JP2001213988A - 連続気泡押出発泡体 - Google Patents

連続気泡押出発泡体

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JP2001213988A
JP2001213988A JP2000023179A JP2000023179A JP2001213988A JP 2001213988 A JP2001213988 A JP 2001213988A JP 2000023179 A JP2000023179 A JP 2000023179A JP 2000023179 A JP2000023179 A JP 2000023179A JP 2001213988 A JP2001213988 A JP 2001213988A
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JP2000023179A
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Koichi Wakabayashi
功一 若林
Koichi Ishikawa
光一 石川
Yoshinori Watanabe
義則 渡辺
Hideki Ishii
秀樹 石井
Naochika Kogure
直親 小暮
Seiji Takahashi
誠治 高橋
Taku Kitahama
卓 北浜
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JSP Corp
Original Assignee
JSP Corp
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  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、クッション性、耐久性、柔軟性、
吸音性、吸水性、通気性、耐熱性、耐薬品製、耐水性、
断熱性、リサイクル性、低温衝撃性、生産性等に優れた
安価な連続気泡押出発泡体を提供することを目的とす
る。 【解決手段】 本発明の連続気泡押出発泡体は、連続気
泡率が50%以上の連続気泡押出発泡体であって、該連
続気泡押出発泡体の基材が、ポリオレフィン系樹脂から
なる成分(A)と、エチレン−α,β不飽和カルボン酸
共重合体(但し、アイオノマーは除く)、オレフィン系
エラストマー、スチレン系エラストマー、エチレン酢酸
ビニル共重合体の群の中から選択される1種又は2種以
上の重合体からなる成分(B)とから構成される混合重
合体を主成分とするという構成により得ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クッション材、包
装材、吸音材、吸水材、防振材、工業用各種フィルター
等に用いられる連続気泡押出発泡体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、合成樹脂からなる連続気泡発
泡体としてウレタンフォーム、フォームラバー、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体フォームなどが知られている。
これらの発泡体は、柔軟で加工性が良いことから、洗浄
用スポンジ、吸音材、工業用各種フィルターなどの用途
において使用されてきた。しかし、これらの連続気泡押
出発泡体は、耐酸、耐アルカリ等の耐薬品性、耐熱性、
耐候性などが劣っているため用途が限定されていた。更
に、ウレタンフォームやフォームラバーは原料へのリサ
イクルが困難なものであり、エチレン−酢酸ビニル共重
合体フォームは製造時の臭気が激しいことが問題となっ
ていた。
【0003】一方、オレフィン系樹脂は、耐熱性、耐薬
品性、耐候性において非常に優れており、また、リサイ
クル性にも優れている。従って、オレフィン系樹脂から
なる連続気泡押出発泡体であれば、上記問題を解決する
ことができる。しかしながら、従来のポリオレフィン系
樹脂発泡体は、断熱材、緩衝材などの用途において多量
に使用されてきたが、これらは独立気泡の発泡体である
ことから、吸水性、通気性を必要とする用途には使用す
ることができなかった。
【0004】そこで、従来から連続気泡のポリオレフィ
ン系樹脂発泡体を開発することが試みられてきた。例え
ば、独立気泡のポリオレフィン系樹脂発泡体に針穴加工
を行ない連続気泡発泡体とする技術が知られている。し
かしながら、単にポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹
脂を基材とする独立気泡の発泡体に針穴加工を行なって
得られた連続気泡のポリオレフィン系樹脂発泡体は、圧
縮永久歪が大きく、長期の使用に耐え得る十分な緩衝性
を有しないものであった。
【0005】又、従来からポリオレフィン系樹脂とアイ
オノマー樹脂等からなる連続気泡の発泡体も知られてい
る(特開平10−279724号公報)。しかしなが
ら、この発泡体は、ポリオレフィン系樹脂0〜50重量
部に対して、高価なアイオノマー樹脂を100〜50重
量部も使用しなければならないため、高価なものになら
ざるをえず汎用されるには未だ不充分なものであった。
更に、連続気泡発泡体の押出発泡を上記配合で行なう
と、押出圧力が高いのでダイにおける発熱が激しく、高
発泡倍率、高厚みの良好な連続気泡押出発泡体を得るこ
とが困難であるという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明はかかる状況に
鑑みなされたもので、クッション性、耐久性、柔軟性、
吸音性、吸水性、通気性、耐熱性、耐薬品製、耐水性、
断熱性、リサイクル性、低温衝撃性、生産性等に優れた
安価な連続気泡押出発泡体を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち本発明の連続気泡押
出発泡体は、連続気泡率が50%以上の連続気泡押出発
泡体であって、該連続気泡押出発泡体の基材が、ポリオ
レフィン系樹脂からなる成分(A)と、エチレン−α,
β不飽和カルボン酸共重合体(但し、アイオノマーは除
く)、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラスト
マー、エチレン−酢酸ビニル共重合体の群の中から選択
される1種又は2種以上の重合体からなる成分(B)と
から構成される混合重合体を主成分とすることを特徴と
する。
【0008】上記混合重合体は、5〜95重量部の成分
(A)と95〜5重量部の成分(B)(但し、成分
(A)+成分(B)=100重量部)とからなることが
好ましい。
【0009】また上記基材は、混合重合体100重量部
に対して100重量部未満(但し、0は含まず)の熱可
逆的架橋ポリマーを含むことが好ましく、該熱可逆的架
橋ポリマーはエチレン系アイオノマー樹脂であることが
好ましい。
【0010】上記連続気泡押出発泡体は、密度が15〜
300kg/m3、厚みが0.5〜10mmのシート状発
泡体であることが好ましく、又、密度が15〜200k
g/m3、厚みが10〜200mmの板状発泡体であるこ
とが好ましい。
【0011】又、上記連続気泡押出発泡体は、密度が1
5〜200kg/m3、押出方向に対して直交する垂直断
面の面積が0.7〜900cm2の長尺状発泡体である
ことが好ましい。
【発明の実施の形態】
【0012】本発明の連続気泡押出発泡体は、連続気泡
率が50%以上である。連続気泡率が50%未満の場合
は、繰り返し応力に対する復元性、クッション性、柔軟
性、吸音性、吸水性、通気性といった連続気泡押出発泡
体の特有の機能の発現効果が少なくなり、連続気泡の発
泡体とは言い難くなる。尚、明細書における連続気泡押
出発泡体の連続気泡率とは、発泡体の一部のみの値では
なく、発泡体全体における平均値をいう。従って、連続
気泡押出発泡体の一部分において本発明が特定する連続
気泡率を下回る部分があっても、発泡体全体の平均値が
本発明が特定する連続気泡率以上であれば、本発明が特
定する連続気泡押出発泡体である。
【0013】連続気泡押出発泡体特有の性質である繰り
返し応力に対する復元性、クッション性、柔軟性、吸音
性、吸水性、通気性が特に優れ、更に後述する弾性に富
む基材と組合わせることにより適度な回復遅延性を有す
るという観点からは、連続気泡率が70%以上、更に8
0%以上であることが好ましく、連続気泡率が70%以
上になると、手で触った感触が極めて柔らかく連続気泡
率が70%未満のものとは明らかに異なるものとなる。
【0014】本明細書における連続気泡率の測定は、A
STM D−2856−70(手順C)に準じて次の様に
行なう。エアピクノメーターを使用して測定試料の真の
体積Vx(cm3)を求め、測定試料の外寸から見掛け
の体積Va(cm3)を求め、式(1)により連続気泡
率(%)を計算する。尚、真の体積Vxとは、測定試料
中の樹脂の体積と独立気泡部分の体積との和である。
【0015】
【式1】 連続気泡率(%)={(Va−Vx)/(Va−W/ρ)}×100(1) Wは測定試料の重量(g)、ρは発泡体を構成する基材
の密度(g/cm3)である。
【0016】又、測定試料は、連続気泡押出発泡体の形
状に従って以下の通り調整する。発泡体形状がシート状
の場合は、縦40mm、横25mmのシート状サンプル
を複数枚切り出し、切り出したサンプルを重ね合せて厚
み約25mmとしたものを測定試料とする。
【0017】発泡体形状が板状の場合は、縦25mm、
横25mm、厚み40mmの直方体サンプルを切り出
し、切り出したサンプルを測定試料とする。尚、厚みが
40mmの直方体サンプルを切り出せない場合は、重ね
合せて所定の厚みに調整して測定試料とする。又、板状
発泡体の場合、発泡体の部分部分において連続気泡率が
ばらつく場合があるため、該発泡体全体の連続気泡率の
ばらつき方が把握できるように、該発泡体の各部分から
均等に測定試料を切り出し(少なくとも10個以上)、
切り出した各々の測定試料の連続気泡率の算術平均をも
って連続気泡発泡体の連続気泡率とする。
【0018】発泡体形状が長尺状の場合は、縦25m
m、横25mm、厚み40mmの直方体サンプルを切り
出し、切り出したサンプルを測定試料とする。尚、縦、
横、及び/又は厚みが所定の寸法の直方体サンプルを切
り出せない場合は、複数の直方体サンプルを重ね合せた
り、並べる等して所定の寸法に調整して測定試料とす
る。又、板状発泡体と同様に長尺発泡体は、発泡体の部
分部分において連続気泡率がばらつく場合がある為、板
状発泡体と同様に各部分から切り出した測定試料の算術
平均値をもって連続気泡発泡体の連続気泡率とする。
【0019】本発明の連続気泡押出発泡体の基材の主成
分は、ポリオレフィン系樹脂からなる成分(A)と、エ
チレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体、オレフィン
系エラストマー、スチレン系エラストマー、エチレン−
酢酸ビニル共重合体の群の中から選択される1種又は2
種以上の重合体からなる成分(B)とから構成される混
合重合体である。尚、本発明において、混合重合体が基
材の主成分であるとは、混合重合体が連続気泡押出発泡
体を構成する基材中に50重量%を超え、好ましくは7
5重量%以上混合されていることを意味する。
【0020】上記基材の主成分である混合重合体を構成
する成分(A)は、ポリオレフィン系樹脂からなる。該
ポリオレフィン系樹脂としては、ポリエチレン系樹脂、
ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂等が挙げられ
る。但し、本発明の成分(A)は、ポリオレフィン系樹
脂でありさえすれば、これらに限定するものではない。
【0021】上記ポリエチレン系樹脂とは、エチレンの
単独重合体やエチレンと炭素数が3〜12個のα−オレ
フィン等との重合体であってエチレン成分が60重量%
以上含有されているもの(但し、後述する混合重合体を
構成する成分(B)を除く)をいい、具体的には高密度
ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレ
ン、直鎖状低密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレ
ン、エチレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−ブ
テン共重合体、エチレン−ビニルアルコール、エチレン
−グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
【0022】ポリエチレン系樹脂の中でも低密度ポリエ
チレン、直鎖状低密度ポリエチレンを成分(A)とする
ことが、柔軟性、じん性に優れた発泡体を得ることがで
きるので、特に好ましい。尚、ポリエチレン系樹脂は単
独のものに限らず、低密度ポリエチレンと高密度ポリエ
チレンとの混合物など2種類以上混合したものであって
もよい。
【0023】上記ポリプロピレン系樹脂とは、プロピレ
ンの単独重合体やプロピレンと他のモノマー成分との共
重合体であって、プロピレン成分が60重量%以上含有
されているもの(但し、後述する混合重合体を構成する
成分(B)を除く)をいう。該共重合体は、ランダム共
重合体でもブロック共重合体でもグラフト共重合体でも
良く、共重合体を構成する他のモノマー成分としてはエ
チレン、1-ブテン、イソブチレン、1-ペンテン、3−メ
チル−1−ブテン、1−ヘキセン、3,4−ジメチル−
1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ヘキセンなど
が挙げられる。尚、ポリプロピレン系樹脂は単独のもの
に限らず、プロピレン−エチレンランダム共重合体とプ
ロピレン−エチレンブロック共重合体との混合物など2
種類以上混合したものであってもよい。
【0024】尚、本発明の成分(A)は、ポリエチレン
系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン樹脂等を単
独で用いるだけでなく、2種以上混合して用いてもよ
い。
【0025】上記基材の主成分である混合重合体を構成
する成分(B)は、エチレン−α,β不飽和カルボン酸
共重合体、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラ
ストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体の群の中から
選択される1種又は2種以上の重合体からなる。
【0026】上記エチレン−α,β不飽和カルボン酸共
重合体のα,β不飽和カルボン酸成分としては、アクリ
ル酸、メタクリル酸、エタアクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、フマル酸、ケイヒ酸やこれらのアルキルエス
テル等が挙げられ、汎用性の面からアクリル酸、メタク
リル酸、及びこれらのアルキルエステルが好ましい。
【0027】上記エチレン−α,β不飽和カルボン酸と
は、上記α,β不飽和カルボン酸成分にエチレンを共重
合させたものである。具体的には、エチレン−アクリル
酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エ
チレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタク
リル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸メチル共重合
体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体等が挙げら
れる。尚、上記エチレン−α,β不飽和カルボン酸共重
合体中のα,β不飽和カルボン酸成分の含有率は、2〜
60重量%、特に10〜40重量%であることが好まし
い。
【0028】上記オレフィン系エラストマーとしては、
ポリプロピレン系樹脂、塩素化ポリオレフィン系樹脂等
をハードセグメントとし、エチレン−プロピレン共重合
体やエチレン−プロピレン−ジエン共重合体からなるエ
チレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴム、ブチルゴ
ム、天然ゴム、ニトリルゴム等をソフトセグメントとす
るもの、更に架橋ポリオレフィンアロイ、エチレン−ス
チレン共重合体等が挙げられる。
【0029】上記スチレン系エラストマーとしては、ス
チレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SB
S)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
体(SIS)、スチレン−エチレン共重合体、スチレン
−エチレン−プロピレン共重合体、SBSの水添物、S
ISの水添物等が挙げられる。
【0030】上記エチレン−酢酸ビニル共重合体として
は、酢酸ビニル含有量が5〜50重量%のものが、前記
成分(A)の樹脂との粘度差が適度であることから、押
出工程において安定して連続気泡率50%の押出発泡体
を得ることができるため好ましい。
【0031】本発明の連続気泡押出発泡体の基材の主成
分である混合重合体は、5〜95重量部の成分(A)と
95〜5重量部の成分(B)(但し、成分(A)+成分
(B)=100重量部)とからなり、安定して連続気泡
押出発泡体を押出発泡により製造するという観点から
は、10〜80重量部の成分(A)と90〜20重量部
の成分(B)(但し、成分(A)+成分(B)=100
重量部)とからなることが好ましく、20〜70重量部
の成分(A)と80〜30重量部の成分(B)(但し、
成分(A)+成分(B)=100重量部)とからなるこ
とが更に好ましく、30〜60重量部の成分(A)と7
0〜40重量部の成分(B)(但し、成分(A)+成分
(B)=100重量部)とからなることが特に好まし
い。
【0032】成分(A)が5重量部未満の場合、即ち成
分(B)が95重量部を超える場合は、発泡が困難とな
り高発泡倍率の連続気泡押出発泡体が得られない可能性
がある。一方、成分(A)が95重量部を超える場合、
即ち成分(B)が5重量部未満の場合は、押出発泡工程
において高い連続気泡率の発泡体を得るための条件設定
が難しい。又、得られる連続気泡押出発泡体の弾性が不
足して、パッキン材、シール材として使用した場合の回
復性が悪くなる虞がある。
【0033】従って、高発泡倍率の連続気泡押出発泡体
であって、充分な弾性を有するという観点からも、本発
明の混合重合体においては、成分(B)は90〜20重
量部含まれることが好ましく、80〜30重量部含まれ
ることが更に好ましく、70〜40重量部含まれること
が特に好ましい。
【0034】本発明の連続気泡押出発泡体を構成する基
材は、混合重合体100重量部に対して100重量部未
満(但し、0は含まず)の熱可逆的架橋ポリマーを含む
ことが好ましく、混合重合体100重量部に対して5〜
80重量部の熱可逆的架橋ポリマーを含むことがより好
ましい。
【0035】上記熱可逆的架橋ポリマーとは、常温では
一種の架橋構造を有する高分子であって、架橋された高
分子と同様の物性を有するが、190℃〜熱分解温度未
満(概ね250℃未満)の高温条件下になると架橋構造
が弱まって、無架橋高分子、例えば、低密度ポリエチレ
ン樹脂等と同様な加工性を有する高分子をいう。
【0036】本発明における熱可逆的架橋ポリマーは、
温度(℃)と溶融張力(mN)との関係において、19
0℃における溶融張力が30mN以上(上限はおおむね
1000mN)であって、温度(℃)を横軸、溶融張力
(mN)の常用対数値を縦軸とするグラフ上において、
溶融張力の対数値と温度との関係を表す直線の傾きが−
9.5×10-3〜−2.0×10-2の範囲内にあるもの
が好ましい。尚、上記溶融張力は、東洋精機製作所社製
メルトテンションテスターを用い、径2.095mm、
長さ8.000mmのオリフィスを使用して、押出量
0.3g/minの条件下、170℃〜230℃の各温
度において測定した溶融張力(mN)である。
【0037】かかる熱可逆的架橋ポリマーを含有した基
材は、該基材と共に発泡剤を溶融混練して発泡性溶融物
とした後、該発泡性溶融物を押出機先端より押出して発
泡体を形成する際に、押出樹脂温度、即ち発泡適性温度
付近での基材の粘弾性の変化が緩やかなことに特徴があ
り、熱可逆的架橋ポリマーを含有した基材を使用する
と、外観良好で使用発泡剤量に見合った良好な発泡倍率
の発泡体を容易に形成することができる。
【0038】従って、上記特定量の熱可逆的架橋ポリマ
ーが混合された基材は、押出発泡の適性温度範囲が広く
なって、押出発泡体の製造が容易なものとなるため、よ
り高発泡倍率、高厚みの発泡体を容易に得ることができ
る。又、最終的に得られた連続気泡押出発泡体の引張強
度や引き裂き強度などの機械的強度も向上する。
【0039】しかし、基材が、混合重合体100重量部
に対して100重量部以上の熱可逆的架橋ポリマーを含
む場合は、基材の粘度が高くなりすぎる傾向がある。従
って、押出発泡時に押出機の圧力が上がりダイでの発熱
が激しくなるので、高発泡倍率、高厚み、高断面積の発
泡体が得られがたくなる虞がある。又、スクリューに負
荷がかかりすぎる、物理発泡剤の注入圧力が高くなりす
ぎる等の押出発泡時の操作性も悪くなって、発泡体の製
造が容易ではなくなる。
【0040】上記熱可逆的架橋ポリマーとしては、エチ
レン系アイオノマー樹脂を使用することが好ましい。エ
チレン系アイオノマー樹脂を特定量含有した基材は、押
出発泡時にダイ圧力を適度な高さに保つことができる。
従って、エチレン系アイオノマー樹脂を混合しない場合
に比べ、同吐出量においてダイの間隙をより広げた場合
であっても、ダイ内における発泡を容易に防ぐことがで
きる。その結果、板状連続気泡押出発泡体やシート状連
続気泡押出発泡体の製造においては、厚みのある高発泡
倍率の発泡体を容易に得ることができ、長尺状連続気泡
押出発泡体の製造においては、断面積が大きな発泡体を
容易に得ることができる。
【0041】エチレン系アイオノマー樹脂とは、エチレ
ン単量体とアクリル酸、メタクリル酸、エタアクリル
酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、ケイヒ酸等の
α,β不飽和カルボン酸とを共重合させたものの金属塩
架橋物である。上記金属塩としては、アルカリ金属塩、
アルカリ土類金属塩、典型金属塩、又は遷移金属塩等が
挙げられる。該共重合体の金属塩架橋物は分子間を金属
イオンのイオン結合力にて一種の架橋構造を形成するこ
とにより、常温では架橋高分子のような物性を有し、押
出成形可能な高温では無架橋高分子のような加工性を有
する。
【0042】エチレン系アイオノマー樹脂としては、エ
チレン−アクリル酸共重合体またはエチレン−メタクリ
ル酸共重合体の分子間を金属イオンで架橋したアイオノ
マー樹脂などが挙げられる。
【0043】また、混合重合体に混合される上記エチレ
ン系アイオノマー樹脂の中和度は通常10〜90モル%
であり、特に30〜90モル%のものが好ましい。ま
た、該アイオノマー樹脂のケン化度は、50モル%以上
のもの、特に70〜100モル%のものが好ましい。こ
のように中和度、ケン化度を調整することにより混合重
合体との混練性が良好なものとなる。
【0044】尚、中和度及びケン化度は、赤外分光分析
で測定される。具体的には、赤外分光分析の測定結果と
して得られる不飽和カルボン酸エステルの単量体単位の
モル数(a)、不飽和カルボン酸金属塩の単量体単位の
モル数(b)、不飽和カルボン酸の単量体単位のモル数
(c)から、式(2)(3)によって求められる。
【0045】
【式2】 中和度(モル%)={b/(b+c)}×100 (2)
【式3】 ケン化度(モル%)={(b+c)/(a+b+c)}×100 (3)
【0046】尚、上記基材は、スチレン系樹脂等の他の
重合体成分を必要に応じて混合したものであっても良
い。
【0047】また、基材には、収縮防止剤、気泡調節
剤、耐候剤、紫外線吸収剤、紫外線反射剤、赤外線吸収
剤、赤外線反射剤、難燃剤、流動性向上剤、着色剤、熱
安定剤、酸化防止剤、結晶核剤、無機充填剤、ゴム等の
各種添加剤を必要に応じて適宜配合することができる。
【0048】本発明においては特に上記添加剤の中で
も、収縮防止剤を基材100重量部に対して0.1〜1
5重量部添加することが、良好な発泡体、特に高発泡倍
率、高厚みの発泡体を得ることができるので好ましい。
【0049】収縮防止剤としては、炭素数10以上(好
ましくは15〜25)の脂肪酸と水酸基3〜7個を有す
る多価アルコールとのエステル、炭素数10以上(好ま
しくは15〜25)の脂肪酸アミン、炭素数10以上
(好ましくは15〜25)の脂肪酸アミド等が挙げられ
る。
【0050】上記収縮防止剤の炭素数10以上の脂肪酸
としては、ステアリン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、ヘプタコン酸、
モンタン酸、メリシン酸、ラクセル酸などが挙げられ、
水酸基3〜7個を有する多価アルコールとしては、グリ
セリン、ジグリセリン、トリグリセリン、エリトリット
アラビット、キシリット、マンニット、ソルビット、ソ
ルビタン等が挙げられる。尚、収縮防止剤は、2種以上
の収縮防止剤を混合して使用してもよい。
【0051】収縮防止剤の具体例としては、モノステア
リン酸グリセライド、モノベヘン酸グリセライド、ジス
テアリン酸グリセライド、トリステアリン酸グリセライ
ド、ポリオキシエチレンミリスチルアミン、ポリオキシ
エチレンパルミチンアミン、ポリオキシエチレンステア
リルアミン、ラウリル酸アミド、ミリスチン酸アミド、
バルミチン酸アミド、ステアリン酸アミド等が挙げられ
る。
【0052】また、上記気泡調節剤としては、タルク、
シリカ、クレー等の無機質系微粉末状物、酒石酸水素ナ
トリウム、コハク酸水素カリウム、クエン酸ナトリウ
ム、クエン酸カリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリ
ウム、シュウ酸ナトリウムなどの多価カルボン酸のアル
カリ金属塩等の炭酸塩又は重炭酸塩等が挙げられ、基材
100重量部に対して、0.01〜10重量部添加する
ことが好ましい。
【0053】本発明の連続気泡押出発泡体の製造におい
て基材に添加される発泡剤としては、物理発泡剤、分解
型発泡剤のいずれも使用できるが、発泡倍率の高い連続
気泡押出発泡体を得るには物理発泡剤を使用することが
好ましい。物理発泡剤としては例えば、プロパン、ノル
マルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペン
タン、ノルマルヘキサン、イソヘキサン、シクロヘキサ
ン等の脂肪族炭化水素、塩化メチル、塩化エチル等の塩
化炭化水素、1,1,1,2-テトラフロロエタン、1,1-ジフロ
ロエタン等のフッ化炭化水素、二酸化炭素、窒素、水な
どの無機系のもの等が挙げられる。分解型発泡剤として
は、アゾジカルボンアミド等が挙げられる。上記した発
泡剤は、2種以上混合して使用することができ、又、気
泡の調整も兼ねて分解型発泡剤を物理発泡剤に併用する
こともできる。
【0054】本発明の連続気泡押出発泡体は、好ましく
は密度15〜300kg/m3のものであり、シート状
発泡体、板状発泡体、長尺状発泡体等として使用するこ
とができる。本発明の連続気泡押出発泡体をシート状発
泡体として使用する場合は、密度が15〜300kg/
3、厚みが0.5〜10mmのシート状発泡体である
ことが好ましい。かかる構成のシート状発泡体は、従来
のポリオレフィン系樹脂発泡シートにはない、優れた柔
軟性を有し、包装用材料に好適なものである。また、製
袋加工、熱成形等の加工も可能であり、袋、果物トレー
等の容器としても使用することができる。また、他のポ
リプロピレン系樹脂発泡シート、ポリスチレン系樹脂発
泡シート等の保形性を有する素材を積層一体化した積層
シートを抜き加工して得られる仕切り材、該積層シート
を熱成形して得られる高い緩衝性等を有する果物包装材
や精密機械物品等の包装容器等、多種多様の用途で使用
できる。
【0055】本発明の連続気泡押出発泡体を板状発泡体
として使用する場合は、密度が15〜200kg/m3
厚みが10〜200mmであることが好ましい。かかる
構成の板状発泡体は、衝撃吸収パッド、吸音材、クッシ
ョン材等に好適なものであり、特に主流のクッション材
として使用されている軟質ウレタン連泡発泡体と比較す
ると、緩やかな圧縮変形を示すものであり、この特性は
上記クッション材等の用途において、特筆すべき優れた
性質である。この板状発泡体は、抜き加工、切削加工に
より用途に応じた所望の形状に加工することができる。
【0056】本発明の連続気泡押出発泡体を長尺状発泡
体として使用する場合は、密度が15〜200kg/
3、押出方向に対して直交する垂直断面の面積が0.
7〜900cm2であることが好ましい。かかる構成の
長尺状発泡体は、筒型形状のものは長手方向に割れ目を
形成することにより、パイプ、柱等の緩衝保護材として
使用することができ、柱形状のものは該発泡体特有の回
復遅延性を生かし、パッキン材、シール材等の埋込み材
として使用することができる。また、多数の長尺状発泡
体の側面同士を結合することにより、大きな容積のクッ
ション材等を容易に得ることができる。
【0057】本発明の押出発泡体は、上記基材と、必用
に応じて添加するタルク等の気泡調整剤、収縮防止剤等
とを押出機に供給し加熱溶融、混練し、更に発泡剤を供
給して発泡性溶融樹脂混合物とした後、押出樹脂温度、
押出ダイ内部圧力、吐出量等を調整して、押出機先端に
取り付けたダイから低圧域に押出して発泡させることに
より得ることができる。
【0058】又、目的とする発泡体の形状に応じて、押
出機先端に取り付けるダイを選択することにより、シー
ト状発泡体、板状発泡体、長尺状発泡体などの各種形状
の連続気泡押出発泡体を製造することができる。例え
ば、環状ダイを取り付ければシート状の発泡体を得るこ
とができ、スリットダイを取り付ければ板状の発泡体を
得ることができ、長尺物の断面形状に合せた孔を有する
ダイを取り付ければ柱状若しくは筒状の長尺状発泡体を
得ることができ、多孔ダイを取り付ければ紐状若しくは
多数の長尺状発泡体側面が融着された、押出方向に対し
て直交する広い垂直断面を有する発泡体を得ることがで
き、異形ダイを取り付ければ種々の異なる断面形状の発
泡体を製造することができる。
【0059】又、必要に応じて押出機とダイの間もしく
はダイ内にアキュームレーターを設置してもよい。アキ
ュームレーターを設置することにより、吐出速度を飛躍
的に増大させることができるので、小さな押出機であっ
ても、高発泡倍率、高厚みの本発明発泡体、特に板状、
長尺状の発泡体を得ることができる。
【0060】本発明において、連続気泡率が50%以上
である連続気泡押出発泡体は、上記基材、発泡剤等を押
出機に供給し、加熱溶融混練して発泡性溶融樹脂混合物
とした後、押出樹脂温度を適正範囲内に調節することに
よって形成することができる。即ち、押出樹脂温度が適
正範囲内に調節された発泡性溶融樹脂混合物は、発泡剤
の発泡力に抗する粘弾性を有し、均一に発泡し、気泡膜
が形成される段階において、ポリオレフィン系樹脂がエ
チレン−α,β不飽和カルボン酸共重合体等の前記成分
(B)の伸びに追従できない押出樹脂温度の場合は、前
記成分(B)に比べ伸びにくいポリオレフィン系樹脂の
部分の気泡膜が破壊され、一様に連続気泡化すると考え
られる。また、前記成分(B)がポリオレフィン系樹脂
の伸びに追従できない押出樹脂温度の場合は、ポリオレ
フィン系樹脂より融点が低く、柔らかい前記成分(B)
の部分において気泡膜が破壊され、一様に連続気泡化す
ると考えられる。
【0061】具体的な押出樹脂温度は、上記成分(A)
を構成するポリオレフィン系樹脂の結晶化温度を基準と
して、発泡性溶融樹脂の押出樹脂温度を[結晶化温度−
5℃]〜[結晶化温度+45℃]の範囲内に調節するこ
とが好ましく、[結晶化温度+5℃]〜[結晶化温度+
25℃]の範囲内に調節することがより好ましい。
【0062】押出樹脂温度が、上記ポリオレフィン系樹
脂の[結晶化温度−5℃]未満の場合は、発泡時のオレ
フィン系樹脂の弾性力が強すぎるため、高発泡倍率の連
続気泡の発泡体を得ることが出来ないおそれがある。一
方、押出樹脂温度が、上記ポリオレフィン系樹脂の[結
晶化温度+45℃]を超える場合は、得られる発泡体が
収縮し易く、ボイドが発生しやすいなどの問題が生じる
虞れがある。
【0063】上記成分(A)を構成するポリオレフィン
系樹脂の結晶化温度は、JIS K7121に準拠して
熱流束DSCにより一定の熱処理を行なった試験片から
求められる結晶化ピークの頂点温度とする。尚、二つ以
上の結晶化ピークが現れる場合は、ピーク面積の最も大
きな主結晶化ピークの頂点温度を結晶化温度とする。
【0064】以上押出樹脂温度を調節することによっ
て、連続気泡率が50%以上である連続気泡押出発泡体
を得る方法について説明したが、本発明においては、連
続気泡率が50%未満の連続気泡押出発泡体を製造した
後、該発泡体を針で刺すなどの針穴加工や、加熱膨張或
いは圧縮などによって気泡膜を破壊する方法などの2次
加工により発泡体の連続気泡率を50%以上に調整する
こともできる。又、連続気泡率が50%以上の発泡体の
連続気泡率を上記二次加工により、更に高めることもで
きる。
【0065】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明する。使用した樹脂又は重合体の密度、メルトフロー
レイト、融点、結晶化温度を表1に示す。尚、表1のメ
ルトフローレイト(MFR)はJIS K6760に従
い、JIS K7210の条件4にて測定した値であ
る。又、融点はJIS K7121に準拠して熱流束D
SCにより一定の熱処理を行なった試験片から求められ
る融解ピークの頂点温度である。但し、二つ以上の融解
ピークが現れる場合は、ピーク面積の最も大きな主融解
ピークの頂点温度を融点とする。又、実施例及び比較例
において得られた発泡体の密度はJIS K6767の
見掛け密度の測定法により算出される値である。
【0066】
【表1】 LDPE:低密度ポリエチレン EMMA:エチレン−メタクリル酸メチル共重合体 EEA :エチレン−アクリル酸エチル共重合体 アイオノマー:エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の
金属塩架橋物 EVA :エチレン−酢酸ビニル共重合体
【0067】実施例1 「樹脂A」30重量部と「樹脂C」70重量部とが配合
された「混合樹脂」100重量部と、モノステアリン酸
グリセライドが12重量部配合された「ポリエチレンベ
ースの収縮防止剤マスターバッチ」10重量部とを配合
した原料を、口径50mmの押出機に供給して加熱、混練
して溶融樹脂とした後、更に物理発泡剤としてイソブタ
ンを上記混合樹脂100重量部対して3.5重量部の割
合で押出機内の溶融樹脂中に圧入混練して発泡性溶融物
とした。次いで、押出機内で溶融混練された溶融物を4
mmφのロッドダイから押出しロッド形状の外観良好な
連続気泡押出発泡体を得た。得られた発泡体のロッドの
径、密度、連続気泡率、ロッドの押出方向に対して直交
する垂直断面の面積(以下、「垂直断面積」という。)
についての測定結果を表2にそれぞれ示す。又、実施例
1(発泡温度107℃)において得られた連続気泡押出
発泡体の押出方向垂直断面について撮影した電子顕微鏡
写真を図11(倍率15倍)に、表面についての電子顕
微鏡写真を図12(倍率35倍)に示す。図11から、
実施例1において得られた連続気泡発泡体の気泡は、気
泡膜の一部が破れて連泡化していること、及び気泡壁が
座屈していないことが判る。
【0068】
【表2】
【0069】実施例2 「樹脂B」50重量部と「樹脂C」50重量部とが配合
された「混合樹脂」100重量部と、ベースレジン10
0重量部に対してクエン酸ナトリウム5重量部とタルク
10重量部が配合された「ポリエチレンベースの気泡調
整剤マスターバッチ」6重量部と、ベースレジン100
重量部に対してモノステアリン酸グリセライドが12重
量部配合された「ポリエチレンベースの収縮防止剤マス
ターバッチ」10重量部とを配合した原料を、口径50
mmの押出機に供給して加熱、混練して溶融樹脂とした
後、更に物理発泡剤としてイソブタンを混合樹脂100
重量部対して3.5重量部の割合で押出機内の溶融樹脂
中に圧入混練して発泡性溶融物とした。次いで、押出機
内で溶融混練された溶融物を4mmφのロッドダイから
押出しロッド形状の外観良好な連続気泡押出発泡体を得
た。得られた発泡体のロッドの径、密度、連続気泡率等
の測定結果を表3にそれぞれ示す。
【0070】
【表3】
【0071】実施例3 「樹脂A」50重量部と「樹脂C」50重量部とが配合
された「混合樹脂」100重量部と、「樹脂F」67重
量部と、ベースレジン100重量部に対してクエン酸ナ
トリウム5重量部とタルク10重量部が配合された「ポ
リエチレンベースの気泡調整剤マスターバッチ」10重
量部と、ベースレジン100重量部に対してモノステア
リン酸グリセライドが12重量部配合された「ポリエチ
レンベースの収縮防止剤マスターバッチ」16重量部と
を配合した原料を、口径50mmの押出機に供給して加
熱、混練して溶融樹脂とした後、更に物理発泡剤として
イソブタンを混合樹脂100重量部対して5重量部の割
合で押出機内の溶融樹脂中に圧入混練して発泡性溶融物
とした。次いで、押出機内で溶融混練された発泡性溶融
物を6mmφのロッドダイから押出してロッド形状の外
観良好な連続気泡押出発泡体を得た。得られた発泡体の
ロッドの径、発泡体の密度、発泡体の連続気泡率等の測
定結果を表4にそれぞれ示す。又、実施例3(発泡温度
111℃)において得られた連続気泡押出発泡体の押出
方向垂直断面について撮影した電子顕微鏡写真を図13
(倍率15倍)に、表面についての電子顕微鏡写真を図
14(倍率50倍)に示す。図13から、実施例3にお
いて得られた連続気泡発泡体の気泡は、気泡膜の一部が
破れて連泡化していること、及び気泡壁が座屈していな
いことが判る。
【0072】実施例4 「樹脂A」60重量部と「樹脂C」40重量部とが配合
された「混合樹脂」100重量部と、「樹脂F」95重
量部と、ベースレジン100重量部に対してクエン酸ナ
トリウム8重量部とタルク10重量部が配合された「ポ
リエチレンベースの気泡調整剤マスターバッチ」10重
量部と、ベースレジン100重量部に対してモノステア
リン酸グリセライドが12重量部配合された「ポリエチ
レンベースの収縮防止剤マスターバッチ」16重量部と
を配合した原料を使用した以外は実施例3と同様にして
ロッド形状の外観良好な連続気泡押出発泡体を得た。得
られた発泡体のロッドの径、発泡体の密度、発泡体の連
続気泡率等の測定結果を表5にそれぞれ示す。実施例4
において得られたロッド形状の連続気泡押出発泡体は、
実施例3のものと比較して連続気泡率の高い発泡体が得
られる発泡温度範囲が広く、平均気泡径も均一で小さい
ものであった。しかも、実施例3と比較すると、より安
定して製造することができた。尚、表4、表5における
平均気泡径はロッド形状連続気泡押出発泡体の押出方向
に対して直交する垂直断面に直線を引き、該直線を横切
る気泡数にて直線の長さを割算して求めた値である。
【0073】
【表4】
【0074】
【表5】
【0075】実施例5 「樹脂A」57重量部と「樹脂D」43重量部が配合さ
れた「混合樹脂」100重量部と、「樹脂G」43重量
部と、ベースレジン100重量部に対してクエン酸ナト
リウム5重量部とタルク10重量部が配合された「ポリ
エチレンベースの気泡調整剤マスターバッチ」12.9
重量部と、ベースレジン100重量部に対してモノステ
アリン酸グリセライドが12重量部配合された「ポリエ
チレンベースの収縮防止剤マスターバッチ」7.2重量
部と、ベースレジン100重量部に対してモノグリセリ
ンベヘネートが10重量部配合された「ポリエチレンベ
ースの収縮防止剤マスターバッチ」7.2重量部とを配
合した原料を、口径50mmの押出機に供給して加熱、混
練して溶融樹脂とした後、更に物理発泡剤としてイソブ
タンを混合樹脂100重量部対して6重量部の割合で押
出機内の溶融樹脂中に圧入混練して発泡性溶融物とした
後、該発泡性溶融物を押出機と連結した口径90mmのア
キュームレーターに充填し、次にアキュームレーターか
ら発泡性溶融物を射出するとともに、クリア3mmのス
リットダイから押出して板状の連続気泡押出発泡体を得
た。得られた板状発泡体の厚み、密度、連続気泡率の測
定結果を表6に、圧縮試験の結果を図1〜4にそれぞれ
示した。
【0076】
【表6】
【0077】図1〜図3は、実施例5(発泡温度107
℃)で得られた連続気泡押出発泡体の80%圧縮時の応
力−歪曲線で、図1は荷重速度10mm/分、図2は荷
重速度100mm/分、図3は荷重速度300mm/分
で測定したものである。図1、図2、図3を比較する
と、実施例5にて得られた連続気泡押出発泡体は、荷重
速度が速い場合の圧縮応力が大きく、圧縮残留歪も大き
くなる。
【0078】又、図4は、実施例5(発泡温度107
℃)にて得られた連続気泡押出発泡体の圧縮残留歪の経
時変化を測定したものである。図4に示されているよう
に、実施例5にて得られた連続気泡押出発泡体は、20
時間以上かかって圧縮残留歪が5%以下に回復する。こ
のことから、この連続気泡押出発泡体は圧縮応力に対し
てゆっくりと変形し、ゆっくりと回復するという回復遅
延性を有することが判る。尚、参考のために比較例3及
び連続気泡率100%、密度60kg/m3、厚み5
2.2mmの軟質ウレタン発泡体の圧縮応力−歪曲線を
図5〜図10に各々示す。
【0079】圧縮応力−歪曲線の試験方法 JIS Z0234のA法に準拠して、試験片の大きさ
を縦50mm×横50mm×サンプル厚みとし、荷重速
度をそれぞれ10mm/分、100mm/分、又は30
0mm/分として、試験片の厚みの80%まで圧縮した
後、荷重速度と同じ速度で圧縮を解除し、圧縮応力が0
(Pa)となった時点で測定を終了した。
【0080】圧縮残留歪の経時変化 JIS K6401の圧縮残留歪試験に準拠して行なっ
た。試験片の大きさは縦50mm×横50mm×試験片
厚みとし、試験片を試験片厚みの50%まで圧縮したま
ま、温度23±1℃、相対湿度50%の条件下にて22
時間放置した後、試験片を圧縮装置より取り外して圧縮
を解除し、温度23±1℃、相対湿度50%の条件下に
て試験片厚みの経時変化を測定して、式(4)により圧
縮残留歪(%)を計算した。
【0081】
【式4】 圧縮残留歪(%)={(圧縮前の試験片厚
み−圧縮解除後の経時ごとの試験片厚み)/(圧縮前の
試験片厚み)}×100
【0082】実施例6 「樹脂A」30重量部と「樹脂C」70重量部が配合さ
れた「混合樹脂」100重量部と、ベースレジン100
重量部に対してモノステアリン酸グリセライドが12重
量部配合された「ポリエチレンベースの収縮防止剤マス
ターバッチ」13.6重量部とを配合した原料を、押出
機に供給して加熱、混練して溶融樹脂とした後、更に物
理発泡剤としてノルマルブタンとイソブタンが重量比7
対3の割合で配合された混合発泡剤を混合樹脂100重
量部対して9.3重量部の割合で押出機内の溶融樹脂中
に圧入混練して発泡性溶融物とした。次いで、押出機内
で溶融混練された溶融物を環状ダイから押出しシート状
の連続気泡押出発泡体を得た。得られたシート状発泡体
の厚み、密度、連続気泡率の測定結果を表7にそれぞれ
示す。
【0083】
【表7】
【0084】実施例7 「樹脂B」30重量部と「樹脂E」70重量部が配合さ
れた「混合樹脂」100重量部と、ベースレジン100
重量部に対してクエン酸ナトリウム5重量部とタルク1
0重量部が配合された「ポリエチレンベースの気泡調整
剤マスターバッチ」6重量部と、ベースレジン100重
量部に対してモノステアリン酸グリセライド12重量部
が配合された「ポリエチレンベースの収縮防止剤マスタ
ーバッチ」10重量部とを配合した原料を、口径50mm
の押出機に供給して加熱、混練して溶融樹脂とした後、
更に物理発泡剤としてイソブタンを混合樹脂100重量
部対して3.5重量部の割合で押出機内の溶融樹脂中に
圧入混練して発泡性溶融物とした。次いで、押出機内で
溶融混練された溶融物を4mmφのロッドダイから押出
しロッド形状の連続気泡押出発泡体を得た。得られた発
泡体のロッドの径、密度、連続気泡率等の測定結果を表
8にそれぞれ示す。
【0085】
【表8】
【0086】実施例8 「樹脂B」50重量部と「樹脂H」50重量部が配合さ
れた「混合樹脂」100重量部と、「樹脂G」67重量
部と、ベースレジン100重量部に対してクエン酸ナト
リウム5重量部とタルク10重量部が配合された「ポリ
エチレンベースの気泡調整剤マスターバッチ」10重量
部と、ベースレジン100重量部に対してモノステアリ
ン酸グリセライド12重量部が配合された「ポリエチレ
ンベースの収縮防止剤マスターバッチ」16重量部とを
配合した原料を、口径50mmの押出機に供給して加熱、
混練して溶融樹脂とした後、更に物理発泡剤としてイソ
ブタンを混合樹脂100重量部対して5重量部の割合で
押出機内の溶融樹脂中に圧入混練して発泡性溶融物とし
た。次いで、押出機内で溶融混練された発泡性溶融物を
4mmφのロッドダイから押出しロッド形状の連続気泡
押出発泡体を得た。得られた発泡体のロッドの径、密
度、連続気泡率等の測定結果を表9にそれぞれ示す。
【0087】
【表9】
【0088】比較例1 「樹脂B」100重量部と、ベースレジン100重量部
に対してクエン酸ナトリウム5重量部とタルク10重量
部が配合された「ポリエチレンベースの気泡調整剤マス
ターバッチ」6重量部と、ベースレジン100重量部に
対してモノステアリン酸グリセライド12重量部が配合
された「ポリエチレンベースの収縮防止剤マスターバッ
チ」10重量部とを配合した原料を、口径50mmの押出
機に供給して加熱、混練して溶融樹脂とした後、更に物
理発泡剤としてイソブタンを「樹脂B」100重量部対
して3.5重量部の割合で押出機内の溶融樹脂中に圧入
混練して発泡性溶融物とした。次いで、押出機内で溶融
混練された発泡性溶融物を4mmφのロッドダイから押
出しロッド形状の押出発泡体を得た。得られた発泡体の
ロッドの径、密度、連続気泡率等の測定結果を表10に
それぞれ示す。
【0089】
【表10】
【0090】表10に示すように、「樹脂B」単独で基
材を構成した場合は、連続気泡率が50%以上の連続気
泡押出発泡体を得ることができなかった。又、比較例1
(発泡温度115℃)において得られた発泡体に針孔加
工を行ない連続気泡率50%以上としたものは、圧縮残
留歪が大きく回復性に劣るものであった。
【0091】比較例2 「樹脂C」100重量部と、ベースレジン100重量部
に対してクエン酸ナトリウム5重量部とタルク10重量
部が配合された「樹脂Cベースの気泡調整剤マスターバ
ッチ」3重量部と、ベースレジン100重量部に対して
モノステアリン酸グリセライド12重量部が配合された
「樹脂Cベースの収縮防止剤マスターバッチ」10重量
部とを配合した原料を、口径50mmの押出機に供給して
加熱、混練して溶融樹脂とした後、更に物理発泡剤とし
てイソブタンを「樹脂C」100重量部に対して5重量
部の割合で押出機内の溶融樹脂中に圧入混練して発泡性
溶融物とした。次いで、押出機内で溶融混練された溶融
物を4mmφのロッドダイから押出しロッド形状の連続
気泡押出発泡体を得た。得られた発泡体のロッドの径、
密度、連続気泡率等の測定結果を表11にそれぞれ示
す。
【0092】比較例2において得られたロッド形状の長
尺状連続気泡押出発泡体は、表面凹凸があり、平滑性の
点で外観が劣るものであった。又、密度においても、2
30kg/m3以下のものを得ることができなかった。
【0093】
【表11】
【0094】比較例3 「樹脂B」100重量部と、ベースレジン100重量部
に対してクエン酸ナトリウム5重量部とタルク10重量
部が配合された「ポリエチレンベースの気泡調整剤マス
ターバッチ」6重量部と、ベースレジン100重量部に
対してモノステアリン酸グリセライド12重量部が配合
された「ポリエチレンベースの収縮防止剤マスターバッ
チ」5重量部と、ベースレジン100重量部に対してグ
リセリンモノベヘネート10重量部が配合された「ポリ
エチレンベースの気泡調整剤マスターバッチ」5重量部
とを配合した原料を、口径50mmの押出機に供給して加
熱、混練して溶融樹脂とした後、更に物理発泡剤として
イソブタンを「樹脂B」100重量部対して5重量部の
割合で押出機内の溶融樹脂中に圧入混練して発泡性溶融
物とした後、該発泡性溶融物を押出機と連結した口径9
0mmのアキュームレーターに充填し、次にアキュームレ
ーターから発泡性溶融物を射出するとともに、クリア3
mmのスリットダイから押出して板状の押出発泡体を得
た。得られた板状発泡体の厚み、密度、連続気泡率の測
定結果を表12に、圧縮試験の結果を図8〜図10にそ
れぞれ示す。
【0095】
【表12】
【0096】
【発明の効果】本発明の連続気泡押出発泡体は、連続気
泡率が50%以上の連続気泡押出発泡体であって、該連
続気泡押出発泡体の基材が、ポリオレフィン系樹脂から
なる成分(A)と、エチレン−α,β不飽和カルボン酸
共重合体(但し、アイオノマーは除く)、オレフィン系
エラストマー、スチレン系エラストマー、エチレン−酢
酸ビニル共重合体の群の中から選択される1種又は2種
以上の重合体からなる成分(B)とから構成される混合
重合体を主成分とすることを特徴とする。本発明におい
ては上記構成の混合重合体を主成分とする基材を使用し
て押出発泡を行なうので、押出圧力を低くしてダイにお
ける発熱を少なくして、安定した押出発泡を行なうこと
ができる。従って、本発明によれば、高発泡倍率、高厚
みの良好な連続気泡押出発泡体を容易に得ることができ
る。
【0097】又、上記基材から得られる連続気泡押出発
泡体は連続気泡率が50%以上なので、繰返し応力に対
する復元性、クッション性、柔軟性、吸音性、吸水性、
通気性に優れる。又、上記構成の基材の弾性的性質と組
合わせることにより、本発明の連続気泡押出発泡体は適
度な回復遅延性を示すので、パッキン材、シール材とし
て好適な素材である。更に、本発明によれば、従来のも
のと比較して安価な連続気泡押出発泡体を提供すること
ができる。
【0098】上記混合重合体が、5〜95重量部の成分
(A)と95〜5重量部の成分(B)(但し、成分
(A)+成分(B)=100重量部)とからなるという
構成を採用すると、高発泡倍率の連続気泡押出発泡体が
容易に得られると共に、得られる連続気泡押出発泡体の
弾性が不足することもない。
【0099】基材が、混合重合体100重量部に対して
100重量部未満(但し、0は含まず)の熱可逆的架橋
ポリマーを含むという構成を採用すると、押出発泡の適
性温度範囲が広くなるので、より高発泡倍率、高厚みの
発泡体を容易に得ることができる。又、得られた連続気
泡押出発泡体の引張強度や引き裂き強度などの機械的強
度も向上する。
【0100】上記熱可逆的架橋ポリマーとしてエチレン
系アイオノマー樹脂を使用すると、押出発泡時にダイ圧
力を適度な高さに保って、ダイ内における発泡を防ぐこ
とができるので、高厚み、高発泡倍率の板状連続気泡押
出発泡体やシート状連続気泡押出発泡体、断面積が大き
な長尺状連続気泡押出発泡体を容易に得ることができ
る。
【0101】本発明の連続気泡押出発泡体を、密度が1
5〜300kg/m3、厚みが0.5〜10mmのシート
状発泡体として構成すると、優れた柔軟性を有し、包装
用材料に好適なものとなる。例えば、袋、果物トレー等
の容器、精密機械物品等の包装容器等の多種多様の用途
で使用できる。
【0102】本発明の連続気泡押出発泡体を、密度が1
5〜200kg/m3、厚みが10〜200mmの板状発
泡体として構成すると、衝撃吸収パッド、吸音材、クッ
ション材等に好適なものとなる。
【0103】本発明の連続気泡押出発泡体を、密度が1
5〜200kg/m3、押出方向に対して直交する垂直断
面の面積が0.7〜900cm2の長尺状発泡体として
構成すると、筒型形状のものは、パイプ、柱等の緩衝保
護材として、柱形状のものは該発泡体特有の回復遅延性
を生かし、パッキン材、シール材等の埋込み材として、
多数の長尺状発泡体の側面同士を結合することにより、
大きな容積のクッション材等として使用することができ
る。
【0104】以上説明したように、本発明の連続気泡押
出発泡体は、優れたリサイクル性、耐薬品性、耐候性、
耐水性、緩衝性等を兼備したものであって、ウレタンフ
ォーム、フォームラバー、エチレン−酢酸ビニル共重合
体フォーム、アイオノマーフォーム等の従来の連続気泡
押出発泡体の代替物として使用することができる。更
に、本発明の連続気泡押出発泡体は、従来のものでは実
現することが難しかった、図1〜図4の圧縮応力−歪曲
線等によって現される緩衝特性を有するものであり、こ
れらの特性を生かした新素材として椅子等のクッション
材、機能性緩衝材・包装材等の分野において大きな需要
が見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続気泡押出発泡体の荷重速度10m
m/分の条件下における圧縮応力−歪曲線の一例を示す
図面である。
【図2】本発明の連続気泡押出発泡体の荷重速度100
mm/分の条件下における圧縮応力−歪曲線の一例を示
すである。
【図3】本発明の連続気泡押出発泡体の荷重速度300
mm/分の条件下における圧縮応力−歪曲線の一例を示
すである。
【図4】本発明の連続気泡押出発泡体の圧縮残留歪の経
時変化の一例を示す図面である。
【図5】連続気泡率100%、密度60kg/m3の軟
質ウレタン発泡体の荷重速度10mm/分の条件下にお
ける圧縮応力−歪曲線を示す図面である。
【図6】連続気泡率100%、密度60kg/m3の軟
質ウレタン発泡体の荷重速度100mm/分の条件下に
おける圧縮応力−歪曲線を示す図面である。
【図7】連続気泡率100%、密度60kg/m3の軟
質ウレタン発泡体の荷重速度300mm/分の条件下に
おける圧縮応力−歪曲線を示す図面である。
【図8】密度68kg/m3の無架橋低密度ポリエチレ
ン独立気泡発泡体の荷重速度10mm/分の条件下にお
ける圧縮応力−歪曲線を示す図面である。
【図9】密度68kg/m3の無架橋低密度ポリエチレ
ン独立気泡発泡体の荷重速度100mm/分の条件下に
おける圧縮応力−歪曲線を示す図面である。
【図10】密度68kg/m3の無架橋低密度ポリエチ
レン独立気泡発泡体の荷重速度300mm/分の条件下
における圧縮応力−歪曲線を示す図面である。
【図11】本発明の連続気泡押出発泡体の押出方向垂直
断面について撮影した電子顕微鏡写真の一例を示す図面
である。
【図12】本発明の連続気泡押出発泡体の表面について
撮影した電子顕微鏡写真の一例を示す図面である。
【図13】本発明の連続気泡押出発泡体の押出方向垂直
断面について撮影した電子顕微鏡写真の他の例を示す図
面である。
【図14】本発明の連続気泡押出発泡体の表面について
撮影した電子顕微鏡写真の他の例を示す図面である
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 義則 栃木県宇都宮市戸祭4−10−16 メゾンK −202 (72)発明者 石井 秀樹 栃木県宇都宮市鶴田町3228−3 コーポ小 川201号室 (72)発明者 小暮 直親 栃木県宇都宮市上横田町808−1 メゾン ドキューブD棟201 (72)発明者 高橋 誠治 栃木県宇都宮市鶴田町1704−25 テラスハ ウスA−102 (72)発明者 北浜 卓 栃木県宇都宮市砥上町1126−5 Fターム(参考) 4F074 AA09B AA20 AA22C AA23 AA24 AA25A AA31 AA32B AA41C BA38 CA22 DA02 DA03 DA13 DA14 DA33 DA40 DA43 DA57 DA59 4F207 AA03E AA04 AA10 AA13 AA20E AB02 AG01 AG20 AH26 AH48 AR12 AR15 KA01 KA12 KF01 4J002 AC01X AC03X AC07X BB03W BB05W BB06X BB07W BB07X BB09W BB09X BB10W BB10X BB12W BB14W BB15W BB15X BB18X BB23Y BB24X BC04X BE03W BF03X BH02X BN03W BP01X BP02W CD19W GG02

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 連続気泡率が50%以上の連続気泡押出
    発泡体であって、該連続気泡押出発泡体の基材が、ポリ
    オレフィン系樹脂からなる成分(A)と、エチレン−
    α,β不飽和カルボン酸共重合体(但し、アイオノマー
    は除く)、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラ
    ストマー、エチレン−酢酸ビニル共重合体の群の中から
    選択される1種又は2種以上の重合体からなる成分
    (B)とから構成される混合重合体を主成分とすること
    を特徴とする連続気泡押出発泡体。
  2. 【請求項2】 混合重合体が、5〜95重量部の成分
    (A)と95〜5重量部の成分(B)(但し、成分
    (A)+成分(B)=100重量部)とからなることを
    特徴とする請求項1記載の連続気泡押出発泡体。
  3. 【請求項3】 基材が、混合重合体100重量部に対し
    て100重量部未満(但し、0は含まず)の熱可逆的架
    橋ポリマーを含むことを特徴とする請求項1又は2記載
    の連続気泡押出発泡体。
  4. 【請求項4】 熱可逆的架橋ポリマーがエチレン系アイ
    オノマー樹脂であることを特徴とする請求項3記載の連
    続気泡押出発泡体。
  5. 【請求項5】 密度が15〜300kg/m3、厚みが
    0.5〜10mmのシート状発泡体である請求項1〜4
    のいずれかに記載の連続気泡押出発泡体。
  6. 【請求項6】 密度が15〜200kg/m3、厚みが1
    0〜200mmの板状発泡体である請求項1〜4のいず
    れかに記載の連続気泡押出発泡体。
  7. 【請求項7】 密度が15〜200kg/m3、押出方向
    に対して直交する垂直断面の面積が0.7〜900cm
    2の長尺状発泡体である請求項1〜4のいずれかに記載
    の連続気泡押出発泡体。
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