JP2001203927A - テレビジョンカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 モーションディテクト機能を有するテレビジ
ョンカメラにおいて、モーション検出された移動体に関
して即座に最適なフォーカス距離となるようレンズフォ
ーカスを調整できるようにする。 【解決手段】 モーションディテクト機能を用いた移動
体の撮像検知情報に応じてあらかじめ記憶されたレンズ
フォーカス制御情報によりレンズフォーカス制御を行
う。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はモーションディテク
ト機能を有するテレビジョンカメラの機能向上に関する
ものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の電子ズーム機能を有するテレビジ
ョンカメラとしては、固体撮像素子で撮像された映像信
号から移動体の撮像されていることを検出する機能であ
る、モーションディテクト機能を有し、その検出結果に
応じて、例えば、アラーム信号を出力するようにしたも
のがある。また、映像信号の１フィールド期間の映像信
号のうちの一部分の映像信号を、１フィールド分の映像
信号に補間することで電子的に拡大された画像を表示す
るための映像信号を得る機能、すなわち、電子ズーム機
能を備えたテレビジョンカメラがある。

【０００３】なお、上述のモーションディテクト機能と
電子ズーム機能とを組み合わせて、動きを検出した場合
に電子ズーム機能により電子ズーム拡大された映像信号
を出力するとしたテレビジョンカメラについては、特願
平１１−１５９７９２号に記載されたものがある。

【０００４】ここで、図３を用いてモーションディテク
ト機能と電子ズーム機能とを組み合わせた場合の従来の
テレビジョンカメラの動作について説明する。モーショ
ンディテクタ機能が動作し、テレビジョンカメラにより
撮像された映像内に移動体（モーション）を検出（ステ
ップ３０１）し、移動体が検出された場合は、電子ズー
ム処理回路において、電子ズーム倍率、及び、電子ズー
ム範囲を決定（ステップ３０２）し、電子ズーム機能を
動作させる（ステップ３０３）。その後、電子ズームし
た後の映像信号に応じてレンズフォーカスを調節するレ
ンズフォーカス動作が行われる（ステップ３０４）。ス
テップ３０１で、移動体を検出しない場合は上述の各動
作は行われないで、テレビジョンカメラから通常の撮像
映像信号が出力される。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述の従来の技術にお
いて説明したテレビジョンカメラの動作では、モーショ
ンの検知後の映像信号に応じてレンズフォーカスを制御
することになる。そのため、レンズフォーカスをその映
像信号に最適なフォーカス距離にするための動作時間が
必要となる。従って、そのレンズフォーカス動作に時間
がかかるような場合には、モーション検出された移動体
は、レンズフォーカスが最適なフォーカス距離となる前
に、テレビジョンカメラの撮像画角外に移動してしまう
可能性がある。

【０００６】そのため、上述の従来技術では、例えば、
監視用途などを目的としたテレビジョンカメラにおい
て、電子ズーム機能などテレビジョンカメラが持つ多彩
な機能を駆使することにより被写体を特定する場合に、
移動体にレンズフォーカスが合わなくなる場合がある。
本発明の目的は、レンズフォーカス動作をより早く動作
させることで、レンズフォーカスの合った鮮明な画像を
得ることのできるテレビジョンカメラを実現することで
ある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
め、本発明は、モーションディテクト機能を有するテレ
ビジョンカメラにおいて、モーションディテクト機能を
用いた移動体の撮像検知情報に応じてあらかじめ記憶さ
れたレンズフォーカス制御情報によりレンズフォーカス
制御を行うものである。また、本発明は、上述の課題を
解決するために、モーションディテクト機能および電子
ズーム機能を有するテレビジョンカメラにおいて、モー
ションディテクト機能を用いた移動体の撮像検知情報に
応じた電子ズーム機能による拡大映像を得るための拡大
映像範囲に応じてあらかじめ記憶されたレンズフォーカ
ス制御情報によりレンズフォーカス制御を行うものであ
る。

【０００８】

【発明の実施の形態】本発明について、図１および図２
を用いて説明する。図１は、本発明の一実施例のブロッ
ク構成を示す図である。この図において、レンズ１を通
して入射された撮像光は、固体撮像素子（ＣＣＤ）２に
よって、撮像光から電荷に光電変換される。その光電変
換されて得られた電荷は、ＣＣＤ２から映像信号として
出力され、サンプルホールド＆自動利得制御回路（ＣＤ
Ｓ＆ＡＧＣ）３に入力されて、映像信号成分がサンプル
され所要レベルまで増幅される。さのサンプリングされ
増幅された映像信号は、Ａ／Ｄ変換器４でディジタル映
像信号に変換され、ＤＳＰ回路（ディジタル信号処理回
路）１１に入力する。ＤＳＰ回路１１では、信号処理回
路５により入力された映像信号にガンマ補正やホワイト
クリップなどの映像信号処理が施される。さらにＤＳＰ
回路１１では、信号処理回路５により映像信号処理され
た映像信号がセレクタ回路６に入力される。セレクタ回
路６は、後述する電子ズーム処理回路１０からセレクタ
回路６へ入力される電子ズーム処理された映像信号と信
号処理回路５からの映像信号のいずれか一方を選択し
て、Ｄ／Ａ変換器＆エンコーダ回路７へ出力する。ま
た、ＤＳＰ回路１１では、信号処理回路５で映像信号処
理された映像信号がモーションディテクタ検出回路９へ
入力される。

【０００９】モーションディテクタ検出回路９では、入
力された映像信号から、入力映像信号の変化が入力映像
信号の画像のどの領域で生じたかを検知する。そして、
その検知情報をメモリ８へ出力する。メモリ８には、あ
らかじめ、モーションディテクタ検出回路９からの検知
情報に応じてフォーカス駆動回路１３へ出力するための
フォーカス駆動情報、例えば、検知情報が撮像画像の右
上の領域を示す場合であって、その右上の領域は、通常
撮像しているテレビジョンカメラからの距離が１５ｍの
場所の映像を撮像している領域である場合に、フォーカ
ス制御をあらかじめ１５ｍあるいはその近辺の距離にす
るための情報のように移動体が検知された領域に応じた
情報を記録しておく。メモリ８から検知情報に応じてフ
ォーカス駆動情報がフォーカス駆動回路１３へ出力され
ると、フォーカス駆動回路は、入力されたフォーカス駆
動情報に応じてレンズフォーカスを制御するための制御
信号をレンズ１へ出力する。そのため、モーションディ
テクタ検出回路９でモーション検出されることによっ
て、即座にその検出情報に応じたレンズフォーカス距離
にレンズ１が調整され、モーション検出された画像領域
に応じた最適なフォーカス距離で撮像された映像信号を
出力することができる。

【００１０】モーションディテクタ回路９でモーション
検出された検出情報は、電子ズーム処理回路１０へも出
力される。電子ズーム処理回路１０では、入力された検
出情報に基づき、例えば、検知情報が撮像画像の右上の
領域を示す場合に、信号処理回路５で映像信号処理され
た映像信号を補間処理して、右上の映像領域の映像信号
部分が１画面分の映像信号となるようにする。そのよう
に電子ズーム処理された映像信号が、電子ズーム処理回
路１０からセレクタ回路６へ出力される。セレクタ回路
６では、モーションディテクタ検出回路で検出された検
出情報に応じて、例えば、マイクロコンピュータ１２を
介してその情報が入力されることで、モーション検出さ
れた場合には電子ズーム処理回路１０から入力された電
子ズーム処理された映像信号を選択して出力する。その
ため、モーションディテクタ検出回路９でモーション検
出されることによって、即座にその検出情報に応じたレ
ンズフォーカス距離にレンズ１が調整され、モーション
検出された画像領域に応じた最適なフォーカス距離で撮
像し、かつ、電子ズーム処理された映像信号を出力する
ことができる。

【００１１】セレクタ回路６から出力された映像信号は
Ｄ／Ａ変換器＆エンコーダ回路７でディジタル映像信号
からアナログ映像信号へ変換され所定変調された映像信
号となって出力される。

【００１２】次に、本発明のテレビジョンカメラの動作
について、図２のフローチャートを用いて説明する。こ
の動作の例では、あらかじめ、各ズーム倍率、ズーム領
域に応じて設定してあるプリセットフォーカスデータ
（フォーカス駆動情報）をそれぞれメモリ８に記憶させ
ておく（ステップ２０１）。モーションディテクタ検出
回路９により、テレビジョンカメラにより撮像された映
像内における移動体（モーション）を検出（ステップ３
０１）し、移動体が検出された場合は、電子ズーム処理
回路１０において、電子ズーム機能を動作させ、電子ズ
ーム倍率および電子ズーム範囲を決定し、電子ズーム処
理された映像信号をセレクタ回路６へ出力し、セレクタ
回路６はその電子ズーム処理された映像信号を出力する
（ステップ２０３）。同時に、メモリ８からは、決定さ
れた電子ズーム倍率および電子ズーム範囲に応じて設定
してあるプリセットフォーカスデータを出力し、レンズ
１を制御する（ステップ２０４）。

【００１３】

【発明の効果】以上述べたように、フォーカス位置をあ
らかじめ、プリセットフォーカスデータとしてメモリに
記憶させ、モーションディテクト機能検知時、電子ズー
ム機能による移動体の拡大と同時に、メモリからプリセ
ットフォーカスデータを読み出し、レンズフォーカスを
動作させ、瞬時にレンズフォーカスの取れた検出画像を
提供することが可能となる。その結果、従来よりもレン
ズフォーカス動作時間が短縮されるため、移動体による
モーションディテクタ検知後、移動体のレンズフォーカ
スの取れた鮮明な拡大画像を提供することが可能とな
る。あらかじめ各々の電子ズーム倍率、電子ズーム範囲
に合うプリセットフォーカスデータをメモリに記憶させ
ておくことにより、モーションディテクタ機能動作時
に、電子ズーム機能動作による被写体のレンズフォーカ
スの取れた鮮明画像を瞬時に提供することが可能とな
る。監視用途などに使用されるテレビジョンカメラにお
いては、特定の被写体を瞬時に認識することが望まれ、
本発明はこのような用途におけるテレビジョンカメラの
機能を向上することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のブロック構成を示す図。

【図２】本発明による動作の一例を説明するためのフロ
ーチャート。

【図３】従来技術による動作の一例を説明するためのフ
ローチャート。

【符号の説明】

１：レンズ ２：固体撮像素子（ＣＣＤ） ３：サンプルホールドおよび自動利得制御回路（ＣＤＳ
＆ＡＧＣ） ４：Ａ／Ｄ変換器 ５：信号処理回路 ６：セレクタ回路 ７：Ｄ／Ａ変換器＆エンコーダ回路 ８：メモリ ９：モーションディテクタ検出回路 １０：電子ズーム処理回路 １１：ＤＳＰ回路（ディジタル信号処理回路）

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 モーションディテクト機能を有するテレ
   ビジョンカメラにおいて、該モーションディテクト機能
   を用いた移動体の撮像検知情報に応じてあらかじめ記憶
   されたレンズフォーカス制御情報によりレンズフォーカ
   ス制御を行うことを特徴とするテレビジョンカメラ。
2. 【請求項２】 モーションディテクト機能および電子ズ
   ーム機能を有するテレビジョンカメラにおいて、該モー
   ションディテクト機能を用いた移動体の撮像検知情報に
   応じた電子ズーム機能による拡大映像を得るための拡大
   映像範囲に応じてあらかじめ記憶されたレンズフォーカ
   ス制御情報によりレンズフォーカス制御を行うことを特
   徴とするテレビジョンカメラ。