JP2001219176A - 水系塗料廃水の処理方法 - Google Patents

水系塗料廃水の処理方法

Info

Publication number
JP2001219176A
JP2001219176A JP2000033680A JP2000033680A JP2001219176A JP 2001219176 A JP2001219176 A JP 2001219176A JP 2000033680 A JP2000033680 A JP 2000033680A JP 2000033680 A JP2000033680 A JP 2000033680A JP 2001219176 A JP2001219176 A JP 2001219176A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wastewater
water
paint
heating
based paint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000033680A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshinori Sawazaki
寿規 澤崎
Naoshi Matsuo
尚資 松尾
Shigeo Hishikawa
茂生 菱川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TOKAI PLANT ENG KK
Original Assignee
TOKAI PLANT ENG KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TOKAI PLANT ENG KK filed Critical TOKAI PLANT ENG KK
Priority to JP2000033680A priority Critical patent/JP2001219176A/ja
Publication of JP2001219176A publication Critical patent/JP2001219176A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)
  • Removal Of Specific Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理し易く、低コストで実施することができ
る水系塗料廃水の処理方法を提供する。 【解決手段】 水系塗料の成分を含有する廃水に、酸を
添加してpHを酸性側に低下させた後、加温(加熱)す
る工程よりなる。加温した廃水は中和する工程、及び固
形分を分離する工程を経ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は水系塗料廃水の処
理方法に関し、詳しくは、たとえば水性塗料(水溶性樹
脂塗料)を含む廃水を廃棄処分する際の処理方法に係わ
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水系塗料は、油性塗料に対し、火
災、爆発、毒性の危険がなく、取扱い易いため広く使用
されている。水系塗料においても油性塗料と同様に、残
余塗料は廃棄されるが、廃水は、そのままでは、COD
(化学的酸素要求量)、BOD(生物学的酸素要求
量)、SS(浮遊物質濃度)、ノルマルヘキサン抽出物
含有量等の放流の法的規制値を満たすこときができない
ので、産業廃棄物として焼却処分されたり、水処理設備
で浄化した後に河川などに放流処理している。
【0003】塗料に含まれる樹脂・顔料などの固形分
は、通常の物理的方法では分離が困難である。廃棄のた
めに、廃水中の樹脂や顔料をSS分として除去する従来
法としては、(イ)水系塗料を含む廃水に凝集剤、凝集
助剤を添加して凝集物を分離する方法(特公昭52−4
5139号公報)、あるいは、(ロ)凝集に際し加熱処
理を行なう方法(特公平6−85917号公報)、が知
られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、廃水に
含まれるSS分を除去する前記(イ)、(ロ)の従来法
は凝集剤、凝集助剤を必要とし、また、凝集物の回収効
率があまりよくなく、手間を要し、かつ、コストがかか
る問題があった。
【0005】そこで、本発明の課題は前述した従来の問
題点を解決しようとしたものであり、処理し易くかつ低
コストで実施することができる。水系塗料廃水の処理方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の請求項1に記載の水系塗料廃水の処理方法の発明は、
水系塗料の成分を含有する廃水に、酸を添加してpHを
酸性側に低下させた後、加温(加熱)することを特徴と
する。
【0007】この請求項1の発明においては、水系塗料
の成分、とくにSS成分を構成する樹脂分や顔料がpH
の低下により固化してフロック(凝集物)となる。樹脂
分は顔料を取り込んだ状態で固化するので、フロックは
顔料およびノルマルヘキサン抽出成分を含んだものとな
る。加温によりフロックは硬化する。なお、硬化したフ
ロックは沈殿(沈降)させて除去することができる。フ
ロックを分離した処理水はCOD、BODは残存するが
ノルマルヘキサン抽出成分、SS成分のほとんどが除去
されるため、河川などの放流に際してその後の処理がし
易い。
【0008】請求項2に記載の発明は、請求項1の発明
において、加温した廃水を中和することを特徴とする。
【0009】この請求項2の発明においては、中和によ
り廃水の液性を中性に戻すことができる。なお、加温し
たフロックは硬化していて、中和によりこわれることが
なく、その後、沈殿させ得る。
【0010】請求項3に記載の発明は、廃水中の水系塗
料に由来する樹脂分以外の主要成分を固形分として分離
除去した後、残余の廃水に対し、請求項1又は請求項2
に記載の処理をすることを特徴とする。
【0011】この請求項3の発明においては、廃水中の
塗料成分以外の固形分を先に取り除くので、水系塗料に
由来する樹脂分(顔料を含む場合がある。)を主体に回
収することができる。回収した樹脂分は塗料の原料とし
て再利用が可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】前記水系塗料は水を溶媒とする塗
料であり、水溶性樹脂塗料及びエマルション塗料(エマ
ルションペイント)を主体とする。
【0013】水溶性樹脂塗料は水溶性樹脂を塗膜成分と
する市販品が該当する。エマルション塗料は樹脂エマル
ションを塗膜成分とする市販品が該当する。
【0014】廃水処理のために添加する酸は硫酸、塩酸
など、pHを低下させうる各種の酸を使用することがで
きる。
【0015】酸性側に低下させるpHは廃水組成により
異なるが、たとえばpH4以下が好ましい。pHの低下
によりフロックが形成される。廃水のpHが高いとフロ
ックの形成が不充分であり、廃水中にSS分が残ること
となる。
【0016】また、pHを低下させた廃水の加温(加
熱)は廃水組成により異なるが、たとえば、40℃以上
が適当である。加温は低温側より40℃以上に到達すれ
ば足りる。加温によりフロックは硬化フロック(固形
分)となる。この硬化物は沈殿させることができ、濾過
除去することができる。廃水の加温が低いとフロックの
硬化が不充分でフロックが再分解する場合がある。
【0017】なお、pHの調整及び加温の条件はフロッ
クが充分形成される酸量、及び再分解しない硬化フロッ
クが形成される加熱温度を、廃水の少量に対して予めテ
ストして定めることが望ましい。
【0018】加温によりフロックを形成した廃水は、ア
ルカリ(中和剤)により中和する。廃水は中和により、
次の処理がし易くなる。アルカリは水酸化ナトリウム、
水酸化カルシウムなどの適宜なアルカリ剤を使用するこ
とができる。
【0019】また、加温により硬化したフロックを形成
した廃水は、硬化フロックを濾過などの適宜手段にて分
離して処理水とすることができる。なお、この処理水は
必要に応じ、放流のための、さらなる浄化処理がなされ
る。
【0020】(実施例)次に、この発明の実施例を図
1,図2を参照して説明する。水溶性樹脂塗料として住
宅外装材塗装用のアクリル樹脂塗料の廃水の場合の例を
示す。前記廃水はアクリル樹脂塗料に水が加わったもの
で、廃水の性質は、表1の上欄(アクリル樹脂塗料を含
む廃水の欄)のとおりである。
【0021】
【表1】
【0022】図1の工程図に示すように、この廃水20
Lに対し、硫酸溶液を加え、廃水のpHを4.0に調整
した。pHの調整により廃水中にはフロックが生じた。
【0023】次いで、この廃水の容器を加熱手段により
約40℃までゆっくり加熱(加温)した。しかる後、カ
セイソーダ溶液を加え、廃水を中和(pH=7.0)し
た。中和した廃水のフロックは硬化し、溶けることな
く、そのまま残存した。
【0024】次いで、この廃水は濾過器に移し、定性濾
紙にて硬化フロック(固形分)を濾別し、濾液を容器に
集めた。濾紙上には固形分が得られ、容器には透明な濾
液(一次処理水)を得た。調べたところ、濾液の性質
は、表1の下欄(一次処理水の欄)に示すとおりであっ
た。なお、濾液(一次処理水)は、通常の生物処理を行
い河川に放流した。
【0025】本廃水の上記処理において、pH5.5に
した場合は、フロックの形成が不充分で、濾液ににごり
を生じた。廃水の加熱が30℃の場合ではフロックの硬
化が弱く、同様に濾液に濁りを生じた。試験によれば、
本廃水の加温(加熱)は40℃以上が適当であった。ま
た、中和はpHが7付近で充分なことが認められた。
【0026】前記した実施例では加温(加熱)後に中
和,濾過の処理工程の操作をしたが、中和,濾過の処理
工程は、図2に示すように、フロック(固形分)を濾過
した後に中和処理して一次処理水としてもよい。また、
加温後は冷却して濾過処理を行ってもよい。
【0027】前記した実施例は水溶性樹脂塗料の場合で
あるが、他の水溶性塗料(例えば、アクリルウレタン樹
脂塗料)についても同様の結果が得られた。本発明はエ
マルション塗料や粉体塗料などの水系塗料の廃水につい
て広く適用することができる。
【0028】前記実施例における廃水はアルカリ樹脂塗
料に水が加えられた組成であったが、本発明を適用する
廃水は水系塗料に他の有機廃水が加えられた組成であっ
てもよい。
【0029】水系塗料と有機廃水が混合した廃水は予じ
め有機廃水に由来する主要成分を適宜手段で固形分とし
て分離除去した後、残余の廃水に対し、前記実施例のよ
うに処理して塗料樹脂分の固化処理を行なうことができ
る。このようにして得た樹脂分の固形物は、水系塗料の
塗料原料として再利用することができる。
【0030】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、実施に際して
は加温手段と、酸とアルカリを必要とするだけであるか
ら、実施し易く、かつ低コストで実施することができ
る。
【0031】請求項2の発明によれば、液性を中性にす
るので、その後の処理水(一次処理水)の処理がし易
い。
【0032】請求項3の発明によれば、水系塗料の樹脂
分を主として回収できる。樹脂分回収後の残余の処理水
(一次処理水)はその後の処理がし易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における処理工程を示す図であ
る。
【図2】変更例の処理工程図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 菱川 茂生 愛知県名古屋市南区南陽通り6−1 東海 プラントエンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 4D015 BA19 BB02 CA08 CA09 EA10 EA13 EA14 EA16 EA35 FA02 FA26 4D034 AA26 BA07 CA01 4D038 AA08 AB01 AB03 BB01 BB13 BB17 BB18 BB19 4D062 BA19 BB02 CA08 CA09 EA10 EA13 EA14 EA16 EA35 FA02 FA26

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水系塗料の成分を含有する廃水に、酸を
    添加してPHを酸性側に低下させた後、加温することを
    特徴とした水系塗料廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 加温した廃水を中和することを特徴とし
    た請求項1に記載の水系塗料廃水の処理方法。
  3. 【請求項3】 廃水中の水系塗料に由来する樹脂分以外
    の主要成分を固形分として分離除去した後、残余の廃水
    に対し、請求項1又は請求項2に記載の処理をすること
    を特徴とした水系塗料廃水の処理方法。
JP2000033680A 2000-02-10 2000-02-10 水系塗料廃水の処理方法 Pending JP2001219176A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000033680A JP2001219176A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 水系塗料廃水の処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000033680A JP2001219176A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 水系塗料廃水の処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001219176A true JP2001219176A (ja) 2001-08-14

Family

ID=18558129

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000033680A Pending JP2001219176A (ja) 2000-02-10 2000-02-10 水系塗料廃水の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001219176A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129595A1 (ja) * 2007-04-04 2008-10-30 Syntropy Co.Ltd, . 着色廃水の脱色処理方法
US7727398B2 (en) 2007-08-01 2010-06-01 Seisuke Tanabe Colored wastewater discoloration method
JP2012040470A (ja) * 2010-08-16 2012-03-01 Japan Organo Co Ltd 排水処理方法及び排水処理装置
JP2012192331A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Toyota Motor East Japan Inc 水性塗料廃液の処理方法
JP5277419B1 (ja) * 2012-08-10 2013-08-28 本田技研工業株式会社 排液リサイクルシステム
JP2020000969A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 荏原工業洗浄株式会社 水性インキ廃液の処理方法及び処理装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008129595A1 (ja) * 2007-04-04 2008-10-30 Syntropy Co.Ltd, . 着色廃水の脱色処理方法
US7727398B2 (en) 2007-08-01 2010-06-01 Seisuke Tanabe Colored wastewater discoloration method
JP2012040470A (ja) * 2010-08-16 2012-03-01 Japan Organo Co Ltd 排水処理方法及び排水処理装置
JP2012192331A (ja) * 2011-03-16 2012-10-11 Toyota Motor East Japan Inc 水性塗料廃液の処理方法
JP5277419B1 (ja) * 2012-08-10 2013-08-28 本田技研工業株式会社 排液リサイクルシステム
WO2014024544A1 (ja) * 2012-08-10 2014-02-13 本田技研工業株式会社 排液リサイクルシステム
JP2020000969A (ja) * 2018-06-26 2020-01-09 荏原工業洗浄株式会社 水性インキ廃液の処理方法及び処理装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101783364B1 (ko) 염소 함유 폐기물의 시멘트 원료화 처리 방법 및 처리 장치
JP2003236584A (ja) 汚水処理装置
EP0789000B1 (de) Verfahren zur Behandlung von verunreinigten alkalischwässrigen Reinigungslösungen
JP2001219176A (ja) 水系塗料廃水の処理方法
US3798160A (en) Treatment of aluminum waste liquors
US20080028811A1 (en) Use of Partly Pre-Hydrated Lime for Separating a Mixture of Solid/Liquid Matters, Method for Treating Sludge and Purified Sludge Obtained by Said Method
JP2002346561A (ja) 高濃度の塩類を含む廃水の処理方法
JP2022544684A (ja) 塗料フラッシュ洗浄廃液を処理し、再生するための組成物及び方法
DE102009056175B4 (de) Verfahren und Vorrichtung zur Entfernung partikulärer und/oder gelöster Stoffe aus wässrigen Medien
JPH03186393A (ja) フッ素含有排水の処理方法
JPH11290894A (ja) 高分子有機物を含む廃液の処理方法
JP4617637B2 (ja) 金属イオンを含む酸性廃液の中和処理方法
JP2006297238A (ja) 上水汚泥からの回収凝集剤による下水、食品系廃水等の凝集・沈澱処理方法
US5194583A (en) Method for neutralizing an alkaline solution of an organic resin
JP2952732B2 (ja) 浄水汚泥中のアルミニウム除去および回収方法
DE102006053507B4 (de) Kontinuierliches Verfahren zur Behandlung verbrauchter Säuren und Säuregemische aus der Halbleiterherstellung
JP2004167455A (ja) カチオン性樹脂組成物を含む排水の処理方法
SU887471A1 (ru) Способ очистки сточных вод производства тиокола
DE10217428A1 (de) Verfahren zur Aufbereitung von Abwässern, enthaltend Farbpigmente und/oder Dispersionsmittel
CA2081135C (en) Method for precipitating an organic resin from an alkaline solution thereof
JPS60166087A (ja) 高濃度塩類、銅、亜鉛含有廃水の処理方法
DE3641269A1 (de) Verfahren zur aufbereitung von photoresists enthaltenden abwaessern
JPH10216738A (ja) 有機廃水の処理法
JPH0448994A (ja) 汚濁水処理の方法
KR950008376A (ko) 산폐수 무방류 처리방법 및 그 시스템