JP2001221758A - 熱伝導率測定装置 - Google Patents

熱伝導率測定装置

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JP2001221758A JP2000033244A JP2000033244A JP2001221758A JP 2001221758 A JP2001221758 A JP 2001221758A JP 2000033244 A JP2000033244 A JP 2000033244A JP 2000033244 A JP2000033244 A JP 2000033244A JP 2001221758 A JP2001221758 A JP 2001221758A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 応答速度を維持しつつ、測定精度を高める。 【解決手段】 流体を導く流路4と、流体が滞留するキ
ャビティ5aと、このキャビティ5a内に設けられた発
熱式熱伝導率センサ10と、流路4とキャビティ5aと
の境界に設けられた多孔体31とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、流路により導かれ
た流体をキャビティ内に滞留させて、このキャビティ内
に配置されたセンサで流体の熱伝導率を測定する熱伝導
率測定装置に関し、特に、センサの周囲における流体の
挙動を最適化する手段を備えた熱伝導率測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の熱伝導率測定装置は、例えば、
単位体積当たりの熱量が熱伝導率に比例することを利用
して、LNG(液化天然ガス)を供給する際の熱量調整
に使用されている。図7は、従来の熱伝導率測定装置の
一構成例を示す断面図である。この熱伝導率測定装置で
は、流路ブロック101,101aそれぞれの内壁によ
り流路104が構成され、流路ブロック101aの内壁
に形成された窪みによりキャビティ105aが構成され
ている。キャビティ105aの深さは、例えば10mm
程度である。
【0003】キャビティ105aの底部に発熱抵抗式熱
伝導率センサ110が配置されている。この発熱抵抗式
熱伝導率センサ110は、図示しない発熱体を有してい
る。この発熱体は図示しない制御回路により定温度駆動
される。測定対象流体の熱伝導率に対応して発熱体から
奪われるエネルギーが変化するので、定温度に維持する
ために要した供給エネルギーを電圧値変化等から求める
ことにより、測定対象流体の熱伝導率を測定することが
できる。
【0004】熱伝導率の測定に際し、熱伝導率センサ1
10の発熱体から奪われる熱は、熱伝導(分子運動に
よる熱の伝搬)により流体へ逃げて行く熱と、強制対
流に基づく流体の流れにより持ち去られる熱と、その
他の熱(輻射熱、熱伝導率センサ110の基台等の装置
へ逃げて行く熱)との和からなる。このうち、流体の熱
伝導率に関わるものは、熱伝導により流体へ逃げて行
く熱のみである。したがって、高い精度で熱伝導率を測
定するためには、これ以外の熱、特に流れにより持ち
去られる熱がゼロの状態で測定を行うことが望ましい。
つまり、流体が静止した状態(流速がゼロの状態)で、
熱伝導率を測定することが望ましい。
【0005】しかしながら、図7に示した熱伝導率測定
装置では、キャビティ105aの深さが比較的浅かった
ため、流路104内の流体の流れ106により、キャビ
ティ105a内に流れの速い対流107が発生していた
(対流107を示す矢印の太さは、対流107の速さを
表している)。したがって、熱伝導率センサ110上の
流れが速く、この流れにより持ち去られる熱が大きかっ
たので、熱伝導率の測定精度が極めて低いという欠点が
あった。
【0006】図8は、従来の熱伝導率測定装置の他の構
成例を示す断面図である。この熱伝導率測定装置は、上
記の欠点を改善するために、キャビティ105bの深さ
を図7におけるキャビティ105aよりもDだけ深くし
たものである。例えば、D=20mmとして、キャビテ
ィ105bの深さを30mm程度としたものがある。キ
ャビティ105bの深さを深くすることで、キャビティ
105b内の対流108が遅くなる。したがって、熱伝
導率センサ110上の流れが遅くなるので、熱伝導率の
測定精度が高まる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したLNG供給制
御等のプロセスオートメーションの分野で使用される熱
伝導率測定装置では、刻々と替わる測定対象流体の熱伝
導率を速い応答速度で測定することが求められる。この
応答速度には、キャビティ105b内におけるサンプル
到達時間が大きく関わっている。この「キャビティ10
5b内におけるサンプル到達時間」とは、キャビティ1
05bの開口部(キャビティ105bと流路104との
境界)からキャビティ105b内の熱伝導率センサ11
0上に測定対象が到達する時間のことをいう。このサン
プル到達時間が短いほど、応答速度が速くなる。図8に
示した熱伝導率測定装置の場合は、測定精度を高めるた
めにキャビティ105bの深さを深くしたのでサンプル
到達時間が長くなり、応答速度は図7に示した熱伝導率
測定装置よりも遅くなってしまった。このように、従来
の技術では、応答速度を維持しつつ、測定精度を高める
ことができなかった。
【0008】なお、実際の流体の流れは矢印で表したほ
ど単純ではない。キャビティ105a,105bに留ま
る時間や経路は一様ではなく、元から存在していた流体
と混ざり合いながら徐々に置き換わっていく、というも
のである。よって、正確に言うならばサンプル到達時間
とは、元から存在していたサンプルと新しいサンプルの
比が所定値に達するまでの時間(=置換時間)のことで
あるが、分かり易くするため上記のような定義をした。
【0009】本発明はこのような課題を解決するために
なされたものであり、その目的は、熱伝導率測定装置に
おいて、応答速度を維持しつつ、測定精度を高めること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明による熱伝導率測定装置は、流体を導
く流路と、この流路に面しかつ流体が滞留するキャビテ
ィと、このキャビティ内に設けられかつ流体の熱伝導率
を測定する発熱式熱伝導率センサと、流路とキャビティ
との境界に設けられた多孔体とを備えている。流路内の
流体は、多孔体を通過する際に、流速が低減される。こ
のため、キャビティの深さを深くしなくても、センサ上
の流れを遅くすることができる。つまり、キャビティ内
におけるサンプル到達時間を長くせずにセンサ上の流れ
を遅くすることができるので、応答速度を維持しつつ測
定精度を高めることができる。
【0011】また、本発明による熱伝導率測定装置は、
多孔体が、流路内の流体とキャビティ内の流体とが分子
拡散のみにより交換されるように設計されている。この
ように多孔体を設計すれば、キャビティ内における多孔
体近傍ですら、強制対流に基づく流体の流れがなくな
る。このため、センサを多孔体に近接して配置しても、
センサは強制対流による影響を受けずに精度よく測定す
ることができる。この場合、サンプル到達時間が極めて
短くなるので、応答速度を極めて速くすることができ
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の
実施の形態を詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は、本発明による熱伝導率測
定装置の第1の実施の形態の構成を示す断面図である。
この図は、流路4の軸方向を含む断面を示している。図
1に示すように、流路ブロック1,1aそれぞれの内壁
により、流体を導く流路4が構成されている。流路ブロ
ック1aには貫通孔2aが形成されており、この貫通孔
2aと貫通孔2aに挿入されたキャンケース21とによ
りキャビティ5aが構成されている。キャビティ5aは
流路4に面する空間であり、流路4により導かれた流体
を滞留させる。このキャビティ5aは5mmの深さを有
している。また、キャンケース21はコバール製のケー
スにガラスを流し込んで作られたものである。
【0013】キャビティ5aの底部であるキャンケース
21上に、発熱抵抗式熱伝導率センサ10が配置されて
いる。この熱伝導率センサ10は、流体の熱伝導率を測
定するセンサである。図2は、この発熱抵抗式熱伝導率
センサ10の構造を示す斜視図である。基台11の中央
部にはメンブレン12が形成されている。このメンブレ
ン12の下部は空洞となっている(図示せず)。基台1
1内部の空洞は、メンブレン12に形成された多数のス
リット13により、基台11外部と連通している。ま
た、メンブレン12上には抵抗体パターンからなる発熱
体14が形成されている。この発熱体14の両端にはそ
れぞれ電極パッド15a,15bが接続されている。こ
のような構造を有する熱伝導率センサ10は、例えば特
開平5−232052号公報に記載されている。
【0014】図1の説明に戻る。キャンケース21の底
面つまり流路ブロック1aの外壁に連なる面には、キャ
ンケース21から延びるリードピン23a,23bを貫
通させる穴22aを有するステンレスの支持板22が溶
接されている。図2に示した熱伝導率センサ10の電極
パッド15a,15bはそれぞれリードピン23a,2
3bに接続されて外部に引き出され、図示しない外部回
路に接続された構成となっている。さらに、流路4とキ
ャビティ5aとの境界に、多数の網目がある金網31が
設けられており、これが本発明の特徴となっている。こ
こでいう「流路4とキャビティ5aとの境界」とはキャ
ビティ5aの開口部のことである。流路ブロック1aの
内壁側における貫通孔2aの周囲には窪み3が形成され
ており、この窪み3の部分に金網31が溶接されてい
る。図1には1枚の金網を設置した例を示したが、複数
枚の金網を重ねて設置するようにしてもよい。
【0015】図3は、金網31付近の流体の挙動を示す
模式図である。この図は、図1において点線で囲んだII
I 部を拡大して示したものである。流路4内の流体は金
網31の網目31aを介してキャビティ5a内に流入す
る。例えば流体がLNGで、金網31が60メッシュ
(1インチ当たりの網目31aの数が60であり、線径
が0.12mmとすると、網目31aの一辺の長さは
0.3mm)程度の場合には、流路4の流れの力によ
り、キャビティ5a内における網目31a付近に小さな
渦7ができる。しかし、この渦7の力は弱いので、キャ
ビティ5a内において渦7による強制対流はほとんど生
じない。したがって、流体の種類や流速により異なる
が、熱伝導率センサ10を金網31から5〜10mm程
度離しておけば、熱伝導率センサ10上に強制対流に基
づく流れはほとんど生じない。
【0016】したがって、図8に示した従来の熱伝導率
測定装置のようにキャビティの深さを深くしなくても、
熱伝導率センサ10上の流れを遅くすることができる。
つまり、キャビティ5a内におけるサンプル到達時間を
長くせずに熱伝導率センサ10上の流れを遅くすること
ができるので、熱伝導率測定装置の応答速度を維持しつ
つ測定精度を高めることができる。また、図7や図8に
示した従来の熱伝導率測定装置では、熱伝導率センサ1
10上に大きな渦状の流れ(対流107,108)があ
り、その流速は一定でない。このため、従来の熱伝導率
測定装置には測定結果が安定しないという欠点もあっ
た。これに対して、図1に示した熱伝導率測定装置で
は、熱伝導率センサ10上に大きな渦状の流れは存在せ
ず、流速の影響を受けないので、測定の安定性がよくな
るという効果も得られる。
【0017】(第2の実施の形態)図4は、本発明によ
る熱伝導率測定装置の第2の実施の形態の構成を示す断
面図である。また、図5は、図4において点線で囲んだ
V部を拡大して示したものであり、金網32付近の流体
の挙動を示す模式図である。これらの図において、図1
〜図3と同一部分を同一符号をもって示し、適宜その説
明を省略する。図4に示した熱伝導率測定装置では、特
に、流路4内の流体とキャビティ5b内の流体とが分子
拡散8のみにより交換されるように、金網32が設計さ
れている。
【0018】分子拡散8のみにより流体が交換される条
件は、流体の粘度・密度、分子の大きさ、金網(多孔
体)32の網目(孔)32aの径・深さ・形、金網(多
孔体)32の表面の凹凸により変化するので、一概には
言えない。例えば、主成分が液化メタンであるLNGの
場合は、線径が0.04mmで200メッシュの金網
(1インチ当たり200個の網目32aがある金網)3
2を使用すると、網目32aの一辺の長さは0.09m
m、深さは約0.04mmとなり、分子拡散8のみによ
る流体の交換が可能となる。また、気体の場合は流体の
交換を分子拡散のみとしなくてもそれなりに高い精度が
得られるが、分子拡散のみとさせるならば液体の場合よ
りも目の細かい金網32を使えばよい。
【0019】このように金網32を設計すれば、キャビ
ティ5b内における金網32の近傍ですら、強制対流に
基づく流体の流れがなくなる。このため、金網32から
1〜2mm程度の距離に熱伝導率センサ10を近接配置
しても、熱伝導率センサ10は強制対流による影響をほ
とんど受けずに精度よく測定することができる。この場
合、サンプル到達時間が極めて短くなるので、応答速度
を極めて速くすることができる。
【0020】また、従来の熱伝導率測定装置のように流
路104内の流れによりキャビティ105a,105b
内に強制対流ができる場合には、流路104内の流速の
変化にしたがって強制対流の流速も変化する。このた
め、安定した測定を行うために、流路104内の流速を
正確に一定に制御する必要があった。しかし、図4に示
した熱伝導率測定装置では、上述したように強制対流に
よる影響をほとんど受けずに測定を行うことができるの
で、流路4内の流速制御を厳密に行う必要がないという
副次的な効果も得られる。
【0021】ここで、従来の熱伝導率測定装置と本発明
による熱伝導率測定装置とにおいて、熱伝導率センサ上
の流速およびサンプル到達時間を比較する。表1は、従
来の熱伝導率測定装置(図7,図8)と本発明による熱
伝導率測定装置(図1,図4)における熱伝導率センサ
10,110上の流速とサンプル到達時間の一例を示す
表である。
【0022】
【表1】
【0023】前述したように、熱伝導率の測定に際には
流れにより持ち去られる熱量が少ないことが重要なの
で、熱伝導率センサ10,110上の流速は遅いほどよ
い。また、速い応答速度での測定が求められので、サン
プル到達時間は短いほどよい。表1から分かるように、
図8に示した従来の熱伝導率測定装置では、図7に示し
た従来の熱伝導率測定装置と比較して、熱伝導率センサ
110上の流速は改善されたが、その代わりにサンプル
到達時間が長くなった。これに対して、図1に示した熱
伝導率測定装置によれば、サンプル到達時間を維持しつ
つ、熱伝導率センサ10上の流速を改善することができ
る。また、図4に示した熱伝導率測定装置によれば、図
1に示した熱伝導率測定装置よりも、熱伝導率センサ1
0上の流速およびサンプル到達時間の両方を更によくす
ることができる。つまり、図1,図4に示した熱伝導率
測定装置によれば、熱伝導率センサ10上の流速とサン
プル到達時間との両方を両立できると言える。
【0024】(第3の実施の形態)図6は、本発明によ
る熱伝導率測定装置の第3の実施の形態の構成を示す断
面図である。ここで、図6(A)は流路44の軸方向を
含む断面を示しており、図6(B)は図6(A)におけ
るVIB−VIB′線方向の断面を示している。図6におい
て、図1,図4と同一部分を同一符号をもって示し、適
宜その説明を省略する。図1,図4に示した熱伝導率測
定装置は流路ブロック1a,1bにキャビティ5a,5
bが形成された構成となっているが、図6に示した熱伝
導率測定装置は流路44内にキャビティ45が設けられ
た構成となっている。
【0025】このキャビティ45は、上面が開口された
円筒状の容器42と、この容器42内に挿入されたキャ
ンケース21とにより構成されている。キャンケース2
1上には熱伝導率センサ10が配置されており、容器4
2の開口された面には焼結金属板33がはめ込まれてい
る。容器42は焼結金属板33がはめ込まれた面が流路
44の上流側に向くように流路44内に配置され、流路
ブロック41の内壁に固定された支持部材43により支
えられている。焼結金属板33は図4に示した金網32
と同様の機能を有するものである。つまり、流路44内
の流体とキャビティ45内の流体とは、焼結金属板33
を介して分子拡散のみにより交換される。このため、流
路44内の流れ46が焼結金属板33と直交していて
も、流路44内の流れ46によってキャビティ45内に
強制対流は生じない。よって、図6に示した熱伝導率測
定装置でも、図4に示した熱伝導率測定装置と同程度の
測定精度および応答速度を得ることができる。
【0026】前述したように、流路4,44とキャビテ
ィ5a,5b,45との境界に金網31,32または焼
結金属板33を設けることが本発明の特徴である。しか
し、流路4,44内の流体の流れ6,46がキャビティ
5a,5b,45内に及ぼす影響を低減する効果が得ら
れればよいので、流路4,44とキャビティ5a,5
b,45との境界に配置するものは、多くの孔がある多
孔体であればよい。この多孔体としては、金網31,3
2および焼結金属板33の他に、テフロン等の樹脂網、
パンチングプレート、多孔質セラミック板などを使用で
きる。また、多孔体に関しては、キャビティ5a,5
b,45内の流れを遅くするために、孔の径が小さいこ
とが望ましい。また、キャビティ5a,5b,45内の
流体の置換を速く行えるように、単位面積当たりの孔数
が多く、孔の深さが浅いことが望ましい。
【0027】また、本発明でいう流体とは気体と液体の
総称であり、本発明による熱伝導率測定装置では気体お
よび液体のいずれに対しても効果が得られるが、特に液
体に対する効果が大きい。なお、特開平5−23205
2号公報には、センサの上流側または下流側に金網を設
けて、センサ上の流速を遅くするという技術が開示され
ている。しかし、この技術は、金網の設けられている場
所が流路とキャビティの境界ではなく、流路の途中であ
る点で、本発明と構成が異なる。また、流速が遅くなる
と言っても、結局はセンサ上の一定方向の流れはなくな
らないという点で、作用効果が異なるものである。した
がって、上記公報は、本発明の進歩性を否定する資料と
はなり得ない。
【0028】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による熱伝
導率測定装置では、流路とキャビティとの境界に多孔体
が設けられている。この多孔体により流速が低減される
ので、キャビティの深さを深くせずに、熱伝導率センサ
上の流れを遅くすることができる。したがって、応答速
度を維持しつつ、測定精度を高めることができる。ま
た、熱伝導率センサ上では大きな渦状の流れがなく、流
速が変化するということもないので、測定の安定性がよ
くなる。
【0029】また、流路内の流体とキャビティ内の流体
とが分子拡散のみにより交換されるように多孔体を設計
することにより、熱伝導率センサを多孔体に近接配置し
ても、熱伝導率センサは強制対流による影響を受けずに
精度よく測定することができる。この場合、応答速度を
極めて速くすることができる。また、このように設計さ
れた多孔体を使用すれば、流路の流速が変化しても強制
対流による影響をほとんど受けずに測定を行えるので、
流量制御を厳密に行う必要がないという効果も得られ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による熱伝導率測定装置の第1の実施
の形態の構成を示す断面図である。
【図2】 発熱抵抗式熱伝導率センサの構造を示す斜視
図である。
【図3】 図1に示した金網付近の流体の挙動を示す模
式図である。
【図4】 本発明による熱伝導率測定装置の第2の実施
の形態の構成を示す断面図である。
【図5】 図4に示した金網付近の流体の挙動を示す模
式図である。
【図6】 本発明による熱伝導率測定装置の第3の実施
の形態の構成を示す断面図である。
【図7】 従来の熱伝導率測定装置の一構成例を示す断
面図である。
【図8】 従来の熱伝導率測定装置の他の構成例を示す
断面図である。
【符号の説明】
1,1a,1b,41…流路ブロック、2a,2b…貫
通孔、3…窪み、4,44…流路、5a,5b,45…
キャビティ、6,46…流路内の流体の流れ、7…渦、
8…分子拡散、10…発熱抵抗式熱伝導率センサ、11
…基台、12…メンブレン、13…スリット、14…発
熱体、15a,15b…電極パッド、21…キャンケー
ス、22…ステンレスの支持板、23a,23b…リー
ドピン、31,32…金網、31a,32b…網目、3
3…焼結金属板、42…容器、43…支持部材。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を導く流路と、 この流路に面しかつ前記流体が滞留するキャビティと、 このキャビティ内に設けられかつ前記流体の熱伝導率を
    測定する発熱式熱伝導率センサと、 前記流路と前記キャビティとの境界に設けられた多孔体
    とを備えたことを特徴とする熱伝導率測定装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱伝導率測定装置におい
    て、 前記多孔体は、前記流路内の流体と前記キャビティ内の
    流体とが分子拡散のみにより交換されるように設計され
    ていることを特徴とする熱伝導率測定装置。
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