JP2001217648A - 誘電体共振発振回路 - Google Patents

誘電体共振発振回路

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JP2001217648A
JP2001217648A JP2000026465A JP2000026465A JP2001217648A JP 2001217648 A JP2001217648 A JP 2001217648A JP 2000026465 A JP2000026465 A JP 2000026465A JP 2000026465 A JP2000026465 A JP 2000026465A JP 2001217648 A JP2001217648 A JP 2001217648A
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microstrip line
oscillation circuit
pattern
dielectric
transistor
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Hitoshi Nitta
仁 新田
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    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03BGENERATION OF OSCILLATIONS, DIRECTLY OR BY FREQUENCY-CHANGING, BY CIRCUITS EMPLOYING ACTIVE ELEMENTS WHICH OPERATE IN A NON-SWITCHING MANNER; GENERATION OF NOISE BY SUCH CIRCUITS
    • H03B5/00Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input
    • H03B5/18Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element comprising distributed inductance and capacitance
    • H03B5/1864Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element comprising distributed inductance and capacitance the frequency-determining element being a dielectric resonator
    • H03B5/187Generation of oscillations using amplifier with regenerative feedback from output to input with frequency-determining element comprising distributed inductance and capacitance the frequency-determining element being a dielectric resonator the active element in the amplifier being a semiconductor device

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  • Inductance-Capacitance Distribution Constants And Capacitance-Resistance Oscillators (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】帰還型発振回路を容易に構成する。 【解決手段】トランジスタ10の信号入力端子101に
接続されたマイクロストリップライン9と、信号出力端
子102に接続されたマイクロストリップライン14
と、マイクロストリップライン9,14と高周波的に結
合した誘電体共振器4とを有する構成において、マイク
ロストリップライン9,14には、任意の角度でマイク
ロストリップライン9,14から分岐するパターン1
1,17が設けられた構成としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、マイクロストリッ
プラインと誘電体共振器とトランジスタとを用いた誘電
体共振発振回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年のkuバンドを用いた衛星放送受信
用コンバータにおいては、局部発振信号の周波数が、1
0GHz〜12GHzという極めて高い周波数となって
いる。そのため、局部発振回路には、Ft周波数(カッ
トオフ周波数)が高いFETを用いることが一般化して
いる。
【0003】図4は、上記のFETを用いた誘電体共振
発振回路のパターン形状、および部品配置を示す説明図
である。すなわち、FET51のゲート端子58に一方
の端部が接続されたマイクロストリップライン52は、
他方の端部が、50Ωの終端抵抗53を介して接地され
ている。また、誘電体共振器4は、マイクロストリップ
ライン52と高周波的に結合可能な範囲で、マイクロス
トリップライン52から適切な距離を保って設けられて
いる。また、上記配置とするときには、誘電体共振器4
の位置を変化させると、ゲート端子58から見たときの
誘電体共振器4のインピーダンスが変化する。
【0004】また、上記発振回路は、FET51のソー
ス端子59から誘電体共振器4を見たときのインピーダ
ンスが負性抵抗の性質を示すとき、発振を行う。そのた
め、誘電体共振器4をマイクロストリップライン52と
平行に移動させると、誘電体共振器4が特定の箇所に位
置したとき、ソース端子59から誘電体共振器4を見た
ときのインピーダンスが負性抵抗の性質を示す。従っ
て、誘電体共振器4の位置を適切に決定した場合には、
安定した発振動作が得られる。そして、この発振動作に
より生じた信号は、ソース端子59から出力される。そ
のため、発振信号は、出力整合用スタブ55、および直
流成分を除去するコンデンサ56を介して、発振信号出
力端子57から外部に取り出される(60は直流供給端
子を示している)。
【0005】なお、この負性抵抗の性質は、誘電体共振
器4が発振周波数の波長に等しい距離を移動するごとに
現れるという周期性を示す。一方、誘電体共振器4をF
ET51の近くに配置すると、誘電体共振器4から発生
する電界のループがFET51に強い影響を与え、位相
雑音を増加させる。そのため、誘電体共振器4は、発振
回路を封入する筐体の大きさが許容する範囲内で、FE
T51から離れた位置に配置される。
【0006】しかしながら、現在、日本において開始さ
れるBSデジタル放送を始めとして、インターネットや
双方向通信、あるいは放送の多チャンネル化や高品位化
が要求される分野においては、伝送可能なデータ量を増
加させる必要がある。この要望に対応するため、変調方
式が、4値PSK変調から、8値PSK変調に変更され
始めている。
【0007】一方、変調方式を、4値PSK変調から、
8値PSK変調に変更した場合、信号の伝送経路におけ
る位相回転の許容値が小さくなる。従って、高周波の信
号を扱うブロックの仕様においては、位相雑音の許容値
が小さな値に設定される。
【0008】すなわち、PSK変調方式は、複素空間に
おける位相の分布によって、データの識別を行う。その
ため、8値PSK変調方式では、位相のばらつきの許容
範囲が、4値PSK変調方式に比すると、極めて狭くな
る。一方、高周波の信号を扱うブロックにおいて周波数
変換を行うときには、局部発振信号が必要となるが、こ
の局部発振信号に含まれている位相雑音は、伝送される
変調信号の位相の分布をばらつかせる。そのため、8値
PSK変調方式を用いた信号の周波数変換を行う場合で
は、局部発振信号に、位相雑音の小さい信号を用いる必
要がある。
【0009】一方、FET51を発振素子に用いた場合
では、発振信号に含まれる位相雑音が多くなり易く、位
相雑音を低減することが難しい。そのため、PLL方式
を用いて、位相雑音を低減する技術が提案されている
が、この技術を用いる場合では、温度補償型の水晶発振
回路を用いた基準信号発振回路が必要となる。しかし、
この基準信号発振化は高価であるため、民生用の機器に
は採用することが困難となっている。
【0010】コンバータにおける局部発振回路には、上
記したような問題が生じていることから、このような問
題を解決するための新しい技術が、特開平10−200
333号として提案されている。
【0011】すなわち、この技術では、マイクロ波帯で
動作するトランジスタを発振素子に用いている。また、
トランジスタのベース端子に接続されるマイクロ波線路
と、このマイクロ波線路と結合するように設けられた誘
電体共振器とを備えている。そして、マイクロ波線路の
長さを、発振させる周波数の1/2波長の長さとし、か
つ、その先端を開放した構成としている。もしくは、前
記マイクロ波線路の長さを、1/4波長またはその奇数
倍の長さとし、かつその先端を短絡した構成としてい
る。また、誘電体共振器の共振周波数を、発振させる周
波数に等しい周波数としている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術においては、複数のパターンの相互的な配置の具体的
な記述や、発振の安定を得るための具体的な記述がなさ
れていないため、小型形状の実用的な発振回路を得よう
とする場合には、種々の困難が生じていた。
【0013】本発明は上記課題を解決するため創案され
たものであって、その目的は、帰還型発振回路を容易に
構成することのできる誘電体共振発振回路を提供するこ
とにある。
【0014】また、上記目的に加え、パターン設計の自
由度を高めることのできる誘電体共振発振回路の提供を
提供することにある。
【0015】また、上記目的に加え、安定した発振出力
を得ることのできる誘電体共振発振回路を提供すること
にある。
【0016】また、上記目的に加え、誘電体共振器との
結合を高めることのできる誘電体共振発振回路を提供す
ることにある。
【0017】また、上記目的に加え、電源の供給を容易
にすることのできる誘電体共振発振回路を提供すること
にある。
【0018】また、上記目的に加え、発振信号の漏洩レ
ベルを低減することのできる誘電体共振発振回路を提供
することにある。
【0019】また、上記目的に加え、出力信号の取り出
しを容易にすることのできる誘電体共振発振回路を提供
することにある。
【0020】また、上記目的に加え、出力端子に直流成
分が現れることを防止することのできる誘電体共振発振
回路を提供することにある。
【0021】また、出力用端子に接続される回路が発振
に与える影響を低減することのできる誘電体共振発振回
路を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明に係る誘電体共振発振回路は、トランジスタの信
号入力端子に接続されたマイクロストリップラインと、
前記トランジスタの信号出力端子に接続されたマイクロ
ストリップラインと、前記マイクロストリップラインと
高周波的に結合した誘電体共振器とを有する誘電体共振
発振回路に適用しており、前記マイクロストリップライ
ンには、任意の角度で前記マイクロストリップラインか
ら分岐するパターンが設けられた構成としている。
【0023】すなわち、信号出力端子に接続されたマイ
クロストリップラインを、誘電体共振器に高周波的に結
合させると共に、誘電体共振器を、信号入力端子に接続
されたマイクロストリップラインに高周波的に結合させ
る配置が、容易に実現できる。つまり、誘電体共振器を
介した帰還経路を容易に構成することができる。
【0024】また、上記構成に加え、前記マイクロスト
リップラインから分岐したパターンには、前記パターン
から任意の角度で分岐したパターンが設けられた構成と
している。
【0025】すなわち、前記マイクロストリップライン
から分岐したパターンと、このパターンから分岐したパ
ターンとの成す角度を、設計の要求に応じた角度とする
ことができる。
【0026】また、上記構成に加え、前記トランジスタ
の信号入力端子に接続されたマイクロストリップライン
と、前記トランジスタの信号出力端子に接続されたマイ
クロストリップラインとは、それぞれの終端が開放され
ると共に、それぞれが前記誘電体共振器と高周波的に結
合された構成としている。
【0027】すなわち、トランジスタの信号出力端子か
ら送出される信号が、誘電体共振器を介して、トランジ
スタの信号入力端子に導かれる帰還経路が形成される。
従って、トランジスタは、帰還型の発振回路として動作
する。
【0028】また、上記構成に加え、前記マイクロスト
リップラインの形状を、前記誘電体共振器の形状に対応
した屈曲形状とした構成としている。
【0029】すなわち、マイクロストリップラインの屈
曲形状を、誘電体共振器の形状に対応させると、マイク
ロストリップラインと誘電体共振器との高周波的な結合
の度合いが増加する。
【0030】また、上記構成に加え、前記マイクロスト
リップラインから分岐したパターンの終端において直流
の供給を行う構成としている。
【0031】すなわち、マイクロストリップラインから
分岐したパターンは、直流の供給回路が、マイクロスト
リップラインに影響を与えることを防止する。従って、
直流の供給回路には、フィルタ等が要求されない。
【0032】また、上記構成に加え、前記分岐したパタ
ーンの終端には、発振信号の通過を阻止するスタブが設
けられた構成としている。
【0033】すなわち、スタブによって発振信号の通過
が阻止され、直流の供給回路に発振信号が漏洩しない。
【0034】また、上記構成に加え、前記マイクロスト
リップラインと前記トランジスタの信号出力端子との接
続点の近傍において、前記マイクロストリップラインか
ら分岐したパターンを有する誘電体共振発振回路に適用
しており、前記分岐したパターンの分岐側とは異なる端
部である出力用端部から発振信号を取り出す構成として
いる。
【0035】すなわち、マイクロストリップラインから
分岐したパターンは、出力用端部に接続される負荷が、
マイクロストリップラインと信号出力端子との接続点に
影響を与えることを防止する。
【0036】また、上記構成に加え、前記出力用端部と
発振信号出力端子との間にコンデンサを接続した構成と
している。
【0037】すなわち、コンデンサによって、直流成分
の通過が阻止される。
【0038】また、上記構成に加え、前記出力用端部と
発振信号出力端子との間にアッテネータを設けた構成と
している。
【0039】すなわち、アッテネータは、発振信号出力
端子に接続される負荷の影響が、出力用端部に与える影
響を低減する。
【0040】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。
【0041】図1は、本発明に係る誘電体共振発振回路
の第1の実施形態のパターン形状および部品配置を示す
説明図である。
【0042】図において、カットオフ周波数が30GH
zを超える素子であるシリコントランジスタ(以下で
は、単にトランジスタと称する)10のベース端子(信
号入力端子)101には、先端91が開放されたマイク
ロストリップライン9が接続されている。
【0043】また、このマイクロストリップライン9と
ベース端子101との接続点の近傍に位置する分岐形状
部8からは、マイクロストリップライン9に対して約4
0度の角度で分岐し、そのパターン幅が、マイクロスト
リップライン9のパターン幅より狭いパターン11が設
けられている。
【0044】また、マイクロストリップライン9から分
岐したパターン11の終端111には、ベース端子10
1にベースバイアス(請求項記載の直流)を供給するた
め、抵抗21の一方の端子が接続されている。また、終
端111には、発振信号が抵抗21の側に流れることを
防止するため、発振信号の通過を阻止するスタブ15が
設けられている。
【0045】また、抵抗21の他方の端子は、パターン
22、および抵抗23を介して、直流供給用のパターン
24に接続されている。また、パターン24の端部25
は、直流供給端子となっている。そして、パターン24
と接地用パターンとの間には、バイパス用のコンデンサ
27が接続されている。
【0046】トランジスタ10のコレクタ端子(信号出
力端子)102には、先端141が開放されたマイクロ
ストリップライン14が接続されている。また、トラン
ジスタ10のエミッタ端子103,104は、接地され
ている。
【0047】マイクロストリップライン14とコレクタ
端子102との接続点の近傍に位置する分岐形状部13
からは、マイクロストリップライン14に対して約40
度の角度で分岐し、そのパターン幅が、マイクロストリ
ップライン14のパターン幅に略等しいパターン17が
設けられている。
【0048】また、マイクロストリップライン14から
分岐したパターン17の、分岐側とは異なる端部である
出力用端部171には、直流成分を除去するためのコン
デンサ18の一方の端子が接続されている。また、この
コンデンサ18の他方の端子と発振信号出力端子20と
の間には、3つの抵抗により構成されたπ型アッテネー
タ19が接続されている。
【0049】また、マイクロストリップライン14から
分岐したパターン17における出力用端部171寄りの
位置には、パターン17に対して約80度の角度で分岐
し、パターン幅が、パターン17の幅より狭いパターン
12が設けられている。
【0050】このパターン12は、トランジスタ10の
コレクタ端子102に、動作電源となる直流を供給する
ためのパターンとなっている。そのため、パターン12
における分岐側とは異なる端部121には、発振信号が
抵抗26の側に流れることを防止するため、発振信号の
通過を阻止するスタブ16が設けられている。
【0051】また、パターン12の端部121は、パタ
ーン28を介して、抵抗26の一方の端子に接続されて
いる。そして、抵抗26の他方の端子は、パターン24
に接続されている。
【0052】誘電体共振器4は、発振させようとする周
波数に共振周波数が等しい素子となっており、マイクロ
ストリップライン9に高周波的に結合すると共に、マイ
クロストリップライン14にも高周波的に結合する位置
に設けられている。
【0053】そのため、マイクロストリップライン9の
長さは、マイクロストリップライン9と誘電体共振器4
との結合インピーダンスを、充分に低いインピーダンス
にする長さとなっている。また、マイクロストリップラ
イン14の長さについても同様であり、マイクロストリ
ップライン14と誘電体共振器4との結合インピーダン
スを、充分に低いインピーダンスにする長さとなってい
る。
【0054】次に、上記構成からなる第1の実施形態の
動作を説明する。
【0055】誘電体共振器4の内部では、常温で、熱雑
音レベルの信号が存在しており、この雑音信号は、誘電
体共振器4の円柱状の周面で、干渉的な反射を繰り返
す。そのため、誘電体共振器4は特定の周波数で共振す
ることになる。そして、この共振により発生した信号
は、誘電体共振器4とマイクロストリップライン9との
間の高周波的な結合を介して、トランジスタ10のベー
ス端子101に導かれる。そして、ベース端子101に
導かれた信号は、トランジスタ10によって増幅され、
マイクロストリップライン14に導かれる。
【0056】マイクロストリップライン14に導かれた
信号は、マイクロストリップライン14と誘電体共振器
4との間の高周波的な結合を介して、誘電体共振器4の
内部に侵入する。そして、誘電体共振器4の内部に侵入
した信号は、誘電体共振器4の共振作用によって、特定
の周波数(共振周波数)の信号成分のみが強調され、マ
イクロストリップライン9を介して、トランジスタ10
のベース端子101に与えられる。
【0057】すなわち、コレクタ端子102から送出さ
れる信号が、ベース端子101に導かれる経路に、誘電
体共振器4が介在する帰還型の発振回路が構成される。
そのため、トランジスタ10のコレクタ端子102に
は、誘電体共振器4の共振周波数に等しい周波数の発振
信号が現れる。
【0058】トランジスタ10のコレクタ端子102に
現れた発振信号は、パターン17、コンデンサ18、お
よびアッテネータ19を介して、発振信号出力端子20
に導かれる。
【0059】既に説明したように、パターン17の出力
用端部171は、アッテネータ19を介して、発振信号
出力端子20に接続されている。そのため、発振信号出
力端子20の負荷が変動するときにも、上記発振状態
は、負荷の変動に影響されることなく、安定した状態に
維持される。
【0060】なお、温度変動や湿度変動の影響によって
発振周波数が変わることを防止するため、図1に示す発
振のためのブロックを、外部から気密な容器(CAN)
に封止した構成とすることが可能である。
【0061】図3は、第1の実施形態をCANに封止し
た状態において発振させたとき、発振信号出力端子20
から得られた発振信号を、スペクトラムアナライザを用
いて測定した位相雑音の測定結果を示す説明図である。
【0062】すなわち、位相雑音は、オフセットが1K
Hzであるときには、約−75dBc/Hzとなってい
る。また、オフセットが10KHzであるときには、約
−103dBc/Hzとなっている。一方、図4示す従
来技術の位相雑音は、オフセットが1KHzであるとき
には、約−50dBc/Hz、オフセットが10KHz
であるときには、約−70dBc/Hzとなっている。
【0063】すなわち、第1の実施形態の発振信号は、
従来技術の発振信号と比較した場合、位相雑音が大きく
減少した純度の高い信号となっている。
【0064】以上説明したように、第1の実施形態は、
帰還型発振回路となっている。すなわち、図4に示す従
来技術の構成、あるいは特開平10−200333号と
して提案された従来技術のような、帯域反射型発振回路
とは異なる原理の発振回路となっている。そのため、発
振レベルを高めることが可能であると共に、発振周波数
をより安定させることが可能になっている。
【0065】図2は、本発明に係る誘電体共振発振回路
の第2の実施形態のパターン形状および部品配置を示す
説明図であり、第1の実施形態と同一となるパターンや
素子については、図1における符号と同一符号を付与し
ている。
【0066】すなわち、第2の実施形態と第1の実施形
態との差異は、トランジスタ10のコレクタ端子102
に接続されたマイクロストリップラインの形状のみとな
っている。そのため、コレクタ端子102に接続された
マイクロストリップラインについてのみ説明を行う。
【0067】コレクタ端子102に接続されたマイクロ
ストリップライン31は、円柱状の誘電体共振器4の周
面401に沿うように、屈曲形状となっている。また、
先端311は開放となっている。
【0068】以上のことから、第2の実施形態における
マイクロストリップライン31と誘電体共振器4との間
の高周波的な結合の度合いは、第1の実施形態における
マイクロストリップライン14と誘電体共振器4との間
の高周波的な結合の度合いに比して、結合度が大きくな
る。
【0069】そのため、トランジスタ10から見たとき
には、コレクタ端子102からベース端子101への帰
還の度合いが増加する。従って、トランジスタ10の発
振が、より安定することになる。また、発振レベルが、
より強くなる。
【0070】一方、コレクタ端子102からベース端子
101への帰還の度合いを強くすると、位相雑音が増加
する。そのため、マイクロストリップライン31の屈曲
形状については、実機の特性が、要求される特性に沿う
ように、カットアンドトライ的に、その形状が決定され
ることになる。
【0071】なお、本発明は上記実施形態に限定され
ず、トランジスタについては、シリコントランジスタと
した場合について説明したが、FETを用いた構成とす
ることも可能となっている。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る誘電
体共振発振回路は、トランジスタの信号入力端子に接続
されたマイクロストリップラインと、前記トランジスタ
の信号出力端子に接続されたマイクロストリップライン
と、前記マイクロストリップラインと高周波的に結合し
た誘電体共振器とを有する誘電体共振発振回路に適用し
ており、前記マイクロストリップラインには、任意の角
度で前記マイクロストリップラインから分岐するパター
ンが設けられた構成としている。従って、信号出力端子
に接続されたマイクロストリップラインを、誘電体共振
器に高周波的に結合させると共に、誘電体共振器を、信
号入力端子に接続されたマイクロストリップラインに高
周波的に結合させる配置が、容易に実現できるので、帰
還型発振回路を容易に構成することが可能になってい
る。
【0073】また、前記マイクロストリップラインから
分岐したパターンには、前記パターンから任意の角度で
分岐したパターンが設けられた構成としている。従っ
て、前記マイクロストリップラインから分岐したパター
ンと、このパターンから分岐したパターンとの成す角度
を、設計の要求に応じた角度とすることができるので、
パターン設計の自由度を高めることが可能になってい
る。
【0074】さらに、前記トランジスタの信号入力端子
に接続されたマイクロストリップラインと、前記トラン
ジスタの信号出力端子に接続されたマイクロストリップ
ラインとは、それぞれの終端が開放されると共に、それ
ぞれが前記誘電体共振器と高周波的に結合された構成と
している。従って、トランジスタの信号出力端子から送
出される信号が、誘電体共振器を介して、トランジスタ
の信号入力端子に導かれる帰還経路が形成され、トラン
ジスタは、帰還型の発振回路として動作するので、安定
した発振出力を得ることが可能になっている。
【0075】さらに、前記マイクロストリップラインの
形状を、前記誘電体共振器の形状に対応した屈曲形状と
した構成としている。従って、屈曲形状を誘電体共振器
の形状に対応させると、マイクロストリップラインと誘
電体共振器との高周波的な結合の度合いが増加するの
で、誘電体共振器との結合を高めることが可能になって
いる。
【0076】さらに、前記マイクロストリップラインか
ら分岐したパターンの終端において直流の供給を行う構
成としている。従って、マイクロストリップラインから
分岐したパターンは、直流の供給回路が、マイクロスト
リップラインに影響を与えることを防止するので、電源
の供給を容易にすることが可能になっている。
【0077】さらに、前記分岐したパターンの終端に
は、発振信号の通過を阻止するスタブが設けられた構成
としている。従って、スタブによって発振信号の通過が
阻止され、直流の供給回路に発振信号が漏洩しないの
で、発振信号の漏洩レベルを低減することが可能になっ
ている。
【0078】さらに、前記マイクロストリップラインと
前記トランジスタの信号出力端子との接続点の近傍にお
いて、前記マイクロストリップラインから分岐したパタ
ーンを有する誘電体共振発振回路に適用しており、前記
分岐したパターンの分岐側とは異なる端部である出力用
端部から発振信号を取り出す構成としている。従って、
マイクロストリップラインから分岐したパターンは、出
力用端部に接続される負荷が、マイクロストリップライ
ンと信号出力端子との接続点に影響を与えることを防止
するので、出力信号の取り出しを容易にすることが可能
になっている。
【0079】さらに、前記出力用端部と発振信号出力端
子との間にコンデンサを接続した構成としている。従っ
て、コンデンサによって、直流成分の通過が阻止される
ので、出力端子に直流成分が現れることを防止すること
が可能になっている。 また、さらに、前記出力用端部
と発振信号出力端子との間にアッテネータを設けた構成
としている。すなわち、アッテネータは、発振信号出力
端子に接続される負荷の影響が、出力用端部に与える影
響を低減するので、出力用端子に接続される回路が発振
に与える影響を低減することが可能になっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る誘電体共振発振回路の第1の実施
形態のパターン形状および部品配置を示す説明図であ
る。
【図2】本発明に係る誘電体共振発振回路の第2の実施
形態のパターン形状および部品配置を示す説明図であ
る。
【図3】第1の実施形態をCANに封止した状態におい
て発振させたとき、発振信号出力端子から得られた発振
信号を、スペクトラムアナライザを用いて測定した位相
雑音の測定結果を示す説明図である。
【図4】従来技術の誘電体共振発振回路のパターン形状
および部品配置を示す説明図である。
【符号の説明】
4 誘電体共振器 8,13 分岐形状部 9,14 マイクロストリップライン 10 トランジスタ 11,17 マイクロストリップラインから分岐したパ
ターン 12 分岐パターンからさらに分岐したパターン 15,16 スタブ 18 コンデンサ 19 アッテネータ 20 発振信号出力端子 25 直流供給端子 31 屈曲形状のマイクロストリップライン 101 信号入力端子 102 信号出力端子 111 終端 171 出力用端部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トランジスタの信号入力端子に接続され
    たマイクロストリップラインと、前記トランジスタの信
    号出力端子に接続されたマイクロストリップラインと、
    前記マイクロストリップラインと高周波的に結合した誘
    電体共振器とを有する誘電体共振発振回路において、 前記マイクロストリップラインには、任意の角度で前記
    マイクロストリップラインから分岐するパターンが設け
    られていることを特徴とする誘電体共振発振回路。
  2. 【請求項2】 前記マイクロストリップラインから分岐
    したパターンには、前記パターンから任意の角度で分岐
    したパターンが設けられていることを特徴とする請求項
    1記載の誘電体共振発振回路。
  3. 【請求項3】 前記トランジスタの信号入力端子に接続
    されたマイクロストリップラインと、前記トランジスタ
    の信号出力端子に接続されたマイクロストリップライン
    とは、それぞれの終端が開放されると共に、それぞれが
    前記誘電体共振器と高周波的に結合されていることを特
    徴とする請求項1または請求項2記載の誘電体共振発振
    回路。
  4. 【請求項4】 前記マイクロストリップラインの形状
    を、前記誘電体共振器の形状に対応した屈曲形状とした
    ことを特徴とする請求項3記載の誘電体共振発振回路。
  5. 【請求項5】 前記マイクロストリップラインから分岐
    したパターンの終端において直流の供給を行うことを特
    徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の
    誘電体共振発振回路。
  6. 【請求項6】 前記分岐したパターンの終端には、発振
    信号の通過を阻止するスタブが設けられていることを特
    徴とする請求項5記載の誘電体共振発振回路。
  7. 【請求項7】 前記マイクロストリップラインと前記ト
    ランジスタの信号出力端子との接続点の近傍において、
    前記マイクロストリップラインから分岐したパターンを
    有する誘電体共振発振回路において、 前記分岐したパターンの分岐側とは異なる端部である出
    力用端部から発振信号を取り出すことを特徴とする請求
    項1から請求項6までのいずれかに記載の誘電体共振発
    振回路。
  8. 【請求項8】 前記出力用端部と発振信号出力端子との
    間にコンデンサを接続したことを特徴とする請求項7記
    載の誘電体共振発振回路。
  9. 【請求項9】 前記出力用端部と発振信号出力端子との
    間にアッテネータを設けたことを特徴とする請求項7ま
    たは請求項8記載の誘電体共振発振回路。
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