部を
除去した下面図
【図6】 本発明の第2実施態様の保護素子Bの等価回
路図
【図7】 本発明の第2実施態様の保護素子Bをリチウ
ムイオン電池の過充電防止に適用した回路図
【図8】 従来の薄型保護素子Cの一部を除去した平面
【図9】 従来の薄型保護素子Cの縦断面図
【符号の説明】
A、B 保護素子 1、21 絶縁基板 2、3、24、25、26、27、28 下地層 4、5、29、30、31、32、33 電極 6、7、36、37、38 中間層 8、9 リード 10 可溶体(低融点合金) 11、43 フラックス 12、44 絶縁キャップ 13、45 封止樹脂 22、23 透孔 34 抵抗体 35 絶縁層 39、40、41 リード(端子) 42 可溶体(可溶合金) 51、52 直流電源端子 53、54 負荷端子 55 リチウムイオン電池 56 スイッチング素子(トランジスタ) 57、58 抵抗(リチウムイオン電池の端子電圧検知
手段) F ヒューズ素子 R 抵抗
フロントページの続き Fターム(参考) 5G502 BB01 BB05 BB10 BB13 BC20 BD05 BD13 EE01 FF08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶縁基板と、この絶縁基板の離隔した位置
    に形成された電極と、これらの電極間にまたがって接続
    された可溶体とを有する保護素子において、前記電極と
    可溶体との間に前記可溶体よりも高融点の半田材料また
    は半田材料を主材料とする合金よりなる中間層を介在さ
    せたことを特徴とする保護素子。
  2. 【請求項2】前記電極が、AgまたはAgを主成分とし
    たAgPt,AgPd系の導電ペーストを塗布焼成して
    形成されたもの、導電材料のメタライズにより形成され
    たもの、導電材料よりなる箔の接着で形成されているも
    ののいずれかであることを特徴とする請求項1記載の保
    護素子。
  3. 【請求項3】前記電極が、MoMnよりなる下地層を有
    することを特徴とする請求項1または2のいずれかに記
    載の保護素子。
  4. 【請求項4】前記可溶体が、周囲温度に応じて溶融する
    低融点合金であることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の保護素子。
  5. 【請求項5】前記可溶体が可溶合金であり、かつ、抵抗
    体を具備しており、前記抵抗体への通電による発熱によ
    り前記可溶合金を強制的に溶断させるようにしたことを
    特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の保護素
    子。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6734781B1 (en) * 1999-04-30 2004-05-11 Rohm Co., Ltd. Mounting structure for temperature-sensitive fuse on circuit board
US8472158B2 (en) 2009-09-04 2013-06-25 Cyntec Co., Ltd. Protective device
US9025295B2 (en) 2009-09-04 2015-05-05 Cyntec Co., Ltd. Protective device and protective module
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