JP2001216882A - 回路保護素子 - Google Patents

回路保護素子

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JP2001216882A
JP2001216882A JP2000023682A JP2000023682A JP2001216882A JP 2001216882 A JP2001216882 A JP 2001216882A JP 2000023682 A JP2000023682 A JP 2000023682A JP 2000023682 A JP2000023682 A JP 2000023682A JP 2001216882 A JP2001216882 A JP 2001216882A
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circuit protection
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JP2000023682A
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English (en)
Inventor
Michio Fukuoka
道生 福岡
Tsuneo Yanase
恒夫 柳瀬
Hiromi Sakida
広実 崎田
Kenzo Isozaki
賢蔵 磯崎
Seiji Hoshitoku
聖治 星徳
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 実装性を良好にし若しくは小型化の少なくと
も一方を実現でき、しかも溶断特性のばらつきを抑える
ことができる回路保護素子を提供することを目的として
いる。 【課題手段】 柱状の基台11上に導電膜12を設け、
導電膜12に溝13を設けることによって、狭幅部13
aを設け、端子部15,16と狭幅部13aの間に溝1
3b,13cを設けた構成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器あるい
は、バッテリー等を搭載したモバイル型電子機器等に用
いられ、特に、ハードディスクドライブ装置,光ディス
ク装置などの記憶装置や、パーソナルコンピュータやモ
バイル型パーソナルコンピュータなどに用いられる回路
保護素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来用いられている回路保護素子は、例
えば特開平5−120985号公報等に示されているも
のがある。
【0003】従来の技術のものは、絶縁基板上に一対の
導電部を設け、この一対の導電部にわたってヒューズ部
を設け、このヒューズ部を覆うJCRコート部を設け、
JCRコート部を覆う樹脂モールト゛部が設けられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
の構成では、回路基板上などに回路保護素子を実装する
際には、回路保護素子の実装面が予め決められているの
で方向性が存在することになり、どのような向きにでも
回路基板上に実装できるわけではなかった。従って、バ
ルク実装等には従来の回路保護素子では対応できないと
いう問題点があった。また、従来の回路保護素子では、
外形が大きくなり、回路基板などの小型化が難しかっ
た。
【0005】本発明は前記従来の課題を解決するもの
で、実装性を良好にし若しくは小型化の少なくとも一方
を実現でき、しかも溶断特性のばらつきを抑えることが
できる回路保護素子を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、柱状の基台上
に導電膜を設け、導電膜に溝を設けることによって、狭
幅部を設け、狭幅部と端子部の間に規制部を設けた。
【0007】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、柱状の基
台と、前記基台の上に設けられた導電膜と、前記導電膜
に設けられ前記導電膜に狭幅部を形成する溝と、前記基
台の両端に設けられた端子部と、前記端子部と前記狭幅
部との間に位置する前記導電膜の少なくとも一部に設け
られ前記導電膜を非配設とした規制部と、前記端子部と
前記狭幅部の間に前記端子部と前記狭幅部を電気的に接
続する接続部とを備えた事を特徴とする回路保護素子と
したことによって、狭幅部で溶断する際に発生した熱の
拡散を規制部で、低下させることができ、溶断時間等を
短くすることができ、溶断特性を向上させることができ
る。
【0008】請求項2記載の発明は、導電膜の一部を残
すように規制部を設け、前記導電膜の一部を接続部とし
た事を特徴とする請求項1記載の回路保護素子とするこ
とによって、別途部材を設けることなく導電膜の一部を
接続部として兼用できるので、生産性が向上する。
【0009】請求項3記載の発明は、全周に渡って規制
部を設け、前記規制部によって分割された導電膜の間に
導電膜とは別部材の接続部を設けた事を特徴とする請求
項1記載の回路保護素子とすることで、確実に端子部と
狭幅部の間を隔離できるので、更に溶断特性を向上させ
ることができる。
【0010】請求項4記載の発明は、基台が露出するよ
うに導電膜に設けられた溝を規制部とした事を特徴とす
る請求項1〜3いずれか1記載の回路保護素子とするこ
とによって、確実に端子部と狭幅部の間を隔離できるの
で、更に溶断特性を向上させることができる。
【0011】請求項5記載の発明は、規制部の中に更に
熱伝導率が導電膜よりも低い特性を有する部材を設けた
事を特徴とする請求項1記載の回路保護素子とすること
で、溝内にゴミなどが入ることを防止でき、特性の劣化
を防止できる。
【0012】請求項6記載の発明は、接続部の幅は、狭
幅部の幅よりも広い事を特徴とする請求項2記載の回路
保護素子とすることで、素子自体の電気抵抗を小さくす
ることができる。
【0013】請求項7記載の発明は、狭幅部の電気抵抗
よりも接続部の電気抵抗を大きくした事を特徴とする請
求項1記載の回路保護素子とする事で、素子自体の電気
抵抗を小さくすることができる。
【0014】請求項8記載の発明は、狭幅部と端子部の
最短距離を結ぶ直線上に規制部を設けた事を特徴とする
請求項1記載の回路保護素子とすることで、更に溶断特
性を向上させることができる。
【0015】請求項9記載の発明は、柱状の基台と、前
記基台の上に設けられた導電膜と、前記導電膜に設けら
れ前記導電膜に狭幅部を形成する溝と、前記基台の両端
に設けられた端子部と、前記端子部と前記狭幅部との間
に位置する前記導電膜の少なくとも一部に設けられ他の
導電膜の膜厚よりも薄くした規制部とを備えた事を特徴
とする回路保護素子とすることで、狭幅部で溶断する際
に発生した熱の拡散を規制部で、低下させることがで
き、溶断時間等を短くすることができ、溶断特性を向上
させることができる。
【0016】以下、本発明における回路保護素子につい
ての実施の形態について説明する。
【0017】図1,図2はそれぞれ本発明の一実施の形
態における回路保護素子を示す斜視図及び側面図であ
る。
【0018】図1において、11は絶縁材料などをプレ
ス加工,押し出し法等を施して構成されている基台、1
2は基台11の上に設けられている導電膜で、導電膜1
2は、メッキ法やスパッタリング法等の蒸着法等によっ
て基台11上に形成される。13は基台11及び導電膜
12に設けられた溝で、溝13は、レーザ光線等を導電
膜12に照射することによって形成したり、導電膜12
に砥石等を当てて機械的に形成されている。14は基台
11及び導電膜12の溝13を設けた部分に塗布された
保護材、15,16はそれぞれ端子電極が形成された端
子部で、端子部15と端子部16の間には、溝13及び
保護材14が設けられている。なお、図2は、保護材1
4の一部を取り除いた図である。
【0019】また、13aは溝13の両端部間で形成さ
れた狭幅部で、狭幅部13aは導電膜12の一部であ
る。この狭幅部13aの幅または膜厚の少なくとも一方
の設定によって、溶断電流を制御するようにしている。
すなわち、動作としては、例えば5Aの電流で溶断する
ように構成したい場合には、予め5Aで狭幅部13aが
溶断するように、導電膜12の材料や膜厚、狭幅部13
aの幅、基台11の材料等を実験等で算出しておき、そ
の構造で回路保護素子を作製する。そして、所定の電流
(例えば5Aの電流)が流れると、狭幅部13aが溶断
して、過電流による回路基板や電子機器等の故障等を防
止している。
【0020】13b,13cは狭幅部13aと端子部1
5,16とのそれぞれの間に設けられた溝で、溝13
b,13cはそれぞれコ字型に形成されている。この溝
13b,13cを設けることで、狭幅部13aに所定以
上の電流が流れ発熱した場合に、熱が端子部方向へ流れ
るのを抑制し、溶断時間などを短くでき、特性のばらつ
きを抑えることができる。すなわち、溝13b,13c
を設けることで、比較的熱伝導がよい導電膜12を切断
できるので、熱の広がりを抑えることができ、溶断時間
などを短くすることができる。
【0021】また、本実施の形態の回路保護素子は、回
路保護素子の長さL1,幅L2,高さL3は以下の通り
となっていることが好ましい。
【0022】L1=0.5〜2.2mm(好ましくは
0.8〜1.8mm) L2=0.2〜1.3mm(好ましくは0.4〜0.9
mm) L3=0.2〜1.3mm(好ましくは0.4〜0.9
mm) L1が0.5mm以下であると、加工が非常に難しくな
り、生産性が向上しない。また、L1が2.2mmを超
えてしまうと、素子自体が大きくなってしまい、電子回
路等が形成された基板など(以下回路基板等と略す)回
路基板等の小型化ができず、ひいてはその回路基板等を
搭載した電子機器等の小型化を行うことができない。ま
た、L2,L3それぞれが0.2mm以下であると、素
子自体の機械的強度が弱くなりすぎてしまい、実装装置
などで、回路基板等に実装する場合に、素子折れ等が発
生することがある。また、L2,L3が1.3mm以上
となると、素子が大きくなりすぎて、回路基板等の小型
化、ひいては装置の小型化を行うことができない。な
お、L4(段落ちの深さ)は20μm〜100μm程度
が好ましく、20μm以下であれば、狭幅部13a上に
溶断促進助剤を設け、その上に更に保護材14を設けた
ときに、保護材14を薄くしなければならず、その結
果、実装の時などに衝撃などによって、前記溶断促進助
剤が移動し、十分な溶断特性を得ることができないこと
がある。また、L4が100μmを超えると基台の機械
的強度が弱くなり、やはり素子折れ等が発生することが
ある。
【0023】以上の様に構成された回路保護素子につい
て、以下各部の詳細な説明をする。
【0024】図3は本発明の一実施の形態における回路
保護素子に用いられる導電膜を形成した基台の断面図、
図4(a)(b)はそれぞれ基台の側面図及び底面図で
ある。
【0025】まず、基台11の形状について説明する。
【0026】基台11は、図3及び図4に示す様に、回
路基板等に実装しやすいように断面が四角形状の中央部
11aと中央部11aの両端に一体に設けられ、しかも
断面が四角形状の端部11b,11cによって構成され
ている。なお、端部11b,11c及び中央部11aは
断面四角形状としたが、五角形状や六角形状などの多角
形状でも良い。中央部11aは端部11b,11cから
段落ちした構成となっている。本実施の形態では、端部
11b,11cの断面形状を略正四角状とすることによ
って、回路基板等への回路保護素子を装着性を良好にし
た。また、本実施の形態では中央部11aに横向きに溝
13を形成することによって、どのように回路基板等に
実装しても方向性が無いために、取り扱いが容易にな
る。また、中央部11aには素子部(溝13や保護材1
4)が形成されることとなり、端部11b,11cには
端子部15,16が形成される。
【0027】なお、本実施の形態では、中央部11a及
び端部11b,11cをともに略正四角形状としたが、
正五角形状等の正多角形状あるいは円形状にしてもよ
い。さらに、本実施の形態では、中央部11aと端部1
1c,11bそれぞれの断面形状を正四角形というよう
に同一にしたが、異なっても良い。すなわち、端部11
b、11cの断面形状を正多角形状とし、中央部11a
の断面形状を他の多角形状としたり、円形状としても良
い。中央部11aの断面形状を円形とすることによっ
て、良好に溝13を形成することができる。
【0028】さらに、本実施の形態では、中央部11a
を端部11b,11cより段落ちさせることによって、
保護材14を塗布した際に、その保護材14と回路基板
等が接触することなどを防止していたが、特に保護材1
4の厚みや実装される回路基板等の状況(回路基板等の
実装される部分に溝が形成されていたり、回路基板等の
電極部が盛り上がっている等)によって、中央部11a
を段落ちさせなくてもよい。中央部11aを端部11
b,11cから段落ちさせないと、基台11の構造が簡
単になり、生産性が向上し、さらに中央部11aの機械
的強度も向上する。この様に段落ちさせない場合でも、
断面四角形状の四角柱形状としてもよいし、さらに断面
を多角形状とする角柱とすることもできる。
【0029】また、図4(a)に示す様に基台11の端
部の高さZ1及びZ2は下記の条件を満たすことが好ま
しい。
【0030】 |Z1−Z2|≦80μm(好ましくは50μm) Z1とZ2の高さの違いが80μm(好ましくは50μ
m以下)を超えると、素子を基板に実装し、半田等で回
路基板等に取り付ける場合、半田等の表面張力によって
素子が一方の端部に引っ張られて、素子が立ってしまう
というマンハッタン現象の発生する確率が非常に高くな
る。このマンハッタン現象を図5に示す。図5に示すよ
うに、基板200の上に回路保護素子を配置し、端子部
15,16それぞれと基板200の間に半田201,2
02が設けられているが、リフローなどによって半田2
01,202を溶かすと、半田201,202のそれぞ
れの塗布量の違いや、材質が異なることによる融点の違
いによって、溶融した半田201,202の表面張力が
端子部15と端子部16で異なり、その結果、図5に示
すように一方の端子部(図5の場合は端子部15)を中
心に回転し、回路保護素子が立ち上がってしまう。Z1
とZ2の高さの違いが80μm(好ましくは50μm以
下)を超えると、素子が傾いた状態で基板200に配置
されることとなり、素子立ちを促進する。また、マンハ
ッタン現象は特に小型軽量のチップ型の電子部品(チッ
プ型回路保護素子を含む)において顕著に発生し、しか
もこのマンハッタン現象の発生要因の一つとして、端子
部15,16の高さの違いによって素子が傾いて基板2
00に配置されることを着目した。この結果、Z1とZ
2の高さの差を80μm以下(好ましくは50μm以
下)となるように、基台11を成形などで加工すること
によって、このマンハッタン現象の発生を大幅に抑える
ことができた。Z1とZ2の高さの差を50μm以下と
することによって、ほぼ、マンハッタン現象の発生を抑
えることができる。
【0031】次に基台11の面取りについて説明する。
【0032】図6は本発明の一実施の形態における回路
保護素子に用いられる基台の斜視図である。図6に示さ
れるように、基台11の端部11b,11cそれぞれの
角部11e,11dには面取りが施されており、その面
取りした角部11e,11dのそれぞれの曲率半径R1
及び中央部11aの角部11fの曲率半径R2は以下の
通りに形成されることが好ましい。
【0033】0.03<R1<0.15(mm) 0.01<R2(mm) R1が0.03mm以下であると、角部11e,11d
が尖った形状となっているので、ちょっとした衝撃など
によって角部11e,11dに欠けなどが生じることが
あり、その欠けによって、特性の劣化等が発生したりす
る。また、R1が0.15mm以上であると、角部11
e,11dが丸くなりすぎて、前述のマンハッタン現象
を起こしやすくなり、不具合が生じる。更にR2が0.
01mm以下であると、角部11fにバリなどが発生し
やすく、中央部11a上に形成され、しかも素子の特性
を大きく左右する導電膜12の厚みが角部11fと平坦
な部分で大きく異なることがあり、素子特性のばらつき
が大きくなる。
【0034】次に基台11の構成材料について説明す
る。基台11の構成材料として下記の特性を満足してお
くことが好ましい。
【0035】次に基台11の構成材料について説明す
る。基台11の構成材料として下記の特性を満足してお
くことが好ましい。
【0036】体積固有抵抗:1013Ωm以上(好ましく
は1014Ωm以上) 熱膨張係数:5×10-4/℃以下(好ましくは2×10
-5/℃以下)[20℃〜500℃における熱膨張係数] 曲げ強度:1300kg/cm2以上(好ましくは20
00kg/cm2以上) 密度:2〜5g/cm3(好ましくは3〜4g/cm3) 基台11の構成材料の体積固有抵抗が1013Ωm以下で
あると、多大な電流が流れた場合に基台11にも所定に
電流が流れ始めるので、回路保護素子としての役割が不
十分となる。
【0037】また熱膨張係数が5×10-4/℃以上であ
ると、基台11にヒートショック等でクラックなどが入
ることがある。すなわち熱膨張係数が5×10-4/℃以
上であると、上述の様に溝13を形成する際にレーザ光
線や砥石等を用いるので、基台11が局部的に高温にな
り、基台11にクラックなどが生じることあるが、上述
の様な熱膨張係数を有することによって、大幅にクラッ
ク等の発生を抑止でき、導電膜12が劣化を防止し、溶
断特性のばらつきを生じる事を防止できる。
【0038】曲げ強度が1300kg/cm2以下であ
ると、実装装置で回路基板等に実装する際に素子折れ等
が発生することがある。
【0039】密度が2g/cm3以下であると、基台1
1の吸水率が高くなり、基台11の特性が著しく劣化
し、素子としての特性が悪くなる。また密度が5g/c
3以上になると、基台の重量が重くなり、実装性など
に問題が発生する。特に密度を上述の範囲内に設定する
と、吸水率も小さく基台11への水の進入もほとんどな
く、しかも重量も軽くなり、チップマウンタなどで基板
に実装する際にも問題は発生しない。
【0040】この様に基台11の体積固有抵抗,熱膨張
係数,曲げ強度,密度を規定することによって、特性の
ばらつきを抑制し、ヒートショック等で基台11にクラ
ック等が発生することを抑制できるので、不良率を低減
することができ、更には、機械的強度を向上させること
ができるので、実装装置などを用いて回路基板等に実装
できるので、生産性が向上する等の優れた効果を得るこ
とができる。
【0041】上記の諸特性を得る材料としては、アルミ
ナを主成分とするセラミック材料が挙げられる。しかし
ながら、単にアルミナを主成分とするセラミック材料を
用いても上記諸特性を得ることはできない。すなわち、
上記諸特性は、基台11を作製する際のプレス圧力や焼
成温度及び添加物によって異なるので、作製条件などを
適宜調整しなければならない。具体的な作製条件とし
て、基台11の加工時のプレス圧力を2〜5t,焼成温
度を1500〜1600℃,焼成時間1〜3時間等の条
件が挙げられる。また、アルミナ材料の具体的な材料と
しては、Al23が92重量%以上,SiO2が6重量
%以下,MgOが1.5重量%以下,Fe23が0.1
%以下,Na2Oが0.3重量%以下等が挙げられる。
【0042】次に基台11の表面粗さについて説明す
る。なお、以下の説明で出てくる表面粗さとは、全て中
心線平均粗さを意味するものであり、導電膜12の説明
等に出てくる粗さも中心線平均粗さである。
【0043】基台11の表面粗さは0.15〜1.0μ
m程度、好ましくは0.2〜0.8μm程度がよい。図
7は本発明の一実施の形態における回路保護素子に用い
られる基台11の表面粗さと剥がれ発生率を示したグラ
フである。図7は下記に示すような実験の結果である。
基台11及び導電膜12はそれぞれアルミナ,銅で構成
し、基台11の表面粗さをいろいろ変えたサンプルを作
製し、その各サンプルの上に同じ条件で導電膜12を形
成した。それぞれのサンプルに超音波洗浄を行い、その
後に導電膜12の表面を観察して、導電膜12の剥がれ
の有無を測定した。基台11の表面粗さは、表面粗さ測
定器(東京精密サーフコム社製 574A)を用いて、
先端Rが5μmのものを用いた。この結果から判るよう
に平均表面粗さが0.15μm以下であると、基台11
の上に形成された導電膜12の剥がれの発生率が5%程
度であり、良好な基台11と導電膜12の接合強度を得
ることができる。更に、表面粗さが0.2μm以上であ
れば導電膜12の剥がれがほとんど発生していないの
で、できれば、基台11の表面粗さは0.2μm以上が
好ましい。導電膜12の剥がれは、素子の特性劣化の大
きな要因となるので、歩留まり等の面から発生率は5%
以下が好ましい。
【0044】また、表面粗さは、端部11b,11cと
中央部11aでは、平均表面粗さを異ならせた方が好ま
しい。すなわち、平均表面粗さ0.15〜0.5μmの
範囲内で端部11b,11cの平均表面粗さを中央部1
1aの平均表面粗さよりも小さくすることが好ましい。
端部11b,11cは導電膜12を積層することによっ
て上述の様に端子部15,16が構成されるので、端部
11b,11cの表面粗さを中央部11aより小さくす
ることによって、端部11b,11c上に形成される導
電膜12の表面粗さを小さくできるので、回路基板等の
電極との密着性を向上させることができ、確実な回路基
板等と回路保護素子の接合をおこなうことができる。ま
た、中央部11aには導電膜12を積層し溝13を形成
するので、溝13をレーザ等で形成する際に導電膜12
が基台11からはがれ落ちないように導電膜12と基台
11の密着強度を向上させなければないので、端部11
b,11cよりも中央部11aの表面粗さを大きくした
方が好ましい。特にレーザで溝13を形成する場合、レ
ーザが照射された部分は他の部分よりも急激に温度が上
昇し、ヒートショック等で導電膜12が剥がれることが
ある。従って、レーザで溝13を形成する場合には導電
膜12と基台11の接合密度を他の部分よりも向上させ
ることが必要である。
【0045】この様に中央部11aと端部11b,11
cとの表面粗さを異ならせることによって、回路基板等
との密着性及び溝13の加工の際の導電膜12のはがれ
を防止することができる。
【0046】なお、本実施の形態では、導電膜12と基
台11の接合強度を基台11の表面粗さを調整すること
によって、向上させたが、例えば、基台11と導電膜1
2の間にCr単体またはCrと他の金属の合金の少なく
とも一方で構成された中間層を設けることによって、表
面粗さを調整せずとも導電膜12と基台11の密着強度
を向上させることができる。もちろん基台11の表面粗
さを調整し、その上その基台11の上に中間層及び導電
膜12を積層する場合では、より強力な導電膜12と基
台11の密着強度を得ることができる。
【0047】また、狭幅部13aを設ける部分と基台1
1の他の部分の充填密度は、他の部分の方が低くなるよ
うに形成することが好ましい。すなわち、充填密度を低
くすることによって、熱の拡散を防止できるので、狭幅
部13aで発生した熱を外部に伝わりにくくでき、溶断
特性を向上させることが出来る。例えば、狭幅部13a
を基台11の中央部に設けた場合、基台11の両端部の
充填密度を中央部よりも低くすることで、熱の拡散を防
止できる。
【0048】次に導電膜12について説明する。
【0049】以下具体的に導電膜12について説明す
る。
【0050】導電膜12の構成材料としては、銅,銀,
金,ニッケルなどの導電材料が挙げられる。この銅,
銀,金,ニッケル等の材料には、耐候性等を向上させた
めに所定の元素を添加してもよい。また、導電材料と非
金属材料等の合金を用いてもよい。構成材料としてコス
ト面や耐食性の面及び作り易さの面から銅及びその合金
がよく用いられる。導電膜12の材料として、銅等を用
いる場合には、まず、基台11上に無電解メッキによっ
て下地膜を形成し、その下地膜の上に電解メッキにて所
定の銅膜を形成して導電膜12が形成される。更に、合
金等で導電膜12を形成する場合には、スパッタリング
法や蒸着法で構成することが好ましい。また、構成材料
に銅及びその合金を用いた場合導電膜12の形成厚みは
0.4μm〜15μmとすることが好ましい。
【0051】導電膜12は単層で構成してもよいが、多
層構造としてもよい。すなわち、構成材料の異なる導電
膜を複数積層して構成しても良い。例えば、基台11の
上に先ず銅膜を形成し、その上に耐候性の良い金属膜
(ニッケル等)を積層する事によって、やや耐候性に問
題がある銅の腐食を防止することができる。具体的には
基台11の上に銅又はニッケルの少なくとも一方を形成
し、その上に銀等を積層し、さらに好ましくはその銀等
の上に錫を積層する事などが挙げられる。
【0052】導電膜12の形成方法としては、メッキ法
(電解メッキ法や無電解メッキ法など),スパッタリン
グ法,蒸着法等が挙げられる。この形成方法の中でも、
量産性がよく、しかも膜厚のばらつきが小さなメッキ法
がよく用いられる。
【0053】導電膜12の表面粗さは1μm以下が好ま
しく、更に好ましくは0.2μm以下が好ましい。導電
膜12の表面粗さが1μmを超えると、導電膜12に膜
厚のばらつきが生じ溶断特性にばらつきを生じる。
【0054】なお、本実施の形態でいう導電膜12に
は、酸化ルテニウム等の抵抗膜をも含む。
【0055】次に保護材14について説明する。
【0056】保護材14としては、耐候性に優れた有機
材料、例えばエポキシ樹脂などの絶縁性を示す材料が用
いられる。また、保護材14としては、溝13の状況等
が観測できるような透明度を有する事が好ましい。更に
保護材14には透明度を有したまま、所定の色を有する
ことが好ましい。保護材14に赤,青,緑などの、導電
膜12や端子部15,16等と異なる色を着色する事に
よって、素子各部の区別をする事ができ、素子各部の検
査などが容易に行える。また、素子の大きさ、特性、品
番等の違いで保護材14の色を変えることによって、特
性や品番等の異なる素子を誤った部分に取り付けるなど
のミスを低減させることができる。
【0057】また、保護材14は、図8に示すように溝
13の角部13aと保護材14の表面までの長さZ1が
5μm以上となるように塗布することが好ましい。Z1
が5μmより小さいと特性劣化や放電などが発生し易く
なり素子の特性が大幅に劣化することが考えられる。ま
た、溝13の角部13aは特に放電などが発生しやすい
部分であり、この角部13a上に厚さ5μm以上の保護
材14が形成されることが非常に好ましい。また、保護
材14を形成した後に再びメッキを施して電極膜等を形
成することがあるが、角部13a上に5μm以上の保護
材14が形成されていないと、電極膜等が付着すると不
具合が生じる保護材14上に電極膜等が形成されること
になり、特性の劣化が生じる。
【0058】次に端子部15,16について説明する。
【0059】端子部15,16は、導電膜12のみでも
十分に機能するが、様々な環境条件等に順応させるため
に、多層構造とすることが好ましい。
【0060】図9は本発明の一実施の形態における回路
保護素子の端子部の断面図である。図9において、基台
11の端部11bの上に導電膜12が形成されており、
しかも導電膜12の上には耐候性を有するニッケル,チ
タン等の材料で構成される保護層300が形成されてお
り、更に保護層300の上には半田、鉛フリー半田等で
構成された接合層301が形成されている。保護層30
0は接合層と導電膜12の接合強度を向上させるととも
に、導電膜の耐候性を向上させることができる。本実施
の形態では、保護層300の構成材料として、ニッケル
かニッケル合金の少なくとも一方とし、接合層301の
構成材料としては半田或いは鉛フリー半田を用いた。保
護層300(ニッケル)の厚みは2〜7μmが好まし
く、2μmを下回ると耐候性が悪くなり、7μmを上回
ると保護層300(ニッケル)自体の電気抵抗が高くな
り、素子特性が大きく劣化する。また、接合層301
(半田)の厚みは5μm〜10μm程度が好ましく、5
μmを下回ると半田食われ現象が発生して素子と回路基
板等との良好な接合が期待できず、10μmを上回ると
マンハッタン現象が発生し易くなり、実装性が非常に悪
くなる。
【0061】以上の様に構成された回路保護素子は、特
性劣化が無く、しかも,実装性及び生産性が非常によ
い。
【0062】次に、溝13b,13cについて説明す
る。
【0063】溝13bは狭幅部13aと端子部16の間
に設けられており、更に、溝13cは狭幅部13aと端
子部15の間に設けられている。
【0064】溝13b,13cはそれぞれ周回状には形
成されておらず、図1に示す面100及びその面100
と隣り合う面101及び103に渡って形成されてい
る。なお、面100の反対側の面となる面102には溝
13b,13cは形成されていない。すなわち、面10
2に形成されている導電膜12は狭幅部13aと端子部
15,16との電気的な接続部となっている。
【0065】この様に、溝13b,13cを設けること
で、比較的熱伝導がよい導電膜12を非配置とすること
で、狭幅部13aで発生した熱が端子部15,16に拡
散していくのを防止することができ、ひいては、回路保
護素子を回路基板に実装した場合には、端子部15,1
6から更に回路基板などへの熱拡散を低下させる事がで
きるので、溶断時間を短くすることができる。
【0066】また、溝13bの先端間で挟まれた導電膜
12の幅及び溝13cの先端間で挟まれた導電膜の幅
(図1では、面102には溝13b,13cが形成され
ていないので、面102の幅分の導電膜12が存在して
いる)は、狭幅部13aよりも広くすることが好まし
く、この様な構成によって、電気抵抗が大きくなるのを
防止できる。更に広い概念で考えると、端子部15,1
6と狭幅部13aを接続する溝13bの先端で規制され
た導電膜12及び溝13cの先端で規制された導電膜1
2それぞれの電気抵抗を狭幅部13aの電気抵抗を大き
くすることが好ましい。本実施の形態では、導電膜12
を端子部15,16と狭幅部13aを電気的に接続する
接続部は同一の材料であるので、電流が流れる面積を広
くする事が重要であるので、導電膜12の膜厚を一定と
すると、溝13b,13cで導電膜12の幅を規制する
ことで、容易に実現可能である。
【0067】また、本実施の形態では、溝13b,13
cをそれぞれ面100,101,103に渡って設けた
が、必ずしも、この様な形態ではなく、一面にのみ(例
えば面100のみ)に溝13b,13cを設けたり、或
いは二面(例えば、面101と面101)に設けたりし
ても良い。すなわち、端子部15,16と狭幅部13a
との間に位置する導電膜12に導電膜12の非配置部を
設けることで、狭幅部13aから発生した熱を端子部1
5,16の方へ拡散しないように構成されている。
【0068】特に図1で示すように狭幅部13aが設け
られた面100とその面100に隣接する面102,1
03に渡って設けることが好ましい。
【0069】また、少なくとも狭幅部13aが設けられ
た面100上に溝13b,13cを形成することが好ま
しい。すなわち、狭幅部13aと端子部15,16の最
短距離は面100において存在するので、面100に溝
13b,13cを設けることで、狭幅部13aで発生し
た熱の拡散を低下させることができ、溶断時間を短くす
ることができる。
【0070】本実施の形態では、溝13b,13cは図
3に示すように、基台11に達するまで設けたが、図1
0に示すようにエッチングなどによって、導電膜12の
みを選択的に取り除き、基台11には溝13b,13c
を形成しない様な構成でも良いし、あるいは、図11に
示すように、導電膜12を完全に切断せず、導電膜12
の膜厚が他の部分より(特に好ましくは狭幅部13aが
設けられた部分の導電膜の膜厚)よりも薄くなるように
溝13b,13cを設けても良い。溝13b,13cの
形成によって、導電膜12の一部分の膜厚を薄くでき、
それによって、熱の伝熱面積を小さくすることができる
ので、狭幅部13aで発生した熱の拡散を低下でき、し
かもこの様な構成によって、全周に渡って(図1では、
面100,101,102,103の全て)溝13b,
13cを設けることができ、熱の拡散を更に低下させる
ことができる。また、この時狭幅部13aと端子部1
5,16との接続部は、溝13b,13cの底面に残っ
た導電膜12となる。
【0071】更に他の実施の形態として、図12に示す
ように、溝13b,13cを周回状に形成して、導電膜
12を狭幅部13a側と端子部15,16側に分割した
場合、狭幅部13aでの熱の拡散は最も抑えられるが、
この場合、端子部15,16と狭幅部13a間の電気的
な接続は、図12に示すように、導電部材110,11
1を各導電部材間に設けることで、達成できる。導電部
材110,111としては、導電ペースト、半田,或い
は棒状,線状,シート状,板状の導電体を導電性材料で
接合したものなどが用いられる。この時、できれば、導
電部材110,111は狭幅部13から離れた位置に設
けることが好ましく、図12に示す実施の形態では、狭
幅部13aが設けられた面100とは異なる面102に
設けた。この様な構成を取ることで、導電部材110,
111を介して伝わる熱を更に抑えることができる。特
に好ましくは、狭幅部13aが設けられた面100の反
対側である面102に設ける事が好ましい。なお、図1
2に示す実施の形態では、導電膜12を分割するよう
に、溝13b,13cを設けたが、一部導電膜12が接
続しているように溝13b,13cを形成し(この場合
は、導電膜12の接続部の電気抵抗が非常に高くな
る)、導電部材110,111を設けることで、電気抵
抗の増加を防止できる。
【0072】また、溝13b,13cを設けることによ
って、その溝の中に異物が進入したりなどして、所定の
特性が得られない場合には、溝13b,13cの中に、
導電膜12よりも伝熱率が低い材料を埋め込むことが好
ましい。具体的材料としては、レジストなどの有機材料
や、合金材料などが好適に用いられる。
【0073】以上の様に、溝13b,13cを設けるこ
とで、狭幅部13aから発生した熱を端子部15,16
の方に流れるのを抑制できるので、溶断時間を短くでき
るが、他の効果として、溝13b,13cを設けること
で、実装面における素子の抵抗の変化をも小さくするこ
とができる。すなわち、溝13b,13cで規制された
導電膜12(接続部)及び導電部材110,111で、
端子部15,16と狭幅部13a間の電流の流れる通路
を規制することで、素子の抵抗値のばらつきを小さくす
るという効果を得ることができる。
【0074】なお、本実施の形態では、規制部として溝
13b,13cの2つの溝部を設けたが、少なくとも一
方でも、熱の拡散を低下させることができる。
【0075】また、本実施の形態では規制部として、溝
13b,13cのように、溝状のものを規制部とした
が、図13の様に、方形状の導電膜12の非配設部20
0等を設ける構成としても良い。なお、方形状の非配設
部200ではなく、円形状あるいは楕円形状の非配設部
でも良い。
【0076】更に、狭幅部13aを構成する溝13と規
制部となる溝13b,13cとの間隔は、図1に示すよ
うに、狭幅部13aの間隔をW1、溝13と溝13b,
13cとの間隔をW2とした場合に、W2÷W1は1.
15以上となるように構成することで、電気抵抗を大き
くせず、安定的な特性を得ることができる。
【0077】確実な溶断特性を得るために狭幅部13a
上に溶断促進助剤を設ける事が好ましい。すなわち狭幅
部13a単独でも十分な溶断特性を有するものの、確実
にしかも溶断する時間のばらつき等を小さくするにはこ
の溶断促進助剤を狭幅部13aの上かもしくは狭幅部1
3aの極近傍に設けることが好ましい。更に溶断促進錠
剤は狭幅部13aの部分のみに設けたり、基台11を周
回する様に溶断促進錠剤を塗布することによって、ポイ
ント的に塗布するよりも精度が悪く塗布しても確実に狭
幅部13a上に溶断促進助剤を設けることができる。ま
た、溶断促進助剤は狭幅部13aを構成する溝13中に
も設けることによって狭幅部13aの上面及び側面も溶
断促進助剤が接触する構成となるので、確実に溶断特性
を得ることが出来る。なお、溶断促進助剤を設けた場合
の膜構成は基台11、導電膜12(狭幅部13a)溶断
促進助剤、保護材14というような順番の構成になる。
【0078】溶断促進助剤としては、例えば、鉛などが
入った低融点ガラス等が用いられる。
【0079】以上の様に構成された回路保護素子につい
て、以下その製造方法について説明する。
【0080】まず、アルミナ等の絶縁材料をプレス成形
や押し出し法によって、基台11を作製する。次にその
基台11全体にメッキ法やスパッタリング法などによっ
て導電膜12を形成する。次に導電膜12を形成した基
台11にスパイラル状の溝13,13b,13cを形成
する。溝13,13b,13cはレーザ加工や切削加工
によって作製される。レーザ加工は、非常に生産性が良
いので、以下レーザ加工について説明する。
【0081】レーザは、YAGレーザ,エキシマレー
ザ,炭酸ガスレーザなどを用いることができ、レーザ光
をレンズなどで絞り込むことによって、基台11の中央
部11aに照射する。更に、溝13の深さ等は、レーザ
のパワーを調整し、溝13の幅等は、レーザ光を絞り込
む際のレンズを交換することによって行える。また、導
電膜12の構成材料等によって、レーザの吸収率が異な
るので、レーザの種類(レーザの波長)は、導電膜12
の構成材料によって、適宜選択することが好ましい。な
お、本実施の形態では、溝加工にレーザを用いたが、電
子ビーム等の粒子ビームも用いることができる。すなわ
ち、溝加工には高エネルギービームが用いられる。
【0082】この様にレーザによって、溝13を形成す
ることによって、狭幅部13aを作製する。なお、導電
部材110,111を設ける場合には、この時点で導電
部材110,111を導電膜12間に設ける。
【0083】次に溝13及び溝13b,13cを形成し
た部分(中央部11a)に保護材14を塗布し、乾燥さ
せる。溶断促進助剤を設ける場合には、保護材14を設
ける前に狭幅部13a上に溶断促進助剤を設ける。
【0084】この時点でも、製品は完成するが、特に端
子部15,16にニッケル層や半田層を積層して、耐候
性や接合性を向上させることもある。ニッケル層や半田
層は、メッキ法等によって保護材14を形成した半完成
品に形成する。
【0085】
【発明の効果】本発明は、柱状の基台上に導電膜を設
け、導電膜に溝を設けることによって、狭幅部を設け、
狭幅部と端子部の間に規制部を設けたことによって、狭
幅部で溶断する際に発生した熱の拡散を規制部で、低下
させることができ、溶断時間等を短くすることができ、
溶断特性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における回路保護素子を
示す斜視図
【図2】本発明の一実施の形態における回路保護素子を
示す側面図
【図3】本発明の一実施の形態における回路保護素子に
用いられる導電膜を形成した基台の断面図
【図4】本発明の一実施の形態における回路保護素子に
用いられる基台を示す図
【図5】マンハッタン現象を示す側面図
【図6】本発明の一実施の形態における回路保護素子に
用いられる基台の斜視図
【図7】本発明の一実施の形態における回路保護素子に
用いられる基台の表面粗さと剥がれ発生率を示したグラ
【図8】本発明の一実施の形態における回路保護素子の
保護材を設けた部分の側面図
【図9】本発明の一実施の形態における回路保護素子の
端子部の断面図
【図10】本発明の他の実施の形態における回路保護素
子を示す斜視図
【図11】本発明の他の実施の形態における回路保護素
子を示す側面図
【図12】本発明の他の実施の形態における回路保護素
子を示す斜視図
【図13】本発明の他の実施の形態における回路保護素
子を示す斜視図
【符号の説明】
11 基台 11a 中央部 11b,11c 端部 11d,11e,11f 角部 12 導電膜 13 溝 13a 狭幅部 13b,13c 溝 14 保護材 15,16 端子部 50,51 段部 100 溶断促進助剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 崎田 広実 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 磯崎 賢蔵 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 星徳 聖治 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5G502 AA01 AA20 BA08 BB06 BB07 CC04

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】柱状の基台と、前記基台の上に設けられた
    導電膜と、前記導電膜に設けられ前記導電膜に狭幅部を
    形成する溝と、前記基台の両端に設けられた端子部と、
    前記端子部と前記狭幅部との間に位置する前記導電膜の
    少なくとも一部に設けられ前記導電膜を非配設とした規
    制部と、前記端子部と前記狭幅部の間に前記端子部と前
    記狭幅部を電気的に接続する接続部とを備えた事を特徴
    とする回路保護素子。
  2. 【請求項2】導電膜の一部を残すように規制部を設け、
    前記導電膜の一部を接続部とした事を特徴とする請求項
    1記載の回路保護素子。
  3. 【請求項3】全周に渡って規制部を設け、前記規制部に
    よって分割された導電膜の間に導電膜とは別部材の接続
    部を設けた事を特徴とする請求項1記載の回路保護素
    子。
  4. 【請求項4】基台が露出するように導電膜に設けられた
    溝を規制部とした事を特徴とする請求項1〜3いずれか
    1記載の回路保護素子。
  5. 【請求項5】規制部の中に更に熱伝導率が導電膜よりも
    低い特性を有する部材を設けた事を特徴とする請求項1
    記載の回路保護素子。
  6. 【請求項6】接続部の幅は、狭幅部の幅よりも広い事を
    特徴とする請求項2記載の回路保護素子。
  7. 【請求項7】狭幅部の電気抵抗よりも接続部の電気抵抗
    を大きくした事を特徴とする請求項1記載の回路保護素
    子。
  8. 【請求項8】狭幅部と端子部の最短距離を結ぶ直線上に
    規制部を設けた事を特徴とする請求項1記載の回路保護
    素子。
  9. 【請求項9】柱状の基台と、前記基台の上に設けられた
    導電膜と、前記導電膜に設けられ前記導電膜に狭幅部を
    形成する溝と、前記基台の両端に設けられた端子部と、
    前記端子部と前記狭幅部との間に位置する前記導電膜の
    少なくとも一部に設けられ他の導電膜の膜厚よりも薄く
    した規制部とを備えた事を特徴とする回路保護素子。
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