JP2001221274A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JP2001221274A
JP2001221274A JP2000033386A JP2000033386A JP2001221274A JP 2001221274 A JP2001221274 A JP 2001221274A JP 2000033386 A JP2000033386 A JP 2000033386A JP 2000033386 A JP2000033386 A JP 2000033386A JP 2001221274 A JP2001221274 A JP 2001221274A
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Japan
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fitting
stopper
vibration
inner cylinder
flange portion
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JP2000033386A
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English (en)
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Toshiharu Sato
俊治 佐藤
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ストッパ金具を外筒金具に対して固定するか
しめ作業の作業性を良好とし、かつストッパ金具を外筒
金具に対して強固に固定する。 【解決手段】 ストッパ金具44の開口端部にはフラン
ジ部48及びかしめ部49が一体的に形成されており、
かしめ部49はフランジ部48との間に内筒金具12の
フランジ部18が挟持されるように内周側へ塑性変形さ
れている。これにより、ストッパ金具44の開口端部が
内筒金具12の開口端部に連結されて、ストッパ金具4
4が内筒金具12へ固定される。また内筒金具12は、
その下端側が外筒金具20内に圧入されて外筒金具20
へ固定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般産業機械、自
動車のエンジンマウント等として用いられ、エンジン等
の振動発生部からの振動を吸収して車体等の振動受部へ
の振動伝達を抑制する防振装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両の振動発生部となるエンジンと振動
受部となる車体との間には、エンジンから車体へ伝達さ
れる振動を減衰するために、エンジンマウントとしての
防振装置が配設されている。このような防振装置として
は、防振装置の内部に弾性体及び一対の液室を設けると
共に、制限通路(オリフィス)によりこれらの液室間を
互いに連通した液体封入式のものが知られている。液体
封入式の防振装置によれば、エンジンからの振動を弾性
体の内部摩擦による制振機能及びオリフィスを通して一
対の液室間を流通する液体の粘性抵抗等によって吸収
し、車体側への振動伝達を抑制できる。
【0003】図7には、エンジンマウントとして適用さ
れる従来の液体封入式の防振装置が示されている。この
防振装置100では、薄肉円筒状の内筒金具102と略
円柱状の取付金具104との間にゴム製の弾性体106
がこれら金具にそれぞれ加硫接着されて配置されてい
る。ここで、内筒金具102はカップ状の外筒金具10
8内に圧入されて固定されている。
【0004】取付金具104の頂面には、径方向に沿っ
て細長い板状の連結アーム110の基端部がボルト11
2により締結固定されている。また外筒金具108の開
口端部には、外周側へ延出するフランジ部114が一体
的に形成されており、このフランジ部114上には、下
方へ向かって開いた略コ字状の断面を有するストッパ金
具116のフランジ部118が載置される。外筒金具1
08のフランジ部114の外周側はかしめ部120とさ
れており、このかしめ部120は、ストッパ金具116
のフランジ部118をフランジ部114と共に挟持する
ように内周側へ塑性的に屈曲される。これにより、スト
ッパ金具116は外筒金具108に連結固定され、外筒
金具108により連結アーム110の頂面及び両側面に
それぞれ対向するように支持される。ここで、ストッパ
金具116には、その基端部付近を覆うようにゴムカバ
ー122が被せられており、このゴムカバー122は連
結アーム110の頂面とストッパ金具116の頂板部と
の間に挟持されている。
【0005】内筒金具102内の下端部には、下部側の
開口を閉止するようにゴム製のダイアフラム124が配
置されており、このダイアフラム124と弾性体106
との間には液室126が設置されている。液室126内
には、この液室126を一対の小液室126A,126
Bに区画する隔壁部材127が配置され、隔壁部材12
7には一対の小液室126A,126Bを互いに連通さ
せるオリフィス128が設けられている。
【0006】上記の防振装置100では、例えば、連結
アーム110の先端部がボルト等よりエンジンに連結さ
れると共に、外筒金具108がその外周面に固定された
脚部130を介してボルト等により車体へ連結される。
従って、エンジン作動時には連結アーム110及び取付
金具104を介して弾性体106に振動が入力し、この
振動によって弾性体106が変形する。このとき、弾性
体106が弾性変形すると同時に、オリフィス128を
介して小液室126A,126B内の液体が互いに流通
することにより、弾性体106の内部摩擦や液体の粘性
抵抗等によって振動が吸収され、車体へ振動伝達を抑制
できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような防振装置100においては、かしめ部120をか
しめてストッパ金具116を外筒金具108に連結固定
する際に、外筒金具108の脚部130がかしめ作業に
干渉して作業性が良くないという問題がある。具体的に
は、ストッパ金具116を外筒金具108へ連結固定す
る際には、例えば、外筒金具108を専用の固定台等に
より固定にすると共に、外筒金具108のかしめ部12
0にかしめ用治具を装着し、この治具を介してかしめ部
120を加圧することにより、外筒金具108の変形を
阻止しつつかしめ部120をかしめる。このとき、外筒
金具108の外周面から複数の脚部130が外周側へ延
びていることから、これらの脚部130が干渉して外筒
金具108を固定台に固定する作業が煩瑣になり、また
脚部130の上端部とかしめ部120との軸方向に沿っ
た間隔が狭いことから、かしめ用治具の可動範囲や可動
方向が限定されてしまい、かしめ部120を僅かづつ複
数回に亘って塑性変形させるなどの対応が必要となる。
また、このような問題は、図7とは逆にストッパ金具1
16にかしめ部が設けられ、このかしめ部をかしめるこ
とによりストッパ金具116を外筒金具108へ連結固
定する場合にも同様に発生する。
【0008】本発明の目的は、上記事実を考慮し、スト
ッパ金具を外筒金具に対して固定するかしめ作業の作業
性が良好で、しかもストッパ金具を外筒金具に対して強
固に固定できる防振装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の防振装置
は、振動発生部及び振動受部の一方に連結される取付部
材と、一端部が開口した略筒状とされ、振動発生部及び
振動受部の他方に連結される外筒金具と、前記外筒金具
の中空部に対応する略筒状とされ、前記外筒金具の中空
部内に嵌挿されて該外筒金具へ固定される内筒金具と、
前記取付部材と前記内筒金具との間に配置され、振動発
生部からの入力振動により変形する弾性体と、前記外筒
金具側が開いたアーチ状の断面を有し、前記外筒金具に
より前記取付部材に対向するように支持されて、前記取
付部材の前記外筒金具に対する相対変位を制限するスト
ッパ金具と、を有する防振装置であって、前記内筒金具
の開口端部には、外周側へ延出する内筒フランジ部が一
体的に形成され、前記ストッパ金具の開口端部には、外
周側へ延出して前記内筒フランジ部上に載置されるスト
ッパフランジ部と、前記ストッパフランジ部と共に前記
内筒フランジ部を挟持するように塑性変形されて前記ス
トッパ金具を前記内筒金具へ連結固定するかしめ部と、
が一体的に形成されたものである。
【0010】上記構成の防振装置によれば、ストッパ金
具の開口端部に、外周側へ延出して内筒フランジ部上に
載置されるストッパフランジ部と、このストッパフラン
ジ部と共に内筒フランジ部を挟持するように塑性変形さ
れてストッパ金具を内筒金具へ連結固定するかしめ部と
が一体的に形成されたことにより、ストッパフランジ部
を内筒フランジ部上へ載置し、ストッパフランジ部との
間に内筒フランジ部が挟持されるようにストッパ金具の
かしめ部を塑性変形させれば、ストッパ金具の開口端部
を内筒金具の開口端部に連結し、ストッパ金具を内筒金
具に固定できる。
【0011】このとき、内筒金具を外筒金具内に嵌挿す
る前に、ストッパ金具のかしめ部を塑性変形させて(か
しめて)ストッパ金具を内筒金具へ連結固定できるの
で、外筒金具がかしめ部をかしめる作業へ干渉すること
がなくなり、かしめ作業時の作業性が向上し、かつかし
め部を確実にかしめてストッパ金具を内筒金具へ強固に
固定できる。またストッパ金具を内筒金具へ連結固定し
た後に、内筒金具を外筒金具内に嵌挿して固定すれば、
内筒金具を介してストッパ金具を外筒金具に対して固定
できるので、内筒金具と外筒金具との固定強度を十分大
きくすれば、ストッパ金具を外筒金具に対して十分大き
な強度で固定できる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態に係る防
振装置について図面を参照して説明する。
【0013】(実施形態の構成)図1〜図6には本発明
の実施形態に係る防振装置10が示されている。なお、
図中の符号Sは装置の中心線である軸心を示し、この軸
心軸心Sに沿った方向を装置の軸方向として以下の説明
を行う。
【0014】防振装置10は、図1に示されるように上
下面がそれぞれ開口した薄肉円筒状の内筒金具12を有
している。内筒金具12には、軸方向に沿って互いに径
が異なる上側円筒部14及び下側円筒部16が形成され
ており、上側円筒部14は下側円筒部16より僅かに大
径とされている。また内筒金具12には、円筒部14,
16との中間部に周方向に沿って下側円筒部16より僅
かに小径となるように縮径されたくびれ部15が形成さ
れている。ここで、内筒金具12の上端部には、外周側
へ延出するようにリング状のフランジ部18が屈曲形成
され、下側円筒部16の下端部には下方へ向かって縮径
するテーパ部17が形成されている。
【0015】内筒金具12の下部側は、図2に示される
ようにカップ状に形成された外筒金具20内へ圧入され
ている。外筒金具20は、円筒部14,16のそれぞれ
の外径に対応して上部側の内径が下部側の内径より僅か
に大径とされており、外筒金具20内に嵌挿された内筒
金具12は、くびれ部15の外周面及び下側円筒部16
の下端部をそれぞれ外筒金具20の内周面に当接させ、
これにより、軸方向へは位置決めされるようになってい
る。
【0016】外筒金具20の外周面には、図4に示され
るように一対の脚部28が斜め下方へ延出するように溶
接等により固着されている。これら一対の脚部28の先
端部にはそれぞれボルト挿入用の貫通穴28Aが穿設さ
れており、貫通穴28Aを通って車体(図示省略)に設
けられたねじ穴にねじ込まれるボルト(図示省略)によ
り外筒金具20は車体上へ締結固定される。
【0017】内筒金具12の内周面には、図1に示され
るように軸方向に沿った下方へ向かって開いた略ハ字状
の断面を有するゴム製の弾性体30の外周面が加硫接着
されている。この弾性体30の内周面における上部側は
略円柱状の取付金具32の外周面に加硫接着されてい
る。これにより、弾性体30は取付金具32を内筒金具
12に弾性的に連結し、取付金具32へエンジンからの
振動が伝達されると、弾性体30の内筒金具12と取付
金具32とに掛け渡された部分が主として弾性変形す
る。
【0018】弾性体30には、下部側に薄肉筒状の被覆
部31が一体的に成形されており、この被覆部31は内
筒金具12の内周面下部側を覆うように加硫接着されて
いる。また内筒金具12のフランジ部18上には、図4
に示されるように弾性体30と一体的に成形されたゴム
製のストッパ片35が加硫接着されている。
【0019】取付金具32の頂面には、図4に示される
ように軸心Sに沿ってねじ穴33が穿設されると共に、
このねじ穴33の外周側に上方へ突出する金属製の回止
ピン34が設けられている。この取付金具32の頂面に
は、径方向に沿って細長い肉厚板状とされた金属製の連
結アーム36の基端部が固定されている。
【0020】連結アーム36の基端部には、図1に示さ
れるように軸方向へ貫通する貫通穴37が穿設されると
共に、その下面に取付金具32の回止ピン34に対応す
る嵌合穴38が開口している。連結アーム36は、図2
に示されるように貫通穴37内に上方から挿入されたボ
ルト39の先端部が取付金具32のねじ穴33内にねじ
込まれて、取付金具32へ連結固定されている。このと
き、回止ピン34が取付金具32の嵌合穴38内に嵌挿
される。これにより、連結アーム36は、軸心Sを中心
とする回転方向へは常に取付金具32と一体となって回
転する。また連結アーム36の上面には、ボルト39の
頭部が上方へ突出しないようにねじ穴33の外周部に円
形凹状の座ぐり部40が形成されている。
【0021】連結アーム36は、図6に示されるように
軸心Sを中心とする径方向に沿って外周側へ延出してお
り、防振装置10とエンジン(図示省略)との位置関係
を整合させるために、略へ字状となるように僅かに屈曲
している。この連結アーム36は、その長手方向の中間
部付近が内筒金具12のフランジ部18上に配置された
ストッパ片35の真上を通過するように片持ち状態で支
持されている。また連結アーム36の先端部には、それ
ぞれ軸方向へ貫通する一対の貫通穴42が穿設されてお
り、これら一対の貫通穴42をそれぞれ挿通する一対の
ボルト(図示省略)により連結アーム36の先端部はエ
ンジン側へ締結固定される。
【0022】連結アーム36の基端部には、図4に示さ
れるゴムカバー42が被せられる。このゴムカバー42
は、連結アーム36の基端部における取付金具32との
当接部を除く部分へ圧着している。これにより、連結ア
ーム36が後述するストッパ金具へ直接接触しないの
で、連結アーム36とストッパ金具との衝突音の発生が
防止される。
【0023】内筒金具12の上方には、図2に示される
ように連結アーム36の上面及び側面へ対向するように
ストッパ金具44が支持されている。ストッパ金具44
には、図5に示されるように、略U字状に湾曲した側壁
部44Aと、この側壁部44Aの上端側を閉止する平板
状の頂板部44Bとが一体的に設けられており、側壁部
44Aの径方向に沿った片側部分は開口部45とされて
おり、この開口部45を通して連結アーム36が取付金
具32上から外周側へ延出している。またストッパ金具
44には、開口部45の開口端に沿ってL字状に屈曲さ
れた補強用の屈曲部46が形成されている。
【0024】ストッパ金具44の下部側の開口端部に
は、図4に示されるように側壁部40Aの下端から外周
側へ延出するように屈曲されたフランジ部48が形成さ
れている。このフランジ部48はストッパ金具44の下
端部に沿ってU字状に細長く延在剤しており、このフラ
ンジ部48の延出端部には下方へ突出するように屈曲さ
れたかしめ部49が形成されている。かしめ部49は軸
方向に沿ったフランジ部48から突出長は内筒金具12
のフランジ部18の肉厚よりも長くされている。
【0025】一方、内筒金具12内の下端部には、図2
に示されるように円筒状の支持リング52が挿入されて
いる。この支持リング52の外周面は弾性体30の被覆
部31に密着しており、被覆部31により内筒金具12
の内周面と支持リング52の外周面との間がシールされ
ている。支持リング52の内周面にはゴム製のダイアフ
ラム54の外周端部が全周に亘って加硫接着されてい
る。ここで、内筒金具12内における弾性体30とダイ
アフラム54とにより囲まれた空間は水、オイル、エチ
レングリコール等の非圧縮性流体が充填される液室56
とされている。
【0026】内筒金具12における下側円筒部16内に
は、図2に示されるように液室56を軸方向に沿って2
個の小液室である主液室58及び副液室60に区画する
略円筒状の隔壁部材62が配置されている。隔壁部材6
2の中央部には円形の開口部64が形成されており、こ
の開口部64は肉厚円板状とされたゴム製メンブラン6
6により閉止されている。隔壁部材62の外周面と下側
円筒部16の内周面との間は弾性体30の被覆部31に
よりシールされており、内筒金具12のくびれ部15及
び支持リング52により軸方向への移動が制限されてい
る。
【0027】隔壁部材62の外周面には、図2に示され
るように周方向に沿って凹状の溝部68が形成されてい
る。この溝部68の外周側は被覆部31によって閉止さ
れている。隔壁部材62には、溝部68の一端部を主液
室58へ連通する貫通穴70及び、溝部58の他端部を
副液室60へ連通する貫通穴72がそれぞれ形成されて
いる。ここで、溝部68及び貫通穴70,72は主液室
58と副液室60とを連通させる制限通路としてのオリ
フィス74を構成している。ダイアフラム54と外筒金
具20の底板部との間には、図2に示されるようにダイ
アフラム54の軸方向に沿った弾性変形を可能とするた
めの空気室76が形成され、この空気室76は外筒金具
20の底板部に穿設された空気室78により外部へ連通
している。
【0028】内筒金具12内には、図2に示されるよう
に隔壁部材62の下部側に下方へ向かって開いた略カッ
プ状の固定金具80が配置されている。この固定金具8
0の下端部には外周側へ延出する鍔状のフランジ部81
が形成されており、このフランジ部81は支持リング5
2の上端と隔壁部材62の下面外周部とにより挟持され
ている。これにより、固定金具80は隔壁部材62の開
口部64内へ挿入した状態で固定されている。固定金具
80は、その頂板部と隔壁部材62における開口部64
の周縁部との間にメンブラン66の外周部を挟持してい
る。これにより、メンブラン66は開口部64を閉止す
るように固定される。またメンブラン66の下面には円
形の凹部67が形成されており、この凹部67は固定金
具80の頂板部に貫通した穴部82により副液室60内
へ連通している。これにより、メンブラン66は主液室
58と副液室60との液圧の差に応じて軸方向へ変形可
能になる。
【0029】次に、上記のように構成された防振装置1
0の組立方法について説明する。先ず、ストッパ金具4
4を内筒金具12へ固定する際には、ストッパ金具44
のフランジ部48を内筒金具12のフランジ部18上へ
載置し、ストッパ金具44を内筒金具12に対して軸心
Sを中心とする回転方向へ所定の位置へ位置決めする。
この状態で、ストッパ金具44のかしめ部49を内周側
へ折り曲げるように塑性変形させて、図1及び図3に示
されるようにストッパ金具44のかしめ部49及びフラ
ンジ部48により内筒金具12のフランジ部18を挟持
する。これにより、ストッパ金具44の開口端部が内筒
金具12の上端側の開口端部に連結され、ストッパ金具
44が内筒金具12に固定される。
【0030】ここで、内筒金具12及びストッパ金具4
4は、連結アーム36からストッパ金具44へ繰り返し
荷重が作用しても、内筒金具12及びストッパ金具44
の連結部を構成するフランジ部18,42及びかしめ部
49の何れもが塑性変形しないように、それぞれ十分肉
厚の金属板により形成されている。
【0031】次いで、ストッパ金具44が固定された内
筒金具12の下部側を外筒金具20内に圧入して内筒金
具12を外筒金具20に固定する。このとき、内筒金具
12を外筒金具20に確実に固定するために、内筒金具
12と外筒金具20とを溶接により固定したり、外筒金
具20を外周側から加圧して外筒金具20の周壁部を内
周側へかしめるようにしてもよい。また内筒金具12の
外筒金具20に対する回転方向への変位を防止するため
に、内筒金具12に外周側へ突出する係合凸部を設ける
と共に、外筒金具20には内筒金具12の係合凸部が係
合する係合凹部を設けるようにしてもよい。
【0032】上記のようして組み立てられた防振装置1
0は、脚部28の先端部が車体へ連結されると共に、連
結アーム36の先端部がエンジンへ連結される。これに
より、エンジンは防振装置10を介して車体上へマウン
トされる。
【0033】(実施形態の作用)次に、本実施形態に係
る防振装置10の作用を説明する。本実施形態の防振装
置10では、連結アーム36に連結されたエンジンが作
動すると、エンジンからの振動により連結アーム36及
び取付金具32が内筒金具12に対して相対的に変位
(振動)し、内筒金具12を介して伝えられる振動によ
って弾性体30が弾性変形する。このとき、弾性体30
の内部摩擦に基づく吸振作用によってエンジンからの振
動が吸収される。さらに連結アーム36とストッパ金具
44との間にゴムカバー42が介在することにより、連
結アーム36の変位に伴ってゴムカバー42も弾性変形
する。これにより、ゴムカバー42の内部摩擦によって
もエンジンから伝達される振動の一部が吸収される。
【0034】防振装置10では、上記の弾性体30等の
吸振作用に加えて、オリフィス64を通して液室58,
60間を流通する液体の粘性抵抗等によっても振動が吸
収される。すなわち、エンジンからの振動入力時に弾性
体30が弾性変形すると、これに伴って主液室58の内
容積が拡縮する。これにより、エンジンから入力される
振動のうち比較的低い周波数域の振動、例えばシェイク
振動等の入力時には、主液室58内に封入された液体と
副液室60内に封入された液体がオリフィス64を通し
て相互に流通し、オリフィス空間に生ずる液体の圧力変
化、液体の粘性抵抗等により振動エネルギが吸収される
ので、シェイク振動等の比較的低い周波数域の振動を効
果的に吸収できる。
【0035】一方、エンジンから比較的高い周波数域の
振動、例えば、アイドル振動等が入力する場合には、比
較的低い周波数域の振動の入力時にはオリフィス64に
目詰まりが発生するが、このような場合でもメンブラン
57が弾性変形することにより、主液室58内での液圧
上昇が抑制される。この結果、エンジンから比較的高い
周波数域の振動が入力した場合でも、主液室58内の液
体により防振装置10の動ばね定数が低下するので、高
い周波数域の振動も効果的に吸収できる。
【0036】また防振装置10では、エンジンから大振
幅の振動が入力した場合には、外筒金具20へ固定され
たストッパ金具44により連結アーム36の内筒金具1
2に対する相対変位量が定範囲内に制限される。このと
き、連結アーム36とストッパ金具44との間にゴムカ
バー42が介在することから、連結アーム36の変位量
が増加すると共にゴムカバー42の変形抵抗も増大す
る。この結果、エンジンから入力した振動により連結ア
ーム36へ作用する衝撃力が緩和されるので、連結アー
ム36及びストッパ金具44の破壊を防止できると共に
衝撃音の発生を防止できる。また、以上説明した本実施
形態の防振装置10によれば、ストッパ金具44の開口
端部にフランジ部48及びこのフランジ部18と共に内
筒金具12のフランジ部18を挟持するように塑性変形
されるかしめ部49が形成されたことにより、ストッパ
金具44のフランジ部48を内筒金具12のフランジ部
18上へ載置し、かしめ部49を内周側に塑性変形させ
れば、ボルトやナット等を用いることなく、ストッパ金
具44の開口端部を内筒金具12の開口端部に連結し、
ストッパ金具44を内筒金具12に固定できる。
【0037】このとき、内筒金具12を外筒金具20内
に嵌挿する前に、ストッパ金具44のかしめ部49をか
しめてストッパ金具44を内筒金具12へ連結固定でき
るので、外筒金具20の脚部28がかしめ作業へ干渉す
ることがなくなり、かしめ部49をかしめる際の作業性
が向上し、かつかしめ部49を確実にかしめてストッパ
金具44を内筒金具12へ強固に固定できる。またスト
ッパ金具44を内筒金具12へ連結固定した後に、内筒
金具12が外筒金具20内に嵌挿されて固定されること
から、内筒金具12を介してストッパ金具44が外筒金
具20に対して固定できるので、内筒金具12と外筒金
具20との固定強度を十分大きくすれば、ストッパ金具
44を外筒金具20に対して十分大きな強度で固定でき
る。
【0038】なお、本実施形態の防振装置10では、ス
トッパ金具44にフランジ部48及びかしめ部49を設
け、内筒金具12にフランジ部18を設ける構成とした
が、これとは逆に内筒金具12にフランジ部及びかしめ
部を設け、ストッパ金具44にはフランジ部のみを設け
るようにしてもよい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明の防振装置に
よれば、ストッパ金具を外筒金具に対してかしめにより
強固に固定でき、かつストッパ金具に繰り返し荷重が作
用しても、ストッパ金具と外筒金具との間にガタが生じ
ることを効果的に抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る防振装置を分解した
状態を示す軸方向に沿った断面図である。
【図2】 本発明の実施形態に係る防振装置の構成を示
す軸方向に沿った断面図である。
【図3】 本発明の実施形態に係る防振装置を示す側面
図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る防振装置における連
結アーム、ゴムカバー及びストッパ金具を内筒金具から
分解した状態を示す斜視図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る防振装置を組み立て
た状態示す斜視図である。
【図6】 本発明の実施形態に係る防振装置を軸方向に
沿って上方から見た平面図である。
【図7】 従来の防振装置の構成例を示す軸方向に沿っ
た断面図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 内筒金具 18 フランジ部(内筒フランジ部) 20 外筒金具 30 弾性体 32 取付金具(取付部材) 36 連結アーム(取付部材) 42 ゴムカバー(ゴム部材) 44 ストッパ金具 48 フランジ部(ストッパフランジ部) 49 かしめ部 58 主液室(受圧液室) 60 副液室 64 オリフィス(制限通路)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動発生部及び振動受部の一方に連結さ
    れる取付部材と、 一端部が開口した略筒状とされ、振動発生部及び振動受
    部の他方に連結される外筒金具と、 前記外筒金具の中空部に対応する略筒状とされ、前記外
    筒金具の中空部内に嵌挿されて該外筒金具へ固定される
    内筒金具と、 前記取付部材と前記内筒金具との間に配置され、振動発
    生部からの入力振動により変形する弾性体と、 前記外筒金具側が開いたアーチ状の断面を有し、前記外
    筒金具により前記取付部材に対向するように支持され
    て、前記取付部材の前記外筒金具に対する相対変位を制
    限するストッパ金具と、 を有する防振装置であって、 前記内筒金具の開口端部には、外周側へ延出する内筒フ
    ランジ部が一体的に形成され、 前記ストッパ金具の開口端部には、外周側へ延出して前
    記内筒フランジ部上に載置されるストッパフランジ部
    と、前記ストッパフランジ部と共に前記内筒フランジ部
    を挟持するように塑性変形されて前記ストッパ金具を前
    記内筒金具へ連結固定するかしめ部と、が一体的に形成
    されたことを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 前記取付金具と前記ストッパ金具との間
    には、該取付部材が前記外筒金具に対して相対変位する
    と取付金具からの加圧力により弾性変形するようにゴム
    部材が配置されたことを特徴とする請求項1記載の防振
    装置。
  3. 【請求項3】 液体が封入され、前記弾性体を内壁の一
    部として該弾性体の変形により内容積が拡縮する受圧液
    室と、 前記受圧液室と制限通路により連通し、かつ隔壁の一部
    がダイアフラムにより構成された副液室と、を有するこ
    とを特徴する請求項1又は2記載の防振装置。
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