JP2001212469A - ピペット及びそれを用いた反応方法と混合方法 - Google Patents

ピペット及びそれを用いた反応方法と混合方法

Info

Publication number
JP2001212469A
JP2001212469A JP2000024429A JP2000024429A JP2001212469A JP 2001212469 A JP2001212469 A JP 2001212469A JP 2000024429 A JP2000024429 A JP 2000024429A JP 2000024429 A JP2000024429 A JP 2000024429A JP 2001212469 A JP2001212469 A JP 2001212469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
storage chamber
liquid storage
liquid
chamber
lower liquid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000024429A
Other languages
English (en)
Inventor
秀裕 ▼高▲野
Hidehiro Takano
Teruhito Kojima
輝人 小嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2000024429A priority Critical patent/JP2001212469A/ja
Publication of JP2001212469A publication Critical patent/JP2001212469A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)
  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Automatic Analysis And Handling Materials Therefor (AREA)
  • Devices For Use In Laboratory Experiments (AREA)
  • Feeding, Discharge, Calcimining, Fusing, And Gas-Generation Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 極微少量の材料を多段階で反応又は混合する
場合、正確な量で使用するすることが可能で、しかも、
操作が面倒でなく、時間もかからず、また、不純物の混
入も無しに実行することの可能なピペットを提供するこ
と、及びそのピペットを利用した反応方法又は混合方法
を提供すること。 【解決手段】 底部の開口部12に伝搬体13が密接し
て設けられている液体収容室11の伝搬面13aに、伝
搬体13に形成されているクラックからの毛細管作用で
供給された極微少量の液体が、伝搬面13a上の交差指
電極に印加された高周波電圧により発生した表面弾性波
の作用によってクラックから吐出され、下の液体収容室
21に飛翔され、そこで反応又は混合され、その後、同
様にして、液体収容室21の伝搬面23aのクラックか
ら、該反応又は混合された極微少量の液体が、更に下の
液体収容室31に飛翔されるようにしたこと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極微少量の液体を
正確に突出することのできるピペット、特に、高価な反
応液を使用して多段階反応を行なう場合、多段階に分け
て試薬などの液体を混合する場合に有効なピペットに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、医薬、農薬等などの開発を行なう
際に、できるだけ効率的に開発を行なうために、予めタ
ーゲットとなるような化合物をいくつか選定して合成を
おこない、それらの合成したいくつかの化合物について
薬効、安全性などのテストをおこなって、目的に叶う化
合物乃至はそれにできるだけ近い化合物を得ようとする
手法がとられていた。しかしながら、予めターゲットと
なるような化合物をいくつか選定すること自体が困難に
なってきつつある。このような状況下で、少しでも効率
的に新薬を開発する手法を模索していたところではある
が、最近「コンビナトリアル化学」を利用した手法が注
目されるようになってきている。この手法は、予め論理
的にターゲットを定めて新薬の種となる化合物を作ると
いう従来法と異なり、化合物の組み合わせによって数百
から数百万という新しい化合物を合成してその活性を調
べ、最も活性の高い化合物を選び出そうとするものであ
る。
【0003】この手法は、数多くの化合物の中から最も
活性の高い化合物を選び出そうとする点では優れている
けれども、高価な材料を使用する必要がある場合には、
全体の費用がかかりすぎるという問題があり、また、反
応を多段階で行なう必要がある場合には、膨大な数の反
応を行なわなければならなくなる等の問題もある。
【0004】そこで、高価な材料を使用する必要がある
場合に、全体の費用を節約するためには化合物の合成反
応を極少量で行なうことが必要になってくる。そのよう
な際に使用すると便利な機器としてインクジェット方式
を採用したピペットが知られている。該ピペットは、先
端部に毛管現象により液体を吸い上げ可能にしたノズル
を有し、その上部にチャンバが配置され、そのチャンバ
の上に、電気信号により微少変位する駆動機構を介して
撓み力が付与される膜板が配置され、この膜板の撓み動
作によりチャンバ内に満たされた液体を吐出させる構成
とし、且つそのチャンバ内に生ずる気泡を外部に逃がす
ための通気路を備えたことを特徴とするものである(特
開平8−219956号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなピペットを使用して、上記の「コンビナトリアル化
学」を利用した手法により多数の化合物を合成しようと
するときに、化合物の合成反応を多段階で行なう必要が
ある場合には、複数のピペットを使用して毛管現象によ
り液体を吸い上げる操作を繰り返す必要があり、操作が
面倒であるばかりか、時間もかかるし、また、別のピペ
ットへの移動の際に不純物も混入し易いという問題もあ
る。
【0006】そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてな
されたものであって、その目的とするところは、高価な
材料等のように、極微少量の材料を正確な量で使用する
必要があり、しかも、目的とする化合物の合成反応を多
段階でおこなう必要がある場合、又は、多段階で材料を
混合する必要がある場合にも操作が面倒でなく、時間も
かからず、また、不純物の混入も無しに実行することの
可能なピペットを提供すること、及びそのピペットを利
用した反応方法又は混合方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成する手段として、インクジェット方式を採用して極
微少量の液体を供給し、反応又は混合させることを多段
階にわたってできる機構を設けたことを特徴とするもの
である。
【0008】即ち、上記の目的を達成するための本発明
に係るピペットは、「液体が供給される端縁部分と該端
縁部分に表面弾性波を導く伝搬面とを有する伝搬体を、
底部に形成された開口部に該端縁部分が位置するように
該伝搬面の反対側の面を当接して形成した液体収容室の
少なくとも1つの下に、同様の構成を有する下部の液体
収容室又は該下部の液体収容室に連通する液体供給室
を、少なくとも1段重ねて配置するように構成され、上
部の液体収容室に設けられた伝搬体の端縁部分から吐出
された液体が、該下部の液体収容室及び/又は該下部の
液体収容室に連通する液体供給室に飛翔し、次いで、該
下部の液体収容室の伝搬体に設けられた端縁部分から、
更に下の液体収容室及び/又は該下部の液体収容室に連
通する液体供給室に飛翔するようにされたことを特徴と
する」(請求項1)ものである。また、上記の目的を達
成するための本発明に係るピペットは、 ・「上記端縁部分が、上記伝搬面を横切る方向のクラッ
クにより形成されたものであること」(請求項2) ・「上記端縁部分が、上記伝搬面に形成された少なくと
も1個の細孔により形成されたものであること」(請求
項3) ・「表面弾性波発生手段が、上記伝搬面上に形成された
少なくとも一対の櫛型の交差指電極であること」(請求
項4) ・「前記液体供給室は、底部にスペーサーを設けること
により前記液体収容室より底浅とされていること」(請
求項5) ・「前記上部の液体収容室が2つで、該2つの上部の液
体収容室の下に、同様の構成を有する下部の液体収容室
と該下部の液体収容室に連通する液体供給室とが対応す
るように、1段重ねて配置するように構成され、該2つ
の上部の液体収容室に設けられた伝搬体の端縁部分から
吐出された液体が、該下部の液体収容室及び該下部の液
体収容室に連通する液体供給室にそれぞれ飛翔するよう
にされたこと」(請求項6) の少なくとも1つを発明を特定する事項とすることがで
きる。
【0009】また、上記の目的を達成するための本発明
に係る反応方法は、「液体が供給される端縁部分と該端
縁部分に表面弾性波を導く伝搬面とを有する伝搬体を、
底部に形成された開口部に該端縁部分が位置するように
該伝搬面の反対側の面を当接して形成された液体収容室
の少なくとも1つに反応成分を収容し、その液体収容室
の下に、同様の構成を有する下部の液体収容室及び/又
は該下部の液体収容室に連通する液体供給室を、少なく
とも1段重ねて配置するように構成された該下部の液体
収容室に他の反応成分を供給し、上部の液体収容室に設
けられた伝搬体の端縁部分から少なくとも1つに反応成
分を吐出して、該下部の液体収容室及び/又は該下部の
液体収容室に連通する液体供給室に飛翔せしめ、該下部
の液体収容室で他の反応成分と反応させ、生成した反応
成生物を、該下部の液体収容室の更に下に配置された液
体収容室及び/又はその液体収容室に連通する液体供給
室に、該下部の液体収容室に設けられた伝搬体の端縁部
分から吐出させることを特徴とする」(請求項7)もの
である。
【0010】また、上記の目的を達成するための本発明
に係る混合方法は、「液体が供給される端縁部分と該端
縁部分に表面弾性波を導く伝搬面とを有する伝搬体を、
底部に形成された開口部に該端縁部分が位置するように
該伝搬面の反対側の面を当接して形成した液体収容室の
少なくとも1つに混合成分を収容し、その液体収容室の
下に、同様の構成を有する下部の液体収容室及び/又は
該下部の液体収容室に連通する液体供給室を、少なくと
も1段重ねて配置するように構成された該下部の液体収
容室に他の混合成分を供給し、上部の液体収容室に設け
られた伝搬体の端縁部分から少なくとも1つに混合成分
を吐出し、該下部の液体収容室及び/又は該下部の液体
収容室に連通する液体供給室に飛翔せしめ、該下部の液
体収容室で他の混合成分と混合させ、生じた混合物を該
下部の液体収容室の更に下に配置された液体収容室及び
/又はその液体収容室に連通する液体供給室に、該下部
の液体収容室に設けられた伝搬体の端縁部分から吐出さ
せることを特徴とする」(請求項8)ものである。
【0011】また、上記の目的を達成するための本発明
に係るピペットは、「底部にノズルが形成され、上部に
電気信号により微少変位する駆動機構を介して撓み力が
付与される薄板が設けられている液体収容室と、該液体
収容室の下に同様の構成を有する下部の液体収容室に連
通する液体供給部が少なくとも1段重ねて配置され、該
薄板の撓み動作により、上部の液体収容室内に満たされ
ていた液体が該ノズルから吐出され、吐出された液体
が、該下部の液体収容室に連通する液体供給部に飛翔さ
れ、該下部の液体収容室に満たされた液体が、同様の薄
板の撓み動作によりノズルから吐出され、吐出された液
体が、更に下の液体収容室又はその液体収容室に連通す
る液体供給部に飛翔されるようにされたことを特徴とす
る」(請求項9)ものである。また、上記の目的を達成
するための本発明に係るピペットは、 ・「前記駆動機構が、圧電素子又は静電アクチュエータ
ーよりなり、該圧電素子又は静電アクチュエーターが、
前記薄板に接着されていること」(請求項10) ・「前記ノズルから吐出される液量が、前記圧電素子又
は静電アクチュエーターに印加される電圧、電圧パルス
の形状及びパルス印加回数の少なくとも一つによって制
御されること」(請求項11) の少なくとも1つを発明を特定する事項とすることがで
きる。
【0012】また、上記の目的を達成するための本発明
に係る反応方法は、「底部にノズルが形成され、上部に
電気信号により微少変位する駆動機構を介して撓み力が
付与される薄板が設けられている液体収容室に反応成分
を満たし、該液体収容室の下に、同様の構成を有する下
部の液体収容室に連通する液体供給部を、少なくとも1
段重ねて配置し、該薄板の撓み動作により上部の液体収
容室内に満たされていた反応成分を該ノズルからを吐出
させ、吐出させた反応成分を該下部の液体収容室に連通
する液体供給部に飛翔させ、該下部の液体収容室に満た
されていた他の反応成分と反応させ、生成した反応生成
物を、同様に薄板の撓み動作により該下部の液体収容室
のノズルから吐出させ、更に下部の液体収容室又はその
液体収容室に連通する液体供給部に飛翔させるようにし
たことを特徴とする」(請求項12)ものである。
【0013】また、上記の目的を達成するための本発明
に係る混合方法は、「底部にノズルが形成され、上部に
電気信号により微少変位する駆動機構を介して撓み力が
付与される薄板が設けられている液体収容室に混合成分
を満たし、該液体収容室の下に、同様の構成を有する下
部の液体収容室に連通する液体供給部を、少なくとも1
段重ねて配置し、該薄板の撓み動作により上部の液体収
容室内に満たされていた混合成分を該ノズルから吐出さ
せ、吐出させた混合成分を該下部の液体収容室に連通す
る液体供給部に飛翔させ、該下部の液体収容室に満たさ
れていた他の混合成分と混合させ、生じた混合物を、同
様に薄板の撓み動作により該下部の液体収容室のノズル
から吐出させ、更に下部の液体収容室又はその液体収容
室に連通する液体供給部に飛翔させるようにしたことを
特徴とする」(請求項13)ものである。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係るピペットは、ノズル
を使用しないピペット(以下、「ノズルレスピペット」
という)とノズルを使用するピペット(以下、「ノズル
ピペット」という)に分けられる。以下において、本発
明に係る上記2種のピペットの実施の形態について説明
する。
【0015】[ノズルレスピペット]ノズルレスピペッ
トの実施の形態について説明するにあたって、はじめ
に、ノズルレスピペットにおける液体の飛翔原理につい
て図5及び図6を参照して説明する。図5は、本発明の
ノズルレスピペットの液体飛翔原理を説明する図であ
り、図6は、図5のX,X断面図である。図において符
号1は、一面を表面弾性波(surface acou
sticwave 以下「SAW」という)の伝搬面1
aとして平坦に形成した圧電単結晶(例えば、128°
YカットのLiNbO3単結晶)よりなる板状の伝搬体
で、この伝搬体1の伝搬面1aの一半には、フォトリソ
グラフィ法などによって弾性表面波共振器をなす櫛型の
交差指電極2(inter digital tran
sducer 以下「IDT」という)を形成する一
方、この伝搬体1の一端には、伝搬面1aとの間に伝搬
不連続縁をなす端縁部分、つまりエッジ部1cが形成さ
れるように、この伝搬面1aとは異なる角度をもって端
面1bが形成されて、この端面1bの界面張力を利用し
てエッジ部1cの領域に液体を膜状に保持することがで
きるように構成されている。
【0016】そして、このように形成したIDT2の互
いに隣接する各電極アレイ2a・・・にいま周波数fの
電極を印加すると、伝搬面1aには、アレイ2aの巾を
h、アレイ2a間の間隔をo、伝搬速度(もしくは位相
速度)をvとしたときに、 f=v/2(o+h) を満たすような波長2(o+h)のSAWが隣接するア
レイ2a、2a同士の重なりに相当する巾Wをもって発
生し、その一方は伝搬不連続縁をなすエッジ部1cのも
とに達する。
【0017】一方、伝搬面1aとは異なる角度をもって
伝搬体1の一端に形成した端面1bには、その界面張力
によって下方に位置している液体収容室から液体がエッ
ジ部1cの直下に導かれて保持される。このため、進行
方向に逆向きの楕円を画きながら伝搬面1a上を伝搬し
てきたSAWのうち、端面1bに達したその一部は、図
6に示したようにここからエッジ1cに向けて上向きに
伝搬し、その面1bに保持されていた液体を伴ってこれ
をエッジ部1c近傍の伝搬面1aへ膜状に汲み上げる。
他方、この端面1bで反射したSAWの主な部分は楕円
を画きながらここに伝搬されてくるSAWのうちの横方
向成分と相殺し、伝搬してきたSAWを垂直方向成分の
みとなして、伝搬面1a上に導かれた膜状の液体を下か
ら突き上げて、これを平均粒径が2.5μm及至60μ
mのミストとして伝搬面1aからほぼ直角な向きに、か
つアレイ2aの重なりにほぼ等しい巾Wをもって上方へ
と飛翔させる。
【0018】図1は、本発明に係るノズルレスピペット
の一実施の形態を示す断面図であり、図2は、図1の断
面図のY,Y線に沿って切断した断面図であり、図3
は、本発明に係るノズルレスピペットの他の実施の形態
を示す断面図であり、図4は、本発明に係るノズルレス
ピペットを構成している伝搬体の一部拡大断面図であ
る。図1に示した本発明に係るノズルレスピペットの一
実施の形態は、上記のような原理を基にして作成された
もので、2段階で反応又は混合を行なう場合の実施の形
態である。図1〜図4において、符号11は、第1の液
体収容室で、底部には開口部12が形成されていて、こ
の部分には伝搬面13aを下にして伝搬体13が密接し
て設けられている。伝搬体13には、その中央部にV溝
13bが形成され、そのV溝13bには下面、即ち、伝
搬面13aにまで達するクラック13dが形成されてい
る(このケースでは、クラックの端が、エッジ部13c
を形成している)。このクラック13dに生じる毛細管
作用を利用してエッジ部13cの領域に液体を供給し、
かつ保持するように構成されている。また、第1の液体
収容室11の上部には、通気孔14’を有する蓋14が
設けられている。符号15は、伝搬体13上に形成され
ているIDT2に接続したリード線である。
【0019】第1の液体収容室11の下には、第1の液
体収容室11と同様の構成の第2の液体収容室21(即
ち、底部に形成されている開口部22に伝搬体23が密
接して設けられている第2の液体収容室21)が設けら
れ、更にその下には、第3の液体収容室に相当する生成
物収容室31が設けられている。第2の液体収容室21
と生成物収容室31には、第2の液体、第3の液体を注
入するための注入口26,36が設けられ、各注入口2
6,36には、通気孔24’,34’を有する蓋24,
34が設けられている。また、第2の液体収容室21と
生成物収容室31には、それらの収容量を調整するため
のスペーサー27,37を底部に配置することができ
る。その際、注入口26,36から注入された第2の液
体、第3の液体が、伝搬体13,23に形成されている
クラック13d,23dの近くに集まるように、スペー
サー表面に傾斜を設けることもできる。
【0020】伝搬体13,23には、ここにSAWをク
ラック13d,23dに向けて発生させるためのIDT
2,2が、溝13b,23bを挟んで伝搬面13a,2
3aの両側に対向するように並列形成されていて、これ
らのIDT2,2に高周波電圧を印加すると、これらの
IDT2,2と対応する導波路上にSAWが発生し、こ
れが伝搬面13a,23a上をクラック13d,23d
へ向かって伝搬し、毛細管作用によってクラック13
d,23dに導かれた液体を励振して、粒径が約2.5
μm乃至60μmの液体微粒子の集合体であるミストと
してクラック13d,23dから吐出させ、下の液体収
容室21,31に飛翔させる。吐出されるミストの量
は、IDT2,2へ印加する高周波電圧の印加時間に比
例するので、電圧を印加する時間を制御することにより
ミストの量、即ち、下の液体収容室21,31に添加す
る液体の量、を調整することができる。
【0021】上記のようにして、第1の液体収容室11
の底部に設けられていた伝搬体13に形成されていたク
ラック13dから極微少量の液体を第2の液体収容室2
1に添加し、第2の液体収容室21に注入されていた第
2の液体と反応または混合させ、次いで、そこで反応ま
たは混合された液体の微少量を、第2の液体収容室21
の底部に設けられていた伝搬体23に形成されていたク
ラック23dから生成物収容室31に添加し、生成物収
容室31に注入されていた第3の液体と反応又は混合さ
せ、得られたものを取りだし口38より採取する。
【0022】第2の液体、第3の液体の注入量が、それ
ほど微少量でなく、また、極微少量まで正確に制御する
必要がないときには、上記注入口26,36から通常の
ピペットなどを用いて注入すれば良いが、第2の液体、
第3の液体の注入量についても極微少量まで正確に制御
する必要がある場合には、図3に示すように、伝搬体1
3を有する第1の液体収容室11と同様の構成の液体収
容室11’,11”を第1の液体収容室11,第2の液
体収容室21と並列して設ければ良い。第2の液体収容
室21と生成物収容室31には、それらの収容量を調整
するためのスペーサー27,37を底部に配置すること
ができる。その際、注入口26,36から注入された第
2の液体、第3の液体が、伝搬体13,23に形成され
ているクラック13d,23dの近くに集まるように、
スペーサー表面に傾斜を設けることもできる。このよう
にして、制御された、極微少量の材料を使用した多段階
反応又は混合を、正確に、効率良く、かつ不純物などの
混入無しに行なうことができる。
【0023】伝搬体は、全体を圧電単結晶により形成す
るか、もしくはIDTと対向する部分にのみ圧電単結晶
よりなる薄膜を設けたセラミックス等により形成され
る。例えば、上記の実施の形態において示されている1
28°YカットのLiNbO3単結晶の他に、Bi12
iO20 、Bi12GeO12 、LiTaO3等の圧電性単
結晶やPbO3、PbZrO3等の圧電性セラミックス、
Al、Cu等の金属、ガラス等を使用することができ、
このうち、セラミックス、ガラス、金属のような等方性
のものは、価格面、加工面で有利である。
【0024】[ノズルピペット]図7は、本発明に係る
ノズルピペットの第1の実施の形態を示す断面図であ
る。このノズルピペットは、例えば、ノズル、圧電素子
に接着している可撓性の薄板、液体収容室、液体供給室
および両室に連通する連通路を有する複数の「段部
分」、少なくとも2つの「段部分」、から構成する。即
ち、ノズルピペットの「第1段部分」71は、複数の板
状体からなる層によって形成され、最下層の板状体711
に第1のノズル715 が形成され、その上の板状体712 に
は、第1の液体が満たされる第1の液体収容室716 と第
1の液体供給室717 の下底部分および両室に連通する第
1の連通路718 が形成され、その上に可撓性の薄板713
(第1の液体供給室717 を横切る部分のみが開口されて
いる)が設けられ、更にその上には、第1の液体収容室
716 と第1の液体供給室717 の部分が開口された板状体
714 が設けられ、第1の液体収容室716 上方の薄板713
上面には積層型の圧電素子719 が接着されることにより
構成される。
【0025】ノズルピペットの「第2段部分」72は、
「第1段部分」71と同様の構成を有る部分と、第2の
液体を第2の液体収容室に第2の連通路を介して供給す
るための第2の液体供給室とを有し、「第1段部分」7
1の第1のノズルが、「第2段部分」72の第1の液体
受容室上部に位置するように配置されている。即ち、
「第1段部分」71の直ぐ下に複数の板状体からなる層
が形成され、その層の最下層の板状体721 に第2のノズ
ル725 が形成され、その上の板状体721には、第2の液
体が満たされる第2の液体収容室726 と第1の液体受容
室727'、第2の液体供給室727 の下底部分および両室に
連通する第2の連通路728',728が形成され、その上に
可撓性を有する薄板723 (第1の液体受容室727',第2
の液体供給室727 を横切る部分のみが開口されている)
が設けられ、更にその上には、第2の液体収容室726 上
方部,第1の液体受容室727',第2の液体供給室727 の
部分が開口された板状体724 が設けられ、第2の液体収
容室726 上方の薄板723 上面には積層型の圧電素子729
が接着されることにより「第2段部分」72が構成され
る。
【0026】このように、複数の「段部分」を順次、前
の「段部分」のノズルが、次の「段部分」の液体受容室
上部に位置するように配置して積層することにより、複
数の「段部分」を有するノズルピペットを構成すること
ができる。積層する「段部分」の数は、求める反応生成
物が得られるまでの反応回数、求める混合物が得られる
までの混合回数等により決められる。
【0027】次に、図7に示されたノズルピペットを使
用して、2段階の反応によって求める化合物を得る場合
について説明する。第1の液体供給室717 に第1次反応
を行なう反応成分Aを通常のピペットを使用して供給
し、第1の連通路718 を通して第1の液体収容室716 に
反応成分Aを収容する。次いで、圧電素子719 に電圧を
印加し、薄板713 を上方向に撓ませ、その後、印加電圧
を解除すると薄板713 の復元力によって、第1の液体収
容室716 内の反応成分Aに第1のノズル715 方向への圧
力波が生じ、反応成分Aの液滴が、第1のノズル715 か
ら第1の液体受容室727'に吐出される。このように、第
1の液体受容室727'に吐出された反応成分Aは、連通路
728'を通って第2の液体収容室726 に至り、そこで、通
常のピペットを使用して第2の液体供給室727 に供給さ
れ、連通路728 を通って第2の液体収容室726 に供給さ
れている反応成分Bと反応して反応生成物Cを生成す
る。更に、この反応生成物Cと「第2段部分」72の第
2のノズル725 の下に設けられている第3の液体収容室
(又は生成物収容室)736 中の反応成分Dとの第2次反
応を行なうために、「第2段部分」72の第2の圧電素
子729 に電圧を印加し、薄板723 を上方向に撓ませ、そ
の後、印加電圧を解除することにより、反応生成物Cを
第2のノズル725 から第3の液体収容室736 に吐出させ
る。このようにして、第3の液体収容室736 中におい
て、反応生成物Cと反応成分Dとの第2次反応が生じ、
目的とする反応生成物Eを生成することができる。な
お、第3の液体収容室736 中への反応成分Dの供給は、
通常のピペットにより行なっても良いし、または、紙面
と垂直方向に設けられた、上記の「第1段部分」71に
おけるのと同様の構成のノズルから供給しても良い。
【0028】また、上記の実施の形態において、反応成
分Bについても極微少量を正確に制御して供給する場合
には、図8に示しすように、上記「第1段部分」を、第
2の液体収容室826 を中心として左右両方に設ければ良
い。図8は、本発明に係るノズルピペットの第2の実施
の形態を示す断面図である。即ち、ノズルピペットの
「第1段部分」81は、複数の板状体からなる層によっ
て形成されており、後記の第2の液体収容室826 の上方
部分が開口されている最下層の板状体811 には、左右
に、第1のノズル815 ,815'が形成され、その上の板状
体812 には、左右に、第1の液体収容室816 ,816'と第
1の液体供給室817 ,817'の下底部分および両室に連通
する第1の連通路818 ,818'が形成され、その上に可撓
性の薄板813 (第1の液体供給室817 ,817'を横切る部
分と後記の第2の液体収容室826 の上方部分とが開口さ
れている)が設けられ、更にその上には、第1の液体収
容室816 ,816'の上方部分、第1の液体供給室817 ,81
7'及び後記の第2の液体収容室826 の上方部分とが開口
された板状体814 が設けられ、第1の液体収容室816 ,
816'上方の薄板813 上面には積層型の圧電素子819 ,81
9'が接着されることにより構成される。
【0029】ノズルピペットの「第2段部分」82は、
「第1段部分」81の左右の液体供給機構を、左右の液
体供給室とその上方の圧電素子のところが一致するよう
に重ね合わせた構造を有し、左右のノズルの下に「第2
段部分」82の液体受容室が位置するように構成されて
いる。即ち、「第1段部分」81の直ぐ下に複数の板状
体からなる層が形成され、その層の最下層の板状体821
に第2のノズル825 が形成され、その上の板状体822に
は、第2の液体収容室826 と左右の第1の液体受容室82
7',827"の下底部分および両室に連通する第2の連通路
828',828"が形成され、その上に可撓性を有する薄板82
3 (第1の液体受容室827',827"を横切る部分のみが開
口されている)が設けられ、更にその上には、第2の液
体収容室826 上方部,第1の液体受容室827',827"の部
分が開口された板状体824 が設けられ、第2の液体収容
室826 上方の薄板823 上面には積層型の圧電素子829 が
接着されることにより「第2段部分」82が構成され
る。なお、「第2段部分」82の第2のノズル825 の下
には、第3の液体収容室(又は生成物収容室)836 が設
けられている。
【0030】図8に示されたノズルピペットを使用し
て、2段階の反応によって求める化合物を得る場合につ
いて説明する。左右に設けられた第1の液体供給室817
,817'に第1次反応を行なう反応成分A,Bを通常の
ピペットを使用して供給し、左右に設けられた第1の液
体収容室816 ,816'に反応成分A,Bを収容する。次い
で、左右の圧電素子819 ,819'に電圧を印加し、薄板81
3 ,813'を上方向に撓ませ、その後、印加電圧を解除す
ると薄板813 ,813'の復元力によって、第1の液体収容
室816 ,816'内の反応成分A,Bに第1のノズル815 ,
815'方向への圧力波が生じ、反応成分A,Bの液滴が、
左右の第1のノズル815 ,815'から「第2段部分」82
に形成されている左右の第1の液体受容室827',827"に
吐出される。このように、左右の液体受容室827',827"
に吐出された反応成分A,Bは、左右の連通路828',82
8"を通って第2の液体収容室826 に至りそこで反応して
反応生成物Cが生じる。更に、この反応生成物Cと「第
2段部分」82の第2のノズル825 の下に設けられてい
る第3の液体収容室(又は生成物収容室)836 中の反応
成分Dとの第2次反応を行なうために、「第2段部分」
82の第2の圧電素子829 に電圧を印加し、薄板823 を
上方向に撓ませ、その後、印加電圧を解除することによ
り、反応生成物Cを第2のノズル825 から第3の液体収
容室836 に吐出させる。このようにして、第3の液体収
容室836 中において、反応生成物Cと反応成分Dとの第
2次反応が生じ、目的とする反応成生物Eを生成するこ
とができる。なお、第3の液体収容室836 中への反応成
分Dの供給は、通常のピペットにより行なっても良い
し、または、紙面と垂直方向に設けられた、上記の「第
1段部分」81におけるのと同様の構成のノズルから供
給しても良い。
【0031】また、上記のように可撓性の薄板を圧電素
子によって撓ませ、薄板の復元力によって液体収容室内
の液体にノズル方向への圧力波を生ぜしめるという手段
の代わりに、薄板をP型シリコンのような半導体で形成
し、薄板上方部に薄板が撓むための空所を有する撓み室
を設け、撓み室内面に形成された電極と薄板との間に電
圧を印加し、両者間に静電引力を発生させることによる
薄板の撓み、薄板の復元力によって液体収容室内の液体
にノズル方向への圧力波を生ぜしめるという手段、即
ち、静電アクチュエーターを利用した手段を採用するこ
ともできる。
【0032】上記の実施の形態の記載からも明らかなよ
うに、本発明に係るノズルピペットは、極微少量の液体
の供給が、制御された量で、多段階に渡って可能となる
ことから、高価な材料のために極微少量で行なう必要の
ある合成反応や、検査のための試料が極微少量しか得ら
れない分析試験や、放射性材料等のような危険物を取り
扱うために極微少量しか取り扱えない場合等における材
料の供給に大変有効である。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上詳記したとおり、端縁を
有する伝搬面上に表面弾性波を発生させて、端縁に導い
た液体をミストとして吐出、飛翔させる機構を多段で行
なえるようにすること、又は、電気信号により微少変位
する駆動機構を介して付与される薄板の撓み動作により
液体収容室内に満たされていた液体をノズルから吐出さ
せる機構を多段で行なえるようにすることにより、極微
少量の液体の供給を制御された量で多段階に渡って供給
することが可能となり、極微少量の材料を制御された量
で反応又は混合することが多段階で、しかも、操作が面
倒でなく、時間もかからず、また、不純物の混入も無し
に実行することが可能になるという優れた効果を奏する
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るノズルレスピペットの第1実施の
形態を示す断面図である。
【図2】図1の断面図のY,Y線に沿って切断した断面
図である。
【図3】本発明に係るノズルレスピペットの第2の実施
の形態を示す断面図である。
【図4】本発明に係るノズルレスピペットを構成してい
る伝搬体の一部拡大断面図である。
【図5】本発明に係るノズルレスピペットの液体飛翔原
理を示す説明図である。
【図6】図5の説明図のX,X線に沿って切断した際の
一部断面図である。
【図7】本発明に係るノズルピペットの第1の実施の形
態を示す断面図である。
【図8】本発明に係るノズルピペットの第2の実施の形
態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ,13 ,23 伝搬体 1a ,13a,23a 伝搬面 1b 端面 1c ,13c,23c エッジ部 2 交差指電極 2a 電極アレイ 11 ,11’,11”,21 液体収容室 12 ,22 開口部 13b V溝 13d クラック 14 ,24 ,34 蓋 14’,24’,34’ 通気孔 15 ,25 リード線 26 ,36 注入口 27 ,37 スペーサー 31 生成物収容室(液体収
容室) 38 取りだし口 71 ,81 第1段部分 72 ,82 第2段部分 711 ,712 ,714 板状体 713 ,723 ,813 ,823 薄板 715 ,725 ノズル 716 ,726 ,736 液体収容室 717 ,727 ,817 ,817' 液体供給室 718 ,728 ,728' 連通路 719 ,729 圧電素子 721 ,722 ,724 板状体 727' ,827' ,827" 液体受容室 811 ,812 ,814 板状体 815 ,815' ,825 ノズル 816 ,816' ,826 ,836 液体収容室 818 ,818' ,828' ,828" 連通路 819 ,819' ,829 圧電素子 821 ,822 ,824 板状体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G058 CA04 EA11 EA14 EB00 FA01 4G057 AB21 AB31 4G068 AA02 AB11 AD49 AD50 4G075 AA02 AA39 AA61 BD03 BD15 CA13 CA22 DA02 EA01 EB05 EC01 ED15 EE31 FA01

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体が供給される端縁部分と該端縁部分
    に表面弾性波を導く伝搬面とを有する伝搬体を、底部に
    形成された開口部に該端縁部分が位置するように該伝搬
    面の反対側の面を当接して形成した液体収容室の少なく
    とも1つの下に、同様の構成を有する下部の液体収容室
    又は該下部の液体収容室に連通する液体供給室を、少な
    くとも1段重ねて配置するように構成され、上部の液体
    収容室に設けられた伝播体の端縁部分から吐出された液
    体が、該下部の液体収容室及び/又は該下部の液体収容
    室に連通する液体供給室に飛翔し、次いで、該下部の液
    体収容室の伝搬体に設けられた端縁部分から、更に下の
    液体収容室及び/又は該下部の液体収容室に連通する液
    体供給室に飛翔するようにされたことを特徴とするピペ
    ット。
  2. 【請求項2】 前記端縁部分が、前記伝搬面を横切る方
    向のクラックにより形成されたものである請求項1に記
    載のピペット。
  3. 【請求項3】 前記端縁部分が、前記伝搬面に形成され
    た少なくとも1個の細孔により形成されたものである請
    求項1に記載のピペット。
  4. 【請求項4】 前記表面弾性波を発生する手段が、前記
    伝搬面上に形成された少なくとも一対の櫛型の交差指電
    極である請求項1〜3のいずれかに記載のピペット。
  5. 【請求項5】 前記液体供給室は、底部にスペーサーを
    設けることにより前記液体収容室より底浅とされている
    請求項1〜4のいずれかに記載のピペット。
  6. 【請求項6】 前記上部の液体収容室が2つで、該2つ
    の上部の液体収容室の下に、同様の構成を有する下部の
    液体収容室と該下部の液体収容室に連通する液体供給室
    とが対応するように、1段重ねて配置するように構成さ
    れ、該2つの上部の液体収容室に設けられた伝搬体の端
    縁部分から吐出された液体が、該下部の液体収容室及び
    該下部の液体収容室に連通する液体供給室にそれぞれ飛
    翔するようにされた請求項1〜5のいずれかに記載のピ
    ペット。
  7. 【請求項7】 液体が供給される端縁部分と該端縁部分
    に表面弾性波を導く伝搬面とを有する伝搬体を、底部に
    形成された開口部に該端縁部分が位置するように該伝搬
    面の反対側の面を当接して形成された液体収容室の少な
    くとも1つに反応成分を収容し、その液体収容室の下
    に、同様の構成を有する下部の液体収容室及び/又は該
    下部の液体収容室に連通する液体供給室を、少なくとも
    1段重ねて配置するように構成された該下部の液体収容
    室に他の反応成分を供給し、上部の液体収容室に設けら
    れた伝搬体の端縁部分から少なくとも1つに反応成分を
    吐出して、該下部の液体収容室及び/又は該下部の液体
    収容室に連通する液体供給室に飛翔せしめ、該下部の液
    体収容室で他の反応成分と反応させ、生成した反応成生
    物を、該下部の液体収容室の更に下に配置された液体収
    容室及び/又はその液体収容室に連通する液体供給室
    に、該下部の液体収容室に設けられた伝搬体の端縁部分
    から吐出させることを特徴とする反応方法。
  8. 【請求項8】 液体が供給される端縁部分と該端縁部分
    に表面弾性波を導く伝搬面とを有する伝搬体を、底部に
    形成された開口部に該端縁部分が位置するように該伝搬
    面の反対側の面を当接して形成した液体収容室の少なく
    とも1つに混合成分を収容し、その液体収容室の下に、
    同様の構成を有する下部の液体収容室及び/又は該下部
    の液体収容室に連通する液体供給室を、少なくとも1段
    重ねて配置するように構成された該下部の液体収容室に
    他の混合成分を供給し、上部の液体収容室に設けられた
    伝搬体の端縁部分から少なくとも1つに混合成分を吐出
    し、該下部の液体収容室及び/又は該下部の液体収容室
    に連通する液体供給室に飛翔せしめ、該下部の液体収容
    室で他の混合成分と混合させ、生じた混合物を該下部の
    液体収容室の更に下に配置された液体収容室及び/又は
    その液体収容室に連通する液体供給室に、該下部の液体
    収容室に設けられた伝搬体の端縁部分から吐出させるこ
    とを特徴とする混合方法。
  9. 【請求項9】 底部にノズルが形成され、上部に電気信
    号により微少変位する駆動機構を介して撓み力が付与さ
    れる薄板が設けられている液体収容室と、該液体収容室
    の下に、同様の構成を有する下部の液体収容室に連通す
    る液体供給部が少なくとも1段重ねて配置され、該薄板
    の撓み動作により上部の液体収容室内に満たされていた
    液体が該ノズルから吐出され、吐出された液体が該下部
    の液体収容室に連通する液体供給部に飛翔され、該下部
    の液体収容室に満たされた液体が同様の薄板の撓み動作
    によりノズルから吐出され、その吐出された液体が、更
    に下の液体収容室又はその液体収容室に連通する液体供
    給部に飛翔されるようにされたことを特徴とするピペッ
    ト。
  10. 【請求項10】 前記駆動機構が、圧電素子又は静電ア
    クチュエーターよりなり、該圧電素子又は静電アクチュ
    エーターが、前記薄板に接着されている請求項1に記載
    のピペット。
  11. 【請求項11】 前記ノズルから吐出される液量が、前
    記圧電素子に印加される電圧、電圧パルスの形状及びパ
    ルス印加回数の少なくとも一つによって制御される請求
    項1に記載のピペット。
  12. 【請求項12】 底部にノズルが形成され、上部に電気
    信号により微少変位する駆動機構を介して撓み力が付与
    される薄板が設けられている液体収容室に反応成分を満
    たし、該液体収容室の下に、同様の構成を有する下部の
    液体収容室に連通する液体供給部を、少なくとも1段重
    ねて配置し、該薄板の撓み動作により上部の液体収容室
    内に満たされていた反応成分を該ノズルからを吐出さ
    せ、吐出させた反応成分を該下部の液体収容室に連通す
    る液体供給部に飛翔させ、該下部の液体収容室に満たさ
    れていた他の反応成分と反応させ、生成した反応生成物
    を、同様に薄板の撓み動作により該下部の液体収容室の
    ノズルから吐出させ、更に下部の液体収容室又はその液
    体収容室に連通する液体供給部に飛翔させるようにした
    ことを特徴とする反応方法。
  13. 【請求項13】 底部にノズルが形成され、上部に電気
    信号により微少変位する駆動機構を介して撓み力が付与
    される薄板が設けられている液体収容室に混合成分を満
    たし、該液体収容室の下に、同様の構成を有する下部の
    液体収容室に連通する液体供給部を、少なくとも1段重
    ねて配置し、該薄板の撓み動作により上部の液体収容室
    内に満たされていた混合成分を該ノズルから吐出させ、
    吐出させた混合成分を該下部の液体収容室に連通する液
    体供給部に飛翔させ、該下部の液体収容室に満たされて
    いた他の混合成分と混合させ、生じた混合物を、同様に
    薄板の撓み動作により該下部の液体収容室のノズルから
    吐出させ、更に下部の液体収容室又はその液体収容室に
    連通する液体供給部に飛翔させるようにしたことを特徴
    とする混合方法。
JP2000024429A 2000-02-01 2000-02-01 ピペット及びそれを用いた反応方法と混合方法 Withdrawn JP2001212469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000024429A JP2001212469A (ja) 2000-02-01 2000-02-01 ピペット及びそれを用いた反応方法と混合方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000024429A JP2001212469A (ja) 2000-02-01 2000-02-01 ピペット及びそれを用いた反応方法と混合方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001212469A true JP2001212469A (ja) 2001-08-07

Family

ID=18550421

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000024429A Withdrawn JP2001212469A (ja) 2000-02-01 2000-02-01 ピペット及びそれを用いた反応方法と混合方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001212469A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7294310B2 (en) 2002-08-06 2007-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Liquid transport device and liquid transporting method
JP2008527337A (ja) * 2005-01-05 2008-07-24 アドヴァリティクス アーゲー 少量の液体を調薬及び混合するための方法及び装置
JP2008527338A (ja) * 2005-01-05 2008-07-24 アドヴァリティクス アーゲー 少量の液体を調薬及び混合するための方法及び装置
CN113210024A (zh) * 2021-06-03 2021-08-06 北京中科生仪科技有限公司 基于pcr的连续进液装置
WO2022134999A1 (zh) * 2020-12-26 2022-06-30 张琪 一种反应釜辅助喂料机构

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7294310B2 (en) 2002-08-06 2007-11-13 Canon Kabushiki Kaisha Liquid transport device and liquid transporting method
JP2008527337A (ja) * 2005-01-05 2008-07-24 アドヴァリティクス アーゲー 少量の液体を調薬及び混合するための方法及び装置
JP2008527338A (ja) * 2005-01-05 2008-07-24 アドヴァリティクス アーゲー 少量の液体を調薬及び混合するための方法及び装置
WO2022134999A1 (zh) * 2020-12-26 2022-06-30 张琪 一种反应釜辅助喂料机构
CN113210024A (zh) * 2021-06-03 2021-08-06 北京中科生仪科技有限公司 基于pcr的连续进液装置
CN113210024B (zh) * 2021-06-03 2022-04-08 北京中科生仪科技有限公司 基于pcr的连续进液装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9751057B2 (en) Fluidics apparatus and fluidics substrate
US9410873B2 (en) Fluidics apparatus for surface acoustic wave manipulation of fluid samples, use of fluidics apparatus and process for the manufacture of fluidics apparatus
US10189254B2 (en) Droplet ejecting head and droplet ejecting apparatus
JP2009535203A (ja) 音響エネルギーを使用した、小流体体積中の小粒子の集中および分散
CN108906461B (zh) 一种基于声表面波的微滴喷射装置和微滴喷射方法
Rezk et al. Plug-and-actuate on demand: multimodal individual addressability of microarray plates using modular hybrid acoustic wave technology
JP3600198B2 (ja) 液滴吐出装置
JP2001212469A (ja) ピペット及びそれを用いた反応方法と混合方法
CN111659478A (zh) 一种用于微粒子分离的超声表面驻波微流控芯片和应用
JP2003241208A (ja) 液晶滴下装置及び方法並びに液晶表示パネル製造装置
JP2020138373A (ja) 液体吐出ヘッドおよび液体吐出装置
CN101564659B (zh) 微流体混合装置
EP1645329A2 (en) Microreactor
US5179394A (en) Nozzleless ink jet printer having plate-shaped propagation element
JP2019107857A (ja) 薬液吐出装置及び薬液滴下装置
Yabe et al. A self-converging atomized mist spray device using surface acoustic wave
Wixforth et al. Flat fluidics: A new route toward programmable biochips
US7504070B2 (en) Micro reactor
JP4469974B2 (ja) 微量液体分取装置及び微量液体分取方法
Demori et al. MEMS device with piezoelectric actuators for driving mechanical vortexes in aqueous solution drop
US20070146439A1 (en) Surface acoustic wave driven fluid injection devices
WO2018027282A1 (en) Arrayable acoustic actuators for microfluidics
JP2005257407A (ja) 微量液体制御装置
AU2023251406B2 (en) Apparatus for addressing wells within a microarray plate
US20090017528A1 (en) Nucleic Acid Hybridization Device

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070403