JP2001216493A - 認証性が付与されたハロゲン化銀写真要素、記録材料および認証識別方法 - Google Patents

認証性が付与されたハロゲン化銀写真要素、記録材料および認証識別方法

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JP2001216493A
JP2001216493A JP2000025704A JP2000025704A JP2001216493A JP 2001216493 A JP2001216493 A JP 2001216493A JP 2000025704 A JP2000025704 A JP 2000025704A JP 2000025704 A JP2000025704 A JP 2000025704A JP 2001216493 A JP2001216493 A JP 2001216493A
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JP2000025704A
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Yoshiharu Yabuki
嘉治 矢吹
Toshihiro Watanabe
敏弘 渡辺
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 検証に特殊な装置を使用せず、かつ、画像の
審美性、芸術性を損なわない安価で簡易な認証識別方法
並びに該認証におけるセキュリティパターンを有する記
録材料、ハロゲン化銀写真材料、更には記録材料用支持
体を提供する。 【解決手段】 露光前に予め、水溶性蛍光染料によって
セキュリティパターンが形成されているハロゲン化銀写
真要素。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信頼性を実証で
き、知的所有権保護や公正書類等の偽造に対して保護さ
れた記録材料及び識別方法に関するもので、特に、記録
材料用支持体、ハロゲン化銀写真要素に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】信頼性を実証できなければならない資料
としては、識別資料(例えばパスポート、ビザ、身分証
明書、運転免許証、銀行カード、クレジットカード、入
場保証カード)、有価資料(例えば銀行券、株券、借用
証、証書、小切手、くじ券)、入場券(例えば航空機切
符)および著作物(例えば、著作権のある画像、写真)
等がある。近年の複写技術の発展に伴い、上記の資料は
容易に複写できるようになった。このため、知的所有権
や著作権が侵害されたり、上記の公文書も含む資料が偽
造されたりすることが数多く見られるようになり大きな
問題となって来ている。写真コピーによるこれら資料の
詐欺的改変や複製を保護するために、種々の技術、例え
ば、プレプリントしたプラスチック保護膜による溶融積
層または接着、資料の基体を着色または金属化するこ
と、ホログラムの導入、微細線印刷、すかし、光回折マ
ーク、液晶マーク、金属箔、真珠箔、干渉顔料、繊維、
防護繊維の適用等が使用されている。しかしながら、こ
れらの方法では、画像を取扱った資料の画像の芸術性を
損なったり、コスト的負担が大きかったりして、画像、
特に写真の芸術性、審美性を重視する場合には必ずしも
満足できるものではない。
【0003】近年では画像、特に写真画像の出力はハロ
ゲン化銀写真感光材料だけでなく、昇華転写プリンタ
ー、インクジェットプリンターの性能が向上し、これら
でも出力される機会が多くなった。このような写真分野
においても、写真家の知的所有権や著作権を守るため、
あるいは証明書類の偽造防止のため、米国特許第5,8
22,436号では主画像の露光前に予め適用された複
写規制用のエンコードされた補助情報シグナル、特開平
9−226227号、特開平11−8761号では複写
規制用マイクロドット(主画像露光前に青感性層等の特
定の層のハロゲン化銀乳剤に潜像として付与)、特開平
11−15104号では除去可能な減色マイクロドット
を使用することが提案されているが、これらは検証のた
めに特殊なアルゴリズムを使用した解析ソフトと特殊な
装置が必要であり、汎用的ではない。
【0004】一方、上記のような特殊な装置を必要とし
ない方法として、添付される写真に特定の目印をつける
ことが提案されている。拡散転写(DTR法)の受像シ
ートに、特表平9−510925号には光干渉顔料を用
いて、米国特許第4,653,775号には、拡散転写
写真材料の受像シートに予め染料や顔料、あるいは特定
の蛍光物質を用いてセキュリティパターンを印刷してお
き、IDカードなどセキュリティ分野に適用することが
提案されている。しかしながら、提案されている方法で
は、通常の染料や顔料を用いて印刷インキを調製しセキ
ュリティパターンを印刷するため、アルカリ条件下や高
温高湿条件下におかれた場合にセキュリティパターンが
にじむ等などの問題が有った。しかも、これらの染料か
ら形成されたセキュリティパターンの堅牢性は必ずしも
満足できるものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の発明者は、検
証に特殊な装置を使用せず、かつ、画像の審美性、芸術
性を損なわない認証識別方法を検討した。特に、印刷さ
れたセキュリティパターンがアルカリ条件下や高温高湿
条件下におかれた場合に色がにじむ現象を研究した結
果、セキュリティパターンがにじむ現象は、セキュリテ
ィパターンに用いられた蛍光物質などの着色剤とバイン
ダーとの相互作用が弱いために、アルカリ条件下や高温
高湿条件下で印字された着色剤が拡散してしまうためで
あることを突き止めた。従って、本発明の第一の目的
は、検証に特殊な装置を使用せず、かつ、画像の審美
性、芸術性を損なわない安価で簡易な認証識別方法並び
に該認証におけるセキュリティパターンを有する記録材
料、ハロゲン化銀写真材料、更には記録材料用支持体を
提供することにある。本発明の第二の目的は、バインダ
ーと着色剤との間の相互作用を強くすることで、アルカ
リ条件下や高温高湿条件下におかれた場合でもにじみの
ないセキュリティパターンを得られるようにすることで
あり、それによって信頼性の高いセキュリティ性を付与
した記録材料、特にハロゲン化銀写真要素並びに認証識
別方法を確立することにある。更に本発明の第三の目的
は、堅牢性の高いセキュリティパターンを形成すること
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】我々は鋭意検討を重ねた
結果、上記の目的は、下記によって達成されることを見
出した。 (1)露光前に予め、水溶性蛍光染料によってセキュリ
ティパターンが形成されていることを特徴とするハロゲ
ン化銀写真要素。 (2)水溶性蛍光染料が少なくとも2個の親水性置換基
を有する染料であることを特徴とする(1)項記載のハ
ロゲン化銀写真要素。 (3)水溶性蛍光染料がアミノスチルベン構造を有する
染料であることを特徴とする(2)項記載のハロゲン化
銀写真要素。 (4)水溶性蛍光染料が下記一般式(I)で表される化
合物であることを特徴とする(3)項記載のハロゲン化
銀写真要素。 一般式(I)
【0007】
【化2】
【0008】一般式(I)において、R1からR4はそれ
ぞれ、アミノ基、アニリノ基、アルコキシ基、またはア
リールオキシ基を表す。但し、R1からR4のうち少なく
とも一つはアニリノ基である。Mは、水素原子、もしく
はアルカリ金属を表す。 (5)ハロゲン化銀写真要素が拡散転写型のハロゲン化
銀写真要素であり、セキュリティパターンが受像層中に
形成されていることを特徴とする(1)記載のハロゲン
化銀写真要素。 (6)支持体を有する記録材料において、記録付与前に
予め、少なくとも2個の親水性置換基を有するアミノス
チルベン系水溶性蛍光染料によってセキュリティパター
ンが形成されていることを特徴とする記録材料。 (7)少なくとも2個の親水性置換基を有するアミノス
チルベン系水溶性蛍光染料によってセキュリティパター
ンが形成されていることを特徴とする記録材料用支持
体。 (8)少なくとも2個の親水性置換基を有するアミノス
チルベン系水溶性蛍光染料からなるセキュリティパター
ンの有無によって、認証識別することを特徴とする識別
方法。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の水溶性蛍光染料について説明する。本発
明で使用する染料は水溶性である。本発明においては、
水に溶けるものであればどのような染料でも構わない
が、好ましくは水100mlに対し、室温で好ましくは
0.5g以上、更に好ましくは1g〜50g溶解する染
料である。また、本発明においては、透明インクを形成
することができる染料が好ましい。従って、染料自身は
実質的に無色もしくは白色の粉末若しくは液状が好まし
い。ただし、僅かに着色していても、透明インクとして
基質に印刷した場合、後に加えられる画像の審美性を損
なわなければ構わない。本発明の水溶性蛍光染料は紫外
線照射によって、蛍光を発するものが好ましく、この蛍
光の色は視覚検出できるものであれば、どのような色で
も構わないが、好ましくは青〜紫であり、より好ましく
は青である。本発明の水溶性蛍光染料は、親水性置換基
を少なくとも2個以上、好ましくは3個以上、より好ま
しくは4個以上10個以下である。親水性置換基とは水
との相互作用の強い極性の置換基であり、例えば、−S
3H、−SO3 -、−OSO3H、−OSO3 -、−PO3
2、−PO3 2-、−CO2 -、アンモニオ基等が挙げられ
る。本発明の水溶性蛍光染料は上記の性質を満たすもの
であればどのような構造の染料でも構わないが、好まし
くはスチルベン系、ジスチリルビフェニル系、クマリン
系、ピラゾリン系、イミダゾロン/イミダゾール系、ナ
フタルイミド系、トリアゾール系、オキサゾール系、オ
キサゾリドン系であり、より好ましくはスチルベン系染
料である。スチルベン系染料においては、アミノスチル
ベン系染料が好ましく、更に好ましくは下記一般式
(F)で表される染料である。 一般式(F)
【0010】
【化3】
【0011】一般式(F)において、Ra1〜Ra6は同一
でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子または置換
基を表す。Ra1〜Ra4の好ましい基は水素原子、アルキ
ル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、スルホニル
基、カルバモイル基、スルファモイル基である。更に好
ましくはRa1とRa3のいずれもが水素原子であり、Ra2
とRa4がいずれもアルキル基、アリール基、ヘテロ環
基、アシル基、スルホニル基、カルバモイル基、スルフ
ァモイル基から選択される基である場合である。Ra5
a6は水素原子が好ましい。一般式(F)で表される水
溶性染料のうち、好ましいものは一般式(I)で表すこ
とができる。
【0012】以下に一般式(I)で表される染料につい
て説明する。R1からR4で表される置換基は、それぞれ
アミノ基、アニリノ基、アルコキシ基、またはアリール
オキシ基を表す。但し、R1からR4のうち少なくとも一
つはアニリノ基である。更に好ましくはR1からR4がそ
れぞれアミノ基またはアニリノ基で少なくとも一つがア
ニリノ基である場合であり、更に好ましくは、R1から
4がそれぞれアミノ基またはアニリノ基で少なくとも
二つがアニリノ基である場合である。R1からR4で表さ
れるアミノ基は、無置換のアミノ基であるかモノアルキ
ルアミノ基、ジアルキルアミノ基であって、各々のアル
キル基は更に置換基を有していてもよく、閉環してヘテ
ロ環を形成していてもよい。R1からR4で表されるアニ
リノ基は、アリール基が1〜2個置換したアミノ基であ
って、各々のアリール基は更に置換基を有していてもよ
く、置換基が結合して環を形成していてもよい。R1
らR4で表されるアルコキシ基、アリールオキシ基は、
置換基を有していてもよい。
【0013】上記のアルキル基、アリール基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基は、各々置換基を含めた炭素数
が20以下が好ましく、15以下が更に好ましく、10
以下が最も好ましい。上記のアルキル基、アリール基、
アルコキシ基、アリールオキシ基が有していてもよい置
換基としては、水酸基、ハロゲン原子(例えばCl、B
r、F、I)、シアノ基、ニトロ基、カルボキシル基、
スルホ基、アルケニル基(例えばビニル、アリル、2−
ヘキセニル)、アルキニル基(例えばエチニル、1−ブ
チニル、3−ヘキシニル)、アリール基(例えばフェニ
ル、ナフチル、4−カルボキシフェニル、4−アセトア
ミドフェニル、3−メタンスルホンアミドフェニル、4
−メトキシフェニル、3−カルボキシフェニル、3,5
−ジカルボキシフェニル、4−メタンスルホンアミドフ
ェニル、4−ブタンスルホンアミドフェニル)、アシル
基(例えばアセチル、ベンゾイル、プロパノイル、ブタ
ノイル)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル)、アリーロキシカルボ
ニル基(例えばフェノキシカルボニル、ナフトキシカル
ボニル)、カルバモイル基(例えば、無置換のカルバモ
イル、メチルカルバモイル、ジエチルカルバモイル、フ
ェニルカルバモイル)、アルコキシ基(例えばメトキ
シ、エトキシ、ブトキシ、メトキシエトキシ)、アリー
ロキシ基(例えばフェノキシ、4−カルボキシフェノキ
シ、3−メチルフェノキシ、ナフトキシ)、アシルオキ
シ基(例えばアセトキシ、ベンゾイルオキシ)、アミノ
基(例えば無置換のアミノ、ジメチルアミノ、ジエチル
アミノ、2−カルボキシエチルアミノ)、アシルアミノ
基(例えばアセトアミド、ベンズアミド)、スルホニル
アミノ基(例えばメチルスルホニルアミノ、フェニルス
ルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、n−オクチ
ルスルホニルアミノ)、ウレイド基(例えばウレイド、
メチルウレイド)、ウレタン基(例えばメトキシカルボ
ニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ)、アルキルチ
オ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、オクチルチ
オ)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、ナフチル
チオ)、アルキルスルホニル基(例えばメチルスルフォ
ニル、ブチルスルホニル)、アリールスルホニル基(例
えばフェニルスルホニル、2−ナフチルスルホニル)、
スルファモイル基(例えば無置換スルファモイル、メチ
ルスルファモイルなど)、ヘテロ環基(例えば、4−ピ
リジル、ピペリジノ、2−フリル、フルフリル、2−チ
エニル、2−ピロリル、2−キノリルモルホリノ)等を
挙げることができる。
【0014】Mは、水素原子、もしくはアルカリ金属
(例えばナトリウム、カリウム、リチウムなど)を表
す。以下に本発明に用いることのできる一般式(I)で
表される化合物を挙げるが、本発明はこれらに限定され
るものではない。
【0015】
【化4】
【0016】
【化5】
【0017】
【化6】
【0018】
【化7】
【0019】
【化8】
【0020】
【化9】
【0021】これらの化合物は、下記に示した既知の合
成方法により容易に合成できる。また、市販の化合物も
多く容易に入手できる。
【0022】
【化10】
【0023】これらの化合物を用いて特定のセキュリテ
ィパターンを形成する方法としては任意の方法を用いる
ことができる。例えば、本発明の水溶性蛍光染料を含む
インクを作成して印刷すること、本発明の水溶性蛍光染
料を含む水溶液をスプレー等で吹きかけることが簡便で
好ましい。このうち、特定のセキュリティパターンを再
現よく形成させるには本発明の水溶性蛍光染料を含むイ
ンクを作成して印刷することが好ましい。印刷について
は、平版、凸版、凹版などの刷版を作成して印刷しても
よいし、また、版を用いずにインクジェット方式で印刷
してもよい。印刷方式で本発明の水溶性蛍光染料を適用
する際、使用するインクに関しては特に制限はない。イ
ンクバインダーはインクを作製できるものであれば、い
かなるものでも構わない。インクバインダーとしてはポ
リアミド系樹脂溶液のような油溶性のもの、PVAワニ
ス水溶液のような水溶性のものがあるが、本発明におい
ては、PVAワニス水溶液のような水溶性のインクバイ
ンダーを使用するのが好ましく、またインク溶媒として
はイソプロパノール、水のような親水性溶媒が主溶媒と
して好ましく使用される。インク中にはこれら以外にマ
ット剤等の添加剤を添加しても構わない。インク中の本
発明の水溶性蛍光染料の添加量は、印刷されたセキュリ
ティパターンが検知できるのであれば、いかなる量であ
っても構わないが、好ましくは0.01〜20質量%、
より好ましくは0.1〜10質量%である。
【0024】本発明の水溶性蛍光染料は検知手段で検知
できる量であれば任意の量で構わない。記録材料の種類
によっても異なるが、好ましくは、記録材料中に、0.
1mg/m2〜1g/m2、より好ましくは、1mg/m
2〜100mg/m2である。
【0025】セキュリティパターンは検証可能なもので
あればいずれでも構わない。例えば、文字、署名、符
号、記号、線模様、図形模様、ロゴマーク、コード化さ
れたパターン、無秩序なパターン及びこれらの組合わせ
が挙げられる。
【0026】本発明においては、セキュリティパターン
は画像および文字等の主情報を付与する前に予め付与す
るものであって、ハロゲン化銀写真要素においては、主
情報を露光する前に、該パターンを形成するものであ
る。本発明において露光前にパターンを形成することに
より、例えば支持体の記録面側に予めパターンを形成す
ることにより、改ざんを困難にすることができる。画像
記録後でのパターン形成では、これが不可能であり、画
像面を汚すために望ましくない。さらに、支持体に印刷
することによりパターン形成できるので、同一パターン
のものに関しては、大量生産が可能である。
【0027】主情報を記録する記録材料は支持体を有す
る記録材料であればいずれでも構わないが、好ましく
は、ハロゲン化銀写真要素、昇華型熱転写用記録材料、
溶融型熱転写記録材料、インクジェット用記録材料、グ
ラフィック印刷用記録材料、感熱または感圧記録材料で
あり、更に好ましくはハロゲン化銀写真要素である。
【0028】ハロゲン化銀写真要素としては、湿式処理
のXレイや印刷用感光材料に代表される白黒写真感光要
素であっても、カラーペーパー、カラーネガ、カラー反
転等に代表されるカラー写真感光要素であっても良く、
溶液現像されるコンベンショナルな感光要素であっても
あるいは白黒、カラーの拡散転写感光要素であっても白
黒、カラーの熱現像感光要素であっても良い。好ましく
は、カラー写真感光要素、中でもカラーペーパー、及び
カラー拡散転写要素であり、最も好ましくはカラー拡散
転写要素である。
【0029】また、上記ハロゲン化銀写真要素の主情報
付与のための露光が通常の面露光であってもレーザーに
よる走査露光であっても構わない。
【0030】ハロゲン化銀カラー写真要素に関しては特
開平11−282108号に記載の感光材料等が好まし
く、特に該特開平11−282108号の段落番号00
21〜0036の記載は本発明の明細書の一部としてそ
のまま取り込まれる。
【0031】ハロゲン化銀写真要素における支持体に関
して説明する。支持体は透過型支持体や反射型支持体、
すなわち透明支持体、半透明支持体、不透明支持体のい
ずれであってもよい。透過型支持体としては、セルロー
スアセテートフィルムやポリエチレンテレフタレートな
どの透明フィルム、更には2,6−ナフタレンジカルボ
ン酸(NDCA)とエチレングリコール(EG)とのポ
リエステルやNDCAとテレフタル酸とEGとのポリエ
ステル等に磁性層などの情報記録層を設けたものが好ま
しく用いられる。反射型支持体としては特に複数のポリ
エチレン層やポリエステル層でラミネートされ、このよ
うな耐水性樹脂層(ラミネート層)の少なくとも一層に
酸化チタン等の白色顔料を含有する反射支持体が好まし
い。
【0032】更に前記の耐水性樹脂層中には蛍光増白剤
を含有するのが好ましい。また、蛍光増白剤は感材の親
水性コロイド層中に分散してもよい。蛍光増白剤とし
て、好ましくは、ベンゾオキサゾール系、クマリン系、
ピラゾリン系が用いる事ができ、更に好ましくは、ベン
ゾオキサゾリルナフタレン系及びベンゾオキサゾリルス
チルベン系の蛍光増白材である。使用量は、特に限定さ
れないが、好ましくは1〜100mg/m2である。耐水性
樹脂に混合する場合の混合比は、好ましくは樹脂に対し
て0.0005〜3質量%であり、更に好ましくは0.
001〜0.5質量%である。また反射型支持体として
は、透過型支持体、または上記のような反射型支持体上
に、白色顔料を含有する親水性コロイド層を塗設したも
のでもよい。また、反射型支持体は、鏡面反射性または
第2種拡散反射性の金属表面をもつ支持体であってもよ
い。本発明におけるハロゲン化銀写真要素の支持体とは
上記の支持体自身に加え、この上に、更に下塗り層が塗
設されていた場合、この下塗り層をも含める。
【0033】次いで本発明において最も好ましく適用さ
れるのカラー拡散転写感光材料について述べる。カラー
拡散転写フィルム・ユニットの代表的な形態は、一つの
透明な支持体上に受像要素と感光要素とが積層されてお
り、転写画像の完成後、感光要素を受像要素から剥離す
る必要のない形態である。更に具体的に述べると、受像
要素は少なくとも一層の媒染層からなり、感光要素の好
ましい態様に於いては青感性乳剤層、緑感性乳剤層及び
赤感性乳剤層の組合せ、又は緑感性乳剤層、赤感性乳剤
層及び赤外光感光性乳剤層の組合せ、或いは青感性乳剤
層、赤感性乳剤層及び赤外光感光性乳剤層の組合せと、
前記の各乳剤層にイエロー色素像形成化合物、マゼンタ
色素像形成化合物及びシアン色素像形成化合物がそれぞ
れ組合わされて構成される(ここで「赤外光感光性乳剤
層」とは700nm以上、特に740nm以上の光に対して
分光感度極大を持つ乳剤層をいう)。そして、該媒染層
と感光層あるいは色素像形成化合物含有層の間には、透
明支持体を通して転写画像が観賞できるように、酸化チ
タン等の固体顔料を含む白色反射層が設けられる。
【0034】明所で現像処理を完成できるようにするた
めに白色反射層と感光層の間に更に遮光層を設けてもよ
い。又、所望により感光要素の全部又は一部を受像要素
から剥離できるようにするために適当な位置に剥離層を
設けてもよい。このような態様は、例えば特開昭56−
67840号やカナダ特許674,082号に記載され
ている。
【0035】また積層型であって剥離する別の態様とし
て、特開昭63−226649号に記載の白色支持体上
に、少なくとも(a)中和機能を有する層、(b)染料
受像層、(c)剥離層、(d)色素像形成化合物と組合
わされた少なくとも一つのハロゲン化銀乳剤層を順次有
する感光要素、遮光剤を含むアルカリ処理組成物、及び
透明カバーシートから成り、該乳剤層の該処理組成物を
展開する側と反対側に遮光機能をもつ層を有するカラー
拡散転写写真フィルムユニットがある。
【0036】また、別の剥離不要の形態では、一つの透
明支持体上に前記の感光要素が塗設され、その上に白色
反射層が塗設され、更にその上に受像層が積層される。
同一支持体上に受像要素と白色反射層と剥離層と感光要
素とが積層されており、感光要素を受像要素から意図的
に剥離する態様については、米国特許3,730,71
8号に記載されている。
【0037】他方、二つの支持体上にそれぞれ感光要素
と受像要素が別個に塗設される代表的な形態には大別し
て二つあり、一つは剥離型であり、他は剥離不要型であ
る。これらについて詳しく説明すると、剥離型フィルム
・ユニットの好ましい態様では、一つの支持体上に少な
くとも一層の受像層が塗設されており、又感光要素は遮
光層を有する支持体上に塗設されていて、露光終了前は
感光層塗布面と媒染層塗布面は向き合っていないが露光
終了後(例えば現像処理中)は感光層塗布面が画像形成
装置内で反転して受像層塗布面と互いに接するように工
夫されている。媒染層で転写画像が完成した後は速やか
に感光要素が受像要素から剥離される。
【0038】また、剥離不要型フィルム・ユニットの好
ましい態様では、透明支持体上に少なくとも一層の媒染
層が塗設されており、透明又は遮光層を有する支持体上
に感光要素が塗設されていて、感光層塗布面と媒染層塗
布面とが向き合って重ね合わされている。
【0039】以上述べた形態に更にアルカリ性処理液を
含有する、圧力で破裂可能な容器(処理要素)を組合わ
せてもよい。なかでも一つの支持体上に受像要素と感光
要素が積層された剥離不要型フィルム・ユニットではこ
の処理要素は感光要素とこの上に重ねられるカバーシー
トの間に配置されるのが好ましい。又、二つの支持体上
にそれぞれ感光要素と受像要素が別個に塗設された形態
では、遅くとも現像処理時に処理要素が感光要素と受像
要素の間に配置されるのが好ましい。処理要素には、フ
ィルム・ユニットの形態に応じて遮光剤(カーボン・ブ
ラックやpHによって色が変化する染料等)及び白色顔
料(酸化チタン等)のいずれか又は両方を含むのが好ま
しい。更にカラー拡散転写方式のフィルム・ユニットで
は、中和層と中和タイミング層の組合せからなる中和タ
イミング機構がカバーシート中、又は受像要素中、ある
いは感光要素中に組み込まれているのが好ましい。
【0040】以下に、本発明の感光材料に使用しうる各
構成要素について更に詳細に説明する。
【0041】I.感光シート A)支持体 本発明に用いられる感光シートの支持体は写真感光材料
に通常用いられる平滑な透明支持体なら、いずれでも用
いられ、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネートなどが用いられ、下
塗り層を設けるのが好ましい。支持体は通常ライトパイ
ピングを防止するため微量の染料または酸化チタンの如
き顔料を含有しているのが好ましい。支持体の厚さは5
0〜350μm、好ましくは70〜210μm、更に好
ましくは80〜150μmである。必要に応じて支持体
のバック側にはカールバランスをとる層または特開昭5
6−78833号に記載の酸素遮断性の層をつけること
ができる。
【0042】B)受像層 本発明に用いられる染料受像層は親水性コロイド中に媒
染剤を含むものである。これは単一の層であっても、ま
た媒染力の異なる媒染剤が重ねて塗設された多層構成の
ものでもよい。これについては特開昭61−25255
1号に記載されている。媒染剤としては、ポリマー媒染
剤が好ましい。ポリマー媒染剤とは二級および三級アミ
ノ基を含むポリマー、含窒素複素環部分をもつポリマ
ー、および四級カチオンを含むポリマーなどで分子量が
5,000以上のもの、特に好ましくは10,000以
上のものである。媒染剤の塗設量は、一般的には0.5
〜10g/m2、好ましくは1.0〜5.0g/m2、特
に好ましくは2〜4g/m2である。
【0043】受像層に使用する親水性コロイドとして
は、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリアクリルア
ミド、ポリビニルピロリドンなどが使用されるがゼラチ
ンが好ましい。受像層中には、特開昭62−30620
号や同62−30621号、同62−215272号記
載の退色防止剤を組み込むことができる。
【0044】C)白色反射層 色画像の白背景を成す白色反射層は通常白色顔料と親水
性バインダーを含む。白色反射層用の白色顔料として
は、硫酸バリウム、酸化亜鉛、ステアリン酸バリウム、
銀フレーク、ケイ酸塩類、アルミナ、酸化ジルコニウ
ム、ジルコニウム硫酸ソーダ、カオリン、雲母、二酸化
チタンなどが使用される。更に、スチレンなどによりな
る非造膜性のポリマー粒子なども使用される。又これら
は、単独で使用しても良いし、望まれる反射率を得られ
る範囲で混合して用いることもできる。特に有用な白色
顔料は、二酸化チタンである。
【0045】白色反射層の白色度は、顔料の種類、顔料
とバインダーの混合比率および顔料の塗布量によって変
るが、光反射率が70%以上であることが望ましい。一
般に、顔料の塗布量が増えるほど、白色度が向上する
が、この層を通って画像形成色素が拡散するとき、顔料
が色素の拡散に対して抵抗となるので、適度の塗布量を
もつことが望ましい。二酸化チタンを5〜40g/
2、好ましくは10〜25g/m2塗布し、光反射率が
540nmの波長の光で78〜85%を有する白色反射
層が好ましい。二酸化チタンは、市販の種々の銘柄より
選んで用いることができる。この中でも特にルチル型の
二酸化チタンを用いるのが好ましい。市販品の多くは、
アルミナ、シリカや酸化亜鉛などで表面処理が行なわれ
ており、高い反射率を得るには、表面処理量が5%以上
のものが望ましい。市販されている二酸化チタンとして
は、例えば、デュポン社のTi-pure R931の他、リサーチ
・ディスクロージャー誌15162号に記載のものがあ
る。
【0046】白色反射層のバインダーとしては、アルカ
リ浸透性の高分子マトリックス、例えばゼラチン、ポリ
ビニルアルコールやヒドロキシエチルセルロース、カル
ボキシルメチルセルロースのようなセルロース誘導体が
使用できる。白色反射層の特に望ましいバインダーはゼ
ラチンである。白色顔料とゼラチンの比は、1/1〜2
0/1(質量比)、望ましくは5/1〜10/1(質量
比)である。白色反射層中には、特公昭62−3062
0号や同62−30621号のような褪色防止剤を組み
込むことが好ましい。
【0047】D)遮光層 白色反射層と感光性層の間には遮光剤および親水性バイ
ンダーを含む遮光層を設ける。遮光剤としては、遮光機
能を有する材料のいずれも用いられるが、カーボンブラ
ックが好ましく用いられる。また米国特許第4,61
5,966号等に記載の分解性の染料を用いてもよい。
遮光剤を塗設するバインダーとしてはカーボンブラック
を分散しうるものならいずれでもよく、好ましくはゼラ
チンである。カーボンブラック原料としては、例えばDo
nnel Voet "Carbon Black" MarcelDekker, Inc.(19
76)に記載されているようなチャンネル法、サーマル
法及びファーネス法など任意の製法のものが使用でき
る。カーボンブラックの粒子サイズは特に限定されない
が90〜1800Åのものが好ましい。遮光剤としての
黒色顔料の添加量は遮光すべき感光材料の感度に応じて
量を調節すればよいが、光学濃度で5〜10程度が望ま
しい。
【0048】E)感光層 本発明においては、前記遮光層の上方に色素像形成化合
物と組合わされたハロゲン化銀乳剤層から成る感光層を
設ける。以下その構成要素について述べる。
【0049】(1)色素像形成化合物 色素像形成化合物の具体例は下記の文献に記載されてい
る。 イエロー色素の例:米国特許3,597,200号、同
3,309,199号、同4,013,633号、同
4,245,028号、同4,156,609号、同
4,139,383号、同4,195,992号、同
4,148,641号、同4,148,643号、同
4,336,322号:特開昭51−114930号、
同56−71072号:Research Disclosure 1763
0(1978)号、同16475(1977)号に記載
されているもの。
【0050】マゼンタ色素の例:米国特許3,453,
107号、同3,544,545号、同3,932,3
80号、同3,931,144号、同3,932,30
8号、同3,954,476号、同4,233,237
号、同4,255,509号、同4,250,246
号、同4,142,891号、同4,207,104
号、同4,287,292号、特開昭52−10672
7号、同53−23628号、同55−36804号、
同56−73057号、同56−71060号、同55
−134号、特開平7−120901号、同8−286
343号、同8−286344号、同8−292537
号に記載されているもの。
【0051】シアン色素の例:米国特許3,482,9
72号、同3,929,760号、同4,013,63
5号、同4,268,625号、同4,171,220
号、同4,242,435号、同4,142,891
号、同4,195,994号、同4,147,544
号、同4,148,642号;英国特許1,551,1
38号;特開昭54−99431号、同52−8827
号、同53−47823号、同53−143323号、
同54−99431号、同56−71061号;ヨーロ
ッパ特許(EP)53,037号、同53,040号;
Research Disclosure 17,630(1978)号、及
び同16,475(1977)号に記載されているも
の。
【0052】カップリングにより色素を形成する色素像
形成化合物も使用できる。例えば特開平8−28634
0号、同9−152705号、特願平8−357190
号、特開平10−186564号、同10−29338
8号などに記載されている。またポジ型の色素像形成化
合物も使用できる。この場合、ハロゲン化銀乳剤はネガ
乳剤を使用すればよい。この例として、特開平4−15
6542号、同4−155332号、同4−17234
4号、同4−172450号、同4−318844号、
同4−356046号、同5−45824号、同5−4
5825号、同5−53279号、同5−107710
号、同5−241302号、同5−107708号、同
5−232659号、米国特許第5,192,649号
に記載されている。
【0053】これらの化合物は、特開昭62−2152
72号144〜146頁記載の方法で分散することがで
きる。またこれらの分散物には、特開昭62−2152
72号137〜144頁記載の化合物を含ませてもよ
い。これらの色素形成化合物の具体例としては、以下の
化合物が挙げられる。下記の化合物中のDyeは、色素
基、一時的に短波化された色素基、又は色素前駆体基を
表す。
【0054】
【化11】
【0055】
【化12】
【0056】
【化13】
【0057】(2)ハロゲン化銀乳剤 本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、主にハロゲン
化銀粒子表面に潜像を形成するネガ型乳剤でもよいし、
ハロゲン化銀粒子内部に潜像を形成する内部潜像型直接
ポジ乳剤でもよい。
【0058】内部潜像型直接ポジ乳剤には、例えば、ハ
ロゲン化銀の溶解度差を利用してつくる、いわゆる「コ
ンバージョン型」乳剤や、金属イオンをドープするか、
もしくは化学増感するか、又はその両方を施したハロゲ
ン化銀の内部核(コア)粒子の少なくとも感光サイトを
ハロゲン化銀の外部殻(シェル)で被覆してなる「コア
/シェル型」乳剤等があり、これについては、米国特許
2,592,250号、同3,206,313号、英国
特許1,027,146号、米国特許3,761,27
6号、同3,935,014号、同3,447,927
号、同2,297,875号、同2,563,785
号、同3,551,662号、同4,395,478
号、西独特許2,728,108号、米国特許4,43
1,730号などに記載されている。
【0059】また、内部潜像型直接ポジ乳剤を用いる場
合には、像露光後に光もしくは造核剤を用いて表面かぶ
り核を与える必要がある。そのための造核剤としては、
米国特許2,563,785号、同2,588,982
号に記載されたヒドラジン類、米国特許3,227,5
52号に記載されたヒドラジン類、ヒドラゾン類、英国
特許1,283,835号、特開昭52−69613
号、米国特許3,615,615号、同3,719,4
94号、同3,734,738号、同4,094,68
3号、同4,115,122号等に記載された複素環4
級塩化合物、米国特許3,718,470号に記載され
た造核作用のある置換基を色素分子中に有する増感色
素、米国特許4,030,925号、同4,031,1
27号、同4,245,037号、同4,255,51
1号、同4,266,013号、同4,276,364
号、英国特許2,012,443号等に記載されたチオ
尿素結合型アシルヒドラジン系化合物、及び米国特許
4,080,270号、同4,278,748号、英国
特許2,011,391B等に記載されたチオアミド環
やトリアゾール、テトラゾール等のヘテロ環基を吸着基
として結合したアシルヒドラジン系化合物などが用いら
れる。
【0060】本発明ではこれらネガ型乳剤及び内部潜像
型直接ポジ乳剤と組合わせて、分光増感色素を用いるこ
とができる。その具体例については、特開昭59−18
0550号、同60−140335号、リサーチ・ディ
スクロージャー(RD)17029、米国特許1,84
6,300号、同2,078,233号、同2,08
9,129号、同2,165,338号、同2,23
1,658号、同2,917,516号、同3,35
2,857号、同3,411,916号、同2,29
5,276号、同2,481,698号、同2,68
8,545号、同2,921,067号、同3,28
2,933号、同3,397,060号、同3,66
0,103号、同3,335,010号、同3,35
2,680号、同3,384,486号、同3,62
3,881号、同3,718,470号、同4,02
5,349号等に記載されている。
【0061】(3)感光層の構成 減色法による天然色の再現には、上記分光増感色素によ
り分光増感された乳剤と同波長範囲に選択的な分光吸収
をもつ色素を供与する前記色素像形成化合物との組合わ
せの少なくとも二つからなる感光層を用いる。乳剤と色
素像形成化合物とは別層として重ねて塗設してもよい
し、また混合し一層として塗設してもよい。該色素像形
成物質が塗布された状態で、これと組合わされた乳剤の
分光感度域に吸収を持つ場合には別層の方が好ましい。
また乳剤層は複数の、感度の異なる乳剤層からなるもの
でもよく、また乳剤層と色素像形成化合物層との間に任
意の層を設けてもよい。例えば、特開昭60−1735
41号に記載された造核現像促進剤を含む層、特公昭6
0−15267号に記載された隔壁層を設けて色像濃度
を高めたり、また反射層を設け感光要素の感度を高める
ことも出来る。
【0062】反射層としては、白色顔料および親水性バ
インダーを含む層であり、好ましくは白色顔料は酸化チ
タン、親水性バインダーはゼラチンである。酸化チタン
の塗布量は0.1g/m2〜8g/m2、好ましくは0.
2g/m2〜4g/m2である。反射層の例としては特開
昭60−91354号に記載がある。
【0063】好ましい重層構成では、露光側から青感性
乳剤の組合わせ単位、緑感性乳剤の組合わせ単位、赤感
性乳剤の組合わせ単位が順次配置される。各乳剤層単位
の間には必要に応じて任意の層を設ける事ができる。特
にある乳剤層の現像の効果が他の乳剤層単位に及ぼす好
ましくない影響を防ぐため、中間層を設置するのが好ま
しい。本発明は必要に応じて、イラジエーション防止
層、UV吸収剤層、保護層などが塗設される。
【0064】F)剥離層 本発明では必要に応じて処理後にユニット内感光シート
の任意の場所で剥がし取る為に剥離層を設けることがで
きる。従ってこの剥離層は処理後の剥離が容易なもので
なければならない。
【0065】このための素材としては、例えば特開昭4
7−8237号、同59−220727号、同59−2
29555号、同49−4653号、米国特許第3,2
20,835号、同4,359,518号、特開昭49
−4334号、同56−65133号、同45−240
75号、米国特許第3,227,550号、同2,75
9,825号、同4,401,746号、同4,36
6,227号などに記載されたものを用いることが出来
る。具体例の一つとしては、水溶性(あるいはアルカリ
可溶性)のセルロース誘導体が挙げられる。例えばヒド
ロキシエチルセルロース、セルロースアセテートフタレ
ート、可塑化メチルセルロース、エチルセルロース、硝
酸セルロース、カルボキシメチルセルロースなどであ
る。また別の例として種々の天然高分子、例えばアルギ
ン酸、ペクチン、アラビアゴムなどがある。また種々の
変性ゼラチン、例えばアセチル化ゼラチン、フタル化ゼ
ラチンなども用いられる。更に、別の例として、水溶性
の合成ポリマーが挙げられる。例えば、ポリビニルアル
コール、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレー
ト、ポリブチルメタクリレート、あるいは、それらの共
重合体などである。剥離層は、単一の層でも、また例え
ば、特開昭59−220727号、同60−60642
号などに記載されているように複数の層からなるもので
もよい。
【0066】本発明におけるカラー拡散転写感光材料に
は、支持体と感光層との間、あるいは支持体と受像層と
の間、あるいはカバーシート上に中和機能をもたせる事
が望ましい。
【0067】G)支持体 本発明に用いられるカバーシートの支持体は写真感光材
料に通常用いられる平滑な透明支持体なら、いずれでも
用いられ、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリカーボネートなどが用いられ、
下塗り層を設けるのが好ましい。支持体には、ライトパ
イピングを防止するため微量の染料を含有させるのが好
ましい。
【0068】H)中和機能を有する層 本発明に用いられる中和機能を有する層は、処理組成物
から持込まれるアルカリを中和するに十分な量の酸性物
質を含む層であり、必要に応じて、中和速度調節層(タ
イミング層)、密着強化層等の層から成る多層構成のも
のでもよい。好ましい酸性物質としてはpKa9以下の
酸性基(もしくは加水分解によってそのような酸性基を
与える前駆体基)を含む物質であり、さらに好ましくは
米国特許2,983,606号に記載されているオレイ
ン酸のような高級脂肪酸、米国特許3,362,819
号に開示されているようなアクリル酸、メタアクリル酸
もしくはマレイン酸の重合体とその部分エステルまたは
酸無水物;仏国特許2,290,699号に開示されて
いるようなアクリル酸とアクリル酸エステルの共重体;
米国特許4,139,383号やリサーチ・ディスクロ
ージャ(Research Disclosure)No.16102(19
77)に開示されているようなラテックス型の酸性ポリ
マーを挙げることができる。その他、米国特許4,08
8,493号、特開昭52−153739号、同53−
1023号、同53−4540号、同53−4541
号、同53−4542号等に開示の酸性物質も挙げるこ
とができる。
【0069】酸性ポリマーの具体例としてはエチレン、
酢酸ビニル、ビニルメチルエーテル等のビニルモノマー
と、無水マレイン酸との共重合体及びそのn−ブチルエ
ステル、ブチルアクリレートとアクリル酸との共重合
物、セルロース、アセテート・ハイドロジエンフタレー
ト等である。
【0070】前記ポリマー酸は親水性ポリマーと混合し
て用いることができる。このようなポリマーとしては、
ポリアクリルアミド、ポリメチルピロリドン、ポリビニ
ルアルコール(部分ケン化物も含む)、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ポリメチルビニルエーテルなどで
ある。なかでも、ポリビニルアルコールが好ましい。ま
た、前記ポリマー酸に親水性ポリマー以外のポリマー、
例えばセルロースアセテートなどを混合してもよい。
【0071】ポリマー酸の塗布量は感光要素に展開され
るアルカリの量により調節される。単位面積当りのポリ
マー酸とアルカリの当量比は0.9〜2.0が好まし
い。ポリマー酸の量が少なすぎると、転写色素の色相が
変化したり、白地部分にステインを生じ、又多過ぎる場
合にも色相の変化、あるいは耐光性の低下などの不都合
を生じる。更に好ましい当量比は1.0〜1.3であ
る。混合する親水性ポリマーの量も多すぎても少なすぎ
ても写真の品質を低下させる。親水性ポリマーのポリマ
ー酸に対する質量比は0.1〜10、好ましくは0.3
〜3.0である。
【0072】本発明の中和機能を有する層には、種々の
目的で添加剤を組込むことができる。例えば、この層の
硬膜を行うために当業者で周知の硬膜剤、また膜の脆性
を改良するためにポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、グリセリンなどの多価ヒドロキシル化
合物を添加することができる。その他必要に応じて、酸
化防止剤、蛍光増白剤、現像抑制剤およびその前駆体な
どを添加することもできる。
【0073】中和層と組合わせて用いるタイミング層は
例えばゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
ルコールの部分アセタール化物、酢酸セルロース、部分
的に加水分解されたポリ酢酸ビニルなどのようなアルカ
リ透過性を低くするポリマー;アクリル酸モノマーなど
の親水性コモノマーを少量共重合させてつくられた、ア
ルカリ透過の活性化エネルギーを高くするラテックスポ
リマー;ラクトン環を有するポリマーなどが有用であ
る。
【0074】中でも、特開昭54−136328号、米
国特許4,267,262号、同4,009,030
号、同4,029,849号等に開示されている酢酸セ
ルロースを使用したタイミング層;特開昭54−128
335号、同56−69629号、同57−6843
号、米国特許4,056,394号、同4,061,4
96号、同4,199,362号、同4,250,24
3号、同4,256,827号、同4,268,604
号等に開示されている、アクリル酸などの親水性コモノ
マーを少量共重合させてつくられたラテックスポリマ
ー;米国特許4,229,516号に開示されたラクト
ン環を有するポリマー;その他特開昭56−25735
号、同56−97346号、同57−6842号、ヨー
ロッパ特許(EP)31,957A1号、同37,72
4A1号、同48,412A1号などに開示されたポリ
マーが特に有用である。
【0075】その他、以下の文献に記載のものも使用で
きる。米国特許3,421,893号、同3,455,
686号、同3,575,701号、同3,778,2
65号、同3,785,815号、同3,847,61
5号、同4,088,493号、同4,123,275
号、同4,148,653号、同4,201,587
号、同4,288,523号、同4,297,431
号、西独特許出願(OLS)1,622,936号、同
2,162,277号、Research Disclosure 1516
2,No.151(1976年)。これらの素材を用いた
タイミング層は単独層もしくは二種以上の層の併用とし
て使用しうる。
【0076】またこれらの素材からなるタイミング層
に、例えば米国特許4,009,029号、西独特許出
願(OLS)2,913,164号、同3,014,6
72号、特開昭54−155837号、同55−138
745号などに開示された現像抑制剤および/もしくは
そのプレカーサーや、また、米国特許4,201,57
8号に開示されているハイドロキノンプレカーサー、そ
の他有用な写真用添加剤もしくはそのプレカーサーなど
を組み込むことも可能である。さらには、中和機能を有
する層として、特開昭63−168648号、同63−
168649号に記載の如く補助中和層を設けることが
処理後経時による転写濃度の変化を少なくするという点
において効果がある。
【0077】I)その他 中和機能を有する層の他に、補助的な機能を持つ層とし
て、バック層、保護層、フィルター染料層などを有して
もよい。バック層は、カールの調整や、滑り性の付与の
為に設けられる。フィルター染料はこの層に添加しても
よい。保護層は、主としてカバーシートバック面との接
着、感光材料とカバーシートとを重ね合わせたときの感
光材料保護層との接着を防止する為に用いられる。カバ
ーシートに染料を含有させて感光層の感度調整を行う事
もできる。フィルター染料は、直接カバーシートの支持
体中や中和機能を有する層、さらには前記のバック層、
保護層、捕獲媒染層などに添加してもよいし、単独の層
を設置してもよい。
【0078】II.アルカリ処理組成物 本発明に用いられる処理組成物は、感光要素の露光後に
感光要素上に均一に展開され、支持体の背面あるいは感
光層の処理液と反対側に設置されて遮光層と対になっ
て、感光層を外光から完全に遮断し、同時に、その含有
する成分によって感光層の現像を行うものである。この
ために、組成物中には、アルカリ、増粘剤、遮光剤、現
像薬、更に、現像を調節するための、現像促進剤、現像
抑制剤、現像薬の劣化を防ぐための酸化防止剤などを含
有する。遮光のために組成物中には遮光剤は必ず含まれ
る。
【0079】アルカリは液のpHを12〜14とするに
足りるものであり、アルカリ金属の水酸化物(例えば水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム)、
アルカリ金属のリン酸塩(例えばリン酸カリウム)、グ
アニジン類、四級アミンの水酸化物(例えば水酸化テト
ラメチルアンモニウムなど)が挙げられるが、中でも水
酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。
【0080】増粘剤は処理液を均一に展開するために、
また感光層/カバーシート間の密着を保つために必要で
ある。例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチ
ルセルロース、カルボキシメチルセルロースのアルカリ
金属塩が用いられ、好ましくは、ヒドロキシエチルセル
ロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロースが用い
られる。遮光剤としては、染料受像層まで拡散しステイ
ンを生じるものでなければ染料あるいは顔料のいずれで
も、またそれらの組合わせでも用いることができる。代
表的な物としてカーボンブラックが挙げられる。
【0081】好ましい現像薬は、色素像形成物質をクロ
ス酸化し、かつ酸化されても実質的にステインを生じな
いものであればどのようなものでも使用できる。このよ
うな現像薬は単独でもまた二種類以上を併用してもよ
く、またプレカーサーの型で使用してもよい。これらの
現像薬は感光シートの適当な層に含ませても、またアル
カリ性処理液中に含ませてもよい。具体的化合物として
はアミノフェノール類、ピラゾリジノン類が挙げられる
が、このうちピラゾリジノン類がステインの発生が少な
いため特に好ましい。例えば1−フェニル−3−ピラゾ
リジノン、1−p−トリル−4,4−ジヒドロキシメチ
ル−3−ピラゾリジノン、1−(3′−メチル−フェニ
ル)−4−メチル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾ
リジノン、1−フェニル−4−メチル−4−ヒドロキシ
メチル−3−ピラゾリジノン、1−p−トリル−4−メ
チル−4−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリジノンなど
が挙げられる。
【0082】感光シート、カバーシートあるいはアルカ
リ処理組成物のいずれかに特開昭62−215272号
72〜91頁記載の現像促進剤、146〜155頁記載
の硬膜剤、201〜210頁記載の界面活性剤、210
〜222頁記載の含フッ素化合物、225〜227頁記
載の増粘剤、227〜230頁記載の帯電防止剤、23
0〜239頁記載のポリマーラテックス、240頁記載
のマット剤などを含むことができる。また特開平6−2
73907号、特開平7−134386号、特開平7−
175193号、特開平7−287372号に記載の3
級アミンラテックスを含むことができる。
【0083】また、これらのアルカリ液組成物は展開厚
(処理液転写後のm2当りの処理液量)が20μm〜2
00μmで感光要素上に展開されることが望ましい。な
お感材を処理する場合の処理温度は0〜50℃が好まし
く、0〜40℃が更に好ましい。
【0084】本発明の色素像形成化合物が用いられる熱
現像カラー感光材料(色素固定要素)及び適用される露
光・加熱方法ならびに装置の詳細については、例えば特
開平7−219180号公報の〔0128〕から〔01
59〕に記載されている。
【0085】次に、カラー拡散転写感光材料のユニット
が、感光要素(具体的には感光シート)、受像要素(具
体的には支持体上の受像層などを含むシート)及びアル
カリ性処理組成物から構成される場合について説明す
る。基本的には前記と同様であるが、以下に概略的に説
明する。 I.感光要素 A)支持体 本発明に用いられる感光要素の支持体は写真感光材料に
通常用いられる平滑な支持体なら、いずれでも用いら
れ、紙、酢酸セルロース、ポリスチレン、ポリエチレン
テレフタレート、ポリカーボネートなどが用いられ、下
塗り層を設けるのが好ましい。支持体は通常ライトパイ
ピングを防止する為微量の染料または酸化チタンの如き
顔料を含有しているのが好ましい。支持体の厚さは50
〜350μm、好ましくは70〜210μm、更に好ま
しくは80〜150μmである。必要に応じて支持体の
バック側にはカールバランスをとる層または特開昭56
−78833号に記載の酸素遮断性の層をつけることが
できる。
【0086】B)遮光層 前記と同様である。 C)感光層 前記と同様である。 (2)感光層の構成 減色法による天然色の再現には、上記分光増感色素によ
り分光増感された乳剤と同波長範囲に選択的な分光吸収
をもつ色素を供与する前記色素像形成物質との組合わせ
の少なくとも二つからなる感光層を用いる。乳剤と色素
像形成物質とは別層として重ねて塗設してもよいし、ま
た混合し一層として塗設してもよい。該色素像形成物質
が塗布された状態で、これと組合わされた乳剤の分光感
度域に吸収を持つ場合には別層の方が好ましい。また乳
剤層は複数の、感度の異なる乳剤層からなるものでもよ
く、また乳剤層と色素像形成物質層との間に任意の層を
設けてもよい。例えば、特開昭60−173541号に
記載された造核現像促進剤を含む層、特公昭60−15
267号に記載された隔壁層を設けて色像濃度を高めた
り、また反射層を設け感光要素の感度を高めることも出
来る。反射層としては、白色顔料および親水性バインダ
ーを含む層であり、好ましくは白色顔料は酸化チタン、
親水性バインダーはゼラチンである。酸化チタンの塗布
量は0.1g/m2〜8g/m2、好ましくは0.2g/
2〜4g/m2である。反射層の例としては特開昭60
−91354号に記載がある。好ましい重層構成では、
露光側から青感性乳剤の組合わせ単位、緑感性乳剤の組
合わせ単位、赤感性乳剤の組合わせ単位が順次配置され
る。各乳剤層単位の間には必要に応じて任意の層を設け
る事ができる。特にある乳剤層の現像の効果が他の乳剤
層単位に及ぼす好ましくない影響を防ぐため、中間層を
設置するのが好ましい。
【0087】特公昭55−7576号に記載されたよう
な銀イオンにより拡散性色素を放出する化合物を用いる
場合には銀イオンを補足する化合物を中間層に含有せし
めるのが好ましい。本発明においては必要に応じて、イ
ラジエーション防止層、UV吸収剤層、保護層などが塗
設される。
【0088】II.受像要素 A)支持体 本発明において受像要素の支持体としては、処理温度に
耐えることのできるものが用いられる。一般的には、
紙、合成高分子(フィルム)が挙げられる。具体的に
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、
ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ
イミド、セルロース類(例えばトリアセチルセルロー
ス)またはそれらのフィルム中へ酸化チタンなどの顔料
を含有させたもの、更にポリプロピレンなどから作られ
るフィルム法合成紙、ポリエチレン等の合成樹脂パルプ
と天然パルプとから作られる混抄紙、ヤンキー紙、バラ
イタ紙、コーティッドペーパー(特にキャストコート
紙)、金属、布類、ガラス類等が用いられる。これら
は、単独で用いることもできるし、ポリエチレン等の合
成高分子で片面または両面をラミネートされた支持体と
して用いることもできる。又、紙の内部にカーボンブラ
ックをポリエチレンに練り込んだものを紙と紙の間には
さみ込む形で含有せしめ、遮光性をもたせることもでき
る。この他に、特開昭62−253159号(29)〜
(31)頁に記載の支持体を用いることができる。これ
らの支持体の表面に親水性バインダーとアルミナゾルや
酸化スズのような半導性金属酸化物、カーボンブラック
その他の帯電防止剤を塗布してもよい。
【0089】B)剥離層 前記と同様である。 C)中和機能を有する層 前記と同様である。 D)受像層 前記と同様である。 E)その他 前記と同様である。 III.アルカリ性処理組成物 前記と同様である。
【0090】次に、ハロゲン化銀写真要素以外の記録材
料に関して説明する。本発明の支持体を有する記録材料
はハロゲン化銀写真要素以外にも、インクジェット記録
方式、昇華型熱転写記録方式、溶融型熱転写記録方式、
感熱記録方式、感圧記録方式およびインクドット記録方
式等の記録材料が含まれる。このうち、本発明において
は、インクジェット記録方式、昇華型熱転写記録方式、
溶融型熱転写記録方式の記録材料が好ましい。これらの
記録材料はいずれも受像シートに主情報をインクジェッ
トや転写によって形成(受像)するものである。従っ
て、本発明においては、これらの記録材料の受像シート
(記録シート)を記録材料と見なし、また該受像シート
を支持体と見なす。
【0091】インクジェット記録方式、昇華型熱転写記
録方式、溶融型熱転写記録方式の記録材料の受像シート
は普通紙等の基体の非コーティング支持体、インクまた
は昇華性染料等の受像層(受容層とも称し、インクの場
合はインク吸収層とも称す)として少なくとも親水性ポ
リマー、熱可塑性または熱硬化性樹脂及び/又は無機多
孔質体(好ましくは親水性ポリマー及び/又は無機多孔
体)を含有したコーティング支持体からなる受像シート
が挙げられる。
【0092】基体としては、合成紙、上質紙、アート
紙、コート紙、セルロース繊維紙、あるいはポリオレフ
ィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート
などの各種のプラスチックのフィルム又はシートを使用
することができ、更には各種のプラスチックに白色顔料
や充填剤を加えて成膜した白色不透明フィルムまたは発
泡させた発泡シートなども使用することができる。ま
た、上記基体の積層体も使用可能であり、その代表例と
してセルロース繊維紙と合成紙の積層体、セルロース繊
維紙とプラスチックフィルムの積層体、プラスチックフ
ィルムと合成紙の積層体などが挙げられる。基体の厚さ
は任意でよく、例えば10〜300μm程度が一般的で
ある。更に基体の表面には受像層との接着力向上のため
必要に応じてにプライマー処理やコロナ放電処理を施す
のが好ましい。
【0093】受像層を構成する親水性ポリマーとして
は、従来公知の物質を使用することができる。例えば、
インクジェット記録方式の場合、デンプン、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、アルギ
ン酸、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルア
セタール、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリル酸ソ
ーダ、架橋型ポリアクリル酸、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリスチレンスルホン酸、4級ポリビニルピリジ
ン、ポリアクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ
アミン、水性ウレタン樹脂、水溶性アクリル樹脂、水溶
性エポキシ化合物、水溶性ポリエステル等を挙げること
ができる。又、上記ポリマーの変性物、例えば、カチオ
ン変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニル
ピロリドン等のイオン変性物等も適宜使用することがで
きる。更に、上記被記録媒体のインク受像層を構成する
ために用いられる無機多孔質体としては、シリカゲル、
アルミナ、ゼオライト及び多孔質ガラス等を挙げること
ができる。一方、昇華型熱転写記録方式、溶融型熱転写
記録方式の場合、受像層は熱可塑性または熱硬化性樹脂
が用いられ、例えば、ポリプロピレン等のポリオレフィ
ン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどの
ハロゲン化ポリマー、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリルエ
ステル等のビニルポリマ−、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロー
ス系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等が挙げられ、特に
好ましいのはビニル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂及
びポリエステル系樹脂である。これらの樹脂中に必要に
応じて変性或いは無変性シリコーンオイル、フッ素型添
加剤等の離型剤、酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウ
ム、微粉末シリカ等の顔料、紫外線吸収剤、酸化防止剤
等を添加してもよい。受像層の厚さは1〜50μmが適
当であり、2〜5μmが好ましい。
【0094】これらの受像層には、添加剤として、染料
定着剤、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、消泡剤、
抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔
料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、酸化防止
剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増
強剤などを適宜配合することもできる。
【0095】受像層を基体に塗工する方法は、各種ブレ
ードコーター、ロールコーター、エアーナイフコータ
ー、バーコーター、ロッドブレードコーター、ショート
ドウェルコーター、サイズプレスなどの各種装置をオン
マシンあるいはオフマシンで用いることができる。ま
た、塗工または浸漬後には、マシンカレンダー、TGカ
レンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなど
のカレンダーを用いて仕上げても良い。
【0096】本発明において、特定のセキュリティパタ
ーンを形成させる場所としては、得られた画像を含む記
録材料において、視覚判断できる所であればいずれでも
構わない。例えば、支持体の裏面、支持体の記録層側の
面、支持体上に設けられた任意の層が挙げられる。ま
た、該パターンの形成は特定の層または特定の面の全面
であっても部分的であっても良い。本発明においては、
生産工程上、支持体に直接セキュリティパターンを形成
したものが好ましく、更には支持体の記録層側の面が好
ましい。また、ハロゲン化銀写真要素においては、この
支持体上にハロゲン化銀写真要素の形成に必要な層を塗
設もしくは形成することが好ましい。なお、最も好まし
い態様である拡散転写型のハロゲン化銀写真要素におい
ては、受像層中にセキュリティパターンを形成したもの
が好ましく、特に好ましくは、受像層中の支持体の記録
層側の面である。支持体上の記録層側にセキュリティパ
ターンを形成することにより、改ざんが困難となる。
【0097】以下に本発明を下記実施例を挙げて説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0098】
【実施例】実施例1 両面に20μmのポリエチレンをラミネートし、かつゼ
ラチン下塗りを施された150μmの紙支持体上の受像
層を塗設する側の面に、表1に示す染料を含むインクを
用いて、セキュリティパターンとして、「セキュリティ
パターン」の文字(14ポイントの明朝体)を凸版印刷
で印刷した。なお、比較の染料は油溶性であるため、油
溶性インク[マクロメルトJP119(ヘンケル白水
(株))、エロジールR972(日本アエロジル
(株))、インク溶媒(トルエン、ブタノール、イソプ
ロパノール他)に染料を1質量%添加したもの]を、一
方、本発明の水溶性蛍光染料は水溶性であり、水溶性イ
ンク[10%PVAワニス水溶液、インク溶剤(イソプ
ロパノール、水)に染料を4.8質量%添加]を使用し
た。上記の各支持体を用いて、以下に示すような層構成
にて塗布を行い、受像要素(101)〜(104)を作
製した。
【0099】バック層側: (a)カーボンブラック2.8g/m2およびゼラチン
4.8g/m2を含有する遮光層。 (b)二酸化チタン4.1g/m2およびゼラチン1.
0g/m2を含有する白色層。 (c)ゼラチン0.5g/m2を含有する保護層。 受像層側: (1)アクリル酸/ブチルアクリレート共重合体(モル
比8:2、平均分子量50,000)4.0g/m2
ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化率88%)
及び下記化合物(F)0.04g/m2を含有する中和
層。
【0100】
【化14】
【0101】(2)ジアセチルセルロース(酢化度5
1.3%)3.5g/m2、スチレン/無水マレイン酸
共重合体(モル比1:1、平均分子量10000)0.
39g/m2、下記化合物(B)0.07g/m2、及び
コロネートHL(日本ポリウレタン(株)製)0.09
8g/m2を含有するタイミング層。
【0102】
【化15】
【0103】(3)ポリマーラテックス(スチレン/ブ
チルアクリレート/N−メチロールアクリルアミドを質
量比49.7/42.3/8の比で乳化重合したもの)
1.32g/m2およびポリマーラテックス(メチルメ
タクリレート/アクリル酸/N−メチロールアクリルア
ミドを質量比93/3/4で乳化重合したもの)1.3
2g/m2、下記化合物(C)0.162g/m2、及び
下記塗布助剤(D)0.0148g/m2を含有するタ
イミング層。
【0104】
【化16】
【0105】(4)下記媒染剤(E)3.7g/m2
ホルムアルデヒド0.21g/m2および上記硬膜剤
(F)0.10g/m2、前記塗布助剤(D)0.01
g/m2およびゼラチン2.8g/m2を含有する媒染
層。
【0106】
【化17】
【0107】(5)アクリル酸/ブチルメタクリレート
共重合体(モル比85:15、平均分子量100,00
0)0.06g/m2および下記化合物(H)0.00
3g/m2を含有する剥離層。
【0108】
【化18】
【0109】一方、感光要素は以下のように作成した。
100μmの透明なポリエチレンテレフタレートフィル
ムの支持体上に次に示すような構成にて塗布を行い感光
要素(101)を作製した。 バック層側: (a)カーボンブラック6.0g/m2およびゼラチン
2.0g/m2を含有する遮光層。 (b)ゼラチン0.5g/m2を含有する保護層。 乳剤層側: (1)二酸化チタン3.7g/m2およびゼラチン0.
5g/m2を含有する層。 (2)下記のシアン色素放出レドックス化合物0.46
g/m2、トリシクロヘキシルホスフェート0.07g
/m2、下記の分散助剤(A)0.05g/m2、下記の
分散助剤(B)0.06g/m2、およびゼラチン0.
5g/m2を含有する色材層。
【0110】
【化19】
【0111】(3)ゼラチン0.5g/m2を含有する
層。 (4)赤感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(平均粒子サイ
ズ0.65μm、銀の量で0.11g/m2)、ゼラチ
ン0.3g/m2、下記の造核剤0.003g/m 2およ
び2−スルホ−5−n−ペンタデシルハイドロキノン・
ナトリウム塩0.02g/m2を含有する赤感性乳剤
層。
【0112】
【化20】
【0113】(5)赤感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤
(平均粒子サイズ0.98μm、銀の量で0.23g/
2)、ゼラチン0.4g/m2、2−スルホー5−n−
ペンタデシルハイドロキノン・ナトリウム塩0.04g
/m2、および層(4)と同じ造核剤0.005mg/
2を含有する赤感性乳剤層。 (6)2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン
0.61g/m2、下記のポリマー分散剤0.33g/
2およびゼラチン0.3g/m2を含有する混色防止
層。
【0114】
【化21】
【0115】(7)ゼラチン0.2g/m2を含有する
中間層。 (8)下記のマゼンタ色素放出レドックス化合物を0.
46g/m2、層(2)と同じ分散助剤(A)0.04
g/m2、分散助剤(B)0.07g/m2、およびゼラ
チン0.7g/m2を含有する色材層。
【0116】
【化22】
【0117】(9)緑感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤
(平均粒子サイズ0.65μm、銀の量で0.11g/
2)、ゼラチン0.2g/m2、層(4)と同じ造核剤
0.005mg/m2および2−スルホ−5−n−ペン
タデシルハイドロキノン・ナトリウム塩0.02g/m
2を含有する緑感性乳剤層。 (10)緑感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(平均粒子サ
イズ0.98μm、銀の量で0.26g/m2)、ゼラ
チン0.6g/m2、層(4)と同じ造核剤0.004
mg/m2および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハ
イドロキノン・ナトリウム塩0.04g/m2を含有す
る緑感性乳剤層。 (11)2,5−ジ−t−ペンタデシルハイドロキノン
0.91g/m2、下記のポリマー分散剤0.29g/
2およびゼラチン0.4g/m2を含有する混色防止
層。
【0118】
【化23】
【0119】(12)(7)と同一の層。 (13)下記構造のイエロー色素放出レドックス化合物
0.53g/m2、トリシクロヘキシルホスフェート
0.16g/m2、層(2)と同じ分散助剤(A)0.
05g/m2、分散助剤(B)0.03g/m2およびゼ
ラチン0.5g/m 2を含有する色材層。
【0120】
【化24】
【0121】(14)青感性内潜型接ポジ臭化銀乳剤
(平均粒子サイズ0.65μm、銀の量で0.15g/
2)、ゼラチン0.2g/m2、層(4)と同じ造核剤
0.006mg/m2および2−スルホ−5−n−ペン
タデシルハイドロキノン・ナトリウム塩0.01g/m
2を含有する青感性乳剤層。 (15)青感性内潜型直接ポジ臭化銀乳剤(平均粒子サ
イズ0.98μm、銀の量で0.23g/m2)、ゼラ
チン0.3g/m2、層(4)と同じ造核剤0.005
mg/m2および2−スルホ−5−n−ペンタデシルハ
イドロキノン・ナトリウム塩0.01g/m2を含有す
る青感性乳剤層。 (16)下記の紫外線吸収剤(A)と(B)を各0.1
2g/m2およびゼラチン0.5g/m2を含有する紫外
線吸収層。
【0122】
【化25】
【0123】(17)マット剤(PMMA)0.2g/
2、下記の硬膜剤(A)0.11g/m2、下記の硬膜
剤(B)0.03g/m2およびゼラチン0.4g/m2
を含有する保護層。
【0124】
【化26】
【0125】さらに、下記組成の処理液1gずつを塩化
ビニルをラミネートしたアルミニウム箔のポッドに窒素
雰囲気下で充填したアルカリ処理組成物を作製した。
【0126】 ヒドロキシエチルセルロース 42g 硝酸亜鉛・6H2O 0.9g 5−メチルベンゾトリアゾール 5.4g ベンジルアルコール 3.4ml 二酸化チタン 1.2g 硝酸アルミニウム・9H2O 15g 亜硫酸カリウム 1.0g 1−フェニル−4−ヒドロキシ−4−ヒドロキシメチル −3−ピラゾリドン 13.0g 水酸化カリウム 63g 水 854ml
【0127】次いで、感光要素(101)に像様露光を
与えた後、受像要素(101)を重ね合わせ、両要素の
間にアルカリ処理組成物を60μmの厚みになるよう展
開処理した。処理は25℃で行い、処理後90秒で感光
要素と受像要素を剥離した。
【0128】受像要素(102)〜(104)に対して
も、上記の感光要素(101)を使用して、露光、アル
カリ処理組成物により処理した。
【0129】以上のようにして各受像要素に画像を形成
した後、セキュリティパターンのにじみと堅牢性を以下
の強制試験によって評価した。 1)60℃(湿度調節なし)で14日間保存 2)60℃80%RHで14日間保存 3)太陽光曝光14日間 なお、にじみと堅牢性はセキュリティパターンからの蛍
光の発光を目視で観測することにより評価した。評価レ
ベルは以下の三段階評価を行った。
【0130】にじみと堅牢性の評価レベル ○:強制試験前と同等 △:強制試験前より劣る ×:強制試験前より著しく劣る
【0131】得られた結果をまとめて表1に示した。こ
の結果、本発明の水溶性蛍光染料は他の染料と比較し、
高温、高温高湿度、太陽光曝光下でも、にじみ、堅牢性
ともに良好な結果が得られた。
【0132】
【表1】
【0133】
【化27】
【0134】実施例2 実施例1の受像要素(101)で用いた本発明の化合物
1に代えて本発明の化合物3、4、7、13、15、2
5を用いる以外は受像要素(101)と全く同様にして
受像要素を作成し、実施例1と同様の評価を行った結
果、いずれの試料も、にじみ、堅牢性とも良好な結果を
得た。
【0135】実施例3 特開平11−282108号の実施例4に記載の感光材
料(試料401〜405)を作製するに際し、該実施例
4で使用されている支持体(ポリエチレン樹脂ラミネー
ト紙)の乳剤層塗設面側に、前述の本発明の実施例1と
同様にして、本発明の化合物1、3、4、7、13、1
5、25をそれぞれ含んだインクで凸版印刷した以外は
全く同様にして、35種(支持体7種×染料5種)の新
たな試料を作成し、特開平11−282108号の実施
例4に記載の方法で露光、現像処理した後、本発明の実
施例1に記載の方法でにじみと堅牢性の評価を行った。
この結果、いずれの試料も、にじみ、堅牢性とも良好な
結果を得た。
【0136】
【発明の効果】本発明の記録材料、ハロゲン化銀写真材
料及び記録材料支持体は、その検証に特殊な装置を使用
せず、かつ、画像の審美性、芸術性を損なわない安価で
簡易な、認証識別方法並びに該認証におけるセキュリテ
ィパターンを可能にする。また本発明におけるセキュリ
ティパターンは、アルカリ条件下や高温高湿条件下にお
かれた場合でもにじみのなく、それによって信頼性の高
いセキュリティ性を付与した記録材料、特にハロゲン化
銀写真要素並びに認証識別方法を確立できる。更に本発
明におけるセキュリティパターンは、堅牢性が優れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03C 1/76 G03C 8/26 4H056 7/00 G06K 19/00 R 5B035 8/26 B41J 29/00 Z Fターム(参考) 2C005 HA02 HA07 HB01 HB02 HB03 HB09 HB10 HB13 JB13 JB14 JB22 LA24 LA27 LA30 2C061 AQ04 AQ05 AS02 2H016 AA00 AD00 BC00 BD03 BK00 2H023 FA00 FD01 2H113 BB02 CA39 DA05 4H056 CA03 CC02 CE02 DA02 DB10 DC02 DD10 DE28 FA05 5B035 AA15 BA03 BC00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光前に予め、水溶性蛍光染料によって
    セキュリティパターンが形成されていることを特徴とす
    るハロゲン化銀写真要素。
  2. 【請求項2】 水溶性蛍光染料が少なくとも2個の親水
    性置換基を有する染料であることを特徴とする請求項1
    記載のハロゲン化銀写真要素。
  3. 【請求項3】 水溶性蛍光染料がアミノスチルベン構造
    を有する染料であることを特徴とする請求項2記載のハ
    ロゲン化銀写真要素。
  4. 【請求項4】 水溶性蛍光染料が下記一般式(I)で表
    される化合物であることを特徴とする請求項3記載のハ
    ロゲン化銀写真要素。 一般式(I) 【化1】 一般式(I)において、R1からR4はそれぞれ、アミノ
    基、アニリノ基、アルコキシ基、またはアリールオキシ
    基を表す。但し、R1からR4のうち少なくとも一つはア
    ニリノ基である。Mは、水素原子、もしくはアルカリ金
    属を表す。
  5. 【請求項5】 ハロゲン化銀写真要素が拡散転写型のハ
    ロゲン化銀写真要素であり、セキュリティパターンが受
    像層中に形成されていることを特徴とする請求項1記載
    のハロゲン化銀写真要素。
  6. 【請求項6】 支持体を有する記録材料において、記録
    付与前に予め、少なくとも2個の親水性置換基を有する
    アミノスチルベン系水溶性蛍光染料によってセキュリテ
    ィパターンが形成されていることを特徴とする記録材
    料。
  7. 【請求項7】 少なくとも2個の親水性置換基を有する
    アミノスチルベン系水溶性蛍光染料によってセキュリテ
    ィパターンが形成されていることを特徴とする記録材料
    用支持体。
  8. 【請求項8】 少なくとも2個の親水性置換基を有する
    アミノスチルベン系水溶性蛍光染料からなるセキュリテ
    ィパターンの有無によって、認証識別することを特徴と
    する識別方法。
JP2000025704A 2000-02-02 2000-02-02 認証性が付与されたハロゲン化銀写真要素、記録材料および認証識別方法 Pending JP2001216493A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013151690A (ja) * 2013-03-08 2013-08-08 Mitsubishi Chemicals Corp 高屈折率重合性化合物

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JP2013151690A (ja) * 2013-03-08 2013-08-08 Mitsubishi Chemicals Corp 高屈折率重合性化合物

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