JP2001217377A - 高周波信号処理装置およびその製造方法 - Google Patents

高周波信号処理装置およびその製造方法

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JP2001217377A
JP2001217377A JP2000028955A JP2000028955A JP2001217377A JP 2001217377 A JP2001217377 A JP 2001217377A JP 2000028955 A JP2000028955 A JP 2000028955A JP 2000028955 A JP2000028955 A JP 2000028955A JP 2001217377 A JP2001217377 A JP 2001217377A
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Takayuki Hirabayashi
崇之 平林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】フィルタやアンテナ等の回路素子を一体化して
モジュール化した高周波信号処理装置において、薄型
化、小型化、軽量化された高周波信号処理装置およびそ
の製造方法を提供する。 【解決手段】高周波回路を収容する収容部を有する誘電
体材料からなる筐体2と、筐体2に直接形成された導電
配線パターンによって構成され、前記高周波回路に接続
されるアンテナ素子ANTとを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、マイク
ロ波帯、準マイクロ波帯、ミリ波帯の高周波信号を処理
する高周波信号処理装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、無線LAN、各種通信端末など、
マイクロ波帯、ミリ波帯をキャリアとした高周波アプリ
ケーションにおいても、機器や基板、モジュールの小型
化および薄型化への要求が強くなっている。このため、
フィルタやアンテナなどの受動素子やICなどの能動素
子を高密度実装し、マイクロ波通信機能等を集約してモ
ジュール化した高周波信号処理装置が世の中に出始めて
いる。図30は、モジュール化した信号処理装置の一例
を示す構成図であり、(a)は平面図であり、(b)は
断面図である。図30に示す高周波信号処理装置200
は、それぞれ凹部202a,203aが形成された成形
体からなる下蓋202および上蓋203を備えており、
これら下蓋202および上蓋203によって筐体201
を構成している。下蓋202および上蓋203を互いに
接合することで、それぞれの凹部202a,203aに
より形成される閉空間が基板や電子部品を収容する収容
部となっている。下蓋202の凹部202a内に基板2
04が搭載されており、この基板204の表面には、接
地層210や配線パターン212が形成されているとと
もに、高周波信号処理用のIC205、ベースバンド信
号処理用のIC206、チップコンデンサ208、チッ
プコイル209、バンドパスフィルタ207等が実装さ
れている。 このような構成の高周波信号処理装置で
は、上記の各構成部品によって、たとえば、マイクロ波
帯、ミリ波帯の高周波信号の信号処理をする。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記した高
周波信号処理装置200では、筐体201をさらに薄型
化しようとした場合に、まず、考えられるのは基板20
4に搭載される電子部品を薄型化して筐体201を薄型
化することである。しかしながら、IC205やIC2
06をシリコンやGaAsからなる薄い半導体チップと
して直接基板204に実装することで、能動回路部品で
あるIC205やIC206の占める高さを削減するこ
とは可能であるが、たとえば、バンドパスフィルタ20
7の様な受動回路部品は通常セラミック材料等で形成さ
れており、シリコンやGaAsからなる半導体チップと
同等のレベルまで薄型化することは現状では困難であ
る。また、たとえば、特開平8−335803号公報、
特開平7−283679号公報、特開平7−27350
2号公報、特開平6−318801号公報等にも開示さ
れているように、フィルタ回路を誘電体の基板にマイク
ロストリップラインによって形成し、フィルタ部品を薄
型化することは可能である。しかしながら、フィルタ回
路等が形成された基板を筐体201に搭載したのでは、
筐体201の薄型化にも限界がある。
【0004】一方、上記構成の高周波信号処理装置20
0に、たとえば、マイクロ波帯、ミリ波帯等の高周波信
号を送受信するアンテナ機能を付加するには、たとえ
ば、図31に示すように、高周波信号処理装置200の
筐体201の外側にコネクタ部品22を介してチップ化
されたアンテナ220を接続する構成を採っている。図
31に示すような構成とすると、高周波信号処理装置2
00の全体の占める面積が広くなり、高周波信号処理装
置200の重量も増す等の不利益が存在した。
【0005】本発明は、上述した問題に鑑みてなされた
ものであって、フィルタやアンテナ等の回路素子を一体
化してモジュール化した高周波信号処理装置において、
薄型化、小型化、軽量化された高周波信号処理装置およ
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の高周波信号処理
装置は、高周波回路を収容する収容部を有する誘電体材
料からなる筐体と、前記筐体に直接形成された導電配線
パターンによって構成され、前記高周波回路に接続され
るアンテナ素子とを有する。
【0007】本発明の高周波信号処理装置の製造方法
は、外周部に互いに接合される接合部を備え、かつ、互
いに対向する各対向面の少なくとも一方に凹部を備える
第1および第2の蓋体を成形する工程と、前記第1およ
び第2の蓋体の少なくとも一方に高周波回路に接続され
るアンテナ素子を構成する導電配線パターンおよび当該
高周波回路を電気的に接続する導電配線を直接形成する
工程と、前記高周波回路の回路部品を少なくとも第1お
よび第2の蓋体の一方の凹部に搭載する工程と、前記第
1および第2の蓋体の接合部を接合する工程とを有す
る。
【0008】本発明では、本発明では、誘電体であり成
形品である筐体の表面に所定パターンの導電配線を直接
形成して、信号処理装置の果たす回路機能の一部を構成
するアンテナ素子を形成する。すなわち、アンテナ機能
を有するチップ状の回路部品に代えて導電配線パターン
によって筐体に直接にアンテナ素子を形成することで、
筐体の薄型化、軽量化が可能となる。さらに、本発明で
は、筐体に直接に形成されたアンテナ素子の特性を決
定、調整するのに、筐体とは異なる材料の誘電体を筐体
の収容部内の導電配線パターンの形成領域近傍に設け
る。このため、回路部品を収容するために存在する収容
部にアンテナ素子の特性を決定、調整するための誘電体
を設けるため、筐体の厚さや面積が増加するのを抑制し
つつ所望の特性のアンテナ素子が得られる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。第1実施形態 図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波信号処理
装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であり、
(b)は断面図である。図1において、高周波信号処理
装置1は、上蓋3および下蓋4からなる筐体2と、下蓋
4の凹部4aの表面に直接形成された導電配線13と、
下蓋4の凹部4aの表面に直接形成された接地層11
と、導電配線13あるいは接地層11と電気的に接続さ
れるチップ状のコンデンサ9、チップ状のコイル10、
高周波信号処理用のICチップ6およびベースバンド信
号処理用のICチップ7等からなる回路部品と、下蓋4
の外側面4bに形成された接地層16とを備えている。
また、信号処理装置1は、導電配線13の所定のパター
ンに形成された一部によって構成されるバンドパスフィ
ルタBPF1を備えている。
【0010】図2は、高周波回路の一例を示す図であ
る。図2に示す高周波回路300は、アンテナ回路30
1と、バンドパスフィルタ回路302と、RF回路30
2と、BB回路304とを備える。BB回路304は、
たとえば、音声等の情報を離散化した信号である比較的
低周波帯のベースバンド信号を処理するための回路であ
る。このBB回路304は、高周波回路300が受信回
路として機能する場合には、RF回路302からベース
バンド信号が入力され、高周波回路300が送信回路と
して機能する場合には、ベースバンド信号をRF回路3
02に出力する。
【0011】RF回路302は、高周波回路300が受
信回路として機能する場合には、ベースバンド信号を高
周波信号に変調する高周波信号処理用の回路である。ま
た、高周波回路300が送信回路として機能する場合に
は、高周波信号をベースバンド信号に復調しBB回路3
04に出力する。
【0012】バンドパスフィルタ回路302は、高周波
回路300が受信回路として機能する場合には、アンテ
ナ回路301が受信した電磁波のうち、所定の周波数帯
の高周波信号のみを通過させてRF回路302に出力す
る。また、高周波回路300が送信回路として機能する
場合には、RF回路302から出力される信号のうち所
定の周波数帯の高周波信号のみを通過させてアンテナ回
路301に出力する。
【0013】アンテナ回路301は、高周波回路300
が受信回路として機能する場合には、送信されてくる電
磁波を受信してバンドパスフィルタ回路302に出力す
る。また、高周波回路300が送信回路として機能する
場合には、バンドパスフィルタ回路302を通過した高
周波信号を放射する。
【0014】上記の高周波回路300の処理する信号の
周波数帯域は、たとえば、MHz帯域およびGHz帯域
の高周波帯であり、具体的には、マイクロ波帯、ミリ波
帯である。また、上記の高周波信号処理装置1では、高
周波回路300のバンドパスフィルタ回路302を筐体
2に直接形成されたバンドパスフィルタBPF1で構成
し、RF回路303を高周波信号処理用のICチップ6
で構成し、BB回路304をベースバンド信号処理用の
ICチップ7で構成している。また、上記の高周波信号
処理装置1では、バンドパスフィルタ回路302とRF
回路303との接続を、たとえば、GHz帯のような高
周波信号を伝送するのに低周波成分を低減するために、
チップ状のコンデンサ9で行っている。なお、上記の高
周波信号処理装置1では、アンテナ回路301は、たと
えば、外付けのアンテナ部品等によって構成することが
できる。
【0015】高周波信号処理装置1において、筐体2を
構成する上蓋3および下蓋4は、それぞれ誘電体からな
る外径が矩形状でかつ平板状の成形品であり、一方面に
それぞれ凹部3a,4aが形成された成形品である。上
蓋3および下蓋4は、たとえば、0.3mm程度の所定
の肉厚を有しており、外周部には互いに接合される接合
部3c,4cが形成されている。上蓋3および下蓋4
は、誘電体材料から形成されており、特に、高周波数領
域での電気特性が良好な誘電体材料でかつ成形性に優れ
た材料で形成することが好ましい。高周波数領域での電
気特性のうちでも、誘電正接(tanδ)が小さい、す
なわち、誘電損失が小さい材料が好ましい。このよう
な、高周波数領域での電気特性が良好な誘電体材料でか
つ成形性に優れた材料としては、たとえば、液晶ポリマ
等の有機系樹脂が挙げられる。また、液晶ポリマを用い
た場合には、回路部品を、たとえば、はんだを用いて実
装する観点から、耐熱性に優れ、シリコンやGaAs等
からなるベアチップが実装可能な熱膨張係数であるもの
を使用する。
【0016】ICチップ6,7は、たとえば、シリコン
やGaAs等の半導体からなるいわゆるベアチップであ
り、このベアチップの状態のICチップ6,7は、下蓋
4の凹部4aの表面に直接搭載されており、下蓋4の凹
部4aの表面に形成された導電配線13と電気的に接続
されている。
【0017】導電配線13は、たとえば、金や銅等の導
電材料から形成されており、成形品である筐体2の表面
に直接形成され、各回路部品や接地層11と電気的に接
続されている。また、導電配線13の所定パターンに形
成された一部がバンドパスフィルタBPF1を構成して
いる。接地層11および16も、導電配線13と同様の
導電材料から形成されており、成形品である筐体2の表
面に直接形成されている。
【0018】バンドパスフィルタBPF1は、誘電体で
ある下蓋4と、下蓋4の凹部4aの表面に形成された所
定パターンの導電配線13と、下蓋4の外側面4bに形
成された接地層16によって構成されている。ここで、
図3はバンドパスフィルタBPF1を構成する導電配線
パターンの構造を示す図である。図3に示すバンドパス
フィルタBPF1は、線幅wの平行な導電配線パターン
21、22および23を備えている、分布定数共振器か
らなるバンドパスフィルタである。導電配線パターン2
1、22および23の線幅wは、下蓋4の肉厚に応じた
値となっている。導電配線パターン21と導電配線パタ
ーン22との対向しない端部には、たとえば、ミリ波や
マイクロ波等の高周波信号の入出力端子I/Oと接続さ
れ、また、導電配線パターン21と導電配線パターン2
2の中途に形成された接続部21a、22aはそれぞれ
接地層11に接続されている。
【0019】導電配線パターン21および22は、同一
直線上に配置され、対向する端部が所定の距離L2 で離
隔しており、導電配線パターン21および22と導電配
線パターン23とは所定の距離L3 で離隔している。ま
た、導電配線パターン21および22と導電配線パター
ン23との対向部の長さL1 、導電配線パターン21と
導電配線パターン22との対向する端部間の距離L2
導電配線パターン21および22とこれらに接続される
接地層11との間の距離L3 は、バンドパスフィルタB
PF1が所望の周波数特性を有するように適宜設定され
ている。
【0020】次に、上記構成の高周波信号処理装置1の
製造方法について説明する。まず、筐体2を構成する上
蓋3および下蓋4を、たとえば、液晶ポリマ等の樹脂を
用いて、射出成形法によって成形する。
【0021】射出成形された上蓋3および下蓋4への導
電配線13、接地層11および接地層16の形成方法
は、種々の方法があるが、たとえば、MID(Molded In
terconnect Device)を製造する技術を用いて銅や金等の
導電材料を射出成形品の表面に直接形成することができ
る。MIDは、射出成形体の表面に、たとえば、無電解
めっき等の方法で導電材料を形成したものである。な
お、MIDの製造技術については、周知技術であるの
で、詳細な説明は省略する。
【0022】次いで、導電配線13、接地層11および
接地層16が形成された上蓋3および下蓋4にICチッ
プ6,7等の回路部品を直接実装する。各回路部品の実
装には、周知の実装技術を用いることができる。
【0023】各回路部品が上蓋3および下蓋4に実装さ
れたら、上蓋3、下蓋4の接合部3cおよび4cを互い
に接合する。上蓋3、下蓋4の接合部3cおよび4cの
接合には、たとえば、超音波溶着法を用いることができ
る。
【0024】上蓋3および下蓋4が一体化されることに
よって筐体2の内部に形成される閉空間である収容部に
は、各回路部品が収容された状態となる。
【0025】ここで、図4は上記構成の高周波信号処理
装置1に形成されたバンドパスフィルタBPF1の周波
数特性を高周波回路シミュレータを用いて計算して得ら
れたグラフである。なお、バンドパスフィルタBPF1
を構成する筐体2の下蓋4の形成材料は、GHz帯域で
の比誘電率εrが 2.9,誘電正接tanδが0.0
025であるものを使用し、下蓋4の肉厚を0.3mm
とした。また、図3に示した導電配線パターン21およ
び22と導電配線パターン23との対向部の長さL1
8.5mm程度、導電配線パターン21と導電配線パタ
ーン22との対向する端部間の距離L2 を2.0mm程
度、導電配線パターン21および22とこれらに接続さ
れる接地層11との間の距離L3 を1.5mm程度とし
た。図4からわかるように、バンドパスフィルタBPF
1は通過帯域の中心周波数はおおよそ5GHzであり、
挿入損失は約1dBである。なお、バンドパスフィルタ
BPF1通過帯域周波数は、共振器長等を変えて設計す
ることにより、自由に設定することができる。
【0026】以上のように、本実施形態によれば、分布
定数共振器から構成されるバンドパスフィルタBPF1
の導電配線パターン21、22および23を誘電体から
なる筐体2の下蓋4の表面に直接形成することにより、
高周波信号処理装置1の回路を構成するチップ状の回路
部品を削減することができる。すなわち、バンドパスフ
ィルタの機能を有するチップ状の回路部品を筐体2の収
容部に実装するのに代えて、筐体2の表面に直接形成し
た導電配線パターン21、22および23によってバン
ドパスフィルタを構成することで、筐体2の収容部にお
けるチップ状の回路部品の占める割合を低減でき、筐体
2の薄型化が可能になる。言い換えれば、高周波信号処
理装置1の回路をすべてチップ状の回路部品で構成し、
回路部品を前記収容部内に収容した場合に、たとえば、
シリコンチップやGaAsチップ等のチップ状の回路部
品のうち、バンドパスフィルタのような筐体の収容部の
高さを支配する、すなわち、他の回路部品と比べて高い
回路部品の機能を代替する回路素子を筐体2に直接形成
された導電配線パターン21、22および23によって
構成することで、筐体2の薄型化が可能になる。
【0027】また、本実施形態によれば、誘電体である
筐体2に直接バンドパスフィルタを形成することで、部
品点数の削減、部品コストの低減ができ、高周波信号処
理装置1の軽量化も可能になる。また、本実施形態によ
れば、バンドパスフィルタの機能を有するチップ状の回
路部品を筐体2の収容部に実装するのに使用するはんだ
の量を低減でき、環境に与える影響を少なくできるとと
もに、高周波信号処理装置1自体の重量を軽量化でき
る。さらに、本実施形態によれば、ICチップ6,7等
の高周波信号処理装置1の回路を構成するチップ状の回
路部品を実装用の基板を使用せず、直接筐体2に実装す
る構成としているため、実装用の基板の厚さだけ、筐体
2をさらに薄型化できる。
【0028】また、本実施形態によれば、バンドパスフ
ィルタBPF1の導電配線パターン21、22および2
3を挟む上下の誘電体のうち、上部誘電体はエアーr
(空間)となっており、下部誘電体は下蓋4となってい
る。したがって、特に導電配線パターン21、22およ
び23の上側の誘電体による損失は小さくできる。ま
た、バンドパスフィルタBPF1を作製後に仮にフィル
タ特性が設計からずれたりしても、導電配線パターン2
1、22および23のパターンカット等のトリミングを
容易に行うことができる。
【0029】なお、本実施形態では、バンドパスフィル
タBPF1の導電配線パターン21、22および23を
含め導電配線13をすべて筐体2に直接形成する構成と
したが、たとえば、バンドパスフィルタBPF1の導電
配線パターン21、22および23のみを直接筐体2に
形成し、他の導電配線13は実装用の基板に形成して、
これらの接続をあとでハンダ付け等で行う構成とするこ
とも可能である。さらに、上述した実施形態では、筐体
に直接形成する回路として分布定数共振器型のバンドパ
スフィルタの場合について説明したが、他に集中定数
(L,C)型のものを形成してもよい。また、バンドパ
スフィルタに限らず、ローパスフィルタやハイパスフィ
ルタなど、他の機能を有する回路素子を形成してもよ
い。
【0030】第2実施形態 図5は、本発明の第2の実施形態に係る高周波信号処理
装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であり、
(b)は断面図である。本実施形態に係る高周波信号処
理装置31は、基本的な構成については、上述した第1
の実施形態に係る高周波信号処理装置1と同様である
が、第1の実施形態に係る高周波信号処理装置1と異な
るのは、下蓋4のバンドパスフィルタBPF1の形成領
域4dの肉厚が他の部分よりも厚く形成されている点で
ある。この下蓋4のバンドパスフィルタBPF1の形成
領域4dは、下蓋4の凹部4aの表面から突出してい
る。
【0031】本実施形態に係る高周波信号処理装置31
では、筐体2を構成する下蓋4の一部はバンドパスフィ
ルタBPF1を構成しているため、高周波信号処理装置
31を薄型化するために筐体2の肉厚を薄くしていく
と、一定の周波数特性のバンドパスフィルタを得るため
には、これに応じて、バンドパスフィルタBPF1を構
成する図3に示した導電配線パターン21、22および
23の線幅wも細くする必要がある。しかしながら、導
電配線パターン21、22および23の線幅wを細くし
ていくと、導電配線パターン21、22および23にお
ける抵抗が増加し、バンドパスフィルタBPF1におけ
る挿入損失も増加してしまう。
【0032】このため、本実施形態では、図6に示すよ
うに、筐体2を構成する下蓋4の凹部4a表面のバンド
パスフィルタBPF1の形成領域4dの厚さを部分的に
厚くしている。筐体2を構成する下蓋4の凹部4a表面
のバンドパスフィルタBPF1の形成領域4dの厚さを
部分的に厚くすると、下蓋4の他の部分の厚さを薄くし
ていってもバンドパスフィルタBPF1を構成する導電
配線パターン21、22および23の線幅wを細くする
必要がなく、線幅wをある程度確保することができる。
バンドパスフィルタBPF1を構成する導電配線パター
ン21、22および23の線幅wがある程度確保できる
ことで、導電配線パターン21、22および23の抵抗
値の上昇を抑制でき、バンドパスフィルタBPF1の挿
入損失の増加を防ぐことができる。
【0033】一方、筐体2を構成する下蓋4の肉厚を薄
くしていくと、下蓋4自体の機械的強度も低下してしま
う。このため、バンドパスフィルタBPF1の形成領域
4dの厚さを部分的に厚くすることで、蓋4自体の機械
的強度の低下を防ぐことができる。すなわち、本実施形
態によれば、筐体2を構成する下蓋4の凹部4a表面の
バンドパスフィルタBPF1の形成領域4dの肉厚を部
分的に厚くすることで、筐体2を構成する下蓋4の肉厚
を薄くすることに起因するバンドパスフィルタBPF1
の挿入損失の増加および下蓋4自体の機械的強度も低下
を同時に抑制することができる。
【0034】なお、筐体2を構成する下蓋4のバンドパ
スフィルタBPF1の形成領域4dの肉厚を部分的に厚
く形成するには、たとえば、上述したMIDの製造技術
を用いることができる。すなわち、下蓋4を射出成形す
る際に、下蓋4の凹部4aの表面から突出するように突
出部を一体に形成して、バンドパスフィルタBPF1の
形成領域4dを形成し、導電配線13を下蓋4に直接形
成する際に、形成領域4d上にバンドパスフィルタBP
F1を構成する導電配線パターン21、22および23
も同時に形成する。
【0035】図7は、筐体2の形成領域4dの肉厚を部
分的に厚くしたバンドパスフィルタBPF1の周波数特
性を高周波回路シミュレータを用いて計算して得られた
グラフである。なお、バンドパスフィルタBPF1を構
成する導電配線パターンの形成されている下蓋4の誘電
体材料は、GHz帯域での比誘電率εrが2.9、誘電
正接tanδが0.0025であるものを使用した。ま
た、筐体2の上蓋3および下蓋4の肉厚を0.3mm程
度とし、部分的厚肉部分の肉厚を1.0mm程度とし
た。図7からわかるように、バンドパスフィルタBPF
1の通過帯域の中心周波数は約5GHz、挿入損失は約
0.5dBである。このように、筐体2を構成する下蓋
4の分布定数型のバンドパスフィルタBPF1の形成領
域4dの肉厚を部分的に厚くすることで、電気特性的に
は挿入損失を低減することができる。また、全体的に薄
型化した筐体2において、バンドパスフィルタBPF1
の形成領域4dのように部分的に肉厚が厚い部分が存在
すると、筐体2自体の機械的強度を向上させることがで
きる。なお、バンドパスフィルタBPF1の通過帯域周
波数は、共振器長等を変えて設計することにより自由に
設定することができる。
【0036】以上のように、本実施形態によれば、上述
した第1の実施形態と同様の効果に加えて、射出成形品
でありかつ誘電体である筐体のバンドパスフィルタBP
F1等の回路素子の形成領域の肉厚を部分的に変更して
当該回路素子の特性を調整することができる。また、筐
体2の肉厚を部分的に変更することは、射出成形によっ
て容易にでき、また、回路素子の特性を調整するのに新
たな部品を使用することがないので、部品点数の増加を
抑えることができる。なお、本実施形態では、回路素子
として分布定数共振器型のバンドパスフィルタの場合に
ついて説明したが、他に集中定数(L,C)型のものを
形成してもよい。また、バンドパスフィルタに限らず、
ローパスフィルタやハイパスフィルタなど、他の機能を
有する回路素子を形成してもよい。
【0037】第3実施形態 図8は、本発明の第3の実施形態に係る高周波信号処理
装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であり、
(b)は断面図である。図8に示す高周波信号処理装置
41は、上述した第1および第2の実施形態と同様に、
上蓋3および下蓋4からなる筐体2と、下蓋4の凹部4
aの表面に直接形成された導電配線13と、下蓋4の凹
部4aの表面に直接形成された平板状の接地層11と、
導電配線13あるいは接地層11と電気的に接続される
チップ状のコンデンサ9、チップ状のコイル10、高周
波信号処理用のICチップ6およびベースバンド信号処
理用のICチップ7等からなる回路部品と、下蓋4の外
側面4bに形成された接地層16とを備えている。ま
た、高周波信号処理装置41は、上蓋3の外側面3bに
形成された接地層17を備えている。さらに、導電配線
13と同様に筐体2を構成する下蓋4の凹部4aの表面
に直接形成された導電配線パターン42,43によって
構成されるバンドパスフィルタBPF2を備えている。
さらに、下蓋4の凹部4aの表面の上記のバンドパスフ
ィルタBPF2の形成領域の周囲には、肉厚が他の部分
よりも厚く、凹部4aの表面から所定の高さで突出した
突出部45を備えている。なお、筐体2の形成材料およ
び製造方法等については、上述した実施形態において説
明したのと同様である。
【0038】図9は、高周波信号処理装置41に形成さ
れたバンドパスフィルタBPF2の周辺の構造を示す平
面図である。また、図10は図9のA−A線方向の断面
図であり、図11は図9のB−B線方向の断面図であ
り、図12は図9のC−C線方向の断面図であり、図1
3は図9のD−D線方向の断面図である。図9〜図13
において、バンドパスフィルタBPF2を構成する導電
配線パターン42,43は、筐体2に直接形成された導
電配線134の一部として形成されており、また、一端
が開放され、他端が接地層11によって短絡された2つ
の分布定数共振器を構成している。さらに、導電配線パ
ターン42,43は長さL4 が略λ/4の長さに設定さ
れている。なお、λは電磁波の波長である。また、この
バンドパスフィルタBPF2の構造は、周知のものであ
り詳細な説明については省略する。
【0039】筐体2を構成する下蓋4の凹部4aの表面
に形成された突出部45は、導電配線パターン42,4
3の周囲を囲むように形成されており、突出部45の高
さは、少なくとも、上蓋3の凹部3aの深さおよび下蓋
4の凹部4aの深さを合わせた値よりも小さくなってい
る。突出部45の開放端部側の表面には、接地層48が
形成されている。この接地層48は、たとえば、金や銅
等の導電材料から形成されており、突出部45の上面4
5aおよび側面45bに形成されている。
【0040】導電配線パターン42,43の一部は、図
10に示すように、突出部45の側面45bおよび上面
45aに形成されている。このような下蓋4の凹部4a
の表面に形成された突出部45および突出部45への接
地層48の形成方法は、たとえば、上述したMIDの製
造技術を用いることができる。
【0041】バンドパスフィルタBPF2は、導電配線
パターン42,43と、この導電配線パターン42,4
3が形成されている誘電体からなる下蓋4と、下蓋4の
外側面4bに形成された接地層16と、導電配線パター
ン42,43上に存在する空間とによって構成される分
布定数共振器からなるバンドパスフィルタである。この
バンドパスフィルタBPF2は、下蓋4に形成された接
地層16および上蓋3の外側面3bに形成された接地層
17によって上下から挟まれており、さらに、導電配線
パターン42,43の周囲を囲む下蓋4の突出部45に
形成された接地層48によって囲まれている。
【0042】すなわち、バンドパスフィルタBPF2
は、接地層16、接地層17および接地層48によって
電磁的にシールドされている。このように、バンドパス
フィルタBPF2をシールドしないと、不要波の発生に
よってバンドパスフィルタBPF2について所望のフィ
ルタ特性が得られない場合もあるが、本実施形態では不
要波の影響を極力抑制することができる構造となってい
る。
【0043】図14は、上述した高周波信号処理装置4
1のバンドパスフィルタBPF2のシールド構造を簡略
化したモデルである。図14のモデルにおいては、いわ
ゆるインピーダンスステップ型の分布定数共振器を構成
している。また、図15は、図14のE−E線方向の断
面図であり、図16は図14のF−F線方向の断面図で
ある。図14〜図16において、バンドパスフィルタB
PF2を構成する導電配線パターン42および43は、
誘電体である下蓋4に形成されており、導電配線パター
ン42および43は接地層49によって上下および周囲
を囲まれている。また、導電配線パターン42および4
3の上側には、接地層49との間に空間SPが形成され
ている。
【0044】図17は、図14〜図16に示したモデル
のバンドパスフィルタの周波数特性を、電磁界シミュレ
ーションで求めた結果を示すグラフである。なお、電磁
界シミュレーションの条件として、導電配線パターン4
2および43の長さL4 を約6mm、下蓋4と接地層4
9との間に形成される空間SPの高さH1 を約1mm、
誘電体としての下蓋4の肉厚tを約0.3mmとした。
下蓋4を形成する材料の比誘電率εrを2.9、誘電正
接tanδを0.0025とした。
【0045】図17からわかるように、図14〜16に
示すモデルのバンドパスフィルタの通過帯域の中心周波
数は7GHz程度であり、挿入損失は約1dBである。
なお、通過帯域周波数は、共振器長等を変えて設計する
ことにより、自由に設定することができる。
【0046】以上のように、本実施形態では、上述した
第1および第2の実施形態と同様の効果に加えて、射出
成形品である下蓋4に形成された突出部45の表面に接
地層48を形成してバンドパスフィルタBPF2のシー
ルド構造を構成するため、シールド構造を比較的容易に
実現できる。すなわち、筐体2の肉厚を部分的に変更す
ることは射出成形によって容易にでき、筐体に直接形成
された回路素子の周囲を電気的に囲むシールド構造の形
成に容易に対応できるとともに、シールド構造を形成す
るのに、新たな部品を使用することがないので、部品点
数の増加を抑えることができる。また、本実施形態で
は、下蓋4に他の部分より肉厚が厚い突出部45を形成
することで、下蓋4の機械的強度をも向上させることが
でき、結果として筐体2の機械的強度を向上させること
ができる。また、バンドパスフィルタを構成する導電配
線パターンを筐体2に直接形成することで、上述した実
施形態と同様の効果が得られることに加えて、導電配線
パターンを筐体2に直接形成するため、筐体2に形成し
た突出部45への接地層48の形成も導電配線パターン
の形成と同時に行うことができ、製造コストを低減する
ことができる。
【0047】なお、本実施形態では、バンドパスフィル
タBPF2のシールド構造の一部を上蓋3の外側面3b
に形成された接地層17によって構成したが、接地層1
7を上蓋3の凹部3aの表面に形成する構成としてもよ
い。また、本実施形態では、突出部45を下蓋4に形成
する構成としたが、この突出部を上蓋3の凹部3a表面
に形成する構成としても良い。さらに、本実施形態で
は、下蓋4のバンドパスフィルタBPF2を構成する導
電配線パターン42,43の形成領域の肉厚は変更しな
かったが、たとえば、上述した第2の実施形態のよう
に、下蓋4のバンドパスフィルタBPF2の形成領域の
厚さを部分的に厚くする構成とすることも可能である。
また、本実施形態では、回路素子として分布定数共振器
型のバンドパスフィルタの場合について説明したが、他
に集中定数(L,C)型のものを形成してもよい。ま
た、バンドパスフィルタに限らず、ローパスフィルタや
ハイパスフィルタなど、他の機能を有する回路素子を形
成してもよい。
【0048】第4実施形態 図18は、本発明の第4の実施形態に係る高周波信号処
理装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であ
り、(b)は断面図である。図18に示す高周波信号処
理装置61は、上述した第1の実施形態と同様に、上蓋
3および下蓋4からなる筐体2と、下蓋4の凹部4aの
表面に直接形成された導電配線13と、下蓋4の凹部4
aの表面に直接形成された接地層11と、導電配線13
あるいは接地層11と電気的に接続されるチップ状のコ
ンデンサ9、チップ状のコイル10、高周波信号処理用
のICチップ6およびベースバンド信号処理用のICチ
ップ7等からなる回路部品と、下蓋4の外側面4bに形
成された平板状の接地層16とを備えている。さらに、
本実施形態に係る高周波信号処理装置61は、導電配線
13のうち、下蓋4の接合部4cに形成された導電配線
パターン一部によって構成されるバンドパスフィルタB
PF3を備えている。なお、筐体2の形成材料および製
造方法等については、上述した実施形態において説明し
たのと同様である。
【0049】筐体2を構成する下蓋4の接合部4cは、
下蓋4の他の部分の肉厚よりも厚く形成されている。こ
れは、高周波信号処理装置61の筐体2を薄型化してい
く、すなわち、上蓋3および下蓋4の肉厚を薄くしてい
くと、上蓋3および下蓋4の機械的強度が低下し、たと
えば、筐体2の内部に収容される回路部品を保護する筐
体2の機能を発揮できなくなるおそれがある。このた
め、本実施形態では、下蓋4の接合部4cの肉厚を、た
とえば、1mm程度とし、他の部分の肉厚を0.3mm
程度としている。また、上蓋3の肉厚は、たとえば、
0.3mm程度としている。
【0050】下蓋4の接合部4cの肉厚を肉厚を下蓋4
の他の部分の肉厚よりも厚くすると、接合部4cの接合
面4fは上蓋3の接合面3fよりも面積が広くなり、接
合部4cの接合面4fと上蓋3の接合面3fとを接合す
ると、接合面4fと接合面3fとが接触する接触部分S
1と、接合面4fには上蓋3の接合面3fと接触しない
余剰部分S2とが発生する。
【0051】本実施形態では、この下蓋4の接合面4f
の余剰部分S2に上記したバンドパスフィルタBPF3
を構成する導電配線パターンを直接形成する。すなわ
ち、筐体2の機械的強度の補強のために形成した厚肉部
である下蓋4の接合部4cに発生した余剰部分S2にバ
ンドパスフィルタBPF3を構成する導電配線パターン
を形成する。バンドパスフィルタBPF3を構成する導
電配線パターンは、その他の導電配線13と同様に、銅
・金などの導電材料で形成する。
【0052】図19は、バンドパスフィルタBPF3の
導電配線パターンの構造を示す図である。図19に示す
バンドパスフィルタBPF3は、図3に示したバンドパ
スフィルタBPF1と同様の構造の分布定数共振器から
なるバンドパスフィルタであり、線幅wの平行な導電配
線パターン62、63および64を備えている。なお、
図19に示すバンドパスフィルタBPF3は、図18に
示したように、下蓋4の接合部4cの矩形状の余剰部分
S2の形状に沿って形成されているため、実際には中途
で折り曲げられて形成される。
【0053】導電配線パターン62、63および64の
線幅wは、下蓋4の肉厚、すなわち、下蓋4の接合部4
cの肉厚に応じた値となっている。導電配線パターン6
2と導電配線パターン63との対向しない端部には、た
とえば、ミリ波やマイクロ波等の高周波信号の入出力端
子I/Oと接続され、また、導電配線パターン62と導
電配線パターン63の中途に形成された接続部62a、
63aはそれぞれ接地層11に接続されている。
【0054】また、導電配線パターン62および63と
導電配線パターン64との対向部の長さL6 、導電配線
パターン62と導電配線パターン63との対向する端部
間の距離L7 、導電配線パターン62および63とこれ
らに接続される接地層11との間の距離L8 は、バンド
パスフィルタBPF3が所望の周波数特性を有するよう
に適宜設定されている。
【0055】図20は、図19に示したモデルの分布定
数型のバンドパスフィルタBPF3の周波数特性を、高
周波回路シミュレータを用いて計算した結果を示すグラ
フである。なお、バンドパスフィルタBPF3を構成す
る導電配線パターン62、63および64の形成されて
いる誘電体である下蓋4の形成材料の比誘電率εrは
2.9、誘電正接tanδは0.0025とした。さら
に、導電配線パターン62および63と導電配線パター
ン64との対向部の長さL6 は約18.5mm、導電配
線パターン62と導電配線パターン63との対向する端
部間の距離L7 は約4mm、導電配線パターン62およ
び63とこれらに接続される接地層11との間の距離L
8 は約7.5mmとした。図20からわかるように、上
記の条件のバンドパスフィルタBPF3の通過帯域の中
心周波数はおおよそ2.5GHzであり、挿入損失は約
0.4dBである。なお、通過帯域周波数は、共振器長
等を変えて設計することにより、自由に設定することが
できる。
【0056】以上のように、本実施形態によれば、高周
波信号処理装置61の筐体2の薄型化によって発生する
筐体2の機械的強度の低下を防ぐために筐体2を構成す
る下蓋4の接合部4cの肉厚を部分的に厚くし、接合部
4cに生じた余剰部分S2にバンドパスフィルタBPF
3を構成する導電配線パターン62,63および64を
形成する。このように、通常利用されることがない下蓋
4の接合部4cの余剰部分S2に導電配線パターン6
2,63および64を形成することで、下蓋4の凹部4
aの利用可能な面積を増加させることができ、結果とし
て、筐体2の機械的強度を保ちつつ筐体2の面積および
体積の縮小化が可能となる。すなわち、上述した第1〜
第3実施形態では、下蓋4の凹部4aの表面にバンドパ
スフィルタBPF1またはBPF2を直接形成すること
により、筐体2の薄型化を達成することができるが、本
実施形態によれば、筐体2の薄型化に加えて、筐体2の
面積および体積のさらなる縮小化が可能となる。
【0057】また、本実施形態によれば、下蓋4の接合
部4cの肉厚を他の部分よりも厚くしているため、上述
した第2の実施形態と同様の作用によって、バンドパス
フィルタBPF3の挿入損失を低減することができる。
さらに、本実施形態によれば、誘電体である筐体2を構
成する下蓋4の接合部4cと、この下蓋4の接合部4c
に直接形成された導電配線パターン62,63および6
4と、下蓋4の外側面4bに形成させた接地層16と、
導電配線パターン62,63および64の上部に存在す
る空間とによって分布定数共振器からなるバンドパスフ
ィルタBPF3を構成しており、導電配線パターン6
2,63および64の上部が空間(エア)となっている
ため、バンドパスフィルタBPF3の誘電体による挿入
損失をさらに低減できる。
【0058】なお、本実施形態では、回路素子として分
布定数共振器型のバンドパスフィルタの場合について説
明したが、他に集中定数(L,C)型のものを形成して
もよい。また、バンドパスフィルタに限らず、ローパス
フィルタやハイパスフィルタなど、他の機能を有する回
路素子を形成してもよい。また、本実施形態では、筐体
2を構成する下蓋4の接合部4cは、すべての領域を厚
肉化する構成について示したが、これに限らず、必要な
部分のみを厚肉化し、この厚肉化によって発生する余剰
部分に導電配線パターンを直接形成する構成することも
可能である。
【0059】さらに、本実施形態では、筐体2を構成す
る下蓋4の接合部4cのうち、上蓋3の接合部3cの接
合面3fに接触しない余剰部分に導電配線パターンを直
接形成する構成としたが、たとえば、下蓋4の接合部4
cの接合面4fと上蓋3の接合部3cの接合面3fとの
間に形成する、すなわち、誘電体である上蓋3と下蓋4
の接合部3cおよび4cとで導電配線パターンを挟み込
む構成としてもよい。この場合には、バンドパスフィル
タBPF3の誘電体による損失は増加する傾向となる
が、筐体2の面積および体積を縮小化するうえでさらに
効果的である。また、本実施形態では、下蓋4の外側面
4bの全面に平板状の接地層16を形成する構成とした
が、下蓋4の外側面4bのバンドパスフィルタBPF3
の形成領域に対応する領域のみに接地層16を形成する
構成としてもよい。さらに、本実施形態では、バンドパ
スフィルタBPF3を構成する導電配線パターンをすべ
て厚肉部分に形成したが、たとえば、導電配線パターン
をすべて形成するための面積が足りない場合には、一部
を厚肉部分に形成し残りを下蓋4の凹部4aの表面等に
形成する構成とすることも可能である。
【0060】第5実施形態 図21は、本発明の第5の実施形態に係る高周波信号処
理装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であ
り、(b)は断面図である。本実施形態では、筐体に直
接形成する回路素子として上述の実施形態のようなバン
ドパスフィルタに代えてアンテナ素子を形成する場合に
ついて説明する。図21において、高周波信号処理装置
71は、上蓋3および下蓋4からなる筐体2と、下蓋4
の凹部4aの表面に直接形成された導電配線13と、下
蓋4の凹部4aの表面に直接形成された平板状の接地層
11と、導電配線13あるいは接地層11と電気的に接
続されるチップ状のコンデンサ9、チップ状のコイル1
0、高周波信号処理用のICチップ6およびベースバン
ド信号処理用のICチップ7等からなる回路部品とを備
えている。
【0061】本実施形態に係る高周波信号処理装置71
では、上述した第1〜第4の実施形態とは異なり、バン
ドパスフィルタを筐体2の直接形成するのではなく、チ
ップ状の回路部品80として下蓋4の凹部4aに搭載し
ている。さらに、高周波信号処理装置71は、下蓋4の
長手方向の一端部の外側面に所定のパターンに形成され
た導電配線パターン73によって構成されるアンテナ素
子ANTを備えている。また、下蓋4の凹部4aの表面
の下蓋4の長手方向の一端部側には、導電配線パターン
73の形成領域に対応した断面が矩形状の誘電体部材7
2が固着されている。また、下蓋4の一側面には、導電
配線パターン73に連続して平板状の接地82が形成さ
れている。
【0062】一方、高周波信号処理装置71は、アンテ
ナ素子ANTの形成側とは反対側の上蓋3の端部の外側
面に、たとえば、パーソナルコンピュータ等の情報機器
と接続される接続端子75が形成されている。
【0063】高周波信号処理装置71では、図2におい
て説明した高周波回路300の備えるアンテナ回路30
1、バンドパスフィルタ回路302、RF回路302お
よびBB回路304の機能を一体的に具備している。す
なわち、アンテナ回路301は筐体2に直接形成された
アンテナ素子ANTによって構成され、バンドパスフィ
ルタ回路302はチップ状の回路部品80によって構成
され、RF回路302はICチップ6で構成され、BB
回路304はICチップ7で構成されている。
【0064】図22は上記構成の高周波信号処理装置7
1のアンテナ素子ANTを構成する導電配線パターン7
3の形成箇所の構造を示す平面図であり、図23は図2
2の矢印G側から見た側面図であり、図24は図22の
H−H線方向の断面図であり、図25は図22の矢印J
方向から見た側面図であり、図26は図22のKーK線
方向の断面図である。図22〜図26において、アンテ
ナ素子ANTを構成する導電配線パターン73は、筐体
2の下蓋4の長手方向の一端側の外側面4kの全域およ
び下蓋4の短手方向の外側面4lの一部に直接形成され
ている。この導電配線パターン73の下蓋4の外側面4
kに形成された側の端部73cは、開放されており、導
電配線パターン73の下蓋4の外側面4lに形成された
側の端部73bは外側面4lに形成された接地層82と
短絡している。
【0065】また、導電配線パターン73の一部である
給電用配線パターン73aは、下蓋4の外側面4lから
下蓋4の内部を貫通し、下蓋4の凹部4aの表面に伸び
ており、図21に示したバンドパスフィルタとしての回
路部品80に電気的に接続されている。このアンテナ素
子ANTを構成する導電配線パターン73は、いわゆ
る”逆F型”と呼ばれているものである。導電配線パタ
ーン73は、たとえば、銅等の導電材料によって形成さ
れるが、導電配線パターン73を、たとえば、絶縁性材
料等によってコーティングし、筐体2の外部に露出した
部分の腐食等を防止する構成とすることも可能である。
【0066】誘電体部材72は、下蓋4の導電配線パタ
ーン73の形成領域に対応して、下蓋4の凹部4aの壁
面に密着するように固定されている。この誘電体部材7
2は、所定の比誘電率の誘電体材料、たとえば、セラミ
ック、ガラス等といった無機系材料や、エポキシ、テフ
ロン等の有機系材料からなる。
【0067】誘電体部材72の下蓋4の凹部4aへの固
定方法は、たとえば、絶縁性の接着剤を使って接着する
等方法を採用することができる。また、誘電体部材72
を固定する下蓋4の凹部4aの表面には、上記の給電用
配線パターン73aが表面から突出するように形成され
ているので、誘電体部材72の固定面である下面に適度
な座ぐりを形成しておくことが好ましい。
【0068】誘電体部材72として、たとえば、比誘電
率の高い材料を配置すれば、アンテナ素子ANTの波長
短縮の効果が大きくなり、アンテナ素子ANTの共振器
長を短くでき、小型化にすることが可能となる。逆に、
誘電体部材72として、比誘電率の低い材料を配置すれ
ば、アンテナ素子ANTの共振器長を長くすることがで
きる。
【0069】図27は、上記構成の高周波信号処理装置
71のアンテナ素子ANTの入力インピーダンス特性を
電磁界シミュレータを用いて計算するためのモデルの一
例である。図27において、矢印Jは図21の矢印Jの
向きに対応しており、アンテナ素子ANTのモデルは、
筐体2の上蓋3の一部に対応する誘電体92と、筐体2
の下蓋4の一部に対応する誘電体93と、これら誘電体
92および93に隣接する上記の誘電体部材72に対応
する誘電体94および95と、上記の導電配線パターン
73に対応し誘電体93および誘電体95に対して設け
られた導電配線パターン91と、上記の給電用配線パタ
ーン73aに対応し誘電体95に対して設けられた導電
配線パターン91aとを備えている。
【0070】図28は、図27に示すようなアンテナ素
子ANTのモデルを用いてアンテナ素子ANTの入力イ
ンピーダンス特性を電磁界シミュレータを用いて計算し
た結果を示すグラフである。なお、アンテナ素子ANT
の幅L10は、20mm程度とし、上蓋3および下蓋4に
相当する誘電体92、93の比誘電率εrを2.9、誘
電正接tanδを0.0025とした。また、誘電体部
材72に対応する誘電体94および95の比誘電率εr
を50、誘電正接tanδを0.005とした。図28
からわかるように、アンテナ素子ANTの共振周波数は
おおよそ6GHzである。なお、共振周波数や帯域は、
アンテナ素子ANTの共振器長や誘電体部材72の材
料、厚さ等々を変えて設計することにより、自由に設定
することができる。
【0071】ところで、上記構成の高周波信号処理装置
71の適用対象は、たとえば、IEEEの802.11
規格に基づいた無線LANカードとしてパーソナルコン
ピュータ等の情報機器やオーディオ機器などの電子機器
である。このような電子機器には、通常、カード状の高
周波信号処理装置71を電子機器の筐体内に装着するた
めの差し込み口が設けられている。たとえば、図29
(a)に示すように、電子機器の筐体101に設けられ
た差し込み口104を通じてカード状の高周波信号処理
装置71を挿入し、筐体101内に設けられたコネクタ
102の接続端子103に高周波信号処理装置71の筐
体2の端部に形成された接続端子75が接触し、高周波
信号処理装置71と電子機器とが電気的に接続される。
【0072】このような電子機器の筐体101は、電磁
波対策上、金属シールドが施されている構造のものがほ
とんどである。このため、たとえば、高周波信号処理装
置71が電子機器に装着された状態において、高周波信
号処理装置71のアンテナ素子ATN部分も含めて筐体
101内に収容されると、アンテナ素子としての電波の
受信および/または放射が、筐体101の金属シールド
に反射されて満足に行うことができないことがある。
【0073】本実施形態では、高周波信号処理装置71
のアンテナ素子ATNを構成する導電配線パターン73
を、高周波信号処理装置71の筐体2の接続端子75の
形成側とは反対側の端部に形成してあり、かつ、平面状
に形成してある。このため、たとえば、図29(b)に
示すように、高周波信号処理装置71を筐体101内の
コネクタ102に装着した状態で高周波信号処理装置7
1のアンテナ素子ATN部分のみを筐体101外に突出
させることができる。あるいは、突出させなくてもアン
テナ素子ATNのみを筐体の外部の自由空間に露出させ
ることができる。高周波信号処理装置71のアンテナ素
子ATN部分のみを筐体101外に突出あるいは、露出
させることで、筐体101に施された金属シールドの影
響を極力避けることができ、アンテナ素子ATNによる
電波の受信および放射を行いやすい構成となっている。
【0074】以上のように、本実施形態によれば、筐体
2に導電配線パターン73を形成してアンテナ素子AT
Nを構成して電波の受信あるいは放射機能を高周波信号
処理装置71に一体的に具備させることにより、アンテ
ナ素子ATNをチップ状のアンテナ部品を筐体2に外付
けする場合に比較して、高周波信号処理装置71の面積
および体積の縮小化および筐体2の薄型化が可能とな
る。また、アンテナ素子ATNを構成する導電配線パタ
ーン73の形成領域に対応して筐体2の下蓋4に誘電体
部材75を設けることで、任意の特性のアンテナ素子A
TNを設計でき、かつ、アンテナ素子ANTの共振器長
を任意に調整することができる。すなわち、誘電体部材
72の比誘電率を、製造する高周波信号処理装置71の
寸法や形体に合わせて選択すれば良く、アンテナ素子A
TNの設計の幅が広がるといえる。
【0075】本実施形態では、アンテナ素子ATNを構
成する導電配線パターン73の近傍に誘電体部材72を
設ける構成としたが、誘電体部材72を設けなくとも所
望の特性のアンテナ素子ATNを構成することができる
場合には、誘電体部材72は当然不要である。また、誘
電体部材72を設けない場合にも、誘電体である筐体2
(下蓋4)のうちアンテナ素子ATNを構成する導電配
線パターン73を形成する形成領域の肉厚を部分的に調
整することで、アンテナ素子ATNの特性を調整するこ
とが可能である。すなわち、アンテナ素子ATNに望ま
れる特性に応じて自由に筐体2の肉厚の設計値を変更す
ればよい。さらに、本実施形態によれば、アンテナ素子
ATNを構成する導電配線パターン73が筐体2の一端
側の外側面に平面的に形成されるので、高周波信号処理
装置71が電子機器に差し込まれても、電子機器の差し
込み口からアンテナ素子ATNのみを外部に露出させる
ことができ、電波の受信・放射を行いやすい。
【0076】また、本実施形態では、アンテナ素子AT
Nを構成する導電配線パターン73を筐体2の外側面に
形成したが、要求仕様によっては、たとえば、筐体2を
構成する上蓋3の凹部3aの表面や下蓋4の凹部4aの
表面に形成することも可能である。
【0077】なお、本実施形態に係る高周波信号処理装
置71では、バンドパスフィルタとして機能する回路部
品80を下蓋4に直接実装したが、上述した第1〜第4
の実施形態において説明したように、回路部品80に代
えてバンドパスフィルタを筐体2に導電配線パターンに
よって直接形成する構成とすることも可能である。この
ような構成とすることにより、高周波信号処理装置71
をさらに小型化、薄型化することが可能である。
【0078】以上、本発明の種々の実施形態について説
明したが、本発明は上述した実施形態に限定されない。
上述した実施形態では、筐体に直接形成する回路素子と
して、バンドパスフィルタやアンテナ素子の場合につい
て説明したが、このような受動素子以外の受動素子を形
成することも可能であり、また、受動素子以外にも電源
をもつ能動素子についても形成可能である。また、上述
した各実施形態において説明した技術を適宜組み合わせ
ることで、さらに筐体2の薄型化、軽量化、小型化を図
ることができる。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、所定の機能を果たす回
路を構成する回路部品を内蔵し、たとえば、フィルタや
アンテナ等の回路素子を一体化してモジュール化した高
周波信号処理装置の薄型化、小型化、軽量化が可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る高周波信号処理
装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であり、
(b)は断面図である。
【図2】高周波回路の一例を示す構成図である。
【図3】筐体に形成されたバンドパスフィルタの構成を
示す図である。
【図4】筐体に形成されたバンドパスフィルタの周波数
特性を示すグラフである。
【図5】本発明の第2の実施形態に係る高周波信号処理
装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であり、
(b)は断面図である。
【図6】下蓋の一構成例を示す平面図である。
【図7】筐体に形成されたバンドパスフィルタの周波数
特性を示すグラフである。
【図8】本発明の第3の実施形態に係る高周波信号処理
装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であり、
(b)は断面図である。
【図9】筐体に形成されたバンドパスフィルタの構成を
示す平面図である。
【図10】図9のA−A線方向の断面図である。
【図11】図9のB−B線方向の断面図である。
【図12】図9のC−C線方向の断面図である。
【図13】図9のD−D線方向の断面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態に係るバンドパスフ
ィルタのシールド構造を簡略化したモデルを示す平面図
である。
【図15】図14のE−E線方向の断面図である。
【図16】図14に示すバンドパスフィルタのF−F線
方向の断面図である。
【図17】図14に示すバンドパスフィルタの周波数特
性を示すグラフである。
【図18】本発明の第4の実施形態に係る高周波信号処
理装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であ
り、(b)は断面図である。
【図19】筐体に形成されたバンドパスフィルタの構成
を示す平面図である。
【図20】筐体に形成されたバンドパスフィルタの周波
数特性を示すグラフである。
【図21】本発明の第5の実施形態に係る高周波信号処
理装置の構造を示す図であって、(a)は平面図であ
り、(b)は断面図である。
【図22】図21のアンテナパターンの形成部分の構造
の詳細を示す平面図である。
【図23】図22のアンテナパターンを矢印Gの方向か
ら見た図である。
【図24】図22のアンテナパターンをH−H線方向の
断面図である。
【図25】図22のアンテナパターンを矢印Jの方向か
ら見た図である。
【図26】図22のアンテナパターンを矢印Kの方向か
ら見た図である。
【図27】本発明の第5の実施形態に係るアンテナのイ
ンピーダンス特性をシミュレートするためのモデルを示
す図である。
【図28】図27に示すモデルのアンテナの入力インピ
ーダンス特性を示すグラフである。
【図29】アンテナ素子が形成された高周波信号処理装
置の筐体101への装着方法を説明するための図であ
る。
【図30】モジュール化された高周波信号処理装置の構
造の一例を示す図である。
【図31】図30に示す高周波信号処理装置にアンテナ
機能を付加した高周波信号処理装置の構成の一例を示す
図である。
【符号の説明】
1,31,41,61、71…高周波信号処理装置、2
…筐体、3…上蓋、3a…凹部、4…下蓋、4a…凹
部、6,7…ICチップ、9…コンデンサ、10…コイ
ル、11…接地層、13…導電配線、16,17…接地
層、BPF1,BPF2,BPF3…分布定数型バンド
パスフィルタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H04B 1/38

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高周波回路を収容する収容部を有する誘電
    体材料からなる筐体と、 前記筐体に直接形成された導電配線パターンによって構
    成され、前記高周波回路に接続されるアンテナ素子とを
    有する高周波信号処理装置。
  2. 【請求項2】前記筐体は、前記アンテナ素子を構成する
    導電配線パターンの近傍に、前記筐体とは異なる材料か
    らなる前記アンテナ素子の特性を決定する誘電体が設け
    られている請求項1に記載の高周波信号処理装置。
  3. 【請求項3】前記誘電体は、前記収容部内に設けられて
    いる請求項2に記載の高周波信号処理装置。
  4. 【請求項4】前記誘電体は、その誘電率によって前記ア
    ンテナ素子の共振器長を規定している請求項3に記載の
    高周波信号処理装置。
  5. 【請求項5】前記誘電体は、絶縁材料からなる接着剤に
    よって前記筐体に接合されている請求項2に記載の高周
    波信号処理装置。
  6. 【請求項6】前記アンテナ素子を構成する導電配線パタ
    ーンは、前記筐体の外側面に直接形成されている請求項
    1に記載の高周波信号処理装置。
  7. 【請求項7】前記アンテナ素子を構成する導電配線パタ
    ーンの給電用パターンは、前記筐体の外側面に直接形成
    されている導電配線パターンと前記筐体の収容部内に収
    容された所定の回路部品とを電気的に接続するように、
    前記筐体内を貫通している請求項6に記載の高周波信号
    処理装置。
  8. 【請求項8】前記アンテナ素子を構成する導電配線パタ
    ーンは、逆F型のパターンに形成されている請求項1に
    記載の高周波信号処理装置。
  9. 【請求項9】前記アンテナ素子を構成する導電配線パタ
    ーンは、前記筐体の一方端部の外側面に直接形成されて
    おり、 前記筐体の他方端部の外側面には、前記回路と情報機器
    とを接続する接続端子が形成されている請求項1に記載
    の高周波信号処理装置。
  10. 【請求項10】前記アンテナ素子を構成する導電配線パ
    ターンは、前記情報機器に装着された状態で、前記情報
    機器の筐体が備える差し込み口から外部に突出している
    請求項9に記載の高周波信号処理装置。
  11. 【請求項11】前記アンテナ素子を構成する導電配線パ
    ターンの表面には、保護膜が形成されている請求項1に
    記載の高周波信号処理装置。
  12. 【請求項12】前記筐体の前記アンテナ素子を構成する
    導電配線パターンの形成領域の肉厚が当該筐体の他の部
    分と異なっている請求項1に記載の高周波信号処理装
    置。
  13. 【請求項13】前記筐体の前記アンテナ素子を構成する
    導電配線パターンの形成領域の肉厚が部分的に厚肉化さ
    れている請求項12に記載の高周波信号処理装置。
  14. 【請求項14】前記筐体の部分的に肉厚の異なる部分の
    厚さに応じて前記アンテナ素子の特性が決定されている
    請求項12に記載の高周波信号処理装置。
  15. 【請求項15】前記筐体は、平板状でかつ矩形状の第1
    および第2の蓋体を有し、 前記第1および第2の蓋体は、外周部に互いに接合され
    る接合部を備え、かつ、前記第1および第2の蓋体の互
    いに対向する各対向面にそれぞれ凹部を備え、当該凹部
    によって前記収容部を構成しており、 前記アンテナ素子を構成する導電配線パターンは、前記
    第1および第2の蓋体の少なくとも一方の外側面に部分
    的に形成されている請求項1に記載の高周波信号処理装
    置。
  16. 【請求項16】前記第1および第2の蓋体の少なくとも
    一方の凹部の内壁面に沿って当該第1および第2の蓋体
    の形成材料とは異なる材料からなる誘電体が密着固定さ
    れている請求項15に記載の高周波信号処理装置。
  17. 【請求項17】前記第1および第2の蓋体の少なくとも
    一方の凹部の内壁面に沿って当該第1および第2の蓋体
    の肉厚が部分的に厚肉化されている請求項15に記載の
    高周波信号処理装置。
  18. 【請求項18】前記第1および第2の蓋体の対向面の少
    なくとも一方に、前記導電配線が直接形成されており、
    かつ、前記回路部品が搭載されている請求項15に記載
    の高周波信号処理装置。
  19. 【請求項19】前記筐体の形成材料は、液晶ポリマであ
    る請求項1に記載の高周波信号処理回路。
  20. 【請求項20】前記筐体は、射出成形品である請求項1
    9に記載の高周波信号処理装置。
  21. 【請求項21】前記高周波回路を構成する回路部品は、
    ベアチップとして前記筐体の収容部の内面に搭載されて
    いる請求項1に記載の高周波信号処理装置。
  22. 【請求項22】前記高周波回路は、マイクロ波帯または
    ミリ波帯以上の高周波信号を処理する請求項1に記載の
    高周波信号処理装置。
  23. 【請求項23】前記高周波回路は、ベースバンド信号を
    処理するベースバンド信号処理回路と、 ベースバンド信号を高周波信号に変調し、あるいは、高
    周波信号をベースバンド信号に復調する高周波信号処理
    回路と、 所定の周波数帯の高周波信号のみを通過させて前記高周
    波信号処理回路に出力し、あるいは、前記高周波信号処
    理回路から出力される信号のうち所定の周波数帯の高周
    波信号のみを通過させて出力するバンドパスフィルタ回
    路と、 電磁波を受信して前記バンドパスフィルタ回路へ出力
    し、あるいは、前記バンドパスフィルタ回路から出力さ
    れる高周波信号を放射するアンテナ回路と、を有し、 前記アンテナ回路は、導電配線パターンによって前記筐
    体に直接形成され、 前記バンドパスフィルタ回路、ベースバンド信号処理回
    路および高周波信号処理回路は、前記筐体の収容部にチ
    ップ状の回路部品として搭載されている請求項1に記載
    の高周波信号処理装置。
  24. 【請求項24】外周部に互いに接合される接合部を備
    え、かつ、互いに対向する各対向面の少なくとも一方に
    凹部を備える第1および第2の蓋体を成形する工程と、 前記第1および第2の蓋体の少なくとも一方に高周波回
    路に接続されるアンテナ素子を構成する導電配線パター
    ンおよび当該高周波回路を電気的に接続する導電配線を
    直接形成する工程と、 前記高周波回路の回路部品を少なくとも第1および第2
    の蓋体の一方の凹部に搭載する工程と、 前記第1および第2の蓋体の接合部を接合する工程とを
    有する高周波信号処理装置の製造方法。
  25. 【請求項25】前記第1および第2の蓋体を接合する工
    程は、超音波溶着法によって接合する請求項25に記載
    の高周波信号処理装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003243852A (ja) * 2002-02-15 2003-08-29 Alps Electric Co Ltd 無線lanカード
JPWO2003088416A1 (ja) * 2002-04-18 2005-08-25 三菱電機株式会社 携帯電話及びその内蔵アンテナ

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JPWO2003088416A1 (ja) * 2002-04-18 2005-08-25 三菱電機株式会社 携帯電話及びその内蔵アンテナ

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