JP2001206194A - シートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置

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JP2001206194A
JP2001206194A JP2000014226A JP2000014226A JP2001206194A JP 2001206194 A JP2001206194 A JP 2001206194A JP 2000014226 A JP2000014226 A JP 2000014226A JP 2000014226 A JP2000014226 A JP 2000014226A JP 2001206194 A JP2001206194 A JP 2001206194A
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Takashi Arima
隆 有馬
Shuji Kawasaki
修司 川崎
Bai Matsuki
培 松木
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部材の複雑化を回避しつつ、回転軸の捻れ動
作を妨げないプリテンショナ機構を備えたシートベルト
装置を提供する。 【解決手段】 パイプ(70)内に配置された移動体(36)を
一方向に押出す高圧力を発生するガス発生装置(32)と、
パイプを固定しているケース(26)と、リトラクタシャフ
ト(24)と同軸に配置されて、外周が一方向に回転する
と、リトラクタシャフトと連結するクラッチ(44)と、ク
ラッチ部の外周に一端側が巻回され、他端側が移動体を
経由してケースに形成された収納部(26a)内にて係止さ
れるワイヤ(40)と、を備え、移動体がその初期の配置位
置から他方向に移動したときに、ワイヤの他端側の係止
(46)が解除される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両等の乗員をウ
ェビングによって座席に拘束し、衝突の際等の安全を図
るシートベルト装置に関し、特に、緊急の際にウェビン
グを強制的に巻取る機能を備えるリトラクタの改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両等には、乗員の安全を図るためにシ
ートベルト装置が使用される。このシートベルト装置に
は、例えば、引出されたウェビング(ベルト)を巻戻す
と共に緊急の際にウェビングの引出しを阻止(巻取りは
可能)するロック機構を備えたリトラクタが設けられ
る。このリトラクタに、更に、プリテンショナと捻れ軸
(トーションバー)とを組合わせたものもある。プリテ
ンショナは、衝突の際にウェビングを強制的にリールに
巻取ってウェビングの弛みを除去する。捻れ軸はリール
の回転軸に用いられている。衝突後に生ずる乗員の前方
移動によってウェビングに所定値を超える力が作用する
と、一端側がロック機構によってロックされ、他端側が
リールに結合された回転軸が塑性(捻れ)変形してリー
ルを回転させてウェビング引出しを可能とし、乗員に加
わる力を抑制するようにしている。この回転軸の捻れ動
作をプリテンショナ機構が妨げないようにする工夫も提
案されており、例えば、特開平10−226313号に
は、そのような例が記載されている。この例では、プリ
テンショナの作動によってウェビングの巻取りが終り、
その後にウェビングが引出されると、プリテンショナの
巻取り力をリール回転軸に伝達するクラッチが一部破断
し、リール回転を妨げないようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、部材が
破断し、リールの回転軸(捻れ軸)をフリーにする機構
を採用した場合には、部材を破断させることを考慮した
特別の形状に形成する必要があり、部材の複雑化を避け
難い。
【0004】よって、本発明は、部材の複雑化を回避し
つつ、回転軸の捻れ動作を妨げないプリテンショナ機構
を備えたシートベルト装置を提案することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のシートベルト装置は、パイプ内に移動可能に配
置される移動体と、上記パイプに取付けられ、上記移動
体を一方向に押出す高圧力を発生するガス発生装置と、
上記パイプを固定しているケースと、リトラクタシャフ
トと同軸に配置されて、外周が一方向に回転すると、上
記リトラクタシャフトと連結するクラッチと、上記クラ
ッチ部の外周に一端側が巻回され、他端側が上記移動体
を経由して上記ケースに形成された収納部内にて係止さ
れるワイヤと、を備え、上記移動体がその初期の配置位
置から他方向に移動したときに、上記ワイヤの係止が解
除される。
【0006】かかる構成とすることによって、移動体が
初期位置よりもパイプに潜り込んだときワイヤの一端が
外れるので、部材を破断せずとも、ワイヤがリトラクタ
シャフトの回転を妨げない構造を得ることが可能とな
る。
【0007】このリトラクタシャフトを、ある値以上の
力を受けると塑性変形して衝撃を吸収する捻れ軸とする
ことによって、捻れ軸の機能確保を図ることが出来る。
【0008】好ましくは、ワイヤの他端側にはかしめ玉
が形成され、上記収納部はかしめ玉収納空間であり、該
かしめ玉が、かしめ玉収納部内のU字溝に係止される。
また、収納空間はパイプの出口近傍に設けられる。移動
体は、その初期位置ではかしめ玉収納部外へのワイヤ移
動(あるいはかしめ玉移動)を制限する扉として機能
し、初期位置よりも下がった位置ではワイヤ他端(ある
いはかしめ玉)を開放する。上記移動体は、例えば、ロ
ッドや転動体であり、この移動体が初期位置よりもパイ
プに潜り込んだとき、ワイヤの末端が外れて、捻れ軸の
回転を妨げない。
【0009】好ましくは、収納部の出口あるいはかしめ
玉に近接して剪断ピンを配置し、かしめ玉位置を安定さ
せる。
【0010】好ましくは、ロッドの移動路に沿ってかし
め玉収納空間が設けられる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。各図において、対応する部
分には同一符号を付し、重複説明を省略する。
【0012】図1は、プリテンショナを備えたシートベ
ルト装置用リトラクタをその軸方向側面から見た状態で
示す説明図であり、図2に示すB−B方向(プリテンシ
ョナ部)における一部断面図にて示している。図2は、
図1に示すリトラクタのA−A方向(プリテンショナ
部)における断面図である。図3は、クラッチ部の構成
を説明する説明図である。図4及び図5は、クラッチの
動作を説明する説明図である。図1及び図2に示すよう
に、シートベルト装置のリトラクタ10は、ウェビング
(図示せず)を巻き取るリトラクタ本体13と、このリ
トラクタ本体13の右端側部に設けられた緊急ロック機
構14と、左端側に設けられたプリテンショナ12及び
巻き取りばね装置11を備える。
【0013】リトラクタ本体13は、ウェビングを巻き
取りまたは引き出し自在な巻き取りリール22を備え
る。リール22は後述のスリーブ44aを介して巻取軸
であるリトラクタシャフト24に連結される。リール2
2はリトラクタシャフト24の左端側に連結された巻取
りバネ装置11によりウェビングが巻き取られる方向に
常時付勢されている。リトラクタシャフト24の右端側
に設けられた緊急ロック機構14は、加速度センサが所
定値を超える減速度を検出したとき、あるいはウェビン
グが所定値以上の加速度で引き出されるときに作動し、
リトラクタシャフト24のベルト引出し方向の回転を阻
止する。それにより、リール22からウェビングが引出
されることを防止し、乗員の前方移動を阻止する。
【0014】なお、ロック機構14はロック状態となっ
た場合でもリトラクタシャフト24のウェビング巻取り
方向の回転を許容し、衝突の際のプリテンショナ12に
よるウェビング巻取り(弛み除去)を可能としている。
【0015】リトラクタシャフト24の巻き取りリール
22内に収納された部分は捻れシャフト24aとされて
いる。捻れシャフト(トーションバー)をリトラクタに
用いる例は、例えば、特開昭46−7710号に示され
ている。緊急ロック機構14の作動後にウェビングに過
大な引出し力が加わると、リール22に回転力が作用す
る。右端側がロックされ、左端側がスリーブを介して相
対回転不能にリールに結合された捻れシャフト24aは
ねじられて塑性変形し、ウェビングの引出しを可能とす
る。
【0016】プリテンショナ12は、円筒部72と角筒
状部74によって構成されるL型パイプ70、ガス発生
装置32、押出し部材、ロッド、ワイヤ、クラッチ機構
などによって構成される。L型パイプ70は、くびれ部
76を介して円筒部72と角筒状部74とが連結されて
形成される。くびれ部76は、上部側が深くくびれ、そ
の下部側は緩やかなテーパ部となっている。ガス発生装
置32は、円筒部72の開口部に嵌挿され、該開口部を
かしめて取付けられる。ガス発生装置32は、図示しな
い、電極と、点火装置と、高圧ガス発生剤とを備える。
電極には、車両の衝突時に発生する急激な加速度を検出
する図示しないショックセンサからの信号を伝える点火
信号伝達用ハーネスが接続されている。ショックセンサ
から点火信号が電極に伝えられると、点火装置が高圧ガ
ス発生剤を発火させて高圧ガスを瞬時に発生させる。な
お、ガス発生装置32の取付けは螺合やキャップによる
取付けであっても良い。
【0017】角筒部74の内部の所定位置には、押出し
部材42と移動体としてのロッド36が収納配置され
る。押出し部材42は、図14に示すような、シール機
能(ガス漏れ防止)を有する耐熱性の弾性体であり、発
生ガスの圧力によって角筒部74内を移動し、ロッド3
6の後端を押上げる。
【0018】押出し部材42は、例えば、断面四角形の
シリンダ74に対応して四角形の、ピストン42b、シ
ール部材42c、によって構成することが出来る。ピス
トン42bの中央には穴42aが形成されている。シー
ル部材42cは、ゴム、樹脂等の可塑性のものが使用さ
れる。ピストン42bは、鉄、硬質プラスチック等のシ
ール部材42cよりも堅いもの(剛体)が選択される。
【0019】ロッド36及び押出し部材42の初期位置
(配置位置)は、押出し部材42と角筒部74内壁間の
摩擦により、あるいは、図15に示すような、角筒部7
4内壁の複数の小突起70aによって保持される。
【0020】図12に示す例では、押出し部材42は、
角筒部74の中心軸方向において、円筒状に穴42aが
形成されている。この中空部42aとロッド36に形成
された円筒状のガス抜き穴36bとが、ロッド36底部
に形成された細管36a(図15及び図16参照)によ
って連通される。細管36aは、急激な膨張ガスに対し
ては比較的に通し難いが、ロッド36が下る際にはパイ
プ内のガスのガス抜き(圧力抜き)穴として機能し、ロ
ッド36の戻りを容易にする。細管36aは、例えば、
内径1mm、長さ5〜8mm程度に形成される。
【0021】ロッド36の先端部は半円筒形をしてお
り、ワイヤ40と滑り可能に接している。ワイヤ40
は、その一端部にかしめ玉46が取付けられ、他端側は
クラッチ機構44のプーリ44cに巻回され、このプー
リ44cにフック、溶接、ねじ止等によって固定され
る。かしめ玉46は、ケース26のストッパ部26b、
ロアケース部26d、角筒部74及びロッド36によっ
て画定される空間(かしめ玉収納空間)26aに収納配
置される。プリテンショナ作動前の初期状態では、ロッ
ド36によってかしめ玉収納空間26aとケース26内
部空間との連通口(出口)26eが閉じられており、か
しめ玉46は、ストッパ部26bに突き当って係止され
ている。
【0022】図7は、図2のC−C方向において上方を
見た断面図であり、かしめ玉46は、ストッパ部26b
の壁に形成された「U」字状の溝にワイヤ40を通し、
かしめ玉46の端部をストッパ部26bの壁に当てて係
止している。このような、一部がケース26の内部空間
側に開放した「U」字溝を使用することによってかしめ
玉46が容易に外れるようにしている。
【0023】ケース26内部には、角筒部74内壁の延
長方向において、好ましくは、角筒部74内壁と面一と
なるように、ロッド36の移動を案内する案内面26c
が形成されている。
【0024】クラッチ機構44は、例えば、図3に示す
ような構成となっており、同心に配置される、スリーブ
44aと、プレート44bと、プーリ44cと、を備え
ている。プレート44bには、軸方向に折曲げられた複
数の突起(爪)44bbが形成される。
【0025】スリーブ44aは、図1及び図2に示すよ
うに、リトラクタシャフト24の左端側に取付けられか
つリール22と相対回転不能に連結されている。スリー
ブ44aのプーリ44cと対向する面には軸(リトラク
タシャフト24)を一周する多数の溝山(ローレット
目)44aaが軸方向に形成され、プレート44bの突
起44bbが接触すると噛合力を発生する。
【0026】プーリ44cは、その外周面にワイヤ40
が取付けられ、内周面にカム面が形成される。このカム
面は、プレート44bの突起44bbを介してスリーブ4
4aの溝山部と対向する。プーリ44cは剪断ピン26
caが孔44caに嵌合するによってケース26に保持
される。
【0027】図4及び図5は、クラッチ装置44の動作
を説明する説明図である。図4に示す初期状態におい
て、ロッド36が移動してワイヤ40を押上げると、プ
ーリ44cが反時計方向に回転する。それにより、プー
リ44cを保持する剪断ピン26caが折られる。この
とき、プレート44bは自身の慣性により、プーリ44
cの回転に追従できず、プーリ44cとプレート44h
との間に回転位相差が生ずる。このため、プーリ44c
のカム面により突起44bbが軸心側に曲げられてスリー
ブ44aの溝山44aaに突き当る。そして、図5に示
すように、プーリ44cの内面とスリーブ44aの溝山
との間にプレート44bの突起44bbが介在することと
なり、クラッチの結合状態となる。プーリ44cの回転
が、突起44bb及びスリーブ44aを介してリトラクタ
シャフト24に伝達される。それにより、リール22が
回転してウェビングの巻取りが可能となる。
【0028】クラッチ44のプーリ44cの外径はリー
ル22の外径よりも小径となっている。プーリ44cに
は、ワイヤ40がほぼ2回巻き付けられており、ワイヤ
とブーリ22によって、いわゆる「つるべ方式」による
増速機構が構成される。
【0029】次に、この実施形態の動作について説明す
る。まず、乗員が車両に乗り、着座してウェビングを装
着した初期状態では、プリテンショナ12は、図2及び
図4に示す初期状態にある。この初期状態の場合、両図
に示すように、プレート44bの突起部44bbとスリー
ブ44aは離間しているので、クラッチ装置44はプリ
テンショナ12には何ら関与せず(非結合状態)、リト
ラクタシャフト24は、ウェビング引出し方向に回動自
在である。
【0030】この初期状態において、車両に衝突時等の
急激な速度減が生じたとする。これにより、ロック機構
14が作動してリトラクタシャフト24のウェビング引
出し方向の回転を阻止する。また、ガス発生装置32は
瞬時に加圧ガスを発生し、この加圧ガスが圧力室(円筒
部72内)に放出される。これにより、押出し部材42
に下方から急激な押圧力が作用し、角筒部74に収納さ
れたロッド36全体が上方に向かって瞬時のうちに押し
出される。
【0031】この押し出しの力は初期状態においてロッ
ド36の先端を押えているワイヤ40の力に優る。ロッ
ド36は、図5及び図6に示すように、ワイヤ40の中
間部を押しながら案内面26cに沿って直進移動する。
【0032】このときワイヤ40は、その一端がクラッ
チ44のプーリ44cの外周に固定され、他端はプーリ
44cに1回以上巻回した上でストッパ部26bに係止
されている。このため、ロッド36によって押出された
ワイヤ40は、引出された分、すなわちロッドの移動距
離の2倍の長さ分だけクラッチ44のプーリ44cに巻
回されたワイヤ部分を引出す。これにより、プーリ44
cがその引出し量に対応した角度だけ回転する。つま
り、前述したように、ワイヤ40は、いわゆる「つる
べ」方式で2倍の増速作用を発揮し、クラッチ外周とな
るプーリ44cをその増速状態で図6の矢印方向に回転
させる。
【0033】これにより、プーリ44cとプレート44
bとにズレが生じ、プーリ44c内周の複数のカム面が
それぞれプレート44bの複数の突起部44bbを変形し
て内方に押出し、突起部44bbはスリーブ44aに噛込
まれ、クラッチ装置44が噛み合う(図5参照)。これ
により、ワイヤ40、プーリ44cで代表される増速機
構とリトラクタシャフト24とが結合し、プリテンショ
ナ12によって駆動されるクラッチ装置44の回転と一
体にリトラクタシャフト24も矢印A方向に回転する。
リトラクタシャフト24の回転に伴ってリール22はウ
ェビングの巻取り方向に回転し、ウェビングの弛みを除
去するように作用して、乗員を座席に拘束する。ウェビ
ングは極めて短時間の内にリール22に巻き取られる。
【0034】ウェビングの巻取が終り、その後、衝突時
の乗員の慣性移動によりウェビングに引出し力が加わ
る。この引出し力は、ウェビング、巻取りリール22、
スリーブ44aを介してリトラクタシャフト24に伝達
される。前述したように、緊急ロック機構14がリトラ
クタシャフト24の右端側でリトラクタシャフト24の
ウェビング引出し方向の回転を阻止しているので、引出
し力が所定値を超えると、リトラクタシャフト(捻れ
軸)24aが塑性変形し、捻れて回転する。その分、リ
ール22からウェビングの引出しが許容される。
【0035】リトラクタシャフト24がウェビング引出
し方向に回転すると、リトラクタシャフト24に結合し
ているプーリ44cが逆方向に回転して、ワイヤ40を
プーリ44cの外周に巻上げ(巻付け)、図8に示すよ
うに、ワイヤ40を介してロッド36を初期位置方向に
押戻す。
【0036】ロッド36が、図9乃至図11に示される
ように、ロッド36の初期位置よりも更に押戻される
と、ロッド36によって閉じられていたかしめ玉収納空
間26aの連通口26eが開き、かしめ玉46がケース
の内部空間に移動可能となる。クラッチ44の回転によ
ってワイヤ40が更に巻取られ、かしめ玉46がかしめ
玉収納空間26aから引出される。かしめ玉46がスト
ッパ部26bから外れ、ワイヤ40の係止状態の解除と
なる。
【0037】なお、ロッド36がパイプに内に戻る際に
は、既述図12に示したように、押出し部材の中空部4
2a、ロッドの細管36a、ガス抜き穴36bによって
残留ガスがパイプ70内のシリンダ空間から抜けること
によって、ロッド36の戻りの円滑が図られる。
【0038】ワイヤ40がストッパ部26bから外れる
と、図13に示すように、クラッチ44の回転を制限す
るものがなくなり、クラッチ44に結合したリトラクタ
シャフト24の更なる捻れ回転が許容される。
【0039】従って、シートベルト装置は、過大な加速
度が検出されると、ウェビングを短時間で締め上げて乗
員を座席に拘束し、その後、乗員の慣性移動によって乗
員に所定値を超える荷重が加わると軸の捻れによってウ
ェビングの引出しを許容し、乗員に加わる荷重を抑制す
ることが可能となる。また、この際に、プリテンショナ
は捻れ軸の作動を妨げない。
【0040】図17は、本発明の他の実施の形態を示し
ている。この例では、かしめ玉46の横に剪断ピン26
ccを設けて、かしめ玉46の初期配置状態を安定させ
ている。ワイヤ40がプーリ44cに巻取られてかしめ
玉46がストッパ部26bから外れようとするとき、か
しめ玉46が剪断ピン26ccを折ってストッパ部26
bから外れる。
【0041】図18は、本発明の他の実施の形態を示し
ている。この例では、ロッド36の初期位置を固定する
ために、ケースに形成された剪断ピン26cbを使用し
ている。剪断ピン26cbをロッド36の穴36cに挿
入することによってロッドの初期位置が定る。なお、剪
断ピン26cb、26ccは、例えば、クラッチ部44
の剪断ピン26caと同時に鋳込み型で形成される。そ
れにより、特別の部品を不要とする。
【0042】なお、本発明のワイヤ解除方式は、本実施
形態の捻れ軸(トーションバー)方式に限らず、各種タ
イプのエネルギ吸収機構(装置)と組合わせることが可
能である。本実施例に限定されるものではない。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシートベ
ルト装置は、リトラクタシャフトが捻れ軸として回転す
るときに、プリテンショナが該回転の妨げとならない構
造を複雑な部品を使用することなく実現するので好都合
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシートベルト装置のリトラクタを一部
断面で示す説明図である。
【図2】図1に示すリトラクタのA−A方向における断
面図である。
【図3】図1に示すリトラクタのクラッチ部を説明する
斜視図である。
【図4】クラッチ部の動作(非結合状態)を説明する説
明図である。
【図5】クラッチ部の動作(結合状態)を説明する説明
図である。
【図6】プリテンショナの作動後の状態を示す説明図で
ある。
【図7】図2に示すプリテンショナ部のC−C方向にお
ける断面図である。
【図8】ストッパ部からかしめ玉が外れる様子(かしめ
玉の係止状態)を説明する説明図である。
【図9】ストッパ部からかしめ玉が外れる様子(ロッド
の戻り)を説明する説明図である。
【図10】ストッパ部からかしめ玉が外れる様子(かし
め玉の係止解除)を説明する説明図である。
【図11】ストッパ部からかしめ玉が外れる様子(かし
め玉の外れ)を説明する説明図である。
【図12】リールの回転軸が捻れる衝撃吸収動作のとき
に、ロッド細管からガスが抜ける様子を説明する説明図
である。
【図13】ストッパ部からかしめ玉が外れた後の状態
(空転)を説明する説明図である。
【図14】押出し部材を説明する斜視図である。
【図15】パイプ内の突起によって押出し部材を保持
し、ロッドを初期位置に保持する例を説明する説明図で
ある。
【図16】ロッドを底部側から見た説明図である。
【図17】剪断ピンによってかしめ玉を係止部に保持す
る例を説明する説明図である。
【図18】剪断ピンによってロッドを初期位置に保持す
る例を説明する斜視図である。
【符号の説明】
11 ばね機構 12 プリテンショナ 14 ロック機構 24 捻れ軸 26 ケース 26a かしめ玉収納空間 26b ストッパ部 26e 連通口 32 ガス発生装置 36 ロッド 44 クラッチ パイプ 70 円筒状部 72 角筒状部 74
フロントページの続き (72)発明者 川崎 修司 神奈川県藤沢市桐原町12番地 日本精工株 式会社内 (72)発明者 松木 培 神奈川県藤沢市桐原町12番地 日本精工株 式会社内 Fターム(参考) 3D018 DA07 MA02

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】パイプ内に移動可能に配置される移動体
    と、 前記パイプに取付けられ、前記移動体を一方向に押出す
    高圧力を発生するガス発生装置と、 前記パイプを固定しているケースと、 リトラクタシャフトと同軸に配置されて、外周が一方向
    に回転すると、前記リトラクタシャフトと連結するクラ
    ッチと、 前記クラッチ部の外周に一端側が巻回され、他端側が前
    記移動体を経由して前記ケースに形成された収納部内に
    て係止されるワイヤと、を備え、 前記移動体がその初期の配置位置から他方向に移動した
    ときに、前記ワイヤの他端側の係止が解除される、シー
    トベルト装置。
JP2000014226A 2000-01-20 2000-01-20 シートベルト装置 Expired - Lifetime JP4526149B2 (ja)

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