JP2001212231A - 注射用痛み軽減器 - Google Patents

注射用痛み軽減器

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JP2001212231A JP2000026049A JP2000026049A JP2001212231A JP 2001212231 A JP2001212231 A JP 2001212231A JP 2000026049 A JP2000026049 A JP 2000026049A JP 2000026049 A JP2000026049 A JP 2000026049A JP 2001212231 A JP2001212231 A JP 2001212231A
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epidermis
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injection needle
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Noboru Matsumoto
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    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/42Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests having means for desensitising skin, for protruding skin to facilitate piercing, or for locating point where body is to be pierced
    • A61M5/425Protruding skin to facilitate piercing, e.g. vacuum cylinders, vein immobilising means
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
    • A61M5/00Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests
    • A61M5/42Devices for bringing media into the body in a subcutaneous, intra-vascular or intramuscular way; Accessories therefor, e.g. filling or cleaning devices, arm-rests having means for desensitising skin, for protruding skin to facilitate piercing, or for locating point where body is to be pierced
    • A61M5/422Desensitising skin

Abstract

(57)【要約】 【目的】 注射針が刺し入れられる際の痛みを軽減させ
る注射用痛み軽減器を提供する。 【解決手段】 ハウジング部12を生体の表皮34方向
に押圧して可変容積室36内の空気を排出した後、その
ハウジング部12の押圧を開放すると、可変容積室36
内が負圧となるので、注射用痛み軽減器10は生体に装
着される。その状態では、表皮34は注射用痛み軽減器
10の密着板部16により、大気圧Pa と可変容積室3
6内の圧力Pb との差圧分の押圧力で圧迫され、それに
より注射用痛み軽減器10が装着されている部分の痛さ
の感覚は分散されるので、その注射用痛み軽減器10が
装着されている部分に注射針40が刺し入れられると、
その注射針40が刺し入れられる際の痛みが軽減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注射針を生体の一
部に刺し入れる際の痛みを軽減する注射用痛み軽減器に
関し、さらに詳しく言えば、注射針を刺し入れる際の痛
みを軽減するために、その注射針が刺し入れられる前
に、その注射針が刺し入れられる部位に装着される注射
用痛み軽減器に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】所定
の治療薬を注射する目的で、或いは、採血する目的で、
注射針が生体に刺し入れられる。この注射針が刺し入れ
られる時は、患者或いは採血者に極めて大きな苦痛を与
えている。このため、特に幼児・子供は、注射を拒む者
が多く、医師の治療作業に支障を来すこともある。ま
た、糖尿病患者など、毎日、注射をする必要がある患者
の苦痛は計り知れない。さらに、献血協力者を増加させ
られないのも、注射針が刺し入れられる際の痛みが大き
く原因している。
【0003】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的とするところは、注射針が刺
し入れられる際の痛みを軽減させる注射用痛み軽減器を
提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の要旨とするところは、生体に注射針を刺し入
れる際の痛みを軽減する注射用痛み軽減器であって、少
なくとも一部に弾性変形可能な弾性変形部を備えるとと
もに、一方向に開口し、その開口側が前記生体に装着さ
れることによりその生体の表皮との間に気密な可変容積
室を形成するハウジング部を備えたことにある。
【0005】
【発明の効果】このようにすれば、ハウジング部の弾性
変形部を生体の表皮方向に押圧して可変容積室内の空気
を排出した後、その弾性変形部の押圧を開放すると、可
変容積室内が負圧となるので、注射用痛み軽減器は生体
に装着される。その状態では、表皮は注射用痛み軽減器
により、大気圧と可変容積室内の圧力との差圧分の押圧
力で圧迫され、それにより痛み軽減器が装着されている
部分の痛さの感覚は分散されるので、その痛み軽減器が
装着されている部分に注射針が刺し入れられると、その
注射針が刺し入れられる際の痛みが軽減する。
【0006】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記注射用痛み
軽減器は、前記可変容積室側へ突き出すように前記ハウ
ジング部に設けられ、その可変容積室内の圧力が負圧と
されることによりそのハウジング部が前記生体に装着さ
れた状態では、前記生体の表皮を局部的に押圧する突き
出し部をさらに含むものである。このようにすれば、可
変容積室内の空気が十分に排出されてその可変容積室内
の圧力が負圧とされることにより注射用痛み軽減器が生
体の表皮に装着された状態では、ハウジング部から可変
容積室側に突き出す突き出し部は、大気圧と可変容積室
内の圧力との差圧分の押圧力で表皮を局部的に押圧する
ので、その表皮下の生体組織は虚血させられる。この突
き出し部による表皮下の生体組織の虚血を所定時間継続
させると、その部分の感覚神経が鈍くなるので、この感
覚神経が鈍くなった部分に注射針を刺し入れれば、注射
針が刺し入れられる際の痛みが一層軽減できる。
【0007】また、好適には、前記突き出し部の先端に
は、その突き出し部が生体の表皮に押圧される際に、そ
の表皮に密着可能な密着面を有し、さらに、その突き出
し部の先端に密着面が備えられた前記注射用痛み軽減器
には、前記ハウジング部から前記突き出し部の密着面ま
でを貫通する注射針刺入穴が設けられる。このようにす
れば、注射用痛み軽減器が生体の表皮に装着されて、突
き出し部が生体の表皮に押圧させられると、注射針刺入
穴から表皮が露出した状態で突き出し部の先端の密着面
が生体の表皮に密着させられることから、注射用痛み軽
減器を装着したまま、その注射針刺入穴から注射針を生
体に刺し入れることができる。従って、注射用痛み軽減
器による痛み軽減効果が減少することなく維持されてい
る状態で生体に注射針を刺し入れることができるので、
注射針が刺し入れられる際の痛みが一層軽減できる。
【0008】また、好適には、前記注射針刺入穴は、前
記密着面側ほどその断面積が小さいテーパ形状とされ
る。このようにすれば、そのテーパ形状に沿って注射針
を前記生体の表皮へ刺し入れることにより、注射針を生
体の表皮に対して斜めに刺し入れることができる。因み
に、注射針は表皮に対して斜めに刺し入れられることが
一般的であるため、注射用痛み軽減器を用いた場合にも
注射針が表皮に対して斜めに刺し入れられることが望ま
しいのである。
【0009】また、好適には、前記注射針刺入穴が設け
られた前記注射用痛み軽減器には、その注射針刺入穴に
脱着可能に嵌入され、且つ、その先端が脱脂綿で構成さ
れた蓋体がさらに設けられる。このようにすれば、注射
後に、先端の脱脂綿に消毒液を含ませた蓋体を注射針刺
入穴に嵌入することにより、その消毒液を含んだ脱脂綿
が表皮の注射針が刺し入れられた部分に当接させられる
ので、その部分を消毒および止血することができる。
【0010】また、好適には、前記密着面は、前記ハウ
ジング部の開口縁を通る平面に対して斜めに設けられ
る。このようにすれば、上記注射用痛み軽減器が生体に
装着されるために前記弾性変形部が表皮へ向けて押圧さ
れると、ハウジング部の開口縁を通る平面に対して斜め
に設けられた密着面が表皮に密着させられ、その弾性変
形部の押圧が開放されても、密着面と表皮との密着は維
持されることから、その密着面に設けられた注射針刺入
穴も表皮に対して斜めとなるので、その注射針刺入穴か
ら注射針を生体の表皮へ刺し入れることにより、注射針
を生体の表皮に対して斜めに刺し入れることができる。
【0011】また、好適には、前記ハウジング部には、
そのハウジング部から外側へ突き出す把手が設けられ
る。このようにすれば、その把手を掴んで操作すること
により、注射用痛み軽減器を容易に生体から取り外すこ
とができる。
【0012】また、好適には、前記注射用痛み軽減器
は、前記ハウジング部の開口側へ突き出し且つ先端に表
皮に密着可能な密着面を有する内側突き出し部と前記ハ
ウジング部の外側へ把持可能に突き出す外側突き出し部
とその外側突き出し部から前記内側突き出し部の密着面
までを直線的に貫通する注射針刺入穴とを備えて揺動可
能に前記ハウジング部に固定された注射針案内筒と、そ
の注射針案内筒と前記ハウジング部との間を密閉するシ
ール部材とをさらに備えたものである。このようにすれ
ば、注射針案内筒の外側突き出し部を把持して、注射針
案内筒を生体の表皮に対して斜めとし、さらに外側突き
出し部を生体の表皮に対して斜めに押圧して、注射針案
内筒の内側突き出し部の先端の密着面を表皮と密着させ
るとともに、前記可変容積室内の空気を排出させて注射
用痛み軽減器を生体に装着させると、注射針案内筒内の
注射針刺入穴が表皮に対して斜めとなる。従って、その
状態で、注射針刺入穴から注射針を生体の表皮へ刺し入
れることにより、注射針を生体の表皮に対して斜めに刺
し入れることができる。
【0013】また、好適には、前記注射用痛み軽減器に
は、前記弾性変形部を前記ハウジング部の開口とは反対
側へ付勢するバネがさらに設けられる。このようにすれ
ば、生体の表皮に装着される際にバネの付勢力に抗して
前記ハウジング部の開口側へ押圧される前記弾性変形部
が、装着後には、その弾性変形部の弾性復帰力に加えて
バネの付勢力によりハウジング部の開口とは反対側へ変
形させられることから、表皮とハウジング部との間に形
成される可変容積室内の圧力の負圧が一層大きくなる。
従って、大気圧と可変容積室内の圧力との差圧が一層大
きくなって、より一層強い力で注射用痛み軽減器が表皮
を圧迫することとなることから、注射針が刺し入れられ
る時の痛みがよりぼがされるので、より痛みが軽減す
る。
【0014】また、好適には、前記突き出し部は、前記
ハウジング部に固定されるハウジング部側部材と、前記
ハウジング部の開口側の開口側部材と、そのハウジング
部側部材と開口側部材との間に設けられた弾性体とを含
むものである。このようにすれば、その弾性体の付勢力
に抗して注射用痛み軽減器が表皮に押しつけられること
によりその注射用痛み軽減器が表皮に装着されると、突
き出し部は、大気圧と可変容積室内の圧力との差圧分の
押圧力に、弾性体の弾性復帰力を加えた押圧力で表皮を
局部的に押圧するので、その表皮下の生体組織は虚血さ
れ易い。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して詳細に説明する。
【0016】図1は、本発明の一実施例の注射用痛み軽
減器10の斜視図であり、図2は、図1のA−A切断線
に沿って注射用痛み軽減器10を切断した断面図であ
る。
【0017】注射用痛み軽減器10は全体が透明な合成
ゴム製であり、図1および図2に示すように、ハウジン
グ部12は、偏平な円柱形を成すとともに一方向に開口
している。このハウジング部12の外径は、装着される
部位や注射器の大きさによっても異なるが、たとえば、
4cm程度とされる。また、ハウジング部12は、前述
のように全体が合成ゴム製であるので、全体が弾性変形
部として機能する。上記ハウジング部12の側壁部14
の開口端には、内径がその側壁部14の内径よりも小さ
くされ且つ外径がその側壁14の外径よりも大きくされ
た円環状の密着板部16が設けられ、その密着板部16
が生体の表皮に密着させられる。
【0018】さらに、ハウジング部12の上底部18の
略中央には、ハウジング部12の開口側へ向かうほど小
径とされたテーパ状の突き出し部20が設けられてい
る。ハウジング部12および突き出し部20には、ハウ
ジング部12から突き出し部20の先端までを貫通し、
軸心が突き出し部20の軸心と等しく底側ほど小径とな
るテーパ状の注射針刺入穴22が設けられている。この
ように注射針刺入穴22がテーパ形状とされているの
は、その注射針刺入穴22を通して注射針40を表皮3
4に刺し入れ易いようにするため、および、その注射針
40の刺し入れ角度をある程度斜めにできるようにする
ためである。また、突き出し部20の先端面すなわち密
着面24は、その密着面24を表皮に密着させ且つ後述
する可変容積室36への空気の流入を防ぐために、略平
面状且つその外径が突き出し部20のテーパ形状によっ
て定まる直径よりも大きい円環状とされる。
【0019】注射用痛み軽減器10には、さらに、上記
注射針刺入穴22を塞ぐ蓋体26が設けられている。こ
の蓋体26は、上記注射針刺入穴22と気密に嵌合する
テーパ状の穴密閉部28と、その穴密閉部28の大径側
の端に設けられ且つその穴密閉部28よりもやや大径の
円板部30と、その円板部30とハウジング部12の上
底部18とを連結する連結部32とを備えている。
【0020】図3は、上記注射用痛み軽減器10が、生
体の表皮34に装着される場合を説明する図である。図
3に示すように、まず、蓋体26の穴密閉部28が注射
針刺入穴22に嵌め入れられた状態で、ハウジング部1
2の上底部18または蓋体26の円板部30を、表皮3
4方向へ密着面24が表皮34と密着するまで押圧す
る。これにより、ハウジング部12は弾性変形させら
れ、そのハウジング部12と表皮34との間に形成され
た可変容積室36内の空気は外部へと排出される。
【0021】続いて、ハウジング部12の上底部18ま
たは蓋体26の円板部30を押圧している力を開放する
と、ハウジング部12の弾性復帰力により、可変容積室
36の容積が増加させられる。しかし、密着板部16は
表皮34に密着させられており、可変容積室36内に空
気が流入しないことから、可変容積室36内の圧力P b
は負圧となり、これにより、注射用痛み軽減器10は表
皮34に装着される。このとき、密着面24は、表皮3
4から離隔する方向に移動させられるが、可変容積室3
6内が負圧となることにより、密着板部16よりも径方
向において内側の表皮34は持ち上げられるので、密着
面24は表皮34と密着したまま移動させられる。この
状態が図3の状態である。
【0022】図3の状態では、注射用痛み軽減器10の
密着板部16および密着面24と接触している部分の表
皮34には、大気圧Pa と可変容積室36内の圧力Pb
との差圧分の圧力が加えられている。そのため、その注
射用痛み軽減器10により圧迫されている部分の表皮3
4下の生体組織は虚血される。
【0023】そして、注射する際には、図4および図5
に示すように、蓋体26を注射針刺入穴22から外し
て、注射針刺入穴22の底の部分から表皮34を露出さ
せる。なお、蓋体26を注射針刺入穴22から外して
も、密着面24が表皮34と密着させられているため、
可変容積室36内へは空気は流入しない。そして、その
露出させた表皮34へ、注射針刺入穴22から注射器3
8の注射針40を刺し入れる。
【0024】このとき、注射針40が刺し入れられる部
分の周囲は、密着板部16および密着面24により圧迫
されているので、注射針40が刺し入れられる際の痛さ
の感覚は分散される。さらに、注射針40が刺し入れら
れる部分の直近部分は密着面24により圧迫されて虚血
されている。この虚血状態を所定時間以上、たとえば3
0秒以上継続させると、その虚血させられた部位および
その虚血部位に囲まれた注射針40が刺し入れられる部
位の感覚神経が鈍くなる(一種の麻痺状態)ので、その
後に注射をすれば一層痛みの感覚は軽減する。
【0025】上述のように、本実施例によれば、ハウジ
ング部12を生体の表皮34方向に押圧して可変容積室
36内の空気を排出した後、そのハウジング部12の押
圧を開放すると、可変容積室36内が負圧となるので、
注射用痛み軽減器10は生体に装着される。その状態で
は、表皮34は注射用痛み軽減器10の密着板部16に
より、大気圧Pa と可変容積室36内の圧力Pb との差
圧分の押圧力で圧迫され、それにより注射用痛み軽減器
10が装着されている部分の痛さの感覚は分散されるの
で、その注射用痛み軽減器10が装着されている部分に
注射針40が刺し入れられると、その注射針40が刺し
入れられる際の痛みが軽減する。
【0026】また、本実施例によれば、可変容積室36
内の空気が十分に排出されてその可変容積室36内の圧
力Pb が負圧とされることにより注射用痛み軽減器10
が生体の表皮34に装着された状態では、ハウジング部
12から可変容積室36側に突き出す突き出し部20
は、大気圧Pa と可変容積室36内の圧力Pb との差圧
分の押圧力で表皮34を局部的に押圧するので、その表
皮34下の生体組織は虚血させられる。この突き出し部
20による表皮下の生体組織の虚血が所定時間継続され
て、その部分の感覚神経が鈍くされ、この感覚神経が鈍
くなった部分に注射針40が刺し入れられるので、注射
針40が刺し入れられる際の痛みが一層軽減できる。
【0027】また、本実施例によれば、注射用痛み軽減
器10が生体の表皮34に装着されて、突き出し部20
が生体の表皮34に押圧させられると、注射針刺入穴2
2から表皮34が露出した状態で突き出し部20の先端
の密着面24が生体の表皮34に密着させられることか
ら、注射用痛み軽減器10を装着したまま、注射針刺入
穴22から注射針40を生体に刺し入れることができ
る。従って、注射用痛み軽減器10による痛み軽減効果
が減少することなく維持されている状態で注射針40を
生体に刺し入れることができるので、注射針40が刺し
入れられる際の痛みが一層軽減できる。
【0028】また、本実施例によれば、注射針刺入穴2
2のテーパ形状に沿って注射針40を生体の表皮34へ
刺し入れることにより、注射針40を生体の表皮34に
対して斜めに刺し入れることができる。
【0029】次に、本発明の他の実施例を図面に基づい
て説明する。なお、以下の実施例において、前述の実施
例と共通する部分には同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0030】図6は、前述の実施例とは別の注射用痛み
軽減器50の断面図であって、前述の実施例の図2に相
当する。図6の注射用痛み軽減器50が前述の実施例と
異なる部分は、蓋体52のみである。蓋体52には、先
端側に、注射針刺入穴22と嵌合するようにテーパ状と
された脱脂綿製の嵌合体54が脱着可能に設けられてい
る。この嵌合体54は、その大径側の端面の中央から小
径側の端面に向けて挿入穴56が設けられ、蓋体52の
円板部58には、その嵌合体54を固定するための突環
状の固定枠60および嵌合体54の挿入穴56に挿入さ
れる芯62が設けられている。
【0031】このように構成された注射用痛み軽減器5
0によれば、前述の実施例と同様の効果に加えて、注射
後に、蓋体52の先端の脱脂綿製の嵌合体54に消毒液
を含ませてその嵌合体54を注射針刺入穴22に嵌入す
ることにより、その消毒液を含んだ嵌合体54が表皮3
4の注射針40が刺し入れられた部分に当接させられる
ので、その部分を消毒および止血することができる。
【0032】次に、本発明のさらに他の実施例を説明す
る。図7は、前述の2つの実施例とは別の実施例の注射
用痛み軽減器70斜視図であり、図8は、図7のB−B
切断線に沿って注射用痛み軽減器70を切断した断面図
である。
【0033】図7および図8に示す注射用痛み軽減器7
0も、全体が透明な合成ゴム製であり、全体として半球
状を成すとともに一方向開口するハウジング部72と、
そのハウジング部72の側方からハウジング部72の開
口側へその開口縁を通る平面に対して斜めに突き出す突
き出し部74と、前述の実施例と同様の円環状の密着板
部16と、ハウジング部72の頂上部にそのハウジング
部72から外側へ突き出すように設けられ、把手として
も機能する操作ノブ部76とを備えている。
【0034】上記突き出し部74は、その肉厚は他のハ
ウジング部72と同様とされ、ハウジング部72の開口
側へいくほど小径のテーパ状とされている。また、その
突き出し部74の先端には、略平面状且つその外径が突
き出し部74のテーパ形状によって定まる直径よりも大
きい円環状の密着面78が、ハウジング部72の開口面
に対して斜めとなるように設けられている。そして、そ
の密着面78の略中央に、注射針刺入穴80が配設され
ている。
【0035】この注射用痛み軽減器70を生体の表皮3
4に装着するには、操作ノブ部76を表皮34方向に、
密着面78が表皮34に密着するまで押圧する。これに
より、可変容積室36内の空気は主として注射針刺入穴
80から外部へ排出される。その後、その押圧力を開放
すると、密着面78、密着板部16が表皮34に密着さ
せられることにより可変容積室36が気密とされた状態
で、弾性復帰力によりハウジング部72が押圧前の形状
に復帰しようとするので、可変容積室36内は負圧とな
り、注射用痛み軽減器70は生体に装着される。図9
は、その状態で注射針40が表皮34に刺し入れられた
状態を示す図である。
【0036】このように、本実施例によれば、前述の第
1の実施例と同様の効果に加えて、注射用痛み軽減器7
0が生体に装着されるためにハウジング部72が表皮3
4へ向けて押圧されると、ハウジング部72の開口縁を
通る平面に対して斜めに設けられた密着面78が表皮3
4に密着させられ、ハウジング部72の押圧が開放され
ても、密着面78と表皮34との密着は維持されること
から、その密着面78に設けられた注射針刺入穴80も
表皮34に対して斜めとなるので、その注射針刺入穴8
0から注射針40を生体の表皮34へ刺し入れることに
より、注射針40を生体の表皮34に対して斜めに刺し
入れることができる。なお、図9に示すように、密着面
78と密着させられる部分の表皮34は持ち上げられる
ので、局所的には表皮34は密着面78および注射針刺
入穴80と平行となるが、注射用痛み軽減器70が装着
されている部分或いはその周囲の表皮34に対しては注
射針40は斜めに刺し入れられることになる。
【0037】また、本実施例によれば、操作ノブ部76
を掴んで操作することにより、注射用痛み軽減器70を
容易に生体から取り外すことができる。
【0038】次に、本発明のさらに他の実施例を説明す
る。図10は、前述の実施例とは別の実施例の注射用痛
み軽減器90の斜視図であり、図11は、図10のC−
C切断線に沿って注射用痛み軽減器90を切断した断面
図である。
【0039】図10に示す注射用痛み軽減器90も、全
体が透明な合成ゴム製であり、この注射用痛み軽減器9
0が図1の注射用痛み軽減器10と異なる部分は、蓋体
92の形状と、突き出し部20の構成と、密着板部16
に把手部94が設けられていることのみである。上記蓋
体92は、図1の蓋体26の連結部32に相当する部分
がなく、ハウジング部12とは別体とされている。ま
た、穴密閉部96は、注射針刺入穴22の内形と同一の
形状ではなく、図11に示すように、蓋体92が注射針
刺入穴22に嵌め入れられた状態では、穴密閉部96の
先端が密着面24からやや突き出た状態で注射針刺入穴
22を密閉するようにされている。突き出し部20に
は、内側面が上記注射針刺入穴22を構成する金属製の
筒体97が嵌め入れられている。このように注射針刺入
穴22が金属製材料により構成されると、注射針40の
針先により注射針刺入穴22が傷つけられたり、えぐら
れたりすることが防止できる。また、把手部94は、円
環状の密閉板部16からその密着板部16の径方向の外
側に突設するように設けられた略矩形の薄板状である。
【0040】この注射用痛み軽減器90が生体の表皮3
4へ装着される場合は、蓋体92が注射針刺入穴22に
嵌め入れられた状態、すなわち図11に示す状態で、そ
の蓋体92が表皮34方向へ押圧されることにより、前
述の第1の実施例と同様に注射用痛み軽減器90が生体
の表皮34に装着される。注射用痛み軽減器90の装着
時において、蓋体92が注射針刺入穴22に嵌め入れら
れるのは、押圧を容易にするためである。そのようにし
て、注射用痛み軽減器90が生体に装着された後は、前
述の注射用痛み軽減器10と同様に、蓋体92を取り外
して注射針刺入穴22から表皮34を露出させ、その部
分に注射針40を刺し入れる。そして、注射後は、把手
部94を掴むことにより注射用痛み軽減器90を生体か
ら取り外す。
【0041】上述のように、本実施例によれば、前述の
第1の実施例と同様の効果に加えて、把手部94を掴ん
で操作することにより、注射用痛み軽減器90を容易に
生体から取り外すことができる。
【0042】次に、本発明のさらに他の実施例を説明す
る。図12は、前述の実施例とは別の実施例の注射用痛
み軽減器100の斜視図であり、図13は、図12のD
−D切断線に沿って注射用痛み軽減器100を切断した
断面図である。
【0043】注射用痛み軽減器100は、蓋体92がな
いこと、および、突き出し部20に筒体97および注射
針刺入穴22がないことのみが、前述の実施例の注射用
痛み軽減器90と相違する。このように構成された注射
用痛み軽減器100の使用方法は以下の通りである。ま
ず、前述の実施例と同様にして可変容積室36内の空気
を排出して生体に装着させた後、その状態を所定時間
(たとえば30秒)維持して、注射用痛み軽減器100
により押圧される部分を一種の麻痺状態としてその部分
の感覚神経を鈍くさせる。そして、その後、注射用痛み
軽減器100を生体から取り外す。一旦、感覚神経が鈍
くされると、注射用痛み軽減器100を生体から取り外
しても、しばらくの間(取り外すまでの押圧時間によっ
ても異なるが、たとえば10秒間)、その麻痺状態が維
持されるので、その間に注射用痛み軽減器100により
押圧されていた部分に注射針40を刺し入れれば注射針
40を刺し入れる際の痛みが軽減する。なお、注射用痛
み軽減器100により押圧されていた部分は虚血されて
白くなっていることから、注射用痛み軽減器100を生
体から取り外しても、その注射用痛み軽減器100によ
り押圧されていた部分は明確に確認できる。
【0044】次に、本発明のさらに他の実施例を説明す
る。図14は、前述の実施例とは別の実施例の注射用痛
み軽減器110の斜視図であり、図15は、図14のE
−E切断線に沿って注射用痛み軽減器110を切断した
断面図である。
【0045】図14に示す注射用痛み軽減器110も、
全体が透明な合成ゴム製であり、図1の注射用痛み軽減
器10と同様のハウジング部12と、そのハウジング部
12の上底部18の略中央において、そのハウジング部
12に揺動可能に固定される注射針案内筒112とを備
え、その注射針案内筒112とハウジング部12との間
は、リング状のシール部材114により密閉されてい
る。
【0046】注射針案内筒112は、全体として円筒形
状であり、ハウジング部12の開口側へ突き出す内側突
き出し部116と、ハウジング部12の外側へ突き出す
外側突き出し部118とから成る。内側突き出し部11
6の先端には、略平面状且つその外径が内側突き出し部
116の外径よりも大きくされた円環状の密着面120
が形成されている。
【0047】上記注射針案内筒112の内側面は、外側
突き出し部118の最上部から内側突き出し部116の
先端の密着面120までを直線状に貫通する注射針刺入
穴122として機能する。また、外側突き出し部118
の最上部には、注射針案内筒112を操作しやすいよう
に、水平方向へ突き出す突環部124が形成されてい
る。
【0048】このように構成された注射用痛み軽減器1
10によれば、注射針案内筒112の外側突き出し部1
18を把持して、その注射針案内筒112を生体の表皮
34に対して斜めとし、さらに外側突き出し部118を
生体の表皮34に対して斜めに押圧して、注射針案内筒
112の内側突き出し部116の先端の密着面120を
表皮34と密着させるとともに、可変容積室36内の空
気を排出させて注射用痛み軽減器110を生体に装着さ
せると、注射針案内筒112内の注射針刺入穴122が
表皮34に対して斜めとなる。従って、その状態で、そ
の注射針刺入穴122から注射針40を生体の表皮34
へ刺し入れることにより、注射針40を生体の表皮34
に対して斜めに刺し入れることができる。図16は、こ
の状態を示す図である。
【0049】また、本実施例の注射用痛み軽減器110
は、前述の実施例と同様のハウジング部12を備えてい
ることから、そのハウジング部12に基づいて前述の実
施例において得られる効果と同様の効果が得られる。ま
た、本実施例によれば、内側突き出し部116は、可変
容積室36側へ突き出すようにハウジング部12に設け
られ、その可変容積室36内の圧力が負圧とされること
によりそのハウジング部12が生体に装着された状態で
は、生体の表皮34を局部的に押圧することから、内側
突き出し部116は前述の実施例の突き出し部20とし
て機能するので、その突き出し部20に基づいて前述の
実施例において得られる効果と同様の効果も得られる。
また、本実施例の注射用痛み軽減器110は、ハウジン
グ部12から突き出し部116の密着面120までを貫
通する注射針刺入穴122を備えていることから、前述
の実施例の注射針刺入穴22に基づいて得られる効果と
同様の効果も得られる。
【0050】次に、本発明のさらに他の実施例を説明す
る。図17は、前述の実施例とは別の実施例の注射用痛
み軽減器130の斜視図であり、図18は、図17のF
−F切断線に沿って注射用痛み軽減器130を切断した
断面図である。
【0051】注射用痛み軽減器130のハウジング部1
32は、硬質プラスチックなどの比較的硬く非変形性の
材料により構成され、一方向に開口する偏平な円形容器
状の本体部134と、本体部134の上底部136側に
固設され、弾性変形部として機能するジャバラ部138
とから成る。本体部134には、開口面に、ゴム製で、
内径がその開口よりも小径であり外径がその開口よりも
大径の円環状の密着板部140が設けられ、その密着板
部140が生体の表皮34に密着させられる。また、本
体部134の上底部136の略中央には、開口側へ突き
出す突き出し部142が設けられ、その突き出し部14
2の先端には、ゴム製の円環状部材が設けられ、表皮3
4と密着させられる密着面144が形成されている。さ
らに、本体部134の上底部136および突き出し部1
42には、その上底部136から突き出し部142の密
着面144までを貫通する注射針刺入穴145が設けら
れている。
【0052】ジャバラ部138は、たとえば合成ゴム等
により構成され、蛇腹円筒形状の外壁部146とその外
壁部146よりも小径の蛇腹円筒形状の内壁部148と
外壁部146と内壁部148との間に形成される空間を
上側において塞ぐ環状の上底板150とから成り、その
外壁部146と内壁部148と上底板150により形成
される空間の容積は外壁部146および内壁部148が
軸方向に伸縮させられることにより可変とされる。さら
に、その内壁部148と外壁部146との間には巻きバ
ネ152が介挿され、外壁部146と内壁部148と上
底板150により形成される空間の容積を増加させる方
向に上底板150を付勢する。
【0053】ジャバラ部138内の空間と本体部134
側の空間とは、環状の連通孔154により連通させら
れ、注射用痛み軽減器130が表皮34に装着された場
合には、表皮34とジャバラ部138と本体部134に
より囲まれる空間は一体的な可変容積室156を形成す
る。
【0054】図19は、上記注射用痛み軽減器130を
生体の表皮34に装着した状態を示す図である。図19
に示すように注射用痛み軽減器130を生体の表皮34
に装着するには、注射用痛み軽減器130の上底部15
0を生体の表皮34に向けて押圧し、可変容積室156
内の空気を外部へ排出させ、その後、押圧力を開放す
る。押圧力が開放されると、押圧力により軸方向に縮小
させられていたジャバラ部138は、自らの弾性復帰力
および巻きバネ152のバネ力により軸方向に伸長し、
それにより、可変容積室156の容積は増加させられる
が、このとき、可変容積室156は密閉されているの
で、容積の増加に伴い負圧となり、注射用痛み軽減器1
30が生体に装着する。そして、注射用痛み軽減器13
0が生体に装着された状態では、表皮34の密着面14
4により囲まれる部分が露出しているので、その部分に
注射針40を刺し入れる。
【0055】上述のように、本実施例の注射用痛み軽減
器130は、開口側が生体に装着されることにより生体
の表皮34との間に気密な可変容積室156を形成する
ハウジング部132、可変容積室156側へ突き出すよ
うにハウジング部132に設けられ、その可変容積室1
56内の圧力が負圧とされることによりハウジング部1
32が生体に装着された状態では、生体の表皮34を局
部的に押圧する突き出し部142、ハウジング部132
から突き出し部142の密着面144までを貫通する注
射針刺入穴145を備えていることから、前述の実施例
において、ハウジング部12、突き出し部20、注射針
刺入穴22に基づいて得られる効果と同様の効果が得ら
れる。
【0056】また、本実施例によれば、生体の表皮34
に装着される際に巻きバネ152の付勢力に抗してハウ
ジング部132の開口側へ押圧されるジャバラ部138
が、装着後には、そのジャバラ部138の弾性復帰力に
加えて巻きバネ152の付勢力によりハウジング部13
2の開口とは反対側へ変形させられることから、表皮3
4とハウジング部132との間に形成される可変容積室
156内の圧力の負圧が一層大きくなる。従って、大気
圧と可変容積室156内の圧力との差圧が一層大きくな
って、より一層強い力で注射用痛み軽減器130が表皮
34を圧迫することとなることから、注射針40が刺し
入れられる時の痛みがよりぼがされるので、より痛みが
軽減する。
【0057】次に、本発明のさらに他の実施例を説明す
る。図20は、前述の実施例とは別の実施例の注射用痛
み軽減器160の斜視図であり、図21は、図20のG
−G切断線に沿って注射用痛み軽減器160を切断した
断面図である。
【0058】注射用痛み軽減器160のハウジング部1
62は、合成ゴム製で蛇腹円筒形状とされることにより
弾性変形部として機能する側壁部164と、その側壁部
164の一方の開口を塞ぎ、硬質プラスチック等の硬質
材料製の上底板166とを備えている。上記側壁部16
4の開口端には、前述の実施例と同様の密着板部140
が設けられている。
【0059】突き出し部168は、上底板166の周縁
部からハウジング部162の開口側へ向けて斜めに突き
出し、ハウジング部162の上底板166と一体的に形
成されたハウジング部側部材170と、ハウジング部1
62の開口側に設けられ表皮34に押圧させられる開口
側部材172と、そのハウジング部側部材170と開口
側部材172との間に設けられ、開口側部材172がハ
ウジング側部材170の延長線上に配置されるようにそ
れらハウジング側部材170と開口側部材172とを連
結するとともに、開口側部材172をハウジング部16
2の開口側へ付勢する連結装置174とを備えている。
【0060】上記開口側部材172は、合成ゴム等の軟
質材料製であり、その先端には、凹面状とされて表皮3
4に密着させられる密着面176がハウジング部162
の開口縁を通る平面に対して斜めとなるように形成され
ている。
【0061】上記連結装置174は、一方の端が上記ハ
ウジング部側部材170に固定され、他方の端が開口側
部材172に固定され、弾性体として機能する巻きバネ
178と、ハウジング部側部材170と開口側部材17
2とが連結されている部分が気密となるようにその部分
を覆う気密袋180とから構成される。また、上底板1
66、突き出し部168のハウジング部側部材170お
よび開口側部材172には、その上底板166から突き
出し部168の開口側部材172の密着面176までを
直線的に貫通する注射針刺入穴182が設けられてい
る。
【0062】図22は、上記注射用痛み軽減器160を
生体に装着した状態を示す図である。注射用痛み軽減器
160は、巻きバネ178の付勢力に抗して注射用痛み
軽減器160を表皮34に向けて押圧し、ハウジング部
162と表皮34との間に形成される可変容積室184
内の空気を排出させた後、その押圧力を開放することに
よって可変容積室184内圧が負圧とされることにより
生体に装着される。このとき、突き出し部168の密着
面176が表皮34を押圧する押圧力は、大気圧Pa
可変容積室184内の圧力Pb との差圧分の圧力に、巻
きバネ178のバネ力を加えた押圧力となる。
【0063】上述のように、本実施例によれば、巻きバ
ネ178の付勢力に抗して注射用痛み軽減器160が表
皮34に押しつけられることによりその注射用痛み軽減
器160が表皮34に装着されると、突き出し部168
は、大気圧Pa と可変容積室184内の圧力Pb との差
圧分の押圧力に、巻きバネ178のバネ力を加えた押圧
力により表皮34を局部的に押圧するので、その表皮3
4下の生体組織は虚血され易い。
【0064】また、本実施例の注射用痛み軽減器160
は、開口側が生体に装着されることにより生体の表皮3
4との間に気密な可変容積室184を形成するハウジン
グ部162、可変容積室184側へ突き出すようにハウ
ジング部162に設けられ、その可変容積室184内の
圧力が負圧とされることによりハウジング部162が生
体に装着された状態では、生体の表皮34を局部的に押
圧する突き出し部168、ハウジング部162から突き
出し部168の密着面176までを貫通する注射針刺入
穴182、ハウジング部162の開口縁を通る平面に対
して斜めに設けられた密着面176を備えていることか
ら、前述の実施例において、ハウジング部12、突き出
し部20、注射針刺入穴22、密着面78に基づいて得
られる効果と同様の効果が得られる。
【0065】以上、本発明の一実施例を図面に基づいて
説明したが、本発明は上記実施例とは別の態様において
も実施できる。
【0066】たとえば、前述の実施例の注射用痛み軽減
器は、いずれも突き出し部20、74、116、14
2、168を備えていたが、それら突き出し部20、7
4、116、142、168がなくても、ハウジング部
12、72、132、162により表皮34が押圧され
ることのみによっても、ある程度の痛み軽減効果が得ら
れることから、突き出し部は設けられなくてもよい。
【0067】また、前述の実施例の注射用痛み軽減器1
0、50、70、90、100、110は、透明な合成
ゴム製であったが、透明でなくてもよい。
【0068】また、前述の実施例において合成ゴムが用
いられていた部分に、合成ゴムに代えて天然ゴム等が用
いられてもよい。
【0069】また、図17乃至図19に基づいて説明し
た注射用痛み軽減器130の本体部132は、硬質プラ
スチック等の非変形性の材料により構成されていたが、
ゴム等の弾性変形可能な材料により構成されてもよい。
【0070】また、前述の注射用痛み軽減器160で
は、弾性体として巻きバネ178が用いられていたが、
巻きバネ178に代えてゴムリングが用いられてもよ
い。
【0071】以上に説明したものはあくまでも本発明の
一実施例であり、本発明はその主旨を逸脱しない範囲に
おいて種々変更が加えられ得るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の注射用痛み軽減器10の斜
視図である。
【図2】図1のA−A切断線に沿って注射用痛み軽減器
10を切断した断面図である。
【図3】図1の注射用痛み軽減器10が、生体の表皮3
4に装着される場合を説明する図である。
【図4】図1の注射用痛み軽減器10が生体の腕に装着
された状態で、注射針刺入穴22から注射針40が刺し
入れられる状態を示す斜視図である。
【図5】図4の状態を拡大して示す部分断面図である。
【図6】本発明の他の実施例の注射用痛み軽減器50を
示す断面図であって、第1の実施例の図2に相当する図
である。
【図7】本発明の他の実施例の注射用痛み軽減器70を
示す斜視図である。
【図8】図7のB−B切断線に沿って注射用痛み軽減器
70を切断した断面図である。
【図9】図7の注射用痛み軽減器70が表皮34に装着
された状態で、注射針40が表皮34に刺し入れられた
状態を示す断面図である。
【図10】本発明の他の実施例の注射用痛み軽減器90
の斜視図である。
【図11】図10のC−C切断線に沿って注射用痛み軽
減器90を切断した断面図である。
【図12】本発明の他の実施例の注射用痛み軽減器10
0の斜視図である。
【図13】図12のD−D切断線に沿って注射用痛み軽
減器100を切断した断面図である。
【図14】本発明の他の実施例の注射用痛み軽減器11
0の斜視図である。
【図15】図14のE−E切断線に沿って注射用痛み軽
減器110を切断した断面図である。
【図16】図14の注射用痛み軽減器110が表皮34
に装着された状態で、注射針40が表皮34に刺し入れ
られた状態を示す断面図である。
【図17】本発明の他の実施例の注射用痛み軽減器13
0の斜視図である。
【図18】図17のF−F切断線に沿って注射用痛み軽
減器130を切断した断面図である。
【図19】図17の注射用痛み軽減器130を生体の表
皮34に装着した状態を示す図である。
【図20】本発明の他の実施例の注射用痛み軽減器16
0の斜視図である。
【図21】図20のG−G切断線に沿って注射用痛み軽
減器160を切断した断面図である。
【図22】図20の注射用痛み軽減器160を生体に装
着した状態を示す図である。
【符号の説明】
10、50、70、90、100、110、130、1
60:注射用痛み軽減器 12、72:ハウジング部(弾性変形部) 36、156、184:可変容積室 132、162:ハウジング部 138:ジャバラ部(弾性変形部) 164:側壁部(弾性変形部)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体に注射針を刺し入れる際の痛みを軽
    減する注射用痛み軽減器であって、 少なくとも一部に弾性変形可能な弾性変形部を備えると
    ともに、一方向に開口し、該開口側が前記生体に装着さ
    れることにより該生体の表皮との間に気密な可変容積室
    を形成するハウジング部を備えたことを特徴とする注射
    用痛み軽減器。
  2. 【請求項2】 前記可変容積室側へ突き出すように前記
    ハウジング部に設けられ、該可変容積室内の圧力が負圧
    とされることにより前記ハウジング部が前記生体に装着
    された状態では、前記生体の表皮を局部的に押圧する突
    き出し部をさらに含む請求項1記載の注射用痛み軽減
    器。
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