JP2001216924A - 偏平陰極線管およびそれを用いた映像表示装置 - Google Patents

偏平陰極線管およびそれを用いた映像表示装置

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JP2001216924A
JP2001216924A JP2000061859A JP2000061859A JP2001216924A JP 2001216924 A JP2001216924 A JP 2001216924A JP 2000061859 A JP2000061859 A JP 2000061859A JP 2000061859 A JP2000061859 A JP 2000061859A JP 2001216924 A JP2001216924 A JP 2001216924A
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film
ray tube
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cathode ray
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Hiromitsu Takeuchi
弘光 竹内
Hideki Okada
秀樹 岡田
Yoji Kono
洋二 河野
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J29/00Details of cathode-ray tubes or of electron-beam tubes of the types covered by group H01J31/00
    • H01J29/86Vessels; Containers; Vacuum locks
    • H01J29/89Optical or photographic arrangements structurally combined or co-operating with the vessel
    • H01J29/896Anti-reflection means, e.g. eliminating glare due to ambient light
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2229/00Details of cathode ray tubes or electron beam tubes
    • H01J2229/88Coatings

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  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)
  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 映し出される映像を見やすくすることができ
る偏平陰極線管およびそれを用いた映像表示装置を提供
する。 【解決手段】 フロントパネル12の前面に減光作用を
有する減光膜17が貼着されている。フロントパネル1
2に外光が入射しても、フロントパネル12への入射の
際、および蛍光体層14からの反射の際に減光膜17に
よってその光量が低減される。本来の映像光Rも減光膜
17によって減光されるが、その減少量は外光Rの場合
に比べて相対的に少ないため、結果として観察される映
像は従来の場合に比べてより鮮明になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子ビームの走査
により励起発光された光学映像によって表示を行う偏平
陰極線管およびそれを用いた映像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、奥行き寸法の小さい壁掛けテレビ
ジョンが市場で注目され、反射型あるいは透過型の偏平
陰極線管、液晶フラットディスプレイ、プラズマディス
プレイ等の開発が盛んに行われている。特に、偏平陰極
線管は、製造コストが低く、その上画質が良いことで知
られており、ドアフォン等の映像表示装置にも用いられ
ている。
【0003】従来、この種の反射型の偏平陰極線管を用
いた表示部を備えた映像表示装置(例えばドアフォン)
は例えば図9に示したような構成を有している。この映
像表示装置200は、前面に開口部201aを有する筺
体201の内部に偏平陰極線管100を備えている。偏
平陰極線管100は、スクリーンパネル101と、フロ
ントパネル(表示パネル)102と、ネック部103a
を有するファンネル部103とを備えており、これら三
体構造によって偏平型のガラス管体を構成している。ス
クリーンパネル101の内面側には、電極層(図示せ
ず)が形成され、この電極層上に蛍光体層104が形成
されている。ファンネル部103には、そのネック部1
03aに電子銃105が配設されており、この電子銃1
05から出射された電子ビームEBが偏向ヨーク106
により偏向制御され、蛍光体層104に衝突するように
なっている。筐体201の開口部201aには、偏平陰
極線管100のフロントパネル102を保護すると共に
コントラスト調整のために樹脂製のフィルタ202が配
設されている。
【0004】この映像表示装置200では、電子銃10
5から射出された電子ビームEBが蛍光体層104に衝
突すると、蛍光体層104が励起発光し、映像光Rが発
生する。この映像光Rは、フロントパネル102および
フィルタ202を介して、前面から映像として観察され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述のように従来の映
像装置200では、筺体201の開口部201aにフィ
ルタ202が設けられている。しかしながら、この構造
では次のような問題があった。すなわち、図9に示した
ように、外光R1がフィルタ202の表面(フィルタ2
02と大気との界面)および裏面(フィルタ202と筺
体201の内部空間との界面)において反射する。これ
らの反射光R10,11によって、フロントパネル10
2に映し出される映像に所謂写り込みが生じ、映像が見
えにくくなっていた。加えて、偏平陰極線管100その
ものにおいても、フィルタ202を介して入射した外光
がフロントパネル102の表面および裏面(パネル内部
との界面)において反射し、これらの反射光R12,1
3によってもフロントパネル102に映し出される映像
のコントラストが悪くなり、鮮鋭度が落ちるという問題
があった。
【0006】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、外光による反射光の発生を抑制して
映像を見やすくすることができる偏平陰極線管およびそ
れを用いた映像表示装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明による偏平陰極線
管は、表示パネルに入射する外光による表示パネルおよ
び蛍光面での反射光の光量を低減するための反射光低減
手段を備えたものである。反射光低減手段は、具体的に
は、表示パネルの前面に設けられ、入射した外光の表示
パネルを透過する光量を低減させると共にその透過光の
蛍光面での反射光の光量を低減する減光膜、あるいは、
表示パネルの前面に設けられ、入射した外光の表示パネ
ルでの反射を防止する光反射防止膜である。
【0008】本発明による他の偏平陰極線管は、表示パ
ネルが、入射する外光による表示パネルおよび蛍光面で
の反射光の光量を低減する反射光低減機能を有するもの
である。
【0009】本発明による映像表示装置は、筺体と、蛍
光面に対向して表示パネルを有すると共に筺体内に配設
された偏平陰極線管とを備えたものであって、偏平陰極
線管が、表示パネルに入射する外光による表示パネルお
よび蛍光面での反射光の光量を低減するための反射光低
減手段を備えたものである。
【0010】本発明による偏平陰極線管または映像表示
装置では、反射光低減手段によって、表示パネルに入射
する外光によって表示パネルおよび蛍光面において発生
する反射光の光量が低減され、そのため映像が見やすく
なる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0012】〔第1の実施の形態〕図1は本発明の第1
の実施の形態に係る映像表示装置(例えばドアフォン)
1の全体構造を表したものである。この映像表示装置1
は、筺体2の内部に反射型の偏平陰極線管10を備えて
おり、この偏平陰極線管10によって得られる映像を画
像表示用の開口部2aにおいて表示するようになってい
る。筺体2の上面には、音声情報を送受信する送受話器
3が設置されている。
【0013】図2は、映像表示装置1の断面構造を表し
たものである。この偏平陰極線管10は、例えば透明な
ガラスにより湾曲して形成されたスクリーンパネル11
と、同じく透明なガラスにより形成されたフロントパネ
ル(表示パネル)12と、ネック部13aを有するファ
ンネル部13とを備えており、これら三体構造によって
偏平型のガラス管体を構成している。ファンネル部13
には、そのネック部13aに電子銃15が配設されてお
り、この電子銃15から出射された電子ビームEBが偏
向ヨーク16により偏向制御されるようになっている。
【0014】スクリーンパネル11の内壁面、すなわち
フロントパネル12に対向した面には、例えばアルミニ
ウム(Al)を蒸着することによって形成された電極層
(図示せず)が形成されている。なお、この電極層は反
射層を兼ねている。電極層上には、有効画面に対応して
蛍光体層14が形成されている。この蛍光体層14は、
例えば酸化サルファイトイットリウム(Y2 2 S)等
の蛍光物質から構成されている。
【0015】ファンネル部13の内面には、例えばIT
O(Indium-Tin Oxide: インジウムと錫の酸化物混合
膜)からなる導電膜(図示しない)が形成されている。
スクリーンパネル11の内壁面に形成された電極層は、
この導電膜を介して電圧印加端子(図示せず)と電気的
に接続されている。以上の構成は従来の偏平陰極線管と
同様である。
【0016】本実施の形態の偏平陰極線管10では、フ
ロントパネル12の外面に、減光作用を有する減光膜
(フィルム)17が、例えばアクリル系の圧感接着剤を
用いて貼着されている。この減光膜17は、例えば無彩
色(グレー)に着色したPET(Polyethylene Terepht
halate)材により形成されている。なお、この減光フィ
ルムの構成は単層構造のものに限らず、例えば無色透明
のフィルムに酸化クロムなどの金属酸化物からなる被膜
を形成した積層構造のものとしてもよい。この減光膜1
7は筺体2に設けられた開口部2aに対向している。
【0017】本実施の形態の偏平陰極線管10では、電
子銃15から発生した電子ビームEBは、ファンネル部
13の開口面を横切ってスクリーンパネル11の電極層
に向かって加速し蛍光体層14に衝突する。蛍光体層1
4が励起され発光し、この発光光線が反射層(電極層)
で反射された映像光Rがフロントパネル12と減光膜1
7とを介して映像として映し出される。
【0018】次に、図3(A),(B)を参照して、減
光膜17の作用について説明する。図3(A)は、従来
の偏平陰極線管100において、フロントパネル102
に対して外光R1が直接に入射した状態を表すものであ
る。一方、図3(B)は、本実施の形態の偏平陰極線管
10において、外光R1が減光膜17を介してフロント
パネル12に入射した状態を表すものである。
【0019】従来の偏平陰極線管100においては、図
3(A)に示したように、フロントパネル102を透過
した外光R1は蛍光体層104によって反射され、その
反射光R2が、再びフロントパネル102を透過して偏
平陰極線管100の外部に放たれる。この反射光R2が
黒浮きといわれる現象を起こして、フロントパネル10
2に映し出される映像の観察に障害となる。これに対し
て、本実施の形態の偏平陰極線管10では、外光R1
は、フロントパネル12に入射する前に減光膜17にお
いて減光され、透過量が減少し、その透過光R1aが蛍
光体層14に入射する。そして、この透過光R1aが蛍
光体層14で反射され、その反射光R3aが再びフロン
トパネル12を透過し、更に減光膜17を透過すること
で再び光量が減少し、その透過光R3bが外部に放たれ
る。
【0020】ここで、本実施の形態の減光膜17の光の
透過率をt%として、外光R1の光量をLとすると、透
過光R1aおよび反射光R3aの光量はそれぞれLtと
なり、透過光R3bの光量はLt2 となる。また、映像
光R(図2参照)の光量をlとすると、この映像光Rが
フロントパネル12および減光膜17を透過したときの
光量はltとなる。従って、例えば、L=lの条件で、
t=50%とすると、外光R1が蛍光体層14で反射さ
れたのち再びフロントパネル12から放たれた場合の光
(透過光R3b)の減少量に比べて、映像光Rがフロン
トパネル12および減光膜17を透過した後の光の減少
量は1/2となる。
【0021】このように本実施の形態の偏平陰極線管1
0では、フロントパネル12の前面に直接に減光膜17
が貼着されているので、外光R1が入射しても、フロン
トパネル12への入射の際および蛍光体層14からの反
射の際に、減光膜17によってその量が低減される。勿
論、本来の映像光Rも減光膜17によって減光される
が、その減少量は外光Rの場合に比べて相対的に少ない
ため、結果として観察される映像は従来の場合に比べて
より鮮明になる。
【0022】なお、本実施の形態では、フロントパネル
12に減光膜17を貼り付けるようにしたが、減光膜を
貼着する代わりに、減光作用を有するガラス材、例えば
基準肉厚(10.16mm)当たりの光透過率が55%
程度以下の所謂ティントまたはダークティントと呼ばれ
るガラス材を用いてフロントパネル12を形成するよう
にしても同様の効果を得ることができる。
【0023】更に、減光膜17をフロントパネル12に
貼着するための接着剤を着色して、減光膜17だけでな
く接着剤にも減光作用を持たせる構成としてもよい。
【0024】〔第2の実施の形態〕図4(B)は本発明
の第2の実施の形態に係る偏平陰極線管10の断面構造
の一部を表すものである。第1の実施の形態では、フロ
ントパネル12に減光作用を有する減光膜を貼り付ける
構成としたが、本実施の形態では、減光膜の代わりに、
フロントパネル12の外面に光反射防止膜 (ARフィル
タ;Anti-Reflection Filter) 18を貼着するようにし
たものである。なお、その他の構成は第1の実施の形態
と同様であるので、同一構成要素については同一符号を
付してその説明は省略する。
【0025】光反射防止膜18としては、例えば特開平
11−250805号公報、特開平10−187056
号公報等に開示されているものが挙げられる。具体的に
は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)フィ
ルムなどのプラスチックフィルム基材の上にCr(クロ
ム)などの金属膜をスパッタリング等により形成し、そ
の上に誘電体膜(SiO2 )を形成したものである。こ
の光反射防止膜18は、例えばアクリル系の圧感接着剤
を用いてフロントパネル12に貼り付けられている。な
お、光反射防止膜18の金属膜の膜厚は、光学的膜厚と
して低反射率とするために光波長の1/4ないしはその
奇数倍を選択することが好ましい。ここで光学的膜厚と
は、被膜形成材料の屈折率とこの被膜の膜厚の積とで与
えられるものである。
【0026】次に、図4(A),(B)を参照して、光
反射防止膜18の作用について説明する。ここで、図4
(A)は比較対象としての従来の偏平陰極線管100に
おいて、フロントパネル102に対して外光R1が入射
した状態を表すものである。
【0027】従来の偏平陰極線管100では、入射した
外光R1は、フロントパネル102の表面(大気との界
面)において反射すると共にフロントパネル102の裏
面(パネル内部との界面)において反射する。これらの
反射光R4,R5は、フロントパネル102に映し出さ
れる映像を観察することの障害になる。これに対して、
本実施の形態では、図4(B)に示したように、外光R
1はフロントパネル12の表面(大気との界面)におい
て反射すると共にフロントパネル12の裏面(パネル内
部との界面)において反射し、反射光R6,R7が生ず
る。これは図4(A)の場合と同様であるが、本実施の
形態では、フロントパネル12の前面に光反射防止膜1
8が設けられているために、フロントパネル12の表面
での反射光R6は従来の反射光R4に比べてその光量が
低減されている。
【0028】このように本実施の形態では、フロントパ
ネル12の前面に光反射防止膜18が設けられているの
で、外光R1によるフロントパネル12での反射光が低
減される。従って、観察される映像が従来に比べて鮮明
になる。
【0029】なお、上記実施の形態では、減光膜17ま
たは光反射防止膜18をフロントパネル12の前面に貼
り付けるようにしたが、図5に示したように、光反射防
止機能と減光機能の両方の機能を有する光反射防止・減
光膜19をフロントパネル12に貼り付ける構成として
もよい。光反射防止・減光膜19としては、例えば前述
の減光膜と光反射防止膜とを積層した構造を有するもの
を用いることができる。
【0030】本実施の形態では、入射した外光R1は光
反射防止・減光膜19およびフロントパネル12で一部
が反射され反射光R8となると共に、光反射防止・減光
膜19を透過した後、透過光R14として蛍光体層14
へ入射する。反射光R8は第2の実施の形態において説
明したように、光反射防止・減光膜19がない場合に比
べてその光量が低減され、また、透過光R14も第1の
実施の形態において説明したように、その光量が低減さ
れているため、蛍光体層14において反射しフロントパ
ネル12を再び透過する光量も低減されている。よって
観察される映像がより鮮明になることは上記実施の形態
の場合と同様である。
【0031】なお、上述したフロントパネル12は、一
般的には板状のガラスを切り出して形成されるため、こ
の切り出し作業時あるいは偏平陰極線管の組立作業時に
フロントパネル12の表面に傷が付きやすかった。上述
した減光膜17、光反射防止膜18あるいは光反射防止
・減光膜19をフロントパネル12の前面に貼り付ける
以前にフロントパネル12に傷が付いている場合は、こ
の傷がフロントパネル12に表示される映像を観察する
ことの障害になる。傷の付いたフロントパネル、あるい
は傷の付いたフロントパネルを備えた偏平陰極線管は、
製品として利用されずに処分されるため、廃棄物量が増
加し、偏平陰極線管のコストが高くなる虞がある。そこ
で、以下に、観察される画像を鮮明にさせると共に、傷
を目立たなくさせることができる偏平陰極線管について
説明する。
【0032】〔第3の実施の形態〕図6は本発明の第3
の実施の形態に係る偏平陰極線管10aの全体構造を模
式的に表すものである。本実施の形態では、傷21の付
いたフロントパネル12aに接着フィルム20により、
例えば第1の実施の形態と同様の減光膜17を貼着する
ようにしたものである。なお、その他の構成は第1の実
施の形態と同様であるので、同一構成要素については同
一符号を付してその説明は省略する。
【0033】接着フィルム20は、減光膜17をフロン
トパネル12aに貼着させるものであるが、フロントパ
ネル12aに傷21がある場合には、その傷21を埋め
込むようになっている。接着フィルム20は、例えば、
紫外線が照射されると硬化するUV硬化樹脂により形成
される。このUV硬化樹脂となる材料は、例えば、ラジ
カル重合型のもので、光重合性オリゴマー,光重合性モ
ノマー,光重合開始剤などを主成分とすることが好まし
い。接着フィルム20をこのような材料で形成すること
で、傷21を埋めると共に、フロントパネル12aに減
光膜17を好適に貼り付けることができる。
【0034】接着フィルム20の屈折率は、フロントパ
ネル12aの屈折率と実質的に同一となるようにするこ
とが好ましく、硬化後においてフロントパネル12aの
屈折率と0.8%以内の差となるようにすることがより
好ましい。接着フィルム20をこのような屈折率にする
ことで、傷21を目立たなくすることができる。
【0035】接着フィルム20の材料の粘性率は、粘着
フィルム20が傷21の溝を埋め込むのに適した程度に
することが好ましい。具体的には、減光膜17を構成す
る材料としてPETフィルム(屈折率:1.56〜1.
65)を用いた場合、接着フィルム20の材料の粘性率
は2Pa・s以下とすることが好ましい。
【0036】減光膜17は、次のようにしてフロントパ
ネル12aに貼着される。まず、減光膜17の片面に接
着フィルム20を貼り付ける。次に、接着フィルム20
の面をフロントパネル12aに接触させ、減光膜17を
介して接着フィルム20に紫外線を照射する。これによ
り、接着フィルム20が硬化し、減光膜17がフロント
パネル12aの前面に貼り付けられる。
【0037】図7(A)は、フロントパネル102aに
傷121が付いた従来の偏平陰極線管100aにおい
て、フロントパネル102aの傷121に対して外光R
1が直接に入射した状態を表すものである。一方、図7
(B)は、本実施の形態の偏平陰極線管10aにおい
て、外光R1が減光膜17と接着フィルム20とを介し
てフロントパネル12aの傷21に入射した状態を表す
ものである。
【0038】従来の偏平陰極線管100aにおいては、
図7(A)に示したように、フロントパネル102aの
傷121を透過した外光R1は、蛍光体層104によっ
て反射され、その反射光R2が、フロントパネル102
aに映し出される映像の観察に障害となる。また、外光
R1は傷121の部分によって反射され、その反射光R
15が外部に放たれる。この反射光R15が傷121を
目立たせるため、偏平陰極線管100aを備えた製品の
美観を損なったり、フロントパネル102aに映し出さ
れる映像の観察に障害となったりする。これに対して、
本実施の形態の偏平陰極線管10aでは、外光R1は、
フロントパネル12aの傷21に入射する前に減光膜1
7において減光され、透過量が減少する。傷21は接着
フィルム20によって埋められており、しかも接着フィ
ルム20の屈折率がフロントパネル12aと同一である
ので、透過光R1aは傷21の部分において反射される
ことなく、接着フィルム20と傷21とを透過して蛍光
体層14に入射する。そして、第1の実施の形態で説明
したように、この透過光R1aが蛍光体層14で反射さ
れて、その反射光R3aがフロントパネル12aと接着
フィルム20とを透過し、再び減光膜17を透過するこ
とで再び光量が減少し、その透過光R3bが外部に放た
れる。
【0039】このように本実施の形態では、フロントパ
ネル12aの前面に接着フィルム20により減光膜17
が貼着されているので、外光R1による蛍光体層14で
の反射光が低減される。また、フロントパネル12aと
屈折率が略同一の接着フィルム20により傷21が埋め
られているので、傷21が目立たなくなる。従って、観
察される映像が従来に比べて鮮明になると共に、傷21
の付いたフロントパネル12aでも製品として利用する
ことができる。従って、部品を有効利用することがで
き、偏平陰極線管のコストを抑えることができる。ま
た、従来、傷の付いたガラス製のフロントパネルは他の
製品の部品に流用することができないために処分してい
たが、このようなフロントパネルでも利用することがで
きるので、廃棄物の産出量を減らすと共に、資源の有効
利用を図ることもできる。
【0040】接着フィルム20はUV硬化樹脂に限ら
ず、その他の物質により形成されたものでもよい。
【0041】なお、本実施の形態では、接着フィルム2
0を減光膜17に貼り付けた後、この減光膜17をフロ
ントパネル12aに貼り付けたが、フロントパネル12
aの前面に接着フィルム20を貼り付けた後、減光膜1
7を貼り付けるようにしてもよい。
【0042】また、本実施の形態では、傷21の付いた
フロントパネル12aに接着フィルム20により減光膜
17を貼り付けるようにしたが、傷の付いていないフロ
ントパネルに接着フィルム20により減光膜17を貼り
付けるようにしてもよいことは言うまでもない。
【0043】加えて、本実施の形態では、フロントパネ
ル12aに減光膜17を貼り付けたが、本発明の第2の
実施の形態に係る光反射防止膜あるいは光反射・減光膜
を貼り付けるようにしてもよい。
【0044】以上の第1、第2および第3の実施の形態
では、フロントパネル12,12aの前面に減光膜17
や光反射防止膜18を貼り付けることにより、外光によ
る写り込みを低減することができ、映像のコンストラス
トがよくなり、映像が鮮明になるという効果が得られる
が、更に、二次的効果として、これらの膜(フィルム)
によってガラス製のパネルに傷が付くことや割れること
を防止でき、信頼性が向上し、取り扱いも容易になる。
また、強度が向上することからパネル自体をより薄くす
ることができ、コストの削減を図ることも可能になる。
また、筺体2に対して、従来のようなフィルタ202を
設ける必要がなくなるので、筺体の厚さを従来に比べて
薄くすることができ、その点からもコストを削減するこ
とが可能になる。
【0045】勿論、上述の減光膜または光反射防止膜に
加えて、これらの膜上に例えば特開昭52−87352
号公報,特開昭52−87353号公報等に開示された
防爆用の保護フィルムを積層させるようにしてもよい。
【0046】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明は上記各実施の形態に限定されるものでは
なく、種々変形可能である。例えば、上記各実施の形態
では本発明を反射型偏平陰極線管に適用した例について
説明したが、図8に示したような透過型偏平陰極線管に
適用することもできる。この透過型の偏平陰極線管は、
蛍光体層14の裏面に反射膜が形成されていないこと、
およびフロントパネルがバックパネルとなることを除
き、基本的な構造は反射型偏平陰極線管と同じである。
ここでは、スクリーンパネル11の外面に例えば第1の
実施の形態と同様に減光膜17を貼着する。この透過型
の偏平陰極線管では、電子銃15から発生した電子ビー
ムEBが蛍光体層14に衝突すると、蛍光体層14が励
起され発光し、この発光光線が映像光Rとなり、スクリ
ーンパネル11および減光膜17を介して映像として表
示される。減光膜17の作用効果は、第1の実施の形態
と同様であるので、その説明は省略する。
【0047】また、第1および第2の実施の形態では、
フロントパネルに減光膜17等のフィルムを貼り付ける
ようにしたが、これらのフィルムと同様の機能を有する
膜を、スパッタリング法や蒸着法等によってフロントパ
ネルの表面に形成するようにしてもよい。
【0048】また、上記実施の形態では、ドアフォンに
本発明を適用した例について説明したが、その他の映像
表示装置にも適用できることはいうまでもない。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項7のいずれか1に記載の偏平陰極線管、請求項8に記
載の偏平陰極線管、および請求項9または請求項10に
記載の映像表示装置によれば、表示パネルに入射する外
光による表示パネルおよび蛍光面での反射光の光量を低
減するための反射光低減手段を備える、あるいは表示パ
ネル自身にそのような機能を持たせるようにしたので、
表示パネルで透過や反射した光の光量が低減され、表示
パネルで得られる映像が鮮明になる。
【0050】特に、請求項7記載の偏平陰極線管によれ
ば、接着フィルムの屈折率を表示パネルの屈折率と同じ
になるようにしたので、表示パネルの表面に傷が付いて
も、その傷を目立たなくすることができ、鮮明な映像を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る映像表示装置
の全体構成を表す斜視図である。
【図2】図1に示した映像表示装置の断面構造を表す図
である。
【図3】図2に示した偏平陰極線管の減光フィルムの作
用を従来の偏平陰極線管の場合と比較して説明するため
の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る偏平陰極線管
の光反射防止フィルムの作用を従来の偏平陰極線管の場
合と比較して説明するための断面図である。
【図5】図4に示した偏平陰極線管の変形例を説明する
ための一部断面図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態に係る偏平陰極線管
の全体構成を模式的に表す斜視図である。
【図7】図6に示した偏平陰極線管の減光膜および接着
フィルムの作用を従来の偏平陰極線管の場合と比較して
説明するための断面図である。
【図8】本発明の他の実施の形態に係る偏平陰極線管の
断面構成を説明するための図である。
【図9】従来の映像表示装置の構造を説明するための断
面図である。
【符号の説明】
1…映像表示装置、2…筺体、10,10a…偏平陰極
線管、11…スクリーンパネル、12,12a…フロン
トパネル、14…蛍光体層、17…減光膜、18…光反
射防止膜、19…光反射防止・減光膜、20…接着フィ
ルム、21…傷
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 洋二 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 5C032 DD02 DF07 DG01 DG04 EE03 5C036 EE05 EF01 EF07 EG01 EG42 EH07 EH26 5G435 AA02 AA18 BB02 BB16 DD11 DD14 EE27 FF13 FF14 GG23 LL03 LL04

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蛍光面に対向して表示パネルを備えた偏
    平陰極線管において、 前記表示パネルに入射する外光による前記表示パネルお
    よび前記蛍光面での反射光の光量を低減するための反射
    光低減手段を備えたことを特徴とする偏平陰極線管。
  2. 【請求項2】 前記反射光低減手段は、前記表示パネル
    の前面に設けられ、入射した外光の前記表示パネルを透
    過する光量を低減させると共にその透過光の前記蛍光面
    での反射光の光量を低減する減光膜であることを特徴と
    する請求項1記載の偏平陰極線管。
  3. 【請求項3】 前記反射光低減手段は、前記表示パネル
    の前面に設けられ、入射した外光の前記表示パネルでの
    反射を防止する光反射防止膜であることを特徴とする請
    求項1記載の偏平陰極線管。
  4. 【請求項4】 前記反射光低減手段は、前記表示パネル
    の前面に設けられ、入射した外光の前記表示パネルを透
    過する光量を低減させると共にその透過光の前記蛍光面
    での反射光の光量を低減し、かつ入射した外光の前記表
    示パネルでの反射を防止する機能を有する膜であること
    を特徴とする請求項1記載の偏平陰極線管。
  5. 【請求項5】 更に、前記表示パネルの前面に設けら
    れ、前記表示パネルを保護する機能を有する膜を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の偏平陰極線管。
  6. 【請求項6】 前記膜は、接着フィルムを介して前記表
    示パネルの前面に設けられたことを特徴とする請求項4
    記載の偏平陰極線管。
  7. 【請求項7】 前記接着フィルムの屈折率は前記表示パ
    ネルの屈折率と実質的に同じであることを特徴とする請
    求項6記載の偏平陰極線管。
  8. 【請求項8】 蛍光面に対向して表示パネルを備えた偏
    平陰極線管において、 前記表示パネルが、前記表示パネルに入射する外光によ
    る前記表示パネルおよび前記蛍光面での反射光の光量を
    低減する反射光低減機能を有することを特徴とする偏平
    陰極線管。
  9. 【請求項9】 筺体と、蛍光面に対して表示パネルを有
    すると共に前記筺体内に配設された偏平陰極線管とを備
    えた映像表示装置において、 前記偏平陰極線管が、前記表示パネルに入射する外光に
    よる前記表示パネルおよび前記蛍光面での反射光の光量
    を低減する反射光低減手段を備えたことを特徴とする映
    像表示装置。
  10. 【請求項10】 前記反射光低減手段が、前記表示パネ
    ルに設けられた膜であり、かつ前記筺体には前記膜に対
    向して開口を有することを特徴とする請求項9記載の映
    像表示装置。
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