JP2001219809A - ハイブリッドインフレータ - Google Patents

ハイブリッドインフレータ

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JP2001219809A JP2000033165A JP2000033165A JP2001219809A JP 2001219809 A JP2001219809 A JP 2001219809A JP 2000033165 A JP2000033165 A JP 2000033165A JP 2000033165 A JP2000033165 A JP 2000033165A JP 2001219809 A JP2001219809 A JP 2001219809A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガス発生剤の燃焼性が改善されたハイブリッ
ドインフレータの提供。 【解決手段】 第2ガス発生室130とインフレータハウ
ジング102とを連通する第2連通孔135と、第2点火用イ
ニシエータ140とが離して配置されているので、第2ガ
ス発生剤134の燃焼が円滑になされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車両の膨張式
安全システムに関し、より詳しくはエアバッグを確実に
かつ迅速に膨張させることができるハイブリッドインフ
レータ及びそれを用いたエアバッグシステムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】自動車
両の膨張式安全システム用のインフレータの発展に伴
い、加圧ガスと固形ガス発生剤とを併用するハイブリッ
ドインフレータが注目されている。ハイブリッドインフ
レータにおいて、主たる設計要件はエアバッグが効果的
に作動するように所定の時間で所定の量だけ膨張させね
ばならないことであり、従来その構造について種々の提
案がなされている(例えば特開平8−282427号公
報参照)。かかるハイブリッドインフレータは自動車両
を対象とするため、自動車両の重量に影響を及ぼすイン
フレータの重量及び寸法も重要な設計要件となるが、機
能面から見た基本的な要件として、確実にかつ迅速に固
形ガス発生剤を燃焼させることが前提となる。
【0003】本発明の目的は、インフレータの重量を増
加させることなく、エアバッグを確実にかつ迅速に膨張
させることができる多段膨張式ハイブリッドインフレー
タ及びそれを用いたエアバッグシステムを提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のハイブリッドイ
ンフレータは、ガス発生室に収容されたガス発生手段を
点火するための点火手段と、ガス発生室とインフレータ
ハウジングとを連通する複数の連通孔との配置状態に特
徴を有するものであり、ガス発生室が1つのハイブリッ
ドインフレータ及びガス発生室が2又は3以上の多段膨
張式ハイブリッドインフレータに適用することができ
る。
【0005】本発明は、インフレータハウジングと、イ
ンフレータハウジング内に収容されたガス発生器と、ガ
ス発生器に接続された点火手段を備えた点火手段室とを
有する、エアバッグを備えた車両の膨張式安全システム
のためのハイブリッドインフレータであって、前記イン
フレータハウジング内に不活性ガスを含む加圧媒質が充
填され、ガス発生器がガス発生手段を含むガス発生室を
有し、ガス発生室とインフレータハウジングとが複数の
連通孔により連通されており、前記複数の連通孔が点火
手段からインフレータハウジングの幅方向及び/又は長
さ方向に離して配置されているハイブリッドインフレー
タを適用する。
【0006】上記発明はガス発生室が1つのハイブリッ
ドインフレータ(シングル型ハイブリッドインフレー
タ)であり、ガス発生室に接続された点火手段が、イン
フレータハウジングの長さ方向への中心軸に対して偏心
して配置されている場合において特に適している。
【0007】また本発明は、インフレータハウジング
と、インフレータハウジング内に収容されたガス発生器
と、ガス発生器に接続された点火手段室とを有する、エ
アバッグを備えた車両の膨張式安全システムのためのハ
イブリッドインフレータであって、前記インフレータハ
ウジング内に不活性ガスを含む加圧媒質が充填され、ガ
ス発生器がそれぞれガス発生手段を含む第1ガス発生室
と第2ガス発生室とを有し、第1ガス発生室に第1点火
手段を備えた第1点火手段室が接続され、第2ガス発生
室に第2点火手段を備えた第2点火手段室が接続されて
おり、さらに第1ガス発生室とインフレータハウジング
とが複数の第1連通孔で連通され、第2ガス発生室とイ
ンフレータハウジングとが複数の第2連通孔により連通
されており、前記複数の第2連通孔が前記第2点火手段
からインフレータハウジングの幅方向及び/又は長さ方
向に離して配置されているハイブリッドインフレータを
提供する。
【0008】上記発明は、ガス発生室が2つの多段膨張
式ハイブリッドインフレータ(デュアル型ハイブリッド
インフレータ)であり、ガス発生器が、第1点火手段室
の長さ方向延長上に配置され、第1ガス発生室と連通さ
れた伝火手段室を有しており、第2ガス発生室に接続さ
れた第2点火手段が、インフレータハウジングの長さ方
向への中心軸に対して偏心して配置されている場合に特
に適している。
【0009】さらに上記のデュアル型ハイブリッドイン
フレータは、第1点火手段室と第2点火手段室が、イン
フレータハウジングの幅方向に並列にかつ隣接して配置
され、第1点火手段室がインフレータハウジングの長さ
方向の中心軸上に配置されている場合に特に適してい
る。
【0010】上記各発明において、「前記複数の連通孔
(又は複数の第2連通孔)が点火手段(又は第2点火手
段)からインフレータハウジングの幅方向及び/又は長
さ方向に離して配置されている」とは、点火手段(又は
第2点火手段)を基準としたとき、複数の連通孔(又は
複数の第2連通孔)が幅方向に離れて配置されている、
長さ方向に離れて配置されている又は幅方向及び長さ方
向に離されて配置されている3つの形態を含んでいる。
なお、インフレータハウジングの幅方向とは、インフレ
ータハウジングの長さ方向への中心軸を基準として、イ
ンフレータハウジング壁に向かう方向を意味する。
【0011】インフレータハウジングの幅方向に離して
配置する場合、複数の連通孔(又は複数の第2連通孔)
のすべてが、点火手段(又は第2点火手段)とインフレ
ータハウジングの幅方向に異なる方向になるように配置
されていることが望ましい。さらに、インフレータハウ
ジングの幅方向に異なる方向になるように配置されてい
る場合、複数の連通孔(複数の第2連通孔)のすべて
が、点火手段(又は第2点火手段)と幅方向に90°以
上異なる方向になるように配置されていることが望まし
い。
【0012】ハイブリッドインフレータにおいて、連通
孔(又は第2連通孔)と点火手段(又は第2点火手段)
が近接して配置されている場合、連通孔(又は第2連通
孔)付近のガス発生手段の燃焼は円滑になされるもの
の、連通孔(又は第2連通孔)から離れたガス発生手段
の燃焼が円滑になされない恐れがあるが、前記した配置
関係にすることより、すべてのガス発生手段の燃焼が円
滑かつ均等になされるようにできる。
【0013】なお、本発明のハイブリッドインフレータ
においては、ガス発生剤の燃焼によるミストの外部流出
防止手段として、第1連通孔と第2連通孔のインフレー
タハウジングの幅方向への形成方向を異ならせる手段
や、少なくとも第1連通孔とそれに対向するインフレー
タハウジングとの間に、ガス流を阻害できる板状又は筒
状の阻害手段を設けることができる。
【0014】上記各発明のハイブリッドインフレータに
おいては、下記の及びのとおり、ガス発生室に収容
するガス発生剤(ガス発生手段)(シングル型ハイブリ
ッドインフレータ)又は第1ガス発生室に収容する第1
ガス発生剤と第2ガス発生室に収容する第2ガス発生剤
(ガス発生手段)(デュアル型ハイブリッドインフレー
タ)は、インフレータハウジング内に充填する加圧媒質
の組成との関連で決定することができる。
【0015】加圧媒質が酸素を含む組成の場合 加圧媒質は、酸素と、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガ
ス(本発明では窒素も不活性ガスに含まれるものとす
る)からなる組成にした場合、酸素はガス発生手段とし
てのガス発生剤の燃焼により生じた一酸化炭素や水素を
二酸化炭素や水蒸気に変換するように作用し、アルゴン
は加圧媒質の熱膨張を促進するように作用し、ヘリウム
を含有させておくと加圧媒質の漏れの検出が容易となる
ので、不良品の流通が防止されるため好ましい。なお、
酸素を含む加圧媒質の具体的組成は、使用するガス発生
剤の量や種類等に応じて決定されるが、酸素の含有量は
約8〜30モル%が好ましい。加圧媒質の充填圧力(=
インフレータハウジング内の圧力)は、好ましくは1
0,000〜50,000kPa、より好ましくは3
0,000〜50,000kPaである。
【0016】シングル型ハイブリッドインフレータ及び
デュアル型ハイブリッドインフレータにおけるガス発生
剤は、例えば、ガンプロペラントを用いることができ
る。ガンプロペラントとしては、シングルベースガンプ
ロペラント、ダブルベースガンプロペラント、トリプル
ベースガンプロペラントのほかに、二次爆薬、結合剤、
可塑剤、安定剤等からなるものを混合し、所望形状に成
型したものも使用できる。
【0017】二次爆薬としては、ヘキサハイドロトリニ
トロトリアジン(RDX)、シクロテトラメチレンテト
ラニトラミン(HMX)、ペンタエリスリトールテトラ
ニトレイト(PETN)、トリアミノグアニジンニトレ
イト(TAGN)等が挙げられる。例えば、二次爆薬と
してRDXを用い、酸素のない雰囲気中、20,670
kPaの圧力下、燃焼温度3348Kで燃焼させた場
合、燃焼ガス中の生成ガスはmole%で窒素33%、
一酸化炭素25%、水蒸気23%、二酸化炭素8%及び
他のガス成分となる。
【0018】結合剤としては、セルロースアセテート、
セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテー
トプロピオレート、エチルセルロース、ポリ酢酸ビニ
ル、アジドポリマー、ポリブタジエン、水素化ポリブタ
ジエン、ポリウレタン等が挙げられ;可塑剤としては、
トリメチロールエタントリニトレイト、ブタントリオー
ルトリニトレイト、ニトログリセリン、ビス(2,2−
ジニトロプロピル)アセタール/ホルマール、グリシジ
ルアジド、アセチルトリエチルシトレート等が挙げら
れ;安定剤は、エチルセントラライト、ジフェニルアミ
ン、レゾシノール等が挙げられる。
【0019】二次爆薬と結合剤、可塑剤及び安定剤との
割合は、二次爆薬が約50〜90重量%、結合剤、可塑
剤及び安定剤の合計量が約10〜50重量%が好まし
い。
【0020】上記した組成のガス発生剤は、常圧下では
燃焼しにくい場合があるが、本発明のハイブリッドイン
フレータのように内部があらかじめ高圧に保持されてい
る場合には、安定かつ円滑に燃焼させることができる。
【0021】加圧媒質が酸素を含まない組成の場合 加圧媒質は、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス(本発
明では窒素も不活性ガスに含まれるものとする)からな
り、実質的に酸素を含まない組成にした場合、アルゴン
は加圧媒質の熱膨張を促進するように作用し、ヘリウム
を含有させておくと加圧媒質の漏れの検出が容易となる
ので、不良品の流通が防止されるため好ましい。加圧媒
質の充填圧力は、好ましくは10,000〜50,00
0kPa、より好ましくは30,000〜50,000
kPaである。
【0022】シングル型ハイブリッドインフレータ及び
デュアル型ハイブリッドインフレータにおけるガス発生
剤は、例えば、燃料及び酸化剤又は燃料、酸化剤及びス
ラグ形成剤を含むものを、必要に応じて結合剤と共に混
合し、所望形状に成型したものを使用することができ、
このようなガス発生剤を用いた場合は、その燃焼により
発生するガスを、加圧媒質と共にエアバッグの膨張展開
に供することができる。特にスラグ形成剤を含むガス発
生剤を用いた場合は、インフレータから排出されるミス
トの量を大幅に低減できる。
【0023】燃料としては、ニトログアニジン(N
Q)、グアニジン硝酸塩(GN)、グアニジン炭酸塩、
アミノニトログアニジン、アミノグアニジン硝酸塩、ア
ミノグアニジン炭酸塩、ジアミノグアニジン硝酸塩、ジ
アミノグアニジン炭酸塩、トリアミノグアニジン硝酸塩
等のグアニジン誘導体等から選ばれる1又は2以上が好
ましい。また燃料として、テトラゾール及びテトラゾー
ル誘導体等から選ばれる1又は2以上のものも用いるこ
とができる。
【0024】酸化剤としては、硝酸ストロンチウム、硝
酸カリウム、硝酸アンモニウム、過塩素酸カリウム、酸
化銅、酸化鉄、塩基性硝酸銅等から選ばれる1又は2以
上が好ましい。酸化剤の配合量は、燃料100重量部に
対して、好ましくは10〜80重量部、より好ましくは
20〜50重量部である。
【0025】スラグ形成剤としては、酸性白土、タル
ク、ベントナイト、ケイソウ土、カオリン、シリカ、ア
ルミナ、ケイ酸ナトリウム、窒化ケイ素、炭化ケイ素、
ヒドロタルサイト及びこれらの混合物から選ばれる1又
は2以上が好ましい。スラグ形成剤の配合量は、燃料1
00重量部に対して、好ましくは0〜50重量部、より
好ましくは1〜10重量部である。
【0026】結合剤としては、カルボキシルメチルセル
ロースのナトリウム塩、ヒドロキシエチルセルロース、
デンプン、ポリビニルアルコール、グアーガム、微結晶
性セルロース、ポリアクリルアミド、ステアリン酸カル
シウム等から選ばれる1又は2以上が好ましい。結合剤
の配合量は、燃料100重量部に対して、好ましくは0
〜30重量部、より好ましくは3〜10重量部である。
【0027】上記した組成の加圧媒質とガス発生剤を使
用した場合、加圧媒質の量(Aモル)とガス発生手段の
燃焼により発生するガス量(Bモル)とのモル比(A/
B)が、好ましくは8/2〜1/9、より好ましくは8
/2〜3/7になるように調整することが望ましい。
【0028】このようにハイブリッドインフレータ内に
充填された加圧媒質の量と、ガス発生剤の燃焼により発
生するガス量とのモル比を調整することにより、加圧媒
質の充填量を減少させることができる。よって、ハウジ
ングの容積を減少させた(即ち、ハウジングの長さ及び
/又は幅(直径)を減少させた)場合でも、加圧媒質の
充填圧力(=ハウジングの内圧)を高めることなく、容
積を減少させる前と同圧に維持することができる。な
お、本発明のハイブリッドインフレータにおいては、加
圧媒質の重量(a)とガス発生手段の重量(b)との重
量比(a/b)は、好ましくは0.1〜7であり、より
好ましくは1〜7である。
【0029】また上記したハイブリッドインフレータ
は、ガス発生手段の燃焼時における、次式:rb=αP
n(式中、rb:燃焼速度、α:係数、P:圧力、n:
圧力指数を示す)で規定される圧力指数が0.8未満の
ものにすることが望ましい。この圧力指数(n)は、よ
り好ましくは0.2〜0.7、さらに好ましくは0.4
〜0.6にする。
【0030】なお、圧力指数nは、圧力P1(70kg
/cm2)のポンプ内で燃焼速度rb1を測定し、圧力
2(100kg/cm2)のポンプ内で燃焼速度rb2
を測定した後、rb1=αP1nとrb2=αP2 nの2式
から求めた。
【0031】このように圧力指数(n)を0.8未満に
した場合、ガス発生手段の燃焼初期における燃焼速度が
急激に上昇することが抑制されるので、ハウジング内圧
の上昇が小さい。このため、ハウジングの肉厚を減少さ
せた場合でも、十分な耐圧性を維持できる。また、ハウ
ジング内圧の上昇が小さい(即ち、内圧の変化が小さ
い)ためにガス発生手段の燃焼が安定して行われるの
で、ガス発生手段の燃え残りが生じることがない。
【0032】本発明のハイブリッドインフレータにおい
ては、加圧媒質とガス発生剤の関係を上記の又はの
組合せにすることができるが、特にの組合せが望まし
い。
【0033】さらに本発明は、衝撃センサ及びコントロ
ールユニットからなる作動信号出力手段と、ケース内に
上記のハイブリッドインフレータとエアバッグが収容さ
れたモジュールケースとを備えたエアバッグシステムで
あって、エアバッグの膨張速度を調節できるように設定
されているエアバッグシステムを提供する。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を示した
図面により、本発明を詳しく説明する。図1はハイブリ
ッドインフレータ100の一実施形態の長さ方向への断
面図、図2は図1の第1ガス発生室における幅方向への
断面図、図3は図1の第2ガス発生室における断面図で
ある。なお、本発明は、ガス発生室の複数の連通孔又は
第2ガス発生室の複数の第2連通孔と、点火手段又は第
2点火手段との配置状態に特徴を有するものであるた
め、図1〜図3、特に図1と図3に示すデュアル型ハイ
ブリッドインフレータの実施形態を説明することによ
り、シングル型ハイブリッドインフレータの実施形態も
実質的に説明されるものである。
【0035】図1に示すように、インフレータハウジン
グ102は筒状の耐圧性容器からなり、内部空間103
は加圧媒質が充填され、高圧に保持されている。加圧媒
質は、通常はインフレータハウジング102の一端側に
接続されたボス145に形成された細孔107から充填
し、前記細孔は加圧媒質の充填後にシールピン109に
より閉塞する。インフレータハウジング102は、ディ
フューザ180側の端部近傍を除いた残部外形を均一径
の形状(くびれ等のないフラットな外形)にすることが
できる。
【0036】ガス発生器108は、伝火手段室110、
その周囲において、インフレータハウジング102の長
さ方向に直列にかつ隣接して配置された第1ガス発生室
120と第2ガス発生室130とを有している。このガ
ス発生器108は、インフレータハウジング102内に
配置され、その長さ方向の一端において、ボス145に
溶接により固着されている。
【0037】伝火手段室110は、筒状のハウジング1
11から形成されており、ブースター剤(伝火薬)11
2aが充填されたブースターカップ116aと第1閉鎖
手段としての第1破裂板119により閉鎖された第1連
通路を介して、第1点火用イニシエータ117に連結さ
れている。伝火手段室110は、伝火孔118により第
1ガス発生室120と連通されている。
【0038】第1ガス発生室120は、伝火手段室11
0の周囲に配置されており、筒状のハウジング105、
伝火手段室110のハウジング111、第1隔壁126
及び第2隔壁136から形成されており、内部に所要量
のガス発生手段としての第1ガス発生剤124が収容さ
れている。第1ガス発生室120とインフレータハウジ
ング102は、スクリーン127を介して複数の通孔1
25により連通されている。
【0039】次に、図2に基づいて、第1ガス発生室1
20の第1連通孔125の配置について説明する。な
お、図2は、連通孔の配置関係を説明するためだけに用
いるもので、第1ガス発生室120の容積、形状等を示
すものではなく、スクリーン127は省略している。
【0040】図2において、第1ガス発生室120に
は、それぞれインフレータハウジング102の幅方向に
異なる方向に4つの第1連通孔125a、125b、1
25c、125dが形成されている。第1連通孔は、直
径5.4±0.2mmのものをインフレータハウジング
102の円周方向に4個、長さ方向に2個、合計8個配
置することができる。なお、第1連通孔125a、12
5b、125c、125dと伝火手段室110の複数の
伝火孔118は、インフレータハウジング102の幅方
向に異なる方向に配置されている。
【0041】第2ガス発生室130は、筒状のハウジン
グ105、伝火手段室110のハウジング111、第2
隔壁136及びボス145(及び第2破裂板139)か
ら形成されており、その内部に所要量のガス発生手段と
しての第2ガス発生剤134が収容されている。第2ガ
ス発生室130とインフレータハウジング102は、ス
クリーン137を介して複数の通孔135により連通さ
れている。第2ガス発生室130は、ブースター剤11
2b(116bはブースターカップ)と第2閉鎖手段と
しての第2破裂板139により閉鎖された第2連通路を
介して、第2点火用イニシエータ140に連結されてい
る。
【0042】第2点火用イニシエータ140は、第1点
火用イニシエータ117(第1点火手段室115)及び
伝火手段室110がインフレータハウジング102の長
さ方向への中心軸(図1中の一点鎖線)上に配置されて
いるため、前記中心軸に対して偏心して配置されてい
る。
【0043】次に、図3に基づいて、本発明の特徴であ
る第2ガス発生室130の複数の第2連通孔135と第
2点火手段(第2点火用イニシエータ140)との配置
関係について説明する。なお、図3は、第2連通孔と第
2点火手段との配置関係を説明するためだけに用いるも
ので、第2ガス発生室130の容積、形状等を示すもの
ではなく、スクリーン137は省略している。
【0044】図3において、第2ガス発生室130に
は、それぞれインフレータハウジング102の幅方向に
異なる方向に6つの第2連通孔135a、135b、1
35c、135d、135e、135fが形成されてい
る。第2点火用イニシエータ140と第2連通孔135
a、135b、135c、135d、135e、135
fとの配置関係は、第2点火用イニシエータ104と第
2連通孔135a、135fとはインフレータハウジン
グ102の幅方向に90°異なる方向に配置され、同様
に第2連通孔135b、135eとは幅方向に126°
異なる方向に配置され、第2連通孔135c、135d
とは幅方向に162°異なる方向に配置されている。第
2連通孔135は、直径6.0±0.2mmのものをイ
ンフレータハウジング102の円周方向に合計6個配置
することができる。
【0045】なお、図2及び図3における「幅方向」
は、各図中の基点O(インフレータハウジング102の
長さ方向への中心軸、即ち図1の一点鎖線と一致する)
から第1ガス発生室120と第2ガス発生室130の円
周に対する方向を意味するものである。
【0046】第2ガス発生剤134の量は、第1ガス発
生剤124と同量又は第1ガス発生剤124の量よりも
多くしたり少なくしたりすることができ、形状及び組成
は同一でも異なっていてもよい。また、第1ガス発生室
120と第2ガス発生室130の容積は同一でも異なっ
ていてもよく、隔壁126と隔壁136により調整する
ことができる。
【0047】上記のとおり、伝火手段室110が第1ガ
ス発生室120に連通され、第1ガス発生室120がイ
ンフレータハウジング102と連通されており、さらに
第2ガス発生室130がインフレータハウジング102
と連通されているため、伝火手段室110、第1ガス発
生室120及び第2ガス発生室130は、いずれも高
圧、即ちインフレータハウジング102内部(内部空間
103)と同じ圧力に保持されている。
【0048】第1ガス発生室120と第2ガス発生室1
30は、インフレータハウジング102の長さ方向に、
直列にかつ隣接して配置されている。このように直列に
配置することにより、ガス発生室を二つにした場合でも
ハイブリッドインフレータ全体の大きさをコンパクトに
し、重量増加を抑制できる。
【0049】第1ガス発生室120と第2ガス発生室1
30は、それぞれにおいて第1ガス発生剤124と第2
ガス発生剤134が燃焼して発生したガスがインフレー
タハウジング102に流入する経路が独立した経路とな
っている。即ち、第1ガス発生室120において発生し
たガスは、スクリーン127を介して第1連通孔125
からインフレータハウジング102に流入し、第2ガス
発生室130において発生したガスは、スクリーン13
7を介して第2連通孔135からインフレータハウジン
グ102に流入する。
【0050】また、第1ガス発生室120と第2ガス発
生室130は、第1ガス発生室120において発生した
ガスが、流入経路である第1連通孔125を通ってガス
流としてインフレータハウジング102内をディフュー
ザポート182方向に流れて行くとき、第2ガス発生室
130の流入経路である第2連通孔135は、第1ガス
発生室120の流入経路である第1連通孔125に対し
て前記ガス流の逆方向側に位置している。
【0051】このようにして第1ガス発生室120と第
2ガス発生室130を配置することにより、第1ガス発
生室120の燃焼の影響を第2ガス発生室130に及ぼ
さないようにできる。このような配置は、特に加圧媒質
に酸素を含まない場合において、第1ガス発生室120
の燃焼による影響を第2ガス発生室130に及ぼさない
点で有効となる。なお、第1ガス発生室120と第2ガ
ス発生室130の配置順序は逆の順序でもよい。
【0052】ボス145内に形成された点火手段室11
4は、第1点火手段室115と第2点火手段室141を
有し、第1点火手段室は第1点火用イニシエータ117
を収容し、第2点火手段室は第2点火用イニシエータ1
40を収容する。第1及び第2点火手段室は、イフレー
タハウジング102の幅方向に並列にかつ隣接して配置
することができる。
【0053】第1点火用イニシエータ117と第2点火
用イニシエータ140は、イニシエータカラー143を
介してボス145に取り付けられており、ボス145
は、接合部位146においてインフレータハウジング1
02に溶接等により固着されている。
【0054】伝火手段室110の一端側には、O−リン
グ172を介して、伝火手段室110とインフレータハ
ウジング102の内部空間103の両方にまたがって、
作動時において主破裂板178を破壊するための図示し
た形状の発射体175が取り付けられている。図示する
ように、発射体175の先端部(主破裂板178側の部
分)は、内部空間103内に位置している。
【0055】インフレータハウジング102の一端側に
はディフューザ180が連結されており、ディフューザ
180は、接合部位181において溶接により固着され
ている。ディフューザ180の発射体175に対向する
端部側には、作動前におけるディフューザポート182
への加圧媒質の移動経路を遮断する主閉鎖手段としての
主破裂板178が取り付けられている。よって、作動前
においては、この主破裂板178により、インフレータ
ハウジング102の内部空間103とガス流入空間15
0とは完全に分離遮断されているので、加圧媒質の移動
は阻止される。
【0056】ディフューザ180の他端側には、エアバ
ッグに加圧媒質を送り込むための複数のディフューザポ
ート182、微粒子を取り除くためのディフューザスク
リーン186が設けられ、外表面側にはエアバッグモジ
ュールと接続するためのスタッドボルト190が溶接に
より固着されている。
【0057】ハイブリッドインフレータ100におい
て、上記した各構成要素は、いずれも中心軸(図1中の
一点鎖線)に対して、幅方向に対称となるように配置さ
れていることが望ましいが、一部構成要素又は全ての構
成要素が前記の中心軸に対して偏心して配置されていて
もよい。
【0058】本発明のハイブリッドインフレータにおい
ては、以下に示すように第1ガス発生室と第2ガス発生
室の配置関係を適宜変更することができる。
【0059】例えば、インフレータハウジング102内
の両端に第1ガス発生室120と第2ガス発生室130
を対向するように配置することができる。この場合、加
圧媒質は第1ガス発生室120と第2ガス発生室130
の間の空間部に充填する。
【0060】また例えば、インフレータハウジング10
2内において、伝火手段室110の周囲に第1ガス発生
室120(又は第2ガス発生室130)を配置し、さら
に第1ガス発生室120の周囲に第2ガス発生室130
(又は第1ガス発生室120)を配置することができ
る。
【0061】次に、本発明の他の実施形態を示す図4の
ハイブリッドインフレータ100について説明する。図
4は長さ方向への断面図であり、図1と同一番号は図1
と同じものであることを示す。
【0062】伝火手段室110の延長上にはアダプター
170が連結され、伝火手段室110とアダプター17
0とを連通する開口部には、O−リング172を介し、
伝火手段室110とアダプター170の両方にまたがっ
て、作動時において主破裂板178を破壊するための図
示した形状の発射体175が取り付けられている。この
発射体175の先端部は、アダプター170の内部空間
176内に位置しており、前記内部空間176とインフ
レータハウジング102の内部空間103とは、アダプ
ター170のハウジング105の内側面に対向する面に
設けられた所要数のガス流入孔166のみによって連通
されている。図4の実施形態では、ハウジング105の
内側面とアダプター170の外側面とによりガス流路1
05aが形成されているので、内部空間103の加圧媒
質は、作動時において必ずガス流路105aを通ってガ
ス流入孔166に流入することになる。図4に示すハイ
ブリッドインフレータ100においても、第2連通孔1
35と第2点火用イニシエータ140は図3と同様に配
置され、第1連通孔125も図2と同様に配置されてい
る。
【0063】次に、図5に基づいて、第1連通孔と第2
連通孔の円周方向及び長さ方向への配置状態の一実施形
態を説明する。なお、図5はガス発生室108の概略斜
視図であり、理解を容易にするため、ハウジング105
の一部(第2ガス発生室130側)を切り欠いている。
【0064】第1ガス発生室120の第1連通孔125
と第2ガス発生室130の第2連通孔135は、例えば
図5に示すようにして、円周方向及び長さ方向に配置す
ることができる。円周方向及び長さ方向に配置する連通
孔の数は特に限定されるものではなく、例えば円周方向
に2〜5個程度(図5中は3個)を配置することがで
き、長さ方向に1〜4個(図5中は4個)を配置するこ
とができる。また、上記した第1及び第2連通孔の孔径
は、円形とした場合に直径2〜10mm程度にすること
ができる。
【0065】図5に示すように第1連通孔125及び第
2連通孔135をインフレータハウジングの幅方向に異
なる方向(反対側)に配置した場合、ミストの外部への
流出防止効果が高いので好ましい。即ち、第1ガス発生
室120におけるガス発生剤124の燃焼により生じた
ミストを含むガス流が第1連通孔125から流出したと
き、このミスト(第1ミスト)を含むガス流は、第1連
通孔125に対向するインフレータハウジング102の
内壁面に衝突し、ミストは当該内壁面に付着する。その
後、ミスト量が減少されたガス流は、インフレータハウ
ジング102内をディフューザポート182に向かって
移動して行く。そして、続いて第2ガス発生室130に
おけるガス発生剤134の燃焼により生じたミストを含
むガス流は、第2連通孔135に対向するインフレータ
ハウジング102の内壁面に衝突し、ミストは当該内壁
面に付着する。その後、このガス流はインフレータハウ
ジング102内をディフューザポート182に向かって
移動して行くが、第1ミストが付着しているインフレー
タハウジング102の内壁面とは反対側を通過するの
で、第1ミストを飛散させることがない。
【0066】本発明のエアバッグシステムは、衝撃セン
サ及びコントロールユニットからなる作動信号出力手段
と、モジュールケース内にハイブリッドインフレータ1
00とエアバッグが収容されたモジュールケースとを備
えたものである。ハイブリッドインフレータ100は、
第1点火用イニシエータ117と第2点火用イニシエー
タ140側において作動信号出力手段(衝撃センサ及び
コントロールユニット)に接続し、エアバッグを取り付
けたモジュールケース内には、スタッドボルト190を
ねじ込むことにより接続固定する。そして、かかる構成
のエアバッグシステムにおいて、作動信号出力手段にお
ける作動信号出力条件を適宜設定することにより、衝撃
の程度に応じてガス発生量を調整し、エアバッグの膨張
速度を調整することができる。
【0067】次に、図1〜図3を参照しながら、ハイブ
リッドインフレータ100の動作を説明する。インフレ
ータハウジング102内に高圧充填された加圧媒質は、
ハイブリッドインフレータ100の作動前において、そ
れぞれ第1連通孔125及び第2連通孔135で連通さ
れた第1ガス発生室120及び第2ガス発生室130に
流入し、さらに伝火孔118を経て伝火手段室110に
も流入しており、それらを高圧でかつ等圧に保持してい
る。また、発射体175は、同圧に保持された内部空間
103と伝火手段室110にまたがって取り付けられて
いるので、誤作動が防止される。
【0068】車両の衝突時、作動信号出力手段により、
第1点火用イニシエータ117が作動点火し、第1破裂
板119(第1連通路113を形成しているボス145
に固着されている)を破って伝火手段室110内のブー
スター剤112を着火させ、高温のブースターガスを発
生させる。
【0069】ブースターガスの発生により伝火手段室1
10の内圧が高まると、その圧力によって押圧された発
射体175が移動し、鋭利な先端部分で主破裂板178
を破裂させる。このとき、一部のブースターガスは、主
破裂板178の破裂によってガス流入空間150に流入
する。
【0070】ブースターガスの大部分は、伝火孔118
から第1ガス発生室120内に流入し、第1ガス発生剤
124を着火燃焼させて、所定量(第1ガス発生剤12
4の充填量に応じた量)の高温燃焼ガスを発生させる。
このとき、第1ガス発生室120内は加圧媒質が流入し
て高圧に保持されているので第1ガス発生剤124の燃
焼は安定している。なお、伝火手段室110及び第1ガ
ス発生室120と、第2ガス発生室130とは、それぞ
れ筒状ハウジング111及び第2隔壁136により隔離
されているので、第2ガス発生剤134が着火燃焼する
ことはない。さらに、第1ガス発生室120の第1連通
孔125と第2ガス発生室130の第2連通孔135と
の配置状態も、第1ガス発生剤124の燃焼により第2
ガス発生剤134が着火燃焼しないように作用する。
【0071】その後、この高温燃焼ガスが第1連通孔1
25(125a〜125d)から流入してインフレータ
ハウジング102内の圧力を高めるため、押圧された加
圧媒質は、破裂した主破裂板178を経てガス流入空間
150内に流入する。このようにしてガス流入空間15
0内に流入した加圧媒質は、さらにディフューザスクリ
ーン186を経て、ディフューザポート182から噴射
され、エアバッグモジュールに取り付けられたエアバッ
グを膨張させる。
【0072】さらに、第1点火用イニシエータ134の
作動と同時に又は僅かに遅れて(約10〜40ms)、
作動信号出力手段により第2点火用イニシエータ140
が作動点火し、第2破裂板139(第2連通路を形成す
るボス145に固着されている)を破って第2ガス発生
室130内の第2ガス発生剤134を着火燃焼させ、所
定量(第2ガス発生剤134の充填量に応じた量)の高
温燃焼ガスを発生させる。このとき、第2ガス発生室1
30内は加圧媒質が流入して高圧に保持されているので
第2ガス発生剤134の燃焼は安定している。
【0073】また、図1及び図3に示すように、第2点
火用イニシエータ140が第2連通孔135(135a
〜135f)と離れて配置されているので、第2ガス発
生室130内の第2ガス発生剤134は均等に燃焼され
る。例えば、第2点火用イニシエータが図3中の14
0’の位置に配置されているとすると、第2連通孔13
5b、135c、135d付近の第2ガス発生剤134
は円滑に燃焼するが、他の第2ガス発生剤134、特に
反対側(図3中の第2点火用イニシエータ140の位
置)の第2ガス発生剤134は燃焼しにくい場合があ
る。
【0074】第2ガス発生剤134の燃焼により生じた
高温燃焼ガスは、第2連通孔135からインフレータハ
ウジング102内に流入して圧力を高め、押圧された残
部の加圧媒質は、破裂した主破裂板178を経てガス流
入空間150内に流入し、ディフューザポート182か
ら噴射され、さらにエアバッグを膨張させる。
【0075】このように上記したハイブリッドインフレ
ータは、2段階で燃焼ガスを発生させることによって、
第1ガス発生室120の作用により、車両の衝突時にお
けるエアバッグ膨張動作の立ち遅れを防止するととも
に、第2ガス発生室130の作用により、インフレータ
ハウジング102内の加圧媒質を完全に排出して、安全
上十分な程度にまでエアバッグを瞬時に膨張させること
ができる。
【0076】また、二つのガス発生室を有しているの
で、第1ガス発生室120のみから燃焼ガスを発生させ
たり、第1及び第2ガス発生室120、130から同時
に燃焼ガスを発生させたり、第1ガス発生室120と第
2ガス発生室130における燃焼ガス発生時間を所望間
隔に適宜調整するような実施形態にも対応することがで
きる。
【0077】
【発明の効果】本発明のハイブリッドインフレータは、
二つのガス発生室を有していることにより、車両衝突時
におけるエアバッグの膨張展開をより円滑にかつ確実に
して、安全性を高めることができる。また、内部が高圧
に保持されているので、ガス発生剤の燃焼が安定化す
る。また、ガス発生室を二つにした場合でも、それらの
配置関係を調整することにより、ハイブリッドインフレ
ータ自体の容量及び重量の増加を抑制することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のハイブリッドインフレータの一実施
形態を示す縦断面図である。
【図2】 第1連通孔の配置状態を説明するための図1
の幅方向への断面図である。
【図3】 第2連通孔と点火手段の配置状態を説明する
ための図1の幅方向への断面図である。
【図4】 本発明のハイブリッドインフレータの他実施
形態を示す縦断面図である。
【図5】 第1連通孔と第2連通孔の配置状態を説明す
るための、ガス発生器の概略斜視図である。
【符号の説明】
100 ハイブリッドインフレータ 102 インフレータハウジング 110 伝火手段室 114 点火手段室 115 第1点火手段室 117 第1点火用イニシエータ 120 第1ガス発生室 124 第1ガス発生剤 125 第1連通孔 125a〜125d 第1連通孔 130 第2ガス発生室 134 第2ガス発生剤 135 第2連通孔 135a〜135f 第2連通孔 140 第2点火用イニシエータ 141 第2点火手段室 150 ガス流入空間 160 筒状部材 162 ガス流路 175 発射体 178 主破裂板 180 ディフューザ 182 ディフューザポート 190 スタッドボルト

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インフレータハウジングと、インフレー
    タハウジング内に収容されたガス発生器と、ガス発生器
    に接続された点火手段を備えた点火手段室とを有する、
    エアバッグを備えた車両の膨張式安全システムのための
    ハイブリッドインフレータであって、 前記インフレータハウジング内に不活性ガスを含む加圧
    媒質が充填され、 ガス発生器がガス発生手段を含むガス発生室を有し、ガ
    ス発生室とインフレータハウジングとが複数の連通孔に
    より連通されており、 前記複数の連通孔が点火手段からインフレータハウジン
    グの幅方向及び/又は長さ方向に離れて配置されている
    ハイブリッドインフレータ。
  2. 【請求項2】 前記ガス発生室に接続された点火手段
    が、インフレータハウジングの長さ方向への中心軸に対
    して偏心して配置されている請求項1記載のハイブリッ
    ドインフレータ。
  3. 【請求項3】 インフレータハウジングと、インフレー
    タハウジング内に収容されたガス発生器と、ガス発生器
    に接続された点火手段室とを有する、エアバッグを備え
    た車両の膨張式安全システムのためのハイブリッドイン
    フレータであって、 前記インフレータハウジング内に不活性ガスを含む加圧
    媒質が充填され、 ガス発生器がそれぞれガス発生手段を含む第1ガス発生
    室と第2ガス発生室とを有し、第1ガス発生室に第1点
    火手段を備えた第1点火手段室が接続され、第2ガス発
    生室に第2点火手段を備えた第2点火手段室が接続され
    ており、 さらに第1ガス発生室とインフレータハウジングとが複
    数の第1連通孔で連通され、第2ガス発生室とインフレ
    ータハウジングとが複数の第2連通孔により連通されて
    おり、 前記複数の第2連通孔が前記第2点火手段からインフレ
    ータハウジングの幅方向及び/又は長さ方向に離れて配
    置されているハイブリッドインフレータ。
  4. 【請求項4】 ガス発生器が、第1点火手段室の長さ方
    向延長上に配置され、第1ガス発生室と連通された伝火
    手段室を有しており、第2ガス発生室に接続された第2
    点火手段が、インフレータハウジングの長さ方向への中
    心軸に対して偏心して配置されている請求項3記載のハ
    イブリッドインフレータ。
  5. 【請求項5】 第1点火手段室と第2点火手段室が、イ
    ンフレータハウジングの幅方向に並列にかつ隣接して配
    置され、第1点火手段室がインフレータハウジングの長
    さ方向の中心軸上に配置されている請求項3又は4記載
    のハイブリッドインフレータ。
  6. 【請求項6】 第1点火手段室が第1ガス発生室とは第
    1連通路を介して連通し、かつ第1点火手段の作動前で
    は第1連通路は第1閉鎖手段によって閉鎖され、第2点
    火手段室が第2ガス発生室とは第2連通路を介して連通
    し、かつ点火手段の作動前では第2連通路は第2閉鎖手
    段によって閉鎖されている請求項3〜5のいずれか1記
    載のハイブリッドインフレータ。
  7. 【請求項7】 前記複数の連通孔又は前記複数の第2連
    通孔のすべてが、前記点火手段又は前記第2点火手段と
    インフレータハウジングの幅方向に異なる方向になるよ
    うに配置されているものである請求項1〜6のいずれか
    1記載のハイブリッドインフレータ。
  8. 【請求項8】 前記複数の連通孔又は前記複数の第2連
    通孔のすべてが、前記点火手段又は前記第2点火手段と
    インフレータハウジングの幅方向に90°以上異なる方
    向になるように配置されている請求項1〜7のいずれか
    1記載のハイブリッドインフレータ。
  9. 【請求項9】 第1ガス発生室と第2ガス発生室におい
    て発生したガスのインフレータハウジングへの流入経路
    がそれぞれ独立している請求項3〜8のいずれか1記載
    のハイブリッドインフレータ。
  10. 【請求項10】 第1ガス発生室において発生したガス
    が、独立した流入経路を通ってガス流としてインフレー
    タハウジング内を一方向に流れて行くとき、第2ガス発
    生室の流入経路が、第1ガス発生室の流入経路に対して
    前記ガス流の逆方向側に位置している請求項9記載のハ
    イブリッドインフレータ。
  11. 【請求項11】 第1ガス発生室と第2ガス発生室が、
    インフレータハウジングの長さ方向に直列にかつ隣接し
    て配置されている請求項3〜10のいずれか1記載のハ
    イブリッドインフレータ。
  12. 【請求項12】 第1ガス発生室と第2ガス発生室が、
    インフレータハウジングの長さ方向に直列にかつ対向し
    て配置されている請求項3〜10のいずれか1記載のハ
    イブリッドインフレータ。
  13. 【請求項13】 第1ガス発生室と第2ガス発生室が、
    インフレータハウジングの幅方向に並列にかつ隣接して
    又は離して配置されている請求項3〜10のいずれか1
    記載のハイブリッドインフレータ。
  14. 【請求項14】 作動前において外部への排出口に至る
    加圧媒質の移動経路を遮断する主閉鎖手段が作動時にお
    いて破壊される請求項1〜13のいずれか1記載のハイ
    ブリッドインフレータ。
  15. 【請求項15】 衝撃センサ及びコントロールユニット
    からなる作動信号出力手段と、ケース内に請求項1〜1
    4のいずれか1記載のハイブリッドインフレータとエア
    バッグが収容されたモジュールケースとを備えたエアバ
    ッグシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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