JP2001204441A - 易吸収性ミネラル含有組成物及びそれを含有する飲食品 - Google Patents
易吸収性ミネラル含有組成物及びそれを含有する飲食品Info
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Abstract
を含有する組成物の提供である。 【構成】本発明の組成物はミネラル及びミネラル吸収促
進材としてポリ−γ−グルタミン酸の分解物から成る。
また、この組成物は飲料形態、ゲル状形態、固形状形
態、さらには粉粒状形態のあらゆる形態の飲食品に利用
できる。 【効果】本発明の素材はミネラルの吸収を有意に促進す
る。
Description
果を有する組成物とこれを含有する飲食品に関する。詳
しくは、ミネラル及びミネラル吸収促進材として、ポリ
−γ−グルタミン酸分解物を含有する組成物とこれを含
有する飲食品に関する。
あるが、このうちカルシウム、鉄、亜鉛、銅、マグネシ
ウムなどは日本人にとって不足しがちで栄養学上問題視
されている。特にカルシウム、鉄は不足しがちである。
は600mgとされており、国民1人あたりの平均摂取
量は540mg(平成元年国民栄養調査)とやや下回っ
ている程度であるが、様々な要因による腸管におけるカ
ルシウムの吸収率の低下により、生体のカルシウム不足
が誘引され問題視されている。高齢者に高頻度に発症す
る骨粗鬆症はカルシウムの摂取と排泄のバランスが乱れ
ることが主たる要因であり、寝たきり老人を増加させる
主たる原因である。骨粗鬆症は特に閉経後の女性に多く
発症するが、女性ホルモン(エストロジェン)の分泌が
著しく低下し小腸からのカルシウムの吸収率が低下する
ことも原因の一つと考えられている。骨粗鬆症患者は年
々増加しており、現在500万人と言われている。
g(男性10mg、女性12mg)とされており、国民
1人あたりの平均摂取量は11.4mg(平成元年国民
栄養調査)と男女平均値としてようやく栄養所要量に達
している程度であり、特に有経女性の鉄不足が問題であ
る。有経女性は、1日あたり成人男性の約2倍の鉄の排
泄を行っている計算になり、生体の鉄のバランスが負に
傾きやすい。有経女性の40〜60%が鉄欠乏性貧血で
あるという調査結果もある。
状態で小腸管腔内に存在することが必要であるとされて
いる。
Dや各種ホルモンの調節により制御されているカルシウ
ムが濃度勾配にさからって吸収される能動輸送の経路
と、小腸下部でのカルシウムが濃度勾配に従って吸収さ
れる受動輸送の経路の2通りがある。ところが、食物摂
取時のような腸管内にカルシウムが多量に存在する場合
には圧倒的に小腸下部からの受動輸送の割合が高く、能
動輸送がカルシウム濃度が増加してもある量以上は増加
しないのに比べ、受動輸送は腸管内の可溶性カルシウム
濃度が増加すれば、それだけ輸送能も高まる(Am. J. P
hysiol., 240, 32, 1981)。一般に、腸管におけるカル
シウムの吸収率は10〜50%と言われている。
非ヘム鉄の2通りの吸収経路がある。ヘム鉄が鉄ーポル
フィリン複合体のまま吸収されるのに対し、非ヘム鉄は
可溶化されイオン状態に遊離されて初めて吸収される
(Gastroent., 58, 647, 1971)。鉄の吸収率は非常に
低く、ヘム鉄で10%〜20%、非ヘム鉄で1%〜5%
にすぎない。
性鉄濃度を増加させることにより、カルシウムおよび鉄
の吸収促進効果を示す素材に牛乳タンパク質のカゼイン
の酵素分解物であるカゼインホスホペプチド(CPP)
がある(特公平02−7616号公報、特開昭59−1
62843号公報)。CPPは含有するホスホセリンの
リン酸基、酸性アミノ酸のカルボキシル基によるキレー
ト作用により、カルシウム、鉄が可溶化状態に保たれ、
小腸内の可溶性カルシウム濃度、可溶性鉄濃度を増加さ
せることにより吸収促進作用をもつといわれているが、
CPPを工業的に生成するには酵素処理等の複雑な工程
を経る必要があり、しかも食品に添加した場合に小腸内
を移行する過程でさらに分解が進み、ミネラルの可溶化
能が消失する可能性がある。
内で酵素分解されCPPが生成するため、ミネラルの吸
収が促進される。しかし、この場合にも腸管内で分解が
進行し、ミネラルの可溶化能が消失する場合があり、ま
たカゼインは溶解性が悪い(特に酸性領域)などの食品
加工上の欠点がある。
を用いて、食品のミネラルを強化する場合もあるが、他
の共存する物質と不溶性の塩を作る可能性があり、また
多量に一種のミネラルを摂取することは他のミネラルの
吸収を阻害することになり、ミネラルの生体内利用性は
あまり改善されない。例えば、カルシウムを多量に摂取
すると鉄の吸収が阻害される。さらに、食品にミネラル
を強化すると、ミネラルに由来するえぐ味、渋味、から
味により食品の味が損なわれるという欠点がある。
菌等のバチルス属が菌体外に分泌するポリ−γ−グルタ
ミン酸及び合成のポリ−α−グルタミン酸も小腸下部で
ミネラルの可溶化効果を持ち、ミネラルの腸管吸収を促
進する(特開平03−30648号公報)。しかし、食
品素材として用いる場合、ポリ−α−グルタミン酸は合
成のため安全性に問題がある、生成工程に手間がかか
る、またCPPと同様腸管内を移行する間にプロテアー
ゼにより分解される可能性がある。納豆粘質物中のポリ
−γ−グルタミン酸あるいは納豆菌等のバチルス属が通
常の培養条件で分泌するポリ−γ−グルタミン酸は粘性
が高いため、調製時及び食品加工処理時に手間がかかる
等の欠点があった。
であり、溶解性良好で食品加工に適し、はば広く食品に
利用でき、かつ小腸内で活性を保持している成分を開発
し、これを用いてミネラル吸収促進効果をもち、さらに
は強化したミネラルの異味がマスクされている組成物を
開発することである。
ルタミン酸はα結合なのでプロテアーゼに分解される可
能性があるが、ポリ−γ−グルタミン酸はγ結合なので
プロテアーゼにより分解されないこと、納豆粘質物中に
存在する、あるいは通常の培養条件で納豆菌等が分泌す
るポリ−γ−グルタミン酸を低分子化すると粘度が低下
し、調製処理及び食品加工処理等が容易になることよ
り、分子量1×104〜3×105のポリ−γ−グルタ
ミン酸分解物が小腸内でミネラルを可溶化し、食品に添
加しても小腸内でミネラル可溶化活性を失わないことを
見いだした。さらに、ポリ−γ−グルタミン酸が食品に
まろやかな味を付与し、強化したミネラルのえぐ味、渋
味、から味をマスクすることを見いだし、更に開発研究
を行った結果、ミネラルを体内に補給し易い形の組成物
の開発に成功し、本発明を完成させたものである。
吸収促進材としてポリ−γ−グルタミン酸の分解物を含
有する組成物、及びこれを含有することにより、ミネラ
ルの吸収促進効果をもつ飲食物に関する。
ルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、銅などの生体必須
ミネラルの一部あるいは全部が対象となる。また、用い
るミネラルの形態には制限はないが、例えばカルシウム
では、塩化カルシウム、クエン酸カルシウム、グリセロ
リン酸カルシウム、グルコン酸カルシウム、水酸化カル
シウム、炭酸カルシウム、乳酸カルシウム、パントテン
酸カルシウム、ピロリン酸二水素カルシウム、硫酸カル
シウム、リン酸三カルシウム、リン酸一水素カルシウ
ム、リン酸二水素カルシウムなどの化学的合成品の食品
添加物、及び貝カルシウム、骨カルシウムなどの天然カ
ルシウムが対象となる。鉄では、塩化第二鉄、クエン酸
第一鉄ナトリウム、クエン酸鉄、クエン酸鉄アンモニウ
ム、グルコン酸第一鉄、乳酸鉄、ピロリン酸第一鉄、ピ
ロリン酸第二鉄、硫酸第一鉄などの化学的合成品の食品
添加物、及びヘム鉄などの天然鉄が対象となる。
酸は納豆の粘質物中のポリ−γ−グルタミン酸を抽出し
て用いてもよく、納豆菌等のバチリス属の菌体外に分泌
するポリ−γ−グルタミン酸を用いてもよい。また、納
豆粘質物中の、あるいは納豆菌が同時に分泌するレバン
を含んでいても何ら支障がない。
成するには、当該分子量より大きいポリ−γ−グルタミ
ン酸を酸あるいはγ結合を分解する腸内には存在しない
特殊な酵素により低分子化する方法と、納豆菌等の培養
により当該分子量のポリ−γ−グルタミン酸を分泌させ
る方法があるが、そのどちらのポリ−γ−グルタミン酸
を用いても何ら影響しない。
ム塩として得られるが、他の塩あるいはフリーのポリグ
ルタミン酸を用いても何ら影響しない。
項4に記載の調味料としては、例えば、だしの素やめん
つゆといった和風調味料、食酢、みりん、味噌、ウスタ
ーソース、中華風合わせ調味料、レトルト液体調味料、
洋風スープストック、バスタソース、カレールー、レト
ルトカレー、味付けから揚げ粉やフライドチキン用調味
料、また、炊飯米にかけるふりかけやお茶漬けの素、な
どあらゆる調味料が挙げられる。
項5に記載の畜肉・魚肉加工食品としては、例えば、ハ
ンバーグ、ミートボール、ソーセージ、ハム、かまぼ
こ、ちくわ、つみれ、魚肉ソーセージ、及びコンビー
フ、肉の大和煮や魚の水煮、油漬といった缶詰食品、が
挙げられ、冷蔵で流通するものでも冷凍食品でも支障は
ない。
項6に記載の油脂加工品としては、全卵、凍結保存卵、
卵黄・卵白粉末を含まないあらゆる油脂加工品があり、
例えば、ドレッシング、バタークリーム、動物性および
植物性クリーム、ショートニング、マーガリン、チョコ
レートが挙げられる。
項7に記載の乳製品としては、例えば、チーズ、チーズ
加工品、ヨーグルト、ホワイトソース及びホワイトソー
スを利用した食品であるクリームコロッケ、グラタンな
どが挙げられる。
項8に記載のポリフェノール非含有飲料またはスープと
は、果汁、コーヒー、紅茶、ブドウ酒などに由来するポ
リフェノールを含まないものである。例えば、飲料とし
ては、乳飲料、乳酸菌飲料、豆乳、スポーツドリンク、
栄養ドリンク、サイダーなどの清涼飲料が挙げられる。
スープとしては、豆粒・穀粒を含まない均一なポタージ
ュ、コンソメスープ、中華風スープ、が挙げられ、易吸
収性ミネラル含有組成物はその液体部分に含まれる。
項9に記載の菓子類としては、クッキー、パイなどのい
わゆるベーカリー食品でないもので、例えば、飴菓子、
キャラメル、その他の錠菓、羊羹、ゼラチンまたはペク
チンを使用したゼリー類、寒天を使用したデザートなど
が挙げられる。
項10に記載のシリアル食品としては、例えば、コーン
フレーク、玄米フレークなどが挙げられる。
項11に記載の粉利用食品としては、いわゆるベーカリ
ー食品及び麺類でないあらゆる粉利用食品があり、例え
ば、お好み焼きミックスや蒸しパンミックスなどのプレ
ミックス粉、もち、くずきり、春雨、ビーフン、白玉粉
・上新粉およびそれらを用いた和菓子が挙げられる。
酸の添加量について説明する。ポリ−γ−グルタミン酸
の添加割合の制限はないが、一般に乾燥食品には0.1
〜10%程度、飲料の場合は0.01〜5%程度、製品
に添加すればよい。尚、同時にカルシウム、鉄などのミ
ネラルをあわせ添加強化するが、カルシウムは、飲料形
態なら30mg%〜300mg%、好ましくは100m
g%〜200mg%、ゲル状、固形状及び粉粒状形態な
ら50mg%〜3,000mg%、好ましくは100m
g%〜1,000mg%、鉄は、飲料形態なら0.5m
g%〜100mg%、好ましくは1mg%〜40mg
%、ゲル状、固形状及び粉粒状形態なら1mg%〜1,
000mg%、好ましくは2mg%〜500mg%添加
する。
かな味を付与し、強化したミネラルのえぐ味、渋味、か
ら味をマスクすることができるため、上記載の量のミネ
ラルを食品に強化しても、何ら食品の味に影響を与えな
い。
洗浄し粘質物を溶解させた後、濾布により豆の部分を除
去した。粘稠な濾液を遠心分離し、上清を塩酸でpH
2.0に調整した。遠心分離で沈澱を除いた後、塩化ナ
トリウムを150g加えてポリ−γ−グルタミン酸を沈
澱させた。遠心分離により沈澱を集めた後、水酸化ナト
リウム溶液で中和溶解した。その後対水透析、凍結乾燥
し、ポリ−γ−グルタミン酸をナトリウム塩として2g
得た。調製したポリ−γ−グルタミン酸の分子量を低角
度レーザー光散乱計(LALLS;東ソーLS800
0)で測定した結果、9.27×105であった。
各種プロテアーゼによる分解性 合成のポリ−α−グルタミン酸(分子量80,000)
及び実施例1で調製したポリ−γ−グルタミン酸の各種
プロテアーゼによる分解性を調べた結果を下記第1表に
示す。酵素はポリグルタミン酸1mgあたり10U加
え、37℃で24時間反応させた。ゲル濾過HPLCに
おけるポリグルタミン酸のピークが酵素を作用させた
後、低分子側に移動するか、あるいは消失する場合をも
って、分解されたと判断した。
子化の例 実施例1で調製したポリ−γ−グルタミン酸を2mg/
mlの濃度に溶解し、塩酸でpH1に調製し、50℃あ
るいは70℃で30分〜6時間加熱した。加熱後、室温
にもどした後、水酸化ナトリウム溶液で中和し、対水透
析、凍結乾燥した。得られたポリ−γ−グルタミン酸の
分解物の分子量をLALLSにより測定した結果を下記
第2表に示す。
(1mg/ml)の0.5mlと10mM塩化カルシウ
ム溶液0.5mlを予め混合し、その後 pH7、pH
8の20mM燐酸緩衝液1.0mlを加え、37℃で2
時間インキュベーションした後、遠心分離した。生じた
燐酸カルシウムの沈澱を除去し、上清のカルシウム濃度
を原子吸光法により測定し、残存しているカルシウムを
可溶性カルシウムとして残存率を求めた。比較対照とし
て、蒸留水を用い同一試験を行った。その結果を下記第
3表及び後掲図1(pH8の結果)に示す。
(2mg/ml、20mMトリス塩酸緩衝液、pH7.
2)の粘度を東洋精機(株)製のディジタル回転粘度計
を用いて測定した。温度は23℃において、回転数は6
0rpm(ローター;HM−1)で行った。その結果を
下記第4表及び図1に示す。
例 塩化カルシウム溶液(0.5%、1.0%、2.0%)
に実施例3で調製したポリ−γ−グルタミン酸分解物を
0.25%、0.5%添加した場合の、カルシウムの渋
味、から味のマスキング効果を4人のパネルにより測定
した。評価は渋味、から味をすごく感じるを4点、感じ
るを3点、かすかに感じるを2点、感じないを1点とし
て行った。4人の平均の結果を下記第5表に示す。
施例3で調製したポリ−γ−グルタミン酸分解物を0.
25%、0.5%添加した場合の、鉄の渋味、異味(鉄
独特の血液様の味)のマスキング効果を4人のパネルに
より測定した。評価は渋味、異味をすごく感じるを4
点、感じるを3点、かすかに感じるを2点、感じないを
1点として行った。4人の平均の結果を下記第6表に示
す。
105のポリ−γ−グルタミン酸は、カルシウムの可溶
化能を有し、低粘度でしかもプロテアーゼ耐性であるこ
と、さらにカルシウム、鉄の異味をマスキングすること
が明らかになった。小腸内でもカルシウムの可溶化能を
有していることは特開平03−30648号公報から明
らかであり、これらのことより、分子量1×104〜3
×105のポリ−γ−グルタミン酸は小腸におけるカル
シウムの吸収を促進する。
−γ−グルタミン酸はやはり同様の小腸内可溶化促進作
用をもち、小腸におけるその吸収を促進する。
欠乏試料(20%カゼイン食、鉄含量3ppm)で3週
間予備飼育した。3週間後にラット尾静脈より血液を採
取し、ヘモグロビン値が7g/dl以下のラットを貧血
ラットとし、以下の実験に供した。貧血ラットを4群
(1群8匹)に分け、さらに前記鉄欠乏飼料を摂取さ
せ、さらに6週間飼育した(一群のみ標準飼料(鉄含量
150ppm)を与えた)。また、ラットには下記第7
表に示した試料を1mlの蒸留水に溶解させたものを毎
朝経口的に与えた。貧血の改善効果は1週間ごとに尾静
脈より血液を採取し、ヘモグロビン値及びヘマトクリッ
ト値を測定することにより判断した。結果を下記第8表
及び後掲図2及び図3に示す。
収を促進するため、3群の貧血の改善効果が標準飼料を
与えた4群と同等レベルまで回復することが証明され
た。
物を添加した飲食物及びその官能検査の結果について示
す。
表に示す。
ブラウンルーをつくり、カレー粉、ポリ−γ−グルタミ
ン酸、炭酸カルシウムを加えて少し炒めてカレールウを
つくった。肉、野菜を一口大に切り、バターで炒めた後
水を加えて煮込む。ここに、先につくっておいたカレー
ルウを徐々に加え、弱火で30分間煮込む。こうしてで
きあがったカレーをレトルトパックに分注し、レトルト
殺菌した。このカレーは一食当たり約200mgのカル
シウムを含んでおり、ポリ−γ−グルタミン酸と共に摂
取することで、カルシウムが効率よく体内に吸収される
という特徴をもったものであった。また、ポリ−γ−グ
ルタミン酸、炭酸カルシウムを含まない対照品と比較し
ても、味、食感、香りとも差がなかった。
第10表に示す。
肉、豚肉、ミジン切り後炒め処理した玉ねぎその他の副
原料をミキサーでよく混和した後10等分して成形し、
−18℃で凍結、冷凍生ハンバーグを調製した。得られ
たハンバーグは、ポリ−γ−グルタミン酸ナトリウムを
0.05%(重量%)含み、また、一個当たりのカルシ
ウム含量は200mgとなった。これはカルシウムの一
日平均所要量の約3分の1に相当し、カルシウムの吸収
を促進するポリ−γ−グルタミン酸と共に摂取されるた
め、効率よく体内に吸収されると考えられた。冷凍生ハ
ンバーグを加熱調理し、ポリ−γ−グルタミン酸、炭酸
カルシウムを含まない対照品と比較したが、食感、味、
臭いとも対照品と差がなく、美味であった。
11表に示す。
形、加熱してかまぼこを得た。得られたかまぼこは、カ
ルシウムが豊富で吸収されやすいという特徴をもってい
た。
を下記第12表に示す。
撹拌加熱してルウをつくり、さらに、その他の材料を加
えて加熱混練し、ホワイトソースをつくり、常温まで冷
却した。この具にコロモ付けをして加熱油中に投じ、表
面がキツネ色になるまで油揚した。コロッケ一個(約3
0g)当たりに牛乳由来のカルシウム約15mgを含
み、かつポリ−γ−グルタミン酸も含んでいるので、摂
取したカルシウムは効率良く体内に吸収されると考えら
れた。ポリ−γ−グルタミン酸を含まない対照品と比較
しても、食感、味、臭いとも遜色なかった。
グルタミン酸ナトリウム1gをなめらかなポタージュス
ープ(野菜、ポテトなどを裏ごししたもの)に0.05
%添加し、2%のメチルセルロース、及びカルシウム含
量が0.075%となるよう骨カルシウム(焼成カルシ
ウム)を加え、噴射式造粒法を用いて顆粒のポタージュ
スープの素を作った。このポタージュスープの素を熱湯
で溶解すると、ポタージュスープとなり、一人分(12
0ml)のスープ中90mgのカルシウムが含まれてい
て、ポリ−γ−グルタミン酸と共に摂取する事で、カル
シウムの吸収性が優れているという特徴を持っていた。
また、ポリ−γ−グルタミン酸と骨カルシウムを含まな
い対照品と比較して、なめらかさ、味、臭いとも劣らな
かった。
分吸水した後、水洗脱水し、細かくちぎって鍋に入れ水
72ml加えて加熱混合し、寒天を完全に溶解させた。
さらに砂糖180g、ポリ−γ−グルタミン酸ナトリウ
ム6g、硫酸第一鉄10gを加えて加熱し沸騰させ、篩
でこした後濾液を再び沸騰させ、生あんを110g加え
て練り上げた。温かいうちに缶などの型枠にながしこん
で放冷し、凝固させ羊羹を調製した。この羊羹は、鉄の
異味が感じられなかった。
第13表に示す。
水飴を加え150℃位まで煮つめた。ポリ−γ−グルタ
ミン酸とグルコン酸カルシウムを加えよく混合した後、
火からおろして香料を加えた。これを成形・冷却し、ハ
ードキャンデーを得た。このキャンデーは、カルシウム
とポリ−γ−グルタミン酸を含み、摂取したカルシウム
は効率よく体内に吸収されると考えられた。
第14表に示す。
潤させておく。牛乳に砂糖とゼラチンを加えて火にか
け、軽く混ぜながら溶かし、煮立つ前に火を止めてバニ
ラエッセンスを加えた。型に流し込み冷却して牛乳ゼリ
ーを得た。この牛乳ゼリーは、牛乳由来のカルシウム分
も豊富で、ポリ−γ−グルタミン酸と共に摂取されるこ
とから、カルシウムが効率よく体内に吸収されると考え
られた。
5表に示す。
ねた。この団子のたねをまとめて、蒸し器に入れ、強火
で20分間蒸した。蒸し上がったら熱いうちに取り出し
て、水につけて冷ました後、ぬれぶきんにとってよくも
んだ。一口大に成形し、串にさした後、砂糖、しょうゆ
から成るたれ、あるいはこしあんなどをつけ串団子を得
た。この串団子は、ポリ−γ−グルタミン酸を含んでい
るので摂取したカルシウムが効率よく体内に吸収される
ことが期待された。
した、お好み焼きプレミックス粉500gにポリ−γ−
グルタミン酸ナトリウム2.5gと骨カルシウム5.0
gを加えてよく混合した。水、卵、野菜、肉などを加え
て溶いた後、よく熱して油を引いた鉄板上で焼いてお好
み焼きを得た。このお好み焼きは、カルシウムと共にポ
リ−γ−グルタミン酸を含んでいるので、摂取したカル
シウムは効率よく体内に吸収されると考えられた。
材を含有する組成物及びこれを含有する飲食品に関し、
これを食することにより腸管内に可溶性のミネラルが増
加することによってミネラルの吸収が促進され、成長期
の児童のミネラルの補強、老年期の骨粗鬆症に代表され
る骨疾患の予防、さらに健康人においても高タンパク
食、高燐酸食などによっておこるミネラルのアンバラン
スの防止などの効果が期待できる。
シウム濃度、ポリ−γ−グルタミン酸溶液粘度の関係を
示す。
Claims (2)
- 【請求項1】納豆粘質物から抽出され又はバチルス属の
菌体外に分泌され、かつ、低角度レーザー光散乱計で測
定した分子量が3×105を超えるポリ−γ−グルタミ
ン酸を、酸又は酵素により、当該測定による分子量が1
×104〜3×105にまで分解したものと、カルシウ
ムを30〜300mg%及び/又は鉄を0.5〜100
mg%とを含有してなることを特徴とする飲料。 - 【請求項2】納豆粘質物から抽出され又はバチルス属の
菌体外に分泌され、かつ、低角度レーザー光散乱計で測
定した分子量が3×105を超えるポリ−γ−グルタミ
ン酸を、酸又は酵素により、当該測定による分子量が1
×104〜3×105にまで分解したものと、カルシウ
ムを50〜3,000mg%及び/又は鉄を1〜1,0
00mg%とを含有してなることを特徴とするゲル状、
固形状又は粉粒状食品。
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