JP2001206702A - 燃料改質装置および燃料電池システム - Google Patents

燃料改質装置および燃料電池システム

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JP2001206702A
JP2001206702A JP2000016643A JP2000016643A JP2001206702A JP 2001206702 A JP2001206702 A JP 2001206702A JP 2000016643 A JP2000016643 A JP 2000016643A JP 2000016643 A JP2000016643 A JP 2000016643A JP 2001206702 A JP2001206702 A JP 2001206702A
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hydrogen
reformer
gas
flow rate
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Mikio Ura
浦  幹夫
Masakazu Hanawa
雅一 塙
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】シフト触媒を増加させることなく高純度の水素
ガスを得ることができる燃料改質装置を提供する。 【解決手段】改質器12の水素含有ガスの出口に、主と
してシフト反応により一酸化炭素を除去するシフト反応
器13と、主として水素ガスを選択的に分離する高分子
分離膜ユニット14とが並列に設けられている。改質器
12からの水素含有ガスの流量が高分子分離膜ユニット
14の最適流量未満のときは流量制御弁18を全閉と
し、改質器12からの水素含有ガスの流量が高分子分離
膜ユニット14の最適流量以上のときは流量制御弁18
を開いて、高分子分離膜ユニット14に水素含有ガスを
最適流量だけ通過させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃料改質装置およ
び燃料電池システムに関し、特に改質ガスから水素ガス
を効率よく分離することができる燃料改質装置および燃
料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】電解質層を挟んで配置された陰極側に水
素リッチガスを供給し、陽極側に空気などの酸素含有ガ
スを供給することにより、両電極で生じる電気化学反応
を利用して起電力を得る燃料電池が、車両用駆動電源と
して検討されている。
【0003】陰極側に供給される水素リッチガスは、炭
化水素の水蒸気改質により生成することができるが、改
質反応により生成された改質ガスには、水素および二酸
化炭素の他に、微量の未改質燃料ガスや一酸化炭素など
の不純物が含まれている。このような未改質燃料ガスや
一酸化炭素などの不純物を含んだガスをそのまま燃料電
池へ供給すると、燃料電池の電極触媒として常用されて
いる白金が被毒し、触媒活性が失われて電池性能が低下
するといった問題がある。
【0004】そこで、生成された改質ガスをシフト反応
器や選択酸化反応器に通すことで、一酸化炭素などの不
純物を除去することが行われている。このシフト反応器
は、改質器で得られた改質ガス中の未反応の一酸化炭素
と水とを同じ変成反応(CO+HO→CO+H
)により水素と二酸化炭素とに変成して水素含有量
の多い燃料ガスを生成するもので、選択酸化反応器は、
シフト反応器を通過した改質ガスに含まれた一酸化炭素
を選択酸化して(CO+1/2O→CO)、二
酸化炭素とするものである。
【0005】ところが、上述したシフト反応器で生じる
反応は、その速度が遅いので、燃料電池の負荷が大きく
大量の水素ガスを必要とする場合には、大量のシフト触
媒が必要とされる。特に、水蒸気改質と部分酸化改質と
を同時に行う、いわゆるオートサーマル型改質器では、
反応器出口における一酸化炭素濃度がその他のタイプの
改質器に比べて高いことから、シフト反応器に要求され
る負荷が大きくなる。
【0006】このため、シフト反応器に代えて高分子中
空糸分離膜を有する水素ガス分離装置の採用が検討され
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、高分子中空
糸膜を用いたガス分離装置は、高分子中空糸膜を透過す
るガスの透過速度の差によって特定のガスを分離するも
のであることから、高分子中空糸に流れる混合ガスの流
量が多すぎても少なすぎても充分な性能を得ることがで
きない。
【0008】すなわち、流量が多すぎると透過ガス(こ
の場合は水素ガス)の回収率が低下し、回収できなかっ
た水素ガスを廃棄することになる。逆に流量が少なすぎ
ると選択率が低下し、水素ガス以外のガスも透過してし
まい水素ガスの純度が低下することになる。つまり、こ
の種のガス分離装置では、中空糸の材質と分離すべきガ
スの種類とが特定されると、最も分離効率が良い流量が
一点だけ定まる(以下、この流量を最適流量ともい
う。)。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、シフト触媒を
増加させることなく高純度の水素ガスを得ることができ
る燃料改質装置および燃料電池システムを提供すること
を目的とする。
【0010】(1)上記目的を達成するために、請求項
1記載の燃料改質装置は、改質器の水素含有ガスの出口
に、主としてシフト反応により一酸化炭素を除去するシ
フト反応器と、主として水素ガスを選択的に分離する分
離膜ユニットと、が並列に設けられていることを特徴と
する。
【0011】このとき、請求項2記載のように、前記分
離膜ユニットの入口に、前記分離膜ユニットを通過する
前記水素含有ガスの流量を制御する流量制御弁を設ける
ことが好ましい。
【0012】この請求項1および2記載の燃料改質装置
では、改質器の下流側にシフト反応器と分離膜ユニット
とが並列に設けられているので、システム全体の負荷を
シフト反応器と分離膜ユニットとで分担することで、シ
フト反応器のシフト触媒を増加させることなく、高純度
の水素ガスを得ることができる。
【0013】すなわち、高分子分離膜等を用いた分離膜
ユニットは、最も分離効率に優れた流量ポイント(最適
流量)が存在し、この最適流量の近傍で混合ガスを流す
限り、シフト反応器に比べて水素ガスの分離効率が高
い。したがって、改質器出口の流量が分離膜ユニットの
最適流量に達するまでは全てシフト反応器に流し、シフ
ト反応によって一酸化炭素を除去する。そして、改質器
出口の流量が分離膜ユニットの最適流量以上となった
ら、当該分離膜ユニットに最適流量だけ水素含有ガスを
流し、オーバーフロー分の水素含有ガスをシフト改質器
へ流す。
【0014】これにより、分離膜ユニットの運転状態が
最適条件となってその能力が遺憾なく発揮でき、高純度
の水素ガスを応答性良く生成することができる。
【0015】本発明において分離膜ユニットの最適流量
は、分離膜の材質や形状、および分離対象となるガスの
種類などの諸条件で定まる固有値であるが、ピンポイン
トを意味するものではなく、シフト反応器へ流すのに比
べて、高純度で目的とするガスを効率よく分離できる周
辺の範囲をも含む趣旨である。
【0016】(2)上記発明において、改質器からの水
素含有ガスを分離膜ユニットとシフト反応器とに分岐さ
せる具体的手段は特に限定されないが、たとえば請求項
2記載のように、前記分離膜ユニットの入口に、前記分
離膜ユニットを通過する前記水素含有ガスの流量を制御
する流量制御弁を設けることができる。
【0017】この場合、流量制御弁は、実質的なシステ
ム負荷量に基づいて制御することがより好ましい。こう
した実質的なシステム負荷量としては、たとえば改質器
の出口における水素含有ガスの流量や改質器への改質燃
料の供給量などを例示することができる。
【0018】本発明の燃料改質装置では、分離膜ユニッ
トの入口に流量制御弁を設け、改質器の出口における水
素含有ガスの流量や改質器への改質燃料(メタノールな
ど)の供給量を指令値として、分離膜ユニットへ流すべ
き水素含有ガス量を制御する。
【0019】たとえば、改質器の出口における水素含有
ガスの流量を検出し、この流量が分離膜ユニットの最適
流量に達するまでは流量制御弁を全閉し、全ての水素含
有ガスをシフト反応器に流し、シフト反応によって一酸
化炭素を除去する。そして、改質器の出口における水素
含有ガスの流量が分離膜ユニットの最適流量以上となっ
たら、流量制御弁を一定の開度に保ち、当該分離膜ユニ
ットに最適流量だけ水素含有ガスを流すとともに、オー
バーフロー分の水素含有ガスはシフト改質器へ流す。
【0020】これにより、分離膜ユニットの運転状態が
最適条件となってその能力が遺憾なく発揮でき、高純度
の水素ガスを応答性良く生成することができる。
【0021】(3)上記発明においては特に限定されな
いが、請求項7記載の燃料改質装置は、前記シフト反応
器の処理能力と前記分離膜ユニットの処理能力とが実質
的に等しいことを特徴とする。
【0022】シフト反応器と分離膜ユニットとの処理能
力をほぼ等しく設定しておくことで、最大負荷が同じで
も、両者ともに最も小型かつ低コストの装置とすること
ができる。
【0023】(4)上記発明においては特に限定されな
いが、請求項8記載の燃料改質装置は、前記シフト反応
器の出口と、前記分離膜ユニットの分離ガスの出口と
が、選択酸化反応により一酸化炭素を除去する選択酸化
反応器の入口に接続されていることを特徴とする。
【0024】一酸化炭素などの不純物を除去するために
選択酸化反応器を設けた場合、運転状態によって一酸化
炭素やメタノールが変動するので、この選択酸化反応に
より発生する熱量を有効に利用することは困難である。
しかしながら、本発明の燃料改質装置では、シフト反応
器と分離膜ユニットとの下流側に選択酸化反応器を設け
ても、ここに導入される一酸化炭素やメタノールなどの
不純物は分離膜ユニットで充分に除去されているので、
選択酸化反応器で生じる熱量、すなわち廃熱自体が減少
し、システムの熱効率が向上する。
【0025】(5)上記発明の燃料改質装置は特に限定
されないが、改質器が、水蒸気改質反応と部分酸化反応
とをともなう、いわゆるオートサーマル型改質器である
ことがより好ましい。
【0026】オートサーマル型改質器は、反応器出口に
おける一酸化炭素濃度がその他のタイプの改質器に比べ
て高いので、本発明の効果がより一層顕著となるからで
ある。
【0027】(6)上記発明の燃料改質装置は、燃料電
池と燃焼器とを備えた燃料電池システムに採用すること
ができ、特に限定はされないが、分離膜ユニットの排ガ
スを燃焼器の燃料ガスとして供給することがより好まし
い。
【0028】分離膜ユニットで分離膜を透過しなかった
一酸化炭素やメタノールなどの排ガスは燃焼器の燃料ガ
スとして再利用できるので、従来用いられていた燃焼用
燃料(たとえばメタノール)の使用量が低減でき、燃料
電池システム全体の熱効率が向上する。なお、この燃焼
器の燃焼ガスは改質器の燃料ガスの蒸発器などに有効利
用できる。
【0029】
【発明の効果】請求項1乃至6,9記載の発明によれ
ば、システム全体の負荷をシフト反応器と分離膜ユニッ
トとで分担することで、シフト反応器のシフト触媒を増
加させることなく、高純度の水素ガスを得ることができ
る。特に、分離膜ユニットを最適条件で運転するので、
高純度の水素ガスを応答性良く生成することができる。
【0030】これに加えて、請求項7記載の発明によれ
ば、シフト反応器と分離膜ユニットとの処理能力がほぼ
等しく設定されているので、最大負荷が同じでも、両者
ともに最も小型かつ低コストの装置とすることができ
る。
【0031】また請求項8記載の発明によれば、シフト
反応器と分離膜ユニットとの下流側に選択酸化反応器を
設けても、ここに導入される一酸化炭素やメタノールな
どの不純物は分離膜ユニットで充分に除去されているの
で、選択酸化反応器で生じる熱量、すなわち廃熱自体が
減少し、システムの熱効率が向上する。
【0032】また請求項10記載の発明によれば、分離
膜ユニットで膜を透過しなかった一酸化炭素やメタノー
ルなどの排ガスを燃焼器の燃料ガスとして再利用できる
ので、従来用いられていた燃焼用燃料の使用量が低減で
き、燃料電池システム全体の熱効率が向上する。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は本発明の燃料改質装置が適用
される燃料電池システムの実施形態を示すブロック図、
図2は本発明の燃料改質装置で用いられる高分子分離膜
の一例を示す断面図、図3は本発明の燃料改質装置の流
量制御弁の制御フローの一例を示すフローチャート、図
4は本発明の燃料改質装置における全体負荷とシフト反
応器負荷との関係を示すグラフである。
【0034】図1に示すように、本実施形態の燃料電池
システムは、たとえば電気自動車などの車両に駆動用電
源として用いられるものであり、改質原料であるメタノ
ールと水とを蒸発させるための蒸発器11と、改質原料
の改質反応により改質ガスを生成する改質器12と、改
質ガス中の一酸化炭素や未燃メタノールガスなどの不純
物を分離除去するためのシフト反応器13、高分子分離
膜ユニット14および選択酸化反応器15と、電気化学
反応により起電力を得る燃料電池2と、燃料電池2から
排気された余剰の水素ガスを燃焼させる燃焼器3とを有
する。
【0035】蒸発器11は、いわゆる熱交換器であっ
て、燃焼器3から供給される高温ガスと液体メタノール
および水との間で熱交換することにより、メタノールガ
スと水蒸気との混合ガスを改質器12へ供給する。な
お、燃焼器3の燃焼用燃料は、改質器12に供給される
メタノールが共用されるが、補助燃料として後述する高
分子分離膜ユニット14で分離された一酸化炭素や未燃
メタノールガスが使用される。
【0036】改質器12は、メタノールガスと水蒸気と
空気(酸素含有ガス)とを混合して、メタノールの水蒸
気改質反応と酸化反応とにより改質ガスを生成する、い
わゆるオートサーマル型改質器が採用されている。
【0037】この種のオートサーマル型改質器12にお
いて、メタノールの水蒸気改質反応は、メタノールガス
および水蒸気の供給を受けて、下記式に示すメタノール
の分解反応と一酸化炭素の変成反応とを同時進行させて
水素と二酸化炭素を含有する改質ガスを生成させる。
【0038】
【化1】 分解反応:CHOH →CO +2H−90.0(kJ/mol) 変成反応:CO +HO→CO+ H+40.5(kJ/mol) 全体反応:CHOH+HO→CO+3H−49.5(kJ/mol )
【0039】一方、メタノールの酸化反応は、メタノー
ルおよび空気の供給を受けて下記式に示す酸化反応によ
り水素と二酸化炭素を含有する改質ガスを生成させる。
【0040】
【化2】 酸化反応:CHOH+1/2O→2H+CO+189.5( kJ/mol)
【0041】本実施形態では、水蒸気反応(吸熱反応)
で必要とされる熱量を、酸化反応(発熱反応)により生
じた熱量で賄うことで、別途の加熱器を省略あるいは小
能力化できる、いわゆるオートサーマル型改質器12が
採用されているが、本発明の燃料改質装置および燃料電
池システムでは、改質器の形式には何ら限定されない。
【0042】シフト反応器13、高分子分離膜ユニット
14および選択酸化反応器15は、何れも改質ガス中の
一酸化炭素などの不純物の含有量を低減させる装置であ
り、改質ガス中の不純物含有量を低減させて燃料電池2
に供給することにより、燃料電池2の電極触媒として通
常使用されている白金の被毒が防止され、ひいては発電
効率の低下を防止することができる。また、改質ガス中
の水素ガスの純度がより高まるので、燃料電池2の発電
効率が一層向上する。
【0043】特に本例では、改質器12の下流側に、シ
フト反応器13と高分子分離膜ユニット14とが並列に
接続され、改質器12からの改質ガスがシフト反応器1
3および/または高分子分離膜ユニット14に供給され
る。この改質器12からの改質ガスを、シフト反応器1
3と高分子分離膜ユニット14とに分岐させるために、
高分子分離膜ユニット18の入口に流量制御弁18が設
けられている。
【0044】この流量制御弁18は、改質器12の出口
に設けられた流量計17で検出された水素含有ガスの流
量に基づいて、コントローラ16によって制御され、そ
の開閉動作および開度が決定される。詳細の動作につい
ては後述する。
【0045】シフト反応器13は、改質器12で得られ
た改質ガス中の未反応の一酸化炭素と水蒸気とを同じ変
成反応(CO+HO→CO+H)により水
素と二酸化炭素とに変成して水素含有量の多い燃料ガス
を生成するものである。
【0046】また、高分子分離膜ユニット14は、図2
に示すように、中空糸で構成された高分子分離膜141
がケーシング142内に設けられたものである。このケ
ーシング142には、改質器12からの水素含有ガスが
導入される分離ガス導入口143と、高分子分離膜14
1を透過して分離された水素ガスが選択酸化反応器15
へ導出される分離ガス導出口144と、高分子分離膜1
41を透過せずに分離された一酸化炭素などのガスが燃
焼器3へ導出される排ガス導出口145と、運転を終了
するときなどにパージガスが導入されるパージガス導入
口146とが形成されている。
【0047】高分子分離膜141は、特に限定はされな
いが、たとえばポリイミド系の中空糸分離膜を採用する
ことができる。この種のポリイミド系中空糸分離膜によ
れば、透過速度の速いものから、ヘリウム、水素、水、
アンモニア、炭酸ガス、硫化水素、メタノール、一酸化
炭素、アルゴン、窒素、メタン、エタン、プロパンとい
た順で透過する。本例の改質器12から排出される水素
含有ガス中には、水素、一酸化炭素、炭酸ガス、窒素お
よび未燃メタノールが含まれており、この高分子分離膜
ユニット14で分離したいのが一酸化炭素と未燃メタノ
ールであり、上述した透過速度の順序のうち透過速度の
遅いものである。したがって、高分子分離膜141を流
れる流量を適切に決定すれば、大部分の水素ガスを透過
させ、炭酸ガスの一部を透過させ、一酸化炭素、メタノ
ールおよび窒素をほとんど透過させないようにすること
ができる。この水素ガスの分離効率が最も高い流量を、
その高分子分離膜ユニット14の最適流量と称する。
【0048】図1に戻り、本例ではシフト反応器13の
出口と高分子分離膜ユニット14の出口とが再び合流
し、選択酸化反応器15に接続されている。この選択酸
化反応器15は、シフト反応器13および/または高分
子分離膜ユニット14を通過したガスに含まれた一酸化
炭素を選択酸化して(CO+1/2O→C
)、二酸化炭素とするものである。
【0049】燃料電池2は、たとえば固体高分子電解質
型の燃料電池であり、詳細な図示は省略するが、構成単
位である単セルをセパレータを介して複数組積層して構
成されるスタック構造を有する。単セルは、電解質膜を
挟んで一対の電極が設けられており、その陽極側にはコ
ンプレッサからの圧縮空気が供給され、陰極側には選択
酸化反応器15からの一酸化炭素などの不純物が分離除
去された高純度の水素を含有する改質ガスが供給され
る。なお、少なくとも陰極表面には、たとえば白金また
は白金と他の金属からなる合金を含む触媒層が形成され
る。
【0050】次に作用を説明する。まず燃焼器3に燃焼
用メタノールを供給して燃焼させ、この燃焼ガスを蒸発
器11に導くことで、メタノールと水とを気化し、コン
プレッサからの空気とともに改質器12へ供給する。
【0051】これらメタノールガス、水蒸気および空気
の混合ガスが、改質器12に導入されると、まず主とし
て改質器12の上流側にて反応速度の速い部分酸化反応
が生じる。一方、主として改質器12の下流側において
は、部分酸化反応と水蒸気改質反応とが同時に進行し、
部分酸化反応による発熱と水蒸気改質反応による吸熱と
がうまくバランスして、水素含有ガスが効率よく生成さ
れる。
【0052】改質器12にて水素含有ガスが生成される
と、図3のステップ1に示すように、その流量を流量計
17にて計測し、その計測された流量に相当するシフト
反応器13の負荷Lが、当該燃料電池システムの最大負
荷Lmaxに対して半分未満であるかどうかを、コント
ローラ16で判断する。そして、流量計17によるシフ
ト反応器13の負荷Lがシステムの最大負荷Lmaxの
半分未満であるときは、流量制御弁18を全閉し、全て
の水素含有ガスをシフト反応器13側へ流す(図3のス
テップ2および図4参照)。
【0053】このように、システム全体の負荷が小さ
く、高分子分離膜ユニット14へ流れる水素含有ガスの
流量が最適流量よりも少ないときは、当該高分子分離膜
ユニット14を通過させても、ガスの選択率が低下して
水素ガス以外の不純ガスも高分子分離膜141を透過し
てしまい、シフト反応器13による不純物の除去効率に
比べて高い除去効率は得られない。したがって、シフト
反応器13のみによって不純ガスを除去する。
【0054】これに対して、ステップ1において、流量
計17によるシフト反応器13の負荷Lがシステムの最
大負荷Lmaxの半分以上であるときは、流量制御弁1
8を開き、高分子分離膜ユニット14を通過する水素含
有ガスの流量が最適流量となるように一定開度に維持す
る(図3のステップ3および図4参照)。
【0055】これにより、改質器12からの水素含有ガ
スのうち、最適流量分だけは高分子分離膜ユニット14
へ流れ、これを上回る流量の水素含有ガスはシフト反応
器13側へ迂回して、ここで不純ガスが除去される。
【0056】このように、高分子分離膜ユニット14に
は最適流量の水素含有ガスが流れるので、少なくとも高
分子分離膜ユニット14から流出するガスは高純度の水
素ガスとなる。また、高分子分離膜ユニット14におい
て、高分子分離膜141を透過しなかった一酸化炭素や
未燃メタノールガスは、排ガス導出口145を介して燃
焼器3に供給され、燃焼用メタノールに代えて燃焼用燃
料として利用される。
【0057】シフト反応器13および/または高分子分
離膜ユニット14を通過して一酸化炭素や未燃メタノー
ルが除去された改質ガスは、選択酸化反応器15に供給
され、上述した選択酸化反応によって、さらに一酸化炭
素などの不純ガスの除去が行われたのち、燃料電池2の
陰極側に供給される。
【0058】本実施形態の燃料電池システムでは、選択
酸化反応器15に供給される水素含有ガスの水素純度が
極めて高くなっているので、有効利用しにくいといわれ
ている選択酸化反応器15にて生じる熱自体が少なくな
り、これによりシステム全体の熱効率が向上することに
なる。
【0059】なお、以上説明した実施形態は、本発明の
理解を容易にするために記載されたものであって、本発
明を限定するために記載されたものではない。したがっ
て、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技
術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の燃料改質装置が適用される燃料電池シ
ステムの実施形態を示すブロック図である。
【図2】本発明の燃料改質装置で用いられる高分子分離
膜の一例を示す断面図である。
【図3】本発明の燃料改質装置の流量制御弁の制御フロ
ーの一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の燃料改質装置における全体負荷とシフ
ト反応器負荷との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…燃料改質装置 11…蒸発器 12…改質器 13…シフト反応器 14…高分子分離膜 15…選択酸化反応器 16…コントローラ 17…流量計 18…流量制御弁 2…燃料電池 3…燃焼器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01M 8/06 H01M 8/06 B Fターム(参考) 4D006 GA41 HA02 JA70A MA01 MB04 MC58X PB20 PB66 PC80 4G040 EA03 EA06 EB32 EB33 FC01 FE01 5H027 AA06 BA01 BA09 BA16 BA17 KK52 MM01 MM12

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】改質器の水素含有ガスの出口に、 主としてシフト反応により一酸化炭素を除去するシフト
    反応器と、 主として水素ガスを選択的に分離する分離膜ユニット
    と、が並列に設けられていることを特徴とする燃料改質
    装置。
  2. 【請求項2】前記分離膜ユニットの入口に、前記分離膜
    ユニットを通過する前記水素含有ガスの流量を制御する
    流量制御弁が設けられている請求項1記載の燃料改質装
    置。
  3. 【請求項3】前記流量制御弁は、実質的なシステム負荷
    量に基づいて制御される請求項2記載の燃料改質装置。
  4. 【請求項4】前記実質的なシステム負荷量が、前記改質
    器の出口における水素含有ガスの流量である請求項3記
    載の燃料改質装置。
  5. 【請求項5】前記実質的なシステム負荷量が、前記改質
    器への改質燃料の供給量である請求項3記載の燃料改質
    装置。
  6. 【請求項6】前記改質器からの水素含有ガスの流量が前
    記分離膜ユニットの最適流量未満のときは前記流量制御
    弁を全閉とし、 前記改質器からの水素含有ガスの流量が前記分離膜ユニ
    ットの最適流量以上のときは前記流量制御弁を開いて、
    前記分離膜ユニットに水素含有ガスを前記最適流量だけ
    通過させる請求項2〜5記載の燃料改質装置。
  7. 【請求項7】前記シフト反応器の処理能力と前記分離膜
    ユニットの処理能力とが実質的に等しい請求項1〜6記
    載の燃料改質装置。
  8. 【請求項8】前記シフト反応器の出口と、前記分離膜ユ
    ニットの分離ガスの出口とが、選択酸化反応により一酸
    化炭素を除去する選択酸化反応器の入口に接続されてい
    る請求項1〜7記載の燃料改質装置。
  9. 【請求項9】前記改質器がオートサーマル型改質器であ
    る請求項1〜8記載の燃料改質装置。
  10. 【請求項10】請求項1〜9記載の燃料改質装置と、燃
    料電池と、燃焼器とを備えた燃料電池システムにおい
    て、 前記分離膜ユニットの排ガスが、前記燃焼器の燃料ガス
    として供給されることを特徴とする燃料電池システム。
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